
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
自己肯定が得意ではないアンが最後には図書迷宮を救うために力を振り絞る。 全てにネガティブになりがちなアンを見ているとなかなか読み進めなかった。
0投稿日: 2025.09.28
powered by ブクログ久々にファンタジーを読みました 猫、お屋敷…綺麗な物、可愛い物、そして図書館と本。 魅力的な物をいっぱい集めたお話。 本に初めて触れる子どもたちの“児童文学”としても良さそうな内容でした
12投稿日: 2025.09.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった(^-^)北海道の私立図書館を舞台に過去の出来事がトラウマになっている高校1年生の美原アンが主人公のYA読物。アンは謎だらけの図書迷宮を救うために奮闘する。 司書、古い洋館、悪魔との契約など、古典的な小道具ながら、ここにインターネットやらSNSやらネットでのイジメなどを組ませる事で、今時の物語となっている。もちろんイケメンも出てきます。文学好きの人や図書館という空間を愛している人にも受けそう。岩波少年文庫好きーという人も嬉しくなる内容。アンという名前も赤毛のアンを連想させるし。 想像力を働かせる、と言いつつ、トラウマと戦いながらでは、そんなに上手くいかない。アンの恐怖が手に取るようにわかり、泣けてくる。 図書屋敷と図書迷宮は表裏一体で、互いに影響し合う、という約束事が貫かれている所がよかった。
21投稿日: 2025.07.14
powered by ブクログ「図書館」 「本」 「司書」 気になるワードに読書心をくすぐられる。 古い私立図書館を舞台に、現実世界の図書屋敷と夢のような世界「図書迷宮」を行き来しながら本の世界を守ろうとするビブリオファンタジー。 本書の面白いところは、やはり 図書屋敷の裏の世界、図書迷宮。 迷宮には本の著者や登場人物が彷徨い歩いていたり、文字の匂いを嗅ぎ付けて現れる巨大昆虫、先祖返りしてしまう本とか、夢のような不思議な世界。 本の登場人物があちこちに歩いているのを想像すると賑やかでワクワクしますよね。 会えるとしたらどの本のキャラがいいか等々想像し殺人鬼とか、ホラー系は嫌だなと脳内がお花畑になってしまう。 巨大昆虫も何故かナウシカに出てくる昆虫が頭をよぎり、あんなのに出くわしたら怖くて漏らしそうだ。 先祖返りで羊や動物の姿になった本も可愛くて面白おかしい。 迷宮ではワガハイという名前の小生意気な喋る猫も案内役として出てくる。 ふと、何故図書館や本の物語に良く猫が出てくるのかなと疑問に思ったのだけど、昔は羊皮紙で鼠に狙われやすかったのでネズミ退治として本の番人だったのですね。勉強になりました。 その他にも迷宮の世界は謎に満ちていて好奇心をくすぐられます。 実在する本も引用されていて、特に「荘子」の「胡蝶の夢」もみじ君の説明がとても分かりやすいのと2300年前にこんな凄いことを考えた荘子にも驚きです。 ファンタジーだけでなく現代の社会問題にも触れています。 SNSの誹謗中傷やいじめ問題で心に傷を追ってしまうアンやセージ、読書人口の減少で本書では本が化石になってしまい、迷宮も存続の危機に。まるで、今の出版業界を表しているように思えます。世の中にはこんなにも面白い本達に溢れているのにとても残念に思います。 贅沢をいえば、もう少し多くの人が本を読んで成長していく姿や迷宮が色付いていく描写が見たかったです。 次に持ち越しかな? 迷宮の謎や迷宮、図書屋敷のその後もまだ未回収なので次作が楽しみです。
24投稿日: 2025.06.10
powered by ブクログ札幌にある不思議な図書館で綴られる、本と人の絆を繋ぐビブリオファンタジー。"図書迷宮”がとにかく魅力的で、読みながらアンが羨ましくなる。出会ってみたい著者や登場人物達がたくさんいる! 読んでもらうことで息を吹き返す図書迷宮の住人たちの姿に、今まで出会った物語や登場人物達にまた会いに行きたくなった。この世界に本が、物語があってくれてよかったなと思える物語。
1投稿日: 2025.05.25
