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超新星紀元
超新星紀元
劉慈欣、大森望、光吉さくら、ワン・チャイ/早川書房
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総合評価

30件)
3.2
1
6
14
4
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最初の設定は面白かったが、その後の流れについては正直「すごいAIがいるならこうはならないのでは……」という気持ちが強くてあまりのめり込むことができなかった。

    0
    投稿日: 2025.06.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    超新星紀元を読んだ。これは劉慈欣の最初の長編ということで内容が初々しい感じがした。 だいぶ多くの劉慈欣の作品を読んできたので、その1つとして楽しむことが出来た。 この本の内容としては、大人が一度に死滅して、子どもたちが中心の世界になるとどのような社会になるのかを思考実験するという本だった。 最初の大人たちが子どもたちの将来のためにいろいろなことを教えて準備していくパートは、文化祭の準備のように一つ一つ課題を進めていくという点で、ワクワクして面白かった。 また、この準備がそのまま子どもたちのためにはならないという点が、作者の皮肉が効いていて良かったと思う。 中盤以降は子どもたちの目線で社会を作るために、大きく大人社会とは考え方自体を変える必要があることに気づくということが面白かった。 大人は経済合理性や倫理性にがんじがらめになっているが、子どもは遊びを中心に社会を作っていく。 フェーズが代われば、前提も大きく変わる。そして、そのことに早く適応することが重要だなと思った。 終盤では、遊びをどのように実装していくかという点がストーリーとして書かれている。 このあたりの話が長く冗長に感じた。これは最初の長編デビュー作らしいなと感じた。 もう少し、最後までまとまっているとなお良かったと思うが、そのあたりは三体できちんと最後まで書ききったのだなと思われる。

    0
    投稿日: 2025.05.06
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    いやあんまだったな〜〜〜 劉慈欣でこんな気持ちになると思ってなかった!意外! 入り口の設定はすごく面白かったし、なんなら『大学習』『キャンディタウン時代』くらいまでは面白いな〜これからどうなっていくんだ?とのめりこめたんだけど、そこからずっと、そんな話を聞きたいんじゃない、という感想になってしまった。 子どもの解像度が低いというか、すこし歪んでいるんじゃないかと思う。「ゲームとして、戦争をしよう」なんて子どもは考えない。その違和感がずっとあるせいで、戦争ゲーム自体にのめりこめず、細かい描写も退屈に思えた。 メガネも華華も、序盤ではその能力や人となりを細かく説明されるのに、それが発揮されるポイントが戦争以降ほとんどないんだよな…浮遊時代を乗り切ったのも結局智子みたいな最強AI×最強IoTの超技術で、あまり治世における活躍の場所がなかった気がする。 「ゲームとしての戦争」と「大移民」を書きたかったんだろうな、というのは伝わるけど、それぞれを短編としてもっと地に足つけて描いたほうがおもしろくなったんじゃないかと思った。この本ではあくまで「子どもの政府がどう国を治めていくか」というところを見せて欲しかったな…他の国との絡みなんてそんなに多くなくていいし、なんなら「日本は残された子どもがリーダーシップをとることができず、数ヶ月ですべてのインフラが使えなくなり、飢えにより人口が半分以下になった」くらいの地の文で処理しててもいい。ワクワクする。

    0
    投稿日: 2025.01.31
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    面白くはあった…が、あまりにも現実味がない。 少なくとも、西暦時代の大人が、子どもに対してあんなに純粋な幻想を抱き、性善説に基いた政治的な判断をするはずがないと思う。 前提があまりにおかしいので、全てにリアリティを欠く。SFではなく、純粋なファンタジーとしては、可もなく不可もなく。

    0
    投稿日: 2024.11.13
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    第105回ビブリオバトルinいこま「休み気分が抜けない本」で紹介された本です。チャンプ本。 2023.9.24

