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湖の女たち(新潮文庫)
湖の女たち(新潮文庫)
吉田修一/新潮社
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総合評価

64件)
2.9
4
11
25
12
5
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    面白くなかった、何もか中途半端な 旧満州での話、製薬会社のデータ改ざん、松江さんの今更ながらの告白などなど 特に圭介と佳代の捻じ曲げた不倫?は、私からしたら絶対有り得ない、何が言いたいのか 冒頭の佳代は? 731部隊などどう関係しているのかわからなかった。 吉田さんの小説らしからぬ一冊だったな。

    1
    投稿日: 2025.10.06
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    うーん よくわからん 本の紹介を見て読もうと思ったけど ちょい期待外れ、というか私にはついていけんって感じでした 殺人事件の捜査、解決って事じゃないのね

    0
    投稿日: 2025.09.17
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    2025.09.15 …なんとも言えない読後感。 これはなんというジャンルの小説なのか。 途中まで事件を追っていたのに、佳代のように急に湖から落ちたように終わってしまった感じ。 結局、圭介は何がしたかったのか??佳代との関係は何?ただのドS? 圭介が探偵役になるかと思いきやそうではなかった。だからミステリではない。 結局、犯人はふんわりと。人体実験、満州うんぬんは実はストーリーにあんまり関係ないというか…伏線回収かと思いきや…もやもや。 珍しく解説もきちんと読んでしまった。

    0
    投稿日: 2025.09.15
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    あらすじからは理解できない内容にとまどいながら、何度も挫けたがやっと読了。解説読んで、男性目線の作品ですよねーと思った。途中何度も気持ち悪くなった。

    2
    投稿日: 2025.08.19
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    介護施設で100歳の老人が亡くなる。その近くを訪れていた記者がたまたま展示されていた写真から地元の有名人の繋がりを見つける。 推理小説の展開のはずが、壊れていく主人公の心理描写を中心に、湖の周りにいる人たちに伝染していくかのような怪しげな空気が漂う。帯に憎悪が沈澱する場所とあった。そういう話かと気づいた自分もその濁った湖の中に飲み込まれそうなる感じ。 これを映画にしたのか、いやぁあまり見たくないかな、と思いつつ、ストーリーはエンディングに向かうところで、湖がさまざまに変化していく姿を描写がある。何か吉田修一が描きたかったことがここに表されているのか。そしてミステリーの結末へ。 明確に結論を描いている訳ではないが最後はわかるという終わり方。なるほど小説自体が映画らしいかも。 誰にでも勧められるのではないが、吉田修一らしさが全面に出ているかの傑作。でもおすすめ度で星3つにしておく。

    19
    投稿日: 2025.07.24
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    こちらの本は。。映画の評価が良くないようで原作から見てみたけど、これを映像化したら生々しくて難しくて、評価が悪くなるのはわかるという感想。。映画化しようと思った製作陣に拍手…! 誰が犯人なのか、誰を犯人にするのか、支配欲、過去の事件との関連性。。 自分の中でそれぞれの問題がつながらず理解が難しい作品だった。

    2
    投稿日: 2025.07.12
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    なんだか、すごかった。居心地の悪さ。モヤモヤとした悪意。人間の表の顔と裏の顔というか、見る角度によって違う顔。

    1
    投稿日: 2025.06.05
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    湖の女たち 湖の近くに暮らす女たち、湖のような女たち、 湖に関わる女たち いろいろとらえかたがあるかな ある事件をきっかけに知り合い倒錯した男女の 関係になる刑事と介護士 その事件の被害者の過去にからむ取材をする記者 大筋この三人が主の登場人物だけど その倒錯っぷりと、記者が調べる戦中の 実際にあったこと、現在に起きた事件を 彷彿とさせる描写、これがマッチしない。 沼にハマる男女と事件、「悪人」もそうだし 吉田修一ワールドなんだろうけれど 今作、記者の池田がとても魅力的だったので、 男女のインモラルと分けて読みたかった #吉田修一 #湖の女たち

    2
    投稿日: 2025.05.07
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    1日で読んでしまった。 読んだ方は分かると思いますが、あのような描写がどう必要だったのかと考えています。でもあれがあったからこそ高速で読み終わったんじゃないかとも思う。 琵琶湖畔の情景が目に浮かぶようでした。

    1
    投稿日: 2025.04.06
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    映像を先にみてから原作を。ひさびさのいや~な感じの吉田修一ワールドに一気読み。映像はけっこうきつかったな。湖の描写は、思いのほか視覚的なものより小説のほうが深さを感じることができました。そのあたりのテーマの一貫性はさすがの吉田修一作品ではないかと思います。

    5
    投稿日: 2024.12.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    各々の登場人物が、かわりばんこに登場して、それぞれの物語になり、それが繋がったりして飽きないのだけど、なんとなくオチが弱かったり、盛り上がり過ぎて収束の仕方が弱かったりで。 そこまで、心に残らなかった。