powered by ブクログ期待よりずっと面白く、本好きならファンタジーがちょっと苦手でも楽しめそう。赤毛のアンのような主人公の美原アンがホームステイ先の図書迷宮の復興にあれよあれよと巻き込まれるビブリオファンタジー。出てくる、荘子・クローディアの秘密・シャーロックホームズの冒険・おおきなかぶの本たちが現実と迷宮のどちらにも影響し本の魅力を改めて感じる。「不安は期待の一種」という言葉に気づきをもらった。誰でもない、自分の価値観で自分や周りを見ることってとても大事。アンがどんどん強く逞しく、困難を乗り越えたり本を好きになる姿が嬉しい。
16投稿日: 2025.03.12
powered by ブクログブクログにて誰かの本棚からタイトルが気になり これも図書館の予約にて借りてきました。 ちょっとラノベっぽい雰囲気もあり、大人でも楽しめるかなぁとあんまり期待せず読み始めましたが、 想像以上に楽しめて読めました。 みんなに忘れ去られそうな私立図書館の裏の世界は図書迷宮。 迷宮の中には色々な本たちが存在を忘れ去られそうになっていたが、主人公がこの図書館を救うために 行動していくお話。 アンの性格は、しっかりしてそうにみえて、自信がなく、それは過去にあった経験によるものですが、 この私立図書館(図書屋敷)にホームステイし、 多くの人や本の物語と出会う中で少しずつ自分を 信じる心を取り戻していきます。 この作品に登場するキャラクターたちが語る言葉が個人的にとても心が温かくなりました。 また、自分が知らなかった本のことやその本が伝えたいことや語りたいことが読んでいて心に沁みる感じがする内容でした。 私的には、クローディアの秘密の章の内容はとても 心に残ったし、読んだことがないので、 今度図書館で借りてみようかなと思います。 作品を通して、本を語り継ぐ人や読み続ける人がいる限りきっと本は存在し続けるんだなと感じました。 〜本の中で心に残った言葉〜 「答えはひとつじゃない….正解なんて初めからないんだ。いろんな考えや、ものの見方があっていい。本は、自由だ」 「結婚してても、子どもや孫がいても、いっぱいいっぱいになったら家出していいと思うんです。大切なのは逃げ込んだ先でなにをするかで。だから、違った自分になるための家出なら、大人だって、何歳になったって必要じゃないのかなって….」 「本を薦めるって、作品の想いと読む人の心を結ぶことだったんですね」 「本はすごいんです。二千三百年前の言葉が届いて、世界中の人が読めるんです。子どもの頃に読んだ本がおばあちゃんになっても楽しめて、自分の気持ちなのに言い表せなかったことが書いてあるんです。考える力をくれるんです。 まだ知らないことがたくさんある。その知らないことの数だけ、誰もが新しい扉を開くことができるのだ。
38投稿日: 2025.02.15
powered by ブクログ司書という言葉からは想像できない。めちゃくちゃ冒険!!面白すぎて一気読み!!思春期の悩みとか、現代の悩みとか。これは中学生くらいの子に読んで欲しい内容でした!
0投稿日: 2025.01.30
powered by ブクログ「『荘子 第一冊 内篇』 荘子」 何一つ話を知らない。 意味を知ることによって始めて面白さが分かるというのに、自分に合わない難しい言い回しをされたら楽しくないだろ。 「『クローディアの秘密』 E ・ L ・ カニグズバーク」 たまには家出するも。 毎日変わらない日々を暮らすのも悪くはないだろうが、少しだけの変化でも普段とは違う景色が見えて楽しいだろうな。 「『シャーロック・ホームズの冒険』 コナン・ドイル」 見落としていたもの。 楽しそうに誘ってくれるからこそ本当のことを打ち明けることが出来ず、それでも過去の思い出を掘り出してたのだろ。 「『おおきなかぶ』 A ・ トルストイ再話」 落とし物が起こした。 何が起きるのか身をもって知っているのであれば、ルールを破った時点で何があっても絶対にダメと伝えるべきだろう。
0投稿日: 2024.12.01
powered by ブクログ実際にある様々な本が登場。アンが夢の中で司書見習いとして迷い込んでしまった『図書迷宮』。図書迷宮とは?なぜアンが図書見習いに選ばれたのか?
