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2050年の世界 見えない未来の考え方
2050年の世界 見えない未来の考え方
ヘイミシュ・マクレイ、遠藤真美/日経BP
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総合評価

46件)
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    全世界を地政学的に幅広く分析して未来を考えるヒントがたくさんあった。アメリカ、中国、ヨーロッパ、インド、日本、確かにそうなりそうだと思える。これを土台に考察を深めたい。

    0
    投稿日: 2025.09.29
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    2024/01/23 25年後の世界ってどんな風になっているのだろう、と思い。 目新しいことはほとんど何もなく、そりゃあ今こうなんだから当然その予想になるでしょうな、っていう内容が大変多かった。 でもよく考えたら、今ある状況の延長に2050年があるのだから、今我々が持っている情報からかけ離れた突拍子もない未来が提示されるわけが無い。 突拍子もない未来が訪れる可能性はゼロではないが、それよりも現状から地続きの未来が待っている可能性の方が限りなく高い。そういう観点で読むと、日本は今も2050年も平和な国であり続けるし、閉鎖的な国であり続ける。 後は、未来予測としていちばんわかりやすい情報は人口動態だという認識を持った。今存在する人は25年後も大部分は存在するし、出生率もいきなり増えたり減ったりはしないし、人間の寿命も(医療が行き届けば)頭打ちになる。

    6
    投稿日: 2025.09.29
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    生産ラインを効率化したように、サービスの生産性を高める方法を見つけなければいけない 2050年には、社会の構造に関するいまの考え方は時代遅れ、その前提に立っておかなければいけない 歴史は繰り返さないがよく韻をふむ

    0
    投稿日: 2025.09.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    世界情勢を俯瞰。学んだことは、人口動態、テクノロジー、そして移民の取り扱いが鍵だということ。財からサービスへの移行による国内回帰。中間層の拡大。気候変動の負担。人口動態は予測がつくので、その文脈ではある程度は理解できた。ただ、その他の議論では、何故、楽観的に物事が進むのか、途中の議論が飛んでる点もある。そしてアングロ贔屓が過ぎるように思えるのですが、どうでしょう。

    0
    投稿日: 2025.08.04
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     世界の各地域の現在の状況と近未来の見通しを概観することができた。  あまり驚くような予測はなかったと思う。

    0
    投稿日: 2025.07.28
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    2025年47冊目。満足度★★★★☆ 英国人ジャーナリストによる少し先(ひと世代先)の世界予測の書 非常に多岐にわたる事柄がカバーされている ただし、著者の言う通り本書は議論の「たたき台」としての側面が強く、必ずしも著者の主張についても「歯切れが悪い」感じがした それでも、世界の今後の大きな方向性を掴むのには有益だろう

    0
    投稿日: 2025.06.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    p378 『アメリカの民主主義は危機を乗り切ると私は確信している。ドナルドトランプが平和に大統領に就任し混沌の中で退任しジョーバイデンが新たな大統領に選出されたのをこの目で見て確信は深まっている。』 現状を見た筆者の意見を聞きたい。

    9
    投稿日: 2025.04.13
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    キツかった。 小説の様にすいすい読む訳にはいかなくて、 読了まで何日かかったんだろう? 日本の少子高齢化については気にしていたけれど、 世界全体の高齢化については考えた事がなかった。 穏やかな世界。あまり想像出来ない。 2050年。私、生きてれば80代。 答え合わせが出来るかな。

    1
    投稿日: 2025.03.07
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    筆者自身が言っていますが、ネガティブバイアスを排するために基本的に前向きに語られる未来像です。地域別に描かれる未来予測に新たな発見がありました。

    0
    投稿日: 2025.03.02
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    ・未来予測をファクトベースで語っていて、俯瞰的に捉えることができた ・アメリカやグローバルサウスの動向について、仮説で未来予測を言い切っているところにも共感 ・アジア圏内における日本の立ち位置も課題や今後の期待も交えて客観的に語られており、マクロ分析をする上で参考になった

    0
    投稿日: 2025.02.23
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    世界経済の未来に関する本。 大きなテーマは二つ、すべての人の役にたつ高齢化社会を作るには。価値観が固まっていない国々に日本型経済モデルがうまくいくことを示す 海外各国の現状に関する話が、教養としてアップデートにつながりとてもおもしろかった。

    3
    投稿日: 2025.01.19
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    世界各国の現在の状況と、 重要事項数点、 そして、2050年の各国の予想。   面白く、勉強になる。

