
総合評価
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powered by ブクログこの本はすごく好きです。 ふんわりした優しさみたいな・・・ でも過去と現実が絡み合った推理小説っぽくて・・・ 温かく じーんってきます
0投稿日: 2013.03.08
powered by ブクログちょっと良すぎた。120冊目、これにすればよかった。何度も読み返したい。『西の魔女が死んだ』の時のそれより、こちらの孫・祖母関係の方がつぼ。 悪魔的天使である人間。カフェイン中毒、熱帯魚の殺戮。すべてが着地すべきところに着地している。センスの良い骨董品のよう。セピア色の記憶に、私自身の曽祖母の赤絨毯の部屋がふと、頭をよぎった。 タイトルの「エンジェル・エンジェル・エンジェル」、読後解釈のし甲斐がある。
4投稿日: 2013.03.06
powered by ブクログコウコは寝たきりに近いおばあちゃんの深夜のトイレ当番を引き受けることで熱帯魚を飼うのを許された。 深夜におばあちゃんは不思議な反応を見せ、少女に戻る。 友達同士の様なコウちゃんサワちゃんになり、話をするようになる。 人の心の中には天使と悪魔が住んでいる。 自分の中に住む天使と悪魔の存在を認めてあげて、バランスがとれたなら、上手に生きていけるのかもしれない。
0投稿日: 2013.02.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「聖書・神・悪」祖母の過去と現在の主人公をリンクさせているお話し。 ちょうど半年前に読んだ時とまた違って感想を持つことができ、梨木さんの魅力をより知ることができました。 嫉妬や悪意、人を困らせる言動。 反省・後悔することの重さ。 この作品もまた繰り返し読もうと思う一冊。 次回は自分なりにどのような感想を持つことができるのかと思うと楽しみ。
4投稿日: 2012.12.19
powered by ブクログ再読…のはずが内容をすっかり忘れてしまっていた。「からくり小説」だけにちょっと得した気分。 さわちゃんの「大鷲の羽」発言があったので、後から隠し引き出しに気づいて、自分には相応しくないとまたしまい込んだんだろうかとも思ったけど違うんだろうなあ。ツネが天使を引き出しじゃなくてテーブルの上に置いていたら…とか考えてしまった。 ところで揚げシュークリームってサイズどのくらいなんだろう。カスタードがおいしそう…。
0投稿日: 2012.11.08
powered by ブクログ読み進めてくうちにだんだん、 この小説のせつなさやこわさが、 浮き彫りになってきて、 わたしはそれにふれるたびにひやひやっとしました。 でもこういうこと起こり得るなぁって思うのです。 脳って、とくに記憶っていろんなものを超える気がするから。 そのリアリティが、わたしにはこわさでもあり、 斬新でもありました。
0投稿日: 2012.09.11
powered by ブクログ切ない...(TT) 誰にでもあると思う「小さい罪悪感」みたいなもの,自分が天使になる資格を失った瞬間みたいな. ばあちゃんみたいに,自分のことを「悪魔」とまで見下すことはないけれど. 「神は悪魔をどういうふうに思っておられたのだろう,本当は.」 綺麗だけど獰猛な,最後のエンジェルフィッシュが死んだときに,コウコが「私が悪かったねえ.」と呟く. 「神様もそう呟くことがおありだろうか.私が,悪かったねえって.おまえたちを,こんな風に創ってしまってって.」 きっと神様も同じように呟いてくれると妙に納得. 「神様,おばあちゃん」の関係を「コウコ,エンジェルフィッシュ」の関係が表してくれていた. 3つのエンジェルの意味とか,色々と仕掛けみたいなものがあって,解説にあった「からくり小説」の意味がわかった. 単行本と結末が違うということで,ぜひそっちも読みたいと思う.
0投稿日: 2012.09.10
powered by ブクログ時代が交錯しながら進んでいく物語、それは最後にとても優しい余韻を残して終わります。 神様と悪魔、そして天使。ひとの心の暗闇、ひとの優しさ。それらが過去と今で繋がったとき、透明な感情だけがそこに残る。きれいで、羽のような。 熱帯魚の悲劇、水槽の創造主ということば、神様について二人が話しているところが印象に残っています。 「エンジェル エンジェル エンジェル」というタイトルも、読後に見返すと意味があるように感じます。
0投稿日: 2012.09.09
powered by ブクログやさしげな本が読みたくて、読みました。 神様と、神様がつくった世界。 ひとりの人間と、そのひとの心。 愛憎と善悪のバランス。 読み終わって初めて、お話全体にある秩序を感じました。 --- ずっと、後になって、私は、本心、というものが、それを言った当初はそう思えなくても、実はだんだんそれに近づいていくこともあるのだと思った。むしろ、そのときにはわからなかった本心が、ひょこっと顔を出す、ということがあるのかもしれない。 それを考えると、時間というものは不思議だと思う。その時点ではわからずにいた言動が、あとになって全体を振り返ってみると、あらかじめ見事にコーディネイトされた一つのテーマに統一されているようにも見えるのだ。
0投稿日: 2012.08.27
powered by ブクログ美しい文章で心の繊細な動きが丁寧に書かれていた。 この世界観、とても梨木さんらしい。好きです。 最後のほう、ポロリと泣けて、でも、一番最後は温かい気持ちになった。 最後の解説が神田橋條治だったことに、ちょっと驚いた!良すぎるくらいの解説だった。
0投稿日: 2012.08.08