    5
    投稿日: 2024.10.07
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    琵琶湖を初めて見た時のキラキラとした、でも静かな印象を思い出した。湖って表面からは見ることが出来ない何かが沈んでいるミステリアスな部分がある。私たちは昼も夜も生き続けているが、昼と夜の自分は違う気がする。明け方や夕暮れはそれを繋いでいるのでどちらでもないなんとも言えない時間帯だ。琵琶湖の際でそれを味わいたいと思った。

    0
    投稿日: 2024.09.14
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    湖のイメージを存分に活かしているストーリー。琵琶湖とハルビンの平房湖、それぞれに沈殿する女性たちの思い。表面的には季節を映して美しく、穏やかに波立つこともなくきらめいている湖。さざ波立てるのは男たち。現在と過去の二つの事件に、警官と記者がそれぞれの事情を抱え挑み、これらがどう収束するのか気になり読み進めた。圭介と佳代の関わりが不自然な感じもしたが、二人のこの本性むき出しの関係が、湖の深淵を描くのに最適だったのかもしれない。

    10
    投稿日: 2024.08.31
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    展開が複雑になっていく物語ですが、読み始めると止まらなくなるストーリーでした。ネタバレになるので感想にも困るのですが、楽しかった

    2
    投稿日: 2024.08.25
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    ミステリー小説が読みたくて買ってみたけれど、こういうのを読みたかったわけではなかった。暗くて嫌な感じの作品。

    1
    投稿日: 2024.08.01
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    何も考えず相手の思うように服従したい思い。それを感じ取り同じように佳代を自分の思うように扱う圭介。異常に感じる佳代と圭介の関係がとても不思議でお互い出会ってから直ぐに感じ取ったのだろう。言わば運命の出会い。 その2人の周りで子供が殺人の関与している雰囲気が漂っている。そして何の罪のない人が疑われて精神を崩してしまう。実際にありそうだ。そんな世の中なんだと教えられた気がします。 読み終えてスッキリとはしないが、スラスラ読めてしっかり余韻に浸れた作品でした。

    4
    投稿日: 2024.07.10
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    過去と現在が繋がって「そゆことか!」ってなる物語だと思い込んで読んでいたら、そうでもなかったので、よくわからないままに終わってしまいました^^; でも、随所にある自然の描写が好きでした。

    2
    投稿日: 2024.07.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    国宝読んで吉田修一熱が上がったので読んでみた。やっぱり小説家としての物語の紡ぎ方は上手くて面白いんだけど、題材がいかんせん。なかなか理解がしづらかった。事件の方のプロットは興味深く、面白く読んだ。

    0
    投稿日: 2024.07.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    6月の梅雨のじめじめした雰囲気に何ともまあピッタリ!タイミング加点あり。 湖という、海や川のように流れていくわけでもなく、ただそこにずっとある変わらないその鬱々しさと美しさが、二つの湖と惹きつける人たちを繋げた物語。 老人介護施設、警察、記者、家族でてくるどのコミュニティもなんだか湖と同じ、陰気臭く波も全て飲み込一方で、包み込む受け入れる性質も持っていた。 そんな湖の中の物語で唯一飛び立つ鳥のように、湖から出ようともがいた、もしくは湖の魚を捕獲する鳥のように、そんな陰湿さを壊そうとしたのが野鳥が好きなあの子だったなと思ってしまう。 そしてこの小説自体も中盤までじめじめと何も起こっていないけど、なんだか惹きつけられる空気感があって、終盤のテンポいい展開でなにか変わりそうで何にも変わらないストーリーにになんだか終始ヤキモキして沸々として、欲求不満感が残った総じて6月にぴったりの小説だった。

    1
    投稿日: 2024.07.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    吉田修一を誰かに薦めるとしたら、私はこの本は選びません。もっと面白く、大好きな作品がたくさんありますので...。 なぜそうなった?や、結局なんだった?といった疑問がほとんど解決されないので、読後、あの話はなんだったんだろうというエピソードがいくつも残ります。 さらに、共感できる人物もいないので...なんか全員気味悪いなぁ、と感じてしまいました。 主人公2人の支配・被支配の描写や(それが途中で逆転しているように見えるところも)、旧満州での話など、引き込まれるところもありましたが、結局なんだった?と思う終わり方です。 「どうせ死ぬのだから、何をしてもいい」と人間を非道な実験に利用して虐殺していた人物が、老衰により弱者となったときに、逆に実験に利用され殺された...ということなのかな? でも、権力者はいかに罪を重ねようとも、さらなる権力を手にしている。鍵になる宮森勲という人物について、もう少し描いて欲しかったです。 731部隊の話は、恥ずかしながらこの作品で初めて知りました。日本人が、これほど恐ろしい人体実験をしていたことや証拠を抹消するために全員を殺していたことなど、衝撃でした。 吉田修一さんは、日本のなかに昔からあった閉鎖性、同調圧力、保身のための隠蔽などを、湖の町を通して描いたのかもしれないな、と思いました。

