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やがて訪れる春のために(新潮文庫)
やがて訪れる春のために(新潮文庫)
はらだみずき/新潮社
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総合評価

62件)
4.1
19
28
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2
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    面白かった! 認知症は今まで出来てたことがだんだん出来なくなっていく病気だけど、何もかもできなくなる病気ではなくて、実は必要以上に本人の能力を制限する方向に誘導してるのは周りの人間っていう文章がかなり心に残った。 最後の25ページ前から有り得んご都合主義すぎて笑ったけどそこ以外は良かったな、安直に遠藤くんとまめ子が恋仲にならなかったのも好きポイント 植物図鑑に近いものを感じた。 生き急いでる人とか頑張りすぎてる人にオススメしたいかな

    0
    投稿日: 2025.11.19
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    「一万円選書」が10月に届き、その中からまずは一冊小説を読んでみた。 初めての作家さんだし、あらすじなどを見ても自分ではまず選ばない本だなという印象。 自分の好みの偏りは自覚しており、読書の幅が広がったら…という思いで選書をお願いしたので、それは想定内。 実際読んでみたが、あまりにも何事も起こらないので、意識がなかなかストーリーに集中できないというか…刺激がないというか…やっぱり自分では選ばない本だなという感じ。 一応自立した大人ではあるはずなんだけど、子供みたいな思考回路の主人公にあまり共感できず。 だからこそ夢を追うような生き方もできるんだろうけど、いかにもな良い話すぎて、正直私の好みではなかった。 祖母の認知症に関する記述も浅いというか、ふーん…ぐらいで終わってしまった。 友人達やあずきなど訳ありっぽい子供達についても、いまいち話が深まらず消化不良な感じが残る。 温かい人情ストーリーが読みたい、季節の美しさを感じたい、心穏やかな読書がしたいという人にはちょうど良い本かも。

    0
    投稿日: 2025.11.14
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    庭、カフェ、認知症、季節の植物、起業、美味しそうな季節の植物を用いた料理、たくさん興味ある内容で手に取った。読んでいて癒される空気感の本で最後も良かった。私自身は忙しく広い庭の雑草に悩まされているが、こんな庭素敵だなと思った。

    0
    投稿日: 2025.10.18
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    入院している祖母の庭園を見てきて欲しいと頼まれたメイは、到着してびっくり。昔は素敵な庭園だったのに、今では雑然としていた。この庭園を復活させようとする気持ちがとても良い。

    1
    投稿日: 2025.09.29
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    仕事を辞めてしまった村上真芽。入院した祖母が住む家に行ってみると荒れ放題だった。庭の再生と自分の再生物語。 「海が見える家」シリーズよりドラマ少なめ。近々出る続編にもっとドラマ期待

    1
    投稿日: 2025.08.14
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     幼い頃に一緒に暮らした祖父母の家 祖父が亡くなり、1人で暮らしていた祖母ハルばあの庭は荒れ果て、家の中も冷蔵庫の中も酷い状況だった。忘れてしまうことが多くなっていた日々の積み重ねがそこにあった。  夢から遠ざかり、日々を過ごしていた孫の真芽は、1人で祖母の家を片付け、荒れ果てた庭を少しずつ取り戻していく。  幼なじみの力を借りながら、丁寧に再生されていく庭に、幼い頃祖母に話した小さな夢が広がっていく。  目の前のことに向き合い、大切に思うことを日々繰り返していく中で、真芽の人生も動き出す。  やがて訪れる春のために  岩田徹さんの解説もあたたかいです。  

    6
    投稿日: 2025.08.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【一万円選書】 認知症の祖母が住んでいた家。 そこは、孫(主人公)が以前住んでいた場所とは 全く違ったものになっていた・・・。 それをさ、主人公が少しずつ再生していくわけね。 どんどん蘇る庭、思い浮かべるだけで素敵だろうなあと。 最後におばあちゃんの残してくれたものを知って・・・。 こんな庭で素敵なカフェをオープンしちゃうところが 楽しすぎる。 子どもの頃、たくさんの女の子が夢見るような景色。 ほっこりした気持ちになれました。

