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お帰り キネマの神様
お帰り キネマの神様
原田マハ/文藝春秋
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総合評価

39件)
3.6
9
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14
3
2
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    『お帰り キネマの神様』は、原田マハさんの小説『キネマの神様』の続編ではありません。 山田洋次監督によって映画化された『キネマの神様』の内容を新たに小説化したものです。 例えるなら「原作→映画→新作」でしょうか。そもそも、このノベライズ企画は山田洋次監督が『キネマの神様』を映画化する際、原作をかなり改変してしまったからなんです。 山田洋次監督は『小さいおうち』の時もちょっと原作のイメージと違う映画だったから、原作ファンは嫌なんだよなあ…。 そしてまた、映画のノベライズを原作者にやらせるなんて、いくら巨匠とはいえさあ…。 と思ったら、面白いんですこれが! 映画全盛期のワクワク感と、家族の絆が描かれた感動のストーリーでした。

    0
    投稿日: 2025.09.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最高。 大好き。 『キネマの神様』は、あくまで歩が主役でって感じだけど、『お帰り、キネマの神様』は、ゴウや淑子、テラシンの若かりし頃のお話がたくさんあって、これを読んだ上で、もう一度『キネマの神様』読み返したい。 コロナ禍の話題も盛り込まれていて、志村けんの名前も出ていて…。 それもなんだかグッときてしまった

    1
    投稿日: 2025.07.15
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    続編かと思っていたらノベライズだった。映画は観ていないが原作と大きく違って、コロナ禍であったことも相まってエンタメについて考えさせられた。読書感想文の読書感想文を読んだ気持ち。

    0
    投稿日: 2025.06.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    キネマの神様を知らない癖になぜかこの本に辿り着いてしまった。冒頭の解説で「しくったな」とは思ったものの、買ってしまったしと思い読んだんですが、良かったです。シンデレラストーリーで、ザ・物語な流れは白けたが、映画ならちょうど良い起承転結なのだろうし、最後のスピーチで泣きました。でもラストはアレでいいのか、結局最後に手を握った相手が先に死んでいるとはいえ違う女って笑 さすが男が考えたラストやな。

    0
    投稿日: 2025.05.18
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    山田洋次監督、沢田研二主演の映画「キネマの神様」は観ていない。原田マハの小説「キネマの神様」は大好きな作品だが、原作とは全然違うという評判を聞いていたため最初から観るつもりはなかった。 驚いたことに本作は原田マハの原作に感銘を受けて映画を作った山田洋次の作品を更に原作者の原田マハがノベライズしたという、前代未聞の作品だ。 結論から言うととても面白かった。特に最後の歩がスピーチを代読するところでは涙が止まらなかった。映画の俳優をキャラクターに当てはめながら読めたのも影響したと思う。 実は私も映画が大好きだ(ゴウほど詳しくも情熱もないが)。だから映画好きが製作した映画作品は大好きで、一番好きな映画は「ニュー・シネマ・パラダイス」だ。本作は映画産業が華やかなりし時代、大船の撮影所の空気感がとても魅力的に描かれている。当時の映画人は自分たちが作る作品のことを誇りをもって「シャシン」と呼んでいるが、まさにそういう言葉の一つ一つが映画への深い愛情と拘りを感じさせる。 ゴウが歩に言っていた。 「人生でわからないことがあったら、映画を観ろ。答えはぜんぶ、映画の中にある」。

    23
    投稿日: 2025.05.07
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    映画に対する想いが熱い物語でした。 山田洋次監督の手で原作小説に大幅に手を加えられ、コロナ禍下で製作された渾身の名作、と知らずに買った中古本。原作者の原田マハがさんが映画をみずからノベライ ズ、そこで原作が別にある事に気付く。無知でした。 原作も気になるところですが機会があれば。 この小説を読んで、コロナ禍の悲劇、主演の急死と交代。 信じられないことが次々に起こったことを思い出したのでした。 家族愛の物語でもあるのですが、孫の勇太くんが賢く存在大でした。

    23
    投稿日: 2025.04.19
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    これが映画のストーリーなら原作レイプも甚しい。 いくら映像化しなけりゃお金にならないからと言っても、これは酷い。 山田洋次監督、元々あんまり好きじゃなかったけど嫌いになりました。 マハさんがかわいそう。