0投稿日: 2024.11.26
powered by ブクログ設定はとても好きだ。 図書迷宮のなかで起こる現象に想像力が追いつかず、イマイチ物語の中に入り込み切れなかったのが残念で仕方ない。 過去に苦しむ部分と変わろうとして踏み出し始めた一歩に応援したくなる気持ちが大きくなり始めたと共に終了。 ここから始まる感じなのに…というやるせなさと、この続きがどうなるか見てみたいという思いでの読了。 これから始まる物語のプロローグを1冊かけて読んだ気分だ。 …と、「読み終えた」ボタンを押したと共にブクログからのオススメ『深夜0時の司書見習い2』が2024年7月25発売済であるとを知る。 図書館に入って欲しいなぁ。
8投稿日: 2024.09.29
powered by ブクログ図書屋敷にホームステイすることになった美原アン。 なんと図書屋敷は想像力から生み出される登場人物や作者のいる「図書迷宮」だった。ここの司書を務めることになったアンは様々な困難に立ち向かっていく。 本と、人との関わりを通じて、自信のないネガティブなアンが強く在ろうと成長していく姿がたまらなく愛おしい。 想像力が反映される世界は謎で満ちていてファンタジー要素がふんだんに詰め込まれていて、わくわくしながら読み進めた。新たな本に出会いたいと思わせてくれる1冊だった。
0投稿日: 2024.09.07
powered by ブクログ少しジブリっぽい感じがするのはなぜだろう笑 図書館を舞台にした王道ファンタジー。自分に自信が無い主人公が、迷宮で奮闘し図書館を立て直そうと頑張るはなし。読者の想像で著者や登場人物の姿が作られるシステムは面白くてワクワクした。 主人公はちょっと自意識過剰気味だけど、それも初々しい感じで( -`ω-)b 本の向こうにある世界の広がりと、読書の楽しさを再発見させてくれる物語だった。
0投稿日: 2024.07.07
powered by ブクログ面白かった。図書館もの好きな人には刺さると思う。ファンタジー強めなので、合わない人には合わないかも。表紙が綺麗で、知ってるイラストレーターさんだったので書店で見つけてすぐに購入した。2巻が来月に出るということなので、今日のうちに行きつけの書店で電話注文しました。これからも、応援しています!
2投稿日: 2024.06.20
powered by ブクログ面白かったです。冒険もののファンタジー小説で、楽しかったです。展開ももたつくことなく一気に読むことができました。
0投稿日: 2024.05.08
powered by ブクログずっと昔に購入して積読にしてた本を開いてみた。 ある日唐突に父に『北海道にホームステイいってきて★』というノリで放り出される主人公。ホームステイ先はなんだかふしぎな図書屋敷だった。不愛想な屋敷の主に色々禁じられるが、主人公は早々に破ってしまう。そのせいで色々ふしぎなことが起きてしまって…………!?という本。 図書室とか図書館が好きな人なら楽しめる本。作中少女向けの本がいくつか出てくるが、この本もいい感じに『少女が冒険を通して前を向く話』って感じで、良い感じ。あまり長くもないし気軽に読めて良い本でした。
0投稿日: 2024.05.02
powered by ブクログファンタジー要素がとても楽しい物語だった〜! なんかアニメ映画とかの映像で見てみたい!と思わせてくれる、そんな図書迷宮の世界 シーズンアニメよりも映画かなって 終わりのまとめ方もすっきりしていて読みやすいなと思った 北海道に行くことになったアンちゃんがホームステイ先で出会った青年と猫ちゃん 猫ちゃんに連れられて図書迷宮の司書見習いへ昇格 図書迷宮には物語の登場人物やその著者がいる世界 読み手がイメージした世界に変化するってとても魅惑敵な内容で面白かった 今回は崩壊寸前の図書迷宮なので本の外敵が多くくらいイメージもあり少し恐ろしくも感じたけれど、たくさんの人々に読まれた時代ならどれほど色鮮やかだったことだろうかと想像掻き立てる ちょっと怖くてそれでいて楽しそうな図書迷宮、私も覗きに行ってみたい! アンちゃんについても、本と図書迷宮と共に成長する姿がとても良かった 最初は私なんて…、どうせ出来ない、としり込みしていた彼女が本との触れ合いを通して成長する姿が好ましく感じられる だけど、ちょっと彼女のトラウマ案件が過激というか壮大すぎてしまってそこは心に響かなかったかな苦笑 実際に起こしてしまったら、多分同級生の言葉よりも人気の人を貶めてしまったことに対して気を病みそう…
