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コスパで考える学歴攻略法(新潮新書)
コスパで考える学歴攻略法(新潮新書)
藤沢数希/新潮社
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総合評価

31件)
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    私は文系私大卒であり、国立大学入試は大変だなぁとは思いつつも内容に関してはあまり知らなかった。この本を通じて、高校では内申点でも高水準を全教科に亘ってとらないといけないし(音楽や体育でも!)文系でも東大入試においては理系と同じ数学の問題が出されるということを知り驚愕した。 そして作者が理系の才ある人だからかもしれないが、理系の方が世界が広がるし、視野が広い人物になれるのかもしれないと思った。果たして私のまだ一歳の子は何が得意分野になるのか。

    0
    投稿日: 2025.11.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    図書館で借りて読了。 親書らしく、かつ、非常に面白い内容だったこともあり、一瞬で読了。 非常に考えさせられ、ためになる一冊だった! 自分の人生では通過することのなかった中学受験や、自分のときとは変わってきている最新の教育・受験に関する情報・事情についてとても分かりやすく端的に書かれており非常に良かった。 自分のこどもが小学三年生になる頃に再読したいと思える一冊だった。 もっとも、その頃にはまた教育・受験の状況は変化しているかもしれないが。 自分が重要だと思った本書のポイントを以下にメモしておく。 ~ポイント~ ・日本の高校までの教育レベルは高い。 ・東大入試の難しさは科目の多さ。 ・5教科全部がそこそこできたところで若者がビジネスやアカデミックな世界で評価されることはない。 ・日本の大学のコストパフォーマンスはとても良い。 ・日本の大学は、基本的には放任である。 ・学問が好きな学生は、アメリカの大学の講師が課すような課題図書や宿題のレポートなどに振り回されず、自分次第で深く勉学に励むことができるのだ。ある意味で、アメリカの大学のほうが学生を管理が必要な子供扱いしていて、日本の大学のほうが自主性を重んじて大人扱いしている。 ・授業を担当する教授や大学に所属する研究者たちも、やる気のある学生には快くつきあってくれる。学問に対してやる気のある学生にとっては、やる気のない学生が多ければ多いほど大学のインフラや教員を独り占めできて得ということになる。 ・理系に関しては、世界中のどこの大学でも勉強する教科書はほとんど同じで、修得すべき専門知識も世界共通なので、学費が非常に安い日本の大学はとてもコストパフォーマンスが良い。経済学などのしっかりと体系が確立されている社会科学も同様だ。 ・学ぶ内容が同じなら、学費が安いほうが得である。さらに、日本の国立大学なら、これらの海外の非常に学費が高い大学にも、無料で交換留学ができる。こんなに得なことはない。 ・将来は研究やになったり多国籍企業でグローバルに活躍したいなら、こうした専門分野の基礎を学費の安い日本でしっかりと学び、欧米やアジアなどの海外の大学院に奨学金をもらって留学するというのが、圧倒的にコストパフォーマンスである。 ・日本は良くも悪くも、こういう大学院レベルの学位が要求されない、ある意味で低学歴社会である。これを逆手に取れば、日本はキャリアで大幅なショートカットができるということである。東大や京大などの学部を卒業しただけで、東京なら世界的な大企業がちゃんとしたポジションで22歳の実務経験がない学生を雇ってくれる。そこで3年ほど経験を積み、実務経験を作ってしまえば、外資系企業に転職するなりして、25歳ぐらいの若さでかなり高いポジションに就くことができる。 ・アカデミックな世界に行きたかったら日本の大学を卒業してから海外の大学院のPhD課程に進めばいいし、ビジネスの関あで成功したかったら日本が低学歴社会であることを逆手に取って新卒でグローバル企業に就職してしまえばショートカットができてしまうのだ。このように日本の大学は使いようによってはじつにコストパフォーマンスが良いのである。 ・学校のカリキュラムは何を目的に作られているのか。それはアカデミックな研究者の養成なのである。ほとんどの人はアカデミックな研究者にならないのに、じつはカリキュラムはすべてこの目的に沿って作られる。しかし、それは当たり前のことなのだ。なぜならば、大学とは就職予備校ではなく学問をするところであるからだ。意外とこの当たり前のことをみんな忘れている。 ・高校までのカリキュラムは、基本的には生徒のあらゆる可能性を潰さないようにできている。つまり、どの分野の研究者になろうとも、その入り口に立てるようになっている。 ・大学院レベルの標準的教科書マスターがカリキュラムのゴール。それらを理解し身につけて、はじめて研究者としてのスタート地点に立てるわけだ。 ・修士と博士の間には明確な、そして、大きな隔たりがある。修士までは基本的に教科書に書いてあることを理解して必要な知識を覚えていけばいいだけである。人類がたどり着いた知の地平線の内側にあるよく整備された知識を修得しているに過ぎないのだ。しかし、博士課程の研究では、この知の地平線の外に飛び出すことが要求されるのだ。 ・学術研究と受験勉強では必要なマインドが真逆。それゆえに、高校生の模試でトップクラスだった受験秀才の多くが、大学、大学院と進むにつれ、研究者としてはパッとしなくなってしまうことがよくある。大学に入学したらすこしずつアンラーンしていく必要がある。 ・中学受験は小学4年生のはじめから入塾するのがスタンダードである。 ・大手塾の役割は大きい。塾なしで家庭でやるほうが圧倒的にコストが高い。 ・塾には、親や家庭教師にはできない極めて重要な役割がある。それは同じ目標を持つ集団の中に子供を入れるということだ。人間は社会的な動物である。みんながやっていることをやるほうが圧倒的に楽なのだ。 ・中学受験の塾の費用は、トータルで300万円ぐらいは見ておこう。 ・実際に塾が提供している教育内容を知れば300万円はまったく安い、というのが筆者の率直な感想だ。 ・スパイラル方式のカリキュラム。 ・多くの親が勘違いしているのだが、授業は家庭学習をやるためのきっかけに過ぎず、その触りの部分を先生が教えてくれるのである。それを何度も自分で演習し、知識を定着させ、さらに授業では触れられなかったことなどを修得していくのは家庭学習である。