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魔女の冬
魔女の冬
キャサリン・アーデン、金原瑞人、野沢佳織/東京創元社
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総合評価

5件)
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1巻からずっと辛いし痛いしが続いたけど、ようやく終結。 3巻は多少?ほんの少しだけ?ユーモアを感じるところがあって、まだしもだった。

    0
    投稿日: 2025.05.29
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    冬の王の力を借りてモスクワを守ったはずのワーシャだったが、彼女を魔女と糾弾する司祭コンスタンチンの策謀で更なる窮地に陥る。ワーシャを助けた冬の王は力が衰え、絶体絶命の中、ワーシャは自分たちの血の繋がりの真実を目の当たりにする。 折しも、南方ではタタールの群勢がモスクワをうかがい、ドミトリーはサーシャを伴って圧倒的な敵との戦端をひらく。ここに『クリコヴァの戦い』が幕を切って落とされる。"力"をもつに至ったワーシャは精霊たちの力も借りて戦いに臨む。少女の成長物語から始まった本作はこの大戦で終末を迎える。ワーシャと冬の王の運命は…。 広大なロシアの大地と自然の絶唱である。 第1巻の感想で書いたように、ロシアの歴史や文化、昔話などに愛着がある人には、たまらない魅力がある作品だと思います。私もその一人です。 しかし、2024年の今、現代のロシアという国家が世界に撒き散らしている害悪は目を覆いたくなるような状態です。本作が最後に描いているのは、『タタールのくびき』と呼ばれる時代を克服した、最初の端緒と位置付けられる歴史的事実を舞台にしています。はたしてロシアはどこから間違った道を歩んできたのでしょうか?そう考えると、この作品がアメリカ人によって書かれたものである事が、多少の救いになっているのかもしれません。 …いずれにしても、とても良い読書体験ができました。(私のように変わった人に)お薦めです(笑)

    27
    投稿日: 2024.10.03
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    海の王は森の魔女を妊娠させて逃げたクズなのか、魔女が身を隠したのかどっちだ。 全体的に恋愛要素が申し訳程度で、チョルト達との交流や冒険メインなところが良い。

    1
    投稿日: 2024.02.10
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    冬の王 三部作の三 ワ―シャの戦いは終わりを迎える。マロースカとメドベードとの関係にも変化が訪れる。領主の娘としては異色の心の少女は多くの出会いの中で自立した女性になっていく。 ぎゅーーっと縮こまっているときも、うわーっと広がっているときも彼女はやっぱりワ―シャだった。 それはとても気持ちのいいこと

    3
    投稿日: 2024.02.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    第3部 〈完結編〉 堕ちた神父に煽動された暴徒たちによって愛馬を殺され、魔女として捕らえられて火刑に処される寸前でかろうじて異界へ逃れる…と、初っ端からまたしても満身創痍すぎるワーシャ。あまりにも強大で邪悪な敵に対し、17歳の少女がたった1人でどうやって立ち向かえばよいのか(やめておけばいいのに、なぜ何度もわざわざ危険な目に遭うのか…)。 孤立無援の苦しい旅の中で、初めて現れた小さな仲間(キノコの精)や馬たちとの交流が微笑ましい。そして、再会した冬の王とのロマンスも。。 クライマックスは、ルーシの諸公国が結束して敵国タタールの襲来を打ち破ったクリコヴォの戦いという史実に基づいているが、ワーシャはロシアの土着の精霊(チョルト)たちに呼びかけ共に戦うことで見事勝利に導く、というエンディング。 ふと、今のルーシ(ウクライナを含むロシア)で同じ民族で殺し合っているのを、チョルトたちはどんなに嘆いているだろうと思った。『神などいない —— あるのは信仰だけ』という悪霊の台詞に納得。 誤訳なのか原文のミスなのか、文中に語句の重複があったり、人名の入れ違いのために話の辻褄が合わない箇所がいくつか見受けられたのは残念だったが、トントン拍子に刊行してくれて有難かった。 壮大なファンタジーがあっという間に完結してしまって寂しくもあり、ワーシャと冬の王の後日譚や姪のマーシャを主人公にした続編が出たらいいな。実はバーバ•ヤガーと海の王(⁉︎)の血をひいてたというのも唐突だったので、そのあたりのルーツも気になるところ。

    2
    投稿日: 2024.01.22