15投稿日: 2024.02.20
powered by ブクログ父のせいで北海道にホームステイすることになった女子高校生。着いてみるとそこは私立図書館だった。図書屋敷と呼ばれるそこは、夜は図書迷宮という謎の空間に。主人公は猫に導かれ司書見習いとして働くことになってしまう…。 海外の児童書とかでありそうな雰囲気。「本を守ろうとする猫の話」といい、猫と本はよくある組み合わせなのかな? 「オーダーは探偵に」は合わなくて1冊目で断念したけど、こちらは結構好きかも。
0投稿日: 2024.01.30
powered by ブクログアリスをイメージしながら読んでいたので、わがはいがチャシャネコとダブってしまい、ラストで裏切るんじゃないかと、ドキドキしながら読んだ。 なんとなく鬱屈を抱えているアンちゃんが、失敗を重ねながら、少しずつ強くなっていく姿は、いじらしくもあり素直に応援してしまった。 しかし、ラストの迷宮の描写に想像力が追いつかず、フウフウしながらもなんとか読了できてよかった。 まぁ、当たり前だけど、セージくん、呪いが解けてよかったよかった。 登場人物に、嫌な人がいないのもよかった。 お父さんは訳がわからないけど… 2024/01/12 18:57
2投稿日: 2024.01.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
図書館で発見し気になって手に取った『深夜0時の司書見習い』(近江泉美)。 今まで図書室を利用する人達の話では『耳をすませば』(宮崎駿)、『ぼくがスカートをはく日』(エイミボロンスキー 西田佳子)、『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません』(香月美夜)などを読んできましたが、 司書として働く話では、『税金で買った本』(ずいの 系山冏)ぐらいしか読んだ事なかったので、 その枠をさらに広めるのもいいかもしれないと思って読んでみました。 私が日々利用している図書館は「公立」ですが、 ここで登場するのは「私立図書館」です。 あまり聞いた事や行った事がなかったので調べてみると、特徴としては以下3点。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ● 民間の団体が管理する ● 公立図書館よりも運営や管理などにコストがかかってしまうため、図書館によって料金を取る場合がある ● 専門的な内容を取り扱っていることが多い ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 本書では地主が無償提供してくれてましたが、代が変わって土地を買い取るかお金をもらって立ち退くかを不動産屋に迫られる形になっていますが、 リアルにありそう。 そんな私立図書館で主人公が自身の父親から強制的にホームステイさせられる事になるのですが、 そこで繰り広げられる司書の仕事がまぁ面白い。 「人に本を薦めるというのはこういう事なんだ」という事を暖かく教えてくれる。 そうして本を介して人に触れるシーンを経て主人公の内面が変わっていく様子が見え、 引いては私の中の気持ちも「あぁ、これってこうなんじゃないかな…」と整えられていく感じがしました。 得た情報としては、大まかに【老若男女関係なく読める本】【北海道の環境】【ネット環境下の情報過多時代、及びそこでのいじめ】などがあり、 いろいろ知れて楽しかった。
0投稿日: 2023.10.19