powered by ブクログ再読。不思議で、優しくて、赦される物語だと思う。若しくは赦されることを渇望する物語か。自分の罪を投げ出すことなく背負いながら生きてきたおばあちゃんが人生の最後で赦されたと涙しこの世を去る。たとえ罪を犯したとしても長い悔恨の果てには神様に赦されて天使にもどって死んでゆける。梨木さんの話は毎日少しずつ読むと体に沁みていく。というかもったいなくて一気読みできない。読み終えた後胸がいっぱいになり世界が少し明るく煌めいて見える。
0投稿日: 2012.07.30
powered by ブクログおばあちゃんの記憶と今、コウコの今が、それぞれに時を流れながら交錯する。 後書きにあるように、すごく不思議なからくりか寄木細工のよう。最後まで読んで初めて全体がわかるので、もう一度読み直すとさらに驚いた。エンゼルに顔が映る場面はドキッとした。介護、そして母親が泣く場面を思うと、話の筋になくても深読みしてしまう。 梨木さん独特の魂の世界が怖いくらい。
0投稿日: 2012.07.10
powered by ブクログ頁数も文字数もものすごく少ないのに、この読後感。たまらない。 時代背景が行ったり来たり。過去と現在を繋ぐ物語。 寝たきりになって呆けてるおばあちゃんと暮すコウコは熱帯魚が欲しくて、毎晩の祖母のトイレをするということで熱帯魚を飼うことが許された。熱帯魚をおばあちゃんとみていると覚醒したかのように少女のように話すおばあちゃん。そして熱帯魚の殺し合い。なんかぞくっとするものがある、こんなに短いお話なのに。梨木さんの描くおばあちゃんがすきです。
0投稿日: 2012.06.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
真夜中にトイレへ行くおばあちゃんの介助を母親の代わりにすると言ったら、熱帯魚を飼えることになった女の子の話。おばあちゃんの過去の記憶と現代の話が交互に入る。 おばあちゃんは、自分の中に住む悪魔が恐ろしかったと同時に、自分自身を嫌悪したのかも。だからこそ、熱帯魚の姿をした「悪魔」に殺したい程の怒りを覚えた……のかな、と。
0投稿日: 2012.06.02
powered by ブクログ熱帯魚を飼う条件として、夜のおばあさんのトイレの付き添いを買って出たコウコ。夜にまるで少女に覚醒するおばあさんとの、つかの間の交流。 ダラニスケ、茶がゆなどの名称が出てきて、あぁ舞台は関西なんだなあ、とちょっと嬉しくなった。
0投稿日: 2012.05.14
powered by ブクログ寝たきりのおばあちゃんを世話する孫と 少女だった頃のおばあちゃん。 熱帯魚の水槽を介して 真夜中にだけぱたぱたと折り合っていく 2人の少女の物語。 「『悪かったねえ』と、神様もそう呟くことがおありだろうか」 「神様が、そう言ってくれたら、どんなにいいだろう」 ともすれば恋と錯覚するほどの 万華鏡のような少女達の心が鮮やか。 さらりと飲み干せるけれど 常に背中がひやりとするような 静けさのある本でした。
0投稿日: 2012.05.12
powered by ブクログ梨木さんの描くおばあさんは、いつも魅力的で、おばあさんにも少女時代があったことを思い出させてくれます。
0投稿日: 2012.05.09
powered by ブクログ『コウコは、寝たきりに近いおばあちゃんの深夜のトイレ当番を引き受けることで熱帯魚を飼うのを許された。夜、水槽のある部屋で、おばあちゃんは不思議な反応を見せ、少女のような表情でコウコと話をするようになる。ある日、熱帯魚の水槽を見守る二人が目にしたものは―なぜ、こんなむごいことに。コウコの嘆きが、おばあちゃんの胸奥に眠る少女時代の切ない記憶を呼び起こす…。』 おばあちゃんの少女時代のエピソードに“青い目の人形”が登場していました。 日本郷土玩具博物館 青い目の人形通信 〜友情人形ネットワーク〜 http://footandtoy.jp/friendshipdoll.html 単行本と文庫本では、結末がちょっと違います。私は、文庫本を読んでから、結末が違うことを知り、単行本を結末のみチェックしてみました。
0投稿日: 2012.05.06
powered by ブクログ寝たきりのおばあちゃんの心の中に眠っていた少女時代の切ない記憶と、主人公の今が、とてもうまく溶け合っていた作品でした。
0投稿日: 2012.05.04
powered by ブクログおばあちゃんの幼き頃の後悔。最期におばあちゃんは救われたのだろうか。おばあちゃんが救われたことを祈ります。
0投稿日: 2012.04.26
powered by ブクログ中学生以来、5年ぶりくらいに再読。 当時から変わらないイメージは「シュークリームを作る話」…… 梨木さんの食べ物の描きかたはとてもおいしそうだと思います← 初読当時はわからなかった物語の伏線や深い意味などもわかって、また違った面白さがありました。 気持ちが荒れた時に読みたい話。
0投稿日: 2012.03.28
powered by ブクログ祖母の記憶と孫の現在が交互に絡まりあって、読んでいる側の善悪の在処を問う…というと大層ですが、人間って後悔するから人間なのかしらね、と思いました。 とは言うものの、最後に生き残ったエンゼルフィッシュは、三枚に下ろして一夜干にしてしまえと思った人間なので、情緒は欠けていると思われます。 おばあちゃんの記憶部分、旧かなでおっとり雅な雰囲気で好きだなあ。
0投稿日: 2012.03.17
powered by ブクログ不思議な感じの話。 でも何となくつじつまが合って、訳が分からんというものではなかったので、読了後の感じは面白かった気がする。 梨木さんは老人と若者の交流の話がお得意? 「西の魔女が死んだ」もおばあちゃんとの話だったような…。 でもこの人の本はまた読んでみようと思います。