    0
    投稿日: 2024.11.10
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     2050年の世界とは。見えない世界を、できる限りのサイエンスの力で予測する。とはいえ、予測は当たらない。だからこそ、その輪郭を示し、それに備えることに意味があるとしている。  社会のあり方はどのように変わるのか、ベルリンの壁はなくなり、中間層の経済圏がどこの国でも出てくる。インド、中国が、西洋の生活を羨ましく、そうなりたいというエネルギーが消費を促していく。  政治と経済は分離すべきという西洋の考え方を大きく飛ばして、中国は政治的な経済的成長を西側諸国に向かって伸ばしていく。権益取得、中国という国自体の繁栄のために、政治が経済を動かしていく。  各地域、各国の分析も非常に広いが、示唆に富む。日本は、経済成長を止めた、平均寿命が最も高く、清潔な都市、素晴らしいサービス水準、しかも高齢化と戦う最初の先進国だ。しかし、国民が、失われた20年の後、経済的な豊かさを放棄すれば、高齢化、つまり十人の労働力が七人の老人を支える構図を受け入れることで、別段困らないのではないかと記載されている。非常に面白く、日本はそれを受け入れそうな気さえする。インドは、自信を持った優秀な人材を多数輩出し、テック企業に供給する。国家の成長は確実で、周りのバングラ、スリランカなどが政治の問題でずっこけているがどう立て直すか。アメリカは、経済成長が先進国で唯一高い、それは人だと。優秀な人を作り上げるエコシステム、移民を惹きつけ続ける都市の魅力がある。経済的な立ち位置は、インド、中国の対等によって下がるが、引き続き中心にいるだろう。  地球への負担を減らす術は見つかる。これが著者マクレイ氏の主たるポイントの一つだ。ESGという言葉で投資行動は変わった。再生可能エネルギーの重要性も確実に増している。先進国が、老いることで消費量が減る一方で、若い成長国、アフリカなどが消費する。これをどのようにコントロールしていくか。そして、懸念点として、自然災害などによる、簡単には動かせないフィジカルな首都機能の低下を挙げている。もう一つの最大の課題は気候変動だ。貧困をなくせば、それだけエネルギーを使う人、家族が増えるからだ。気候変動という課題、2050年までに気温上昇を1.5度に抑えるという目標をどのように貫徹するか。一個人、一企業、国という単位では、到底難しい課題にリーダーシップが必要だと思う。国連でも、なんでもいい。ただ、日本という国の生活様式にヒントがあるとすればそれを輸出することも可能だろう。  要すれば、2050年の世界を予想することなんて最初から無理だ。でもそこに叡智を集めれば、そのより良い世界へのヒントが生まれてくる。AIもその一つだ。一方で、さらなるリスクとして、中東情勢の悪化、宗教対立、情報革命の罠などを挙げ、世界第3位の経済大国にインドがなることを前提に、その中で英語圏のトップであるアメリカが引き続き存在感を持つこと、アフリカが無視できなくなること、オーストラリアとニュージーランドが豊かな国として認められることになること、などを指摘している。  いずれにせよ、世界が2050年により良いところにあるように、我々世代は責任と決意を持って変える。その動きを、本当にやる。そして、多くの人に影響をもたらす動きを作り出す必要がある。

    0
    投稿日: 2024.10.20
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    日本はこれから先、ますます内向きな国家になっていくというくだりは非常に説得力のあるものだった。自分でも何となくそんな気がします。また各国や地域の深い考察は非常に勉強になり、今まで以上に世界という視点に関心が深まった。

    0
    投稿日: 2024.09.12
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    インディペンデント紙の経済コメンテーターである著者の近未来世界観。 ・ロシアはこの先更に弱体化するのは間違いないが、逆に中国はロシアより周到に、はるかに効率的に、経済・商業・政治の超大国として存在感を高めてきた。中国が力を入れているアフリカが今後大きく成長する(評論家が予想している以上に)可能性(リスクは気候変動。アフリカはその要因にほとんど関与していないのに、他の地域より影響が大きい。他に宗教の対立や国同士の経済格差など)があり、そうすると発展途上国にとって中国のサクセスストーリーは中国の政治システムが優れているという明確なメッセージとなる。 更にロシアの弱体化に伴い、極東地域経済運営が困難になるのを見越して、中国はシベリア天然資源の確保を目指す手を既に進めつつある。 ・中東の人工増加は凄まじい勢いであるが、中東の重要性は下がる。その人工増加を経済的に中東が安定して管理するのは困難。それはヨーロッパに対する圧力となる。 ・アメリカの優位は揺るがない。1990年アメリカの経済規模はソ連の3倍。2020年にはロシア+旧ソ連諸国の10倍を越え、ロシアだけで見れば15倍。アメリカの先行きを楽観する確かな理由は三つある。1.アメリカは世界の才能を引き寄せる磁石であり続ける。2.社会、政治、経済の問題点は解決可能。3.唯一のライバル中国は急速に高齢化し活力を失う。 その優位の背景にある最も強大な力は人的資本の優位性。それと巨大ハイテク企業の存在。 ・金融危機の心配がある。しかもその参考になる前例がない。金利がこれほど長く、これほど低かったことは有史以来一度もない。考えられる説明はいくつかあるが、その答えは今は誰も解らない。 ・今後のテクノロジーのブレイクスルーはエネルギーの貯蔵と効率化。それと医療・バイオテクノロジー・農業。 ・民主自由主義が勝利すると思われていたが、中国型一党独裁経済自由化が成果をだし、ロシアは民主化から逆行し、独裁型政治に転換する民主的国家も増えている米国でトランプが一定の支持を得ているのも同様。ヒラリークリントンがトランプ支持者を「嘆かわしい集団」(実際その通りではあるが)と称して自分と異なる価値観をあざ笑ってしまうのも、埋めがたい溝の深さが見てとれる。 ・日本は恒例社会のパイオニアとして、国民は文化的な生活を維持することは出来るだろうが、経済の殆どの分野で最先端から遠ざかっていく。国の財政状態は最悪で、今後30年のどこかで債務を再構築することになる。日本社会は強靭だが、混乱と痛みを伴わずにこの問題を解決することはできない。 など、ここまで不安要素は山積みだが、それでも人類の歴史の中で生まれる時を選べるならば、今が最良。これほど世界が豊かで教育が行き渡っている時は無いと著者は述べている。

    1
    投稿日: 2024.09.12
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    未来予測本としてかなり面白かった。が、分量が多いので一度通しで読んだだけで自分の糧になったかどうか。 どちらかというと本棚に置いておいて、時折引っ張り出しては答え合わせをしつつ理解を深める、というような読み方の方が自分に合っていたかも知れない

