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君の地球が平らになりますように
君の地球が平らになりますように
斜線堂有紀/集英社
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総合評価

49件)
4.0
11
21
10
1
0
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    このレビューはネタバレを含みます。

    SF期待したけど、気持ち悪い愛だの恋だのの短編集。気持ち悪いのは、この話も主人公がおたく感満載の極端設定だから。各話に好きと結婚は別物だよという考えが根底に流れる。 君の地球が平らになりますように:表題作。 自然派に目覚めた人気者の彼に気に入られるために、いろいろ小細工するけどやっぱり彼女になり切れなかった女の話。宗教が違うと結婚はむりだよなー。最終話の平らな地球でキスはできないも同じ設定 彼女と握手するなら無料:地下アイドルの彼女が、地下アイドルでいることを内緒で彼氏を作ったけど、彼氏も地下アイドルお宅だった話。永遠に変わらない価値を求めているけど、打算で彼氏見つけたみたいな・・ 転ばぬ先の獣道:結婚しない彼氏に内緒で二股した彼女のお話。結婚したいのに結婚しない彼と添い遂げるのは無理だよなー。さっさと分かれて正解 大団円の前に死ぬ:ホストに貢ぐために風呂に落ちた女の話。死にかけの姉との貢ぎ金バトルは面白かった。推しに熱くなれるにもほどがあるでしょ!

    0
    投稿日: 2025.12.15
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    面白かった。極端な恋愛に狂った短編集だったが、どの話も自分とは境遇が全く違うにも関わらず、とても共感してしまった。ホス狂姉妹の話が個人的にはとても好きだった。また、過去に作者の方の別の本を読んだことがあったため東京グレーテルの話が読めたのが嬉しかった。他の本にも登場するようなのでそちらも今度読んでみようと思う。

    0
    投稿日: 2025.10.24
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    たまらなく好き。 解像度の高い心理描写で、物語に引き込まれていった。 やはり斜線堂先生のお話は読みやすい。 恋愛短編集はどうしても似たような話ばかりになりがちな印象だけど、こちらはそれぞれ個性があって飽きずに読み切れた。

    0
    投稿日: 2025.10.04
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    綺麗で楽しいだけじゃない恋愛がとてもリアルで読んでてゾクゾクしました。 それな!!って思うことがたくさんありすぎました。

    0
    投稿日: 2025.09.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    もう〜〜〜全部地獄。斜線堂先生は歪な女の子の心理描写が本当に上手だなと思う。気持ちわかりすぎてグサグサ刺されるときある。この短編集も面白すぎて夢中で読んでしまった。 自分の好きな人が端から見たらやばい人種に足を突っ込んでいたら、自分の好きな人が結婚という選択肢を持たない人だったら、など色々考えさせられる。特に『『彼女と握手する』なら無料』のえいらの、「自分のことを寂しくさせない、自分のためにオーダーメイドされた愛情がほしい」という感情がわかりすぎて苦しくなった。アイドルやってると確かに恋人にもファンと同じくらいの熱量を求めてしまいそう。 斜線堂先生の本の中でトップを争うレベルに好きだった。

    0
    投稿日: 2025.09.22
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    面白かった!!人の心って、恋愛ってままならないよね、会話の感じもこうなることあるよねって 斜線堂さんの振り幅マジですごいですね ホラー、ゴシック、ミステリー… 本作は若者の恋愛(キャッチーなトピックがふんだんに。陰謀論系の自然派、地下アイドル、結婚したくない若者、ホスト)モノ 変わった形でも、恋は恋

    0
    投稿日: 2025.09.19
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    短編集3冊目。今回も安定のおもしろさでした。恋愛の苦しさや悩みを描くのがうますぎて、ほんとに私の好みどんぴしゃな作者さんです。 陰謀論、地下アイドル、マッチングアプリ、ホスト…全部経験したことがないのに読み終えるとすべて体験したかのように心にすっと入ってくる文章で、幸せになりたくてもがくほどままならない主人公たちの気持ちが、苦しいほど分かる…‼︎ってなれる本です。おすすめ。

    1
    投稿日: 2025.09.02
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    ホスト相手の話がとても好きでした。綺麗な恋愛小説が大嫌いなんだけど、このぐらいグロテスクな所が写っている恋愛小説は大好き。キャピキャピしてる女にぐりぐりと押付けて念仏のように唱えさせたい でもこれ、過去の私は受け入れがたいかもしれないな。この小説に似合う大人になったことが誇らしい