    0
    投稿日: 2025.01.31
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    2025年1冊目 原作の続編かと思って購入 読み進めてやっと映画のノベライズ版だと気づく 私は映画→原作の順で『キネマの神様』に触れたので、原作と脚本の違いが大きいことは百も承知であったし、ノベライズ版もあーあのシーンを原田マハが書くとこうなるのかなどと考えながら読めた 原田マハさんのまえがきと、山田洋次監督のあとがきに原作〜映画化の一連の動き・それぞれの作品を読んだ時の心情が書かれており、この文章が全てだとすら思った

    7
    投稿日: 2025.01.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    うおーーw キネマの神様が面白かったからこっちも読んでみたらこっちは駄作だった! キネマの神様もかなり綺麗事やアニメじみたご都合主義だったけどそれは「映画への思い」という未知数のエネルギーのおかげで成り立ってたものであって、今回に関してはそれがキネマの神様より表現できてなかったからあまりにも都合がよすぎる! それに登場人物の堕落具合とそれに反応する登場人物も不自然。親父がただただどうしようもないオヤジ。前作のようなどうしようも無いけど家族愛や映画愛はあるし病気だからしょうがない…ラノベだしな!というような納得できる要素もなしw イライライライライライライライライライライライラした!(;;)

    1
    投稿日: 2024.11.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    私はやっぱり原作派かなあ、 ゴウの才能があったかどうかはちょっと文章では簡潔にまとめられ過ぎてて、原作のようなゴウの文章力というか、そういうのがなくって周りが持ち上げてるだけに思ってしまったかな。 ノベライズだからマハさんも山田監督の作る“キネマの神様”を文章に起こすという作業的なものが含まれるわけだし、でも映像で伝わる部分を全て書けるわけじゃないから、、うーん、映画は見ていないのだけど両者の良さが損なわれてるような気がした。 好みだとは思うけどやっぱりマハさんの父(ゴウ)に対するリアルな気持ちの部分や、滲み出る母(淑子)の優しさ、みたいな所が原作では沢山現れていて惹き込まれた。お帰りの方ではテラシンとゴウの親友具合もなんとなく浅く思えてしまって、テアトル銀幕を守ろうとする部分も最後も少し強引。あとは淑子じゃなくて女優と行ってしまうのをラストにして幸せなエンディングと言ってしまうのも、男の人が作った作品らしいなあ、というか。家族愛と言うよりかはラブストーリー、ロマン、みたいな展開だなあという印象。 でもマハさんと山田監督とがリスペクトし合った上でできているもの、というのがわかってノベライズのノベライズのノベライズ……みたいなのが本当に生まれそうだなあと、でもやっぱり難しい!

    2
    投稿日: 2024.09.28
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    映画愛に溢れていた。最後の終わり方が個人的には現実なのかよく分からなくてあまり腑に落ちなかったのと、昭和を感じる昔のシーン設定があまり好みではなかったのと、ハッピーエンドだよなあというところでこの評価。

    3
    投稿日: 2024.08.19
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    実は、平山夢明さんの読もうとしてたんやけど、思わずこれに目がいって…(^◇^;) 「人生でわかんないことがあったら、映画を観ろ。答えはぜんぶ映画の中にある」 個人的には、本も加えて欲しいとこやけど、「キネマの神様」なんで… やっぱり、映画化されると小説も大幅に変わるんやな。作者の想いもくみながらも、やはり監督の想いも入るもんな。 それで、良い映画ができれば良いんやろな。 小説の作者も納得してなんやし、更に良し。 更に更に映画化された「キネマの神様」を作者がノベライズ。こういうWin-Winの関係なら良い。クリエイティブとはいえ、小説と映画が別物で、作ってる人をそれぞれがリスペクトできる関係が良い。 本作で出て来る主人公は、映画への想いは凄いけど、それ以外も映画の肥やしとか言って賭け事、お酒とあんまり家庭を顧みないのは如何なものかとは思うけど。 しかし、ええな〜! こんな映画館。最近のシネコンと違って。 最近、ミニシアターも行くけど、ビルにあって規模が小さいだけ。 風情はないな。昔は、色んな映画館あったのに。京都の河原町近辺でも、10軒以上あったと思う。今は、シネコン1軒、ミニシアター2、3軒ってとこ。悲しい… 主人公も一度は、映画の世界で頑張ったけど… 今は、観に行くだけに… その頃、自ら脚本を作って、自ら監督でメガホンを取って作ろうとした作品…その時は、悔しいかな叶わず… 時は流れ、もう初老というか、それを超えて、身を結ぶ。 それも、その脚本通りスクリーンへと… 一番幸せなエンディング! あとがきは、「キネマの神様」を撮った映画監督 山田洋次さん! 一気読み!ええ感じや〜!!! 現実の世界は厳しい。書籍でもヒット曲でもテレビ番組でも、何かといえば奇跡、奇跡の連発だ。現実にはそう簡単に奇跡なんか起こるはずはないと、皆知っている。だからこそ、せめて架空の世界では奇跡が起こってほしいものなのだ!