    0
    投稿日: 2024.09.23
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    超新星爆発の放射線の影響により子供は細胞の再生力が高いから助かるが、大人は一年後位に全員死亡する。大人がいなくなるまでに子供に国家運営の全てを託す...。 最初の方は面白くて大人との別れに切なさも感じたけど、大人達いなくなってからの子供特有の残酷さと刹那的な振る舞いにストレスを感じてしまった。 また、前半にキャラクターと伏線を出してたので、どう畳むのかと思いながら読み進めてたら何も触れられずに終わってました。 中々に大味だし粗も多々あるが憎めない作品です。 三体読もうか凄く悩む。長いのよ...。

    0
    投稿日: 2024.06.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2024.6 前半は最高に面白かった。やっぱすごいな劉慈欣、と思っていたんだけれど後半は読んでいてもすぐ眠気が…とにかくつまらない。ページ飛ばし読みどころか読まずにページだけ巡って終わらせました。劉慈欣ほとんど読んでるんだけれどね、これは私の気に召さずな小説でした。

    0
    投稿日: 2024.06.17
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    超新星爆発により、14歳以上の大人が死滅してしまう世界のお話。 『gone』とか、『百年法』の最後らへんのようで、好きな設定でした。 大人たちに残された時間は10ヶ月。その間に自分たちの知識と技術を子どもたちに継承して、今まで通り生活できるようにしなければ。という大学習時代。そして、大人たちとの別れ、最初の混乱までは理解できる。でも、そこから後の展開がまったく分からん感じでした。ひたすらなぜそうなるの繰り返し。私が大人だからなのか。 とりあえず、大人は子どもに純真さを見るけど、子どもたちはそれよりももっとずっと残酷な生き物であるということはなんとなく共感できました。

    0
    投稿日: 2024.03.31
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    前半はとても引き込まれて面白いのですが、後半は結構お話が迷走します。 コンセプト止まりといった感じで、他作品に比べると少し勢いが足りない感じです。

    0
    投稿日: 2024.02.29
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    「三体」劉慈欣のデビュー作。地球近傍で起きた超新星爆発の影響で世界から13歳以上の人間がいなくなり、子供だけの世界になる。タイトル的に「超新星」という宇宙のキーワードを冠しているが、超新星はあくまできっかけでそこまで掘り下げられない。世界に子供しかいなかったら?というifの世界の物語が中心。 著者の先の読めないストーリーが好きな方には間違いなくおすすめ。ちょっとイマイチな点は、戦争ゲームのところは長く感じた一方で、領土取り替えゲームはやや尻すぼみ感がありもう少し語ってほしかった。

    0
    投稿日: 2024.02.14
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    とても興味深い設定のSF 後半は、一辺倒になってしまって自分的には面白さには欠けました ラストもあっけない感じ 子どもたちが成長成熟して後世紀を創ってゆくのが描かれたりしてたら良かったな

    0
    投稿日: 2024.01.03
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    前半はエンダーの知能ゲーム 後半は楳図かずおの狂気世界 のようなイメージ もちろん 至福の ただ 「三体」と比較し ところどころ 冗長な部分も 例えば 戦争ゲームのルール決めの部分 長い.... ーー 2回目 1回目よりも面白かった 後半の戦争ゲームの部分がちょっと長かったのかも

    0
    投稿日: 2023.11.15
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    超新星爆発によって発生した大量の放射線により14歳以上の人類は死に絶えるという設定に惹かれて読んでみましたが、想像以上にぶっ飛んだストーリーが繰り広げられていました。大人たちが滅亡するまでには多少なり時間があり、残される子供たちに、社会を引き継ぐためにできる限りの準備をして旅立つのですが、子供たちの考えは大人たちの想像の範疇を超えていて。。。子供たちの生きる目的と、大人たちそれについての違いについては本書に記載されていますが、現実世界でもこういう子供から大人になる過程で価値観の変化って得てしてあるんじゃないかなぁと思います。(本書に書かれていることがすべてとは思わないけれど。)途中かなり盛り上がるんですが、エピローグへの話の運びが少し曖昧というか、尻すぼみだったのかな、とも思います。

    1
    投稿日: 2023.11.04
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    放射線で大人が死に絶えた世界が舞台。大人が世界から整然とフェードアウトしたり、混乱した子供社会に都合よく量子コンピュータAIが登場して危機を救ったり、無いと思ってた核弾頭が都合よく見つかって喜んで発射したりとリアリティが低く、細かいディテールは三体より甘め。最近、劉慈欣先生の三体以前の作品が翻訳され始めているが期待が高いせいかなんか全部イマイチ。 ★勉強になったところ 中国では自軍をレッドチームって呼ぶんや!

