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正欲(新潮文庫)
正欲(新潮文庫)
朝井リョウ/新潮社
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総合評価

2252件)
4.2
894
833
316
64
24
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    この本を読んでさらにマイノリティの方との関わり方が自分の中で分からなくなった感じです。もはや相手をマイノリティと思うことすら差別であるくらいに感じます。 頭の整理が付かなくなるような深い内容の本だが、自分の感じとった本の主張をまとめると、 正しい価値観というものはなく、自分なりの基準で相手の背景を考慮することが大事なのではないか。これを今後の対人場面で心がけたいと思いました。 以下好きな部分 「3分の2を2回続けて選ぶ確率は9分の4であるように、多数派にずっと立ち続けることは立派な少数派であることに。」 「Aを見てBだと『感じる』ことに、口出しできる人は誰もいない」

    0
    投稿日: 2026.01.27
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    文庫なのに500ページもあるこの本。内容も相まって読み終えた後の疲労感がとてつもない。 でも、読んで良かった。 正しさって、正義って、〝ルートから外れない〟って何なんだろう。それが何の意味を持つのだろう。それらが社会を救うこともあるけれど、苦しみを生むこともある。個人が深呼吸しながら、のびのびと生きられることが大切なことなのに、正しさを振りかざして、生きる世界が途端に窮屈に感じてしまうことが往々にしてあるのではないだろうか。 「今日はちゃんと季節があったし、社会の中にいる感じがしたし、しかもそれでいて性欲もあったの」 「もう、卑屈になるのも飽きたから」もう、卑屈にすっかり飽きたのだ。生きていきたいのだ。この世界で生きていくしかないのだから。楽しみたいものを罪悪感を抱かずに楽しみ続けるための方法を、今のうちに見つけ出しておきたいのだ。 これほど切実で、文章に暖色が見えるような思いを抱けるまでに、どれほどの時間を要したんだろう。 人間の想像の範囲に及ぼないことは、数多くあるのだと思う。わたしは、周りにいる人たちの、価値観や考えを完全に理解することは出来なくても、〝そういう考え方もあるんだ〟と受け取れる人で居たいと思う。

    11
    投稿日: 2026.01.26
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    特殊性癖である夏月にさえ想像できないような人がそこには沢山いる。 夏月は思う。 多様性とは、都合よく使える美しい言葉ではない。自分の想像力の限界を突き付けられる言葉のはずだ。時に吐き気を催し、時に目を願りたくなるほど、自分にとって都合の悪いものがすぐ傍で呼吸していることを思い知らされる言葉のはずだ。 「今日の治療を見学して、盛り上がる気持ちはわかる。これまでの自分の視野の狭さを搬するために、今まで蔑ろにしてきたものに過剰に寄り添ってみたくなる気持ちもわかる」

    1
    投稿日: 2026.01.25
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    自分自身の性癖が周りには理解されないものであるとわかっている人間、人間は決まったルートを歩まなければ、思考が曲がってしまうと考えている人間。どうにか正常でいようとする人間。 多様性とはなんなのか、私たちに見えていることはなんなのか、複数人の視点から描いていく。 朝井リョウさんの文章を初めて読んだ本だった。 わたしは異性愛者、同性愛者などあまり偏見がない方だと思っていたが、多様性という言葉に浸っていた1人なのだと実感させられ、頭を殴られたような気分だった。 わたしも孤独を感じるが、この本のように永遠に孤独を感じて生きている人がどれだけいるのだろうかと思うと心がうたれた。 わたしが見ている社会の狭さ、偏った考え方、全てを理解することの難しさ全てを考えさせられる一作だった。

    5
    投稿日: 2026.01.25
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    多様性とはあくまで想像できる範囲内にとどまるということ。 異常者を認めるべきなのか。それが犯罪になる場合はどうするのか。考えられる作品だった。

    0
    投稿日: 2026.01.24
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    まとも。普通。一般的。常識的。 自分はそちら側にいると思っている人はどうして、対岸にいると判断した人の生きる道を狭めようとするのだろうか。 多数の人間がいる岸にいるということ自体が、その人にとっての最大の、そして魄一のアイデンティティだからだろうか。だけど誰もが、昨日から見た対岸で目覚める可能性がある。まとも側にいた昨日の自分が禁じた項目に、今日の自分が苦しめられる可能性がある。 自分とは違う人が生きやすくなる世界とはつまり、明日の自分が生きやすくなる世界でもあるのに。

    0
    投稿日: 2026.01.24
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    好きなとこ 自分はまともである、正解であると思える唯一の拠り所が"多数派でいる”という ことの矛盾に。 三分の二を二回続けて選ぶ確率は九分の四であるように、"多数派にずっと立ち続ける"ことは立派な少数派であることに。 沈黙は彫刻刀に似ている。冷蔵庫の音や隣の部屋の生活音、外の世界を人や車が道り過ぎていく音ー それまでもずっとそこにあったはずの音たちを、空間からはっきりと削り出す。その場にあったのに感知できていなかっただけの何かを、突然表出させてしまう。

    0
    投稿日: 2026.01.23
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    正しく居ようと思えば思うほど、人は自己を失っていき、そして繋がりも失っていく。本書を通して、自分の想像力や視野の狭さを自覚すると共に、いかに自分が正しくありたいか、変だと思われたくないかという正欲に満ちた人間なのかを思い知った。本書は永遠に完結しないし、自分自身を簡潔に説明出来るようになることも永遠にないと思う。

    0
    投稿日: 2026.01.23
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    自分自身、意気揚々と「多様性」という言葉を用いて私たちは理解がありますと厚かましく寄り添おうとする善意の裏にある悪意に当事者が苦しんでいることに気づかない気楽な人々の1人なのだと思い知らされた。 世界は自分が想像しているよりもはるかに広い。 色々な性癖や考えを持った人がいる。 どんな人でも寄り添いますと謳っていても、本当に"ヤバい"奴はその範疇にない。 なんとも勝手ではあるがこれが現実であることに変わりなく、この現実で生きていくしかないのだ。 マイノリティとマジョリティ、双方が主張する言い分がどちらも正当なものだからこそ、この二つが共存する世界の難しさが痛いほど伝わった。 「多様性」という言葉が軽々しく多用される時代になったからこそ全ての人に読んでほしい一冊。

    1
    投稿日: 2026.01.23
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    正欲モンスターにならないようにしなきゃ、と思った。しかし正欲モンスターの人を正欲モンスターだと言うこともまた正欲モンスターになりうる。 この本の感想は完結しない。逐一更新していくのだろうと思った。

    0
    投稿日: 2026.01.23
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    三代欲求は裏切らない 読んでてすごい刺さった 就職する時に知ってたら違う道に進んでたと思う 283ページの15行目が全てだなと思った この本読んで一番共感した この言葉に尽きる ずっと自分が思ってたことを言ってくれたと思う 多様性とは性癖とは色々考えさせるけど間違いなく記憶に残る本

    5
    投稿日: 2026.01.22
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    ダイバーシティとは容認できないような異常性に気づくことだみたいな一文が印象的でした。 普通なんてないし、人間誰しも異常な部分があるよね、認め合っていこうねという単純な発想で語れるものではないのだろう。 性癖の特殊性が生きやすさにそこまで関係するか?と思って読んでいたが、その特殊性ゆえに性欲を抑圧するしかない人生を生きていない自分には理解できない領域だなと想像することが精一杯な内容でした。