    3
    投稿日: 2024.07.31
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    未来を予測するのに一番確実なのは人口。 これをベースに資源、環境、貿易、金融、技術、政府を語り、 さらにアメリカを先頭に、ヨーロッパ、アジア、アフリカ・中東、オーストラリア、ニュージーランドと 全世界を俯瞰、2050年の姿を予想する。 正直そんな真新しいことはない。今はまさにアジアの時代、そのあとアフリカの時代が来るか。 10の不安は アメリカ政治の崩れ、中印米関係悪化、ロシア出すぎ、サハラ以南アフリカ貧困のまま、宗教戦争勃発、 環境悪化気候変動不可逆に、コロナが尾を引きさらに続く脅威、中東さらに不安定、情報革命の弊害、民主主義脅威 最後に10の考え方で締めている。前向きにと。 中間層が3分の2、アメリカは自信を深める、アングロ圏台頭、世界最大経済国中国が協調へ、 EUが中核国と周辺国に分かれる、インドとインド亜大陸に明るい未来、アフリカの重要性、 グローバル化はモノからアイデアと資金の移動へシフト、テクノロジーが社会課題解決、 人類と地球の調和のより取れた関係 不安の方がぴんと来てしまうけど、でも、何とかなるさ、とも思う。人間は賢く生きられる。 ただ、その前に、ひとつふたつ馬鹿をやって、もう取り返しがつかなくなることを仕出かす可能性は 否定できない。 そうならないことを祈る。孫以降の世代のために。 日本語版序文 ◆ 世 界 の 現 在 地 序章 2020年からの旅 未来について考える /経済予測の核 /環境の課題 /テクノロジーの謎 /社会のあるべき姿についての考え方は変わる /政治、宗教、紛争 /よりバランスのとれた世界か、よりカオスな世界か /旅のつぎのステージ 第1章 わたしたちがいま生きている世界 アメリカ大陸――いまも未来の鍵を握る /ヨーロッパ――最も高齢な大陸 /アジアの新興大国――中国とインド /日本と韓国・北朝鮮 /東南アジアの「虎」 /アフリカと中東――世界で最も若い地域 /オセアニア――オーストラリアは幸運の国でありつづけるか /今日の世界が明日の世界を形づくる ◆ 変 化 を も た ら す 五 つ の 力 第2章 人口動態――老いる世界と若い世界 世界人口は100億人に向かう /老いる先進世界 /中国は縮み、インドは膨らむ /アフリカの人口急増 /なぜ人口動態はこれほど重要なのか 第3章 資源と環境――世界経済の脱炭素化 いくつもの懸念から一つの甚大な懸念へ /食料と水は足りなくなる /世界のエネルギー供給における地殻変動 /都市化、生物多様性、ほかの天然資源への圧力 /気候変動――なにが起きるのか、わたしたちになにができるのか /進むべき道 第4章 貿易と金融――グローバル化は方向転換する 2008~2009年の金融危機が残した傷跡 /国際貿易の性質の変化――財の貿易からアイデアと資本の貿易へ /金融と投資――新しい課題、新しい形のマネー /2050年の貿易と金融 第5章 テクノロジーは進歩しつづける つぎの30年間に関する大きな疑問 /漸進型の進歩の重要性はとてつもなく大きい /通信革命はどこまで続くのか /なぜAIはこれほど重要なのか /監視社会 /ブレイクスルーはどこからやってくるか 第6章 政府、そして統治はどう変わっていくのか 民主主義への数々の挑戦 /代表制民主主義はなぜ支持されなくなっているのか /民主主義の機能を高められるのか /このまま手探りで進むか、民主主義を後退させるか、前進させるか /国際機関はどうなるのか /市場資本主義はどうなるのか /統治と社会の変化 /政府に対する考え方と2050年の統治 ◆ 2 0 5 0 年 の 世 界 は ど う な っ て い る の か 第7章 アメリカ大陸 アメリカ合衆国――偉大なグローバルリーダーでありつづける /カナダ――多様性を享受する国 /メキシコ――世界の10大経済国へのいばらの道 /南アメリカ――果たされない約束、数々の失敗、飛躍する可能性 第8章 ヨーロッパ ヨーロッパの夢は遠のく /イギリスとアイルランド――いばらの道の先にある揺るぎない未来 /ドイツとベネルクス三国――小欧州の中核 /フランス――憂鬱な美の国 /イタリア――強いリーダーを求める /イベリア半島――東だけでなく西にも目を向ける /スカジナビアとスイス――静かな繁栄 /中央・東ヨーロッパ――ロシアと西側の両にらみ /ロシア――世界最大の国を待ち受けるいばらの道 /トルコ――大きな機会と不安定な統治 /ヨーロッパのまとめ 第9章 アジア アジアの世紀 /中華圏――世界におけるあるべき地位を取り戻す /香港と台湾――悩ましい未来 /インドとインド亜大陸――エキサイティングだが道は険しい /インドの隣国――パキスタン、バングラデシュ、スリランカ /日本――高齢化社会のパイオニア /東南アジア――危ういサクセスストーリー 第10章 アフリカ・中東 世界最速の成長がつづく /サハラ以南アフリカ――雇用を生み出す /北アフリカと中東――アラブ世界 /中東――安定を願い求める 第11章 オーストラリア、ニュージーランド、太平洋 幸運な国は一つではなく、二つになる /……そして太平洋――世界最大の海 ◆ 本 書 の 大 き な 考 え 方 第12章 この先の世界を形づくる大きなテーマ――不安、希望、判断 確かなことと不確かなことのバランスをとる /10の不安 /10の大きな(主に前向きな)考え方 /2050年のその先に

    0
    投稿日: 2024.07.09
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    2050年。 今から四半世紀後の世界は。 人口が減る国、増える国。 ヨーロッパ、ロシア、中国は人口が減り、国の成長は次第にとまる。 一方で、アフリカやインドでは人口が増えていく。 国は発展し、生活レベルも向上。 しかしインフラの問題や、 気候変動の影響でどうなるのか。 高齢者の国、日本は。 他国のように移民を受け入れることはせず、 日本人同士でお互い助け合う。 内向きで穏やかな国になっていく。 日本はより日本らしくなる。 私たちの生活は、 どんなふうに変化していくんでしょうねえ。 スマホがなかった時代だって、 そんなに昔じゃない。 今、思いつきもしないものが 四半世紀後の私たちにとって 必要不可欠になっていたりして!