    0
    投稿日: 2023.10.21
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    『三体』の劉慈欣の第一作目の長編が翻訳されるということで、以前から楽しみにしていた。 地球に超新星爆発による放射線が降り注ぎ、14歳以上の「大人」がすべていなくなり、子どもだけの「超新星紀元」の時代を迎える、と、設定を見ると少し「十五少年漂流記」を思いだした。 大人たちが全滅するとわかってから子ども世界に向けた準備期間や子ども世界になってからわずかな期間におきた紆余曲折の歴史を描くものとなっており、 歴史のリアルタイム感を感じられるSFになっていた。 やっぱり劉慈欣はおもしろい。

    3
    投稿日: 2023.10.13
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    三体著者の初長編作。日本の読者は長編を逆の時系列で読むこととなった。 暗黒物質に阻まれ8光年の近距離にありながら、その存在を知られていなかった恒星が超新星爆発を起こし、地球上に満遍なく降り注がれた放射性物質により、13歳以下の人間しか生き残れないことが明らかとなる。全世界の大人たちはわずか1年で子供達へそれぞれの国の引継ぎを急遽行い死滅。後には子供達が自身で支配する国々が残った。子供達のみの世界は、その純真さと未熟さゆえに共同し平和的な世界運営がされるのではないかという楽観的な思いが西暦時代には期待されてもいたのだが…。実際には彼らは子供特有の残酷さを、思う存分発揮するのであった。 戦争についてかなりの枚数を使っているのが若干退屈ではあるが、その後の収束手続きもなかなか面白く、そのことにより後に起こったであろう大混乱も、著者の想像力で詳細に描いて欲しかった。 戦争時代の常任理事国に理事国中では極端に軍事力が脆弱な日本が入っていたことに違和感があったが、冷兵器ゲームの発案をさせる為だったようだ。まぁ確かにそれは日本が最適であろうけど。しかし実戦であれだけ準備した日本刀が使われなかったのは謎である。

    0
    投稿日: 2023.10.08
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    風呂敷ではなく魔法の絨毯だ  こどもたちだけの世界になる。潤沢な生活が送れる日常からゲームへ、戦争へ。ここまでは多少の眉唾を感じながらも、「こども」の理解が深いことに驚きながら読み進めることができた。「エンダーのゲーム」を思い起こしながら。  そこからの展開が、まさに風雲急だった。少しダレてきた感じの戦争ゲーム終結からの展開は、風呂敷ならぬ絨毯をひろげたものだった。これには驚いたなぁ。  その狙いや効果についてあまり理解が追い付かなかったのは事実なんだけれど、着眼点というかゲームの延長としての発想に、純日本人である私は驚愕したわけだな。地や血が知を上回るという島国感情かなぁ。  ラストはほぼ想定通りで、その必然性や過程の想像が困難なんだけれど、とにかく発想の豊かさや分枠などないのではないかと思うような「本ならではの」「SFならではの」自由奔放な発想の展開に大いに満足。  人名から性別が認識でないとか、なんか中国語そのもので日本語になっていないんじゃないの?とかローラーコースターよりジェットコースターっていうほうが理解しやすいんじゃないの?ってな日本語的障壁は残るものの、大事にとっている「三体」にそろそろ着手しようかな。  とにかく間違いなく☆4だな。