    1
    投稿日: 2026.01.22
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    ・当人にとっての「正しさ」を押し付けること、そうでないことを諦めること、その両方に対して疑問を投げかけられる。どちらか片方に寄り添うのではなく、あくまで問いを投げるという姿勢。その慎重さに著者の優しさと思考の深さを感じる。 ・この物語では社会からは理解されない、異常者と言われてしまうような立場の人間の苦悩が描かれている。と見せかけて、寺井や八重子のような、一般的に「正しい」側に立っているとされる人間の苦悩も同時に描いている。ただ偏に、「理解されない弱者はこんなに苦しんでいたんだ!可哀想でしょ?」では終わらないところが好きだ。私は人に理解される性癖しか持っていないし、確かに夏月や、佳道のような苦しみは抱いたことがない。そんな、彼らからすれば正しい岸の上に立つ私だって、悩むし、苦しい。そんな、違う岸に立つ者同士が、理解はし合えなくても、共存はできるのではないか。八重子と大也の口論は、そんな想像をさせられるとても良いシーンだったと思う。 ・寺井は、正欲に塗れている。自分の理解の外にあるものに、歩み寄ろうという発想がない。だけど、私は寺井の視点を読むとき、どうしても彼に同情的になってしまう。彼の考え、言動は正しいからだ。子供が登校を拒否してYouTuberとして生きていくと言い出すこと。それを応援する姿勢を取る妻。そのことに懐疑的になるのは、大人なら普通のことではないだろうか?しかし、寺井の態度は家族には受け入れられず、家庭は崩壊していく。だからといって、寺井までが一緒になって子供を応援する態度を取ることが本当に「正しい」のか?そうとは思えない。寺井が、受け入れる必要はないと思う。ならば、寺井はただ、理解の外にある何かに迎合するのではなく、相手の言葉に耳を傾け、理解しようとする姿勢を持つことが必要だったのではないか?受け入れる必要はない、理解する必要もない。ただ話を聞く姿勢を持つことが必要だったのではないか?「多様性」という言葉には暴力的な響きがあると作中では何度も描かれている。それは、理解できないものも理解しなければない、受け入れなければならないというニュアンスが含まれているからだと思う。理解しなくてもいいから、対話をする。その絶妙な距離感が、必要な気がする。 ・奥さんがボランティアの人と不倫してたぽいのは本当に可哀想。それを正当化して被害者ぶってたのもすごく嫌な気持ちになった。作中ではどちらかといえばヒール的な位置で描かれてた気がするが、でも寺井、おれはお前のこと嫌いじゃないぞ…… ・東畑先生の解説がとても良かった。著書の「カウンセリングとは何か」を読んだ時にも思ったが、比喩がうまい。

    1
    投稿日: 2026.01.22
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    すごかった、初の朝井リョウさん読了。 面白い、面白くない含めそんな視座で評価をしていいのかどうか難しい。 多くの価値観や嗜好がある世の中で共存するために作られるルールの正しさってなんなんだろう。そのルールさえ、どこからかの立場は有利だったり優遇されていると捉えることもできるんだな。 自分とは違う他者を知って、その上で世間一般でいう善悪を判断せずに受け止めて理解しあった最大公約数みたいな関係値が、佳道と夏月の間で取り交わされる"いなくならないから"なんだと思った。その言葉での約束が最大の尊重であり寄り添いであり"覚悟"で、これは信じているからとか愛しているで表されるものではない。 八重子の鬱陶しさ、啓喜の"正しさ"への執着(いやすごくわかる、、わかるんだけど)、夏月の周りのノイズたちみたいな、自分の意図しないところで誰かの生きづらさを構築するおせっかいに、なりたくないなと戒めの気持ちを込めて。

    0
    投稿日: 2026.01.22
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    読む前の自分には戻れないという言葉を信じていなかった自分。ただその言葉を疑いながらも怖くて読むのを躊躇い、年を跨ぎ本日読了しました。読了し、本当に戻れなくなりました。朝井さんの小説は中毒性があります。

    3
    投稿日: 2026.01.21
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    多様性と簡単に言うべきではないのかもしれない 色々考えさせられる 法律や社会の規範は、多数派だけのものなのかと思ったり、、、、 本にすごい影響されやすいみたい

    0
    投稿日: 2026.01.21
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    世の中には自分が想像もつかないような"フェチ"が数多あること、気付かぬうちに『自分はマジョリティでマイノリティを"受け入れてあげてる"』と 上から目線になり、そのマイノリティはマイノリティの全てではなく一部であること… 読んでハッとさせられました。  自分の狭い世界の物差しで、物事を正していくのではなく、対話を恐れず視野を広げることが大切だと気付かれました。 でも難しい気もします。 だって私はマジョリティ側の人間でいることに安心している視野の狭い人間だと思うから。

    0
    投稿日: 2026.01.21
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    何かで見たが、多様性が問われる時代で、ジェンダーに該当する方に「理解して欲しいか」という質問をしたら、「放っておいて欲しい」という返答をしていた。 色んなことを「受け止められる」と思う時点で、本質的に多様性というものを理解出来てないんだな、と思った。 相手が「受け入れて欲しい」と思っていない時点で、それは自己満足なのかもしれない、なんてことを考えさせられる小説だった。

    33
    投稿日: 2026.01.20
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    多様性とかいう言葉の軽々しさを考えさせられる話だった。 八重子は最後まで謎だし、水フェチというのもわからないような、わからないような という感想だった。 切なさみたいなものは感じなかったけれど、考えさせられた。 普通はどこにあるのか、 ダイバーシティとはマイノリティのマジョリティだけを受け入れようとする上から目線の考えではないかと。

    8
    投稿日: 2026.01.20
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    本の中で何回も読者側の「想像力」を試され、そしてことごとく「私は想像力の足りない人間です」と思わされました笑 表紙の鴨は世の中に食い物にされてしまったマイノリティを表現しているのかな? 多様性を謳う人は自分がマジョリティ側にいることを知っている点が、自分の考えと重なりました。同時に、そういう人もどこかマイノリティな部分を持っていること、自分の中で折り合いをつけて生きていることも感じました。 私が作中好きだった表現は、「肉が重力に負けていく」でした。落ち込むでも、口角が下がるでもなく、「重力に負ける」これほど諦観を表現しているのを初めて見ました。これを使われた時、その人の魂も重力に負けていますね。

    0
    投稿日: 2026.01.20
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    “多様性”という言葉を耳にする機会が増え、大学でジェンダーの授業を取ったり、自分自身その社会を理解し、適応していく必要があると思っていた。このように思う時点で、マジョリティ側の意見だったんだと本を読んで気づかされた。 甘すぎた、自分。 諸橋の言っている通りで、自分の想像できる多様性だけを語っていたんだ、って。 その直後には八重子のお前だけが不自由な世界でもないって意見に対して、確かに人の悩みに優劣つけること自体おかしな話だよなって共感しちゃったり。 こうやってすぐ自分の考えがコロコロ変わっちゃうのは良くないけど、それくらい、”多様性”って言葉がどれだけ思考を広げられるかを思い知らされた。 本当に読む前の自分には戻れない笑

