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MILGRAM2 正当な善なる殺人
MILGRAM2 正当な善なる殺人
波摘、DECO*27/山中拓也/KADOKAWA
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総合評価

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    このレビューはネタバレを含みます。

    ミルグラムの小説第二弾、 前回の第一弾の続編となっていた。 前作で赦された統知が次の看守エスになっていた。 今回は看守、囚人含めて記憶を皆有している状態で、キーワードとなるのが「正当な善なる殺人」だった。 深く、考えさせられる。 ミルグラムは「人を裁く」のではなく「罪を裁く」場所。 司法においてヒトゴロシはあってはならないことではあるけれど、そこに理由が、正当な善であるという理由が付与された場合本当にそれはあってはならないことなのか、と。  これを読んでいると、現在進行しているミルグラムのコトコはまさにこの正義同盟の体現者なのではないかと。思わずにはいられない。 世の中には法で裁けない悪がいる。 そいつらはじゃぁ一体誰か裁くのか?  作中に出てきた記者もその一人。 人の人生を確実に壊したけれど、直接手を下した訳じゃない、ただ「記事を書いただけ」 記事を読んだだけの大多数にとっては悪にならないが、それによって日常を奪われ不幸にされた当事者からしたら巨悪の根源であり裁かれるべき存在となる。 本書のテーマである「正当な善なる殺人」 興味深く、考えさせられるものだったので これからのミルグラムにも期待したい。 第3弾あると嬉しい。

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    投稿日: 2024.03.10
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    きみの殺人を肯定する。圧倒的衝撃『ミルグラム』 小説シリーズ第2弾!! これは監獄への宣戦布告。あなたの正義を試す物語。 かつて囚人だった氷森統知が、看守エスとして送りこまれたのは、一人の少女に支配された監獄ミルグラムだった。 五人のヒトゴロシたちが口々に発する、ある共通の思想「正当な善なる殺人」。 犯した罪の記憶を持ちながらも、それを頑なに肯定する囚人たちの有罪/無罪を裁定すべく、エスは「正義」とは何かを追い求めていくが……。 楽曲プロジェクト「ミルグラム」から生まれた物語が暴き出す監獄の恐るべき秘密。ラスト、すべてを知ったあなたはもう元には戻れない――。

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    投稿日: 2023.06.29