0投稿日: 2012.01.13
powered by ブクログ梨木さん著書の中でも特にしっくりきた。現代と過去の入り混じる構成が新鮮、かと言って違和感なく仕上がっている。
0投稿日: 2012.01.13
powered by ブクログ仕掛けがある。 それは小説でしか味わえない。 3割くらい読んでようやくその仕掛けに気づき、読後じわじわとあそこはあ〜ゆうことだんだと染み込んでくる。 悪魔と天使は表裏一体。 最期は天使になっていったんじゃないかな。
0投稿日: 2012.01.09
powered by ブクログ時代の流れが分かれていて、若干読みにくいと感じたが、私は好きだった。この小説、作家さんと出会って、小説を読むことに抵抗がなくなった、思い出の作品。
0投稿日: 2011.11.30
powered by ブクログ人は、自分の心に引っかかる出来事を、幾つになっても、体が動かなくなっても、忘れることができない。 心に引っ掛けたまんまでは、最期を迎えられないのかもしれない。 ・・・「さわちゃん」をみてるとそんな風に感じた。
0投稿日: 2011.11.15
powered by ブクログさわちゃんとコウちゃんは祖母と孫。 ある日、コウコが熱帯魚を飼い始めて、さわちゃんに不思議な事が起こる。 さわちゃんの少女時代の後悔が熱帯魚と共に蘇り…。
0投稿日: 2011.10.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ラストの天使像で泣いた。終わり3ページのたった1文。その文字列が目に入った瞬間に、目頭が熱くなるというか、何かに貫かれたというか…光が駆け抜けた。 人は誰も、赦されたい。悪魔だって、きっと赦されたいんだと思う。恐らく、この作品を読んだ人は何かを赦された気がするのではないだろうか。少なくとも私は。 ——「神様が、そう言ってくれたら、どんなにいいだろう」「え?」「私が、悪かったねえって。おまえたちを、こんなふうに創ってしまってって」—— 神は悪魔的側面を与えてしまったことを謝るのか、それとも、悪魔的側面に気付いて悩んでしまう人間にしてしまったことを謝るのか。
0投稿日: 2011.10.19
powered by ブクログ悪魔も殺しつくしちゃだめなんです。関係ないけど。 かみさまひどいな。 なんか泣く。あの神経過敏なかんじちょっとわかる きがする。
0投稿日: 2011.09.20
powered by ブクログたんたんと続くお話。 もう少し長い話だったらなぁとちょっと残念。 でも痴呆症のおばあちゃんと関わる主人公コウコに なんとなく似ている状況があったので、 はいりこんで読めました。 このおばあちゃんがいたからこそ、 コウコの気持ちを救えたのだと思う。 私も今はいないおばあちゃんに感謝しました。
0投稿日: 2011.09.17
powered by ブクログ天使天使天使。 そこに天使がいる。 君の周りには天使。 幸せそのものが天使。 天使とは目には見えない。 けど、 君はわかっているはずだ。 ほら、 嬉しい気分になるだろう。
0投稿日: 2011.09.16
powered by ブクログエンジェルが3つ並んだタイトルに意味があります。映画にもなった「西の魔女が死んだ」と同じようにお婆ちゃんと孫が主人公です。お婆ちゃんがさわちゃん、孫娘はコウコちゃん。ふたりの時空間を越えた世代間の物語です。お婆ちゃんの話は旧仮名遣いで語られるのも時代の空気を醸し出しています。コウコちゃんの買った熱帯魚のエンジェルフィッシュが思いがけない現実を見せつけます。意識の奥底に沈んでいる色んな思いや遠い昔の出来事が交錯するので、ページをめくりながら戻ることもしばしばありました。読み終えてあれっ?と謎が浮かぶ余韻の多い作品です。
0投稿日: 2011.08.27
powered by ブクログ最初、あらすじを読んで、この本を手にとった時は、介護に関係するお話なのかな?と思っていたけれど、読んでみたら全く違っていました。 誰もが持っている人の心の残酷で独りよがりな面について、 許されて良いのだと、いうメッセージのように感じました。 でも途中、さわちゃんの熱帯魚への態度はちょっと怖かったな…。
0投稿日: 2011.07.31
powered by ブクログ事なかれでちょっと潔癖の主人公が無意識の内に、おばあちゃまを救うのが面白い。 そして天使の熱帯魚が悪魔に変わっていく事と、おばあちゃまの過去がリンクしている事が面白く、この話に引き込まれていきました。
0投稿日: 2011.07.12
powered by ブクログいい子を演じてしまうコウコは、どこか満たされない想いを抱いていた。 一人では立って歩けないおばあちゃん。 そんなおばあちゃんのトイレのお手伝いを引き受けることで、 コウコは、熱帯魚を飼ってもよいと母から許可が下りた。 水槽の中の美しい世界を見ていると、心が落ち着いた。 しかし、そこから変化が始まる… 寝たきりに近いおばあちゃんは、ときどき急にまるで少女のような反応でコウコと話をするようになる。 ボケて記憶が混同している様子でもない。 変化は水槽の中でも起きていた。 ふと見ると、熱帯魚の数が少し減っている気がする… それは気のせいではなく、日に日に数を減らしていっていた。 なぜ、こんなことに… 水槽の中という小さな世界を通して突き付けられる現実と、呼び起こされるおばあちゃんの少女の記憶… その2つの物語は、次第に交錯し、重なってゆく… コウコは、おばあちゃんの心を救えたのだろうか コウコは、自身の心を救えたのだろうか
1投稿日: 2011.07.12