    4
    投稿日: 2025.06.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    村上真芽 都内の女子大の家政学部を卒業後、東京に本社を置く洋菓子メーカーに就職した。希望した商品開発ではなく、総務部に配属された。カフェを開業する夢がある。親友のさおりと将来のパートナーになるかもと思いはじめていた克己が仲むつまじく歩いているのを目撃し、その日のうちに別れを告げた。数日後、一身上の都合を理由に、退職願を提出した。 吉村さおり 真芽の学生時代からの友人。社会人向けのパティシエ専門学校に通う。 小宮克己 真芽の同期入社。コーヒー豆の自家焙煎が趣味。 村上ハル 真芽の祖母。骨折して入院。 典子 真芽の母。事務スタッフのパートをはじめた。 健一 真芽の父。保険会社で働いている。茨城に単身赴任をしているが、早期退職を決めた。 樹里 真芽の弟。高校卒業後に幕張のマンションを出た。幕張に越してから登校拒否をくり返し、なんとか高校を卒業して寮のある会社に就職したものの、しばらくしてそこをやめ、今どこで何をしているか家族も知らない。 遠藤 花屋の息子。千葉大の園芸学部を卒業したらしい。真芽の初恋の相手。ホームセンターの園芸コーナーの店員。 ジジロー ハルの庭に入る隣家の謎の老人。小川ジロー。 茄子 図書館職員。ナスビー。真芽とは小学校の同級生。 佐藤 クリーニング屋の長男。チンチョウゲの一件で真芽をからかったクラスメイト。 良枝 叔母。 せいぞう 日本のバラの父、“ミスターローズ”と呼ばれた、世界を代表するバラの育種家のひとり、鈴木省三。 吉沢 ケアセンター「あすなろの里」の栄養士。 内田 ケアセンター「あすなろの里」の最年長。 あずき 小学三年生。ハルばあの友だち。 モンブラン 茶トラの猫。 加治木 暑さにやられた老人。 ユキ 無口な子。いつもお腹を空かしている。

    0
    投稿日: 2025.05.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ハルばあが残そうとした庭、枯れたと思った草花は確かにそこで根を張っていて、ハルばあの思いはちゃんとまめ子に届きます。 文章が丁寧過ぎるぐらいで、タイトルの意味が少し変わるけれど、本質は変わっていません。まめ子は遠藤君やナスビー、あずき達と今できることを、やがて訪れる春のためにしていきます。 嫌に写る叔母にもきっと葛藤がある。出てくる登場人物の誰であってもそれぞれに抱えるものがある。見方一つで少しずつ受け入れられるまめ子の成長を見守るようでした。、

    0
    投稿日: 2025.04.15
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    認知症の祖母の庭を再生させようと奮闘する孫の真芽。同級生や隣の老人の力も借りて、荒れていた庭が息を吹き返していく。ホッとする温かい物語。

    0
    投稿日: 2025.03.29
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    身内の認知症や過去の出来事、今の問題などへの向き合い方が細やかに描かれている。そして、新たな一歩への勇気を与えてくれそう。 たくさんの花や木の名前が出てきて、思い浮かばないものも多く、全部覚えれば植物に詳しくなれそう。

    0
    投稿日: 2025.03.19
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    文体が合わなくて時間がかかった。 一度出てきた話を何度もされて、もうわかったって…となる。うまいこと言いたい感というか、伏線の回収をしたいのか、こっちの記憶力をナメてるの?と;; 何度も話が行ったり来たり、数文回想に入っては戻り。

    2
    投稿日: 2025.03.12
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    荒れ果てた庭からきれいな庭へ。植物には詳しくないけれど、どんなお花なんだろうかと想像しながら楽しく読めた。

    0
    投稿日: 2025.03.02
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    図書館本   一万円選書で知りました 解説も岩田さんです! 夢に向かって一生懸命なところから 一転  どん底に 祖母の庭を生き返らせながら、自分の人生と 向き合って、今いる場所で自分もお花も 咲かせて、居場所を作っていく 前向きに進む主人公の変化を感じて 励まされました!

    147
    投稿日: 2025.02.23
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    ままず、素敵なタイトルに惹かれて購入しました。 家族や自分が老いていくとき、 今や認知症という言葉は 現代では、ごく普通に 聞くようになったぐらい 誰にでも起こりうる現実です。 このお話の中心の一人である ハルばあも 転んで大腿骨を骨折してしまい入院になってしまいます。 一人暮らしをしていて疎遠になっていた家族は、 ハルばあの家や庭の荒れ方に 認知症ではないのかと心配したり 施設にいれる段取りをはじめたり…けれど孫であり幼い頃にたくさん一緒に過ごしていた 真芽は ハルばあがとても家に帰りたがっている、その気持ちをくんで もう一度帰ってこれた時のため 奮闘して庭の手入れを一生懸命はじめます。 真芽の一生懸命さや温かい優しさの気持ちが周りの人からの協力や理解を得て 庭も素敵に手入れされていきます。 読みながら、数年前、 施設にいながら家にすごく帰りたがっていた 私の祖母を思い出し なだめるぐらいしか出来なかった自分に、後悔の気持ちにキュンと切なくなってしまいました。 今までのようにいかず 自分の体がだんだんままならなくなり 大好きな家にも帰れない… 仕方がないけれど、つらいですね。 ハルばあの庭は、真芽に引き継がれ、そして新しい形として続いていく。本当に素敵なことだなあと思いました。 清々しい気持ちに癒されました。