    13
    投稿日: 2024.07.08
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    2050年は今の社会の延長線上に存在する。その理由が分かりやすく、段階的に記されている。30年後は驚天動地の世界ではなく、一つ一つの事象を追って行けば、なるべくして成る未来を迎えるということ。

    1
    投稿日: 2024.07.07
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    2050年の世界情勢を、さまざまなエビデンスを基に予想していく内容でした 生きていれば終末期にあたる時代になるし、子供はちょうど働き盛りになるので、興味本位に読みました 結構、楽観的な予想をされているような印象を受けましたが、それなりに説得力を感じました 先進国は高齢化が進んで縮小に向かい、新興国のなかでも、アフリカやインドが人口動態が若くて今後勢いが出てくる、だけど、上手く活かせられるのかがカギを握る、特に教育とインフラとのこと 日本は内向化が進むとのこと、また高齢化社会のパイオニアとして、良い実例を築いていくようなことが書かれてました、団結したり助け合ったりする国民性が、高齢化社会にマッチするのでは?との見解でした 先進国は基本的に高齢化が進みますが、アメリカだけは例外で、人口は増え続け、才能あふれる人材を磁石のように寄せ付ける移民国家であり続けるようなことが書かれてました、また、非白人がマイノリティになって、より多様化が進み、より、強みが増していく、引き続きリーダーでい続けるしその必要があるようなことが書かれていました それから、気候変動にどのように立ち向かうのかがとても重要であること、中間層が増えるので、全体的には生活の質は上がるだろうけど、その分、環境負荷が増すので、葛藤になるような話もありました ツラツラ書いてしまいましたが、いずれも興味深い内容で、ぜひこのまま生き続けて、どうなるのか実感してみたくなりました

    3
    投稿日: 2024.06.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    そうなるかもしれないし、ならないかもしれないっていう話。 当たる当たらないを抜きにしても、日本に居ると普段あまりニュースも入って来ない南アメリカやアフリカの情勢含めて、全世界的な30年後を予想しているだけでも興味深かった。 中国とインド。 p. 264 イエール大学ロースクール教授のダニエル・マルコヴィッツは、2019年の著書「能力主義の罠』で、エリート内の熾烈な競争が上位1%とそれ以外の人たちの格差が広がっている原因であるとして、強く批判している。 「「能力』は偽善と化し、偽りの偶像になりさがっている。……憎悪と分断を生むカースト制だ。新たな上流階級だと言ってもいい」 p. 336 理論上では、大規模な移住があれば人口の減少を遅くできる。だが実際には、そうはならないだろう。ほかの国々が混乱すればするほど、日本人は国境を閉じるのは正しい選択だったという確信を強くする。日本の社会には、お互いに困ったときは助け合い、助けられた人は労力でお返しをするという精神が根付いている。日本社会を一つにまとめる接着剤となってきたこうした社会契約は残る。

    1
    投稿日: 2024.04.13
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    2050年の日本、やはりこうなるのだと率直に思う。超高齢化、内向きで快適・清潔・安全に満足、経済規模は大きいものの国際社会では存在感が減じていく。財政赤字が膨らみ過ぎて何らかの形でデフォルトが起こり、痛みを伴う施策は不可避。異色の小国になるのか。 ビジネスの周囲も変わりきれない経営者、人事、従業員、企業文化。子供や自分も内向きで満足してしまっている。

    1
    投稿日: 2024.04.01
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    ちょっと楽観的な予測な気もしないでもないけれど、とても興味深いレポート。 何度か読み直して自分のプランにいかしたい。

    1
    投稿日: 2024.03.23
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    400P、1Pあたりもそこそこ文字が詰まっておりボリュームたっぷりの1冊。 内容的にも今の私には読み進むのが難しく、途中で断念。 また改めてチャレンジしてみたい。

    0
    投稿日: 2024.03.12
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    1世代先の未来の世界を予想した本。未来を予測するなど不可能ではあるものの、現在の状況を把握した上でエビデンスがあれば30年程先であればある程度は予測できるとの著者は主張している。今後世界に影響をもたらすであろう5つの力(人口動態、資源と環境、貿易と金融、テクノロジーの進化、政府とその統治の変化)があり、世界の各国で何が起こるかを予想。最後に10の不安と10の希望をまとめている。かなりのボリュームであり読み切るのに相当時間がかかってしまったが、果たしてこの予想がどこまで当たるのか、30年後を楽しみにしたい。

