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ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕
ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕
アガサ・クリスティー、山本やよい/早川書房
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総合評価

34件)
3.5
1
17
11
3
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     女流推理作家が主催するハロウィーン・パーティで少女が殺害され、生前に「私は殺人現場を見たことがある」という爆弾発言をした一方で彼女が虚言癖であることから皆信じていなかったが、徐々に過去の殺人事件との関連性が浮かび上がってくるミステリーで、ポアロが事件関係者達に事情聴取をしていくにつれて真相を解明する仮定や犯人のミスリードが上手くハロウィーンにうってつけの作品だった。

    1
    投稿日: 2025.11.01
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    面白かった スタイルズ荘、オリエント急行、ナイルを読んだが、1番好きだった 最後の最後まで犯人が絞れず、のめり込んだ 映画は期待せず、また観ようかなと

    0
    投稿日: 2025.10.30
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      ハロウィーン・パーティで人殺し?! 子どもが、頭をバケツに沈められて殺された! 少女ジョイス(13歳)が、パーティーの準備中に「人が殺されるのを見た」と得意そうに言った。そのジョイスが殺された。犯人は誰? パーティーに参加していたミステリー作家のオリヴァー夫人が、私立探偵ポアロに事件解決の依頼をします。ポアロは様々な人物と接触し、過去の殺人事件を追いかけるなどして、推理します。 “子どもが殺されるのは珍しくない”“ジョイスの学校の先生が殺された未解決事件”など、なんだかこの地域は物騒極まりない。そうこうするうちにまたまた、事件発生! 会話の多さに飲み込まれる感じで、いったい誰が犯人か、最後まで予想できませんでした。かなり混みいってました。本筋の事件解決以外に、ゾクっとする事実も判明します。

    22
    投稿日: 2025.10.16
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    今までクリスティの小説には、魅力的な女性が多く描かれていたが、今回の女性登場人物は魅力的な方は少ないように感じた。一方で、めずらしく魅力的で美しい青年が登場したように思う。

    0
    投稿日: 2025.06.09
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    この本を読んで数日後、「名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊」視聴しました。映画が気に入った方、クリスティ作品でオカルトっぽい「蒼ざめた馬」、設定が似ていると感じた「ねじれた家」も映像化されいていますのでご一緒にいかがでしょうか。 以下、本について。個人的にクリスティは大好きですが、こちらの作品は若い子がたくさん出てきて、少しばかり軽く感じます。時代背景も相まって70年代のよくできた少女漫画のようです。キャラクター(特に女性)の書き方は流石と思いました。 あとがきの解説で映画化について触れられていました。仰る通り原作の面影は全くなかったですが、ちゃんとクリスティでした!

    0
    投稿日: 2025.05.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あの人が目撃したものは。 殺人を目撃したと吹聴した嘘つきの少女ジョイスが殺された。彼女は口封じのために殺されたのか。パーティーに居合わせた推理作家のオリヴァーは、ジョイスが自分の気を引くために嘘をついたのだと自責の念にかられ、ポアロに助けを求める。村にやってきたポアロが様々な人から話を聞いて見つけた過去の事件とは——。 校長先生の勘すごい。誰もが怪しい感じで出てくるし、遺言書の偽造とかも出てくるし、何もかもが関係しているのかと思いきや、真実として出てくるのは、「ジョイスは嘘つき」「遺言書の偽造はあった」「世話をしていた外国人女性の失踪」最初から示されていたことはその通り。解釈次第なのだ。どのように結びつけるかが問題。 雰囲気のあるイケメンが実はかなり強い独自の思想にかられた犯人の1人だったということで。儀式っぽいかたちで死んでしまうのも絵になる。そもそもハロウィンパーティーということでミステリアスな絵が最初から示されている。雰囲気を楽しむ作品。