    109
    投稿日: 2024.08.06
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    映画は観ていません。小説しか読んでません。最初の小説はかなり昔に読んだので内容はほぼ忘れております。がしかし、この小説を単体で読んだだけでも十分に映画愛が伝わり心が温かくなる、そんな一冊。

    1
    投稿日: 2024.07.22
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    映画と家族の物語。時代を昭和と令和で行き来しながらも映画にかける熱い気持ちと友情と家族愛にあふれる作品。 人生はいろんなことがあって、カットしてやり直しすることはできないけど、だからかこそ映画が支えになることがある。

    1
    投稿日: 2024.07.21
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    買った時は続編と思い込みで、読んでみると同じキネマの神様で、ゴウとか歩とかお馴染みので、一つも引っ掛かりなく無事にゴール とにかくコンパクトにゴウの回想シーンも受賞した後も そうだ映画を観てないな〜って Amazonプライムにあるのかなあればいいなぁ。コロナ禍の社会を描いてる=これから何百年も残るだろうから、未だに飛沫感染か接触感染か結果を示さないし 尾身の発言に振り回されて、マスクの成果はどれ位なのか数値化してよって思う、なによりワクチンの害は酷かった、自民党は何一つしなかった。日本でコロナが瀬戸際食い止められたのは日本人の姿勢(マスクをするとか)だけだった。何が良かったって世の中の間違いを本に残す作家さん

    18
    投稿日: 2024.07.14
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    山田洋次監督によって大幅改編された映画「キネマの神様」を、原作者の原田マハがノベライズするという、珍しいタイプの小説。 だいぶ前に「キネマの神様」読んで、 映画は観てないけど、予告編で「だいぶ原作と違くない?」と思った記憶あり。 ただ、オリジナル「キネマの神様」の内容を忘れちゃったので、今回の「お帰りキネマの神様」も違和感なく読めました。 でもラストは安直というか、、、 映画と小説だと受ける印象も異なるだろうし、映画「キネマの神様」観てみようかな。 小説「キネマの神様」も改めて読み直してみたくなりました。

    1
    投稿日: 2024.06.29
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    キネマの神様も読んでないし、映画も観てないけど、これだけで十分参加した気になる。 そして、やっぱり文章が上手だなと改めて思う。 それこそ、まるで、映画を観ているような、すんなり情景が映像で浮かぶって凄いこと。 文字をたどるだけで想像させることができるって凄い。

    1
    投稿日: 2024.05.26
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    映画は見ていないけど、映画を想像できる。 文章は原田マハだが、ストーリー展開や登場人物は山田洋次。 どちらもおもしろかったので、元祖キネマの神様とは別物として読むのがいい。 ただ、私はやっぱり原田マハのキネマの神様が好きだなぁ、

    1
    投稿日: 2024.05.14
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    小説が映画化された、その映画の小説化という風変わりな作品。 もとの小説に比べ、ちょっと古臭く、わりと単調な感じになった。

    0
    投稿日: 2024.04.23
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    なんで原田マハさんはこんなに綺麗な文章がかけるのだろう。 原作もよかったけどこちらもよかった。 映画も見てみようかな。 心があったまりました。

    0
    投稿日: 2024.04.05
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    私は原作派でした。しかし映像やシナリオからここまで別のお話に持ってこられる筆者の巧みな言葉遣いと描写力に感動。結局映画みたくなりました。