授業の予習はしなくていい、復習主義のカリキュラムなのだ。 ・塾間の差はそれほど大きくない。とにかく、家に近いところに通えばいい。長い通塾時間だけは確実に負担になる。 ・中学受験の国語には入試を突破するために過剰な学習を強いられる、という弊害はないと言っていい。 ・中学受験の社会も割と勉強のコストパフォーマンスはいいのである。 ・物理・化学・生物は、制限された範囲の中で、ある種の知的能力を競い合うためのパズルが作られている感じがする。一方で、地学の方は、常識として身につけておきたい知識が多く、小学生の間にこうしたことを覚えるのはとてもいいことだと思う。 ・中学受験はとにかく算数である。算数で決まると言っても過言ではない。そして、この算数が曲者で、小学校で習う算数とは似ても似つかない大変に難解な問題ばかりであり、中学以降で学習していく体系的な数学とはまた別の中学受験算数という独特な分野なのだ。 ・子供に方程式を教えるべきか。お父さんは、いますぐ子供の中学受験の勉強を直接見るのはやめて、すべて塾に任せよう。少なくとも算数に関してはそうだ。 ・方程式は、大人が思っているより子供にとっては難しく、大人にとっては難しい算数の解き方のほうが子供にははるかに理解しやすい、ということはぜひ覚えておいてほしい。 ・中学受験か高校受験か。最悪の場合、というか最悪というほど稀ではなく、割とよくあることだが、親子関係が険悪になり、さらに勉強を無理矢理やらされた子供はすっかり勉強嫌いになってしまうこともあり、そうなってしまっては金と時間と労力を注ぎ込んだものの最終的な大学受験の結果にいて中学受験の経験が逆効果だった、ということも往々にしてある。中学受験というものはとても賭け金の高いゲームなのだ。 ・中学受験では、塾に約300万円を支払い、その上で私立の学校に6年間で約600万円を支払うことになる。つまり約1,000万円がかかる。子供を効率中高に通わせ、中学受験をしないことで余った教育資金を高校受験のための塾1年、大学受験のための予備校1年、あとは短期留学ぐらいに回したほうが、ほとんどの家庭にとってはコストパフォーマンスがいいだろう。 ・子育てには金がかかる、などとよく言われているが、日本では本来は子育てに金などかからないはずで、かかるとしたら、塾に通わせ、私立の学校に通わせ・・・、とある意味で親が必死に本当に価値があるかどうかわからないところに金を払っているからである。 ・突出して私立中高一貫校出身者が多い東大でも私立出身は半数程度に留まっている。つまり、高い金を払って、中学受験をさせ、私立の中学と高校に金を払っても、受験産業が煽るほどの効果があるかは疑わしいのだ。 ・私立中高一貫校は公立と比べて大学受験の偏差値を3上げられるかもしれない。 ・大学受験の偏差値+3を1,000万円出せば買えるかもしれないということは、期待値では子供の大学がワンランク上がるかもしれない、というぐらいの相場観だ。 ・しかし、受験勉強の適性には、明らかに遺伝的な影響もある。遺伝的影響を紙すると、後天的な教育環境によって生まれる偏差値格差は1.5程度と推定される。つまり、1,000万円出して、さらに親が多大な労力を負担して、その効果は偏差値1.5程度だということとなると、大学がワンランク上がるかどうかは怪しくなってくる。 ・東京は優秀層が中学受験で抜けるので高校受験の方が楽。 ・慶応や早稲田は高校入試が一番入りやすい、というのは受験産業関係者の間でもよく言われていることである。 ・公立中学を選択し、中学受験ではなく高校受験に照準を合わせる家庭の子供たちが、どうやって私立中高一貫校の連中と戦うかだが、それにはまずは相手の弱点をよく知る必要がある。中学受験には非常に大きな欠陥があるのだ。それは大学入試においてこれほど重要な英語も数学も中学受験の入試科目にはないということだ。 ・中学受験に必要な労力の半分でも大学受験に直結する英語と数学の先取り学習に費やすことができたなら、大学入試では公立組のほうが理屈の上では有利になると考えられる。 ・中学受験をするアドバンテージは6年間かけて大学受験に照準を合わせた勉強ができる、ということが受験産業の謳い文句であり、実際にそれはそのとおりである。しかし、高校受験がないからこそ大学受験に向けたカリキュラムを最適化できる、という理屈から言えば、中学受験さえ無駄になるとも言える。小学校から英語の勉強などがんばれば、大学入試に向けてより直線的な、より合理的なカリキュラムになるからだ。 ・中学受験は異常なほどの勉強量を小学生に強いる。 ・高校受験組の弱点は数学の遅れ。 ・子供の英語の正しい勉強法。 ・本格的な受験英語の学習に入る前に、カタカナ読みと漢文式の英文解読の方向に子供が行ってしまうことを何としてもブロックしないといけない。 ・まずは英単語1000個を正しい発音で。語学留学の機会を活かせるかどうかは日本でどれだけ勉強していくかなのだ。小学生ぐらいの子供は丸暗記が得意で、ヌルヌル覚えていく。 ・初級者は英語圏の語学学校より、フィリピン人の先生がべったりマンツーマンで教えてくれるほうがいいと思う。 ・できれば小学生のうちに、遅くとも中学2年生ぐらいまでにはこうした語学留学をさせたいところだ。 ・中学3年までに英検2級には合格しよう。 ・語学をはじめるのは早ければ早いほどいい、と信じる人も多く、幼児からの英会話教室なども流行っている。たしかに、英語圏と同じような環境をずっと作り続けることができるならそれでもいいかもしれないが、日本でそうした環境を作るのは困難であり、あまり現実的ではない。 ・筆者は英語教育の重要な時期は小学校高学年から中学生ぐらいだと考える。 ・中学卒業までの語学習得のゴールデンエイジに留学させることを考えると、むしろ中学受験させないほうがいい点がひとつある。ふつうの公立中学なら何をしていても進級するので留年しない。ところが私立の中高一貫校では、学校の意に反した私費留学で出席日数が足りなくなると中学でも留年してしまう。留学が難しくなるのが私立中学受験のデメリットのひとつだ。 ・プログラミング教育は焦る必要なし。 ・日本の教育に足りないものは一にも二にも英語であって、IT教育ではない。プログラミング習得に重要な能力というものは、教科書を理解し必要事項を覚え論理的に考えを組み立てられることであり、これらは日本での伝統的な入試のための受験勉強を通して特によく鍛えることができるところである。プログラミングは大学に入ってから始めても、まったく遅いということはない。 ・日本の教育はまったく悪くない。

