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最後の三角形 ジェフリー・フォード短篇傑作選
最後の三角形 ジェフリー・フォード短篇傑作選
ジェフリー・フォード、谷垣暁美/東京創元社
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総合評価

12件)
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    まさしく幻想小説。ファンタジーなのか、ホラーなのか、頭が変になりそうな訳のわからない物語の数々。ページを捲る手が止まらない不思議な作品もあれば、悪い意味で早く読み終わりたい奇怪な作品もある。アイスクリーム帝国は切なくも美しい短編だった。

    0
    投稿日: 2025.09.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    〇アイスクリーム帝国 共感覚者が女の子を感じる「胡蝶の夢」 〇マルシュージアンのゾンビ」二分心仮説により集団意識に支配されるゾンビを作り出す トレンティーノさんの息子 タイムマニア 1915年のオハイオの農場の香り 恐怖譚 本棚遠征隊 〇最後の三角形 田舎町で薬中の男が老女により更生されるが、老女の目的は呪文をかけること ナイト・ウィスキー」 星椋鳥(ほしむくどり)の群翔 ダルサリー エクソスケルトン・タウン ロボット将軍の第七の表情 ばらばらになった運命機械 イーリン=オク年代記

    0
    投稿日: 2025.05.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    すごく充実した短編集。1編ごと味わって読んだ。幻想的かつ奇想溢れる作品が多く、SF、ファンタジー、ホラー、ミステリのジャンルに寄って厳選されている。海外の短編は読み飛ばさず余韻も含めて時間かけて読むのが吉と思ってるが、本作は特にそう。それぞれが宝石のような彩を放っていて、短編ならではの濃密な世界が味わえる。ダルサリー、本棚遠征隊、アイスクリーム帝国などが気に入ってる。フォードの短編集はもう1冊あってこちらはファンタジー寄りらしいが楽しみ。

    2
    投稿日: 2025.04.08
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    ブク友の本棚にあったもの。検索すると「WEB本の雑誌 今週はこれを読め SF編」でも紹介されている。読み始めると、SFというよりは幻想譚といった面持ち。また表紙にも惹かれたのだが、読んでいくと、短編に登場する人や物が巧みに描かれていた。中央にあるペンローズの三角形みたいなのは「最後の三角形」、その中にあるコーヒーは「アイスクリーム帝国」、そこに立つのは「星椋鳥の群翔」の少女。自転車を漕ぐ少年は14歳のエメット「タイムマニア」。 「アイスクリーム帝国」 常人とは違う知覚認識をするぼく。バッハの作品を聞くと、それに触れたり、味わったり、においを嗅いだり、目でみたりすることができるのだ。両親はぼくを持て余していたが、ある医師と出会いそれは「共感覚」というのだと言われ腑に落ちる。さらに禁じられていたアイスクリームショップでコーヒーアイスクリームを食べるや、目の前にアンナという少女がゆらめきたつ。まさに「アイスクリーム帝国」に出現したぼくの女神?なのか。・・時はたち大学で音楽を専攻するぼく。カフェでコーヒーを頼むと再びアンナが現れるが・・  ぼくが知覚する「共感覚」の世界に浮遊する読中感。はじめてアンナに出会うアイスクリーム店を「アイスクリーム帝国」と呼ぶとはなんともにくい。 「最後の三角形」 ヤクが切れて禁断症状になっていたぼくを手当したミズ・バークレイ婆さん。やがてミズ・バークレイの車庫で居候しはじめると、この町にあやしげな三角形が描かれているという。不思議な「最後の三角形」をめぐる不思議な話。しかし読んでいると”普通に”その三角形を納得してしまう。 「星椋鳥の群翔」 ある街で、冬になると人が死んでいた。かぎ裂きにされ内臓を取り出されて。この事件を解決すべく私は任命されるが。何年かたち解決はするのだが・・ 伝奇的な事の顛末にひきこまれる。 「アイスクリーム帝国」The Empire of Ice Cream (Sci Foctionオンライン)2003 「マルシュージアンのゾンビ」(Sci Foctionオンライン)2000 「トレンティーノさんの息子」(The Dark:New Ghost Stories)2003 「タイムマニア」(Tor.comオンライン)2015 「恐怖譚」(Tor.comオンライン)2013 「本棚遠征隊」(Robots vs. Fairies)2018 「最後の三角形」(Supernatural Noir)2011 「ナイト・ウィスキー」(Salon Fantastique)2006 「星椋鳥の群翔」(Black Feathers:Dark Avian Tales)2017 「ダルサリー」(The Del Ray Book of Science Foction and Fantasy)2008 「エクソスケルトン・タウン」(Black Gate#1,Spring)2001 「ロボット将軍の第七の表情」(Eclipse#2,Spring)2001 「ばらばらになった運命機械」(The Starry Rift)2008 「イーリン=オク年代記」(The Feary Reel)2004 表紙の絵は浅野信二氏のものだった。 浅野信二氏HP https://www.linkclub.or.jp/~asasin/AsasinSane/ ブログ https://asasinwork.blogspot.com/ X https://x.com/asano_shinji なんと作者ジェフリー・フォードさんのXで日本版表紙が紹介されていた。2023.8.31浅野さんがリポスト https://x.com/jeffreyford8/status/1696997160569516372 東京創元社 発売紹介 2023.8.31 https://x.com/tokyosogensha/status/1697082782777008271 2023.8.31初版 図書館