    2
    投稿日: 2026.01.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    多様性という言葉にもうおなかいっぱいと感じるようになるような世の中の代弁本。その多様性も私たちの想像の範囲内でしかないと。 世間で言われる性欲というのは正しい欲でしかなくて、それ以外は想像もされない。勝手に余計なこと話してきて、それでいてこちらが自己開示を何もしないと私ばっかり話してる!って言って怒る人いるなあ、、と、少し共感。 ただ、この本を読んでいて共感するってことは私もマイノリティに足を突っ込んでるのか?とか思ってしまったし、そう思ってしまった時点でマジョリティ側の思考でしか物事を考えられてないのか、、?とか思った。 別に特殊性癖というテーマでなくても、多分この人にはどう説明しても分からないんだろうなと思う瞬間はある。人の恋バナについていけないときもある。 そういう人が自分だけじゃないって思える時点で、この本は誰かを救っていると思った。

    2
    投稿日: 2026.01.19
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    この本は実際に現実の世界でも起こりうり、苦しんでいる人もいるだろうなと思った。自分の普通や当たり前を相手に押し付けたり、一括りにしてはいけないな、と自分の考え方も変わった1冊になった。

    1
    投稿日: 2026.01.19
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    多様性を尊重する時代、、でもその裏では苦しんでる人もいる。。 表面だけ取り繕って、実際は自分に理解できない事があると爪弾きにする。。多様性って何なんだろう。 ものすごく考えさせられる、重いテーマだけど、、 私はすごく好きでした。 ただ一つ言えるのは 読む前の自分には確実に戻れない作品

    1
    投稿日: 2026.01.19
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    性欲と正欲は仲の悪い双子。 正欲とはなんだ? と思いながら読んでいたら、 ぼんやりとそれがつかめてきて、 解説を読むとかなりしっくりきた。 「これが正しい性である」と、 勝手に社会の多数派が決めたことを正義として、 それ以外の少数派を危険だと判断して弾圧する。 それが正欲。 正欲を批判するのも正欲だし、人には人の正欲がある。誰かを傷つけるのも、救うのも正欲。 考えれば考えるほど呪いのようで出口がない。 この無限の呪いを言語化した、朝井リョウさんが天才にしか思えない。

    1
    投稿日: 2026.01.18
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    始めはあんまり読み進めれなかったけど、途中からサクサク読めた。 自分の当たり前が誰かの当たり前ではない事を考えさせられた。

    1
    投稿日: 2026.01.18
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    初めての朝井リョウ、ずっと本屋さんで平積みされているので新年の1冊目として手に取ったけれど、終始重い話だった。 多様性の時代。そう声高に言われるようになったが、その裏で苦しんでいる人の存在に気づいている人がどれだけいるのか。 恥ずかしながら考えも及んでいなかったし、知らずのうちに目を背けていたのかも。 本当の意味でマイノリティである人たちがどう関わり合って生きていくのか、考えさせられた。 登場人物のその後がもう少し見たい気がした。

    0
    投稿日: 2026.01.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    衝撃を受けた作品。 軽々しく「わかった」などと言えないような内容。 「多様性」という言葉自体に前々から違和感を覚えていたがそれが言語化されてクリアになった感じ。 個人的にものすごくよかった

    0
    投稿日: 2026.01.18
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    「普通」って言葉を安易に使えなくなる1冊。多数派が普通?では少なければ普通ではないのか? 藤ヶ谷太輔 「好きになる、欲情する相手が異性の人間である」という種類の性的指向が必要なんだよな、とも感じます。でも性的指向は自分で種類を選べません。選べないものが、自分の命のエンジンの起点となりうる 朝井リョウ

    0
    投稿日: 2026.01.17
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    日本に生まれ住む人の中で圧倒的マジョリティの自分の中でふとした瞬間に、悦に浸るように、傲慢に、おめでたく芽生える、それでいて大したことのない正義に容赦がない。

    6
    投稿日: 2026.01.17
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    何か凄い共感する所もあって、それを言語化してくるのが恐ろしくもあった。 社会の見方が違って見えてくるし、マジョリティのままで居続けようとすることもマイノリティという言葉は印象的であった。 人は誰しもがそれぞれ胸の内に隠す欲望があり、それらに優劣などはなく、それらを打ち明けたり、無理にそれらを知ろうとする行為もはこの世界では良しとはされない。 自らは秘密を打ち明け、その代償として、他人に秘密を強要するこの社会においては、多様性という言葉はあくまで、世の中で正常とされる欲望のレールの上での聞こえのいい常套句である。 この世の中の暗黙のルールは今後変わることはないし、糾弾されることもない。 ただ、この本の読者が増えることで、理解者という仮面を今まで被っていたという事実に、気付き始める人々が少しは増えていくだろう。

    2
    投稿日: 2026.01.17
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    (備忘)「読む前の自分には戻れない」 中々のパワーワードで推してくるのでどんな小説かと思ったら、中々の衝撃作。近頃はLGBTQとか多様性を尊重する世の中ですが、全く理解できない価値観・欲求まで認めることができるのか?というのを社会に問う一作でした。個人的には最近マイノリティ重視しすぎて大多数がなおざりになっていないかと感じてた一方で、本作の中でマイノリティ目線に立つと何とも言えない気持ちになりました。確かに元の自分には戻れなそうです。

    1
    投稿日: 2026.01.17
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    この物語を通して、アイデンティティにおける性の影響力の大きさに驚いた。考えてみれば、性は生命の根幹を成すものなのだから、人間が性の話題に敏感であったり自らの人格の核を成すものだと(意識するしないにかかわらず)認識したりするのは当然なのかもしれない。

    1
    投稿日: 2026.01.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分にとっての【正しさ】とは自身が認識している事象の中でのみ成り立つ 言葉には揺らぎがあり個人によって認識が違う。これは既知の事実である。しかし、本作を通して「多様性」とは何を満たせば多様性に準じていると言えるのか、強く考えさせられた。 罪を犯すことに快感を抱く人間がいるとして、それを受け入れ許すことが多様性なのか。受け入れることができる境界線はどこなのか。 一概に白黒をつけることが難しいからこそ、人は相手を理解するために言葉を使う。 だが、その言葉が善意から発せられたものであっても、相手を追い詰めてしまうのであれば、それは本末転倒なのではないか。

    2
    投稿日: 2026.01.16
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    それぞれの人物の話が読んでいくうちに繋がっていって面白かった。 正欲、正しい欲の難しさ考える事が多くて楽しい本

    1
    投稿日: 2026.01.16
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    マジョリティに属することで得られる安心とそれに対する執着、マイノリティへの理解の在り方など、考えさせられることが余りにも多く各節を読み終えるたびに思わず溜息が漏れた。 現代に読むべき一冊。

    8
    投稿日: 2026.01.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    朝井リョウさんの作品は生殖記に続き2作品目であったが、どれだけ丁寧に読んでも、この作品に込められた想いを全て理解できない。 それだけ深い。 結末は苦しいものだった。 一度は同じ苦しみを味わう者同士で「明日死にたくない」と思いながら生きられる道が見い出せた。 そんなハッピーエンドで終わるかと思いきや、結局は正しい循環の中にいる人、各々が想像し得る尺度でしか測られないことを突きつけられた。 「自分はまともである、正解であると思える唯一の依り所が"多数派でいる"ということの矛盾に。」 自らを正しいと信じて疑わない人も、不安だからこそ、自分は正しいと思うために同意を求めるのに必死である。

