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深夜0時の司書見習い2
深夜0時の司書見習い2
近江泉美/KADOKAWA
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総合評価

16件)
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7
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    このレビューはネタバレを含みます。

    図書屋敷に馴染み始めたアン、父の入院が予定より長引き、ホームステイの期間も延びて、半分嬉しく、半分寂しい。図書屋敷はインターネットに侵食されてまだ立ち直っていないため、アンは更なる客集めをワガハイから依頼される。しかし、そこへ義母が現れ、すぐ東京へ帰ると言われてしまう。さらに本の亡失があり、危機一髪で助かったアン。犯人がわからないため、図書屋敷の家主である籾青爾(もみせいじ)からは無理はしないように言い渡される。 今回も有名な作品がいくつも登場し、もみじのうんちくが炸裂する。全集愛が凄くて、きっと図書館の閉架書庫に入ったら出られない人だと思った。作者が楽しんで書いているのだろう、テンポが良くて、とても読みやすい。アンがなぜ義母に遠慮しているのか、義母とのぎこちない会話など、1巻の伏線回収でスッキリ。周りにいい人ばかりなのはアンの性格の良さのお陰なのかな。 かなり古い児童文学全集とか出てくるので気になる(^ ^)実在するのかなぁ。

    15
    投稿日: 2025.08.02
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    不思議な図書館で綴られる、本と人の絆を繋ぐビブリオファンタジー。 晩夏の札幌。アンが「図書屋敷」で過ごせる期間も残りわずか。昼間は図書館の手伝い、夜中は「図書迷宮」の司書見習いとして励むなか、東京から継母の千冬がやってくる。 「問題があればすぐに連れ戻す」と告げられた最悪のタイミングで、図書館の本が何者かに傷つけられる事件が発生。被害に遭った本には気になる共通点があり……? 大切な場所と“物語”を守るため、アンとワガハイは迷宮に入り、もみじと共に捜査を開始する。 『走れメロス』『シンデレラ』他、名作を巡る三編を収録。

    0
    投稿日: 2025.05.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    高校生のアンが、とっても素直で健気でかわいらしい。一生懸命に本を守ろうとする姿、応援したくなる。 太宰治の『走れメロス』と、グリム童話の『シンデレラ』の元となったお話が、ものすごく昔からの世界各国にあったことを初めて知って驚いた。 今回は、アンの母・千冬さんが登場。実の母子ではないという事実が、二人をギクシャクさせている。お互いに相手を大事に想いあっているのに、気づかずすれ違っているのがもどかしい。 セージさんが千冬さんに渡したグリム童話全集によって、そのわだかまりが解けるのはさすが! 本が持つ力に感動した。 また、図書館の蔵書をカッターで傷つけていくおぞましい事件も。 本が傷つけられても、その本を読みたい人、これから読んでくれる人の想像力が、その本を生かし続けていくのだというシーンに、涙が出そうになった。 シンデレラをキラキラした砂糖菓子のような想像で読んでいた幼い女の子。 傷つけられた本を大事に抱えて借りていく姿に感動。

    1
    投稿日: 2025.04.22
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    アンが主人公なんだけど、千冬さんの物語でもあった。 走れメロスの走っていない説は知らなかったので、びっくり。再読したら、違った視点から違った景色が見える気がする。 グリム童話の話は知っていたので、展開がなんとなく読めたが、わだかまりが解けてよかったと思う。 続編があったら読みたい。

    0
    投稿日: 2025.03.24
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    シリーズ2作目は「走れメロス」「国際版 少年少女世界童話集」「グリム童話集」が図書屋敷と迷宮で大変なことに。今回もたくさん本の知識に触れ、ハラハラしたり舞踏会を楽しんだりとアンと色んな冒険をした気分。太宰が金銭面や人間関係にルーズ過ぎるのは知っていたけど、みんなに愛されていたと言える想像力がすてきだと感じる。例えどんな理由があっても本を傷付けるのは許せない、だけどセージの強さと優しさを備えた言葉にはすんなりと納得できてしまう。卑しい考えも罵る言葉も全部自分が聞いているのだから、自分が気持ちいい人間でいたい。そして大切な人に誇れる自分でありたい。

    15
    投稿日: 2025.03.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前作は置いて行かれた部分もあったが、今作ではだいぶ想像力が追いついてきた。 私なりの図書迷宮が創れたと思う。 ミステリー要素が加わり、かなり楽しく読めた。 本を傷つけられる事件を中心に、心を痛めたり、恐怖を感じたり、奮い立ったりしながら、アンは少しずつ成長していく。 目隠しして流して生きるのではなく、実践することで自信もついていったようだ。 思いを言葉にするのは、本当に難しい。 特に子どもには、勇気もいるだろう。 大人にとってはもどかしくも感じるが、一歩一歩成長していくしかないのだと思う。 走れメロスの解釈は、まさに目から鱗で、素晴らしかった。 確かに美談が鼻につき、掘り下げることができていなかった。 手元に本があるので、早速読んでみよう。 今までとは全く違う景色を見ることができると思うのだ。 今回は、メロスの解釈を読めただけでも価値があったと思う。拍手。 アンがモミの木文庫に留まりそうなので、続編が期待できるかもしれない。 楽しみだ。 2025/02/28 00:38