    13
    投稿日: 2025.03.24
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    SF、幻想、ホラー等、奇想に満ちた短篇集。現実にはない異世界が描かれたものが多いのですが、描かれる世界の存在感が抜群です。 お気に入りは「星椋鳥の群翔」。謎めいた猟奇殺人、というモチーフにホラー好きとしては惹かれましたが。それ以上に星椋鳥の描き出す圧倒的なイメージがあまりに鮮烈で、これは見てみたい気がします。 「ナイト・ウィスキー」もホラー好きとしては惹きつけられる物語。このウィスキー、飲んでみたいような飲むのが恐ろしいような。とても幻想的なのだけれど、それに付随する「酔っぱらいの収穫」の光景はユーモラスで面白いです。とはいえまさかこんな恐ろしい物語になっちゃうだなんて。 「アイスクリーム帝国」で描かれた共感覚の世界もまた、鮮烈なイメージが素敵でした。そしてこれはほっこりしちゃうなあ。

    1
    投稿日: 2024.10.26
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    幻想文学作家として知られるジェフリー・フォードの短編集。収録された作品のジャンルは様々でSFちっくなものがあれば、ミステリー調のものや、ホラーテイストのものもある。文体は落ち着きがあり、登場人物たちもどことなく落ち着きのある人が多いが、その分物語や展開によって引っ張っていってくれるので読書に「物語」を求める人におすすめ。『世にも奇妙な物語』あるいは『ブラック・ミラー』のような読み心地もあり、奇妙な話が多いのも特徴か。それぞれが違う方向を目指して描かれた作品集なのでひとまとめにするのはやや乱暴だとは思うものの、読んでいて感じたのは「儚さ」で、何かが失われてしまうことに対しての哀切をそこはかとなく感じ、そんなところに強く惹かれた。個人的に好きだった作品は「アイスクリーム帝国」「最後の三角形」「ダルサリー」「エクソスケルトン・タウン」。エクソスケルトン・タウンは作者の映画愛がほとばしっている。映画を題材にした話って好きだな。しかもこの作品の場合、ちょっとバカSFっぽさがあってなお良い。