    1
    投稿日: 2026.01.15
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    この苦しい物語をトガヒミコと一緒に考える。 苦しい、苦しい物語だった。 『正欲』は、読後に救いを与える作品ではない。むしろ、私がなんとなく感じてきた「多様性」という言葉への白々しさや息苦しさの正体を、真正面から突きつけてくる本だった。 この小説は「正しい性」を告発する物語であると同時に、その告発行為そのものの「正しさ」までを問い返している。新たな正しさが、また別の正しくなさを生み出してしまう構造。その残酷さが、登場人物たちの苦しさとして描かれている。 一方で読みながら、どこかで「もう少しうまくやれなかったのだろうか」と思ってしまう自分もいた。すべてを正直に語らなくても、当たり障りのない話題でやり過ごすことや、少し嘘をつくこともできたのではないか、と。 正直であり続けることは尊いが、「ありのままの自分でいたい」「自分にうそをつきたくない」という姿勢は、行き過ぎるとどこか子供じみても見える。 社会の中で生きる上で、「何も語らない不気味な人」というレッテルを貼られるくらいなら、ある程度の演技や方便が必要なのも事実だ。その「うまくやれなさ」もまた、彼らの生きづらさを強くしていたように思える。 人間は集団で生き延びてきた生物であり、異質なものを見つけ出し、排除する本能を持っている。だから私たちが受け入れられる多様性とは、結局のところ「自分が想像できる範囲の多様性」に過ぎないのではないかと感じた。 ここで思い浮かんだのが、私の好きなアニメ『僕のヒーローアカデミア』のトガヒミコというキャラクターだ。彼女は、暖かい血をすすることに本当の喜びを感じる。しかしその嗜好は世界から決して受け入れられない。生きづらい。生きづらい。 ありのままでは生きられず、居場所を求めてヴィラン連合へと向かう姿は、『正欲』の登場人物たちと重なって見えた。作中で描かれたパーティやYouTubeチャンネルは、彼らにとってかろうじて息ができる場所だったのだと思う。 他者を理解するには、時間も労力も心の余裕も必要だ。そのコストの高さを前に、私自身もまた「正しさ」という枠組みで人を整理し、安心してしまう側なのだと気づかされた。 『正欲』は答えをくれない。ただ、正しさを疑い続けることから逃げるな、と静かに突きつけてくる。そしてその正しさの刃は、いつか自分に向くのかもしれない。 その苦しさこそが、この作品の誠実さなのだと思う。

    1
    投稿日: 2026.01.15
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    自分は結構、ユニークな人や特徴を持った人を見たりカミングアウトされても大して驚かないタイプであり、広い視野を持ってるんじゃないか、と思ってたんだけど 大違いだった 「正したい欲」ない人なんているんだろうか

    1
    投稿日: 2026.01.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    登場人物が次々変わるので、途中までは少し物語に入りにくかった。夏月のストーリーを軸にどんどん引き込まれた。これまでの価値観や視点をガンガン揺さぶられた。そこには圧倒的な孤独感があった。大晦日の夏月の描写には怖いほどの迫力があった。人にはだれしも分かり合いたいという気持ちがあって、確かめあって生きている。それがこの世界に自分を留めている。マジョリティでなくても、そういう相手がいる方が幸せなのかもしれない。惹かれたのは夏月のストーリーだけど、ガツンとこころに響いたのは八重子が大也に言った言葉。p449〜452の叫び。

    1
    投稿日: 2026.01.14
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    多様性は尊重したい。しかし人間はあまりにも多様である。憲法や法律はマジョリティのためのルールであり、そこからこぼれ落ちる人間もいる。そんな人のための受け皿があればいいなぁ。

    0
    投稿日: 2026.01.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    話題だったのと正しい欲と書いて正欲?なんだろうと気になったので。 令和が近づく時代、多様性を謳う時代に生きる人たちのそれぞれの立場。こういうこと考えるの自分だけじゃないんだなって思えて嬉しかったが、自分が思っている以上に内容が重すぎた。。本当に読む前には戻れないのと、考えさせられる。難しすぎる。全部はわからなかったが、それでも面白い。 「多様性とは、都合よく使える美しい言葉ではない。自分の想像力の限界を突き付けられる言葉のはずだ。時に吐き気を催し、時に目を瞑りたくなるほど、自分にとって都合の悪いものがすぐ傍で呼吸していることを思い知らされる言葉のはずだ」 出会ってないだけで世の中には自分に理解できない、嫌悪したくなる欲求はある。そのせいで他人と深く関わることができない計り知れない孤独がある。そういうひとこそ、誰かと生きていて欲しいなあ。向こう岸のひととは分かり合えないが、私もこっちの岸で誰かと手を組んで生きたい。 この情報いるのかなと思ったらすぐ繋がっていくのが気持ちがよかった。矢田部からの貰い事故が不服だが。。読み終わったあとの達成感とチャレンジしてよかった思い。新たなジャンルへの扉を開けた! 何度も読み返して思考を深めたいです。

    0
    投稿日: 2026.01.13
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    自分自身の欲求や生き方、存在が、世間では無いものとして扱われる。自分にも、部分的にだけどほんなふうに感じた経験はあるが、自分の場合は自分の正当性は主張できた。 多様性という言葉を軽々しく使わないでおきたいと思う本だった。

    1
    投稿日: 2026.01.12
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    今の自分との悩みにリンクして刺さった。本を読んでいてここまで登場人物の心情に共感できたのは初めてかもしれない。でもたぶん私はマイノリティのマジョリティなので彼らに仲間だということは出来ない。「多様性を認める社会」は実現不可能なんだろう。普段読み返すことはほとんどないけれどらこの本はもう一度読み返したい。

    1
    投稿日: 2026.01.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    鈍器で頭をなぐられたような感覚。マイノリティ、それもLGBTQとかそういう次元ではないマイノリティの存在に気付かされる。 • 僕らマジョリティは、何も考えずにマイノリティを気持ち悪いとバカにして、排除してきた。でも周りを見渡せば、そういうマイノリティの人が実はたくさんいるのかもしれない。 • でも「正欲」じゃなくて「性欲」って話すことがない。いわゆる普通の性欲はたくさん話すのにね。 • じゃあ何か、僕が今すぐできることなんて何もない。でも、そういう可能性を頭の片すみに置いておくことで、誰かを傷つけなくて済むかもしれない。それだけで、きっとよい。

    0
    投稿日: 2026.01.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    期待値が高かった分、もう少し展開が欲しかった。 冒頭と結末が同じであって、それに至る過程を描く作品。 ダイバーシティのあり方を別の視点から描く作品。

    0
    投稿日: 2026.01.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分の中の見て見ぬふりをしている部分をさらけ出さざるを得ない物語である。 人それぞれ、多様化とよく耳にするが本当の意味でそれは理解できない 理解できるのは自分の中の常識で考えられる範囲だけ アンコンシャスバイアス(無意識の差別) これはどうしても乗り越えられないのではないか と思う…