    0
    投稿日: 2024.06.23
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    断捨離をしているうちに吉田修一さんの本が結構出てきて、また読んでみようかと。本屋さんに行くと最近の作品=映像化されている作品があり、つい手にとった。 地理的に琵琶湖の風景が脈々と解るので余計リアル、薬害問題、戦時中の人体実験、介護施設の事件もかなり知見しているのでリアル 人間とは賢くもあり愚かである。 この物語 圭介と佳代のなんとも言えないインモラルな描写に妄想も加わり一気読み。 「湖は自らを波立たせることが出来ない。だからこそ静かで美しい」 波立った湖は物語の終わりに何事も無かったように静かなり、より一層美しくなる ちょっと車を走らせて湖岸に向かおうかなと言う気持ちだ。 もし白衣の子供たちがいたらどうしよう

    6
    投稿日: 2024.06.21
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    吉田修一の『怒り』がとても好きなので、他の作品も読んでみようと思い、適当に手に取った1冊。 警察や権力者たちの闇の部分は面白かったが、濱中と佳代の関係にビックリしてしまってそれどころではなくなってしまった……。そ、そういう感じ……? 警察の冤罪技や被害者の過去が面白かっただけに、どうしてもこの2人がノイズになってしまってダメでした。終わり方も……ええ? 他の作品も読んでみたら彼の作風が掴めるのでしょうか。

    1
    投稿日: 2024.06.17
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    映画の原作ということで読みました。 既に劇場公開されてしばらくした頃、書店で原作を見かけて吉田修一の作品であること、琵琶湖が舞台になっていることを知って、慌てて原作を読みましたが、鑑賞当日(6/11)は夜勤明けであったこともあって50ページを残して鑑賞となりました。 一日一上映になって木曜日が最終上映になってもいたので、この日を逃すと劇場で見れなくなるので、仕方ないかって感じです。 ただ鑑賞後に残りを読みましたが、クライマックスの部分以外は読めていたし、そこまで読んでイメージしていたそのシーンの映画の中の佳代の姿に違和感を感じたのですが、その違和感は外れてはいなかったと残り50ページを読んで得心がいきました。もちろんその違和感が、佳代を演じた松本まりかの凄さを減弱させるものではないです。 この作品の映画サイトでの評価が、僕が思っていたよりも低くて正直驚いているのですが、多分、この作品に何を求めるかによって鑑賞後の感想も変わってくるかと思います。一つの事件を巡るミステリーだと期待して観れば、その結末の中途半端さに疑問を抱かれるかと思うし、社会悪に深くメスを切り込んで世に問う作品と思われれば、そこまで深く闇に立ち入るわけでもない。けっきょのところ、人々が内包している闇の部分を、主人公である濱中圭介と豊田佳代を中心に、モザイクのように描いた物語なのかなぁと思いました。 今まで爽やかなイケメンを演じてきた福士蒼汰と、まさに体当たりという言葉の通り新たな境地を開いたかのような松本まりかの演技は、ちょっと引きずってしまうほどの凄みがあって、それだけでもこの映画は観る価値があったと思わされました。 原作を読んでいなければ、圭介と佳代の関係にいろいろ疑問を生じるだろうことは想像できます。 でも、今作ほど原作に忠実であらんと苦労したであろうことも察せられ、変に解説めいたストーリー展開にしなかった分、難解な要素も生まれてしまったのだろうと思いました。 吉田修一はデビュー作を当時読んで、この人来るかもって思ったことを覚えていますが、その時も圭介や佳代のような性的人間が出てきて、それが社会通念や常識を無視したような描写が印象に残っています。その後、あまり読む機会がなくて今日に至りますが、圭介や佳代のような人物の登場には、彼の作品ならと想定の範囲ではあったかなぁと思います。 原作では雑誌記者の池田は男性ですが、福地桃子の女性記者は映画的な改変ながら、結構いいなと思えました。 大森立嗣監督は『星の子』の監督でしたか。この監督の作品は結構好みかもです。 琵琶湖を舞台にしていますが、作者が実際にあった滋賀県での事件にインスピレーションを得て描かれたということです。実際の事件をご存じの方も多いと思いますが、今作で起こる事件とは似て非なるものなので、あくまでも作者の創作なのだと納得して読みました。舞台となる西湖は琵琶湖の湖東側にあるのですが、映画では住所が高島という湖西の地域であったりロケであったりと滋賀に住む者として違和感あるのですが、まぁ、これは土地勘あるせいで、大筋には全く関係ないので、そんなことを感じながら観れるのは特典かなぁって思ってました。

    7
    投稿日: 2024.06.14
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    何を読まされているんだ?って気持ちになる。 刑事と介護士の女がガチでキショい。 ミステリーのはずなのに動機や犯人がハッキリしなくて、最初から最後まで本当に意味不明。

    3
    投稿日: 2024.06.11
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    すごくいい!のだけど、結局何の話?!ってなる。 ミステリだと思って読んではいけないと思いつつ、最低限2つの事件の関連性はほしかった。 映画の主人公2人を頭に思い浮かべながら読んでしまったのもダメなポイントだな。 なんでこの2人なんだ?