    1
    投稿日: 2024.02.22
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    読んでいる間ずっと面白かった。話し上手な教授の講義を受けているような感覚。国際政治や経済、投資に興味がある人にお勧め! 世界の力関係は北米・欧州からアジア=中国・インドへシフトしていくが、中国の高齢化が進みアメリカが返り咲く。日本は日本でありつづけるが、内向きな姿勢が強まる。 以下気になった点のまとめ ・新興国でもサービス経済へのシフトが進む。今後は世界が買いたいと思うサービスを創造するスキルがなによりも重要になる。買いたいものリストのトップには教育と医療がくる。営利目的の大学が成長することもあるかもしれない。 ・少子高齢化が進んで自分の親よりも生活水準が下がることを若い人たちが受け入れる覚悟ができているのであれば、高齢化社会は円滑に機能できる。この点で日本は和を尊ぶ伝統的な精神のおかげでいまはなんとかなっているが、この先どうなるかはまったくわからない。 ・北朝鮮の出生率は2弱と高い。なぜ経済が成功している国の人が選ぶ子どもの数のほうが、貧困にあえぐ国の人よりも少ないのかは謎である。 ・先進国のグリーン化が地球の反対側で環境に悪影響を与えるときがあることを知っておかなければいけない。 ・アジアの人々は西側の模倣ではなく、自分たちの未来を自分たちで選びとるようになる。西側はそれを品位と敬意を持って受け入れなければならない。 ・西側社会の一部の特徴、とくに集団としての調和よりも個人の人権を過剰に重んじる傾向は、人を幸せにしないと気づくようになるとも期待している。 ・日本は2050年も世界の大国でありつづけ、国民は文化生活を送っているが、経済のほとんどの分野で世界の最先端から遠ざかっている。結束力のある安定した社会でありつづけるが、世界にあまり関心を持たなくなる。 ・いまは世界で不寛容が高まっているが、寛容と不寛容は定期的に入れ替わり、もうすぐサイクルが逆転するかもしれない。

    1
    投稿日: 2024.02.19
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    ようやく読み終えた。 世界情勢から、1世代先を予想する。 日本についても書かれている。超高齢化で、これからは緩やかに下っていくだろうと…。 想像できる未来が予想されている。

    5
    投稿日: 2024.02.18
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    約30年後の未来について語られている本書。 これから20〜30年はそれぞれの国がそれぞれの課題に向き合うことになるが、中所得層が多数派になるなど、世界的に生活は上向いていく。 ただし、環境への問題に全世界が取り組む必要がある。 あと30年は自分の社会人人生の大半に当てはまり、世界の変化に大なり小なり影響を受けることになるかもしれない。 内向きになっていくと予測された日本の中で、常にアンテナを張っていられるようにしたいと感じた

    1
    投稿日: 2024.02.17
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    経済、金融の領域のジャーナリストとあって、ファクトベースで世界の主要な国々を描写し、ファクトから見えるこれからの世界が書かれてある。 分量は多いのにさくさく読みやすい。 日本へのリスペクトを感じられるしどの章も興味深い。

    1
    投稿日: 2024.02.17
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    ===現在地=== アメリカ EU越え ロシアの15倍 人間の才能 教育・文化・人口流入 TOP大学 カナダ  人口の90%はアメリカ国境から100マイルに イギリス コモンロー(英米法)で優位 金融サービスとハイエンド製造業 ドイツ  先端製造業輸出黒字 世界最大 ユーロ割安 国内サービスは見劣り  フランス 世界10高級ブランド中6ブランド 世界3位武器輸出 幸福度低い 失業 イタリア 政治が弱く社会の結束が弱い  北欧スイス 社会の結束が強い 持続可能性?  ロシア  世界一広大 天然資源 人的資本 EUと中国に陸上国境 人口と法律 中国   持続可能性? 債務と環境破壊 西側のコピー 国内の圧力 インド  大きく多様 激しい格差 高い教育水準と野心 日本   高齢化のフロンティア 低犯罪率と長寿 清潔 サービスの質  オーストラリア 天然資源 時間帯と隔絶した位置 教育  気候変動の不安 ===5つの力=== ①人口動態 アメリカは増え続け EUは減る アフリカ2倍に  移民 ②環境問題≒気候変動 早い行動 ESG投資 コロナ対策 水 食料 エネルギー ③金融 超低金利→資産価値上昇 商業銀行弱体化 富の格差 リスク投資増加   お金=1.価値の尺度、2.交換手段、3.貯蔵手段  国家通貨の信頼崩壊へ   現地生産化 賃金格差縮小 輸送影響 財からサービス(教育と医療)へ ④テクノロジー 高スキル労働者への需要 仕事とプライベートの垣根なくなる   AI 監視社会  エネルギー 医療 バイオテクノロジー ⑤統治 代表民主主義の不支持  独裁か直接民主主義か?  テクノロジー進化は GDPの低下に リーダーの大衆からの乖離 国際機関の欠陥 ===2050年=== アメリカ 世界の才能の磁石を継続 人種多様化 優秀な移民 格差 社会的コスト  ヨーロッパ 重要性低下 EU南北格差  イギリス アングロ圏の繁栄 ドイツ  EUの運命を決めるアンカー フランス フランスのまま 製造業の競争力低下 移民受け入れ イタリア 人口減少へ強い政治リーダー ロシア  人工に比べ広すぎる国土 人口流出  中国   世界最大の経済国 環境、技術、国内  非中国系を引き寄せる質 インド  インフラ 環境問題 中間層の教育 格差問題 中国・パキスタン紛争 日本   より日本的に異質に内向きに 東南アジア 政治と環境 中国より安くできるものが? 貿易戦争の影響 ナイジェリア 人口4億 中央値18歳 輸出財? 環境問題と対立、統治の質 中東   原油価格下落で格差縮小 イスラエルとイラン 情勢の変化 オーストラリア 乾燥化 水不足 ===10の不安=== 1.アメリカが何をするか? 新興国の役割が増加バランス取れた世界 2.中印米の関係悪化  3.ロシアの暴走 4.サハラ以南のアフリカの貧困 世界人口の4分の1を世界が支援 5.宗教紛争  6.環境悪化・気候変動の転換点 7.パンデミックの新たな脅威 8.中東の不安定 9.情報革命 10.民主主義への脅威 統治の質と市場経済システム信頼低下 ===10の大きな考え方=== 1.新しい中間層世界  価値観の変化 アジアの影響力    学校教育はローカル、才能の市場はグローバル   権威主義への動き 個人の自由より社会改善 2.アメリカの政治、人種、経済の緊張抑制 3.アングロ圏の台頭   英語:アメリカ、ナイジェリア、インド、イギリス 世界の4割 4.中国  攻撃から協調へ転じる政治体制の変化 高齢化と価値観の変化 5.EU  中核国と周辺国へ分かれる 少数の不満分子が動かす 6.インドとインド亜大陸  中国、パキスタンとの関係 7.アフリカの上振れ  若い人材資源の教育による問題解決 8.グローバル化  モノの移動からアイデアと資金の移動へ 9.テクノロジーによる社会課題解決  サービス産業生産性、環境問題 10.人類と地球の調和   

