
総合評価
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powered by ブクログ本日のレビューは、こんなクイズからスタートしましょう。 『ここは変化を憎む牢獄のようなところだ。座っていれば飢えることもなく、最低限の教育は授けられる』。 さて、ここはどこでしょうか?いきなりの難問です。『牢獄』という恐ろしい表現に緊張が走りますが、『座っていれば飢えること』がないということですから地獄のような場所でもないのでしょう。そして、大きなヒントが『教育は授けられる』という言葉にありそうです。 はい、答えは学校です。そして、こんな思いを口にするのはその学校に通う一人の女子生徒なのです。まあ、学校には人それぞれの思いがあるでしょう。必ずしもそんな場が好きというわけでもないと思います。しかし、上記した思いはどこか尋常ではない思いを感じさせもします。この学校はどんな場所なのでしょうか?そして、そんな学校に通う生徒は何を思い毎日を送っているのでしょうか? さてここに、”カトリック系女子高校”に通う3人の女子生徒に光を当てる物語があります。『ノアの箱舟』や『マタイの福音書』という言葉のいきなりの登場に驚くこの作品。3人の女子生徒それぞれの想いの繊細さに彼女たちの心を思うこの作品。そしてそれは、『秘密を知っている気心の知れた友人』との日常を生きる少女たちの青春の一ページを見る物語です。 『なゆちゃんとお父さんは、私がいないと本当に駄目なんだから』と『一時退院し』、『家の中の細々としたことを点検』する母親にそう言われたのは主人公の五十嵐那由多(いがらし なゆた)。『そうだね』と笑う那由多でしたが、『それは嘘』、『父と私は、母がいない生活にもそれなりに慣れ、居心地よく日々を送ってい』ました。『あら、電球切れてるの』と『目ざとく気がついて、ソファから立ち上がった』母親が『椅子を運ぼうとする』のを『慌てて止め』た那由多は、電球を取り出し『椅子に上ろうと』しますが、『落ちたら大変だから』と押しとどめられてしまいます。『なゆちゃんはお母さんがいないと駄目ね』と『もう一度そう言』う母親。 場面は変わり、『夕方というには遅い時間になって、前後するように兄と父が帰ってきた』という中に、『近所にある小さなレストランに行った』家族。『父は珍しく、兄につきあって少しアルコールに口をつけた』一方で、『最後まであまり料理に手をつけなかった』という母。『それが、家族が揃って食べた最後の夕食にな』りました。『翌日には病院に戻』った母は、『四十八日前に死』にました。そして、『明日は四十九日だ』という中、『夜は外で食事でもしようか』と誘う父は『なにか食べたいものはあるか』、『どこがいい。横浜でいいか』と誘ってきます。『横浜がいい。明日は翠(すい)の家に行こうと思ってるから』と返す那由多。『自室に引き上げた』那由多は、『携帯電話を取りだし』『翠の自宅』に電話します。『今日のデートはどうだった?』と訊く那由多に、『夏休み映画を観たわ』と答える翠は『主人公の筋肉ばっかり見てた』と言います。『だから生島君を選んだの?』と訊く那由多に『まあね。あの予備校で親しい男の子の中では一番ガタイが良かったし、彼なら適任だと思ったのよ』と返す翠は、しばらくの沈黙の後、『映画の後、薫の家に行ったんだ』、『薫ったら、今日は家に誰もいないから、って切り出すまでに二時間もかかってさ』と続ける翠。『それで?』、『それで…結局できないって言うの』、『あらあらあら』と会話する二人。『さんざん人の身体をいじくりまわしておいてさ、その…たたないって』と言うと爆笑する翠。『生島君って本当に健全な男子高校生なの?どっか悪いんじゃないの』、『それか私によっぽど魅力がないか、よ』、『そんなことはないでしょう。木の股を見ても発情するのが高校男子だと聞いてるけど』と会話する二人。『生島君も初めてだったんでしょう?緊張しちゃったんじゃない』、『いくらかガタイが良くても脳みそまで筋肉なのも困ると思って、少しは脳に襞のありそうな薫とつきあったんだけど』、『あんまりな言われようね』と会話を続ける二人は、『明日行くね。おやすみ』と言う那由多の言葉で電話を終えました。そして、『静けさと夜の風に誘われてベランダに出た』という那由多は『海を目指して流れている』鶴見川を見ます。『私は何も体験しない。私は何も希望しない。ただ、旧約聖書に出てくる大洪水みたいに、すべてを押し流してしまおうとする強い力が体内にあるのを感じる』那由多は、『人生をやり直せるとしたら、いつに戻りたいか、という意味のない仮定』を思います。『戻るのなら、十年前の兄の誕生日に』、と考える那由多は、『明日のことを伝えるために、一人暮らしの兄の部屋に電波をつな』ぎます。そんな那由多の『聖フランチェスカ二年』の日常が描かれていきます…という第一章〈洪水のあとに〉。3人の女子生徒の先頭を切って描かれていく物語の独特な雰囲気感に魅かれていく好編でした。 “私は、なにをしているんだろう。どうしたら「私」でいられるんだろう?カトリック系女子高校に通う、三人の少女、那由多、淑子、翠。性格の異なる三人の「私」は、家族、学校、男たちの中にあって、それぞれが遠いはるかを、しずかに深くみつめている。「秘めごと」をかかえる彼女たちの微笑の裏側の自由。甘やかな痛みの底に眠る潔くも強靭な魂。自分を生き抜いていくために「私」が求めていたことは ー”と内容紹介にうたわれるこの作品。2002年3月1日に単行本として発表されたこの作品は、三浦しをんさんのご経歴の最初期に属する作品です。今やかっ飛んだ作風が魅力のしをんさんですが、昨今の文体に慣れた身にはこの作品は衝撃でしかありません。これって本当にしをんさんの作品なの?と問いかけたくもなる、ある意味でしをんさんらしくない表現に満ち溢れています。 『私を構成している小さな粒。その粒の微細な波動をなぞるようにして、母の乾いた声は私の膚の下にもぐりこんだ』。 作品冒頭、那由多が主人公となる章に登場するのがこの表現ですが、こんな比喩が登場するしをんさんの作品はないですよね。意味がわかるようなわからないような、なんだか難しいです…。 『白いレースのカーテンが船の帆みたいに膨らみ、わずかな時間そのまま静止し、急速にしぼんで網戸に張りついた』。 こちらは、『カーテン』の動きを比喩したものですが、今度はわかりやすいです。イメージが掴めます。でも、なんだか今のしをんさんの作品からすると、とってつけたような印象も抱きます。 『私は泣いている。この世のどんな生き物も聞くことのできない周波で泣き声をあげている。光が心臓を射し貫いた。この甘い痛みを私は知っている。脊髄が痺れて私は崩れ落ちた』。 これもすごい表現です。さまざまな要素が詰め込まれ、ドラマティックなまでにシーンを演出しています。インパクト絶大な表現ではあるのですが、表現が凄すぎてどこか取り残される気分にも陥ります。私はしをんさんの小説をコンプリートしていますが、この作品は今までに読んだことのない異色の作品であることに違いはありません。 さて、そんなこの作品の舞台となるのが”カトリック系女子高校”です。どんなところかをまとめておきましょう。 ● 『聖フランチェスカ』ってどんな学校? ・『学校は丘の上にあり、窓からは濃い緑と白く霞んだような海が見える』。 ・『聖フランチェスカには大学はなく、中高一貫教育をうたい文句にしていて、ほとんど生徒全員が受験して大学に進学する』。 ・『中学から入ってきた人たちと、幼稚舎からフランチェスカにいた人間との間には、確実な違いが存在した。それは外の世界を知っているかいないかということと同時に、家庭の金銭的なレベルの問題でもあった』。 ・『二期制で、他の大多数の学校と違った暦で運営されている』 ・『丘のゆるやかな傾斜を利用して建てられた校舎』、『どの棟も三階建て』、『一本の桜の木がある中庭を、西洋の中世の館のような灰色の建物がロの字型に囲む』 いかがでしょうか?