    0
    投稿日: 2024.06.01
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    解説で言うところの「性愛に没頭する姿というものは、本来的に他者から見れば浅ましく滑稽なものだ。」「合理性では説明しきれない人間の業を認め、描いていく」…吉田修一のこの部分がたまらなく良い。自分ではどうにも表現できない性欲に絡む諸々を書いてくれてそれを読めることは至極ありがたく、さらにその視点も描き方も自分には心地よいからたまらない。これからも書き続けてほしい。

    0
    投稿日: 2024.05.29
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    映画化されていたので、原作から読んでみようと思った。登場人物の各々のストーリーが描かれているが、事件を起こした犯人とは直接繋がりはなく、事件を起こした犯人の動機や現場状況などには深く触れない。湖の周辺の人間関係や過去の出来事がメインなのか?

    0
    投稿日: 2024.05.26
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     一体何を読まされていたのか。その手の性癖を持つ人が読めば共感できるのだろうか。佳代の心情を読んでいると、自ら望んで圭介の元へ行っているが、強要と合意の境界線は非常に曖昧で他者からは判断できないように思う。マジョリティの感覚で言うと、圭介のような警官は到底容認できない。731部隊などは確かに端折っても良かったような気はするが、琵琶湖やハルビンの湖など「湖」に囚われた人たちの澱んだ物語だったと解釈すればいいのか。吉田さんの作品らしく、重苦しくじめっとした湿気と水分を始終感じられる文章だった。

    1
    投稿日: 2024.05.18
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    映画化されるというので読んでみましたが、テーマも分からず、つまらなかったです。 100ページでgive upしました。

    0
    投稿日: 2024.05.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初読みの作家さんで映画化されるとのことで興味があり読了。あまり関連性のないエピソードが最後に繋がってくるのかと思いきや、結末は曖昧で読者に判断が委ねられたのでモヤモヤ感が半端なかった。 主人公が誰なのかもよく分からず、圭介と佳代が何故あんな関係性に陥ったのかもよく分からない。最後の湖での場面も一貫性がなく、もう少し関係性が変化していく過程を丁寧に表現して欲しかった。 介護施設高齢者死亡事件の犯人と思われる人物の動機もよく分からずストーリー全体がぼやけてしまった気がする。 色んな問題提起がされていた作品なのでちょっと残念な終わり方であった

    1
    投稿日: 2024.05.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    白衣を着た子ども、景観の美しい湖、といった共通点しか無いように思える。過去の満州の事件としっかり繋がると思っていたが、犯人は生産性の無い老人を狙った大量殺人事件に触発された少女... 関係ないんかい、と思ってしまった。 佳代と圭介の性癖があまり理解できなかった上に、佳代が途中で自首発言したシーンが謎すぎた。 逆に気になるので映画は見ようと思う

    1
    投稿日: 2024.04.24
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    三分の一までの丁寧さで上下二巻くらいのボリュームで頑張って書いて欲しかった。 満州の下りあたりから、作者によくある面倒くさい病が現れた様子。

    2
    投稿日: 2024.04.22
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    公開前に読みたいと思い、読み始めたら一気に読了 ミステリーとは違う感じだけど、ある事件をきっかけに、湖という孤立した場所への閉塞を感じました また、警察と検察と事件捜査にも閉塞感を覚えました 事件捜査の中で壊れていく人たち、偶然から事件を追う記者が丁寧に書かれているのに、スッキリしない終わりでした 書かれていところを読む感じでしょうか

    1
    投稿日: 2024.04.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    登場人物への感情移入はできなかったが、圭介の性的倒錯、佳代の歪んだ性欲は現実にあり得る範疇の嗜好ではないかと思う。 ミステリーでありながら、謎解きの類とはまた違う、今まで体験したことのない物語だった。 刑事と女性介護士の歪な関係、警察の冤罪工作、旧満州での731部隊の闇。 これからが湖という美しい描写、また矛盾して不穏な情景で巧妙に描かれているように思えた。 事件の真相は、終盤でほぼ確定しているが幕引きは敢えてスッキリさせない。 三葉の動機は不明だが、年齢や生い立ち、「害虫」と言った発言からも一種の性的倒錯として捉えられるのではないか。 その趣向を満たすことで、快楽を得ているのかもしれない。 連続する老人の不可解な死も、ボート小屋で凍死した2人も、そして死にきれず何もかも失ってしまった佳代も、尻尾切りにあった圭介も、湖は何も言わずただただ人の業を美しく静かに見ているだけ。 自然とは、人間の欲望と全くの対極にあるのだなとつくづく思い知らされた。 2024/03/31読了