    2
    投稿日: 2025.08.11
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    物理学者であり金融の専門家でもある著者が、日本の「お受験」の攻略法について述べた本。さすが物理学者だけあって、データに基づく客観的な論述には説得力がある。私は経験していないが、子供たちはSAPIXに通い、海外にいたために中学受験機会は逃したが、高校受験から一貫校に入っている。アメリカで小学校にも通わせたので、本書の内容はよく理解できた。面白い。 「日本の教育、とりわけ小学校や中学校の公教育、そして、進学実績のある高校の教育は世界的にも大変に優れている。何よりも受験勉強を通して、子供は多くの知識を吸収することができるし、社会に出てから否が応でも向き合わなければいけない競争というものが何かを実体験できる」p6 「統計的には当たり前だが、大卒の平均年収は高卒の平均年収より高い。大学院卒の年収は大学卒の年収より高い。その格差はアメリカでは顕著だが、日本でも傾向は同じだ」p14 「学歴のない成金ほど高価なブランド品が好きな傾向が強い」p15 「偏差値の高い大学に入る一番の実利は何か、と言われれば、それは人気の大企業の採用面接に呼んでもらえる確率が格段に高くなる、ということだ。人気の大企業は、多数の学生から応募があるため、コスト的に全員と面接するわけにはいかない。そこで、書類選考の段階で、大学の偏差値で線が引かれ、その線より下だと書類選考でほとんど自動的に落とされてしまうのだ」p21 「東大は1学年が約3000人、京大は約2800人である。慶応は約6000人、早稲田は9000人程度だ。ここに地方の旧帝国大学などを入れても全部で3万人強である。さらに、上智、東京理科大学、関関同立、MARCHなどの有名私立大学、神戸大学や筑波大学などの難関国立大学を入れても10万人はいかないだろう。日本の1学年の人口が100万人程度なので、こうした大学に入れる子供は同じ学年の上位10%というところなのだ」p32 「一言でいえば、日本の大学入試はある種の科挙であり、卒業大学の格が「身分」と言ってもいいほどのものなのだ」p36 「(著者は日本の受験制度に批判的であったが)実際に身内の子供が中学受験の塾に通い始め、著者は勉強を教えたりしていたのだが、中学入試の問題はなかなかどうしてかなり面白かった。本当によく練られている問題である。こうして日本の受験産業にしばらく関わっていたら、不思議なことにまったく日本の「教育」についての違和感がなくなった。日本の教育とは、こういう競技なのだ、とわかったのである。いま風に言えばeスポーツみたいなものだ。そして、この競技は著者が当初思っていたような害(例えば、与えられた問題を解くだけのロボットのような人間になるみたいな偏見)もそれほどなく、見方によっては日本の中学生や高校生の学力が国際的に高いのは、こうした価値観や教育システムのおかげであることもわかってきた」p41 「この知的競技はじつに日本の子供の半数近く(=約50万人/年)がガチで参加しており、eスポーツの競技人口としてみれば世界最大規模である。そこで身につけられる知識や技能もまったく悪いものではない。むしろこのような広大で豊かな教育インフラが日本にあったことに最初から感謝するべきだったのだ」p42 「(高校の実力)伝統も実績もある、筑駒、灘、開成、桜蔭が日本の進学校トップ4校といって差し支えないだろう(近年ここに食い込んできているのが、神奈川県の聖光学院)」p50 「東大合格のランキングに載っている上位36校の合格者数を足し合わせると1570人となり、東大合格者数約3000人の50%以上となる。日本の高校の数は約5000校なので、東大生の半分以上はこれらたった0.7%の名門高校出身である」P57 「塾には、親や家庭教師にはできない極めて重要な役割がある。それは同じ目標を持つ集団の中に子供を入れるということだ。人間は社会的な動物である。みんながやっていることをやるほうが圧倒的に楽なのだ。不良グループに所属してしまった子供はたちまち勉強をやらなくなる。それと反対に、みんなが中学受験をする集団の中に入れば、子供は自然と中学受験をがんばるようになる。良い意味で同調圧力を利用するのだ」p93 「(塾の費用)ざっくり言うと、4年生は年50万円、5年生は80万円、6年生は120万円ぐらいだ。