    1
    投稿日: 2026.01.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    福祉職に就いていた身としては、多様性という言葉を耳にすること・口にすることが多い。 その度に違和感を抱えていた私にとって、その違和感の正体を言語化してくれた作品だった。 そういう意味でスッキリした気持ちになったが、すぐに頭の中にモヤがかかり、多様性を謳う現代社会に違和感を覚えるほかない。 本質から逸れているのではないかという反抗に近い疑問が、現代社会に対する違和感と嫌悪感を助長する。 私は多様性という言葉に共感するとともに心底うんざりしていたのだ。 結局のところ、多様性と謳った所で一人ひとりが相互理解を意識し尚且つ思いやり(あまり使いたくない言葉だが)を持ってコミュニケーションをしなければ意味がない気がする。意識しても自分がした「それ」が正しいかなんて誰が判断するのだろうか。 無意識に人は人を評価している。そしてその意識は自分の知る世界を基準にしている訳で、知らずのうちに異質なものと判断している。 人間は可哀想だ。知能が高いせいで、本来なら苦しまなくても良いことと戦っている。実に愚かだと痛感する反面、それでも尚生きなければならない自分たちに愛しささえ抱く。

    0
    投稿日: 2026.01.11
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    朝井リョウ作品は初めて。図らずして直前まで村上春樹『街とその不確かな壁』を読んでいたので、本作にもなんだか通づるものがあった。正常と異常の壁とは何だろう、その二つの境界線って何だろう、境界線は動くのか、形が変わっていくのか、自分の意思で超えられるのか。

    0
    投稿日: 2026.01.11
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    まず、文庫本版で購入したので臨床心理士東畑氏による解説がとても良かった 難しいテーマだった この作品に登場する人たちの内面や行動に対して、世の中の多様性に対する正しさは本当に正しいのか?と思うし、寺井の視点も決して他人事に見えなかった これからもずっと「今は誰もが納得するすべて正解の状態です」という瞬間はこないのだろう 考え続けるしかない

    0
    投稿日: 2026.01.11
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    特殊性癖をもち、多様性と言う言葉に嫌気がさしている人たちと、それを理解できないが多様性を謳う、いわゆるマジョリティの人達の交互の視点から話が展開されている。 多様性は、認められたマイノリティ、受け入れられたマイノリティしか多様性の括りに入っていないのがこの世の中。認められてない多様性は排除されてしまう。 この視点を知ったことで、自分に見えている世界や価値観をひけらかすことは時に人を傷つけうる狂気になりうること、自分が知ってる価値観や世界、正しいと思っているものが全てではないことを強く感じた。だから、自分が正しいものは本当に正しいだけのものなのか?と言うことを疑い始めたら、そもそも正しさってなんだろうと言う矛盾に陥った。つまり「多様性難民」になった。 この本をきっかけに、ジェンダーやLGPTQ、性癖という初歩的なものを知るきっかけになった。

    0
    投稿日: 2026.01.11
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    「多様性」一概には言えないけど、多様性と訴える人程マイノリティではなくマジョリティであって、利己的で押し付けがましく感じてしまうことがある。 そしてセンシティブな言葉ほど独り歩きしやすい。 何十年と誰にも理解されない気持ちを抱えて他者と一線を引いて諦念の境地に至ってしまう。 そんなマイノリティの人の中にはそっとしておいてほしい人だっている。と思う。 とは言え、つながることも大切でお互いの想いやり、歩み寄り、理解が気持ち良く重なってこそ、「多様性」なんだと思う。 いずれにせよ、そんな言葉さえも使われない程に誰もが安心できる世の中になればいいのにね。 色々考えさせてくれる1冊でした。映画も見てみよう。

    1
    投稿日: 2026.01.11
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    構成力が素晴らしいと思う。が、ポップの「読む前のあなたには戻れない」がやかましすぎる。こんな人がいるなんて知らないでしょ? みたいな上から目線が厚かましくて4にした。

    0
    投稿日: 2026.01.10
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    自分が見ている世界と、違う価値観を持っている人が見ている世界が全く違うことに衝撃を受けました。 多様性、簡単に一括りできる言葉じゃないなと思わされました。

    1
    投稿日: 2026.01.10
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    新年1冊目がこれ! 人と接する時の基準を刷新できた気がするなぁ。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 メジャーなものやみんなが好きなものは嫌いって、曲がりなりにも思っていた自分の感覚なんて、ちゃんちゃらおかしかったしどメジャーな人生でしかなかったし自分の想像が及ばない見地がたくさんあるってこと自体何も分かってなかったんだなぁと、しみじみ、痛いほど反省した。 過去に接してきたあの人やこの人の顔が浮かび、自責の念にかられまくり、悪夢を見た。 そやけど最後の、八重子と大也の対話にちょっと救われた。 好きな人のことを理解したい、どんなこと考えて毎日何してるのかできればくまなく教えてほしいって思うけど、相手からしたら語ったところで絶対納得されないしお前になんか理解も納得もされたくないって話でしかない、この物語全体としてはそんな流れだけど、八重子がそれでも話したいと食い下がったところに、希望の兆しが見えた気がした。 でもなんかうまく書きづらい。 とにかく面白かった!

    8
    投稿日: 2026.01.10
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    人はつい、物事を0か100かで判断し、大きな言葉でまとめてしまう。けれど現実は無数のグラデーションでできていて、本来ひとつとして同じ色はない。その一つひとつと向き合うことこそが、人と関わるということなのだと気づかされた。 それは性的志向に限らない。考え方、趣味、価値観、好き嫌い——あらゆる人間関係に当てはまる。自分もまた、無意識のうちに誰かを決めつけ、その誰かを傷つけているかもしれない。その想像に至ったとき、静かな不安とともに、向き合い方を変えたいという思いが残った。 絶望は、未来を想像できるだけで和らぐことがある。想像力は、苦しい環境の中に留まっているだけでは育たない。環境を変えることで、意図せず新しい視点=想像力が生まれることもある。 想像力は、現実を変える魔法ではない。けれど、生きていくうえでの絶望感をそっと支えてくれる力なのだと、この作品は教えてくれた。心を少し軽くして生きるための、大切なヒントをもらった気がする。

    8
    投稿日: 2026.01.08
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    そんな世界があることを知ってしまったからには、もう読む前には戻れない。知らなかったことにはできない。この先の様々な場面でふと過ってしまう、私にとってそういう本だった。 「多様性」という言葉の中にすら入れない、掬い上げようとすら思われない恋愛対象を持つ人たちがいる。私たちが想像し得る多様性とは、多くの人を排除した後に残った多様性。確かにそうだ…と思ってしまう。自分も無意識に加害者なんだと気づかされて、傷つく。 帯に書かれた「今いる世界が輝いて見えました」という読者コメントを見て、この本を読んでよくもまあそんな非道な、と思ったんだけど、理解できない世界を理解したつもり、優しくいれてるつもり、よりかはよっぽど、自分のいる境遇をありがたむ方が素直で誠実なのかもと思った。

    0
    投稿日: 2026.01.07
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    こんなの読んだら、何も言えなくなる。 自分の視野の狭さに未熟だなとも考えるし、いや広いからいいと言うわけでもないしな、とか、そもそも広いって何だ、とか。 正解はないし、人間の正しいの概念からもうわからない。 人に優しくありたいと思ったけど、優しさって何かももうわからない。 ただやっぱりハッと思わせられる表現が好き。 夏月と佳道が東横インで年越しを過ごすシーン。 ホテルのことを、ただの建物のありふれた部屋、みたいな表現してて、彼ら視点ではそう見えてるんだなと。 ホテルに2人、まさかの2人で何か起きる的な展開の線も?とか思ったりしたが(浅はか)、それは彼らが言う多数派の人の視点なのか?と思わせられた。 あとは冒頭の文が誰が書き記したものか分かってから、もう一回読み直した 見え方が全然違った これを読んでも何か大きく自分が変化するわけではないし、変化の仕方もわからないので、ただそういう世界があるということを認識して自分を生きていこうと思いました。