powered by ブクログ深夜0時の司書見習い #近江泉美 ホームステイに来た女の子が廃れた私立図書館を救っていくファンタジー作品 司書しか扱えない想像の力をつかってみんなを救っていく主人公がかっこよく迷宮の仕組みも面白い しかしかなり内容がとっ散らかっていた気もしたのでそこは個人の自由かなと #読了 9/17
0投稿日: 2023.09.17
powered by ブクログ雰囲気は好きだけど要素モリモリしすぎて少しとっちらかった印象(主人公の家族とか背景とか)シリーズ化前提なのかな?本が好きで大切にしたいって想いは伝わってきました。セージさんのことは予想出来てしまってまぁそうだよね、っていう。ワガハイは頼りになるし可愛かったです。
0投稿日: 2023.09.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ジブリみのあるファンタジー。父親が絶妙に毒親スレスレじゃない…?娘のこと考えているようで考えてないように見える。読者の想像力で図書迷宮の姿が変わるとか、司書の想像力が最強とか設定はなるほど~と思った。最後にはインターネットミームの世界になったな…とも思ったけれど。これで終わっても良いし、続くこともできそうな感じ。
0投稿日: 2023.07.24
powered by ブクログ表と裏の姿がある私立図書館。そこは、物語の幻影が彷徨う図書迷宮であり、本を読む人達の想像力で維持されていたはずの場所だった...。 〈モミの木文庫〉三つのルール 一、ケータイやスマホを図書館に持ちこまない 二、夜は部屋から出てはいけない 三、猫の言うことに耳を貸してはいけない ファンタジー要素のある冒険小説。
0投稿日: 2023.07.05
powered by ブクログ図書館や本屋さんのお話しが好きなので手に取りました。 荘子やクローディアの秘密など実在の本にも触れつつ物語が進んでいきますが、ファンタジーの色が強いなと感じました。 セリフや文体も軽いので、小学校高学年から中学生くらいの世代にもおすすめしたいです。
8投稿日: 2023.06.17
powered by ブクログなんだかファンタジー。 図書司書というものに憧れていたので、羨ましさもあって読みすすめた。 出てくるサブキャラ、ワガハイの存在はすごく可愛い。時々甘にゃんこになるニヒルな猫。 度肝を抜いた伊勢もみじの正体にびっくりしたけど、ありがちなのにすごい展開も早くて読みやすかった。
0投稿日: 2023.05.30
powered by ブクログ図書迷宮と呼ばれるその図書館は、本を読んだ利用者の想像力によって繁栄し、司書の空想力で守られている。本の登場人物や著者が具現化し、たまに声をかけてくる。そんな図書館で司書をやるなんて、本好きには嬉しくてたまらない、夢のような話。でも、自分に自信を持てず、悪いことばかり想像してしまうアンにとっては、シビアな世界。悪い想像が悪い結果を呼び、また自分を責めてしまう。 物語を楽しめるか、楽しめないかは読者である自分次第。そしてそれは、現実で起こる出来事やインターネットにある大量の情報も同じ。どんな視点で見るかによって、良いものにも悪いものにもなり得る。 図書迷宮がインターネットの情報に汚染され、壊れていく様は、おぞましくて恐ろしい。情報の洪水に呑まれていく恐怖を感じた。でも、それも味方につけるか、ただ恐怖を感じて立ち止まるのかは、自分次第。 自分を否定されるのは、大人になっても怖い。でも、自己卑下ばかりしていたアンが、心無いコメントにも負けずに、図書館を守ろうと頑張る姿に胸が熱くなった。
2投稿日: 2023.04.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
図書迷宮の描写がよかったです。特にスマホが持ち込まれた後の崩壊に向かっているような様子がが目に浮かぶようでした。 主人公のアンちゃんが過去を克服しながら、自信を取り戻す様子を応援しながら読みました。
0投稿日: 2023.02.01