どことなく絵になる雰囲気が伝わってもきます。そして、この学校が『カトリック』だということがこんな表現でもわかります。 『夏は灰色、冬は黒のカトリックの法衣を頭から纏ったシスターたちは、毎朝修道院の扉を開けて校舎の廊下に静かにあふれ出す』 物語は、そんな『聖フランチェスカ』を舞台に、そこに通う3人の女子生徒たちに一章に一人ずつ光を当てながら展開していきます。章題とそれぞれの章で主人公を務める生徒をご紹介しておきましょう。 ・〈洪水のあとに〉: 五十嵐那由多 ・〈地下を照らす光〉: 坊家淑子 ・〈廃園の花守りは唄う〉: 中谷翠 まず特徴的なのがその章題です。この作品は『カトリック』の中高一貫校を舞台としていますが、そこには唐突にこんな文章が織り込まれていくのです。 『洪水の後に、すべてが押し流された大地が現れたとき、ノアは、箱舟に乗った動物たちは、どんな思いでその新しい土地を眺めたのだろう』。 まさかの『ノアの箱舟』の登場です。私がここで改めて書くまでもなく、ノアは旧約聖書「創世記」に登場する、大洪水から家族や動物と共に箱舟で救われた人物のことです。第一章の〈洪水のあとに〉とは、まさしくそのノアのことを物語の背景に当て波めながら描いていきます。このような世界観が好きな方には非常に興味深く読めると思うのですが、どこかかしこまった文体含め、合わない人には全く合わないように思います。かく言う私もどうもピンとこず、なんなのだろうこの作品は…という思いがつきまとってしまいました。 一方で物語では、『聖フランチェスカ』を舞台に3人の生徒たちの青春と、それぞれの関係性が描かれていきます。3つの章にそれぞれが主人公となることから、それぞれの視点から見た他の2人の印象も描かれていきます。例えば那由多から見た翠の印象です。 『私は翠ほど美しい子を見たことがない。彼女は決して派手ではないが、昔の映画女優のように清楚で凜とした容姿をしている』。 一方の翠から見た那由多はどうでしょうか。 『那由多だけは特別だった…友情というにはいささか逸脱しているこの思い。でも恋とも少し違う。言葉にすることができない感情は、それでもたしかに胸の内にあって、そのことを考えるといつも少し泣きたくなる』。 えっ!というこの翠の思い。女子だけの中高一貫校には独特な雰囲気感があるように思いますが、彼女のそれぞれへの想い、内に秘めたる想いが物語では余すことなく描かれていきます。この辺りもかつて女子校に通われていらした方とそうでない方でずいぶんと印象が異なってくるように思います。物語は、定番とも言える教師との秘めた関係性、まさかの痴漢との対峙、そして親との関係性など少女たちが大人の階段を上っていく中で出会うさまざまな人たちとの関わり合いを織り交ぜながら、それでいて上記した『カトリック』的な重なりも背景に描いていきます。ちょっとしたことで崩れてしまいそうな少女たちの脆く儚い青春の日々が描かれていくこの作品には、作家として最初期のしをんさんだからこその静かな熱量をそこかしこに感じさせる独特なバランス感の上に展開する絶妙な塩梅の物語が描かれていました。 『ここは小さな廃園だ。恋から遠く離れ、さびしいけれど穏やかな眠りにまどろむ少女たちの園だ』。 そんな思いを個々に抱きながら、一見平穏な女子校の日常を生きていく3人の女子生徒の姿が描かれていくこの作品。そこには、舞台を『カトリック』の中高一貫校としたからこそ醸し出される独特な雰囲気感に満たされた物語が描かれていました。『「ヨハネによる福音書」で、イエスは病で死んだラザロを生き返らせていた』と唐突に登場する聖書の記述が物語をある意味で先導するこの作品。三者三様の青春を生きる3人の少女たちそれぞれの『生』と『性』との関わり合いを見るこの作品。 『教師も、生徒も。閉鎖空間に押しこめられて少しずつ狂っていく』と冷酷に綴られる文体と、少女たちのある意味での奔放さの不思議なギャップに新鮮な読書の時間を味わうことのできる、そんな作品でした。
294投稿日: 2026.01.06
powered by ブクログ女子校小説。 三人の少女の目線で語られるミッション系女子校の話。シスターフッドという言葉から想像するものとは少し違うかもしれないけれど、女子高校生たちの自他へ向ける眼差しが、緻密にリアルに描かれている。 年頃なので愛や性についても赤裸々に語られているんだけれど、三人ともけっこう独特で、感情移入がしづらい。特に淑子。 三浦しをん作品は、小説もエッセイもハイテンションな陽寄りのものばかり読んできたので、「どうした!三浦しをん!!」と言いたくなるくらい雰囲気が違ってタジタジ。 三浦さん、ミッション系女子校出身だもんね。なんかのエッセイで「カーストはなく、離小島がいくつか存在している感じ」と書いていたことを少しシリアスに描いた感じかな。確か幼稚園から大学までのお嬢様学校で、超絶お金持ちもいたとか書いていた気もする。そのエッセイで描かれる女子高生像との差がすごいな! ネタバレすると、痴漢や性暴力をイメージさせる描写が出てきます。そして淑子の場合は教師との恋愛。私は高校生以下と教師の恋愛ってけっこう地雷なんですが、本作は教師が地雷を踏み抜くクズ男でして…。どんな理由があっても、未成年に手を出しちゃいかんぜよ!というイライラを腹に溜めながら読みました。
2投稿日: 2025.12.17
powered by ブクログ3人の少女に焦点が当てられた 「色々なもの」に対する「恋心」の話。 全体的に暗い雰囲気の中話は進んでいくのですが、 どこか共感できるところが散りばめられてる。 亡き母へ、禁断の恋、生まれてこなかった兄へ… 青春はキラキラしてるだけじゃない。
1投稿日: 2025.12.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
穂村弘さんの解説1行目の『「女子校もの」が好きだ。』私がこの本を手に取った理由はこれに尽きる。その中でも結構読みごたえがあって、好きだった。 パンドラの箱に入っていたのだから、希望も災厄のひとつなのではないかと主人公は語る。そうかもしれない。でも彼女たちの未来が幸せであってほしいなぁ。そんな単純なことではないかもしれないけれど、願わずにはいられない。
6投稿日: 2025.11.27
powered by ブクログ23年前の作品。しをんさんの明るく元気でユーモラスな作品を多く読んでいたので作風に驚いた。舞台は丘の上にあるミッション系の女子校。息が止まりそうな位繊細な日々を3人の視点で描いてる。女子校あるある、宗教の時間あるある、時が止まった様なセピア色の学生時代が懐かしい。
13投稿日: 2025.07.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
女子校に通う3人の物語。タイトルから勝手に甘く危険なお話的な感じかと読み進めたら全然違った。特に那由多の痴漢のシーンは衝撃。読むのを戸惑ってしまった。 3人それぞれの思い、抱えたもの、交わりそうで交わらなくて。物語のラストがどうなるのか、気になりつつもふんわり余韻を残して終わる感じも好みです。あとがきになんだか救われました。
1投稿日: 2025.07.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
箱庭で暮らす少女たちの狂いを描いた小説。らしい。らしいと言ったわけは、後書きにそう書いてあったから。那由多が遭遇した痴漢や淑子の母親の狂いが強くてよくわからなかった。 おそらく、リアルを表現するため、あえて淑子の失踪のオチや脅迫文の真相を曖昧にしたのだろう。でも曖昧にしてるわりに狂いの表現も曖昧だから全体的にふんわりしてた。 読みやすさを重視するか、独特の世界観で読者を置いてけぼりにするか、どっちかに偏った方が良かったかもなぁ。 痴漢のアグレッシブさが1番面白かった。 少女たちの感覚の鋭さ(那由多の洪水が迫る感覚、淑子の誰にでも仲良くなれるため誰の1番にもなれないと思うところ、翠のまわりの変化を気にせず思考を巡らせたまに存在しない兄と対話するところ)が参考になった。