    1
    投稿日: 2025.09.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    恋の地獄の面を見せつけてくれる短編集。 「転ばぬ先の獣道」は辛い。 結婚、したいよね、そりゃ。 でもきっと、トラなりに主人公のことは好きだったんだよ。って信じたい。  「大団円の前に死ぬ」も切なくて好き。 お姉さんが突然現れた理由に早く気付いたらなにか変わったかな。この姉妹だと変わらなくて、ホストに2人で入れあげただけかな。 酷い話なのに、何故か読後爽やかだった。

    2
    投稿日: 2025.07.12
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    斜線堂有紀先生の描く世界観が好きで、今回も手に取りました。 「東京グレーテル」再び。三作品連続でこのアイドルグループの話を読んでいるうちに、もはや他人事には思えなくなってきました。片足のひざ下くらいが「東グレ」に突っ込んでしまった感があります。 さて、『君の地球が平らになりますように』。 まずタイトルが非常にいいんです。(いい意味で、何を言っているのかわからない。笑) 本作は短編5作品が収められています。 どの作品でも、主人公は目に見えない何かと闘っています。それは、自分のエゴだったりプライドだったり。でも、当人はそのことに闘いの最中では気づかない。 むしろ、敵は他人だと思い込み、他人を攻撃してしまうのです。 まあ、自分の中に敵がいると認めるよりも、他人のせいにした方が気が楽なのは確かです。 さらに、思わぬところで他人の何気ない一言から火がついてしまうこともあります。 たとえば『転ばぬ先の獣道』。周りが結婚していく中、他人の結婚式に参加するたびに「いつ結婚するの?」と聞かれると、結婚しなきゃいけないような気がしてくる。 愛情(好きな人)よりも形式(結婚してくれる人)を選んだものの、感情がスッキリしないのは当然です。 そもそも、愛情と形式が一致すること自体が、どれほど奇跡なのか。 人間の感情は、欲望に対して合理的に割り切れないものなのだと痛感します。 とにかく、人は無我夢中で何かに執着していると、周りが見えなくなります。 「自分さえ頑張れば」 「自分はもっと丁寧に扱われる存在なのに!」 「何が何でも(私が)一番じゃないといけないの!」 これらはすべて、他人の気持ちをコントロールしたい欲望。エゴであり、プライドの塊です。 その欲望との戦いを描いた小説、と言えるかもしれません。 でも私は思うのです。 自分のエゴやプライドを守るために、そこまで自分を限界まで追い詰めて、果たして得たものは何だったのか。 そうして手に入れた結果は、本当に自分が望んだものだったのか、と。 どの短編の結末を読んでも、焦燥感が残るのは、きっとその問いが読み手の中にも残るからなのだと思います。 それにしても、斜線堂有紀先生は相変わらず意地悪です。(もちろん、いい意味で) ここまで一貫していると、もはや尊敬しかありません!

    37
    投稿日: 2025.06.13
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    どの短編も読んでいて辛い。 恋愛って楽しいはずなのに、どの女性も何故か無理をしている。あぁ、でも若い時の恋ってこうだよなぁ。周りから「やめた方がいいよ」って言われても、絶対に幸せになれるって確信のない自信。それでも、本人が納得しているなら何を言われようが突き進めばいいと思いつつ、皆、うっすらおかしい、しんどいって気づいてる。なんか、自分のしんどかった恋愛思い出して苦笑(笑)

    16
    投稿日: 2025.06.11
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    幸せな恋愛小説よりも、こういう歪で破滅的な恋愛小説の方が個人的に読みやすい。 “この先”が見えない恋なんて楽しくも何とも無いのに、不思議と読後は悪くない。 もちろん毎回傷ついてはいるけど、それも嫌じゃない。 まあ単にこの人の作風に惚れてるだけかも。 でも「そんな大袈裟な!」と笑えないくらいにはシンパシー感じてます。 『転ばぬ先の獣道』がホントしんどくて、かなり好きだった。 もう正直泣いたわ。

    3
    投稿日: 2025.04.30
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    とにかくしんどい恋愛をしている人たちの短編集。 「星が人を愛すなかれ」「愛じゃないならこれは何」に続いて読了。他の作品よりも、状況的によりしんどい人たちの話だなという印象。先に出てきた話の別人物視点の話で、後からそうだったのかーと分かる部分もあった。 シリーズ通して、ここまでじゃないけど…分かるなー、こういうことあるなーということを書くのが上手い作家さんだと思った。

    0
    投稿日: 2025.04.22
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    「ほんタメ」であかりんが紹介していたので、気になって読んだ作品。 恋愛✖️地獄が描かれまくる短編集で、どの話も面白すぎた…!ホス狂いの話が切なくて一番好き!