powered by ブクログ高校1年の夏休み北海道札幌郊外の私設図書館を有する洋館「図書屋敷」にホームステイする事になった美原アンだが館主の籾青爾の忠告を破り幻影の真夜中の図書館「図書迷宮」に迷い込む。荒廃した「図書迷宮」を復興する為アンは迷宮の司書見習いとして働く。 想像力によって形造られる「図書迷宮」、蔵書をより多くの人に読んでもらいたいがアンの期待と不安が想像力に影響する。アンや青爾の苦悩、SNSやネットの悪意と闘うひと夏の成長記。 北海道の自然と空気に囲まれ、紙の本の良さを伝える青春ビブリオファンタジー。 作中では『荘子』や『クローディアの秘密』など実際にある名作と、その読み方や解釈の一例を語ってくれる。 本の魅力を教わる主人公と一緒に教わった気分になれた。 「本を読む楽しみ」が上手く描かれている小説だった。
0投稿日: 2023.01.11
powered by ブクログ「図書館迷宮」に入り込んでしまったアン。 それは自由人な父の思いつきによる全く意図しなかったホームステイ。 アンは元々本が好きなわけではないし、自分に自信がない。 何か過去の出来事が彼女の心に重しをしてしまっているようだ。 それは物語が進むにつれ、次第に明らかになっていく。 本書では4冊の本と深く関われる。 一冊めの荘子(第一冊 内編)は、自分に自信をなくしてしまった人にぴったりだ。 「自分は頭がよくない。 きれいじゃない。 (中略)狙公の猿と同じだよ。 目先のことで怒ったり泣いたりしてる。 誰かの見かけの価値観に振り回されて、人を嫉んだり、見栄を張ったり」 「この世界には(中略)本来はなんの区別もないんだ。それは一方から見ただけのことだから」 この万物斉同の考えは、以前勉強した時も、心を軽くしてくれた考え方だ。 他人からの評価は気になる。 目の前のことを一生懸命に、そして自分らしさをあるがままに受け入れる、それが自分を苦しめているものから解放される術なのだ。 主人公アンは、『クローディアの秘密』『シャーロック・ホームズの冒険』『おおきなかぶ』を通して自分らしさを取り戻していく。 これは、アンの成長物語で、同時に読者の成長の物語でもある。
2投稿日: 2023.01.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公がだんだんと過去のトラウマを乗り越えようとしていたり、セージの過去などで後半はどんどん読み進められた
0投稿日: 2023.01.01
powered by ブクログAmazonの紹介より 不思議な図書館で綴られる、本と人の絆を繋ぐビブリオファンタジー。 高校生の美原アンが夏休みにホームステイすることになったのは、札幌の郊外に佇む私設図書館、通称「図書屋敷」。不愛想な館主・セージに告げられたルールを破り、アンは真夜中の図書館に迷い込んでしまう。そこは荒廃した裏の世界――“物語の幻影”が彷徨する「図書迷宮」だった! 迷宮の司書を務めることになったアンは「図書館の本を多くの人間に読ませ、迷宮を復興する」よう命じられて……!? 美しい自然に囲まれた古屋敷で、自信のない少女の“物語”が色づき始める―― どことなく、世界観が深緑野分さんの作品と似ているなと印象があり、どうしても比較してしまいます。 個人的には深緑さんの方が、インパクトや迫力があるように感じました。 想像力を掻き立てる異世界ファンタジーで、冒険やミステリーの要素も入っていて、大いに楽しめました。 「情報」という荒波に揉まれながらも、懸命に頑張る主人公の姿が印象的でした。冷たい「声」を信じすぎず、温かな「絆」を大切にしていこうと思いました。
1投稿日: 2022.12.10
powered by ブクログ地元が舞台とのことで期待していた分、がっかり… 好みの問題もあると思うけれど予想通りの展開、伏線の回収もすっきりせず。 あとは散りばめられた地元ネタも突っ込み所がたくさんあり、取材してないのだろうか?と疑問に思うくらいだった。
4投稿日: 2022.11.08
powered by ブクログオビ通り、ビブリオファンタジー。 アンちゃんの服がエプロン+スニーカーなのはモミさんの想像力なのか? カフェ付きなら通うかな?