    27
    投稿日: 2025.02.23
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    穏やかで優しく逞しく…人間の様々な側面を見せてくれた小説。 入院中の祖母から頼まれ、以前祖父母と共に暮らしていた家、庭を見に行ったまめ子はその変貌ぶりに驚く! 祖母は花が大好きでよく手入れをしていた庭は荒れ野と化し、玄関には「家には入らないで」と書かれた張り紙…家の中はとても人が住んでいたとは思えない有様…祖母の異変に気づきながら、庭を気にかけている祖母が退院する迄にと庭の再生の為、動き始めるまめ子の奮闘ぶりが描かれている。 本書の前に読んでいたのがミステリーだったので読み始め上手くストーリーの雰囲気に溶け込めず「ん?」と一瞬足踏み…が謎めいたハルさんの庭と家にみるみるハマっていった! 真芽、弟の樹里、幼馴染の遠藤君とナスビー…皆見た目から決してエネルギーの溢れた意気揚々とした人物ではなく、控えめでおとなしく、あまり人と触れ合うことを得意としないイメージ(あくまで個人的なイメージです^^;)…が、こと自分の得意分野になると人が変わったように自信に満ち満ちて輝いて見える。 それがとても魅力的に思えた。 ハルさんの庭に触れ、その再生と共に彼ら皆が自然と自分の人生の再生に向けて生き始めている様がなんとも楽しく、手が止まらずページをめくっていた。 と共に直面するハルさんの老化と認知。 高齢化社会の中、避けては通れぬ社会問題。 が作中にもあるように忘れたくて忘れてる訳じゃない…忘れる事はそんなに悪い事なのか? 認知、介護問題をテーマにした小説が増えているし自分も手にすることが増えた。 が、どれもどちらかというと介護する側…家族やヘルパー目線のものを手にして来た。 今までわかって来たつもりだったけれど本書で本人の叫びを目にし、改めてハッとさせられた事も多かった。 年齢を重ねれば誰もが忘れたり動きが緩慢になったり、もしも…の不安もある。でもその不安の多くは高齢者本人のものでなく周りの人間の不安。その周りの人間の不安の言葉が本人の不安を大きくしてしまっている。 そして症状が進んでしまう前に手を打たなければと周りは本人を置いてきぼりにしながら先を急ぐ…本人と一緒に考えず、自分達の不安や生活を守る為結論を急ぐのだ。そう、勝手に周りが決めてはダメなのだ! 周りが本人の為と思って考え動いている事でもそれが必ずしも本人の意思や希望とイコールにはならないのだ! ついつい面倒を見る側目線で物事を考えがちだが、そこには本人の意思や人生があるのだ!…勿論そこに意志がない場合も、伝えられない場合も、分からなくなっている場合もあるのだが… ハルさんがまめ子の将来の夢を覚えていてくれてちゃんと準備を整えてくれていた事、まめ子がその夢に向かって歩み始められた事…そしてハルさんがもう一度自分の庭に戻れることを夢見て描かれたタイトル…とても素敵です! 素敵な小説に出会えました

    24
    投稿日: 2025.02.09
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    施設で働いてる身として、患者さん家族の目線を伺えた。季節を感じながら日々を過ごし、やりたいことを楽しくできるまめ子が羨ましいなぁ〜と思いながら読了。遠藤くんとまめ子のその後も気になるところ!!!

    0
    投稿日: 2025.02.06
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    入院中の祖母から、庭の様子を見てきてほしいと頼まれた村上真芽。信頼していた友人に裏切られ、失業もしてどん底だったが、幼少時代に暮らしていた家の庭があまりに荒れ果てているのを見て、再生を試みる。花が咲き誇っていた庭に、しっかり者の祖母に、いったい何が起きたのか?庭を再生させようとする真芽は、様々な謎や家の売却計画などの困難に直面するが、幼なじみたちの力を借りながら奮闘する。やがて訪れるハルのために、自分に出来ることを模索する姿が清々しい。

    0
    投稿日: 2024.12.10
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    万寿子さんの庭とちょっと話が似てたので、あー被ってるなーと思ったけど、中盤からラストが違った。 万寿子さんとは一時期の付き合いで、短くても深かった。まめ子とハルばあは、きっと再会できるね。 過去から未来へ全部繋がっている 大きな流れの中に自分がいる なかなか気付けないけど、身を委ねてそれに感謝できる自分でありたい

    0
    投稿日: 2024.12.03
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    11月-14。3.0点。 料理が得意な、カフェ経営を目指す主人公、祖母が認知症になり祖母の家の手入れを始める。。 易しい物語。ほのぼのしている。