何か追加的な費用などいろいろ含めて、トータルで300万円ぐらいは見ておこう。これを高いと見るか安いと見るかだが、著者は率直に言ってとても安いと思う。(積み上げれば2mにもなるテキスト、加えてテストや模試も積み上げれば別に2mにもなる)教材をしっかり授業して、宿題を出し、毎週テストして採点してもらえ、質問があれば先生が親切に教えてくれるのである。これぜんぶ自前で準備したらどうなるのかよく考えてほしい」p95 「SAPIXに入れば誰でも最難関校に入れるわけではない。開成中学の合格率8割を超えるには、SAPIX偏差値を見れば67ほど必要である。定義から上位約4.5%だ。SAPIXでも上位1割にも入れない生徒、つまり9割の生徒は開成中学には合格しないのである」p103 「塾間の差はそれほど大きくない。じつはカルチャーなどそれなりに違いはあるのだが、子供はすぐに入った塾のカルチャーに染まっていく。とにかく家に近いところに通えばいい。どこの塾が合っているかはわからないが、入った後に塾に無理やり合わせていけばいい。長い通塾時間だけは確実に負担になる」p108 「難関大学の文系学部を目指す場合、中学・高校でもひたすら日本語の難解な文章の読解をやらされる。こうした大学入試の現代文の対策をするために勉強するのはある種の過剰な学習、もっと言えば有害だというのが筆者の意見だ。科学技術の発展にも経済の成長にも寄与しない、何の中身もない人文系の作家や学者が書く独りよがりの衒学的(げんがくてき)な文章を読まされ、その何の役にも立たない文章の中でもとりわけ意味がわからない悪文に線が引いてあり、どういうことか説明せよ、などと入試で受験生は言われてしまう。実際、具体的に説明すると中身がないのだから、受験生には答えようがなく、そんなものにつきあわされるのはとても可哀相だ」p109 「(算数の点数は個人差が大きい)難関中学の算数の入試問題の困ったところは、ちょうどそのレベルを受ける子供が解けるかどうかのギリギリの難度の問題がズラッと並んでいることである。ある程度の壁を越えておかないと、簡単に0点に近い点数を取ってしまう(小学校のテストは5分で満点を取る子供であってもだ)。算数が苦手で他の科目が得意な子供であっても、算数である程度の点を取るために膨大な時間をかけて対策せざるをえないのである。この最低限のハードルが非常に高いのだが、そこを超えていかないと、他の科目がどれだけできようと一流の中学校に入学することは不可能なのだ」p119 「割とよくあることだが、親子関係が険悪になり、さらに勉強を無理矢理やらされた子供はすっかり勉強嫌いになってしまうこともある。そもそもこれだけ大変な勉強をしても、名門中学に合格する子供は一握りであり、おそらく1割もいない。中学受験というものはとても賭け金の高いゲームなのだ」p139 「東京では教育熱心で比較的裕福な家庭の子供たちが小学校を卒業するとごっそり私立中高一貫校に抜けていく。そうなると、公立中学に入ってくる生徒は、勉強という観点からは上位1、2割が抜けてしまっていることになり、こうした上が抜けた母集団の中で競争すればいい高校受験の方が勝ちやすい、とも言える。実際に、私立中高一貫校で高校からも生徒を受け入れている学校では、中学入試の偏差値より高校入試の偏差値の方が10程度高くなる」p151 「中学受験の勉強量の半分でも英語学習につぎ込むことができれば、小学校卒業時ですでに高校入試に対応できるぐらいの英語力には到達してしまう。二度と使わない算数の鶴亀算などの難問で消耗している間に、楽しみながら英語や数学の勉強をどんどん進められれば理想的だ」p156 「(大学入試改革(英語))リーディング、ライティング、リスニングにスピーキングと日本の大学の英語入試で4技能すべてを見ようとしたが、反対が多く頓挫した。(既得権益が大きい)」p163 「日本人の子供が英語をできるようにするにはどうしたらよいか。小学生高学年から中学生ぐらいのときに英語が母国語の国の学校に留学させて帰国子女にすればいい。以上である」p171 「幼少期に親の赴任でアメリカなどに住んでいてネイティブと同じように英語をしゃべっていた子供でも、小学校の低学年ぐらいで日本に帰ってきて、何か特別な英語力を維持するための環境を用意しないと、ものの見事に忘れてしまう。これが日本に帰国するのが小学校の高学年以降になると、ちゃんと覚えている」p176