0投稿日: 2022.10.15
powered by ブクログ❇︎ 初めて読む近江泉美さんの小説。 題名に惹かれて読みました。 人との関係に無理が見え隠れする 主人公のアン。 痛みを抱えながら傷に耐え、自分の ためではなく大切な人のために 自分を奮い立たせて変わっていく物語。 できない理由を無意識に 探して『どうせ』と変わろうとしない 自分にウンザリするところや、 それでも変わろうと葛藤する心の揺れ る様子がとてもリアルです。 各短編ごとにメッセージが記されていて、 一つごとに弱くて身勝手な自分を乗り越えようと 頑張るアンが眩しい。 ーーーーー 突然、父親の知り合い宅で二週間の ホームステイする事になった主人のアン。 苦労して辿り着いた先は立派な お屋敷だったが、主人から宿泊について 身に覚えがないと言われ到着早々途方に 暮れてしまう。 はるばるやってきた女子高生を不憫に 思い、家人の好意で泊めてもらえる ことになるが、一夜の宿が確保できた 安堵で眠りに落ちたアンは不思議な 体験をする。 周囲の言動や顔色に気を遣い、 問題なさげに振る舞うアンだが、 不安げな態度に隠された悩みが垣間見える。 ある時を境に本から遠ざかっていた アンが読書の楽しさを思い出して 変わっていく成長の物語。
9投稿日: 2022.09.16
powered by ブクログ高校1年の夏休み北海道札幌郊外の私設図書館を有する洋館「図書屋敷」にホームステイする事になった美原アンだが館主の籾青爾の忠告を破り幻影の真夜中の図書館「図書迷宮」に迷い込む。荒廃した「図書迷宮」を復興する為アンは迷宮の司書見習いとして働く。 想像力によって形造られる「図書迷宮」、蔵書をより多くの人に読んでもらいたいがアンの期待と不安が想像力に影響する。アンや青爾の苦悩、SNSやネットの悪意と闘うひと夏の成長記。 北海道の自然と空気に囲まれ、紙の本の良さを伝える青春ビブリオファンタジー。 ★★★✩✩ 3.0
0投稿日: 2022.09.13
powered by ブクログめっちゃファンタジーだった。勝手に、副題の作品集の薀蓄てんこもりなのかと思いこんで呼んでたけど、そうでもなかった。
0投稿日: 2022.09.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公が高校生なので、若い前向きさが物語を明るくしてくれている気がします。 久しぶりに児童文学を読めたくなります。 ネット情報や炎上などの問題と、図書館の本の良さなどのを交えつつ、図書館迷宮というファンタジーで冒険でした。 続いても面白そうだけど、滞在は2週間予定だったから、終わりかな。
3投稿日: 2022.08.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本の素晴らしさを思い出させてくれる小説です。 喋る猫や、巨大な虫が出てくる世界は大変魅力的で、ずっとそこに居たいと思いました。 物語もずっとドキドキさせられて、特に最終章が凄いです。 情景が目に浮かぶような文章で大変読みやすく、すぐに物語の世界に入り込めました。 本好きの人も、そうでない人も、本の魅力を味わうことができるので、ぜひ読んで見て欲しいです。
0投稿日: 2022.08.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
なんて無責任な父親かと思ったらまさかの。 事情を知っていたとはいえ、図書館のひとたちのなんと優しいことか。 セイジさん不器用すぎる。。 もう少し別れまで読みたかった。これって続いたりするのでしょうか。
0投稿日: 2022.08.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
夏休みに突然、北海道にホームステイに行くことになった、高校生のアン。 札幌郊外にある洋館に1人、辿り着いたアンだったが、屋敷の人々はアンが来るのを知らされておらず、戸惑うアン。 とりあえず、屋敷に一泊することになったアンは、屋敷の主人、セージから「猫の言うことに耳を貸してはいけない」と告げられる。 その夜、アンは金色の瞳の猫に起こされて、不思議な図書迷宮に迷い込む。 かつてお雇い外国人のために建てられたという宮殿のような建物の私立図書館。 本にもさほど興味がなく「自分のことは嫌いではない。でも、同じくらい好きじゃなかった」アン。 夜中の図書迷宮の司書見習いと、日中の図書屋敷のお手伝いで、本やさまざまな人と出逢うことで、アンの心に眠る不安が浮かび上がって、やがて。 荘子、はてしない物語、クローディア、ホームズ、おおきなかぶ。 小学生のアンの悲しい思い出が切なくて、中学生の事件が痛々しい。 読み終わって、アニメの映画を観たような余韻。 サマーウォーズっぽいっていうか。 そして、コーディアルとコアップガラナが飲みたくなる。
6投稿日: 2022.07.31
powered by ブクログ+++ 不思議な図書館で綴られる、本と人の絆を繋ぐビブリオファンタジー。 高校生の美原アンが夏休みにホームステイすることになったのは、札幌の郊外に佇む私設図書館、通称「図書屋敷」。不愛想な館主・セージに告げられたルールを破り、アンは真夜中の図書館に迷い込んでしまう。そこは荒廃した裏の世界――“物語の幻影”が彷徨する「図書迷宮」だった! 迷宮の司書を務めることになったアンは「図書館の本を多くの人間に読ませ、迷宮を復興する」よう命じられて……!? 美しい自然に囲まれた古屋敷で、自信のない少女の“物語”が色づき始める――。 +++ 完全に苦手な部類のファンタジーだった。ただ、SNSの匿名性の怖さや、人の口から出た言葉の棘が与える深い傷、それによってずっと苦しみ傷ついている人の存在、などなど、現実の厳しさを何とかしようとする主人公の体当たり的な頑張りは嫌いではない。好きな人はものすごく物語に入り込んで楽しめる一冊だとは思う。
0投稿日: 2022.07.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
迷宮でのドタバタを想像すると、不思議の国のアリスのような雰囲気。 大きなカブの先生みたいな、先生にとっては何気ない言葉が子どもには深く残っちゃうことってあるよねぇ。そこだけ取り出せば、もっと気の利いたこと言えるだろうと思うけど、日々の授業の中で常に最善の返答をし続けるなんて無理な話で、先生って責任重大だわ…。
2投稿日: 2022.07.03
powered by ブクログとてもワクワクしながら読みました!面白かった!! アンちゃんに勇気をもらいました! 本を読むことがもっと好きになれるお話だなと思いました。 そして、もっとこのお話を読みたいと思いました。 続きのお話があったら是非読みたいです!