    0
    投稿日: 2023.09.30
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    劉慈欣の第一長編。 センス・オブ・ワンダーを感じられる、とても面白い話でした。 劉慈欣らしい、とんでもない発想からのとんでもない展開。 何度も「おぉ!」と驚かされる展開があり、とても楽しめた。 三体が好きなら楽しめるはず。 「子供の世界ってどんなだろう」その想像を、軽々と斜め上に超えて行ってくれます。 最後が尻すぼみというか、もっと詳しくその後の話が読みたかった。 三体が最後までしっかり描かれていだだけに、少しガッカリした。

    3
    投稿日: 2023.09.24
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    こういうシンプルな設定からの予想外な展開が楽しめるSF作品は大歓迎。 エピローグで作者自身が作中人物として出て来たのにはちょっとひきました。

    1
    投稿日: 2023.09.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ようやく読めました、劉慈欣の長編一作目!やはり一作目なので荒削りで、最初の盛り上がりから、途中でお?となり、おお?となって、なんか終わった笑という感じでした。 14歳未満の子供たち以外が死滅するという設定は超面白いし、それまでに大人たちが必死に子どもたちに何かを残そうとした最初のパートはお涙頂戴のエンタメとしてはぐぐっと読ませる面白さがあった。ただその後の展開としては、超スーパーコンピューター最初だけしか登場しないじゃん…?とか、いくら子供でも戦争途中で止めるんじゃない?とか、こういうことしているうちに大人になっていくわけで、そうしたらやっぱり《西暦時代》と同じような習慣になるんではないか?とかハテナハテナなまま話が進んでいく感じで、そこが「まあ長編一作目だもんね!」というとこで差し引きながら読む感じ。南極でのオリンピックという名の大戦争や、国土交換ゲーム(ゲーム?)など、話が飛んで行ったと思ったらさらに飛んでいきました…このあと三体に繋がっていくんだなあといういつもの感慨はありましたが、よく考えると三体以降、劉慈欣長編書いてないんだよな…三体を超えるものが出てくるのか…気長に待ちたいと思います。『白亜紀往時』も出るとのことなので。

    1
    投稿日: 2023.09.21
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    1番最初の長編小説らしいのですが、気づかなくて最近見つけて読みました。 前半と最後のあたりは面白かったのですが、途中戦争の描写が細かすぎてよく分からないので、私は飛ばし読みしてしまいました。戦争や兵器などに興味や知識がある人は興味深く読めるのかな?? この作品以外は全て、心から面白いと思い、興奮しながら読みましたが、こちらは他の作品と比べると興奮度合いは下がります。 創世記の展開からオチに至るまでの部分の説明がもう少しあれば楽しかったかなと思います。 でも大好きな作家さんなので、また新刊が出たらすぐ読みたいです。

    2
    投稿日: 2023.08.31
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    あらすじから惹きつけられ、序盤の感情的な導入からいったいどんな展開がなされていくのかとワクワクしていたら、全く予想できない方向に話が進んでいって非常に驚きました。いや、とても面白かったんですが、まさかそんな展開になるとは。 三体に比べると風呂敷の畳み方を含め、正直荒削りな部分的も多いんですが、著者のルーツを知るという意味ではとても魅力的な作品だと思いますので、三体を読み終わった方にはぜひ手に取って欲しいですね。

    3
    投稿日: 2023.08.28
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    劉慈欣の初期小説。さすが! 超新星爆発により13歳以下の子供たちだけが生き残ることになった地球。『蝿の王』を超える残酷ぶりが吹き荒れるわけだが、淡々とした筆致とユーモア、子供ならではの軽い命認識などとあいまって、悲惨感はなく、どう落とし前をつけるのかなとページを繰る手が止まらない。

    2
    投稿日: 2023.08.27
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    『三体』で有名な劉慈欣の第一長編。太陽系にある恒星が超新星爆発を起こしたことで、近い未来、地球には未知の放射線が降り注ぎ、人体細胞を破壊することが判明。自己修復が活発な12歳以下の子どもたちのみが生き残ることが可能な世界となり、残された数ヶ月間で大人たちは子ども達に文明を引き継ぐ……というのが導入。 『蝿の王』や『十五少年漂流記』など、「子ども達だけの世界」という設定の物語はあるが、現代の中国が舞台となり、しっかりと"引き継ぐ"過程が描かれる点が新しい。作者の知識量によりディテールは細かく、何となく説得力を持つように見えます。けど、その他は結構ガバガバ。たぶん、というか間違いないなく作者は後半の展開をこそ書きたかったんだろうなあ。ミリタリーや戦争が好きなのはこれまでの著作で知っていたので、気持ちは理解できるのですが、にしてもそうはならんやろって展開ばかりで作品の評価は低くならざるを得ないです。作者のファンならその後の著作につながる要素も多数あるので手に取ってみては。