    0
    投稿日: 2024.03.15
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    キネマの神様とはまた別物のお話だけど、やっぱり原作を思い出して読み始めで感動した、私。 私の中で原作は超えないけど、これはこれであり。 ただ、やっぱり映画監督ならではというか、 なんだか、んーーーと思うところもしばしば。 ただ、やっぱり泣く!! そして映画は観てないけど、私の中では菅田将暉ではないから観ないです。すみません泣

    0
    投稿日: 2024.03.05
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    まえがき [歓び]原田マハ 二○一九年(令和元年)十月 東京 武蔵野 一九六九年(昭和四十四年)五月 鎌倉 大船 二○一九年(令和元年)十一月 東京 武蔵野 あとがき [驚き] ヤマダ洋次 「お帰りキネマの神様」の生まれ そして 原作者の愛が溢れている。 読めて本当に嬉しかった。

    2
    投稿日: 2024.02.04
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    ヒューマンドラマ「キネマの神様」は山田洋次監督の手で原作小説に大幅に手を加えられ、コロナ禍下で製作された渾身の名作。原作者・原田マハが、映画「キネマの神様」に感銘を受けて自らノベライズ!

    1
    投稿日: 2024.01.21
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    もともと原作を読んでいたので、どうしてもはじめは原作のテイストを探しててしまっていたけど、こちらは全く別の物語。 実際にこんな父親苦労するだろうなぁと思いつつ、憎めないキャラクターがずるい。お母さんがとても素敵。 原田マハさんの登場人物が語る言葉たちには、ハッとしていつも心を掴まれます。 映画も観てみたくなりました。

    2
    投稿日: 2024.01.13
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    「キネマの神様」を読んだのはもう14年前 忘れていたが、これが友人から送られてきた 映画を観ていないので繋がりが分からないけれど 本として楽しんだ 原田マハさんと山田洋二監次監督 ほうほう いいなあ こんなことができるんですね 壊れかけた家族の再生 ハッピーエンドがやはり好き 映画館へ行きたいなあ ≪ 帰り道 ちょっと大きく 映画観て ≫

    25
    投稿日: 2024.01.09
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    原作が好きで手に取ってみたが、肝心の場面がなく、原作の方が好きだな。 ただ、受賞スピーチの場面は感動して涙が出た。 家族の愛の物語。

    1
    投稿日: 2023.12.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    原作の小説も映画「キネマの神様」も見たことがなく、いきなりこちらの作品を読みました。 山田洋次監督の「一晩で読んでしまった。」という帯のコメント通り、私も一晩で読んでしまいました。 映画で繋がる家族の絆が素敵なお話でした。 結末で映画の幸せに包まれる様に、嬉しい気持ちになり、感動しました。 やっぱり原作も気になるので、小説を読んでみたいし、映画も見てみたいと思います。

    3
    投稿日: 2023.12.22
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    映画館の赤いシートに、 目を閉じてほほ笑むひと。 「キネマの神様だ!」と書店で見つけた時は、 迷わず手に取りました。苦笑 ------------------------- 一晩で読んでしまった。 魔術にかかったみたいだ。 脱帽するしかない。 壊れかけた小さな家族を繋ぎとめたのは、映画だった。 ものを創り出す人々の熱い想いに心打たれるヒューマンドラマ。 ------------------------- 映画を原作者自らノベライズにしたんですね。 すっかり久しぶりの再会で、 断片的にしか覚えていない「キネマの神様」。 内容というよりは、 照明が落ちてスクリーンに広がる世界、 エンドロールが終わり、少しずつ照明が灯る。 余韻と共に、映画館という世界に戻ってくる。 本を読んでいるだけなのに、 広がる体験が一番思い出に残っています。 そのキネマの神様との再会。 ゴウちゃんは相変わらず自分勝手なのに憎めない。 私が歩だったら、同じぐらいブチ切れると思います。笑 家族だから真剣ですよね。 だけどいつだって映画があって。 家族も映画も大好きで。 相手を思って信じること。 ろくでなしのゴウちゃんが言う、 「人生でわからないことがあったら、映画を観ろ。  答えはせんぶ、映画の中にある。」 私にとっては本であり読書ですが、 ここまで言い切るゴウちゃんになぜか救われた気持ちになります。 あったかい気持ちになれる、 マハさんの作品は本当に大好きです。