    0
    投稿日: 2026.01.07
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    "多様性"ってなんだろう… 私自身も、多様性多様性と言いつつ、結局は受け入れる側になっていた気がします。 改めて、多様性について考えさせられました。

    0
    投稿日: 2026.01.07
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    自分とはいかにおこがましい人間なのかを思い知らされるような気がした。想像力を持って生きることの大切さを改めて感じました。心抉られます。

    0
    投稿日: 2026.01.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「正欲」と「性欲」この2つを持ち合わせているのが、今現在の人間の他の動物とは違う特別な部分だと感じました。 動物であれば自分がやりたい欲求のままに、本能的にする。だけど現代の人間は正しいものやこれが普通といった、同調圧力のようなものがあり、自分の欲求を満たせない。みんなが思っている普通は普通ではなくて、正しいと思っている事も正しくない。だからみんな自分の人とは違う部分を少しずつ開示して、同じ考えを持つものを心の拠り所として、常に探しているのかなと思いました。(それを開示しない方もいますが、僕はする派です。) 自分の常識は他人の非常識。すごく視野の広くなるとても面白い作品でした。

    1
    投稿日: 2026.01.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『みんな本当は、気づいているのではないだろうか。 自分はまともである、正解であると思える唯一の依り所が“多数派でいる"ということの矛盾に。 三分の二を二回続けて選ぶ確率は九分の四であるように、"多数派にずっと立ち続ける"ことは立派な少数派であることに。』 ハッとさせられた本だった。 そして"正義感"っていったいなんなんだろう。その正義はある人にとっては正義でも、ある人にとってはただの迷惑かもしれない。 語れば語るほど沼に陥ってしまう。「すべてを受け入れる、理解する」「みんなが生きやすい世の中に!」なんて唱えることはこの本を読んだらもうできないけれど、まずは相手に強要すること、正義感を押し付けることをしないことはできることなのかなと思う。 …これも正欲なのでしょうか。

    2
    投稿日: 2026.01.05
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    マイナーな性欲をもつ人達の苦悩のお話。 自分の想像の範囲内でしか理解出来ないんだなと改めて考えさせられた。 映画化もされたらしいが、本で読んで欲しい

    1
    投稿日: 2026.01.05
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    めっちゃ考えさせる本だった。自分の正しいは本当か?って思える話。尊重、人権って自分の範囲内だけではなくみんなを理解しようとすることが大切なのかなと思ったら

    1
    投稿日: 2026.01.04
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    “多様性”を誰のことも傷つけず様々な視点から描いている秀逸な1冊。 読了してから、「朝井リョウ凄い」と声が出た。 普段自分が行っている事が誰かの不快、誰かの快感になっている事などつゆ知らず。 加えて、私が不快に感じることが誰かの快感である可能性も一緒に存在している。 私も相手に自分と同じ感覚を味わうように強要していないだろうかと立ち返るきっかけになる小説であった。 何度でも読み返し、何度でも「多様性の中で上手く生きられているだろうか」と思い返したい。 知ってよかった世界であり、知りたくなかった世界。

    1
    投稿日: 2026.01.04
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    多様性とは多数派が生み出した言葉で、多数派が想像しうる多様性について考えられているが、そこにも該当しない少数派は考慮されないことを考えさせられる。法律も、多数派の考える道徳に則って定められたものと思うので、少数派の生きづらい世の中を感じる。難しい本だなぁ

    0
    投稿日: 2026.01.03
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    大好きな本 いつでもここに立ち返ってきたい 常に私は自分の視野でしか物事を見れていないということを、忘れたくない

    5
    投稿日: 2026.01.03
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    自分の想像しえない世界というのは確実に存在していて、それら全てを認識・理解することはできないという限界を理解しないといけないと感じたり その上でも、他者とのあらゆる接点においてできるだけ想像力を働かせるようにするしかないんだろうか... 爽快な読後感なんてのはないけど引き込まれる作品だった。

    4
    投稿日: 2026.01.03
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    Twitterでおすすめと言われ、2025.12頭から冬休みにこれを読んで朝井リョウの言語化の鬼に触れるのだと誓っていた。 2026.1.2に読み終わった。 所詮社会はヒトが作ったもので、正解なんてなく、法律とか規制するものの根拠ってなんなんだろうと思った。 秩序は守らないといけないのか、整えないといけないのか。 マジョリティによる支配なのか正義による支配なのか、正義ってなんなんだとも思った。

    3
    投稿日: 2026.01.03
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    多様性。この一言で片づけ過ぎてしまったのかもしれない。ジャンルに分類すること、似た物をグルーピングすることの怖さを知った。

    1
    投稿日: 2026.01.03
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    朝井リョウさんの『正欲』を読了。多様性、人間関係とは何かを問うた作品。朝井さんのエッセイを読んであまりにも面白いから小説も読んでみようと、こちらの作品を手に取ったんだけど、ギャップがありすぎて分厚い本で頭ぶん殴られたような、刃物で臓器グサグサ刺されたような衝撃を受けました。笑 多様性って言葉が一人歩きしてるけど、私も常識を逸するものは排除されるべき、されて当然と思ってる。けどその常識のラインって、誰がどう決めたの?当たり前って何?を考えさせられる作品です。個人的には八重子みたいな自分の正義をかざして土足で踏み入ってくる人が苦手で、本当にたまらなく嫌だったんだけど、土足でガンガン踏み入ってこられなければ関係が深まることなく綺麗に終わるんだろうなぁと思う。だから希薄で、寂しくて、孤独が付き纏う。本当にめんどくさい、でもだから面白いし生きようと思える、そんなことを感じた今年初めての読了本でした。

    1
    投稿日: 2026.01.03
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    人って私が想像できもしないことを考えたり思ったりしてるわけで。身近な人がどう思ってるのか怖くなってきた 自分が正しいと思って良かれと思ってやってることが相手にとっては不快だったらどうしよう 人間は結局、自分のことしか知り得ない

    0
    投稿日: 2026.01.02
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    良かったとも、悪かったとも形容しがたい。今までに感じたことの無い感想。と同時に朝井リョウは意地悪だと思った。答えが明確にないからこそこの感情をどこにもぶつけることができない。5人の主人公への感情移入は次第に、その主人公を責める人への感情移入をも深め、正解を見失わせる。正欲とは何なのだろう。私は多様性という風潮が嫌いであった。そこへのアンチテーゼかと思えば、その逆もある。他人に理解されない辛さと、他人に理解されるがゆえの苦しみが交差する。分からない。私も未だに分からない。誰かの痛み″分かる″ひとが、その″分からない″ひとを否定する場面が多く、疲れた。誰かの正欲は誰かの異物であるんだという事実をまじまじと突きつける。

    0
    投稿日: 2026.01.02
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    性欲に関する「多様性」を追う話でした。低評価の方々の気持ちもよく理解できるし、高評価の気持ちも理解できる。良い作品だと思いました。読書感想文とかに使いやすそうです。