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    投稿日: 2024.02.09
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    ①日本の偉大な企業の技術力を足がかりにする ②高齢化社会との向き合い方は、これからの世界の教訓になる ③世界の中間層は21世紀を通じて秩序と規律を強く求めるようになっていく ④海外に渡る若者が増えて、その国で友ができ、人脈が広がる ⑤もっと広い意味で日本人が自信を取り戻して欲しい •中間層の価値観がこれから世界を動かすようになる 【アメリカ】 •人的資本の優位性、多くのトップ大学、出生率の高さ •巨大ハイテク企業  西海岸ではアップル、Google、Amazon、Microsoft、メタが生まれた 【カナダ】 •天然資源豊富、銀行と保険会社の経営状態がいい •産業の浮き沈みは激しく(ノーテルネットワークス、ブラックベリー)、アメリカに依存 •ケベック州の言語とアイデンティティ問題にうまく対処し、大規模な移住が生み出す機会と緊張のバランスをとることがカギ 【ラテンアメリカ】 •世界人口に占める割合は8%だが、世界全体の殺人件数の38%がラテンアメリカで起こっている •一昔前は、ヨーロッパと一人当たりのGDPは同水準であった 【イギリス】 •プラス要因:サービス産業の規模、とくに金融サービス産業の規模が他のどの産業よりも大きい 【ドイツ】 •最先端分野の製造業で世界をリードしている、貿易黒字が世界最大 •自動車輸出額はダントツ世界一位 【オランダ】 •オランダ経済はほとんどのドイツの分家、輸出の1/4はドイツ向け、農産物の輸出大国 【北欧】 •北欧の社会モデルは持続可能なのか 高支出•高負担の社会を成り立たせるには、強い一体感と信頼が欠かせない。移民が流入、悪用する人はいないという信頼が必要 【ロシア】 •エネルギー•原材料輸出への依存が高すぎる(輸出全体の2/3) •人口の高齢化、男性の平均寿命は66歳 【アフリカ】 •中国が農業、インフラ、製造業に投資→中国の「一帯一路」構想の鍵を握る •ナイジェリア: 対外債務の返済を石油に依存、石油が輸出収入の95%を占める 【オーストラリア】 •天然資源が豊富、英語、壮大な国土、アジア時間帯に属する •乾燥した大陸、気候変動がとくに深刻な脅威 【人口動態】 •先進世界全体の高齢化、人口の減少している国 •アジアの人口重心が中国からインドにシフト •アフリカ、中東の人口の急増 •南ヨーロッパ特にイタリア人は北ヨーロッパに移住、ヨーロッパは、人口が減少して労働力が急速に高齢化する、相対的に地位も下がる 【貿易と金融】 •これからは サービスの貿易>財の貿易 所得を地元で支出する割合が増える、サービスの貿易は財の貿易よりも制限が多い 例)医師免許 •2050年には国際貿易の半分以上が財ではなくサービスに(特に医療と教育) •経済活動に占めるヨーロッパの割合はこの先も縮小していく •暗号資産は行き詰まり、どこかの段階で資産としての価値を失う(価格の振れが大きすぎる、国や中央銀行が暗号資産の使用を監督していない;国による保証がない) •2050年には、世界の人口の2/3が都市で暮らす見通し→輸送、公共サービス、住宅などの重要な分野で優れた取り組みの事例を応用できれば、世界の大半の人は文化生活を送れるようになる ①アメリカの政治体制が崩れる →一時的に中国に世界最大の経済国の座を渡す→本当の意味での多人種社会になることを受け入れなければならない(アフリカ系アメリカ人に敬意を払う) ②中国、インド、アメリカの関係が悪化する →中国の高齢化社会、2030-40年代になんらかの形で政治体制が転換される ③ロシアが強く出過ぎる ④サハラ以南アフリカが貧困から抜け出せない ⑤宗教紛争が勃発する ⑥環境の悪化と気候変動を元に戻せなくなる →テクノロジーは人類が環境に与えるダメージを遅らせるが、急速に進む気候変動のスピードに追いつけない ⑦新型コロナウイルスの影響が尾を引き、そこに新たに別の脅威が襲いくる ⑧中東がさらに不安定になる ⑨情報革命は音系をもたらさず、弊害を生み出すかもしれない →人は信じたいニュースだけを選ぶので、自分の意見が強化されていく;確証バイアス ⑩民主主義への脅威

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    投稿日: 2024.01.21
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    私が印象に残った事は、人口が増加する国であるインドはもちろんですが、台頭する国は英語圏、すなわち英語が話せる国であると言うことにあります。 アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、アセアンなど英語がほぼ母国語であるところに価値があると言う話です。 DeepLやGoogle 翻訳の普及で英語力が必要ではないと考えている方も多いと思いますが、やはり英語のネイティブで、込み入った、立ち話ができる。そんな人材が日本人にも必要と感じたことが特に印象に残りました。

