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太っちょ貴族は迷宮でワルツを踊る 1
太っちょ貴族は迷宮でワルツを踊る 1
風見鶏、緋原ヨウ/オーバーラップ
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総合評価

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  • むしろ家を出た後の方が活き活きとしている

    怠惰な生活の末、とうとう貴族の父に見限られて屋敷を追い出された主人公が身一つの冒険者となって生きるためにダンジョンに潜り始めるお話。 物質的に満たされていたもののやるべきことがない貴族の家という環境から出ることになった結果、初めて実直でいて貴公子然とした主人公の顔が見え始めるというのは皮肉なもので。 その日を生きる荒くれた冒険者たちの中では、むしろズレているであろう素直な価値観で尚も突き進む主人公ミトロフの冒険は素材にゆっくりと味が染みていくような活力を感じます。 作者さんの作風というのか、続き物でありながら一冊ごとに綺麗にまとまった読後感の良さがあります。

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    投稿日: 2024.09.01