    0
    投稿日: 2024.12.02
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    自分と妻の祖母が祖母が歳をとり認知症となった経験があり、今親が歳をとってきているので身近に感じた。物語の舞台も比較的近くて訪れたところも何ヵ所かあり楽しく読めた。ハルと真芽の周りの人々の優しさと自然体なところが心温まる。庭の前の電車が通ることの良いところにも目を向け電車の音も受け止める心のあり方がいいなと思いました。一万円選書していただいた本で自分なら出会えなかった本を選書してもらい大変感謝です。

    0
    投稿日: 2024.11.24
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    数年前、母がひとりで暮らしながら認知機能が低下し、できないことが増え、忘れてしまうことが増え、 大きな不安と戦いながら暮らしていたときの事を思い出した。 家に帰りたいけど家族に迷惑はかけられない。家族にはそれぞれの人生がある。ちょっと前まではわからなかっただろうハルさんの気持ちもあの頃の母の気持ちもだんだん想像ができる歳になってきた。 認知証が治るわけないし、圧迫骨折が治ってもスラスラ歩けるようになるわけじゃない。老いるとはそういうことだろう。 けれど、もし続編があるのならあの庭に訪れる春(ハル)の幸せな景色をみたい(読みたい)なぁ〜

    12
    投稿日: 2024.11.21
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    何でもかんでも、物語のようにはうまくいかない、ハルさんも奇跡的に元通りの様子にはならない… だからこそ、いい物語なんだと思う。この物語に出会えてよかった。 ハルさんのバラの謎も、ガーデナーにはなるほどの背景で、そういうところも素敵だなと思う。

    4
    投稿日: 2024.09.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    家族や家やお金、簡単には割り切れない事が世の中には沢山あり例え身内であっても色々な考えの人たちがいてわかりあえたりあえなかったり。 まめ子一家の微妙な距離感がなんだか共感ができました。 お花の名前が出てくるたびに調べながら読み進めたので庭の様子が想像できて楽しかったです。 記憶で自分が構成されているからそれを段々と認知症で失っていくのは自分ごとと置き換えるとかなり怖いことのように思えました。自信がなくなっていくからこそ短気になってしまったりするのかなぁ。 最後は大団円で終わらなかったのも好きなポイントでした。物語は終わっても登場人物たちの生活は続いていく感じがよかったです。 題名通り、またハルが庭に訪れる事ができたらいいなと思いながら本を閉じました。

    0
    投稿日: 2024.09.06
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    2024.9.5 読了 年をとって少しずついろんなことが思い出せなくなってきているのをを自覚しながらひとりで暮らしてきた祖母のハル 骨折から入院→認知症が進み施設入所はよくある流れだと思う 自分のそう遠くない未来ではできるだけ自分らしく自立して生きていたいと願うけどハルの姿に自分を重ねていろいろ考えさせられました。 真芽たちのその後も読んでみたいなと思える終わりかたが良かったです。

    0
    投稿日: 2024.09.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いわた書店 やがて訪れるハルのために 祖母のハルが、再び家と庭に帰って来れるように奮闘する 起きた物事には、なにかしらの理由がある 逃げずに向き合うことも、ときには必要 自分がやりたいことを、自分のやり方で、できる範囲でやればいい 大変だろうが、庭が欲しくなる 気持ちの良い作品だった

    0
    投稿日: 2024.07.21
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    歳をとると家と庭と食に興味が移りつつあるが、それって幼い頃にその幸せを体験できたからなのかもしれない。

    6
    投稿日: 2024.07.15
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    ー少しずつ、春に向けて。 〈あらすじ〉 急に入院することになった祖母に頼まれ、祖母の庭の様子を見に行くと、祖母の自慢の庭は見間違えるほどに荒れ果てていた。ハルばあに何があったのか。 〈感想〉 なんだかもう、すごく癒されました。 たくさんの植物、優しいひとたち、おいしいもの、、まめ子が少しずつ手を入れて綺麗になっていく庭もすごくいいですし、庭を巡ってたくさんの人の出会いがあるのも良かったです。 ハルばあにとって大事な場所を守れたまめ子、えらいなあ。 誰かにとって大事なものを大切にしようと思える気持ちは大事ですね、、。

    1
    投稿日: 2024.07.03
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    ・花がたくさんでできて季節の情景がうかぶ。 ・まめを取り巻く人々が魅力的。お気に入りはあずきとジローさん。

    0
    投稿日: 2024.06.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    祖母が入院して空き家となった庭と家の手入れをするうちに,少しずつ自分のやりたかったことに気づいていく再生の物語.祖母ハルの認知症,妄想と思っていたことが現実の出来事とわかっていくところ,幽霊の正体見たり的な謎解き要素もあって面白い.でも一番楽しいのは庭の花や木々の名前などがわかってどんどん庭が美しく蘇っていくところで,こんなカフェなら私もぜひ行きたいと思った.