powered by ブクログコウコは、寝たきりに近いおばあちゃんの深夜トイレ当番を引き受けることで熱帯魚を飼うのを許された。 夜、水槽のある部屋で、おばあちゃんは不思議な反応を見せ、少女のような表情でコウコと話をするようになる。 ある日、熱帯魚の水槽を見守る二人が目にしたものは…なぜこんなむごいことに。 コウコの嘆きが、おばあちゃんの胸奥に眠る少女の切ない思い出を呼び起こす…… 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 天使と悪魔をキーワードに、孫であるコウコの話と、おばあちゃんの思い出が交互に語られる。 いろんなところに接点があったり、深い考え方だったりするのかもしれないけど、 なんだかよくわからなかった… かるーい気持ちで読んだもんで…
0投稿日: 2011.05.18
powered by ブクログ読んだ。。。 読んだことを忘れてもう一度読んだ。。。。 もう読んだことを忘れませんように、、、 強い印象 よきにしろ、悪きにしろ、、、すごい作品なのかな。 ただ、私は苦手
0投稿日: 2011.05.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
梨木香歩さんです。 「西の魔女が死んだ」より面白かった。 短いのでさらさらと流して読めます。が、内容は深いですね。 こちらの話もおばあちゃんが出てきます。 半寝たきりになってしまったおばあちゃんと、 孫のコウコの奇妙な交流が、 水槽で飼い始めた熱帯魚の残酷なエピソードを 通して描かれていきます。 感性の高さをうかがわせる美しい文体、 なのに人間のダークな一面にスポットがあたっている。 風変わりな話で、どうも感想が書きづらい。 女学校時代のおばあちゃんのモノローグと並行して 現在のストーリーが展開していくんですが、 二つの時代のエピソードが微妙にクロスしていて、 不思議な感覚にとらわれます。 モチーフは天使であり、悪魔。 おばあちゃんは天使のようだけど、天使の中にも悪魔がいて、 コウコが創った水槽の世界にも悪魔はいて…… コウコはその悪魔の存在を許す、 それが意図せずおばあちゃんの救済につながる、みたいな? 文庫と単行本では内容が違うみたいなので、 もう一回読んでみたい。
0投稿日: 2011.04.25
powered by ブクログここにレビューを書きました。 http://blog.goo.ne.jp/luar_28/e/d20f30cbade24766d9401b15cef64113
0投稿日: 2011.03.07
powered by ブクログ文庫版と単行本版で少しずつ違う。 各々の特徴や制限を活かしながらどうやったら雰囲気を作り出せるか、考えたんだろう。 文庫版のラストはなんだか切ない。 少しの違いなのに…大人になっちゃったみたい…
0投稿日: 2011.03.02
powered by ブクログ少女がえりをした祖母と、神経症に悩む孫の、不思議な友情の物語。熱帯魚や甘いお菓子といったかわいらしいキーワードで紡がれる祖母の昔話と、それに惹かれていく孫。梨木らしい繊細でファンタジックな世界観が現れる言葉たちが愛おしい、美しい作品。
0投稿日: 2011.02.28
powered by ブクログコウコは、寝たきりに近いおばあちゃんの深夜のトイレ当番を引き受けることで熱帯魚を飼うのを許された。夜、水槽のある部屋で、おばあちゃんは不思議な反応を見せ、少女のような表情でコウコと話をするようになる。ある日、熱帯魚の水槽を見守る二人が目にしたものは?なぜ、こんなむごいことに。コウコの嘆きが、おばあちゃんの胸奥に眠る少女時代の切ない記憶を呼び起こす…。
0投稿日: 2011.02.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
こんなにも薄い本なのに、内容はぐぐっと重い。そして、最後にそこからそっと解き放たれてなんとなく落ち着く。失敗や後悔を自分の中にひっそりと溜めておくことは、とても力のいることだ。そんな辛いことを長い間してきたさわちゃんは、その罪に対して本当に健気に申し訳なく思っていたのではないだろうか。だからこそ、神様はこういった形で救ってくれたのでは。「私が、悪かったねえ」と。でもきっとそれはさわちゃんが「悪魔」であることではなく、「悪魔」だと自分を言い聞かすほどの繊細で不器用な心に、ではないだろうか。
0投稿日: 2011.02.09
powered by ブクログ「西の魔女が死んだ」と比べるとずいぶん垢ぬけて読みやすくなったと思います。ストーリーがパッとしませんでした。
0投稿日: 2011.02.08
powered by ブクログコウコは、寝たきりに近いおばあちゃんの深夜のトイレ当番を引き受けることで熱帯魚を飼うのを許された。夜、水槽のある部屋で、おばあちゃんは不思議な反応を見せ、少女のような表情でコウコと話をするようになる。ある日、熱帯魚の水槽を見守る二人が目にしたものは―なぜ、こんなむごいことに。コウコの嘆きが、おばあちゃんの胸奥に眠る少女時代の切ない記憶を呼び起こす...。
0投稿日: 2011.02.05
powered by ブクログ神様は悪魔の事をどう思っているのかが主題の小説。愛憎と贖罪の物語。 物語の細工に気付いた時にはっとする。 梨木さんらしい素敵な小説でした。
0投稿日: 2011.02.02
powered by ブクログ梨木さんのお話の中で一番好きです^^ところどころヘビーな部分があるかもなので(私はあまりヘビーだとは思わなかったので)人の好き嫌いはっきり別れると思います。私の母は断然、「西の魔女が死んだ」の方が好きだったようです。物語はおばあちゃんの若い時(昔)と主人公の今を交互に描いています。全然読みにくいということはありませんでした。話しはヘビーなところもありますが、綺麗な水槽の中でエンゼルフィッシュがぷかぷか泳いでいるようなそんな心地のいい感じに終わりました。おばあちゃんと主人公が上手く繋がっていてよかったです^^