0投稿日: 2025.07.02
powered by ブクログ幼少時からエスカレートの女子校ミッションスクールに通う、3人の高校生のお話。真相がわからないままに終わってしまう事もあるけれど、こうなのでは‥と考えるモヤモヤ感が楽しい。 主人公の設定を途中で変更したり、読み手を惹きつける文章が面白くて引き込まれてました。
0投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログ雰囲気が好き。本当に大好き。 独特のテンポで抽象的な表現で三人の内情が記されていくからちょっと難しいところもあったけど、とにかく翠が最終的に提唱した愛の答えがすごく好きだな。 私の感覚にぴったりでびっくりした。 三人の読書量に比例して使われてる単語だったり表現だったり、そういう文章で表される細かい部分が丁寧に変更されてて感嘆した。 図書館で借りちゃったからまた買い直したいな。
1投稿日: 2025.04.13
powered by ブクログ「洪水のあとに」 依存に近い感情は。 幼いながらに必死に訴えてきているというのに、激昂することもなく静かにことを終わらされたら逆に虎馬になるだろ。 「地下を照らす光」 好きになったのは。 これだけ色んなことを考えながら日々を過ごしているのならば、言葉にして吐き出してしまった方が気楽になるだろう。 「廃園の花守りは唄う」 あの子との関係は。 毎日会話している相手だったとしても、互いに腹を割って話すような仲でなければ何か起きても分からないままだろう。
0投稿日: 2025.04.01
powered by ブクログ年頃の青年の世界と視野とはどうして、こんなに狭窄していんだろうか。カトリック系私学、しかも小学部から附属する女子校を舞台に描かれた本作を読む者は、性別問わず思春期の甘苦さを反芻せずにはいられない。
6投稿日: 2024.11.30
powered by ブクログ那由多、淑子、翠、みんなどこか狂っている。 でも心からおかしいわけじゃなくて、少女ならではの妄想に取り憑かれている感じ。 それが文から感じ取れて、読んでて面白かった。 解説もしっくりきてよかった。 私も「女子校もの」結構好きかも。
0投稿日: 2024.11.24
powered by ブクログ純文学味が強すぎて読みにくかった…解釈が難しい。 狂った感じ 他人からは普通に生きているように見えても、人はそれぞれ何かしら狂った部分を持っているような気がする
0投稿日: 2024.07.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
女子校に通う3人の主人公。男性を巡る女同士のぶっちゃけトークが強烈で、「うわっ、女子校トーク来たか」と序盤から面食らってしまった。 「私はなにをしているんだろう?」「どうしたら私でいられるんだろう」と、掴みどころが無く不安定な心境でありながら、思い詰めると180度逆の行動に出る。ここまでやるか!?というくらい、直球で衝動的で刺激的な展開が描かれている。本人や周囲の大人も気づかない、秘めた爆発力は恐ろしくもある。読者にとってはある意味暴力的とも受け取れる。 ただ、敏感で傷つきやすい生き物であることも確実。「美しさ、儚さ、脆さ」を描いた表紙カバーの絵も刺激的で、不気味ささえも感じられる。 感性が人一倍豊かであるため、彼女達は、大人(の男性)たち、同級生たちに傷つけられながら、拠り所を求めて彷徨う。淑子の気持ちは男性である私に取っても分かりやすかった。那由多と翠の二人が持つ感性は独特。お互いが惹きつけられ、不思議な絆が作り上げられていて、緊張感があった。 彼女たちは常に緊張した日々を過ごしていたのだろうか。作品全体を覆う鬱々とした空気が、余計に緊張感と美しさを読者に煽ってくる。そして、物語は暗い空気のまま突然終わる。 ここまで少女達の心の闇に入り込み、躊躇せずに描ききった三浦しをんさんには脱帽である。
11投稿日: 2024.06.11
powered by ブクログ女子校のひんやりジメジメしている感じの雰囲気よかった 坊家淑子視点の話がすらすらと読めたのはまあそう言うことですね 平岡悪い男やでほんま
1投稿日: 2023.12.04
powered by ブクログ女子高の悪い部分が凝縮されているような小説 ”大人”でも”子供”でもなく”少女”と言う生々しい 感情を持っている年齢特有の不穏さ 那由多、淑子、翠3人の少女が見せる 脆い心、意地とプライド。 したたかさが無く、悪い意味で純粋過ぎる彼女たちの 危うさが本書の魅力だと思う。 那由多、淑子、翠と主に3人の少女たちの秘密が 各章で描かれているので 視点が変わっていくので、「こいつがそんな秘密を!?」 と言う、驚きもあった
0投稿日: 2023.07.18
powered by ブクログ言葉をいくら重ねても、果てしなく隔てられ交わることがない。でもだからこそ、どこかに逃げたいとは思わないのだ。届かなかった言葉が虚無となっていくら押し寄せようと、それでもまだ言葉を重ねたいと思える相手のそばにいたい。(244ページ)
0投稿日: 2022.10.14
powered by ブクログ『ののはな通信』を読んで、しをんさんの女子校ものが読みたくて積読の中から手に取りました。 女子高生の那由多→淑子→翠の視点で話が進んでいく。 それぞれ胸のうちに秘密を抱えながら多感な 時期を過ごしている。 難しかった…。
1投稿日: 2022.08.31
powered by ブクログ知り合いの女子校出身者曰く、 学校の中はガサツで下品で動物園だと言う。 本書は随所でたおやかで神秘的な品が感じられ、なんとなく「外から見た女子校」いう印象を受けてしまった。 女子同士なら、もっと陰湿でもっともっと意地悪なことをするのでは、と思ってしまった自分は、相当心が荒れているかもしれない。
1投稿日: 2022.05.19
powered by ブクログえっ、ちょっと待って、、、終わるの、ここで? それとも何か読みこぼしたのかな、、、 ラストの動揺はさて置き、 女子校に通う3人の女子高生をそれぞれの視点からみたお話。 あの頃特有の友情、恋と性、有り余る情熱、葛藤、家族、終わる=死、、、 稔子どうなったぁー
1投稿日: 2022.05.07
powered by ブクログ彼女たちの思いや考えに共感できるところもあれば理解できないところもある、といったところでしょうか。それは同質で閉鎖的なカトリック系女子校で青春時代を過ごした経験がないから、もう「少女」ではないからなのか。彼女たちの求めるものは人間の根源的な欲求のような気がしました。私たちが日常生活の中でそれとなく満たせるものの本質を、彼女たちはストレートに求める。だからこそ、理解が追いつかないのかもしれません。
0投稿日: 2022.02.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
淑子の話がとても刺さりました。 先生を好きになったことはないけれど、その人のために死んでもいいという気持ちは分かってしまうなと思いました。学生なら尚更そうだろうな、とも。
1投稿日: 2022.01.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
女性作家ならではの視点で様々な葛藤を描いた作品という所なんだろうか。 前半は靄がかかっている感覚でしたが、徐々に晴れていく感じが面白かったです。 ですが、なかなか難しい作品でした。
1投稿日: 2021.09.09