    11
    投稿日: 2023.12.16
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    ブクログの諸先輩方が既にレビューに書かれている通り、オリジナルとは全く異なる小説になっていました。映画は観ていないのですが山田洋次監督の人間、そして家族を温かく見守る雰囲気が、原田さんの筆致によって上手く醸し出されている様に感じました。 映画でこの「キネマの神様」を観るときっとじんわりと涙腺が緩んでくる作品になるのだろうと思います。映画は見ていないのだけれど、この原作とは全く異なる新解釈「キネマの神様」も良かった。 ちょうど今、日経新聞の「私の履歴書」で倍賞千恵子さんがその生き様を連載されています。倍賞さんの履歴書を読んだ後でこの作品を読むと戦後の映画文化、特に大船を起点とした映画製作の背景が目にみえるようです。その当時の映画文化が身に沁みますね。 大船へは行ったことも見たこともないのだけれど、映画を作る側の人たちの熱意と観る側の感動。新解釈「キネマの神様」を読むとそれが伝わったきました。残念ながら今では「シネコン」でしか映画を観ることはありませんが。 あくまでも個人的には原作の「キネマの神様」の方が小説として心に染み入るのは事実だと思うのだけれど、確かにこの原作を映像化するのは難しいでしょう。 その意味では、映像化された後の新解釈も面白い試みだったと思います。原作→脚本→映像→そして新解釈。原田さんの様々な試みに感動してしまいます。

    31
    投稿日: 2023.12.10
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    お帰り、キネマの神様というのだから、第二弾かと思ったら、原作者が映画化した原作を書きませんか?と言われて書いたものであるとわかって、ややこしいwwwと思った。まあ、映画化されたものには原作とだいぶ違うものもあるので、こういう事もあるんだなあと思い一気に読んでしまった。中々良い本であった。

    1
    投稿日: 2023.12.03
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    これが『キネマの神様ディレクターズ・カット』の文庫なんですね〜! 単行本を読もう読もうと思っていたのですがね 間の映画を観ずに、二つの小説『キネマの神様』と『お帰り キネマの神様』を読みました 話は全く別物でした 初めはそう思っていました しかしどちらも登場人物はほぼ同じで、内容も前作同様「映画愛」と「家族愛」を謳っています そしてゴウがもたらす奇跡によって、家族の絆が再び結ばれていく様は、どちらの小説も感動的でした もちろん読んだあとも心温まるものでした 小説が映画化されて、映画が小説化されて、全く別の話が生まれるなんてと驚きですが、両作のテーマがぶれていない所が素晴らしいなと思いました そして、自分が手掛けた可愛い我が子に〝お帰り”と言いたくなるマハさんの気持ちが少しだけわかる様な気がします 最後に一言 ゴウの人たらし振りは相変わらずなのですが、奥さんがこれまた可愛いこと可愛いこと(≧∀≦) 若き日の二人の結ばれ方は、まさしく映画のワンシーンでも観ているような気分デシタ♡

    94
    投稿日: 2023.11.28
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    ノベライズって何?と分からずに、とりあえずマハさんの作品ならもちろん読みます。 映画版を小説にしたんですね。デレスターズカット版も読んで良かったし、これも良かったけど、やっぱり原作が1番いいな。ゴウ、テラシンにもまた会えて良かった。

    9
    投稿日: 2023.11.24
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    キネマの神様とは全く異なるストーリー。山田洋次監督という映画人だからこそ見える絵をベースに、小説家の原田マハだからこそできる文字を重ねた共同作品。やはり映画はいいな、と感じた。

    4
    投稿日: 2023.11.24
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    原田マハ『お帰り キネマの神様』文春文庫。 『キネマの神様』の続編かと思ったら、山田洋次監督により大幅に手を加えられ、映画化され作品のノベライズということらしい。そんなこともあるのか。 確かに大幅に内容が変わっている。もう一つの『キネマの神様』と言って良いだろう。山田洋次らしい派手なハッピーエンディング。しかし、原作の『キネマの神様』の方が遥かに良かった。 本体価格600円 ★★★★