    0
    投稿日: 2025.05.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ケネス・ブラナー版『ベネチアの亡霊』は原作と全然違うと知り、映画が気に入ったので読んでみた。全然違う。別物。原作の方がいろいろな事件や人間関係が入り組んでいるように思う。 面白かったけど所々「?」とモヤる箇所あり。エムリン校長先生に書いて見せた4つの言葉は何だったんだろう?とか、レオポルドが殺されたくだりがあっさりしてたなぁとか。魔女が歌っていた井戸の歌は偶然ヒントになったのか、それとも何かしら知っていたからこそあの場面で歌ったのかなぁ…などなど。私に読解力がないからかもしれないけど。 これが私の初クリスティーだったので、他の作品も読んでみたい。

    1
    投稿日: 2024.11.08
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    子供たちが集まるハロウィーンパーティで、一人の少女が殺された。その直前、彼女は「殺人の現場を見たことがある」と発言しており、しかし彼女は嘘つきで有名だったので誰も信じていなかったのだが。過去に起こった事件、そして現在の事件の謎をポアロが追うミステリです。 牧歌的な雰囲気の中で起こった残忍な事件。だけれど案外みんな淡々としてるなあ……といった印象。殺された少女が哀れになってきます。嘘つきと名高い彼女が何を見て、そしてなぜその当時に殺人だと気づかなかったのか。犯人が誰なのか、以上にこちらの方が気になる謎かもしれません。 ものすごく驚きの真相、ではなかったけれど、犯人を指摘するためのとある人物の不審な行動にはなるほどと思わされました。些細なことだけれど、重要なポイントだったなあ。

    1
    投稿日: 2024.11.07
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    ハロウィーン前に再読。犯人がわかっていても楽しめるのがクリスティ作品の魅力。物語の本筋に関係ない雑談も興味深く読めるんですよね。 解説にもある通り地味で小粒な作品だけど、ハロウィーンパーティーの妖しさ、石切り場庭園の薄気味悪さ、犯人像の禍々しさが合わさって雰囲気ある作品に仕上がっている。正義とそれ以外(美、人情など)の対立というのがテーマなのかな。ポアロ、もしくはクリスティ自身が正義を追求するタイプだから、たとえ子どもでも正義から外れた行動をしたら裁きを受けて当然……という価値観がうかがえます。

    1
    投稿日: 2024.10.25
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    “殺人事件を目撃したした”と言った少女が殺された。 誰もが知り合いの小さな町、そこで開かれた“ハロウィン・パーティ”で事件は起こった。 殺された少女のことを皆「嘘つき」と言う、ポアロはそこに興味を持ち、例によって住民ひとりひとりから丹念に聴き込みをする。 さらに、「資産家の死と使用人の失踪」「遺産書の偽造」「洋館と美しく妖しい庭園」 ポアロ物の王道をいく展開。 足を痛めても「小粋な外見」を気にするポアロと、有名な作家なのにどこか滑稽なミセス・オリヴァーの掛け合いが、「被害者が少女」という残忍さを和らげ、読み物として楽しく過ごすことが出来た