    14
    投稿日: 2023.08.27
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    物語の中で何かと世界の命運を託される子供たち。汎用人型決戦兵器に乗って使徒を殲滅し人類滅亡を防ぐ子供たち。または、地球だけでなく火星の経済にも悪影響を及ぼす大人たちに対してモビルスーツに乗りクーデターを起こす子供たち。こういう物語は自らの未来を切り開くための力(信念)で悪(とされるもの)に立ち向かうことが明確なのだが、この物語は災厄に見舞われて有無を言わさず未来を託され、明らかな悪(とされるもの)のない現代の地球で起こる。ただ生き抜くこと。世界は大きく変わらない(地球環境の変化はあるが生活は可能)のに日常が大きく変わることは、状況は違えどコロナ禍を経験してきた分なかなかに大変なことだと想像できる。この物語では大人たちが全ていなくなるため、知恵や経験が急に無くなることを考えると大変さはその比ではないかもしれない。変化した世界で無邪気な子供の純粋さは残酷で非情であるが、寂しさや心細さが半端ないからこそ人に優しくなれるようにも思う。それにしても過酷で容赦ない世界だった。純粋な欲望は恐ろしい。 地球から8光年離れた恒星が超新星爆発を起こし、地球に大量の放射線が降り注ぐ。そこに含まれる高エネルギー宇宙線は人体の染色体を完全に破壊するものだった。生き延びられるのは、染色体を自己修復する能力がある12歳以下の子供のみ。約1年後にはそれ以外の人類は死滅する。 後書きを見ると、この物語は2003年に本国で出版されたようだが、書き上げられたのは1989年とのこと。少し物語の内容に触れるが、大人が死滅した後の混乱を自意識を持ったAIが解決する場面があり、他にVRワールドも出てくる。だが、目立ったテクノロジーの描写は少なくどちらかと言えば現代的な内容が多かったように思えるのは、30年以上も前と思えば納得かもしれない。その反面、30年以上前にこの物語が書き上げられていたと考えると恐れ入る。

    25
    投稿日: 2023.08.24
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    三体作者の長編デビュー作がやっと翻訳されましたということで読んでみた。地球規模版少年少女漂流記と言いますか、ぶっ飛んだ設定はさすがのスケールも、後半はかなりひっちゃかめっちゃかになりがち。そこも含めて楽しみたい。

    5
    投稿日: 2023.08.20
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    2023-08-16 んーと。面白いんだけど何かスッキリしない。エリート志向(それ自体は悪いものでは無い)に対し、衆愚が暴走してしまった悲劇のように読めてしまう。やや思弁性にかけるというか。結末も意外ながらそれでいいのか、と思った。 核に関しては、やっぱり巨大な花火のような描写で、残念でした。 ま、面白かったんですけどね。

    3
    投稿日: 2023.08.16
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    子どもと大人の違いとは?遊びとはなんだろうか?というテーマがSFの大きなスケールで展開される。親になる自分にとっても楽しめた。

    1
    投稿日: 2023.08.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんか地球がとんでもないことになって、感動。。。とくに袋を渡す父親のところ! と、いい雰囲気だったら後半w 「子供が考えたような」お話・アイディアが圧倒的な世界規模のスケールで描かれる

    1
    投稿日: 2023.07.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    三体シリーズ並みの期待値で読むべからず。デビュー作ということで粗削り感は否めないですが劉慈欣パワーやこの後の作品への進化は感じ取れるので読んで良かった。

    0
    投稿日: 2023.07.23