    75
    投稿日: 2023.11.19
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     私の中では、映画『ニュー・シネマ・パラダイス』('88)と小説『キネマの神様』('08)は、セットになっています。  トルナトーレの上記名作映画は、モリコーネの哀愁漂うメロディとともに、不動のマイベストです。その後、原田マハさんの上記小説を読んだ際、映画がオーバーラップし、心揺さぶられたのでした。  個人的には、原作からの映画化では「映画は観ない派」で、映画『キネマの神様』も観ていません。  加えて、①原田マハ原作小説→②山田洋次監督で同名映画化→③原田マハさんが同名映画のノベライズ化‥、冷静に考えると変ですよね?  どうもこの変な流れ、原作と映画が全く別物のような違いがあり、マハさんが映画に惚れ込んだためのとのこと。ほうほう‥(まえがき・あとがき参照)  じゃあ読んでみるか! という次第です、ハイ。  上記のセット2作品には強い思い入れがあり、イメージを壊されるのが怖いしイヤでしたが‥、大丈夫でした! 全く別の物語でも、どちらも家族の再生と映画の素晴らしさを描いています。  原作→映画化→ノベライズ化と、原田マハさんと山田洋次監督の才能・想像力が融合して、進化を繰り返した感があります。映画の神様って、いるんですね。これは両方読むしかありません。  単行本では『キネマの神様 ディレクターズ・カット』の表題が、文庫化で『お帰り キネマの神様』へ。原田マハさんの想いが伝わります。  あぁそういえば、中島みゆきさんのセルフカバーアルバム名も『おかえりなさい』だったなぁ‥。え、関係ないか?

    57
    投稿日: 2023.11.13
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    『まさかの続編⁉』と思って手に取ったんだけど、ただの映画ノベライズでした。原作は物凄く良かった記憶があるんだけど、今読み返すと、ひょっとしてイマイチに思えるんかな?とか考えてしまった。オリジナルの純粋な続編が読みたかった。ただ、映画と原作は別モノみたいだから、映画が単に自分の趣味じゃなかった、ってだけかもしらんけど。ちょうどこのタイミングで、映画のTV放送があるみたいだから、それ観てまた考えよう。

    1
    投稿日: 2023.11.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    マハさんの作品、32作品目の読了となりました。 本書は先日読み終えた「キネマの神様」を山田洋次監督が映像化した映画のノベライズ版です。 そうです、原作者であるマハさんがノベライズを手がけた作品なんです。 映画化にあたり、原作から大幅に脚色されたシナリオ。 原作を手にした読者には不思議な感覚で読み進めることになると思いますが、例えるなら「キネマの神様ver.2」といった感じ。 決して続編ではありません。 大酒飲みで博打打ちのゴウちゃんや淑子さん、歩、勇太にテラシン... そうです、原作と同じ登場人物にテアトル銀幕ももちろん出てきます。 原作では描かれなかったゴウちゃん、淑子さん、テラシンの過去も含め、本書は新たなストーリーを見せてくれます。 山田洋次監督があとがきに記したように、全くと言っていい程に別物となった「キネマの神様(映画版)」、映像では描写しきれない心理描写をノベライズにて原作者であるマハさんが文章化。 映画版は観ていませんが、きっと素敵な作品に仕上がっているんだろうなぁ。 本の概要 「一晩で読んでしまった。魔術にかかったみたいだ。脱帽するしかない。」 ――山田洋次監督 「人生で分からないことがあったら、映画を観ろ。答えはぜんぶ、映画の中にある。」 これは本書の中の、ゴウという主人公のセリフです。 壊れかけた小さな家族をつなぎとめたものは、映画だった―― 映画人の熱い想いと挑戦を描いたヒューマンドラマ「キネマの神様」は、山田洋次監督の手で原作小説に大幅に手を加えられ、コロナ禍下で製作された渾身の名作。 人間や人生への愛が溢れたその映画に誰よりも心を動かされた原作者の原田マハが、映画をみずからノベライズ。 映画を愛する全ての人に捧げる物語。 【目次】 まえがき「歓び」原田マハ 二〇一九年(令和元年)十月 東京 武蔵野 一九六九年(昭和四十四年)五月 鎌倉 大船 二〇一九年(令和元年)十一月 東京 武蔵野 あとがき「驚き」山田洋次

    62
    投稿日: 2023.11.10
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    【原作者・原田マハが、山田洋次の映画を自らノベライズ! 奇跡のコラボ】山田監督が原作を大幅改稿し創り出した映画「キネマの神様」。その作品に感銘を受けた原田マハが、映画を元に再び紡いだ新しい物語。

    3
    投稿日: 2023.10.16