    4
    投稿日: 2024.08.03
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    共感覚者、ゾンビ、マッドサイエンティスト、死者、詩人、魔術師……。物質世界と精神世界の境界線上で生きる者たちに取り憑かれた短篇集。 直前に読んだエリック・マコーマックの『雲』と驚くほど共通要素を感じる作品集だった。マッドサイエンティストの人体実験で女性がめちゃくちゃにされるところをはじめ、「エクソスケルトン・タウン」の愛とセックスの関係性なども近いと思う。フォードなら一つ一つ短篇として結実させるアイデアを、ゆるく繋げて長篇化するのがマコーマックという感じ。以下、印象に残った作品の感想。 ◆「アイスクリーム帝国」 カフェインが齎す創作的なインスピレーションを擬人化して、共感覚と結びつけている。音楽のために描かれた共感覚的スケッチが抽象画として評価されるというのは実際ありそう。お菓子がでてくる小説が好きなので、タイトルから想像するほどアイスクリームの話じゃなかったのはちょっと残念。 ◆「トレンティーノさんの息子」 水辺の幽霊譚。迷信が蔓延る漁師町の薄雲った閉塞感が淡々と描かれ、ひんやりしっとりとした語りで進行していくが、一番の恐怖を感じる場面で主人公の行動が語りにじわっと温もりを灯す。派手なところはないけど、どんな姿でも助けを必要とする人に手を伸ばす主人公が記憶に残る。 ◆「恐怖譚」 昔話のなかに、反魂の術を解く呪文を生みだす役目として詩人のエミリ・ディキンスンが召喚される。詩の源泉を描いたゴシックホラー。実在作家を主人公にする怪奇譚はよくあるけど、異界の住人とアグレッシブに渡り合うエミリが魅力的。ディキンスンの詩は未読だけれど、会話に織り込まれた引用に惹かれた。高原英理の『詩歌探偵フラヌール』的でもあるな。 ◆「ナイト・ウィスキー」 今作で一番好き。まず死人から生える「死苺」から作られるお酒があって、それを飲むと死者に会うことができるのだが、口にできるのは村の祭りの日にくじで選ばれた住民だけ。死苺の酒で酔っ払うとみな木に登ってそこで眠りこけてしまうので、村には特製の釣竿で彼らを地上へ落とす「酔っ払いの収穫」という役目があり、そんな名誉職に選ばれた主人公が人形を竿で突いている場面から話は始まる。架空の村の不思議な風習が描かれ、ダークだけどにぎやかでハロウィンの空気をまとったファンタジーだ。ナイト・ウィスキーの幸福な儀式がある事件によって恐怖に転じる原罪の物語なわけだが、牧歌的な田舎の空気感が心地いい。「タイムマニア」も含めて、フォードのアメリカン・カントリー・ホラー(こんな言葉あるのか知らんが)は好感度高い。 ◆「星椋鳥の群翔」 19〜20世紀初頭くらいの植民地をモデルにした架空の都市で、毎冬発生する猟奇殺人事件を追う幻想怪奇ミステリ。脳をいじって人間を野生動物化しようとするマッドサイエンティストが登場し、マコーマックを思い出さずにはいられない。ファム・ファタルものかと思いきや、というラストも割とよくある感じではあるんだけど、ラストシーンが美しい。 ◆「エクソスケルトン・タウン」 虫が嫌いなのでビジュアルを思い浮かべないようにしながら読んでしまったが、B級映画を愛する虫型異星人と彼らの糞を催淫薬として求める地球人の世界を、パルプ小説風に書く試みが面白かった。

    1
    投稿日: 2024.07.02
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    大好きジャンルの幻想小説。 不勉強ながらYahooで書評を読むまで存じ上げませんでしたが、この方は世界幻想文学大賞に7回、シャーリィ・ジャクスン賞に4回、MWA賞、ネビュラ賞など数々の受賞歴を持つ作家さんらしいのです。 表題作は幻想奇想的でありながら、中盤以降のサスペンス味も楽しい作品。 個人的に心に残ったのは「ナイト・ウイスキー」。 この設定からして奇想味満点なんだけど、生物の死骸に生える「死苺」という植物があって、その果実から作られるナイト・ウイスキーは飲むと亡くした大切な人と夢で会えるという不思議なウイスキーなんですよ。 これを飲むと、なぜか樹に登って眠り、その夜の夢で今は亡き人との逢瀬が楽しめるんだけど、翌朝、その人達を回収する専門業者(?)がいて、その見習いの少年がこの物語の語り手。 本来は今は亡き大切な人と夢の中で会うだけの筈が、その愛の深さ故なのか、愛妻を亡くした男がなんと病死した妻を黄泉の国から連れ帰ってしまって…。 というのがあらすじ。 このお話、よかったなー。 あとは「イーリン=オク年代記」。 こちらは浜辺で子供たちが作る砂の城に棲む妖精の話なんですけどね、この妖精の寿命は城が作られてから満ち潮で城が壊れるまでの間。 この妖精の一生が綴られた日記が後世に見つかって…という話。 この短編集は2冊目みたいで、1冊目の「言葉人形」もぜひ読んでみたいと思いました。