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    投稿日: 2024.01.20
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    ===qte=== 2023年を振り返る1冊 中東問題で歴史を探る/日本担う人づくり急務 編集委員 倉品武文 2023/12/18付日本経済新聞 朝刊 2023年、様々な分野で大きなニュースが駆け巡った。その背景を知り、理解を深める上で、長年の研究を重ねた専門家の解説はヒントになるだろう。担当した大学の授業で寄せられた学生の関心を踏まえ、高校生にも手に取りやすい新旧の新書、文庫を選んだ。 学生はパレスチナ危機に最も関心を寄せた。高橋和夫著『アラブとイスラエル』は現代につながる中東問題の歴史的経緯や危機の構図を知る一冊である。 20世紀、戦争が繰り返される過程でパレスチナは混乱し、難民が生まれた。著者は「対立する諸見解を努めて公平に解説することを試みた」とその難しさを語る。そして「ユダヤ人国家建設というシオニストの夢が成就し、故郷の喪失というパレスチナ人の悪夢が始まった」と記している。 パレスチナはかつて「パレスチナ人の居住地であり、イスラム教徒、キリスト教徒、ユダヤ教徒が長年にわたって共存してきた地域であった」という解説が印象深い。時代や民族を超え、共存するという言葉の重みが伝わってくる。 人工知能(AI)の出現に学生は期待と不安を抱く。郭四志著『産業革命史』は国際政治経済の動きを産業革命史の視点で捉え直す。近年はIT(情報技術)、AI、新エネルギーなどの分野で第4次産業革命が起こり始め、「人間の価値観に大きな影響を与えつつある」と分析する。 さらに「科学技術・イノベーションは、激化する国家間の覇権争いの中核」と強調。米国と中国の覇権争いの下で日本は「日本ならではの文化・ソフトパワー」を活用した長期的戦略が求められると提起する。技術革新が国家の未来を左右するカギになることを気づかせてくれる。 日本の名目GDP(国内総生産)がドイツに抜かれ、世界第4位になると報じられた。森嶋通夫著『なぜ日本は没落するか』は1990年代末に書かれた。バブル崩壊後から停滞する2050年の日本がテーマである。近隣諸国との新たな関係づくりを目指す「東北アジア共同体」構想や、日本を担う人材の重要性を力説している点が興味深い。 「マルクスは経済が社会の土台であると考えるが、私は人間が土台だと考える」、日本に必要なのは「自分で問題をつくり、それを解きほぐすための論理を考え出す能力を持った人である」。AI時代を生きる学生へのヒントである。 今夏、記録的な猛暑に見舞われた。鬼頭昭雄著『異常気象と地球温暖化』は異常気象の捉え方や気候の仕組みを学生にもわかりやすく解説する。著者は気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書執筆に携わった専門家だ。 今後、地球の平均気温の上昇が避けられないことを想定し「適応策などの対策を立てておくべき」と指摘する。現実的な分析は地球温暖化がすべての人々に共通した厳しい課題であることを突きつけている。 師走を迎え、大谷翔平選手が米大リーグのドジャースと総額7億ドル(約1015億円)のメジャー史上最高の大型契約を結んだというニュースが飛び込んできた。 鈴木透著『スポーツ国家アメリカ』は米プロスポーツが巨大なビジネスへと変貌した歩みを描いている。その背景には地道な経営努力があったという。 ファンサービスで顧客満足度を上げ、経営資源を多角化するために「入場料収入の他に、放映権料、関連商品の独自販売やライセンスの付与」などを事業に育ててきた。そしてスポーツは「この国の文化や社会の特質を明らかにする格好の素材」と意義づける。 時代は刻々と変化している。読書で得た時代への視点は新たな学びや就職活動にも生きてくるだろう。  【さらにオススメの3冊】 (1)『歴史人口学で見た日本』(速水融)…人口学の手法を知る (2)『国家は巨大ITに勝てるのか』(小林泰明)…GAFAなど企業群と各国政府の攻防を描く (3)『2050年の世界』(ヘイミシュ・マクレイ、遠藤真美訳)…経済や歴史の視点から未来を予測 ===unqte===

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    投稿日: 2023.12.23
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    イギリスの著名なジャーナリストによる、30年後の未来予想図。 著者は1990年に『2020年 地球規模経済の時代』を執筆しており、それを踏襲する形で次の30年を予想している。人口増減、環境問題、テクノロジー、民主主義の在り方、地政学上のリスクといった各要素を丁寧に取り上げている。 一見我々は、将来について不安定要素があまりにも多いため、悲観的な予想をしがちだが、筆者は『ファクトフルネス』のように、客観データを重視しながら、将来の発展可能性を見いだし、明るい予測をする立場に立っている。 以下、ざっくりと頭に残ったポイントをメモしておく。 ・アメリカが人材を引き寄せる「磁石」であり続けること。 ・ヨーロッパ大陸は、人口が減少して静かな地域となり、一方でイギリスを始めとするアングロ圏が台頭すること。 ・中国が人口減少とともに経済規模を縮小させ、攻撃的な国から協調路線に転ずること。 ・インドに続いてアフリカや中東で人口が増加し、これらの地域の若者たちが活躍すること。 ・日本は世界第4位の経済規模を維持しながら、治安と秩序の整った世界的に魅力的な地域であり続けること。 ・ただし、日本人は快適な空間を維持しようと、閉鎖的な気質を強める可能性があること。越境学習と海外に出て学ぶ機会がますます貴重なものとなる。 ページ数が多く、読みごたえがあった。読了まで時間がかかってしまったが、今年1年の読書を振り返るタイミングでなかなか良い1冊であった。