powered by ブクログ面白かったです。 女学園ものでしたが、どこか影があってヒリヒリする空気が好きです。 みんな秘密を抱えてて…那由多も淑子も翠も好き。司書教諭の笹塚も好き。 那由多と翠のふたりの間にある感情がとても好きです…翠の方がちょっと片想いが多いですが。恋慕でもないし、友情では足りないし…ただただ尊い。 那由多が抱えた秘密、これ気色悪いオヤジの自業自得なのであって、彼女が病む必要ないのに…那由多の取った行動、すごくスカッとしたので。高校生でこれが出来るって、強いな。。
0投稿日: 2021.01.18
powered by ブクログ積読から。 三浦さんは高校生の頃に出会ってからずっと好きなんだけど… 高校という狭い世界での危うい女子高生たちの内面をすごいきれいに描いている。 世界観がしっかりしてて、引き込まれる感じもある。 純文学ぽいというのか、、 わりと空気が重いので、 カラッと明るいのが読みたいときには合わないけど、 こういうのが読みたい気分のときもあるよね。
0投稿日: 2021.01.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
女子高生3人がそれぞれの目線からオムニバス形式で同時進行していく三つの小説。 それぞれの女子高生が独特の視線を持っており、女子高生ってこんな考えを持っていたりするのかと私のような年寄りには新鮮でした。 それぞれの目線でそれぞれを見つめるその展開も含めて読んでいて楽しめる一冊だと思います。 実際に読んだのはこちらの文庫本ではなく単行本でした。
0投稿日: 2020.10.18
powered by ブクログスイの気持ちがなんとなく一番わかる気がした。 男女じゃないからこその愛はあると思う。何も生み出せない関係だからこそ、感覚とか勘で繋がったり、安心できる。もし那由多がいたら、憧れるだろうな。互いに適度な距離感、必要なときに求めて、踏み込んで良いものかしっかり図っているところがとても好き。 那由多の話で、言葉はときに無力だと痛感したし、家族を探せない父というのもわかるなと思った。希望は災厄の一つというのも印象的。最後に那由多がスイに話したのは良かったなと思う。スイならなんとなくわかってあげられたんだろうなって。
0投稿日: 2020.07.20
powered by ブクログ大人になる前の未完成な、カトリックの女子校に通う3人の少女のお話。 大人によって傷つけられ、そしてそれが性に関することであることが3人の共通点であると思った。 自身の葛藤を他人に打ち明けることができず、1人で悩む少女たちはそれを乗り越えて大人に成長していくのだろう。 私は淑子の気持ちが痛いほど分かってしまう。 自分は誰かの1番、特別にはなれなくて、でも好きな人の特別になりたくてすべてを投げ出してもいいと思う。 だがそう思っているのは私だけで、先生は違う。 自分とか立場とかの方が大切でどれほど願ってもあの人の1番に今の私はなれない。 私じゃなくてもいいのではないかと思うから、いつか来るであろう終わりが怖い。 20歳になった私は少し遅れた思春期を迎えているようだ。 いつかあの人よりも好きな人ができるのだろうか。
1投稿日: 2020.01.30
powered by ブクログバーネットの小説とも松田聖子の歌とも内容的に全く関係のない三浦しをんさんの初期青春小説ですが「舟を編む」とは完全に異質な世界の物語でしたね。遊び心を感じたのは、那由多と丈の姉弟の名が数量の単位である事、色を冠した名前、紺(幻)・翠・碧の兄姉弟でしたね。本書は相当に難解で特に哀しいのは、那由多・淑子・翠のヒロイン3人が自らの抱えた秘密と悩みを素直に打ち明ける勇気を最後まで持てない事、そして単純なハッピーエンドで安心させてはくれない事ですが、私は那由多が復帰した様に淑子も何時か必ず帰って来ると信じたいですね。
1投稿日: 2019.01.27
powered by ブクログオムニバス形式で主人公たちの本当の心理がわかっていく。キリスト教の女子校ってこんな感じなのかな?って思った。自分は共学しか行ったことないから新鮮に感じた。 この作品で卒論を書いた子に話を聞きたい!
0投稿日: 2019.01.27
powered by ブクログカトリックの女子校へ通う少女たちの其々の秘密と葛藤が描かれている作品。 那由多、淑子、翠と主に3人の少女たちの秘密が各章で描かれているのですが、広い意味で其々が「性」に対してのコンプレックスを持ち、皮肉にも処女信仰であるカトリックの学校が舞台という設定は面白かったです。 作中で其々の少女をお姫様に例える描写に凄く納得してしまいました。 どんなに打ち解けた友人でも知らない秘密は誰だってあると思います。罪悪感や羞恥心から言葉に出来ないままに心の底に鬱々と育った秘密を、間接的な言葉でありながらも発することの出来た那由多に、この作品の救いを感じました。
4投稿日: 2018.10.18
powered by ブクログ女子高生3人の特別なような、普通なような日々。それぞれ性格も考え方も違うが、大人と子どもの端境期に見られる自己肥大と自己卑下、突発的衝動、残酷さなんかは共通している。淑子が一番子どもに見えて大人かもしれない。 どちらかといえば鬱々とした雰囲気が漂うが、なんとなくノスタルジー。
1投稿日: 2018.08.23
powered by ブクログ高校生のころ、夢(現実じゃないもの)を奪われないように守ろうとして、現実を壊したり見なかったり軽く扱ったりしてたな。
0投稿日: 2018.05.28
powered by ブクログ那由多、翠、淑子を中心に描かれる カトリック系女子校を舞台にした物語。 少女性というくらいで なぜかこの年頃の女の子にはなにかしらの神秘性がある。 実際は、恋と勉強と食欲と未来への希望と不安、てなとこだろうけど 小説の世界では、その日常の中のほんの少しの聖なる輝きを取り上げることが多く そんな感覚は男目線独特なのかと思っていたけど 三浦しをんは同じ女性。 なんだろうこの人、不思議… とはいえ、 社会を知る前の、大人になる前の、 女子特有の潔癖な感じとか孤高な感じとか凛とした思考回路とか とうに過ぎ去った身にしてみれば まぶしいかもしれない。 だってもう、私は自分の身を案じる男性教師側の思考になっちゃってるから。 自分だけが歳を取っていき、目の前に現れる生徒たちは永遠に若いままだと感じる老教師の側になっているから。
0投稿日: 2018.04.21
powered by ブクログ那由多、翠、淑子という3人の女子校生。笑顔の裏の怖い顔とか、恋した時の思い込みの激しさとか、自分の心の中にだけ存在する暗いものとか、女子校生ってそういうものだったな、と思い出した。最後に明るい光が見えた気がして安心した。
0投稿日: 2017.12.03
powered by ブクログ想像以上に湿っぽかったというか重かった。キャラ設定や人間関係は小説ならではって感じでそこまでリアルじゃなかったけど、トラウマとか被害妄想とか現実逃避とか、主人公の3人それぞれに感情移入できる部分があった。とりあえず最後どうなったのかが気になる…
0投稿日: 2017.11.06
powered by ブクログ著者のエッセイを読了後に読んだ本書は、まるで紙の側面で指を切ったように鋭利な傷を作ったような感覚に陥った。3人の少女の視点が那由多→淑子→翠の順で結びの部分をのりしろにして繋がっていく。彼女たちの気持ちを100%理解できないことは残念だ。それは自分が男だからだと思う。そして、永遠に理解できないかもしれない。三篇の物語それぞれが、ともすると中途半端に終わっているような印象を受けるかもしれないが、それは著者が読者に「その続きは想像しなさい」と言っているようで、物語に奥行きを感じさせる。
1投稿日: 2017.09.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