    3
    投稿日: 2024.08.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    途中で最初の事件とは関係ない話が展開し、どうなっていくのだろうと思っていたら最後は綺麗に集約されて行ってさすがだなと思った。 途中で少年犯罪について語る一節があり、それが印象に残っている。 "彼女が気にかけている相手か、もしくは、ポアロが思うにこちらの方が可能性大だが、彼女が守ってやりたいと思っている相手、おそらくほんの子供と言って良い年齢の者。ミセスドレイクから見ると、自分がしたことの恐ろしさがよくわかっていないように思われる者。 ポアロは、ミセスドレイクのことを性格はきついが誠実な人物だと思っている。こういうタイプの女性は、結構いる。しばしば治安判事になったり、協議会や慈善団体の運営に関わったり、いわゆる事前活動に関心を寄せたりする女性。情状酌量の大切さをやたらと信じ込み、若い犯罪者をかばおうとする女性。思春期の少年とか、まだ判断力に欠ける少女とか。すでに、えっと……どういうのだった、施設に入ったことがある子とか。  図書室から出てくる姿をミセスドレイクが見たのがそういう子だったなら、彼女の保護本能が働き始めたと考えても良さそうだ。今の時代、子供たちが犯罪に走ることは結構ある。幼い子供たち。7歳や9歳位の子供たち。こういう子供が少年裁判所の法廷にたたされたとき、どう扱えばいいかと関係者は頭を悩ませる。子供のために色々な言い訳が用意される。壊れた家庭、子育てを放棄した独親。しかし、子供達を最も熱心に弁護し、あらゆる言い訳を持ち出そうとするのは、大抵ロイーナドレイクのようなタイプの人間だ。厳しくて口やかましい女だが、こういう時は別人のようになる。ポアロ自身は、そのやり方には同意できない。彼は、常に正義を第一に考える人間だ。知識というものに、行き過ぎた慈悲に疑問を持っている。ベルギーとこの国の両方でかつて学んだことだが、行き過ぎた慈悲はしばしば、さらなる犯罪の元となる。正義を第一に考え、慈悲を第二にしておけば、被害者にならずに済んだはずの人間が、その犯罪のせいで命を落とすことになる。" これは、アガサクリスティー自身の少年犯罪に対する私見でもあるのかなと思う。慈悲よりも正義。目先の優しさよりも先々のことを考えて厳しくすることが、かえってよりよい結果を招くこともあるというのはその通りだと思う。 こういった少年犯罪を匂わせる文章が多かったので、少年少女が犯人なのかなと思っていたら真相は金と独善的な美学に酔いしれた大人による犯行だったから全く予想できなかった。最後に出てきたマクベス夫人とナルキッソス、そしてイフィゲニアはそれぞれギリシャ神話とシェイクスピアからの引用。アガサクリスティー作品は、たまにこういった古典作品や神話、聖書からの引用がある。引用元の作品を知っておいた方がより深く味わえると思うので、この辺りの知識も身につけたい。

    6
    投稿日: 2024.07.21
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    話に派手さも深さも無いし、トリックも特異な点があるわけではないのだけど、それだけにクリスティらしさが詰まった作品と言えるのかな? 事件は愚かな少女が殺人現場を見たと吹聴した事から始まる。その構図は個人的に『葬儀を終えて』を思い出させるかな 自分の発言がどのような影響を生むか全く想像できていない愚か者の言葉が無用な殺人を呼び起こす。まあ、あちらはもう少し異なる構図ではあるけれど 本作の特徴を一つ挙げるならそれは被害者が幼い子供である点か クリスティ作品によく見られる金銭も愛憎もあまり絡んでこない年代が被害者となれば、作中で盛んに言及されるように変質者や狂人による犯行を疑いたくなるもの でも、そこに理性的な犯行動機があるならば、また被害者のジョイスが殺される直前に吹聴した殺人の話に意味があるならば 今回の事件をややこしくするのは、ジョイスの発言を信じる者が皆無な点だね。ジョイスの話を起点に事件の推理を進めるしか無いのに、彼女の話から事件の全容は見えてこず、従って彼女が目撃した筈の過去の事件も容易に見えてこない ただ、ポアロはいつもの調子で事件関係者の話を聞き続ける事で推理を膨らませていくわけだ そうして辿り着いた真相にやはり派手さはないのだけれど、子供が被害者として描かれたからこそ活きるラストであるようには思えたかな

    0
    投稿日: 2024.05.06
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    これ結構好き。 映画ベネチアの亡霊の原作と聞いていたけど、もはや別物と言って差し支えない。 ドラマチックな映画版とクリスティを存分に味わえる小説。 それぞれに魅力があって良い。 ああでもやっぱり私は、ストーリー・設定・人物・動機全てにおいて原作推しなんだよなあ。