    0
    投稿日: 2025.02.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読了、80点。 シリーズの刊行順としては2作目ですが私の東グレシリーズ読了3冊目。 高評価で基本私は好きな作品ですが、人によっては地雷を踏み抜きそうな要素がチラホラとあり手放しにオススメはできない作品かなとも思います。 ということで感想。 3冊目まで読んで感想考えて(2作目から近い言葉では表現できていますが)しっくり来る表現ができるようになりました。 この小説の登場人物たちはとにかくエネルギッシュ!その生き様を読んでいると自然と自分も明日の活力が貰えて、「よしっ!自分も頑張ろう!」と、そう思わせてくれるところが好み。 これがサバイバル小説とかでその世界観の中で生死を描いてるとかであればこうは思いませんが、このシリーズはどこまでも日常の延長でそれゆえに前述のように感じさせてくれます。 ということで本作の中で一番お気に入りの短編は「大団円の前に死ぬ」。 設定が奇抜だし自分には全く馴染みのない世界ですがそういうところなんだろうと思わせてくれる描写の上手さ、合間に挟まる主人公とホストのLineの会話のテンポの良さ、別ホストのメインになろうとする女性客との会話や主人公の金策エピソードなど、気付いたら最後まで読み進めていました。 文庫落ちが待ち遠しい作品。

    1
    投稿日: 2025.01.02
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    メンヘラ…と簡単に括られてきた存在側から語られる恋物語。正常な(?)感覚で見ると歪んで見えるが、彼らにとっては水平な世界だ。

    0
    投稿日: 2024.11.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    表題作がとにかくよかった! 宗教とかに傾倒してる人は好きにならないけど、好きな人が宗教に傾倒していても嫌いにならないってザックリと自分の中で思ってたことあったけどこれはかなり刺さった。 もし、彼女が突然、怪しいものにハマったら私はどうするんだろう… もう一つ、転ばぬ先の獣道 これも良かった。 結婚願望ない私には耳が痛かった。

    4
    投稿日: 2024.11.04
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    大学の人気者 東と、冴えない小町。数年後、彼は陰謀論にハマり皆に煙たがれるように。今なら手が届くかもと思った小町は…(ほか短編4作) 「大団円の前に死ぬ」が好きでした。恋愛至上主義ゆえの喜怒哀楽は俯瞰で眺めるくらいがいい…。

    1
    投稿日: 2024.11.03
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    恋愛という地獄。それぞれの女性の生き方愛し方を描いた短編集。ただ「欲しい」という熱情で戻ることもできずに自分を引き裂いていく。共感できるところも少ない女性たちの心の機微に、それでもどこか納得できる感情が生まれる。この鬱屈としたくなる世界観がとても面白かった。表題作とホスクラのお話が好き。

    0
    投稿日: 2024.05.04
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    限りなくBAD ENDな短編集、な気がするんだけども、それでもええんかな。 泥水すすってもそれでいいならハッピーエンドなんかな。ううん。 表題作があまりにも怪異すぎてびっくりする。 やっぱり価値観の相違って、人間関係の構築のうえでクソデカポイントなんだな…。

    1
    投稿日: 2024.04.13
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    ちょっと(いやだいぶ?)恋愛に関して拗らせている女性が主人公の短編集 自分自身がアイドルオタクだったり20代後半なので、愛に飢えているアイドルが主役の「『彼女と握手する』なら無料」と中々結婚してくれない彼氏を持つ女性が主人公の「転ばぬ先の獣道」は刺さるものがあった。 恋愛において相手に自分を合わせるのか、相手を自分の思うようにするのか、はたまた妥協していくのか... そのどれも良くないんじゃないかと思わせられるような拗らせ恋愛話が面白かった。