再読とは思えないくらいまったく記憶になかった。男性主人公が多いと書いたばっかりなのに、女子高生が主人公。女性作家の女性に対する視点は、冷たく、近親憎悪のような愛情でいて、それでも突き放せない苛立ちのようなものをいつも感じる。10代特有の不安定さは、誰もが共感できるものでありながら、言葉にすると途端に違和感を感じることも多い。しかし、しをんさんは絶妙なバランスでその隙間に物語を作り上げている。「消えてしまわないで。それだけでいいの」という静かなエールがほんのりと温かい。
0投稿日: 2017.01.31
powered by ブクログ人間は言葉を使ってお互いに近づこうとするものだと思っているのに、言葉は届かずに、ふとした瞬間にひとりだと気づく。少女は大人からしてみれば季節とともに入れ替わる永遠性を持つ存在。記号として扱われ消費されるのを嫌うのは少女の側。
0投稿日: 2017.01.14
powered by ブクログ翠ちゃん、那由多ちゃん、淑子ちゃん 場所はフェリスかなぁ?と思いました。 最後結局どうなったのか気になります。
0投稿日: 2016.10.11
powered by ブクログ20160521 「女の子同士」はこの上なく煩わしいのに、時にいとも容易く男女の恋愛さえ凌駕してしまう。 読みながらすごくドキドキしました。那由多、淑子、翠それぞれの内面が分かる構成がとてもおもしろかったです。 こういうのを読むとなんだか心酔してしまいます。奥ゆかしさがあるというか、年頃の女の子のお話はいつもドキドキしながら読んでいます。それはすごく心地よくて、だからやめられません。 結局最後どうなってしまったのか、明確に書かれていないけれど、余地があり余韻が残って心地よいです。ずっとこの物語のことを考えていられるので。 「何億人の男がいたって関係ないのよ。たとえ離れ小島に二人きりでも、その相手を好きになってしまえばそれが恋なんだから。」「それは錯覚というものじゃないの?」「だからそれが恋なんだってば」
1投稿日: 2016.05.21
powered by ブクログ「薫は結晶して詰まってしまった心を、咳払いで再び血中に霧散させると言った 」 どの子も年頃女子って感じ。 こういうの読むと女子校に行きたかったなあって思う(笑)
0投稿日: 2016.04.17
powered by ブクログミッションスクールに通う3人の女子高生それぞれの視点で描かれる中編3作のお話し 3人はそれぞれ秘密を抱えている うちの娘が将にカトリックの女子校に通ってるからかもしれないけど、こんな話し好きなんだよなぁ ま、前から笑うミカエルとかマリア様がみているとか好きだしね あと、ミッションスクールじゃないけど女子校ものならblueとかね 何というか、僕が想像する女の子同士の付き合いのリアルさがある 淑子のことはどーでもいいとして 那由多と翠の関係は憧れるなぁ だからこそ淑子の気持ちもよくわかる 何より笹塚さんがいい味出してる こんな先生がいたら高校はもっと楽しかったかもね 偏った知識だけど、こんな本が芥川賞とればいいのにとおもってしまう 結局、3人とも抱えている秘密や問題や悩みは解決していないし 終わり方もとらえようによってはぶん投げてるようにも思えるけど 個人的には、それは余韻ととらえた ここで終わりの物語ではなくて、人生のここだけ切り取ったようなお話しという意味で だからといって続編が必要なわけでもない その辺も含めて妙な現実感を感じる
0投稿日: 2016.02.23
powered by ブクログ同じ女子校に通う少女たちの物語。少女だけどまだ何も知らないわけじゃない、けど自分の女性性に対しての嫌悪感や疑問を拭いきれるほど成熟しきっているわけでもない、この曖昧な時間は十代の一瞬であり、少女時代の儚さを感じた。どんな小さなことだって大事件になってしまう女の子の狭い世界は、年を重ねると自然に趣が変わってしまうのだろうなぁ。また、女子校ならではの閉鎖的で濃密な雰囲気、少女たちの関係性が綺麗な文章からじわりと染みてくるようで、うっとりとむせ返るような気分になった。
3投稿日: 2015.12.16
powered by ブクログ※暴力、流血及び性描写の含まれる作品です。 【印象】 キリスト教主義の女子校に通う3人。 閉鎖社会も乙女心も秘密です。やや選民意識的。 【類別】 小説。 学園、青春、ロマンスの要素。 【構成等】 3つの章に分かれており、それぞれが別の人物の主観によっています。 【表現】 地の文は一人称視点。文体は平易。 回想とそれ以外との境界が曖昧にされがちです。
0投稿日: 2015.11.23
powered by ブクログどんなに一緒にいても自分が相手にどう思われているかなんて相手の言葉だけではわからない。 それが一番知りたくても相手がたやすく隠してしまえば知る由もない。那由多と翠は実はお互いのことをいつも気にして考えているのにそれは相手に伝えられることはない。淑子はそんな二人の一番になりたいのになれないと感じている。それは第三者から見たら入りたくてもどこかアウェイな感じを那由多と翠には見えないけれど彼女は気づいてしまってるから。 なんて連鎖しないものなんだろう。交わるようでいつも肝心なことは届けられない。片思いより苦しくてひんやりとした日常を俯瞰した。
0投稿日: 2015.10.13
powered by ブクログカトリック系の女学校に通う那由多、淑子、翠という3人の主人公が、それぞれのやり方で、自分たちのアイデンティティを模索するお話。彼女たちがこころのなかに抱える孤独だとか葛藤だとか愛着だとかを、半ば詩的な想像力の世界で表現されているのが印象的な作品です。
0投稿日: 2015.09.25
powered by ブクログ卒業して10年も経つとあまり覚えていないけれど、それでも学校に対してこんなに閉塞感を覚えたことはなかった気がする。それに対しては共感はできなかったのだけれど。 ただ、幼い頃の経験が、家族が、絡みつくように人格形成に影響を与えるのはとても納得がいった。 思春期の、恋ではない度を超えた友情にだれか名前をつけてくれないか。正体を教えてくれないか。しをんさんはそれを考えてくれる人だろうか。
0投稿日: 2015.08.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ミッション系の女子高の同級生3人が一話ずつ語るオムニバス。グチャグチャ、悶悶しているのだが、中年である自分にも思い当たる節があり、一気に読んでしまいました。 最後ははっきりしないのが、個人的には嫌だった。
0投稿日: 2015.07.24
powered by ブクログ私たちはまるで、言葉を知ったばかりの幼児のように「どうして、どうして」と繰り返す。どうして夕焼けは血の色をしているの。どうして私たちは体液を分泌するの。どうして拒絶と許容の狭間で揺れ動く精神を持って生まれたの。
0投稿日: 2015.05.31
powered by ブクログ20150411読了 ちょっと苦手な方の作品だった。 女子高生の暗い心の部分が描かれているが、結局どうなったか分からず、モヤモヤが残った
0投稿日: 2015.04.11
powered by ブクログ乙女そのものの題名なので、三浦しをんさんの「星間商事‥」を読んだばかりの者にとっては、ついコメディタッチを期待してしまったのですが、中身はお昼のメロドラマ調のお嬢様学校版という感じの印象でした。あるミッション系の女子高校生に通う同じクラスの3人に焦点を当て、それぞれの内面を覗き見るような感じで書かれてあります。 思春期のこの年代にありがちな自意識過剰や恋愛への憧れや逃避、成熟した身体と未熟な心とのアンバランス、友情と嫉妬‥この頃の女子の内面はグロテスクと言ってもいいかもしれません。 書き方としては、以前に読んだ桜庭一樹さんの「青年のための読書クラブ」のような感じがしっくりきます。この小説はありきたりな書き方で残念でした。
1投稿日: 2015.01.30
