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怪談
怪談
円城塔、ラフカディオ・ハーン/KADOKAWA
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総合評価

5件)
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    次の次の朝ドラ「ばけばけ」の題材が小泉八雲ということで手に取った1冊。海外向けに紹介したものを芥川賞作家の円城塔が翻訳。知っているようなはずの話でも逆輸入バージョンになっているので、こんな話だった?となったりするところも。

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    投稿日: 2024.12.23
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    「怪談」って日本の古典文学のような気がしていましたが。厳密には違うのかな……そうだよね、海外出身の方の感性で描かれた物語なんだよね、ということを今さらのように認識させられました。なるほど、英語圏の方が当時読まれたらこんな印象だったのかも、というのがよく分かります。 絶妙な言語感覚。よく知っている日本の風土のはずなのに、なんともいえない異国感が漂います。どこかまったく知らない国の話のように思えるなあ、と感じましたが、それこそが訳者さんの意図だったのですね。どれもが読んだことのある作品なのに、とても新鮮でした。だけど「セガキ・サービス」ってのには笑っちゃった。

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    投稿日: 2024.10.08
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    ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の「怪談」を新しいアプローチから訳出した本で、新鮮な読後感を得た。新しいアプローチとは、異国人であるハーンが日本の怪談に接し、それを欧米の人々に語ろうとした感動と驚きを伝えようとしている点だ。要するに、外国人は日本の怪談をどう読んだか、ということが分かる。そのため、人名や地名はカタカナ表記(芳一はホーイチ、壇ノ浦はダン・ノ・ウラなど)にして、英語表記の名詞はあえてそのままにしてある(縁側はベランダ、刀はロングソードなど)。その結果、読者は日本の物語なのに、どこか異国の話を、たとえばアラビアン・ナイトの一節を読んでいるような気にさせられる。何度も読んだ「怪談」とは、まったく別の本のように思えた。

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    投稿日: 2024.01.29
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    ほん3さんのレビューを見てなんじゃコリャ!?wと気になった一冊です 図書館に行ったらあったのでそのまま図書館で時間を潰しながら完読 読んでみてもやっぱりなんじゃコリャ!?wです 『ミミ・ナシ・ホーイチ』『ダン・ノ・ウラ』 『陽の方へ回る花は ヒ・マワリ』 そして最高なのはやっぱり 『サムライは自らのロングソードを抜く』 ですねwww ほん3さんのレビューのこの一文がどーしても気になってこの本を手に取ったようなものですw 訳者あとがきに以下の文章がありました 日本という未知の国の物語を、英語読者に向けて語るハーンの流儀を再現すると、日本の言葉はただのアルファベットの連なりで得体のしれない音となり、読み手の前に呪文のように放り出され、全てが説明されるわけでもない。当然これは、英語読者にとって「読みやすい物語」ではなく「驚異の書」として受け止められたことだろう。 英語読者だけでなく日本語読者にも「驚異の書」でしたw ホン・サン・サン、オモシロイ・ホン、ショウカイ、アリガトウゴザイマス(^^)ワラ

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    投稿日: 2022.12.22
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    円城塔の新訳版。一部の単語をカタカナで綴り呪文のように見せることで不思議な異化効果を生んでいる。つまりは「当時の英語読者のように読む」ための訳し方。すごい。翻訳ってこんなことも出来るのか。稀有な読書体験を堪能しました。

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    投稿日: 2022.10.14