    5
    投稿日: 2024.04.24
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    映画を見たので原作もと何十年ぶりかで一読。かなり原作と映画は違っていて、というか、ほとんど別物でした。ヘイスティングスではなくオリヴァ夫人との一篇。ポワロさしさたっぷり味わえて満足。

    0
    投稿日: 2024.03.18
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    久々に古典ミステリーを読めて満足。事件、推理、トリック(?)、動機などなどは特に驚かされることもなく、ギリシャ神話に基づく点が多々あり、へぇーで終わってしまうけど、登場人物がみんな個性的で、テンポ良く読めた。古き良き時代の英国の雰囲気が味わえたし、相変わらず几帳面なポアロに会えて良き。 映画の原作として先読みしようと読んだけど、原案のみとのこと。あとがきで知ってちょっと残念。

    1
    投稿日: 2024.01.18
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    映画の原作ということで買ったけど全然違う。映画の方が良かった。別の話として読めば、ある程度基準はクリアしている。

    0
    投稿日: 2024.01.10
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    今回は犯人や動機の検討がつかなさすぎて、ワクワク感が味わえなかった。でも「殺人現場を見たことがある」と話す少女→殺される!という興味を引く導入がまさにアガサクリスティーで好き。 映画観る前に原作読みたくて買ったけど、読めば読むほど映画のあらすじと違ってあれ…?と思ってたら、原案なだけで話全然違うと巻末で分かってちょっとショック!

    1
    投稿日: 2024.01.06
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    殺人現場を見たことがあると言った少女が殺された。少女が言ったことが本当かどうかということに犯人への手がかりが…。ハロウィーン・パーティに参加した人たちの言葉からポアロが真実を見つけたときに犯人が浮かび上がる。様々な証言が一つにつながるところがやはりクリスティーだと感じた。

    2
    投稿日: 2023.12.10
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    感想なしだと、読んだ日付すら後でわからなくなるので書いておこう。 オーディブルにて 古典ミステリだけど、正直何が古典で何が新鋭なのかすらよくわからない。いろんなミステリを読むけど、その隙間に挟まる登場人物(主に脇役、端役)の一言や日常の振る舞いの描写を読むのが好きなのだ。だったら謎を追うのが主体のミステリじゃなくて、人々の日常を描いたストーリーを読めばいいじゃないかという気もするけど、そうじゃなくて、ミステリの隙間だからいいのだ。そこに本質が見出せるようなやつが好きなのだ。 クリスティは、だから、マープルなら彼女が編み物をしたりご近所と付き合ったりしているのを見るのが好きだし、ポアロなら自身の口髭にじっと見入っている彼を見たり、たまに友達と話したりしてるのを見るのが好き。

    0
    投稿日: 2023.11.18
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    アガサ・クリスティーはあまり読んだことがなかったので、読んでみたいと思っていた。 ハロウィンシーズンだったので、これを買って読んでみた。 巻末の「解説」を読んで、この本を選んだのは失敗だったと思った。悲しみ。 村人同士お互いみんなが知っているような、狭い村の中で少女が殺される、殺人事件が起こった。 被害者は「殺人事件を見た」と自慢していたことから、口封じの犯行かと思われるが、もともと虚言癖のあるその少女の言葉は、誰も信じてはいなかった。 しかし、解決のために請われてやってきたポワロは、その言葉から推理を始めていき、村人たちに今まさに起こった殺人事件に加えて、過去に起こった殺人事件についても事情を聞いていきながら、真相に迫っていく。 村人たちの証言が推理の主な材料になるのですが、これが人それぞれ好き勝手なことを言うので、何を信じたらいいのかわからない。本当の探偵はこういう中から信憑性のある情報を取捨しているのでしょうね。 ポワロは真実に辿り着きましたが、何だか振り回された気分です。 あと、最近のミステリーに比べて種明かしが簡易なので、不明瞭な部分が残りました。また読み返せばいいのでしょうが。