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    投稿日: 2025.06.02
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    正に末っ子が中学受験生。私達夫婦にとっては最後。 最後くらい公立でもよいのでは? と思っていた末っ子に甘い母に対して 父は信念を曲げなかった。 結果はどうなるか分からないけど、 親子で同じ目的に向かって頑張る、 いい時間に出来ればいいかなと思う。 中学受験算数、答えは出せるのに教えられない。 末っ子にして初めて塾に放り込んで、 楽だなぁとしみじみしている。 今は適性検査って、普通の教科型入試とは違うのね。 もう親だけではお手上げです。 大学に入ったらルールが変わる、 は、勉強ではなく恋愛関係で実感しました。 不純異性交遊(死語!)を強力に警戒していたはずの親が、いきなり「いい人はいないの?」って聞いてくるんだもの。でもって、いい人を連れて行ったら、相手の出自やら何やらに難癖つけて強力に潰しにかかるんだもの。 私の選んだ人なら反対しないんじゃなかったの? その程度でポシャる相手だったから、所詮その程度のご縁、と今なら納得もするけど、不信感の残り香みたいな物は未だに抱えてる。 本の内容とは全然関係ない愚痴でした。

    3
    投稿日: 2024.10.07
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    日本の公教育はコスパがいい。 SAPIXなどの塾の話も。 海外留学の話も。 公立校行って海外留学がコスパいいのかな。 日本の教育は英語がネック。