    0
    投稿日: 2024.06.06
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    読み進めていくうちに題名を含めて展開が想像できる。 ただその展開を期待している自分がいる。 やっぱりそうだったとわかったとき安堵している自分もいる。 最近ミステリー系ばかり読んでいたので尚更ホッとできた。

    10
    投稿日: 2024.05.01
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    またまた会社の先輩にお借りした(^^) あー、この本は海が見える家の作者様だったのか。 通りで何とも温かさを感じられる。 先輩が貸してくださる本は、ほっこりする本が多い(^^) 私みたいに、人がバタバタ死ぬような殺人事件はあまり好まれないようだ。育ちの違いなのか??^^; 村上真芽は幼少時代を祖母の家で家族と暮らしていた。 祖母が大腿骨を骨折し入院することになり、庭の様子を見に行って欲しいと頼まれる。 かなりの年月をあけ、久しぶりに見た懐かしの庭は荒廃していた。 雑草に覆われて、樹は立ち枯れていた。 真芽はこの庭を再生させようと考える。 そして、次第に自分の夢を思い出す。 この作家さんの本は温かい。 悪い人が登場しないからか?読み終わった時にほっこりする(^^) 個人的には海が見える家の方が好みだが、この本も短時間でさくさく読めるくらいに、いつのまにか夢中になって読んでいた(^^)

    131
    投稿日: 2024.04.11
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    庭にまつわる自然とそこに共存する家族。 ありがちな話題をありのままに、そして優しく感動的にまとめられていて癒やされました。

    1
    投稿日: 2024.03.21
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    嘘の無い力強い言葉が読んだ人に届く本ではないかと思います。 飾らす、夢物語過ぎずにでも希望を持つ事が出来るお話です。 人生は上手くはいきません。でも上手くいかなかった事に目をそらし人の話を聞かないでいると真実が分かりません。 出来ないと思う事でも今の自分が出来る事をやらなければ本当に出来ません。 生きていくうえで分かっているはずなのに知ろうとしなかった大切な事を教えてくれる本です。 読めばタイトルを皆が納得出来ると思います。 解説も是非読んで欲しいです。

    27
    投稿日: 2024.03.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なにもおおきなことではなく、できることをやればいい。なんのためにとか、そんなことはこだわらなくてもいい。むずかしく考える必要はない。自分がやりたいことを、自分のやり方で、できる範囲でやればいいのだ。 . 「私だってね、忘れたくて忘れるわけじゃないのよ。私のことを、勝手に決めないでほしい。ふつうにしてほしいだけなの」 . 自分というものは、自分の記憶の集積によってできている。そう考えると記憶を失っていくことは、自分の一部をもぎとられていくことに等しい。未来が限られていると知る者には、それはなおさらせつない試練となるだろう。 .

    1
    投稿日: 2024.03.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ”ただふつうにしてほしい” 認知症のおばあちゃんが 口にした言葉が印象的だった 庭を通じて主人公がだんだん 変わっていくのが 読んでてすごく楽しかった 春を待つ今の季節に 読んで欲しい心温まる1冊です

    7
    投稿日: 2024.03.09
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    とても好き。温かい。大事に手元に置いておきたい本。こういう出会いがあるから読書が好き。主人公が仕事辞めてやりたいこと見つける流れが、歌舞伎座の怪紳士に似てるなとも思った。

    1
    投稿日: 2024.02.27
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    最後の一文になるほど。 小さい頃の思い出の庭を再生してまた新しい出発をした主人公が素敵だった。 最後の解説を読んで、自分が成長したと感じる一方で成長を見守っててくれた家族は年をとっていくけれどこれからどう一緒に過ごしていくか改めて考えたいと思った。

    11
    投稿日: 2024.02.08
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    素敵なお話でした。 荒れ果てた庭を、ハルばあちゃんが帰ってくる日のためにと庭を再生させようとする真芽。 その中で、真芽はいろいろな事に気がついていき、成長していきます。見えているようで見えていない事って、誰にでもきっとたくさんありますよね。 そしてお花や植物のもつ力の大きさにも改めて気が付きました。このお話を読んでいるだけでも、たくさんのお花に囲まれたような温かな気持ちになりました。 『人は花に惹かれ、癒され、ときに顔を上げる力を与えてもらう』まさにそうですね。ラストにタイトルの本当の意味を知り、ほっこりしました。