    0
    投稿日: 2023.11.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    少し前に映画を観て、原作はどんな感じだろうと思い拝見。内容が違いすぎて呆然としました…。ですが、別物と思って読むと、複数の事件と人が重なったとても面白い作品でした。特に子供に対する自分の印象は少々変わったかもしれません。 また、映画のポアロとは違い、悲壮な感じが無く、登場人物もミステリアスでクールな人が多く、時々コミカルなので実に読みやすかったです。 自分はミステリ小説をあまり読んだ事が無いのですが、子供が犠牲になる、という所と、子供と言えども虚言や脅迫など中々アクの強い子達が登場してきて強烈でした。まさに「教育とは聖なる領域」。教える事、学び続ける事で人格が形成されていくのかと改めて思います。ただ、今となってはこの話をポアロとしているのが、犯人という所がなかなかパンチの効いた皮肉に思います。マクベス夫人についてとても興味が出てきました。 子供は親に全てを話すとは限らない。その通りかもと思うのですが、大人は親には話すと思い込んでしまう事が多いと思いました。何が起きているのか、恐怖が感じ取れない。とても難しい事ですが、注意して見たり話したりしないといけないなと思います。 また、犯人や被害者の発言がミスリードである事。 特に被害者を周囲の人達が非難する為、読み手としては同情してしまい、嘘が本当だったと信じてあげたくなるという。本当に巧妙な罠でした。 そして、犯人では無いのに疑ってしまった登場人物達に何となく申し訳ない気持ちになるという。 自分は探偵には向いていなと学びました。 それにしても、残酷な結末です。親が友達を殺して、更には自分も殺されそうになって、そして勝手に自殺されたという。せめて他人であって欲しかったです。とりあえず洗脳が解けると思いたいです。 今回原作オリヴァーに会えて良かったです。映画では心が腐っているのかな?と思わせる人物でしたので、変わった人ではあるけど、ポアロの友人で心の底からホッとしました。 他、この本の中で未だ気になる事と言えば、オリガの居場所を当てた魔女は本当に魔女なのではないだろうかという所です。ハロウィンらしい演出でした。

    0
    投稿日: 2023.11.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    クリスティのミステリって大抵、キーとなるトリックや引っ掛けがあって、それ以外は大して重要ではないことが多い。 今作で言えば、それは殺人を目撃したのはジョイスでなくミランダであった点だろう。こういう引っ掛けは面白いし好きなんだけど、事件の真相がやや薄く感じてしまう。あと共感できない動機、混乱しやすい過去の複数の事件… すらすら読めるものの、少し流してしまった。ごめんなさい。 読んでいて楽しいが、満足できる作品とまではいかなかった。ハロウィンに読もうと思って買ったのでハロウィン感もう少し欲しかったというただの欲張り( ∵ )

    1
    投稿日: 2023.11.01
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    今年公開された映画『名探偵ポワロ ベネチアの亡霊』の原作というが、全っ然違う!映画を観た後で読んだが、小説の方が断然面白かった。映画はもちろんベネチアで、ハロウィンの不気味さのようなものを強調して作られていて、小説ではイギリス国内で、美しい庭園が出てきたりして、ハロウィンは事件が起こったのがその日だったにすぎない。被害者となった少女が、殺人現場を見たことがあると話していたことから、そのせいで殺されたのかもしれない。それが本当のことなのか、本当だとしたら、いつ誰が誰を?過去のことも同時に解明していく王道ミステリー。