powered by ブクログ三浦しをんの秘密の花園を読みました。 私立女子校の高校生、那由多、淑子、翠の3人の視点で語られる物語でした。 全てを押し流すノアの洪水を待ち望んでいる那由多、男性教師と関係を持ってしまい苦しんでいる淑子、醒めた視線で同級生たちを見ている翠、それぞれの想いが語られていきます。 カトリック系の女子校の図書室司書なのに飄々と自由に行動している笹塚が魅力的だと思いました。
0投稿日: 2014.12.21
powered by ブクログそう、女子高生ってこういう生き物だよな、という本。危うい均衡を超えて、うまいこと神経を磨耗させた個体が生き延びて大人になる。
2投稿日: 2014.12.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
三浦しをんの作品を何冊か読んでいるが、今までとは違った「女子高もの」おじさんの私にはいまいちとっつきにくかったが、なんとか最後まで読みました。それなりに楽しめました。 カトリック系女子高、聖フランチェスカに通う仲良し3人の那由多、淑子、翠は性格も異なり、生い立ちも違う。 聖フランチェスカは幼稚園から高校まであり、淑子は幼稚園から通っているが、那由多と翠は中学から入学してきた。 3章からなり、那由多、淑子、翠の視線でそれぞれが描かれているが、時系列に話が進んでいく。 那由多は幼児の時に性的ないたずらに合っているが、誰にも話していない。違う学校に通う薫と付き合うがうまく付き合っていけない。 淑子はフランチェスカ高校の国語の教師の平岡と付き合い、学校や先生のアパートでセックスしているが、思い込みが激しい。ある日、平岡宛に淑子との付き合いを脅迫するような手紙が届き、平岡に嫌われたと思い、姿を消す。 翠は那由多とともに平岡に迫り、淑子を探そうとするが…。
0投稿日: 2014.11.06
powered by ブクログ女の子たちの、罪の意識と感覚と。 暗黙の了解であるような、羨望や嫌悪で成り立つ友情とか友達グループとかをこんなにも意識的に、鮮やかに書いている
0投稿日: 2014.10.04
powered by ブクログ2007/09/26 小説では初・三浦しをん。 うーん、『ガラスの十代』って感じ笑 女子校っていう独特の空間だからこそだなぁ、とか まぁ共学わかりませんけど 自分と同年代の同性しかいない空間って、よく考えたら相当異常だよなぁ・・・ まさに箱庭。 そしていつの間にか生活に侵食している宗教とか 身体を、心を、支配しようとする何か、とか 激情とか 幻想とか 妄想とか そんなものがいっぱい詰まった少女たち 傷つけあい傷つきあい愛し合い。 愛なのか友情なのか執着なのか利己愛なのかなんなのか 翠の気持ちは、なんとなく理解できる気がする。 翠が一番すき。 自分を、他人を、友情を、愛を、理解を、同情を、献身を、抱擁を、包容を、笑顔を、必死に求めている。 馬鹿みたいに求めるだけで。欲しがってばかりで。 ただ、大きな流れの中にたたずんでいる。流されないように、おいていかれないように。 いつか、自分の中の流れが、洪水を押し返すのを待っている 最大の災厄である希望 箱舟はいくつあったのか 淑子はどこでどうしているのかな。
1投稿日: 2014.07.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【今日も空は青いか?】 石田衣良の処女作。主人公の友人、安藤タカシの台詞だったと記憶している。 当たり前の事の意味だと僕は認識しているが、何故だか読み終わってふと思い浮かんだ。 自分を確立する確かな日々は、何時だって甘く怠惰で後味が苦い。三人は羽化し旅をしてまた出会う。未来を強く意識させられる作品。
0投稿日: 2014.07.17
powered by ブクログ新潮文庫、たまりません。この本の全てが好きです。 精興社様で働かせてください!!植木製本所様で製本した本が読みたい!!このフォントでいきましょうと決められた方を拝みたい。
0投稿日: 2014.07.16
powered by ブクログ女の子はみな、三人の少女に対して「これはわたしだ!」と共感するところがあるのだと思う。 少女ばかりの秘密の花園は、たしかに楽園でもあるし、刑務所でもあった。ノスタルジーで泣いてしまいそう。
0投稿日: 2014.07.02
powered by ブクログ女子高での少女3名のそれぞれの観点から語る群像劇。個人的にはこうした藪の中形式は好きなんだけど若干違和感が、と思ったら後付けで「第一章は連載、二章・三章は書き下ろし」の旨が。元々、中篇があったのものに、サブの少女達からの主観ものを書き加えたということかと納得。 第一章はいまいち乗り切れませんでしたが、二章・三章は素敵です。あとがきでオチを書いているのもまたヨシ。
0投稿日: 2014.02.25
powered by ブクログ三人の女子高生から語られるストーリー。 那由多の話が一番好きだった。自分自身がそういう女性に惹かれるというのと、表現の色彩豊かさに惹かれたのと。 女子校という世界を全く知らなかったので興味深かった。
0投稿日: 2014.02.02
powered by ブクログあらすじ 私は、なにをしているんだろう。どうしたら「私」でいられるんだろう?カトリック系女子高校に通う、三人の少女、那由多、淑子、翠。性格の異なる三人の「私」は、家族、学校、男たちの中にあって、それぞれが遠いはるかを、しずかに深く見つめている。「秘めごと」をかかえる彼女たちの微笑の裏側の自由。甘やかな痛みの底に眠る潔くも強靭な魂。自分が生き抜いていくために「私」が求めていたことは----。記念碑的青春小説。
0投稿日: 2013.10.10
powered by ブクログ少女であること。 少女というのは特別な存在。そんなに綺麗でもないくせに、とても綺麗で、どろどろしたところまで、その綺麗の要素。そんな綺麗な存在として、那由多と淑子と翠の三人がそれぞれの視点から描かれている。傷つき、反抗し、それらを内に秘めて、そんな少女が美しい。 こういう学園モノの司書って、なぜいつもこういう独特な存在なんだろう。
1投稿日: 2013.09.16
powered by ブクログ途中苦しくなって読むのやめようかとも考えた。でも、何故か惹きつけられて最後まで読んでしまった!美女が出てくる小説が好き。
0投稿日: 2013.09.07
powered by ブクログ自分は高校が男子校やったんで『カトリック系の女子校』って言葉に猛烈に引かれて読みました。 女子高生ってこんなに息苦しいんですか? 女子高生の生き方(思考?)か何か分からんモンにジワジワと締め付けられる気がして息苦しかった。後半の那由多が存在しなければ読み終えてたかどうか分からん。 むさ苦しかったけど体育の後はパンツ1丁で授業を受けれた男子校で良かった気がする。けど、女子校の教師になりたい。
0投稿日: 2013.09.06
powered by ブクログう~ん、分からない。共感できない。 それでも最後まで読めてしまうのは、やはり三浦しをんさんの魅力だろうか。
0投稿日: 2013.08.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ずーっと昔に買った三浦しをん作品。 ようやく読んだけど、なんか後味があまりよくなかった・・・ それで淑子はどうなったの!?みたいな感じ・・・ ちょっと同性愛のような、そんな要素が入ってたのは三浦しをんらしい気がしたけど。 那由多の過去が明らかになったのだから、そこから結びつく何か現在の話が読みたかった。
0投稿日: 2013.07.27
powered by ブクログまたまた、三浦しをんの才能に撃沈。思春期の女子というのは、華やかで美しく、瑞々しい.が、むき出しの刃物のように危険でもある。 トリセツを間違えれば、成熟した大人でさえ奈落の底に落ちるはめに。女子高の三人の同級生の視線から、友情、恋愛(?)セックス、自分とは?家族とは?どこまでも鋭利で痛々しい青春の群像劇。女子には共感できる描写が多数!