    1
    投稿日: 2024.01.22
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    いわた書店の一万円選書の中に入っていた一冊。届いた本の中で1番自分の心に響いた本。 この本を読んで、親代わりになって育ててくれた今は亡き祖父母のことを思い出していた。 暖かくなったら、祖母の大事に日していた庭の再生に私も挑戦してみようと思う。

    1
    投稿日: 2024.01.14
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    岩田書店一万円選書の一冊目。 自分じゃ選ばない本だなと思った。でもやはりそういう本からもらう刺激のような新鮮さが自分にはとても心に響いた。 とても心温まる1冊。主人公のまめとは年齢が近いせいか境遇が似ている。老健の話も独り身の祖母も、今後のことを話す両親もこの年代はみんな境遇が似ているんだなー 穏やかな気持ちになるし前向きになる気持ち。 庭や植物が好きな人にはとてもおすすめしたい。

    6
    投稿日: 2023.12.31
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    2023.12.10〜12.13 「この土地、知っている」と思って購入。なんとなく土地勘があるので、「あそこ辺りだな」と想像しながら読んだ。 忘れたくて、忘れるわけじゃない、の一言。インパクト、ありすぎ。 1人取り残され、誰も来ない庭をどうしようもできない。気力が湧いてこない。 未来の自分が本の中にいるような気になった。 でも、今の自分ができること、ただ、やっていこう、そう思って進んでいかなきゃ。日々、一歩ずつ進んでいく。

    2
    投稿日: 2023.12.10
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    夢に破れ、仕事もやめた真芽が、かつては一緒に住んでいた祖母が入院し、庭の様子を見てきてと言われるが、庭どころか家も荒れ果て……。家を再生させながら、自分を見つめ直し、祖母の気持ちを知る。叔母さんや両親が認知症の祖母を見切ってるかのような対応も、当事者だとそうもなるのかな。これは題名通りの物語だと、読み終わるとじんわりくる。

    9
    投稿日: 2023.12.06
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    優しい話。 思い込んでしまうと、一方からしか見えない事も 思い込みを捨てて見てみれば、違う側面も見えるかもしれない。 叔母さんの気持ちもよくわかる。 真芽の気持ちもよくわかる。

    1
    投稿日: 2023.12.06
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    荒れ果てた祖母の家の庭を再生することにより、自分と家族をも再生する物語。 庭が荒れてしまった本当の理由。植物がそこに植えてあった本当の意味。過去に衝突した家族各々の真実想い。 事実はひとつだけど真実はそれぞれにあることを忘れないでいたい。

    5
    投稿日: 2023.11.28
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    『国道296、成田街道、京成本線』のワードからそわそわしていたが、予感は的中し地元の佐倉市が舞台となっていた。町並みが鮮明に蘇るので、物語がより身近に感じられた。 そして私にも認知症の母がおり、先日佐倉に帰り大掃除してきたばかり。良枝おばさんが冷淡に思えれるが、その気持ちも痛いほどよくわかる。人生の冬に差し掛かっている母にどう接していくか改めて考えるきっかけとなった一冊だった。 そしてやがて『ガーデン&カフェ えんどうまめ』が開店されることを期待して…

    1
    投稿日: 2023.11.27
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    祖母のことを想い、主人公が成長して行く姿が、良かったです。花・植物に対する考え方も少し変わったかもしれません。

    1
    投稿日: 2023.11.12
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    荒廃した祖母の庭を整えていくうちに、多くの気づきや祖母の気持ちや愛情を感じ取り、成長していく過程に、気持ちが洗われていく感覚を味わうことができた。祖母が大切にしていたものを継承し、祖母が願っていた「多くの人が集い、心を癒せる亅庭にいつかなれるようにと、強い志を持つ主人公に感嘆したし、そういう生きがいもいいものだと思った。

    1
    投稿日: 2023.11.01
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    認知症の疑いのあるハルばあちゃん。 話が進んでいくと、たまにハルばあちゃんの話が 本当だったりもするから、 実は元気で認知症なんかじゃないよと言ってくれればよかったのになぁ。 大好きな人がいつも元気だったのに、 元気がなくなったり、今まで違う様子だったりするのを見るのはつらい。 まめ子も元気になってほしくて、お庭に帰ってきてほしくて と願って色々と試行錯誤しているんだろうなあと思った。 認知症の悲しい所は、当人もその周りの人も変えてしまうこと。 忘れたくて忘れるわけじゃない。 ハルばあちゃんの心の叫びを聞いたとき涙が出た。 ハルばあがまめ子のために色々としてくれていた形跡が 庭のあちこちにあった描写があって、そこでも涙が出た。 老いは悲しいし怖い。 でも老いは、いつか自分にも親にも子供にもやって来る。 その老いに対してどう向き合っていくか、 とても大事なことだなと思った。 やがて訪れる春(ハル)のために なのかとタイトルを読み直して ふっと心が温かくなった。 色々な事を考えさせられる本でした。