    0
    投稿日: 2026.01.02
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    多様性という言葉が普及するようになったこの時代に読むべき本だと感じた。多様性についての話はかなり難しく、思考を遠ざけてしまう内容だが、難しくて当たり前でそれをしっかり言語化してくれる本だった。

    13
    投稿日: 2026.01.02
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    とてもえぐられた。自分の生き方を見つけた瞬間にへし折られ諦めなければいけない社会、現実だなぁー… そして自分自身に対しても悲しくなった。つい、じゃぁ何が正しいのかと正解を求めてしまう自分。私は理解者だよと安心させようと両手を広げている自分。正しいルートに乗ろうと必死な自分。。でもそれは社会の一員として働く側としては必要だし求められる。でもそれは誰かにとっては目障りな事もある。難しい…!! 色んな考えや悩みや環境や経験に基づく個人個人のマイノリティがあるのは当たり前で、みんな声を大にして言ってないだけで誰しもがそうなんだなって逆に安心することもできる、厳しいけど優しい、そんな作品でした。 私も、宇宙人だよ。

    2
    投稿日: 2026.01.01
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    人にオススメするのが怖くなる。自分が正しいのか、薦める相手がどう感じるのか知りたいような知りたくないような…

    3
    投稿日: 2026.01.01
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    自分には合わなかった マイノリティの欲望について書きたいのは分かったが自分にはどうしても理解できない、ということに向き合えた

    3
    投稿日: 2026.01.01
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    多様性を善しとすることで生きやすくなる人がいるのは一般的な理解だと思うけど、それで生きにくさを感じる人もいるよなあと。それぞれの考えを話すことって大事、理解してもらおうまではいかなくても共有するだけでも違う気がした。どうせ分かってもらえないと諦めること、自分の中の正欲を信じて疑わないこと、はやめておこう!、という私の正欲が出来上がった。

    0
    投稿日: 2026.01.01
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    この本を読んで思い出したのは、美術大学での講義で聞いた教授の言葉だ。 「SDGsのアイコンのデザインは、隣り合う一つ一つの間が白い隙間で区切られているのが気になるんですよね。この白いところ、風呂のタイルの目地みたいで…。これから先は、こういう、目を向けられていないところこそ大切にしていかないといけない。風呂のタイルも放っておくとここからカビてしまうでしょう?」 世界のより良い未来のため、17の達成すべき目標。その目標と目標の白い空間に存在するものはなんなのか。 自分の考える多様性って、ずいぶん受動的だったなと思う。色々な考え方に出会ったら、まずはそれを受け入れよう、というもの。 これまではそれで終わりだったけど、今は、自分の想像も及ばないものがあること、受け入れるのか受け入れないのかも選んでいいこと、犯罪を犯したりして世界からはみ出していったとしても人生は続くこと、そして続きの人生を生きていくことはどういうことなのか。そういうことを考え始めた。

    0
    投稿日: 2026.01.01
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    "多様性の尊重"が叫ばれる現代。YouTuberを目指す不登校児の父親である検事、トラウマやコンプレックスに悩む女子大生、誰にも言えない異常性癖を持って生まれた人々。それぞれが描く『正しさ』の話。 読み終えて、多様性の尊重について改めて考える。LGBTQ+をはじめ、様々なマイノリティの存在が広く認知されるようになった今。差別はもちろんいけないが、ある程度の区別は必要なのだと思う。マイノリティが尊重されるべきなら、それを理解できない、気持ちが悪いと思ってしまうマジョリティの気持ちもまた尊重されるべきだろう。そのどちらにも優劣はなくて、善も悪もなくて、ただそういう人と、そういう人がいるだけだから。 社会とは、決して真に理解しあうことのできない人と人とが、それでも手を取りあうことで成り立っている。多様性を尊重する・共生するというのは、すべてを平等にして無理やり壁を取り払って境界を曖昧にすることではなく、それぞれの違いを認識して、壁を認識して、お互いに適切な距離を保つことなのではないか。 この作品の受け取り方は、それこそ十人十色になるだろう。そのどれもが正しくて、正しくないのだと思う。それでも、己の愚かさに自覚的になるというだけでも、見える世界は大きく変わるのではないだろうか。定期的に読み返したい一冊。

    1
    投稿日: 2025.12.31
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    想像の斜め上をいくストーリーで驚きました。小説は普通は登場人物に共感することが醍醐味の一つだと思うのですが、共感しづらいマイノリティの極致を描く著者が凄い、と思いました。

    17
    投稿日: 2025.12.30
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    手に取り始めてすぐは読みづらさを感じていたが、徐々にハマり出して読み終わった作品。 夏月と佳道のやり取りには腑に落ちるところがあり、大也が八重子のやり取りの中で吐露する心の声にも共感できなくはない。 どなたが感想に記載されていたが「多様性を尊重する」が一人歩きし、これまで通り「お互い理解できないから、静かに放っておこう」っていう「良い感じの平行線」がなくなったのは正直辛いところである。そういう意味では「多様性」が行き過ぎると、「分断」を産むだけという考えは、今も変わらない。 最後に、私は八重子みたいな方はちょっと苦手です。(個人の感想)

    7
    投稿日: 2025.12.30
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    正しい欲と書いて正欲。これを読んで本質的な個について考えさせられた。いつのまにか自分が多数派にいて、少数派を排除してないか…優位にたってないか…相手の本質を見ていたか…いろんなことを考えさせられた。

    1
    投稿日: 2025.12.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最後の終わり方に違和感を覚えたけど、私たちの生きてる世の中がこういう対応なんだと分かって腑に落ちるというか、言葉で言い表せない気持ちになった。 素敵な文章、読み応えがある。

    1
    投稿日: 2025.12.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    好みの作品ではなかった。けど、読んで良かった。 そもそも水フェチというのを知らなかったし、本の中に出てくるような悩みを抱えたことが無い自分は圧倒的マジョリティ側の人間で、 無意識のうちに、本に出てくる女の子みたいに「理解する立場」「受け入れる立場」みたいな言動をしてしまってないか、ぐるぐる考えながら読んで、とてもエネルギーを消耗した。 本の冒頭の事件の記事の解釈が読む前と後でかなり変わったので、世の中の大抵のことは自分の知識と捉え方で変わるんだなと実感した。浅い知識で物事を判断しないようにいろんな経験を積んだりいろんな人と関わったりしたい。

    1
    投稿日: 2025.12.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「桐島」以降ずっとファンだったが、朝井先生の作品は読了までに多大なエネルギーを使うので、正欲も手をつけるのに時間がかかった。 佳道と夏月のシーンでおおっとなり、八重子と大也のレスバも見応えがあった。 読者目線、大也側に理があるような展開が続いていたが、八重子側がちゃんと言い返してくれたのが嬉しかった。 「はじめから選択肢奪われる辛さも、選択肢はあるのに選べない辛さも、どっちも別々の辛さだよ」 見覚えのある画像受け渡しのルールが出てきた時、最悪の結末が脳裏によぎってゾッとした。 ミステリ小説ではないのに、解決編を用意するんじゃあない…。

    1
    投稿日: 2025.12.29
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    佐々木がかわいそう、でもよかったね。 自分も正しくない人たちのことさもわかった様に批評、応援、受容してるけど、本当は正しい側ってのは常に曖昧で、確認し合わないとわからないからなんだなと思った。正しい側を求めるのって何でだろう 多様性って言葉の一様性が少しわかった気がする

    0
    投稿日: 2025.12.29
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    大多数の「正しさ」が正しくて、マイノリティの「正しさ」は正しくないのか?そう問いかけられる作品 八重子に水のように溢れ出る感情をぶち撒ける口撃には興奮を覚えた。これも一つの正欲?