0投稿日: 2011.01.09
powered by ブクログ物語には、「伏線」と呼ばれるものがある。テレビのドラマで言えば、途中で出てくる誰か分からない黒い影、後で、「ああ!さっきの黒い影はあいつやったんか」と気がつくことがある。 そのときは何か分からないが、後から何かが分かるような「黒い影」のようなことを「伏線」と呼ぶ。 この梨木香歩さんの「エンジェル エンジェル エンジェル」は、そういった「伏線」が山ほど張りめぐらされている。すでにシッポを見せているような「伏線」から、最後の最後で「そうやったんか」と思わせるものまで、まさに伏線で作った「からくり小説」である。 何ヶ月か前の雑誌「プレジデント・ファミリー」(中学受験を考えている親御さんがよく読まれている雑誌です)で国語の特集があり、その中の一つで、「物語を後ろから読んでみる練習」について書いてあった。そうすると、「伏線」を見抜く練習になるということだった。 「色々、面白いこと考える人がいるもんやな~」と感心していたが、この「エンジェル エンジェル エンジェル」もそういう読み方をすれば「伏線」がよく見えるのかも知れない。 最後まで読んでも「伏線」がよく分からなかったという方は是非試してみてください。
0投稿日: 2010.12.12
powered by ブクログ自分自身が犯した罪。 自分でその罪を許せず、誰かに許して欲しいと 願う・・・ 罪は許されるべきである。 人間は完璧ではない。 主人公が飼いだした熱帯魚。 その中で行われる殺戮。 文字では決して表さない、 その行為が表す意味。 とても考える本でした。
0投稿日: 2010.11.11
powered by ブクログ06/13 祖母の少女時代のエピソード、現代の熱帯魚のとも食いのエピソードを交互に重ねながら、神と悪魔、原罪意識について考えさせる。
0投稿日: 2010.10.31
powered by ブクログ『西の魔女が死んだ』と同様、祖母と孫娘の心の交流を描いた作品。祖母・さわこの少女時代と孫娘であるコウコの生活とが交互に描かれ、旧仮名づかいが多用されたさわこの話は初めこそ読みづらかったものの、次第にその静謐さに惹きこまれた。何十年も謝りたい気持ちを持ち続け、最後に「コウちゃん、ごめんね」と言えて、さわちゃんはようやく救われたのだと思う。サイドテーブルから出てきた木彫りの天使には泣けた。水槽を置くためにコウコが物置からサイドテーブルを出したのにも何か運命的なものを感じる。
0投稿日: 2010.10.15
powered by ブクログ西の魔女が死んだで梨木さんの作品に興味が湧いて読んだ一冊。 たしかにこれも おばあちゃんと孫の関わりを描いていたよ! おばあちゃんの過去と未来がごちゃまぜになったりして、最初読みなれるまでに時間がかかった。 また読み直したい本です。
0投稿日: 2010.10.04
powered by ブクログ主人公の少女の現実と、 祖母の過去の出来事が、 交錯していく不思議なお話。 主人公は熱帯魚が飼いたくて堪らなかった。 念願かなって漸く飼い始めた熱帯魚だけど、 その熱帯魚は思いもかけない二つの世界を展開する。 過去に起こった取り返しのつかないエピソードが、 現実に交錯して迎えるラストは見事過ぎるくらい。 読後のもどかしさが逆に心地いい不思議な小説。
0投稿日: 2010.10.02
powered by ブクログエンゼル・フィッシュの性質を知っていたので、ハラハラした。 過去と現在が入り混じって展開する、罪悪感と赦しの物語。
0投稿日: 2010.09.28
powered by ブクログ寝たきりに近いおばあちゃんと、そのおばあちゃんのお世話をするコウコ。 熱帯魚を飼いはじめたことにより、おばあちゃんとコウコの不思議な物語へとうつる。 「悪魔と天使」「水槽の中の絶対的な秩序と現実の秩序」「過去と現在」・・ いろいろな対比が暗示的にされており、その解釈は読者によって変わってくるだろう。
0投稿日: 2010.09.18
powered by ブクログ神様と悪魔、善と悪…梨木さんの作品は、いつも「境界線」を崩して、ゼロからじっくりじっくり組み立てていく職人さんのような感じで、その深い思考には頭がさがります。今まで読んだ梨木さんの作品の中では、これが一番のお気に入りです。
0投稿日: 2010.09.15
powered by ブクログ女の子は誰もが子供時代は純なもの、美しいもの、優しいものに心惹かれ、自分こそがそれを体現したものになるんだ・・・・・と無意識のうちに思っているようなところがあると思うんですよね。 でも、時を重ねている中でそんな自分の中の秘めた目標と現実のギャップに否応なく気がつかされるんですよ。 思っていた以上に不純で、醜くて、意地悪な自分という現実に。 それを認めたくはないけれど認めざるをえず、必死で言い訳しようとするんだけど言い訳になっていないことに気がつき、「ごめん」と言いたいのに言えない自分。 多かれ少なかれ誰もがそんな苦い想い出を心の奥底のどこかに封印しているんじゃないでしょうか? コウコの寝たきりのおばあちゃん、さわちゃんもそんな1人。 寝たきりになってボケちゃう年代になって、それでも残っている想いは女学生時代に封印した天使になれなかった自分、「ごめんなさい」と言えなかった自分、封印してしまった醜い自分に落とし前をつけるということ・・・・・だったような気がします。 娘時代の自分のワガママの余韻を放つ、物置の中に眠っていた現代の価値観からすると「サイドテーブルとしての格も落ちれば実用的とも言えない」テーブルを目にし、娘時代の自分の悪行と切っても切れない関係にある「コウコ」という名前、そして天使の名を持ちながらも案外獰猛なエンジェルフィッシュの所業を目にするという3点セットによって、さわちゃんの心の奥深くに封印されていた「苦い思い出」とそれに対する「謝罪の念」が表出してきた・・・・・そんな物語だと思います。 (全文はブログにて)