    0
    投稿日: 2024.07.31
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    いろいろと難解な表現や婉曲された表現があるが、日本の公教育はまずまず大丈夫ですよ。と。そのうえでどのようにするかを示している点や、過剰に危機を煽ったりするようなことはないのが評価できた。

    0
    投稿日: 2024.05.07
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    中受の基本的な仕組み、心構え、費用面などにも言及されていて入門書のようなイメージだが、やや言論が尖っているか。日本の教育も完全に悪いものではないと思えるようにはなる。

    0
    投稿日: 2024.04.15
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    小学校高学年から中学まで海外に留学を2年以上、確かにコスパよさそうな選択肢。 これから日本が落ちぶれて海外の方が儲かることを考えるとなおのこと。

    0
    投稿日: 2024.04.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    近所の本屋で特集されていたので購入した。 私立・公立のメリット、塾のメリット、それぞれの費用を広く知ることができた。 筆者の成功体験談がメインの部分も多く、気にかかる所もあった。 以下、印象に残った ・中学受験塾は同じ志を持つ仲間を集める場として、家庭にはできない役割を持つ ・中学受験の算数は高校以降は使わない。一方、公立高校は中高一貫に比べ、数学の遅れで不利 ・英語に注力すると、大学受験まで活きる。小学高学年から英語を学習し、中学で英検二級が目標

    1
    投稿日: 2024.02.27
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    学歴に関する考え方が学べるのかと思いましたが、予想通りの内容でした。 現代の大学受験はいわゆる科挙、最終学歴がその人の身分を決めるということ。 しかし、一つ疑問なのはその学歴を用いて高い身分を獲得した人でも人生転げ落ちる人はいる?その人たちの違いや失敗については書かれていない。

    4
    投稿日: 2024.01.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    現代日本社会における、学歴や受験といったゲームのルールと攻略法を改めて学べた。 ・卒業生の平均年収は偏差値に比例 ・中学受験はダビスタ ・公立中学経由で高校受験する方が、中学受験に比べ安く選考も楽 ・英語習得には、中学生くらいの時期に英語圏の現地校への留学が良い

    0
    投稿日: 2024.01.06
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    日本の学歴や受験を批判するスタイルではない。総じて日本の教育はコスパが優秀ということがわかりまずは一安心。受験塾や海外留学のコスパの論述は参考になった。

    6
    投稿日: 2023.11.27
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    日本の受験産業の仕組みについて、客観的、合理的に解説した一冊。著者のブログや著書はどれも同じスタンスで描かれていていて共感できるのだが、本作もそうでした。

    1
    投稿日: 2023.08.30
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    2023.06.20 良書。当たり前のことを冷静に説明してくれた。 日本の将来を考えると自分の辿ってきた進学の考え方でよいのかについて解きほぐしてくれた。感謝です。妻にも読んでほしいけど、1年に一冊読まない人だからどうかな?