    0
    投稿日: 2024.02.12
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    何かの紹介コーナーで面白そうだと思い図書館で借りてきた。 題材がとても興味深くで楽しみに読んだ。 恋愛感情なんて自分でコントロールできないから恋愛であって、誰が悪い訳でも無い所が何だか読んでて切なくなってくる。 恋愛って何時の時も苦しいもので、思い通りならないもの程苦しさも増すもの。 内容がもう少し深く重々しいと思っていたのでその辺は少し残念。(最近重めの小説ばかり読んでるせいか) 目の付け所に感心した作品。

    1
    投稿日: 2024.01.10
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    2023/10/22読了 #斜線堂有紀作品 「愛じゃないならこれは何」の続編。 拗らせた恋愛短編集。 前作もそうだったけど恋は盲目。 これに尽きるストーリー展開。 自分でもヤバいと気づきながらも 抜け出せない、抜け出したくない沼。 最高に不幸で最高に幸せな恋愛劇。

    20
    投稿日: 2023.10.27
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    『愛じゃないならこれは何』の続編です。 前作とリンクしている話があり、面白かったです。 相変わらず、突き進むと大変なことになるのが分かっていてもやめられない恋の話です。 前作で主人公たちに意味深な言葉をかけてきた登場人物が、どんな地獄の恋をしてきたのか、繋がった快感がありました。 今回印象的だったのは表題作です。陰謀論にハマった憧れの人に、今なら近づける!と頑張る女性の話です。 地獄に耐えられなくなるのが先か、とことん突き進めるかは、短編によって違うので、結局は人によるようです。 でも、どちらの展開にしてもしんどいですね。やっぱり現実でこんな恋はしたくないです。

    16
    投稿日: 2023.10.01
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    うわー、ほんとに地獄だ! 針の山を登るように、血の池に沈み呻くように、恋から抜けられない。東くんとの恋から降りても、結婚へ繋がる道が見えても、ただ地獄のステージが変わっただけに見えます。恐ろしやー。 この本のタイトル、「地獄じゃないならここは何処」ってどうですか? 不穏すぎます?

    1
    投稿日: 2023.09.13
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    面白くて一気読み。表題の君の地球が平らになりますように、のタイトルが秀逸だった。 東京グレーテルやクックノックなど、前作と繋がるキーワードがあるのも嬉しい

    0
    投稿日: 2023.09.01
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    ちょっとキツイ恋愛の関する短編集。 といいつつ、誇張はされてるけども、共感できる内容。誰でも、こういう気持ちになること、あるよね。って思います。 私は三話目の『転ばぬ先の獣道』に共感しまくりでした…。

    4
    投稿日: 2023.08.29
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    今っぽくて、闇があって屈折した感じがすごく良かった。全編おもしろい。 トラの話、最後の余韻がなんとも良い。

    0
    投稿日: 2023.08.24
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    こんな恋したくない。しかし「王道の恋愛小説なんてツマンネ」と思っているそこのあなたにはピッタンコ。翔んでる彼女たちの転がりゆく愛憎が楽しめる1冊。『君の地球が平らになりますように』→地味なワタシだけどサークルの人気者に絶賛片思い中。そんな彼が陰謀論にハマった。『彼女と握手するなら無料』→誰からも愛されたいワタシは天性のアイドル。『転ばぬ先の獣道』→ワタシの彼氏は究極の人たらし。『大団円の前に死ぬ』→ホストの彼と結婚したい。その為ならワタシ何だってする!総括:ワタシの圧が凄い。お気に入りは『転ばぬ先の獣道』

    1
    投稿日: 2023.07.23
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    令和の恋をテーマにした短編集。 よくもまあここまで地獄へと続く恋物語ばかり描けるものである。 徹底してドロドロ、というよりも皆が皆、どこかで平凡を諦めている癖に平凡以上を欲している。そして突き進んでいくのはおかしな世界である。斜線堂は頭のネジがどうかしてしまった男女を冷徹な視線で持って描いていく。SNS、地下アイドル、ホストに陰謀論、一癖二癖ある恋愛劇をぜひ。

    1
    投稿日: 2023.07.01
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    「その先は地獄だぞ」と言いたくなるような恋の道を行く女性たちを描いた短編集。どれも恋愛の苦い部分だけが抽出されており、さらにそこに斜線堂先生らしい一捻りが加わって、苦さだけでなく酸味もあるコーヒーのような読み応え。合う人はクセになると思う。

    2
    投稿日: 2023.06.13
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    地獄味強めの恋愛小説。 恋愛のキラキラ〜としたところを取り除き苦しみをじっくり抽出した本作。負のベクトルへ向う感情の描き方が本当に上手です。 表題作が好きですね!