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    投稿日: 2023.12.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2050年の世界の政治経済予想。 テック系の予想本とは違い、あまり突拍子もない話は出てこず、現在の延長線上という感じ ・英語を話す国(英米のみならず、ナイジェリアやインドも含む)の覇権が続く ・アジアの時代が来る。インドがその中心になる。中国は高齢化にともない穏やかになっていく。日本は内向きのまま、移民を受け入れたりすることもなく豊かではあるが静かな社会を維持する。 ・ロシアは今の長い国境線を維持できず、シベリア地方を手放すことになる ・インターネット(SNS)について:「考えを発信するスキルに長けている人があまりにも多い一方で、その考えの価値を見きわめられない人があまりにも多い」 ・ポピュリズムについて:「するべきことはみんなわかっている。それでも、するべきことをしたら賽銭できない」(ジャン=クロード・ユンケル、2007)

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    投稿日: 2023.12.01
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    日本や注目されてるアメリカや中国のことしか、あまり知らなかったので、世界はこんな感じなんだ〜と勉強になる。各国様々な課題を抱えていて、それに対して複数の分岐点があり、一歩間違えれば何十年にも及ぶ影響があると思うとすごいなぁと思った。

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    投稿日: 2023.11.30
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    著名ジャーナリストによる、一世代先の2050年の未来予測。 日本は高齢化社会のパイオニアとなるものの、世界の最先端からは遠ざかり内向きになるという予測。 個人的にはインドの伸びに着目。

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    投稿日: 2023.11.15
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    縦断的、横断的な情報を元に現在から2050年の世界の未来予想図。 変化をもたらすと考えられる5つの力。 ・人口動態 ・資源と環境 ・貿易と金融 ・テクノロジーの進歩 ・政府の統治 客観的に状態を捉えつつも悲観していない著者の姿勢が良かった。

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    投稿日: 2023.11.02
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    未来予測系の話では一番リアルで、学びが多かった。2050までに世界はどう変わるのか、今ある問題とこれから起きるであろう課題、そして地域ごとの変遷予測などら様々な角度からデータに基づき分析されている。日本にも言及があり、海外から見た日本の未来がわかるだけでも、読んでよかったと思う

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    投稿日: 2023.10.18
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    興味深く読んだ。30年後の世界予想が著者の視点で書かれている。人口最大になるであろうインドから目が離せない!

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    投稿日: 2023.10.14
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    未来予測は困難であり見通せないものであるが、歴史から学び現在に芽吹く萌芽を捉え可能性や選択肢を考察することで方向性めいたものを推察することは出来る。本書はそうした内容。世界情勢ならびに各国の現状を5つのカテゴリーに分けて分析し30年後の「確からしい姿」を提示する。現在の国際情勢の理解やパワーバランス、要諦を理解できる知的好奇心を刺激する良書。

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    投稿日: 2023.10.10
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    現状の世界に関する客観的な事実と「1世代(30年)後のことはある程度予測可」であることから、2050年を予測する。 予測本なので当たる外れるは当たり前なところ、その点をケアしようとして冗長になる文章が多く、それだけでどれだけ文字数が増えているのかと辟易とした。 内容は面白く、特に人口動態を根拠に日本の将来を悲観視している僕にとっては「それでも2050年、日本は依然として世界第4位の経済大国、内向きになる理由はない」趣旨の分析に新しい知見を得た気持ちになった。 今の世界と将来の可能性についてざっくりアップデートできる点で良い本だった。

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    投稿日: 2023.09.27
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    世界の現在地と未来、主要なトピックはカバーされているように思う。気になったポイントを深掘りしていきたい

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    投稿日: 2023.09.24
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    備忘用。著者がジャーナリストらしいということで構えていたが杞憂だった。シナリオ・プランニングへの応用には帯に短し襷に長しかも。

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    投稿日: 2023.09.18
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    2050年の世界はどうなっているのだろう? 環境問題もあるし、地政学的な問題もあるし、あまり明るい未来は期待できない。でも、考えないというのも変なので、読んでみた。 確かにいろいろの問題、リスクはあるのだが、基本的には、そこまで暗い未来が描かれているわけではない。(最も、明るい未来が描かれているわけでもないけど) かなり厳しい状況があるなかでは、わりと楽観的と言ってもいいかもしれない。 その理由は、大規模な戦争の勃発、環境問題の後戻りできない進行といったことが起きると、そもそも未来の予測をする意味自体がなくなってしまうように、この本では、大惨事は起きないということを仮定した上で、論じているからかな。 それでも、やはりベース的な環境問題の影響を小さめに見ている気はするし、テクノロジーの進歩に対して楽観的な感じがした。 人口動態などをベースとして経済成長の国ごとの違いというのは、わりと確度の高い話しであり、そこをシナリオの中心におくというのはわかる。 学ぶところもたくさんあったが、今ひとつ面白くない感じがしたのは何故だろう? 1〜2日くらいで、ざっと読むつもりだったのだけど、1週間以上かかってしまった。

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    投稿日: 2023.09.17
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     1世代後、つまり25〜30年後の世界であれば 人口動態などの着実な計算に立って世界を予測しやすいという考え方に基づき、2050年の世界全体の様相を示した本。人口動態、資源と環境、貿易と金融、テクノロジー、政府/統治といった分野カットでの解説を経て、地域カットでの動向予測を示しているので全体像がつかみやすく納得感がある。逆に言えば、目が飛び出るような予測はないものの、それこそが1世代先という直近の世の中を網羅的に示してるこの本の価値のように感じた。  印象的だったのは冒頭の日本語版への序文であり、これだけ世界全体の動向を見てきている著者からの日本へのメッセージのように感じた。高齢化社会に相対するモデルケースとなることことや治安の良さといった、他国にはない特徴をこの 30年でどのように進展させていくか、国内からの目線でも考えていきたいと思わせられる内容だった。

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    投稿日: 2023.08.29