    7
    投稿日: 2024.04.01
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    犯人?の動機が少しわかりづらかったけど こんな人もいてるんやなぁ ~みたいな感じで読み進めた。 モヤモヤした終わり方だったなぁ。

    0
    投稿日: 2024.03.22
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    幹となる話の結末が恐ろしく思えた。 介護施設で働く人や警察官は過度のストレスを抱えるからこそ、作中描かれた様な暴挙を行ったのではないかと思う。

    0
    投稿日: 2024.03.20
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    老人福祉施設での殺人or事故を、複数の登場人物の視点が切り替わりながら進んでいき、あぁ吉田修一のこういうの久しぶりだなと思いながら読み進めてるうちにだんだん様子が変わっていった。『犯罪小説集』『逃亡小説集』のように実際の事件を元にした作品とも通じる部分はあるが、福祉や介護、冤罪、権力者による隠蔽や上位者への忖度など、日々のニュースで目にする社会的なテーマをより抽象化して作品にしつつ、731部隊にまつわる話や、主要人物の性的倒錯がぐるぐるに絡んできて、結果解けきれないまま終わる。え、と戸惑いつつ最後の琵琶湖の描写は素晴らしく美しかった。

    0
    投稿日: 2024.03.10
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    最後までドロドロした空気で覆われて、さすが吉田修一!と感じさせられた一冊。どう考えても一般的な日常からはかけ離れた世界なのに、何故か引き込まれて一気に読み終えてしまった。 ホワイダニットの観点から見ると、そんなアホなと思う一方で、もしかしたら有り得てしまうなぁと恐ろしく感じるところも。 インモラルな関係はなくても成り立つ話だけど、それがあるからこそ独特の世界観が成立するんだろなと。さすが。何はともあれ、楽しかった。

    0
    投稿日: 2024.03.08
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    評価が低めだったので、恐る恐る読みましたが、私としては満足。吉田修一さんのこの人間の描き方が好き。絶望を感じる人間の醜い部分に反して美しい湖の描写が印象に残る。本来人間もこの湖の様に美しさと、底知れぬ怖さを持っているのだと、雨が降り、風が吹き、環境が荒れると波が立つように、人も環境に左右され荒れるのだと、そんなことを感じとりました。 何気に伊佐美さんの描き方良かったな。どうしようもない権力や金や悪に負けた時、人は捻くれてしまうものだと思う。正しさとか、純粋さとか、諦めを装って生きていかなければやってられないこともある。 映画化されるとのことだが、なんとも不安な配役。松本さんは好きだけど、あの声じゃエロスすぎます。笑 パッとしない地味な女の内に秘めた願望を想像していたので、松本さんじゃ秘められてないよ。ダダ漏れです。お色気シーンメインになってしまいそう。この作品のどうしようもない人間の業の深さをジメジメと描いた良さが消えてしまいそうだなーなんて思いながらも怖いものみたさで観るけどね。

    28
    投稿日: 2024.03.01
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    琵琶湖のほとりで起こる高齢寝たきり老人の不審死。懸命に捜査する警察、追う事件記者。そして不審死した老人が戦時中満州で731部隊で関わりがあったと知り、その部隊関係者たちが現代の薬害事件に関わってたと記者は突き止めるが、権力からストップがかかる。そして第二の老人の不審死。そしてある事実に気付く記者。。  琵琶湖の美しい描写と刑事と介護士の歪んだ関係を絡めつつ、一つのミステリーに仕立てているが、、吉田修さん、少し芸術性に走り過ぎた感がある。読みやすくツラツラ進むが、何故かワクワクしない展開。動機も結末も弱い。もっと人間の内面を深堀りして欲しい。