    1
    投稿日: 2023.06.05
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    斜線堂有紀さんのこういった恋愛もの、面白いな〜。「愛じゃないなら〜」よりも面白く読めたかも。1章から引き込まれて、あっという間に読了。どれも地獄すぎて。「大団円の前に死ぬ」はホス狂の前に生き別れた姉が現れて、ホストを巡って闘うお話。地獄を通り越して痛快!終わりも清々しく感じました。

    4
    投稿日: 2023.05.17
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    失恋の話は いつでも辛いものですが 愛されたいという気持ちが 分かるだけに苦しい バックグラウンドが 現代風になろうと その血まみれの叫びは 変わらんのですよ 一番好きなのは ホスト狂いの 「大団円の前に死ぬ」 バカくさいシャンパンコールに 何十万 何百万とつぎ込んで つぎ込んだホストもクズ なのに 姉妹の関係が美しくて 泣けてきちゃう 思う存分 ホストの横っ面を 札束で張り倒してやれ

    33
    投稿日: 2023.03.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「君の地球が平らになりますように」★★★ 「『彼女と握手する』なら無料」★★★ 「転ばぬ先の獣道」★★★ 「大団円の前に死ぬ」★★★ 「平らな地球でキスはできない」★★

    1
    投稿日: 2023.03.22
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    【収録作品】君の地球が平らになりますように/『彼女と握手する』なら無料/転ばぬ先の獣道/大団円の前に死ぬ/平らな地球でキスはできない

    7
    投稿日: 2023.03.20
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    陰謀論にハマった大学の人気者に恋する女子大生、彼氏に対してファン以上の愛情を求める地下アイドルなどなど、地獄に近すぎる恋愛短編。恋するときにまた、地獄に近接していくさまを味わえる。

    0
    投稿日: 2023.02.28
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    『愛じゃないならこれは何』と同じ感じで恋愛短編集。 今回も中高生に刺さりそうなお話が4話と、最初の短編の別視点オマケ一つ。愛じゃない~と登場人物繋がってるのもあります。 前回と同じく少し狂った感じでネジがずれてる話がたまらなく脳髄を刺激してきますが、あれ?今回は意外とおばちゃんにもスルッと入るハッピーエンド…もあるのね。 ホストに嵌まる短編で、風俗の仕事内容がさらりと表現されているので、小学校NG。 時折挟まれる古風な語彙が好きです。新しめのワードで構成された中で時々使われているのが刺激的に脳に入る。蔑ろ、牽制、小癪、熾烈、楔(くさび)などなど。 新しい時代を感じる文学に挑戦したい中高年にもオススメします。あ、中高生にはとてもオススメです。

    4
    投稿日: 2023.02.20
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    恋は盲目という言葉を思い出すような話しだった。全く違う見た目、心情、立場でありながらどの人たちも共通して‘愛されたい’という気持ちを強く感じて話に説得力と独特の世界観がうまれていた。

    2
    投稿日: 2023.02.20
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    「君の地球が平らになりますように」 「『彼女と握手する』なら無料」 「転ばぬ先の獣道」 「大団円の前に死ぬ」 「平らな地球でキスはできない」 五人の女性の濃厚な恋を描いた五話収録の短編集。 恋は盲目とは良く言った物で、どの女性も恋にまっしぐら。 自己中で野蛮で強かでその熱量に圧倒される。 陽だまりの様な暖かく優しい恋愛小説を想像して手に取ると、たちまち火傷してしまう事必至。 熱くて触れたくないけれど何故だかそんな彼女達が愛おしく思えて来る。 決して真似出来ないし、したくもない。 だけど彼女達の恋に対する真面目さを誰が笑えよう。