    0
    投稿日: 2023.10.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ★は3.5というところ。いやはや、クリスティー作品にはこんなテイストもあるのか!とまたもや驚かされてしまいました。 これは10月に読もう、と前から決めていてやっと手に取ったのだけど、会話が多いせいかスラスラ読めてしまい、気付けば1日で読破。そして休日の終わりに「はぁ今作も面白かった」と満足感いっぱいなわけです。当初はドレイク夫人と富豪の老婦人との関係がつかめなくて混乱しましたが、家系図が整理できてからはスッキリ。甥夫婦は別の舘に住んでいたということですね。 さて今作では子供が犠牲になってしまうということで、これまでにない緊張感と胸の痛みを感じました。もともと子供好きではない私からしても、さすがにこれは……。 重要な舞台である〈石切り場庭園〉のイメージが難しかったので、これはスーシェ版ポワロに期待したいところ。ナルキッソスのごとく美しい男をどなたが演じるのかも見ものです。 読む方にとっては後味の悪い内容かもしれませんが、個人的にはこれはこれで好き、な作品でした。なにより、『エッジウェア卿の死』もそうですが、自分の信念(と呼んでいいのか)に迷いのない犯人は、読者としてはたいへん印象的ですよね〜。

    5
    投稿日: 2023.10.22
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    何気におそらく初クリスティ。 10月だ!ハロウィンって書いてるの読も!と買ったんだけど。読みやすすぎて1日で読んだ。 途中で犯人わかった!と思ったけど半分しかわかってなかったし全体の読み甘すぎた…と最後の怒涛のネタ明かしパートで眼白黒させた。 ミステリー全然読まないマンなので、これが…ミステリー…という気持ちで読み終えた。 解説に書かれてたけどきっとクリスティ好きな人からしたら既視感もあって微妙なのかなとも思うけど。自分は新鮮に読めてよかった。 他のも気が向いたら読む。

    0
    投稿日: 2023.10.20
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    パーティー中に少女が殺された。 参加していた作家のオリヴァーがポアロへ事件解決の依頼をするが。 ポワロは物的証拠より関係者と話をし、推理を進めていきます。 過去の事件も絡んでいるのか? なぜ少女は殺されたのか? クリスティー女史の王道的なストーリーかな。

    1
    投稿日: 2023.10.15
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    映画『名探偵ポワロ:ベネチアの亡霊』の予習として読んだ本作。 ポワロの物語にしては(と言ってもそんなにたくさん読んでいるわけではないのだが)、連続殺人事件が起こるわけでもなく(と言いながら犠牲者が3人になっているのだが)地味な作品だったように思う。 丁寧に読み込んでいくと、確かに犯人へと繋がるヒントは散りばめられていたようだが、今一つ腹オチはしない。 大体、犯行に至る犯人の心情は身勝手なものと相場は決まっているのだが、本作の犯人はまさにその典型と言って良いだろう。 その矛先が子どもに向けられたところが何とも後味が悪い・・・

    0
    投稿日: 2023.10.09
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    現在公開中の映画『名探偵ポワロ ヴェネチアの幽霊』の原作ということで読みました。 読了後に映画も観ましたが、一致するのは名前ぐらいで、ほぼ別のストーリーが展開されていました。 ケネス・ブラナー監督・主演によるこのポアロシリーズは今作で3作目で、前2作は『オリエント急行殺人事件』『ナイルに死す』を映像化したものです。前2作の原作に比べると、今作は映画の原作として知るまで、その存在を知らずにいたし、どうしても地味な印象が残ります。 それでも傑作と称されることの多い前2作品に比べると、その映像化には求めるところも大きくなるので、その意味で、今作の場合は、作品からのインスピレーションを得たにしろ、自由に展開された映画の方は、個人的に前2作よりも好きだと感じました。 先ほども述べたとおり、原作とは全く別な映画となっているので、しかもかなりホラーよりに作られていることもあって、ミステリー好きの方にとっては好き嫌いのわかれる映画となっているかと思われます。 原作の方は、安定したポアロのミステリーになっていると言えばいいのか、目新しさに欠けたと言えばいいのか微妙な作品でしたが、少なくとも読書スランプに陥っていた僕に、再び本を読もうと思わせてくれるほどには面白かったと申しておきます。