1投稿日: 2010.07.12
powered by ブクログ現代とさわちゃんの時代とが交錯しながら、ひとつの絵を浮かび上がらせる。 真夜中の水槽の前で、物悲しげな表情の二人が見えるみたいだ。
0投稿日: 2010.06.17
powered by ブクログ情報科教員MTのBlog(『エンジェル・エンジェル・エンジェル』を読了!!) https://willpwr.blog.jp/archives/51116060.html
0投稿日: 2010.05.23
powered by ブクログ読後、不思議な感覚に襲われる作品です。人の醜さと美しさ、、優しさと厳しさ、相反したものが良い意味でごちゃ混ぜになっているように思います。また、昔話を読んでいるような懐かしさを感じながらも、人間のダークサイドを描いている比喩の数々に気づいたとき、きっとこの小説にある種の戦慄を覚えることでしょう。また、読者だけが知っている、三世代を跨ぐ繋がりは、ちょっとした秘密を手に入れたような幸せを感じます。
0投稿日: 2010.05.21
powered by ブクログカトリックの女子校で生活していて 聖書の内容とか、すぐに理解できて 親近感を感じた。 読めば読むほど、奥深い話に感嘆してしまう。 そして何度読んでも 優しい世界に涙が溢れてしまう。 出会った全ての人にオススメしたい作品。
0投稿日: 2010.05.03
powered by ブクログ寝たきりになった祖母が家にきて、祖母の介護を手伝うかわりに熱帯魚を飼う事を許してもらった私…。 私の主観と、誰だかわからない古い時代の女の子の主観が交互に続く。 現代の私は、熱帯魚を通じて祖母を心を通わせるが、それも現実なのかどうかあやふやなのだ。 そして、水槽という世界の神になった私は…。 介護の話かと思っていたら、しっかりファンタジーしてました。 ただ、苦いけどね。 世界ってなにだろう。世界を統べる神の存在は? 生と死と…。とりとめのないことこをぼうっと考えてしまう。 別の世界にひっぱられる感じがすごくした。 でも、すごく優しい話だ。
0投稿日: 2010.04.24
powered by ブクログあっという間に読み終わった。 天使か悪魔か・・・。 神様。 なかなかテーマが重い感じもするけどすらすら読める。 仕掛けがいろいろしてあるらしいから、また読み返してみたい。
0投稿日: 2010.04.13
powered by ブクログ梨木さんの本はググッと盛り上がるところがないかわりに、本全体を通して深みがある、という印象。 この本もまたそう。 2つの時制を交互に進んでいく。 おばあちゃんの現代と過去。 現代のエンゼルと過去のエンゼル。 2人のコウちゃん。 文一つ一つが伏線で、読み進めるごとにひとつひとつがつながっていく。 そして、最後はしっとり。
0投稿日: 2010.03.15
powered by ブクログこの作家さんは友達に勧められてお初だったのですが、すごく素直で綺麗な世界観を、平易に書ける人だなという印象。 そしてこの作品は小品ながらも、わかりやすいのに巧妙な仕掛けが施された彫金細工の様な作品でした。 予定調和的、あるいはウェルメイドな物語が嫌いでなければ、是非多くの方にこの仕掛けに酔っていただいて欲しいと思わせてくれます。何故かと言えば、おそらくは作者の人柄でもあるだろう、全編を通して流れる「優しさ」の深みが半端ではないから。 この物語では、様々なメタファー(比喩・暗喩)と、物語の多重構造ぶりが、まるでミルフィーユの様に贅沢で爽やかなで絶妙な甘さを醸しだしています。おばあちゃんとエンゼルフィッシュと木彫りの天使様、この三つの想いが時を越えて、浮かび上がるのは、善悪の二面性を超えた「赦し」の眼差し。誰もが経験する「取り返しのつかない事」を胸に閉まって生きている人全てにおすすめできる、ストレートな福音です。
0投稿日: 2010.03.15
powered by ブクログエンゼルフィッシュの描写がグロテスクだったのがちょっと引っかかったです; でも、読み終えた後(後味?)は悪くなかったです。もう一回読みたいなー
0投稿日: 2010.03.01
powered by ブクログ祖母さわこと孫娘コウコの物語。いろいろ交錯しています。コウコは一人娘としての「コウコ」であり、さわこにとって羨望の対象である「コウちゃん」であり、熱帯魚にとっての創造主である。 さわことコウコの自己嫌悪の思考が痛いほどよくわかり、気づいたら泣いていました。自分に矢を向けることをやめられたら、どんなにか楽になることだろう。「ごめんね」を伝えられたら、どんなに救われることだろう。 さわこが前に進めたのは、熱帯魚がいなくなったからではなく、コウちゃんにやっと「ごめんね」を言えたからだと思う。ようやく赦されたのだ。 「私は、本心、というものが、それを言った当初はそう思えなくても、実はだんだんそれに近づいていくこともあるのだと思った」(p.80) 「人の不幸を願ふなんて。それがかなふなんて。私は眞正の惡魔になつてしまつたかもしれない」(p.113) 「神様が、そう言ってくれたら、どんなにいいだろう」「え?」「私が、悪かったねえって。おまえたちを、こんなふうに創ってしまってって」(p.147)
0投稿日: 2010.02.27
powered by ブクログ面白いとは思わなかった。 ただ、「シュークリームを揚げて作るとうまくいく」というシーンだけ強烈に覚えている。 本当なんでしょうか?