0投稿日: 2013.06.19
powered by ブクログ那由多の話はエッジがきいていてよかった。文章も整頓されていて読みやすい。それに比べると翠の飛翔感の弱さが目立つ。那由多の友達でいるぶんには魅力的だが、自身に語らせると弱いのは、単に登場人物の書き分けが十分じゃなかったとしか思われない。惜しむらくは直喩。なんとも言えないわかるようでちょっと待てというものから、何がどうしたというものがいくつかあった。
0投稿日: 2013.05.19
powered by ブクログ一番悩んでなさそうな人が暗い悩みを抱えていたり、冷たく見える人が一番温かかったり、自分の中と他人の目は全く異なるということを教えてくれる一冊。
3投稿日: 2013.04.08
powered by ブクログ女子校もの…好きかもしれない…。3人の登場人物がそれぞれ主人公になる構成も見事で、それぞれが少しずつお互いを誤解しながら、別々の個体として心を波立たせながら寄り添っている様が効果的に表現されている。
0投稿日: 2013.04.03
powered by ブクログ最近の作品を読んでから三浦さんが気になり、少しずつ過去の作品も拝読している。 そんな中手にしたこの【秘密の花園】 初期作品ということもあり、やはり比較的新しい作品とは根本的な何かが違った。 スッキリしない感じ、考えに考え込む感じがとても魅力的でバランスが取れている。 なんだか親近感を感じもした。 これからも三浦作品を読んでいきたい
0投稿日: 2013.04.03
powered by ブクログ思春期の女子高生の心理に躍動する暗の感性を描くことによって,幼年期から思春期への昇華,そして青年期への脱皮を展望する青春小説。と見た。
0投稿日: 2013.03.27
powered by ブクログ女子校に通う3人の少女の視点で、それぞれの少女が持つ痛み、悩みや葛藤を描く青春(?)小説。 少女特有の毒々しさもあるけれど、瑞々しさもある、この矛盾してるようで矛盾していないうまい具合の共存の仕方がいい。微妙で複雑な少女たちのうまく言葉にできない何かがすごくかもし出されているんです。何にも解決してないいけど、それが少女たちの残酷さと緊張感につながっているし、強かにいきていってほしいという気持ちになります。 どれかのエッセイで女子校ネタをチラつかせていたんだけど、これのことかな。
0投稿日: 2013.03.20
powered by ブクログ三浦しをんさんの初期作品?実験的なところがあります。盛り上がりに欠けますが、こういった作品もあるので時間に余裕があればどうぞ。
0投稿日: 2013.03.04
powered by ブクログ同じ女子高に通う少女3人のお話。それぞれが抱える問題を乗り越えるわけでもなく、深く思考し、葛藤し、うまく言葉にできず伝わらず、静かに激しく怒り、堪えることもできず、喪失感を拭えず、ただただもがき苦しんでいるように見える。生々しさと、思春期ならではのふわふわした世界観。少女はいつか大人の女性と言われる、何が違って、何が変わったのだろう?
0投稿日: 2013.03.01
powered by ブクログずっと共学で過ごしてきた身としては、女子高の、まさに「花園」というイメージは憧れる。 どういうわけか共学に籍を置くと、自分の性、女性であることを恥じるようになる。 少女たちが、閉鎖的な空間で自らの性を謳歌しているのを見て、こちらも救われたような感じ。
0投稿日: 2013.02.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
初三浦しおんさん。 女子高が舞台だしもっとどろどろしてるかと思ったけどそこまでじゃなかった。してる部分もあるけど描写がさらっとしてる感じ。女の子特有の甘い淑子がどうなったのか書いてほしかったけど失踪したまま。ミステリー系を最近読んでたから全て明らかになってほしいんだけどこれはそういう物語でないから、これはこれでいいかな。 那由多の話はちょっと怖かった。刃物で男を傷つける場面よりも、その男がしたことが。自分が3人の中で1番近いのは淑子かな。とういか彼女の心理描写が1番普通でわかりやすいと思う。那由多と翠はちょっと個性的。でも3人とも共感できる部分があって、どの子も嫌いじゃない。
0投稿日: 2013.02.21
powered by ブクログぼやけた鈍色の世界に浮かぶような、すごく内向的な少女のお話だった。 淑子だけは他の二人とは違って、覚えたての恋愛に盲目的になってしまう女の子な感じが、割とありがちで少し苦手だったけど。 ″友情は信じるのになぜ神は信じないのか″という教師の言葉。 慈悲と残酷が同じだという前に、パッと出てくる″避妊手術をされる猫。″ 彼女たちが反芻する何気ない言葉や思考に何かしら反応してしまう私も、思春期の抵抗という共鳴しあうところが残っているのかもしれない。
0投稿日: 2013.01.10
powered by ブクログ言葉が美しい。生きること。孤独。暴力。愛情の報われなさ。性。単語ばかり並べて物語ることが出来ていない自分が嫌になる。これは男性性のゆえなのか。どうしたら翠と那由佗に近づくことができるのだろうか。
0投稿日: 2012.12.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
1話目のノアの箱舟が何を示して いるのか、よくわからないな。 あんまりじっくり読めなかった。 女の子同士って時々面倒なんです。 男に生まれたらよかった! って思うことすらある。
0投稿日: 2012.12.22
powered by ブクログ限りなく☆5に近い☆4 みずみずしく見えた滴る雫を、手にしてみたらとろっとしていたような・・・甘やかで、鋭くて、エロティックな、ヒミツの花園の物語w
0投稿日: 2012.11.29
powered by ブクログ女子高生三人の話です。 可愛らしい青春小説を期待して読んだら 痛い目にあいました。 それぞれ心の中に暗いものを抱えた三人、 やりきれないどろどろとした闇のような感情が渦巻いています。 救いが訪れるのを期待して読み進めたのに。。。 三浦しをんの小説は、 ハッピーエンド、でないとしても 心地良い終わりがお約束だと勝手に思っていました・・・ 漫画のように。ディズニー映画のように。 小説だからこそ ちょっと、「そりゃありえないでしょ」といいたくなるくらい おめでたくていいんです。 なのにこの本は・・・読んでいる間ずっと気持ち悪かったです。 爽快感や幸福感を期待して手にとったのがさらにまずかったのか?