    1
    投稿日: 2025.12.29
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    自分もマイノリティ側で、今まで散々差別や好奇の目に晒されてきたけど、名前がついているマイノリティというのは、「一定数同じような人間がいる」という証拠であると改めて思った。(名前がついてるから排除されやすいのもあるけど。) ただ、自分は差別される側だと思う一方で、ちゃんと少数派の誰かを差別していて「あれとは違う」と自分を安心させている。それは誰かが私のことを思ってる気持ちと一緒で、でもこれからもずっとそうやって生きていくんだと思う。 人間はちゃんと支え合って、ちゃんと排除して、ちゃんと差別して生きていく。それなら、少なくともちゃんと考えて生きていきたいなとこの本を読んで思いました。

    2
    投稿日: 2025.12.29
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    トーンが重い。そこまで卑屈にならなくても、悪者にしなくても、とは感じた。 自分が理解しているのは、自分が理解できる範囲の中だけ、ということは忘れずにいたい。

    0
    投稿日: 2025.12.28
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    これぞまさに朝井リョウ 人間の見たくない部分、知りたくない部分を 頭を固定して見せつけられている気分。 知らずに楽観的に生きていく世界を奪う。 もちろんそれが好きで読んでいますが、、笑 「多様性」という言葉の行きすぎた汎用性について、 日常生活でも気持ち悪さがあった。 考えられる範囲で、いわゆる普通から外れた人を 「多様性」という括りで受け入れるフリをする。 当事者たちは、ほっといてくれ、と思っているのも一定事実なんだと思う。 否定さえしなければ、 受け入れるフリなどせず、 「そうなんだね。」で良いのだと思う。 あらゆる方面において、マイノリティ側の人々が 手を取り合って生きていければ それで十分かな、違うかな。

    1
    投稿日: 2025.12.27
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    はじめて浅井リョウの作品を完読。 小説なのに、現社会に実際に起きたニュースをそのまま読んでいるような錯覚に陥ります。 社会問題の提起、やそれに基づく各人物の感情が詳細に書かれていました。 「こうあるべき」という常識から、すこし外れてしまった人はとのように生きていくべきなのか。すこし切なくなる場面もありました。正義感が仇となることもあるし、自分自身や社会の常識が必ずしも万人に受け入れられているとは限らない。 考えさせられる作品でした。

    1
    投稿日: 2025.12.26
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    好きである。 最初の冒頭シーン、独白は読んでいて沸るものがあった。彼は感情を掻き立てる文章を書くのが本当に巧みである。 最後まで読んでも、正直、冒頭部が1番面白かったがそれでも全体としてクオリティーが高かったと思う。

    10
    投稿日: 2025.12.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    3.7! 芸人さんで、魚がピチピチ跳ねる姿に性的な興奮を感じると言っていた方を見て「へぇ、そんな人がいるんだ」程度にしか思わなかったが、この本を読んで深く感じるものがあった。 私はあまり人に興味が無いから「理解してあげたい」って言ってる人間が気持ち悪いのは共感できた。

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    投稿日: 2025.12.26
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    この本を読んでいる途中、「ポリコレ」という字が頭に浮かんだ。私は小説だけでなく、ゲーム、映画など、様々な娯楽を齧って楽しんでいる。少し前、海外を中心にゲームや映画に対して無理やりマイノリティ要素を捩じ込むことにより全ての人が平等に〜多様性〜などと言っていた時期があった。 当時の私は言いたかった、ふざけるなと。 無理やり要素をねじ込んで理解した気になって、何が平等だ、多様性だと。自分が寄り添って"あげる"という価値観がどうも気に入らなかった。理解しようだなんてそんなの邪魔でしかない。男女の交際に対して理解とかあるか?無いだろ。LGBTQについて打ち明けるのをカミングアウトと称するのも心底うんざりしていた。男女の交際の時はカミングアウトって言うか?多分言わんだろ。なんで同性愛とかになってきたら途端カミングアウトとかいう言葉になるんだよ、おかしいだろ。 多分、本当のマイノリティは放っておいて欲しいと思ってるぞ、と。 正欲はそれを小説で表してくれた。あぁ、素晴らしい小説だ。読んで良かったと思った。 最初の、街を歩くとします〜ってところから数ページペラペラしてうぉ〜〜!わかる、分かるぞ〜!って思って進んでたら唐突に逮捕の話が出てきて、「私はこの犯人のうちの誰かの文章に共感しているのではないか…?あれ、だとしたら私の思想はひょっとして犯人の思想と似ているのではないか?それはちょっと…」と、正直、少し怖くなってしまった。私は性癖などは少数派の自覚はあっても犯罪に手を染めたことはない故…… 最後まで読んでからわかった。なるほどなと。とても、勉強になる本だった。

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    投稿日: 2025.12.26
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    難しかった…もっと社会経験積んでから読み直そうと思う。 自分がマジョリティやから申し訳なくなりながら読んでた…。

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    投稿日: 2025.12.25
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    読み終えて最初に感じたのは、動揺でも恐怖でもなく、不思議な「安堵」でした。 誰にも言えなかったことを、この物語が代弁してくれたような感覚です。 ​この作品は、私たちが普段、思考停止のまま便利に使っている「多様性」という言葉の欺瞞を鋭く突きつけてきます。世の中で許容される多様性とは、結局のところ「想像できる範囲、許容できる範囲」のものだけでしかないのだと思い知らされました。 ​特に印象的だったのは、登場人物の八重子です。彼女は「正しさ」や「善意」を無自覚に振りかざし、他者に自分の価値観を強要します。現実を直視せず、お花畑のような理想で塗りつぶそうとする彼女の姿に、悪意よりも深い「残酷さ」と危険性を感じました。 ​物語の結末には、決して明るい未来だけがあるわけではありません。「これからも隠れて生きていくしかない」という重い閉塞感が残ります。 けれど、社会的に否定され断絶されたとしても、「自分を理解し、待っていてくれる人がいる」という事実。その一点において、この物語には痛切な「救い」がありました。

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    投稿日: 2025.12.24
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    最初に事件の概要を読んだ時は「なんてクズなんだ、、信じられない」って思ったけど、最後は「違う、、違うんだよ、、でもそうだよな」って見え方が全然変わった。 結局自分も多様性と言う都合のいい言葉を使ってはいたが、自分の頭で理解できうるものしか見えてなかったんだな。 当たり前が当たり前じゃない人にとって、周りの当たり前がどれだけ苦痛なんだろうかとしみじみ思った。

    1
    投稿日: 2025.12.24
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    難しい。昨今多用される「多様性」という言葉はすべてを包み込んでいるように見えて、新たな阻害される対象を生んでいる。主人公が水に抱く感情は読んでいて全く理解することができないが、理解しようとする姿勢すら正欲に支配された傲慢なのか…。考えることから目を背けたくなる。 読み返したくなるような楽しい内容では無い。それでも、読んでみて良かったと思える作品だった。

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    投稿日: 2025.12.24