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    投稿日: 2023.10.25
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    おばあちゃんが施設に入るとき、孫の私達にはなんの発言権もなかった。そして親の番になっても子供らが平等に口出しできる訳ではないんだよなぁ。。危なくて1人で生活させられない、って 家を奪っていいものか、色々身につまされる話だった。でも「今の自分にできること」をやろうとする真芽の姿は多くの人にとってひとつのヒントとなることだろう

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    投稿日: 2023.10.16
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    祖母であるハルは自分に重ねると母親がそれに近い年齢ですので両親と実家のことを重ねながら読み進めました。そこに若い主人公がもがきながらも夢に向かって道を切り開いていく物語。読みやすく奇をてらうような展開は少なめですがそれが家族の繋がりと夢に向かう若者を優しく包んでいるように感じます。 実家に帰省する機内で読みはじめ、実家から戻ってくる機内で読了。私の両親と実家を思い出しながら努力の末に夢叶う主人公の姿にちょっとウルっとしたのでした。

    1
    投稿日: 2023.10.12
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    やがて訪れるハルの為にというエンディング、淡淡と進む物語にうってつけだってこと。海が見える家が大好きで、特徴の無い主人公がたくさんの経験と人と恵まれて、成長するのが好きだなってこと。ジロ翁が地主でまめ子に幸福をもたらすとか、夢に向かってとうとう実現させて、この後も続いて行く佐倉の生活が未来を感じる。ハルさんがとうとう帰れず施設に移るとか、もうちょっと元気で居させて欲しかったよ、あずさに弟に実在してたじゃんかボケてない、ほんと明日は我が身。千葉県舞台も浦安市に住んでたので思い入れが強い。

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    投稿日: 2023.10.07
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    やがて訪れる春のために。 続きがあるなら読みたい。 オープンガーデン&カフェの今後も気になる。 我が家のベランダでもお花を育ててるから、お花のお話も楽しかったし、周りの人たちとの関係もとっても良かった。 心が温かくなるお話。

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    投稿日: 2023.09.28
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    大人になるにつれ考えることは、仕事、他人の評価ばかり。 小さな幸せってよく見ればたくさん溢れてるのだろうけど、どうしても見つけられなくなる。 そんな自分の背中を押してくれるような物語だった。 世間ではマイナスに捉えてしまうことも、マイナスだと思えばマイナス。それをプラスにしていくのも考え方、行動次第なのかと感じた。 『庭』を中心にした物語でたくさんの花、季節の巡りを感じられ、登場人物も実は良い人ばかり。とても温かな物語だった。みんながこれからも幸せでありますように!

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    投稿日: 2023.09.25
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    想い出の庭をもう一度。 家主が帰れないのなら仕方のないことかもしれないが、人が住めるように綺麗にしたことは気にかけないのか。 これから始まる新しいものは、色んな人の憩いの場になり素敵な景色を見せてくれるだろうな。

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    投稿日: 2023.09.06
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    家族と庭の再生物語。 良かった…。素敵な読書時間でした♪ 元花屋の幼馴染みの助けを借りながら、入院したハル婆が帰る日のため、荒れ果てた庭の再生に取りくむまめ子。 その過程で関わるようになった人たちとの交流。 少しずつ庭に花が綻び、いつの間にか子供から大人まで人が集まる場所へと変わっていく。 まめ子のハル婆の想い出に想像をめぐらせ、四季の花を愛でながらの読書。 ハル婆の想いを知って、胸に込み上げるものがありました。 読後は、温かいものでじんわり心が満たされます。 表題も秀逸!

    9
    投稿日: 2023.08.20
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    荒れ果てた祖母の家の庭を手入れする真芽。 庭の花が季節ごとに咲き、ハーブや樹木が育ち、実をつけていくにつれて、真芽のまわりに、一緒にいて心地よい人たちが増えていく。 認知症の祖母の本当の思いを知ったり、母を思う娘の気持ちを知ったり、幼なじみのやさしさにふれたり、寂しさを感じて生きている子どもと知り合ったり、思い込みで人を判断していたと反省したり。 真芽の心の傷が庭とともに癒され、みんなが庭に集い、おいしいものがいただける素敵な空間ができた。祖母の庭になぜたくさんの種類の植物や木が植えられていたのか、その理由がわかったとき、孫を思う優しさというものの大きさを感じた。 また、やがて訪れる春のために、真芽も訪れる人達もこの場所でいい時間を過ごせるだろうなと思う。 近くにこんな場所があればなぁ。