    2
    投稿日: 2024.05.04
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    作品紹介・あらすじ 魔法は破られるようにできているの。 でも、約束はそうじゃない。 世界幻想文学大賞に7回、 シャーリイ・ジャクスン賞に4回、 MWA賞、ネビュラ賞など数多の賞に輝く 現代幻想文学の巨人による 郷愁と畏怖と偏愛に満ちた14篇 アコースティックギターの調べは、ぼくの目の前に金色の雨として現われる。指で絹をなでたときには、レモンメレンゲの風味とねっとりした感触を舌に感じる。ぼくは「共感覚」と呼ばれるものの持ち主だった――コーヒー味を通してのみ互いを認識できる少年と少女の交流を描くネビュラ賞受賞作「アイスクリーム帝国」、エミリー・ディキンスンが死神の依頼を受けて詩を書くべく奮闘する「恐怖譚」、マッドサイエンティストが瓶の中につくりあげたメトロポリスの物語「ダルサリー」、町に残される奇妙なしるしに潜む魔術的陰謀を孤独な男女が追う表題作ほか、繊細な技巧と大胆な奇想に彩られた全十四篇を収録する。 ***** 名前だけは聞いた事があったけれど作品を読んだことがなかったジェフリー・フォード。書店に最新の短篇集があり、面白そうだったので購入。 最初の「アイスクリーム帝国」は共感覚を扱った作品。共感覚の持主同士が対峙し、どちらが幻覚でどちらが実在か、といった割とありそうな内容なのだけれど、これがかなり面白かった。なので期待して読み進めた。 ミステリーあり、ファンタジーあり、SFあり、ホラーあり、と結構幅広い内容の短篇集になっていて、ジュブナイル的作品も2本。どの作品も「おお、面白いじゃん」と時間を忘れて読み進めることが出来た。特に「アイスクリーム帝国」「タイムマニア」「最後の三角形」「ナイト・ウィスキー」が好き。

    0
    投稿日: 2024.04.17
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    SFが読みたい!2023より購入しました。 素晴らしい!の一言です。 文学の詳しいことはわかりません。 なので、私観的ですが SFが読みたい!を十分満足させてくれたと同時に SF サイエンスフィクションに入るのかどうか は別として、満足させてくれます。 まず、言葉が、(訳が素晴らしいのもありますが) 想像に難くない表現で とても読みやすく、 一話一話、ひたっていられる感覚です。 が、ついつい次々読んでしまいました。 そして、全話偏りない なんでこんなに色んな話が書けるんだろうと 才能に驚きます。 短編集は、あまり好きではないのですが 短編なのに、最後の数ページで あーそーなるのかっていう展開や、 途中からわかってる感じもあるものでも 最後の一文までしっかり読ませてくれます。 原書を読めないので、 訳者さんの努力には、本当に感謝しかないです。 出会えてよかったです。 ちなみに、まだ同作者の、言葉人形は読んでませんが 幻想小説が主だということなので、 それが私の思ってるようなものなら 読むのをためらうし、 でも、この作者のものなら 読みきれそうな気もするし 検討中です。

    0
    投稿日: 2024.02.26
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    幻想小説というのだろうか、この類は。 苦手だわ。 理屈も何もあったもんじゃなく、なぜ、と考え出すと訳がわからなくなる。結局なんなん? 一つの物語が終わって、その次が始まると、何が起こっているのか理解するのにまた時間がかかる。 グロもあって気持ちわるいし。 が。 読み続けるのが負担だったが、止められなかったのも事実。 絵画を見たときのような、えも言われぬ感覚に囚われる。 散文と詩の中間みたいなものか。 優れた小説だというのは間違いないし、好きな人は好きだろうと分かる。 読後感は、しんどかった。

    0
    投稿日: 2024.02.04
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    短編集。ミステリもどきのSFやファンタジー。表題の三角形は素晴らしかったが、私はタイムマニアがすきだった。キングのホラーを思わせる展開もぞくぞくした。

    6
    投稿日: 2024.01.10