    0
    投稿日: 2024.02.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最初、読んでるうちは、インモラルな性愛に目が向きがちで、これ、映画化ってどうするんだろう…、みたいな野次馬的な見方をしていたのですが… 吉田修一さんを見縊るもんじゃありませんでした それは様々なインモラルについての描写の1つに過ぎなかっただけ この時代に、1番弱く崩しやすい者を追い込み吊し上げる集団 ある一定数の、金と権力を持っている者の振る舞い 戦時中の正誤が歪んだ中での歪んだ行為 そして、終盤に露わになる事実に、やはり吉田修一氏もはたして盛り込んできたかと放心しました 昨年、「ロスト・ケア」が口火を切り、「正欲」「月」とセンセーショナルな映画が公開されました 今まで、見ないように蓋をしてきたけど、それでいいと思いますか?と読者、視聴者に問いかけてきます 作者は全ては詳らかにはしません、朧げに状況を記すのみで、あとは読者に放つだけ あなたは、どう判断しますか? 警察がある人を犯人に仕立て上げる様は、まるでSNSで私たちが誰かを吊し上げる様のようで これを記している時、ニュースが流れました 「セクシー田中さん」の原作者で、漫画家の芦原妃名子さんが死去したことが29日、分かった。 今、またその犯人探しが始まってます なんでわからないの? わたしたちはいつまでこんなことをくりかえしますか? この物語を読んで、心に残った文章です 罪を償わなければならないのは、事件や犯罪を犯したからではない。金や権力を自分が持たなかったからなのだ。 幾らパーティーしようが、頭悪いね、と言い放とうが、大統領にだってなれる時代だけど だから諦めていいわけがない すみません、もっとまとまった文章を書くつもりでしたが、突然知ったニュースに心が乱れています まわりが道徳に反していて、それが当たり前になっているからといって、それが間違っていると思ったら、勇気を出して、周りに配慮して、対話すべきだ、話し合うべきだ 責めるんじゃなくて!誰かを否定するんじゃなくて! 諦めて黙ってても、何も変わらない、と強く思います それはSNSに無闇に書き込むこととは全く違います SNSに書き込むことはとてつもない責任を伴う行為です その言葉で誰かが生きるのを諦めてしまうこともあるのですから

    4
    投稿日: 2024.01.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【2024年11冊目】 そこまで書いたんやったら最後まで書き切ってくれ〜!確信を持たせてくれ〜!というか動機〜! と、いうことで読了後、モヤモヤ感がかなり膨らんだ状態になりました。結局主題はなんだったんだろう。 人には言えない欲求?闇に葬られた歴史?不確かな事件のあらまし? メインディッシュがわからず、まあ小鉢がいくつかあるん楽しんで下さいよ、みたいな小説でした。ページが減っていくごとに「これどういう真相なん…?」って思ってたら真相が、あの、真相か? もしかしてこういうことなん?みたいな読者の想像に任せる感じのミステリー。いや、ミステリーやったんかどうかもちょっと自信ないなぁ。

    0
    投稿日: 2024.01.20
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    出来事と出来事、 人と人とが繋がっていくほど、 どこにたどり着くのかわからず、 ラストの到達点にゾクリとして終わった。 圭介と佳代は一体何をしていたのだ。 実は支配していたのは佳代で、 彼女がその奥底にある欲望が昇華された時、 清々しいまでの生きる実感が訪れる。 くどいくらいの湖の描写が、 近年の筆が乗りまくっている吉田修一の手腕を見せつけている。

    2
    投稿日: 2023.12.24
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    話の展開が想像できないので、すぐに読み終わってしまう。引き込まれる感じ。旧日本軍の731部隊が実在することを読了後に知り寒気がした。

    1
    投稿日: 2023.12.24
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    文章はスラスラと読みやすく、描写も細やかなのに、登場人物達のあまりにいびつな歪みが邪魔をして、スッと話が入ってこない。ほぼ誰も好きになれなかった。逆に凄いことなのかしら⁉ もう少し、事件の真相や全貌が知りたかったなぁ。 琵琶湖の情景はすごく美しかったです。

    33
    投稿日: 2023.12.09
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    感想を思いめぐらしていたら、もう一度始めからしっかり読んでしまった一冊。 感想書きプロではないのに間を置かずに再読するなどと、長い読書人生初めてのこと。 社会派ミステリーに属する内容と思われるのだが、登場する刑事たちがなにしろ悪徳者そのもの。 でも、なぜか排除できないものもあるのだ。 罪ありきの過酷な取り調べ、冤罪になりそうな筋書きを作る刑事たち。おまけに聴取している参考人との不徳な関係は何なんだと思う。 その警察官圭介と事件関係者佳代との不倫関係は、強烈なサディズムとマゾヒズムの関係。不道徳極まりないと嫌悪するも、なんと生き生きと描かれていることか。 そしてその陰に隠れるように、もみ消される近年の薬害禍、戦前の細菌戦人体実験が揺曳する内容。 読後自分に問いかける、そんな現実もある、そういう現世を過ごしてもいるのじゃないかと。 「清張刑事もの」とは真逆だ。 思いついて松本清張作品の刑事ものを読みたくなり、『砂の器』を再読してみて(これも超特急で再読!!)登場する刑事さんたちの汗水たらし、体を張って苦労して一歩一歩地道に捜査する姿に、なにか心静まる気がしてくるのだった。けれどもいい人ばかりいて、社会の悪を成敗するなんて、おとぎ話なのかもしれない。 もう一度、琵琶湖に行ってみたくもなった、琵琶湖の景色描写が印象的。