0投稿日: 2012.11.13
powered by ブクログしをんさんの良さは、いまいちわかっていないのだが、これまでの何冊かの中では、分かり易くて読みやすかった
0投稿日: 2012.11.13
powered by ブクログ大人でも、子どもでもない。”少女”という生き物。 「閉じ込められた世界」「なにかに追われているよう」「どこかに行きたい」 …こういうことを考えない学生なんていないのでは?閉塞感と、逃避願望と、焦燥。高校生の頃考えていたこと、そのままが生々しくここにある。 この作品に出てくる三人の少女が見せる、脆い心。意地と隣り合わせのプライド。 したたかさを持たず、ある意味純粋すぎるといってもいい彼女たちには、ふとしたきっかけで簡単に崩れ落ちてしまいそうな危うさがある。 外から見たとき、その脆さと危うさはひどく魅力的で。いつか失ってしまう、一瞬でここを過ぎ去ってしまう。そんなことをひしひしと感じるから、”少女”は魅力的なんだろうか。 巻末に寄せられた、稲村弘さんの「夢のようにリアル」もよかった。
2投稿日: 2012.10.10
powered by ブクログ女子校もの。 ほむほむの解説ではないけれど、女子の夢と理想と妄想が詰まっている。 教師とは学校の亡霊なのだと語ったのは、恩田陸だったか。
0投稿日: 2012.09.24
powered by ブクログ自分自身、中高一貫のカトリック女子校出身なので、その閉鎖性とその中で生きる少女たちを身近に感じた。 どうして、どうして、と永遠の謎に対して投げかける疑問。閉鎖的な空間で内へ内へと眼差しを向けることで、内への疑問は世界に対する疑問に膨らみ続ける。少女たちは世界に対して恐れを抱く。何もかもが新しく異様なものに見えてくる。新しい世界の中で、だれが隣にいるのだろう、結局ひとりなのだろうか、と悟ったように見えても、どこか、希望が心の中に残っていることを自分でもまた知っている。 どこまで沈んでいっても希望を求めてしまうことで苦しい思いをする人間の哀れさ。まさにそれを体験している自分を受け止め、飲み込んで、前進する少女たちの姿が描かれていた。 時間の流れに沿いつつ、語り手は替わっていくことで、3人が皆主人公でありそれぞれの人生を生きているということを実感できた。
0投稿日: 2012.09.20
powered by ブクログあんまり知られてない作品ですが、三浦さんの作品のなかでもかなり上位に食い込んでくる作品です。 短編集になってます。 この薄暗さ!閉塞感!さらっとしたドロドロ!うおおお!三浦しをんさんっぽい!!!ってなりますね。 本当にあんまり知られてないんですが、とってもおすすめです。 男の人は多分読んだらアレちぎれると思う。
0投稿日: 2012.09.18
powered by ブクログ登場する女子高生たちの感受性を鋭く描き過ぎていて、私には眩しくて痛いほどでした。 若い女性が読んだら、強い共感か拒絶かに二分されるのかも。
0投稿日: 2012.09.15
powered by ブクログ中高一貫の女子高というある意味特殊な環境で、揺れ動く思春期の心と身体、そこから見た世界。 しをんさんの小説を読んでいると、自分と物事の感じ方が似ている、と思うことがたびたびあるのですが(育った環境が似ているからかもしれません)、今回はそれが顕著でした。 心の動き方にシンクロして嬉しかったり、逆に嫌悪を感じてしまったり。 登場人物がリアルであるかは別として、文章の端々に、日常の細部に対する作者の異様なまでに鋭い眼差しを感じずにはいられませんでした。 この小説は、おそらくしをんさんが心の奥底で感じていたことを、絞り出して抽出したような文章でできていて、わたしが普段意識しながらもうまく表せずにもやもやしていたその根底を、さらりとした表現でみせてくれた気がします。 今まで読んだしをんさんの作品の中で1番好きかもしれない。
0投稿日: 2012.09.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
先日見た映画の「風が強く吹いている」の雰囲気が好きだったので原作者の作品を読んでみようと思ったもの。 正直、少しわかりにくい文章でした。(というのも2002年のリメイク作品らしいので、仕方ないのかも)女学院生3人という題材もよく"ある"、悩みを抱えた女の子達の話、といった印象を受けました。(2002年の時点でよく"ある"かは微妙ですけど)「女子高生」(女子学生)というのはどこか特枠に取られる立場の、代名詞のように思えます。神聖というわけではないけれど、思春期の微妙な感情の揺れ動きを書くのは難しくて楽しいことなんだろうなあと。なんだかそんな風に思えました。 気になったのは、作品後半のシスターの話。神と友達。そういう違いか、と漠然と思いました。
0投稿日: 2012.08.20
powered by ブクログ女子高、女の園、恋心にも似た女同士の友情。ミステリアスで美しい少女たち。 もうこの手の小説、大好き!私も中学から大学までミッション系の女子校に通ってたから、すごくよく分かる。那由多と翠の関係が良い。ベタベタしてないのに、深い所で繋がってる関係。しかも2人とも美しい。名前も素敵。大満足な一冊でした。
0投稿日: 2012.07.30
powered by ブクログカトリック系の女子高に通う、3人の少女の話。 那由多と淑子と翠、みんな強く、そして脆い。 女子高生っていうのは、こんなに深いものを抱えているものなの? 平凡な高校生だった私には共感は難しく、見たことのない閉ざされた花園を覗き見るような感覚でした。
0投稿日: 2012.07.29
powered by ブクログ三人三様の少女の目線で物語がリレーされる。シニカルでどこか醒めている翠の静かな落ち着きに心ひかれた。少女達の繊細でガラスのような脆さ。対極には信じ難い強烈な激情があり震えを覚えた。心理を深く洞察した精緻な描写には思わず唸らされる。
0投稿日: 2012.07.24
powered by ブクログカトリック系女子校に通う17歳たち3人の【秘め事】のゆくえ。 帯から引用。 女子校に通う三人の女の子の物語。 あー、何となく心情がわかる、と思ったものもあり。 平岡先生の今後が気になりました!
0投稿日: 2012.07.22
powered by ブクログ作者の萩尾望都好きがにじみ出てる感じ。こちらはカトリック系女子校やけど。 ほんまにミッション系中高一貫女子校を出た身からすると、こんなに神秘的な空間じゃなかった…と思うのだが。 那由田と翠の関係はいいな。過剰な自意識をコントロールしきれなくて、他者との関係を懸命に作ろうとしてたあの頃を思い出しはした。
0投稿日: 2012.06.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
三浦しをんの女子高生物語。 どろどろしていて好きだ。 昔読んだときはユリっぽいと思ったけど、全然そんなことはないんだなあと驚いた。
0投稿日: 2012.06.12
powered by ブクログ女子校って、背徳的で退廃的で刹那的な匂い。あの年頃の女子ってファンタジーなのにすごい現実的で生々しい、そんな覚えがある。それが凝縮されたのが女子校、その気配を抽出したのが本作。すごく特殊な感じがするけど、実際高校時代の女子なんてあんなもんだと思う。
0投稿日: 2012.06.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み終わって「うん…まぁ…で、だから?」という感想。 ダラダラと彼女達の意見(しかもそれが世界の全てだと思っている。ま、若いからしかたないかもしれないけど)を読んでもな…と。 ただ、見知った土地が多く出てきてどのシーンでも風景が浮かんできたのでそれは読んでて楽しかったです。
0投稿日: 2012.06.04