    0
    投稿日: 2023.06.20
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    中高大、どの段階でどの学部を受験するのが良いか。投資に見合ったペイを考える、辛辣だが興味深い考察。 中学受験にかかるコストと親の負担など費用の話から、科目ごとのいつまでにどのレベルまで身につけるべきか等、社会人になってからのスキルも含めた幅広い内容。 結局は本人のやる気に収束するとはいえ、考えさせられる。受験は課金ゲームと良く言われるが本書でもダービースタリオンがたとえとして出てくる。 一つの真実を突いた本ではあるが、子供の教育をコスパだけで考える親にはなりたくない。ただし参考になる一冊。

    0
    投稿日: 2023.05.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    内容的には平凡で、中学受験生との関わりがある人なら知っているような内容ばかり。 数ページに一回、「まぁ、私は論文も英語でしか書いたことはないけどね」というような記載が繰り返され、著者のあふれんばかりの承認欲求に食傷気味になる

    0
    投稿日: 2023.05.21
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    著者自身の個性的な経歴や他国の教育制度との比較を踏まえ、ステレオタイプではない日本社会の課題を指摘しており、頷くことが多かった。 特に印象に残るのは、都会の子どもは受験の厳し競走社会で切磋琢磨することを大人に制度化されてしまっているのに、その大人の日本社会は、規制、終身雇用などで、国内でも、国際間でも競走しない制度が構築されているというギャップへの疑問である。 そう言われてみれば、家庭や職場でストレスフルではあるが、かつての子ども時代にいては受験や部活で日々競走が求められ、ストレス発散の自由も大人と比べると制約が大きい中で必死もがいていた。当事よりは今のほうが、競走という点に限れば、プレッシャーは小さいかもしれない。 大人にはワークライフバランスという概念があるが、子どもには同様の問題提起はない。 あえてではないかと推察するのですが、一見俗なテーマを、流行語的表現を用いてタイトルにしてはいるものの、教育関係者・親世代以外にも一度の価値あり。広く読まれてほしい本。

    0
    投稿日: 2023.05.12
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    https://twitter.com/takmsk/status/1639888065538953218?s=46&t=Nkx4ZCJ2jr3m_ildWQdk_g

    0
    投稿日: 2023.04.30
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    日本の教育の「攻略本」として面白く読めた。 ところで筆者の学歴はどのようなものか検索しても出で来ない。 わかっているのは一流大学の理系ということぐらいだ。

    0
    投稿日: 2023.03.28
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    わかりやすい。(まだ小学校低学年の)子供を将来的に東大(くらいの学力の大学)に合格させたい、東大卒ではない親が、教育方針を考えるときに読むのに適してそう。 中学受験させるかどうか参考にするために読み始めたけど、そもそも日本にとっての学歴とはどういうものか(意味があるのか)、受験、大学、塾の役割と意義、受験科目と子供に課金する際の大きな分岐点など、今まで誰もあえて体系立てて言語化してなかったところがかなり根本から書かれている。これを読まなかったら周りに流されて受験戦争に参加させたり、途中でいきなり海外留学させたり、挙句の果てに勉強嫌いになって燃え尽き症候群になったりしそうだった。現代日本でどう戦略を立てて「受験」というレースに臨むのか、自分の家の経済状況と子供に期待できる頭の良さはどれくらいなのか、そういうものを考えられるきっかけになった。英語のくだりだけいきなり受験から離れて語られて戸惑った。結局著者の場合は地頭と好奇心でなんとかなってるから、、、

    2
    投稿日: 2023.03.20
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    どのようなコストパフォーマンスで我が子にお金をかけるかを考えさせられた。高学歴な大学に進んだ方がコストパフォーマンスに優れているということもよくわかった。この先の世の中でも学歴は重要なのであろうか…。

    0
    投稿日: 2023.02.12
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    なるほど確かにと思うところもないわけではないが、改めて、教育論者は自身の経験でしか語れないし、自身の経験を成功例だと思っているフシがあると感じた。