    0
    投稿日: 2023.02.18
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    恋愛小説と聞くとどうしてもつまらなそうで遠ざけてしまうが、本書は"だいぶ痛い恋愛小説"。というわけで私の好みに合っていた。他人の惚れた腫れたほどどうでもいいことはないが、惚れたを通り越して金を貢ぎまくったり、怖くなって他に彼氏を作ったり、そういう話はなかなか聞かないので面白い(笑) いずれの短編も良かったのだが、「大団円の前に死ぬ」が特に気に入った。 風俗嬢の主人公が入れ込んでいるホストを姉と取り合うという話で、最早最後の方はホストへの気持ちより姉への気持ち(not好感情)の方が勝っていたと思う。 推し被りのライバルを金の力で叩き潰す感覚、気持ち良いんだろうな~。やりたくてもできないけれど。 主人公はホストのために全財産つぎ込むような愚かな女性ではあるが、どこか理性を感じる点もあり、どうにも憎めなかった。 あまり関係ないが、死んでしまえば皆善人という言葉が浮かんできた。 「転ばぬ先の獣道」が次点で好き。 最後、トラの思惑はどっちだったんだろうと考えてしまう。どっちも有り得るんだよね。普通の人の感覚ではトラの気持ちは推し量ることができなさそうだ。万人に優しい人を好きになるのは大変だが、好きになられる方もそれなりに悩んでいるのかもね。

    0
    投稿日: 2023.02.18
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    恋愛に真っ直ぐ向き合う彼女に魂が洗われる。心情描写が見事な短編集 #君の地球が平らになりますように ■きっと読みたくなるレビュー 斜線堂先生がお得意の男女の色恋沙汰。 いつもの通り、愛しさと切なさ心強さを感じる書きっぷりが素敵な短編集でした。 「愛じゃないならこれは何」と同様に、登場人物の心情描写がウマイ。欲望、不安、すれ違い、悲しみなど、何とも言えない感情が伝わってきて、魂が震える震える。 そしてなんといっても、みんな純粋で綺麗! 私の汚い恋愛観をゴシゴシと洗ってくれました。 ■短編ごとの感想文 ・君の地球が平らになりますように 地味目な彼女が、人気者の彼氏のために尽くし過ぎる物語。 盲目的に人を愛する描写が胸を抉られる。必死になれることは幸せなのか、不幸なのか。ただただ恋愛至上主義の哀愁を感じる。 ・『彼女と握手する』なら無料 アイドルとファンと彼氏の色恋模様。 アイドルは自分自身が商品になるという因果な商売。でも所詮はひとりの人間なんだよね。主人公の純粋すぎる性格は嫌いじゃない。 ・転ばぬ先の獣道 すごーく良くありそうな、長く恋愛してきたカップルの物語。 こういうモテる男いるよね~ 愛なんて自己犠牲なんだから、持ち合わせてない奴なんて背中が煤けて見えるでしょうに… どこがいいのか、おっさんの私にはさっぱり分からない。 だからお前はモテないんだ!という反省はさておき、ひとつ成長した彼女を応援したくなりました。 ・大団円の前に死ぬ 超面白い★5+ これこれ! 愛憎まるだし、リアルで醜い描写満載のホスト遊び絵巻。大好き!今のところ今年読んだ短編の中で第1位。 ほんとお金と時間と熱意の無駄なのに、ホストを奪い合って金のかかる男を平伏しているという優越感だけで生きている。鬼クソくだらないと自身でもわかってる、でも超真剣で誠実なのよね。歪んた愛情が最高に下品で力強い! 話の展開もめっちゃ上手でどんどん読ませる。ライバルが出てきてからの盛り上がりは完璧でした。 ・平らな地球でキスはできない なるほど、だからこういうタイトルですか。読み終わって納得です。 みんな根はいい奴なのに、男女の仲って難しいですよね。 ■推しポイント 年齢を重ねると、仕事、家庭、お金、老いた両親など、日々生きるだけで必死になり、本作のような恋愛話とは縁遠くなっていきます。でも本作に出てくる彼女たちの悩みは肌で感じるし、感情は痛いほど胸に刺さる。 結婚できない人が増え、経済も先細り、少子化が進んでいると言われてますが、世の中には必死に恋愛社会を生きている人もいっぱいいますよね。 恋愛万歳でいいじゃないか、それが正義だ。 斜線堂先生の純真な想いと、若い人たちの恋愛を応援したくなる作品でした。