0投稿日: 2010.02.10
powered by ブクログ柔らかくて優しくて、それでいて残酷で。梨木さんの描く世界がやっぱり好きだなーと思った作品。二人の「公子」。さわちゃんにとってその名前の持つ意味であるとか、二つの「エンジェル」であるとか。シンプルだけど奥深い。
0投稿日: 2010.01.31
powered by ブクログ不思議なお話だった。 おばあさんと孫(現代)と、おばあさんが若いころのスクールライフ(過去)と、話が交互に出てくる。 これが関連し合っているのだ。からくり小説。 わたしの祖母もシュークリームを作ったらしいが、この時代初めて入ってきた西洋菓子がシュークリームだったのかしら。シューを揚げているのが面白い。
0投稿日: 2010.01.19
powered by ブクログ泣いたし、よかったんやけど。 昔と今の話が交互になり、昔の話は文体?も昔っぽいので、読みにくいひとは読みにくいかも。
0投稿日: 2010.01.07
powered by ブクログ【あらすじ】 コウコは、寝たきりに近いおばあちゃんの深夜のトイレ当番を引き受けることで熱帯魚を飼うのを許された。夜、水槽のある部屋で、おばあちゃんは不思議な反応を見せ、少女のような表情でコウコと話をするようになる。ある日、熱帯魚の水槽を見守る二人が目にしたものは―なぜ、こんなむごいことに。コウコの嘆きが、おばあちゃんの胸奥に眠る少女時代の切ない記憶を呼び起こす…。 【感想】
0投稿日: 2010.01.06
powered by ブクログ『沼地のある森を抜けて』にも似た、 過去と現在とが交互にあらわれる、二層構成のお話。 『沼地〜』に比べてボリューム的にも読みやすく、 もうこれでダメだったら梨木さんは自分には合わないのだと 諦めようと思っていたんだけど、 また別の作品を読んでみたいと思うことができました。 次は何を読もうかなあ・・・。
0投稿日: 2009.11.24
powered by ブクログ優しさと残酷さ、そして根底にあるのはやはり“生きる”ということ。。。 梨木さんの文章は、淡々としながらも、きちんと深さもあるところが好きです。(“淡々”としているだけの文体の作家さんが多い中)
1投稿日: 2009.11.20
powered by ブクログストレスを感じて熱帯魚を買いたいと思い詰める少女・コウコ。 優等生を演じすぎていたのかも知れない。 日頃の情緒不安定がカフェインの過剰摂取のせいと気づいたのはいいが、他にストレス解消法を思いつかないのだ。 ぼけ始めた祖母と同居したばかりで、夜のトイレの世話を引き受ける。時々鮮明な言葉でコウチャンと孫を呼ぶようになる。 この家に住んでいた少女時代の友達と混同しているらしく… 現代と過去の二人の思いが交互に描かれる。 大きな茶園の孫娘・さわとして、女学校に通った日々。 学校内では派閥があり、家の中では女中のツネを姉のように慕うが… 一方、コウコが飼うことを許された熱帯魚はエンゼルフィッシュがネオンテトラを攻撃してしまう。 水槽を置くために物置から出してきた古い木彫りの台、それは… 迷いや悔い…別れの哀しみ。 緊密な構成で、切なさもあります。 単行本は1996年の発行。
0投稿日: 2009.11.16
powered by ブクログすごく好きだったのに、前につきあってたひとにあげちゃって、そのまま。もう一度読みたかったのに、少し後悔してる。
0投稿日: 2009.11.08
powered by ブクログ妙な心地のまま、読み終わった、という感じ。 魚の殺戮が悲しかった。 思わず主人公と自分を少し重ねてしまった。
0投稿日: 2009.10.30
powered by ブクログ最初の方をパラパラめくると、熱帯魚とコーヒーが出てきてお洒落な感じを予想したのですがとんでもない。よく考えたら梨木さんはそういうのは書きそうにないですよね。おばあちゃんと孫娘の話が交互に書かれています。聖書に書かれてある一節がモチーフ。この一節と同じようなことが今のこの家族に起きます。熱帯魚が熱帯魚を食べて肉食化していくのが怖い。また読み返したいと思いますが、とりあえず魚を食べる予定の日は避けよう。童話らしく残酷で素敵です。
0投稿日: 2009.10.01
powered by ブクログ立て続けに梨木香歩作品。 どの作品も好きだけど、これも好きだなあ。 カフェイン中毒の孫と、認知症のおばあさんの話。と書いてしまうと 軽いように思うけど、なかなかこれがどうして。 思い違い、勘違いのようなことって日常に多くあって。 それはほんとうの私の気持ちではないのに、とすれ違うこともたくさんある。 けど、間違いや思い違いでもいいじゃないか、と思う。 認知症のおばあちゃんが、孫を昔好きだったお友だちと間違えて。 カフェイン中毒で眠れない娘が祖母の夜間の付き添いを申し出て、母は我が子が とても優しいからと感動して。 最後までおばあちゃんの思い出(真実)を知らないままに、傷を癒した女の子。 そんな風にして、いろんなことは落ち着いてゆくのかもしれない。 終わりに近く、 「…コウちゃん、神様もそう呟くことがおありだろうか」 「神様がそう言ってくれたら、どんなにいいだろう」 という、おばあちゃんの言葉はわたしの願う神様にとても近い。 無宗教・無信仰だけども、そう思った。
0投稿日: 2009.09.26
powered by ブクログネオンテトラとエンゼルフィッシュは一緒に入れてはイカンだろ…と出だしで思ってしまったので ほらやっぱり〜みたいになってしまって、少し興醒めした部分はあったものの 良かったと思う
0投稿日: 2009.09.06
powered by ブクログ30分程度で読み終わる薄い本。ですが、内容は全く薄くなく重いです。おばあちゃんの少女時代の回想と、孫の現在が交互に語られていきます。途中の熱帯魚の争いが怖くて怖くて・・・。色々と考えさせられるお話です。
0投稿日: 2009.09.05
powered by ブクログ2冊目。 この作品で梨木さんにハマリました。 こちらも短いのでサクサク読めてしまいます。 コウコの現在、おばあちゃんの過去で交差する愛憎劇。 ですが読後感が、何だか爽やかな感じさえするので不思議です。
0投稿日: 2009.08.26
powered by ブクログ綺麗なだけでなく、そこにあるグロテスクさやちょっとした異常さの表現がたまらなく好きでした。 とある先生が作者の感覚や主人公が私に似ていると薦めてくれたのでその事に感謝。 日常からふっと足を踏み外したことのある人は作品自体は好きでなくとも惹き込まれそう。
0投稿日: 2009.07.31
powered by ブクログ薄い本なのでカフェで一気読み。 ばあちゃん(さわちゃん)の死の間際の数日間の、不思議な交流を描いた物語。 ちょっと宗教的な感じとグロテスクな描写がきつかったなぁ。 こういう綺麗な世界に憧れる人もいるのでしょう。私は苦手。
0投稿日: 2009.07.20
powered by ブクログうちには天使がいました。 作者の代表作である「西の魔女が死んだ」。 この作品も同じくして口当たり涼しい文章がまとめられていて、読みやすいです。 しかし、この作品にあるのは「西の魔女〜」とは一味違った棘。 いのちが連なり、傷つけ傷つけられ、守り守られて、物語のラストにすべてが繋がっていきます。
0投稿日: 2009.07.07
powered by ブクログ著者らしい作品 薄くてすぐに読み終わるのだけれど、 痛みと、そしてそれ以上の安心感に包まれる。
0投稿日: 2009.07.03
powered by ブクログレビューはブログにて。 http://tempo.seesaa.net/article/121580893.html
0投稿日: 2009.06.15
powered by ブクログすごく考えさせられる本です。でも難しいわけでもなく、内容は分かりやすいです。 この話の面白いところは、段落(?)ごとに話が変わるところです。 現代のコウコ→おばあちゃんの少女時代→現代のコウコ・・・と言った感じでとても面白いです。 また、おばあちゃんの少女時代の話の文章は、すべて昔っぽくなっています。 例えば、「いう」が「いふ」。「〜でしょう」が「〜でせう」・・・など読み応えのある感じです。 この本は割と薄い本なので、安くて手頃だと思います。 ぜひ、読んでみては?