    2
    投稿日: 2025.02.28
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    1巻を読んでおり、買うほどでは無いが気になっていたため図書館で借りてきました。 前作では主人公の性格的なものや考え方が自分とは異なっており、あまり好きではなかったのですが、今回は前回より前向きな?考えが出来るようになって、頑張っていた印象です。それでも言い方が酷いかもしれないが、ウジウジとしたり、マイナスな考えが先に出るところは相変わらず共感出来ない。私ならこんなファンタジーな世界で図書館と本と関われたらウハウハだと思う。まぁ、本好きだからだろ、と言われればおしまいだが。 そして、セージくんももみじ君もどっちも好きだなぁとつくづく思う。まだ続くのなら一応読みたい。

    8
    投稿日: 2025.02.26
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    「『走れメロス』 太宰治」 走らなかったという。 原作のことを知らずに冷静に分析されてしまうと、その時の心境を考えるよりも先に嘲笑しながら指差してくるのだろ。 「『国際版 少年少女世界童話全集』」 崩壊していく世界に。 誰もが楽しむためだけに借りていってくれるのならいいが、本に危害を加える人もいるのは知っただけでも悲しいだろ。 「『グリム童話集 ( 初版 )』 グリム兄弟」 犯人を特定するため。 物語に嫉妬するぐらいならば、手に取ることなく内要を頭の中から忘れてしまい自分なりの暮らしをするべきだろうな。

    0
    投稿日: 2025.02.09
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    1は半年くらい前に図書館で借りて読んでいました 札幌を舞台にしたお話しです インターネットと本に私はどう関わっていこうか 読むたびに考えさせられます そして想像力がすごく掻き立てられるお話 この本を読むと脳内絵本を読めると私は思います

    0
    投稿日: 2024.12.13
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    シリーズ2作品目。 続編もとっても良かった!本好きに勧めたい1冊☆ 図書館でのお話以上に、主人公・アンと継母・千冬の関係性も分かってきて大満足でした! 本作にもでてきた言葉にあるように、 昔読んだ作品でも何年後・何十年後に再読してみるとまた違った感想や見方ができるのも読書の醍醐味だなと改めて思った! 読書はやっぱり最高だあ〜!

    6
    投稿日: 2024.12.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前回から少し間が空いていたが、読み始めるとすぐにこの世界に 戻ることができた。 前回より成長したアンときずなが深まったセージとの関係性も 好ましい。今回も「走れメロス」など現実の作品も登場し いろんなとらえ方があるのだなと面白かった。 アンの継母である千冬も登場し、どうなることかと思われたが 足りないのはお互いの気持ちを話すことだった。 まだまだ、アンの成長と北海道での日々を見守りたい気持ちになった。

    1
    投稿日: 2024.11.03
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    続編!待っていました!1巻に引き続き、2巻も面白さ満載で凄く嬉しい!久しぶりに図書館に行きたくなっちゃった。

    1
    投稿日: 2024.10.31
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    不思議な「迷宮」がいざなうビブリオファンタジー第二弾! 図書屋敷で過ごせる日にも終わりが見えてきた今日この頃、アンの継母である千冬が訪ねてくる。「問題があればすぐに連れ戻す」と告げられるなか、タイミングの悪いことに、図書館では本が何者かに傷付けられる事件が起きる。被害にあった本には共通点があり、本を守るためにアンとワガハイ、もみじ(セージ)が迷宮に入り捜査を始める。 アンがこれからの自分と向き合う大切な話。

    0
    投稿日: 2024.10.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    すごく時間が経っているような気になっていましたが、実際はまだ夏休み。 今回は母が来てあわや強制帰宅? みんな変わらずに優しく見守ってくれるところがいいですね。 無事わだかまりも打ち解け、しばらく滞在も許され、これからがまた楽しみです。

    2
    投稿日: 2024.10.02
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    本作もアンが図書迷宮で司書見習いとして成長していく物語。 前作よりも継母との関わりなど人間関係が描かれていて現実と、図書迷宮というファンタジーが重なり合っていて、軽快な読み心地にもかかわらず深みを感じた。 事件が発生するというミステリー要素もあり、アンの図書迷宮の冒険もあり、何重にも楽しめた。 1度読んで知っている物語でも、次読めば読み方が変わる。知っている物語でも、知らない物語が待っている。そんな読書の楽しみ方を改めて教えてくれる素敵な物語だった。

    0
    投稿日: 2024.09.08
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    前巻とはまた違う面白さで、今回もとても楽しんで物語に入っていけました。 前巻が冒険色強めなのに対し、今回は現実世界に軸を置いている印象かな。 現実と図書迷宮の話のバランスが良いんだけど、それだけでなく読書という行為そのものについて考えさせられるというか、想像力って奥深いなと思いました。 面白かった!

    3
    投稿日: 2024.08.22