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レックスが囚われた過去に
レックスが囚われた過去に
アビゲイル・ディーン、国弘喜美代/早川書房
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総合評価

4件)
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    企業で弁護士として働くレックスは、子供時代をすっかり捨て去ったつもりだった――実の両親からきょうだい七人が虐待されたつらい過去を。いまは充実した毎日を送っている彼女は、刑務所で亡くなった母親の遺言をきっかけに、事件後ばらばらになったきょうだいのそれぞれと連絡をとる。"恐怖の館"と呼ばれるようになる家で、あのころ彼らきょうだいは監禁されていた。ろくに食事も与えられず、鎖につながれて。その過去の絶望がよみがえるとき、レックスは……。 何とか読了。この手の物語はつらい。ポケミスのレーベルから出ていなかったら、まず手に取ることはなかっただろう。

    2
    投稿日: 2025.09.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    7人兄妹の2番目、長女レックス。 かつて宗教に入れ込み過ぎた父から兄妹全員が虐待を受けていた”恐怖の館”から勇気ある脱出に成功した”少女A"。 レックスが脱出したのを機に父は自殺、母は長期に渡る服役刑に処された。 兄妹たちは父からの解放後、メンタルケアを受けながら散り散りに里親に預けられ、ある者は周到に素性を隠しつつ一定の成功を収めた人生をもぎ取り、ある者は過去すらも自身の売名道具に用いながら地位と名声を得た。またある者は先天的ハンディキャップもマイナスに手伝い、過去から逃れきれず苦悩にまみれた道を歩んでいる。 物語は冒頭、母が刑務所内で死を遂げたところから始まる。 意外にも、かつての"恐怖の館"を含め、ひとまとまりの遺産が遺されることになり、遺言執行人に指名されたレックスは兄妹達と連絡を取り、相応しいと思う使い道への合意への道を歩み出す過去との対峙の物語。 少年A(長兄イーサン)、少女B(次女デライラ)、少女C(三女イーヴィ)、、、とかつての兄妹達との再会の過程に織り込まれるフラッシュバックシーンで明らかにされる壊れゆく過去の日々とその中で育んだイーヴィとの絆。 からの現在への希望が重く、ただただ切ない。 裏表紙の紹介文では”衝撃の結末”なんて言葉で煽っているけど、そういった瞬発的なものを期待するのではなく(あるにはあるが)、過去の清算に対するドラマ性を味わうべき物語。 なんとも寂寥感溢れる展開ではあるのだが、レックスが学生時代に幸運にも得ることのできたオリヴィアとの友情という宝物が凛と輝く物語であったと思う。 現役Google社員(?)とのことなので驚き。 どうやってこんな物語書く時間作るの?

    28
    投稿日: 2022.12.04
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    サイコものというより、過去と向き合うサバイバルか。しかし、どこまでが…なのか、まさか全てが?再生はしたのかな。

    0
    投稿日: 2022.11.06
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    ずっとレックスの思いが過去や現代を行ったり来たり。幼児虐待や監禁の話はかなり読んでいるので、謳われてるサイコサスペンスとはあまり思わなかった。

    0
    投稿日: 2022.07.08