0投稿日: 2009.06.04
powered by ブクログビミョー。 ひねくれものの私には合わん。 こういうストレートなホンワカ話を逐一「だから?」って思ってしまう私は読むべきじゃないですね。 09.05.01
0投稿日: 2009.05.01
powered by ブクログ大好きな一冊です。 「神様が、そういってくれたら、どんなにいいだろう。」 「え?」 「私が悪かったねえって。お前たちをこんなふうに創ってしまってって。」 っていう会話に、涙あふれました。
0投稿日: 2009.04.24
powered by ブクログ巧みに書かれていて読みやすいけれど、 話は奥が深い。 不思議な気持ちにも優しい気持ちにも、 憂鬱な気持ちにもなれるのは、 自分の中にも当然そんなところがあるから、なんだろうな。
0投稿日: 2009.04.17
powered by ブクログさりげない日常が昔の記憶を呼び戻すことがある。聖書をちゃんと読んでいたらもっと理解が深まっただろうけど、個人の罪とその懺悔の物語の深さは十分理解できた、と思う。これ何度読んでもラストシーンで泣いてしまうんだよな。ラストがどうなるか分かってるのに。梨木香歩すきすぎる。
0投稿日: 2009.03.23
powered by ブクログ「さわちゃん」とコウコのお魚観察日記。嘘ですけど。 悪魔にもかわいそう、ごめんね、って謝るコウコとそれが理解できないさわちゃん。 ↓梨木さんのイメージ 老人と少年少女(西の魔女、エンジェル) 人間と人外(エフェンディ、家守奇譚) 男と女と真ん中の人(沼地の〜)
0投稿日: 2009.02.09
powered by ブクログ西の魔女で梨木さんに興味を持ち、今度はこの本に手に取った。 エンジェルを読み始めた最初は、主人公とおばあちゃんで話が進み、西の魔女に似た印象だった。 西の魔女が死んだはタイトルのわりに、とても温かい話だった。 が、このエンジェルは、人間の負の側面がある種のテーマになっていて面白い。 読み終わって印象に残るのは、天使ではなく悪魔だった。 “神は、悪魔をどういうふうに思っておられたのだろう、本当は” タイトルから和みそうだなと思っていたが、いい意味で裏切られた。 梨木さんの本は、読みやすい。 よって、読むのに殆ど時間がかからない。 実際、就活の行きに初めてひらいたが、帰りまでもたなかったほど。 そんなにあっさりと読みながら、ビックリするくらい美しく物語りは終わる。
0投稿日: 2009.01.16
powered by ブクログ20081218再読 しづかだ。 タイトルの通り天使は三匹、そうしてそのどれもが悪魔になってしまった、それでも天使。 多次元的な組み合わせが最後にぴたりとはまってなんだか怖いくらい。 真夜中の会話のはずなのになぜがほのかにあたり全体が光っているように感じる。
0投稿日: 2008.12.18
powered by ブクログこの本に描かれた感情を、気持ち悪いって言いきってしまえる人の清らかさが羨ましい。 自分にとって初めての梨木作品。 中央線から小田急線に乗り継ぐ中で読み切った。 電車の座席で人目もはばからずに涙する(誰も見てないだろうって思いながら) さわちゃんが、自分の中の醜い魂に気付いて自己嫌悪に陥るくだりが すんごくよく”わかるし”、自分の中にもある感情だから、悲しさがわかった。 そのときに(幼いさわちゃんが、心の中で人を呪って、そのことで何より自分が傷付いてしまった時に、 暗い闇にひとりぼっちで取り残された気分になってしまったときに) そばによりそってくれたばばちゃまの愛情がとても羨ましかったです。
0投稿日: 2008.11.01
powered by ブクログタイトルの意味があとになってわかる。 2人の語り部による物語。 どこでつながっているの?と最初は疑問に思うものの、 そう、エンジェル・・・がつなげてくれているのです。 お年寄りの方の無邪気さと長年の知恵。やや反抗的になりがちな娘。 どこかで似ているのかもね。なんだかふとこわくなるような、それでいて ちょっと安心するような、不思議感覚のお話。何度か再読しています。
0投稿日: 2008.09.13
powered by ブクログ個人的には全編通してずっと泣ける名作。私がばーちゃんのお姉ちゃんだった時のことを思い出してしまいました。しかしこの内容で362円は安すぎる
0投稿日: 2008.09.13
powered by ブクログ2つの話が絡み合って、全体のテーマを浮かび上がらせる作品。 『西の魔女・・・』といい、『エンジェル・・・』といい、 描写だけでなく、登場人物の考えやセリフが素晴らしく、 作者の素敵な人間性が表れている。 他の作品も全部読みたくなった。
0投稿日: 2008.09.10