    10
    投稿日: 2023.12.03
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    これ…よく映画化しようと思いましたね〜…笑 舞台は琵琶湖。 そう、もうすぐ大茶番劇の餌食となる場所です(笑) 来年まで公開延期になったのは、あれの影響でしょう(笑) もう琵琶湖が混沌とした湖に見えてしまう作品。 作中の湖の描写は綺麗です。 が、警察の暴力的なまでの捜査、介護士の低所得問題、戦中・戦後の様子… 社会問題と、歪んだ性的嗜好を持つ刑事の主人公と女性介護士。 もう内容カオス(笑) 後味は最悪。。 私にはハマる作品ではなかったです。

    17
    投稿日: 2023.11.20
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    登場人物の年齢が全くわからなかった。 刑事と被害者の関係が全く理解できない。 犯人を作り上げるかのような取り調べにも腹が立つ。 ラストの真犯人にはびっくりしたが、そこまでのエピソード達がどうにも好きになれなかった。

    0
    投稿日: 2023.11.19
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    うーん、吉田修一作品にしてはかなりの置いていき方だった。 読後感が圧倒的に良くない。 なぜ?という理由を知りたがる読み手と、 解釈は委ねるという書き手の攻防。 だが、この作品に至っては委ねるというレベルではないのではないか。 そんな気すらした作品であった。

    0
    投稿日: 2023.11.14
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    湖のほとりの老人ホームで、百歳の老人が亡くなった事から、物語はゆっくりと進んでいく。 特殊な性的指向の刑事と女の方を描きたかったのか。ミステリーとしてはやや弱い気がした。 犯人は暗示されているが、ハッキリ描写しないせいか、終始薄ぼんやりした霧の湖につつまれた印象だった。

    0
    投稿日: 2023.11.05
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    老人ホームで人工呼吸器を止められた100歳の老人。 ホームで働く女と、担当の刑事。 過去の事件を追う週刊誌記者。 現実なのか妄想なのかわからない部分もあり、ずっとモヤに包まれたよう。 ラストだけは分かりやすかった。

    0
    投稿日: 2023.11.03
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    読み手の解釈に任せられた作品なので、スッキリ感を求める人にはあまりおすすめできないかもしれない。言語化しづらいもやもやした感情をもてあましたまま読了。

    1
    投稿日: 2023.10.23
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    途中挫折しそうなほど嫌な感じだった。 吉田修一さんの小説はいつも登場人物のキャラクターが良いのに、胸糞悪い人ばかり…。特に伊佐美は…。ただ、皆はじめから腐っていたわけではない。腐っていることに気づいていないわけめはない。最後まで読んで良かった。汚い世界に慣れて生きていく人と抗おうとする人の生き様を描いていた。

    6
    投稿日: 2023.10.21
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    湖畔に建つ介護施設で人工呼吸器が停止した。 介護士による殺人として片付けたい警察は、違法な取り調べを続けるが‥。 倒錯した男女関係の精神性、警察組織や政治家の腐敗、戦中日本軍の罪、現代の若者の危険な思想‥ありとあらゆる問題意識が詰め込まれすぎて、そもそものミステリーとしてのストーリーが尻切れトンボのようになっている気がする。 途中までは面白く読めたのに残念。

    1
    投稿日: 2023.10.08
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    以前読んだ本だったと気が付いたのは、この本棚に登録しようとした時。 読んでいる間に一度も既読感を抱かなかったほど印象は薄かったという事だろう。 始まりは介護施設に入所している百歳の男性が、人工呼吸器が外れて死亡した事だった。 これは事故か事件か!? 介護士から聴取を続けているうちに、刑事の濱中圭介は介護士の佳代と歪な関係を築く。 物語は満州の731部隊に及ぶが、中学生の子供たちがそれを模倣しているらしいと読める。 生産性のない人間は生きている意味がないという文章に至っては言葉がない。

    0
    投稿日: 2023.10.03
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    いつつないだかわかりませんが、100歳の人工呼吸器患者。 かつて人体実験をしていた元教授だったとすれば、それだけでかなり皮肉な結果です。

    4
    投稿日: 2023.09.24
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    『もし揺れていなければ、存在しない』 『小鳥の声や波音が、わたしやあなたの心に沁みてくる。ただ、沁みてくる。これが世界の始まりだ』 最終章、夜から朝になる琵琶湖を描写した表現が美しすぎた!!!!!! かと思えば、徹頭徹尾、性欲というより「情欲」という言葉の方が相応しいような妖しさが漂う。こういう沼にハマる感じは、なんか、わかる気がする。 沼に嵌めてるつもりの男が、実は女の沼に嵌められてるという。 地元滋賀が舞台。映画は見たことあるが、吉田修一作品を読むのは初めてで、濃密さに感動した。正常な人は、週刊誌記者の池田しかいなかった。