    7
    投稿日: 2023.10.03
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     エルキューレ・ポアロが主人公の推理小説。ハロウィンパーティで子供が殺されるが、実は数年前に起こった事件に関連しているのではないかという疑惑から、謎解きが始まる物語。今度公開される映画の原作ということで読み始めたのだが、内容は非常に地味。映画の前作は「ナイルに死す」であり、こちらは実際にエジプトを旅しているような風情があったし、物語の中でも刻々と事件が進行していたが、このハロウィンパーティの方がそれと比べると、ほとんどすべては聞き取り調査などであり、物語の展開は地味。他にもいろいろと作品はあっただろうに、なぜこれを映画化しようとしたのかは不思議。ただアガサクリスティの作品ということで、なんとなく読んでおきたい本ではあった。

    1
    投稿日: 2023.10.03
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     パーティーに集まった30人程の各人に事件当時の話をポワロが聞いて回ると言う構成がかなり厳しい。寝不足の時など素晴らしい睡眠薬になるだろう。とまれ、何十年も本棚の肥やしになってたのに、読むキッカケを与えてくれた映画化に感謝。

    1
    投稿日: 2023.09.20
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    映画化ということで読んでみた。 めちゃイギリスっぽい話だけど、これがどうヴェネツィアの降霊会の話になるのか?楽しみ♪ 最後の手術の相談、というのが結局何だったのかよく分からない。

    1
    投稿日: 2023.09.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    トリックなどの斬新さは無く、動機なども読みやすく、ミステリ初心者にはおすすめできる。 ハロウィンというイベント感が最大のウリであり、それ以外は地味な印象を受ける。 子供が被害に遭うというのも後味が悪い。

    0
    投稿日: 2023.09.14
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    面白かった。 もともと「作家って本好きな割に図書館とか僻地に作るし、図書館で殺人事件とか起こすよね」と話していたところ知り合いに薦められた本。 これがそもそも殺人事件の前に、大きなバケツにリンゴを浮かべて手を使わずに取る、アップルボビングというゲームをやるのである。いや図書室でやったら本棚が水でビッチャビチャになるわ! と思っていたら、このビチャビチャが最後まで関わってくるのだから分からない。 またポアロ視点で、外国人差別を逆手に取って捜査するのもびっくりした。 ただ、新規の読者には解説が気になった。本作は新作映画第三弾の原作だそうだが、それにしては地味な作品、過去作でも使われたモチーフ、といわれても困る。 映画は原案的に使われ、全く違う内容になるそうなので、映画ファンもこの際新訳を楽しんではいかがだろうか。

    1
    投稿日: 2023.09.05
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    8/26-9/3  映画監督兼俳優のケネス・ブラナーによるブラナー版ポアロ映画の第3弾『ベネチアの亡霊』(9/15公開予定)がこの本から着想を得ていると聞き、早速読むことに。実際には映画の原作とまではいかずあくまで「着想を得ている」レベルらしいので、本は本・映画は映画で楽しめるパターンのようだ。  本の内容自体は、若竹七海さんが後書で書いている通り、ある意味「自作の焼き直し」にとどまっており、あっと驚く仕掛けやストーリーの飛躍は正直なかったように思う。それでも、なぜ少女は殺されたのか。パーティーに参加した様々な人物。そしてそれぞれが目にしたもの。病で命を落とした大富豪の女主とその庭師。その村で過去に起きたいくつかの事件と未だ行方のわからない容疑者。などなど読み進めるうちに色々な伏線が集められていき、最後の最後に、そうしたパズルのピース一つ一つがピタッとハマるあの感覚。読了後の爽やかさはさすがはアガサクリスティーといった感じだった。アガサクリスティの作品は、読んだことを後悔する感じがないのが本当に救い。大当たりでなくても、ハズレはしない、そんな感じ。だから毎度毎度読み終わりには、読んでよかったな〜と思わずにはいられないのだ。  それに「ハロウィーン」の独特な世界観はやはり特別だ。かぼちゃや魔女の箒、リンゴやキャンドルなどなど、パーティの様子を想像するだけで心がワクワクする作品だった。

    1
    投稿日: 2023.09.04