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    投稿日: 2023.01.31
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    私は、就職してから役立つとか、実践的な教育をするべきだという意見だったが、本書によれば ・高校までは、あらゆる可能性を潰さないために満遍なく勉強する ・大学は、就職予備校ではなく学問をするところ ・これは世界共通 なので、日本の教育を否定するのは筋違いである。 ということで、なるほどと思った。 ただ現実問題として、99%の人が就職するわけだが、そのための活動は自主的に行う必要がある。 高校後に大学に進む、というのはあくまで選択肢の一つであって、それが現代の企業や社会人のニーズとはかなり乖離してきている にも関わらず、 それに代替する有力な選択肢が示されていない ということなのかもしれない

    0
    投稿日: 2023.01.18
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    コスパで学歴を考えるという身も蓋もない内容が素晴らしい。あくまで学歴。学力とか、知能とかそういうのではない。合理的に学歴を上げるための最適解を求めるもの。 中学受験は必要ないですね。 英語が大事。 日本で大学出て海外の大学院のルートが一番。なるほどねえ。 日本の教育システムは素晴らしい。 中学受験をすることの価値は大学の偏差値を2-3上げること

    1
    投稿日: 2023.01.14
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    当然ながらこの本は子供がまだ小さい教育パパママ向けで、それ以外だと読んでも仕方ないかも。藤沢節も薄めなので物足りない。ただし想定読者ではなくても、論理立てた文章構成やデータの使い方、読みやすい言い回しはいつも通りであるため、自身の筆記スキルの参考になります。

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    投稿日: 2023.01.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    尊敬するMさんが紹介していた。 図書館にリクエストしてみる。でも、書店で探して買っちゃった。 面白い! 私は、子育てほぼ「あがり」なのに、なぜかこういう本好きです。 地域性もあり、我が家は公立メインで進学しましたが、日本の公教育はコスパが良いに、ちょっとホッとしました。 日本の大学を出て、奨学金を得て海外の大学院に行く! 日本の大企業に就職して経験を積み、外資系に転職! その能力やガッツが欲しいなぁ… コスパで考える…面白い視点ですね。

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    投稿日: 2023.01.05
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    面白かった。英語推し。 理系なら大学までコスパの良い日本の大学、大学院から海外、あとは小学校高学年〜中学で留学もあり。

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    投稿日: 2022.12.29
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    中学、高校と公立に行くのに比べ、ざっくり1千万余分に費用がかかる私立中高一貫校の効果は、平均すると、偏差値約3ポイントの上昇。つまり、ワンランク上の大学に行けるというのは興味深い。マーチが上智、上智が早慶。一浪が現役。偏差値は、分散が大き過ぎて、平均では語れないが、このコストパフォーマンスをどうみるか。

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    投稿日: 2022.12.13
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    中学受験から現行の日本の大学入学に至る前後までにどのような障壁があるか、またどれほど世の中の親たちがお金を注ぎ込んでいるかを理解できる。また子どもが大きくなったら読み返したい

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    投稿日: 2022.12.05
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    著者らしい“身も蓋もない”実利主義が心地よい 中学受験のコストは約1,000万円 (小4からの塾、私立中学) 普通の家庭ならその分を名門公立高校ルートに投入した方がお得 (高校受験の塾一年、大学受験の予備校一年、短期留学) ● 東大、京大、早慶、旧帝大で3万人 上智、理科大、関関同立、マーチ、難関国立で十万人に満たない 一学年の人口は100万人程度なので、ここに入れるのは上位10% 中学受験は掛け金の高いゲーム 時間と労力をかけて、名門中学に合格する子は1割もいない 139 ●中学受験ルートの効果 遺伝要素も加味すると 1000万円+親の多大な労力を支払って 偏差値1.5アップの見込み 大学のランクが上がるほどではない これをどう見るか

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    投稿日: 2022.11.29
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    子どもの幸せを祈るすべての親に読んでもらいたい。東大とはなんなのか。大手塾の儲けのカラクリとは。そして話せる英語を習得する方法が余すところなく書かれている。やっぱりすべての親には読んでもらいたくない。ライバルが増えるので。

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    投稿日: 2022.11.21