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トルコのゼーラおばあさん、メッカへ行く
トルコのゼーラおばあさん、メッカへ行く
新藤悦子、牡丹靖佳/福音館書店
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総合評価

5件)
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    このレビューはネタバレを含みます。

    馴染みの無い、イスラム教。 子供向けに書かれた本だが 大人が読んでも勉強になるし面白い。 イスラム教徒の五行(ごぎょう) 信仰告白、礼拝、喜捨、断食、 そして5番目の巡礼(できる人がするという条件付きの義務)の実際について 分かりやすく書かれており イスラム教徒にとってのメッカ巡礼の重要性に触れることができた。 イスラム歴は月の動きに基づいた太陰暦であり、 太陽暦である西暦より毎年11日程前にずれること。 そのため、イスラム歴第9月の断食月は 夏の年もあれば冬の年もあること。 などなど、知らないことばかりで 興味深い内容だった。

    2
    投稿日: 2025.05.06
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    メッカ巡礼について知ることができる、子ども向けとしては貴重な本。イスラム教については理解が広がってきたが、メッカ巡礼については、たくさんの人が集まって祈るというくらいの知識しかないのではないか。 傑作集としては2023年の刊行だけれど、たくさんのふしぎに載ったのは2007年。大筋には問題ないが、その間にトルコ社会が変わったところもあるので、大人は把握しておく必要がある。

    2
    投稿日: 2024.07.13
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    「たくさんのふしぎ」2007年10月号の単行本化。最近は評判がよければ2年ぐらいですぐ傑作集に入ることを思うと16年越しはめずらしく感じるが、2023年2月におきたトルコ・シリア地震後のチャリティ企画としての刊行らしく、売上の一部が駐日トルコ大使館に寄付されるとのこと。 この作品は絵本というよりは読みものと言ったほうがよいボリュームで、前半は著者がトルコの田舎の村で知り合ったゼーラおばあさんの暮らしぶり(服装や食べ物、日に何度もの「礼拝」や「断食月」の実際)などを描き、後半は村からほとんど出たことのなかったゼーラおばあさんが異国のメッカに一ヶ月もの巡礼ツアーに出かけた体験を聞くという形になっていて、イスラームの人の日常や考え方を知ることができる。 ちょうど日本語を教えているクラスにインドの人がいて、インドでは旅行の目的と言えば(日本の温泉やグルメや買い物などと違って)各種宗教の巡礼だ、という話を聞いて興味深く思っていたが、そういう人生の一つの例をくわしく教えてもらえた感じ。 「たくさんのふしぎ」先月号「ウンム・アーザルのキッチン」はアラブ系のキリスト教徒の女性のお話だったので、そこからの芋づる式読書にもよさそう。遠くの異教徒であってもその日常や感覚は(もちろんびっくりするような違いもあれこれあるけれど)自分たちと案外おなじなんだなあと思える。

    3
    投稿日: 2024.06.07
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    図書館本。私の友人が結婚を機にトルコに移住して、遠くて近い国になった。地理、宗教の面から距離を感じるからこそ、取っつきやすい絵本から。

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    投稿日: 2024.05.30
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    どの国でも、それぞれの人が日常を生きている、日本とは異なる文化や価値観の中で生活をしているということを知ることで、フィルターのない視点というものに近づけるのはではないだろうか。 トルコの暮らしや文化、イスラムの人々の生活を知る本として、とても良い本だった。たくさんのふしぎの本に共通する、子供を子供扱いするのではなく、子供を尊重している故の優しい作風も安心できる。挿絵やレイアウトもきれいで読んでいてわくわくした。

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    投稿日: 2023.10.31