    2
    投稿日: 2023.09.15
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    吉田さんだから不穏で不安にまみれながら読むんだろうなとは思っていたものの… 橋を渡る を読んだ時と同じ… わからなかった笑 モヤモヤと終わってしまい、だけど終わった後もなんとなく考えてしまう。 というか映画化、福士蒼汰くんの名前が書いてあったけど、え、誰の役なんだろう濱中?ええまじで?できるのかな?って思った。彼にとって試練になるだろうなぁ…などと。 帯や背表紙のあらすじを読んでから買ったが受けた印象が全然違った。湖に集まる男たち? そういやタイトルの「湖の女」って一体誰のことを指しているんだろう?複数形?「湖」がキーワードになっているのは?満州での話と繋がっている…から?ってその辺読んでる人の受け取りかたに委ねますみたいなのはわたしごのみ。 宮部さんの小説で、家族が見ている昏いものは黙っていても他の家族にも見えている、もちろん影響をうけるみたいな話があったんだけど(個人の意見です)、あれと同じ。よくわかる。逆に明確に言葉にしないで隠している方が余計な想像と妄想で悪影響しかない。 何の感情もない軍隊のような行進がこわい。 2人の関係。 いやー全然わからなかったわw え?なになになに?どういうこと? いきなりそれ?なんで? 2人ともだよ。そういうタイミングだった? 理由はわからないけど腐りかけた毎日を打開するには破滅一歩手前まで行くしかなかった? というか、この類の欲望って私の中にあるかな?って自問自答しながら読んでたよ。わかっちゃったらどうしようって思ったけどw 中村文則の最後の命を思い出してた。村上さんもね。自分の中に何があるかわからない怖さ。

    2
    投稿日: 2023.09.13
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    【横道世之介】を書いた同じ人の作品とは思えません。下品な描写あり、全体的には悪い作品では無いと思います。

    1
    投稿日: 2023.08.31
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    ダーク吉田作品は割と好きで、ふと読みたくなる時がある。 老人介護施設で起きた事件を皮切りに 施設で働く女性と刑事との関係が始まる。 性が絡む主従関係には(SM) 信頼が何よりも大切なんだなぁと 変なところで感心してしまう。 沼へズブズブと埋まっていく感じが何とも妖しくて こんな経験をした後に、日常生活へと戻ることは出来るのだろうか?と少し怖くなった。

    8
    投稿日: 2023.08.28
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    吉田修一『湖の女たち』新潮文庫。 吉田修一の小説は『悪人』『怒り』の2作のメジャーな作品と数作を読んだくらいで、余り熱心な読者ではない。 最初から期待はしていなかったのだが、全てが曖昧なままに迎える結末に、まるで著者は読者との勝負を捨てたかのような非常に残念な作品だった。読み終えると頭の中には疑問符しか残らない。本作は映画化されるようだが、まともな映画作品になるのだろうか。 琵琶湖の湖畔に建つ老人介護施設『もみじ園』で、寝たきりの100歳になる市島民男が何者かに人工呼吸器を外され、殺害される。事件を捜査する濱中圭介は、その施設で働く介護士の豊田佳代に目を付け、自分の性欲を満たすために調教する。バツイチの豊田佳代に対して、濱中圭介は妻子を持つ身でありながら、刑事としても人間としてもあるまじき行動に走る理由は解らない。 一方で事件の取材する週刊誌記者の池田は殺害された市島民男がかつて731部隊に所属し、人体実験に関わっていたことを突き止める。しかし、池田は何者かに脅され、さらには編集部から取材の中止を命ぜられる。誰が池田を脅し、編集部に圧力を掛けたのかについては曖昧なままで、過去に人体実験に関わっていたことが、殺害理由かと思えば、それも明確にはされない。 そんな中、市島民男とは無関係の92歳の溝口清子が『もみじ園』から3キロ離れた『徳竹会』という施設で殺害される。 驚愕の犯人の正体を匂わせながらも、核心には触れずに迎える無責任な結末。 本体価格750円 ★★★

    83
    投稿日: 2023.08.27
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    先が気になってすらすら読めてしまったけど、わからないところがたくさん残る作品だった。 中学生たちはなんであんなことをするのか? 圭介と佳代はなぜそんな関係になるのか? 解説が欲しい、、

    5
    投稿日: 2023.08.27
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    この作者の作品が好きなんですが、この物語はちょっとモヤモヤが残る? 詳細は省きますが、現実的にこんなんないやろーって展開が続き、ちょっとこれって妄想?とか思いながら読み進めてたらそうではない感じだし…。 結末も結局…って感じで、中途半端? 読みやすかったですけどね。

    2
    投稿日: 2023.08.25
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    介護施設での殺人事件を追う内に、過去の薬害事件、満州での人体実験まで、遡ることになる。裏の力が働いて、事件の捜査、取材は打ち切りになる。真犯人は少女と少年たちなのか? 刑事と施設で働く介護士の歪んだ性欲も描かれていく。 人の性を描く、吉田修一は俊逸で面白い。

    1
    投稿日: 2023.08.05