    64
    投稿日: 2023.02.16
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    短編集5篇 少し変わった恋愛のあり方。相手を繫ぎとめるあるいは手に入れる心理や方法などついていけないところがあって、そんな恋の顛末に、読み疲れてしまった。こんな世界もあるのだろうか。

    2
    投稿日: 2023.02.03
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    前作に引き続きとても面白かった。 変わったタイプの恋愛物短篇集。 他の作家さんは書かないような邪道な展開で真っ当な感情を表現している。 共感が難しく感じる人もいるかもしれないけど、大元にあるのはシンプルに「好き」という恋愛感情。 どこまで深くその感情を詰め込めるか、みたいな作品が多く惹き込まれる。 君の地球が平らになりますように 何をしてでも手に入れたいと思うことがあっても、その「何」が取り返しがつかないこともある。 可哀想で少し不気味だけど、終わり方はかなり良い。 握手するなら無料 唯一発売前から読んでた。読み直したけど、やっぱり面白い。この本の中では1番真っ当でシンプルな話。 1作目の赤羽瑠璃の話も好き。 転ばぬ先の獣道 ゾクっとするシーンがある。 最後は書いてある通り考察する感じがあって他の話とは読後感が全く変わる。 発売決定した時点でとても嬉しかったし、読んでしまったのがもったいなく感じる。3作目も期待してる。

    3
    投稿日: 2023.01.23
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    短編集。 恋愛感情があふれていて、大学生には共感できると思う。 ポリコレ→ ポリコレとは、「ポリティカル・コレクトネス(political Correctness)」の略。直訳すると「政治的正しさ」という意味を持ち、特定のグループに対して差別的な意味や誤解を含まぬよう、政治的・社会的に公正で中立的な表現をすることを指す。 一途な気持ちが勝ちをつかまえた!と思ったけど、実は本心では理解できていなくて破局。 アイドルの苦悩。恋愛禁止だけど愛されたい! トラとの恋愛。 悩ましい。 結婚をしたいから、結婚願望のない大好きな彼氏と別れること。 悩ましい。 姉妹で争うことになった話も壮絶だった。 ホスト界の用語がわからないけどなんとなく理解できて、恐ろしさを感じた。愛なのか?負けず嫌いなのか? 自然食派に変わった壱船くんのきっかけも、愛だったと思う。 結婚したい時期の女性の揺れる感情が上手く書かれていて突き抜けていて面白い。

    4
    投稿日: 2023.01.05
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    斜線堂先生の作品はどれもこれも日常に潜むちょっとした負の感情を暴走させた様な そこまではいかないけど気持ちはわかる、くらいの身近さがあって好き 内容も好きだけれど特にタイトルが妙に突き刺さる

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    投稿日: 2022.12.20
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    いろんな方向にいろんな気持ちを拗らせた人たちの恋愛の話、こういうの好きです わたしもすぐ推しのこと、一生推す!!って言っちゃうけど、それを口に出すことで降りた時に推しを裏切ってしまうことになると思うと本当に強い意志を持って推していかなければいけない...って思った

    3
    投稿日: 2022.12.20
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    相変わらず愛のような呪いのような日常の描写が素晴らしすぎる。全部の短編を面白く読ませていただきました。

    3
    投稿日: 2022.12.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    斜線堂有紀の恋愛小説はやはり斜線堂有紀だなと思うほどに斜線堂有紀だった(何を言ってるのかわからない どれもこれも全然まったくカケラも共感できない恋愛なのに、どうしようもなく心をわしづかみされる。 こんな恋はしたくない、こんな人を好きにはなりたくない、それなのにどうしてこんなに惹かれるのだろう。 誰も彼もが好きになる人気者たち、その人と一緒にいることで自分の価値もあがるような。そんな人との恋愛の、ゆるぎない間違い。外から見たら「おかしいよ」と言いたくなるその関係のなかで、それでも好きでいる自分とのあるいみ戦いのような恋愛たち。 たとえようのない居心地の悪さと、自分はこうならない、という妙な安心感。なのに、どこかうらやましくもある盲目性。 それぞれの章のタイトルもいいね。好きだ、このタイトルたち。 一番好きなお話は「大団円の前に死ぬ」。思わず泣いてしまった。これはずるい。ホストクラブには行ったことがないし、わからない専門用語だらけだけど、この姉妹の関係には泣くでしょう。斜線堂有紀、ずるいねまったく。

    5
    投稿日: 2022.12.07