    4
    投稿日: 2023.08.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    小さい頃から祖母と共に過ごしてきた村上真芽。あるきっかけで家族ともども祖母の家から引っ越すことに。それからは大人になっても祖母と共に過ごしてきたその家を訪れることはなかった。そんなある日、祖母が入院したとの連絡、会いに行くと、庭が心配だから見てきてくれないかと頼まれる。しかし、久しぶりに訪れたその家の庭は荒れ果てて、以前祖母が作り上げてきたお花や木々であふれていた庭は跡形もなく、家の中でさえ、信じられないほどだった…。どうやら認知症の症状も出ていると母から知らされる…、そんな祖母にまた素敵なお花や木々を見てもらいたくて真芽は幼馴染の友らとの協力を得て、庭を少しずつきれいにしていこうと決心する。やがてそれが自分が今まで描いてきた夢につながっていく。 祖母の認知症のことが他人事ではなく、年を重ねていくたび、人は記憶をなくしていくのだろうか。。こんなにも生活が乱れてしまうのだろうか…という不安も伝わってくる…。ひと(自分)は記憶でできている、その記憶がなくなってしまったら、自分ではなくなってしまうんじゃないかという不安、、、怖くなる。忘れたくて忘れてるわけじゃない…という悲痛な祖母(ハル)の言葉も心に突き刺さってくる。けれど、生きてる間に築いてきた風景や記憶は、本人だけでなく、本人が忘れてしまっても、家族や友人、お隣さんなど、いろんなところで引き継がれていくことができる。ということもこの本では教えてくれる。最後まで読み進んでいくと新しい春が訪れていた。

    2
    投稿日: 2023.08.06
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    道新の空知欄で、いわた書店のご主人がこの本をお客に勧めることが多い、という記事があった。さっそく買った。いい話でした。この作者の他の本も、そのうち読んでみよう。

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    投稿日: 2023.07.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    入院中の祖母に頼まれたことがきっかけで、主人公の真芽はかつて自分も暮らして祖母の家の庭を見に行く。 かつての姿は見る影もなく荒れ果てた庭を見ていつか祖母が帰宅する日のために庭を再生させようと決心する。 庭が再生されるにつれ、疎遠になった祖母の、幻かと思われていた生き生きとした人間関係が次々と明らかになり、それと共に真芽自身が成長してゆく姿がとても眩しかった。 未来を感じさせる終わりに希望を感じます。 「忘れたくて忘れるわけじゃないのよ。私のことを、勝手に決めないでほしい。ふつうにしてほしいだけなの」 こちらの作品、現代ならではというか、耳の痛い話もでてきます。でも見ないふりはできない部分。 祖母の時は私は真芽みたいにうまく接することができなかったので、とても心に刺さりました。 #読書記録 #はらだみずき #やがて訪れる春のために #新潮文庫 #認知症 #

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    投稿日: 2023.07.26
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    とても心温まる優しい物語でした。 主人公の真芽は、付き合っていると思っていた(1人勝手に思い込んでいただけ)男性が、自分の友達と親しそうに寄り添い歩いているのを見かけて、二人と縁を切り仕事まで辞めてしまう。 そんな所に、昔、一緒に暮らしていた祖母が入院したと連絡があり見舞いに行く。 そんな設定で物語は始まる。 一緒に暮らしていた真芽たち家族が家から出て行き、夫である祖父も亡くなり、ひとり暮らしていた祖母の衰え、認知の問題。 荒れ果てた祖母の家と庭。 目を背けたくなる独居老人の課題が、問題視というよりも、ありふれた日常の中に描かれていて深刻にならずに読めた。それでも、いずれ私自身も通る道だと思っている。 そんな祖母の家と庭を、真芽が祖母との思い出、祖母への想いで少しずつ再生していく。 作品の中に出てくる果樹やハーブ、草花がとても魅力的で 真芽によって手を加えられて生き返った庭の活き活きと輝いている様子がとても素敵で、そんな庭の風景を想像すると、とても穏やかな気持ちになりました。

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    投稿日: 2023.06.28
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    緑いっぱいの庭に、爽やかな風が吹くのが感じられるような、そんな読後感。 単純な、庭再生の物語ではなかった。 真芽が、少しずつ、ひとつずつ、自分のことも、ハルさんのことも、いろんなことを理解して、受け入れていく様子に心動かされる。 真芽が手入れを始めたあれた庭には、不可解な謎がたくさんある。 けれど、真芽がいろんなことに向き合っていくうち、周りの人たちにも変化があって、謎もクリアになっていく。 あずきはかわいいし、遠藤くんもナスビーも、ジローさんも、庭に集う人たちみんなやさしい。 読めば読むほど惹き込まれていって、最後にタイトルの本当の意味が分かった時、ジーンとした。 そして、つい、自分の祖母に、メールを送った。

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    投稿日: 2023.06.12