2投稿日: 2022.07.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった! 図書迷宮なんて素敵!設定的にはよくある話なんだと思うけど、ワガハイが可愛いく、読み始めのワクワクする感じがたまらない。これは好みの本だと思いドキドキしてあっという間に本の世界に引き込まれてしまった。。ネットの世界と図書迷宮の関わり方も、なるほどなたしかにと思うし、次のお話もあったらいいのにな。 「クローディアの秘密」が読んでみたくなった
3投稿日: 2022.07.01
powered by ブクログ高校生のアンは突然父から夏休みに、札幌の郊外にあるお宅へホームスティを持ちかけられる。そこは私立図書館、通称「図書屋敷」。無愛想な館主・セージにいくつかのルールを言い渡されるが、アンはルールを破り、真夜中の図書館に迷い込んでしまう。そこで司書見習いとして働く事になり… 真夜中の図書館は現実の世界とリンクしつつ、別の世界。アンも戸惑いつつも本を読む楽しさに目覚め、それを人に共感して貰おうと奮闘する姿が楽しそうです。そして、そこで出会ったもみじの正体や、何故図書館にスマホなどのネットに繋がる物を持ち込みを禁止する理由が判った時、アンの図書館を守ろうと勇気を出して行動したのが成長を感じました。 まだ謎も残っていそうですし、今後も楽しみです。
0投稿日: 2022.06.27
powered by ブクログ北海道のとある私立図書館。そこは夜になると喋るネコや“著者の幻影”が闊歩する不思議な図書迷宮だった。司書に任命された高校生のアンは、「一人でも多くの人間に本を読ませろ」という任務を果たすことになり!?(e-honより)
0投稿日: 2022.06.20
powered by ブクログ高校生の美原アンが夏休みにホームステイすることになったのは、札幌の郊外に佇む私設図書館、通称「図書屋敷」。不愛想な館主・セージに告げられたルールを破り、アンは真夜中の図書館に迷い込んでしまう。そこは荒廃した裏の世界――“物語の幻影”が彷徨する「図書迷宮」だった! 迷宮の司書を務めることになったアンは「図書館の本を多くの人間に読ませ、迷宮を復興する」よう命じられて……!? 美しい自然に囲まれた古屋敷で、自信のない少女の“物語”が色づき始める――。
0投稿日: 2022.06.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
図書迷宮めっっちゃ面白かった! 読みやすかった ワガハイちゃんが夏目友人帳のにゃんこ先生に重なった笑 もみじくんがセージだったのか全然わからんかった アンがどんどん変わってく感じもいいなー 最初のアンみたいな子は嫌いだけど 物語がすっと入ってきてマジで面白い 読んで欲しい!
1投稿日: 2022.06.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本、図書館が好きな人には是非読んでほしい!!想像していたよりファンタジーなお話だった。読書と想像力は引き離せず、本を読んだ時の誰かに伝えたいという思いは共感した。最後怒涛に話が展開していき、一気に読んだ!次はゆっくり読みたい!
2投稿日: 2022.05.28
