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長い別れ
長い別れ
レイモンド・チャンドラー、田口俊樹/東京創元社
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総合評価

17件)
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    清水俊二、村上春樹に次ぐ田口俊樹による翻訳。 前者2作品より、フィリップ・マーロウのセリフがより砕けたものになり、わかりやすくなった感があります。 ただし、元が誰が翻訳しても色褪せぬ名作。ベストオブザベスト。どのページから読んでも味わい深いです。 何も欲しがらない優しいマーロウ… 卑しき街を行く孤高の騎士の魅力がつまった作品です。 あんたにはさよならを言わなきゃならない友達がいた。」と彼は言った。「そいつのためなら留置場に入れられてもいいと思えるほどの友達がー」

    6
    投稿日: 2025.04.21
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    『長いお別れ』 レイモンド・チャンドラー 田口俊樹訳 1.印象に残った箇所(ページ数も明記) → P570、レノックスが生きていたことが明かされる最重要シーン、正直ちょっと読み進めてくるのが辛かった部分もあり…「この為に読んでたわ」感が半端なかったです(笑) 2.気に入った台詞や言い回しを3つ挙げ、理由とともに教えてください。 → ①P239、悪く言いたくない相手が彼には世界にごまんといるようだった。 →半端無くどうでも良い箇所(笑)ですが、ミスター・エーデルワイス(逃げられた妻を警察ではなく探偵を使って探すピン役)が表現された文章、前後もあり個人的に妙に笑えました(笑) ②P502、人生の悲劇とは、ハワード、美しいものが若くして死ぬことではなく、美しいものが歳を取り、卑しくなることです。 →その通りだなぁと納得、言い回しも素敵で印象に残りました。 ③P570、ギムレットにはまだ早すぎるよね →「コレが噂の…」感あり(笑)、とても印象に残りました、展開もお洒落、セリフ自体は知っていたので何となく『亡くなった友を惜しみながらバーで呟く』的な使い方だと想像していた(笑)のでそこも予想外でした 3.作中で「ギムレット」は、どのような役割を果たしていると思いますか。 → 作中でのギムレットは以下の通り ①仲良くなり始めたときにバーで2人でよく飲んでいた酒 ②テリーが手紙で(つまりはもう2度と会えないと思ったときに)「最後にバーで飲んで、そして自分のことを忘れて欲しい」と頼んだ酒 ③本物が飲めない酒、つまりは偽物(フェイク) ※P33、「こっちじゃ本物のギムレットは飲めない、ライムかレモンジュースにジンに砂糖とビターを加える、ほんとうのギムレットはジンが半分にローズ社のライムジュースが半分で、あとは何も加えない →役割としては ①2人が仲良くなっていった過程、その楽しかったときを想起させる物 ②偽物(フェイク)の象徴 →なので、手紙を送ったテリーの気持ちとしては、「あの頃を思い出して別れを惜しんで欲しい」と共に、死ぬというのは真実ではなく偽物(フェイク)、「本当は見つけて欲しい」という気持ちも若干ながらではあったのでは?、後ろ髪引かれるように手紙も送ったわけだし、探偵であることも知っているわけだし 4.テリーとマーロウにとっての「ギムレット」のように、あなたと誰かとの間における特別な「なにか(有形、無形問わず)」があれば、エピソードとともに教えてください → 午後の紅茶、ロイヤルミルクティー、ホット 親友と、高校時代に家の隣の駐車場で、冬に凍えながら飲んで色々と話をしていたことを思い出しました、別に死ぬときに惜しんで飲んで欲しいとまでは思わないですが(笑) 5.感想 → ①「長い別れ」だけあって、読むのにもけっこう「長い」 →ほとんど読んだことが無かった翻訳小説だったので、正直なかなかに読み進めるのが辛くて「長く」感じました…(笑) あと、大江健三郎さんの村上春樹さん「風の歌を聴け」に対する評論、「今日のアメリカ小説をたくみに模倣した作品」を思い出し、逆に今その意味合いが少しだけ分かったような気はしました(笑)、「独特な回りくどさ」と「酒・女(色恋沙汰)」の世界観というか…色んな意味で知見が広がる作品ではありました。 ②「ハードボイルド小説」だけあって、思った以上にすっごい「ハードボイルド」 → Amazonの紹介に「ハードボイルド小説」とあり、そして読んで予想を上回るハードボイルド具合でした(笑) バーで会った女はナンパするし、依頼者でも盛り上がったら構わずキスしちゃうし…、「金持ちが欲しがるのは他人の女房」らしいし…(笑) 「古き良き色気」が漂う作品だなぁと。 ちなみに、小学校のときに辞書で「ハードボイルド」って調べたら「ハードボイルド→ハードボイルドな」って書いてあって、「何やねんそれは」って思った記憶が舞い戻ってきました(笑)、ちなみに今調べると… ハード‐ボイルド(hard-boiled) [名]《卵の固ゆでの意から》 1 第一次大戦後に、アメリカ文学に登場した新しい写実主義の手法。簡潔な文体で現実をスピーディーに描くのが特徴。ヘミングウェイらに始まる。 2 推理小説の一ジャンル。行動的な私立探偵を主人公に、謎解きよりも登場人物の人間的側面を描く。ハメット・チャンドラーなどが代表。 [名・形動]《 から転じて》非情なこと。人情や感傷に動かされないで、さめていること。また、そのさま。「ハードボイルドな文体」 そもそも文学から生まれた言葉であり、あと意味として「非情」らしく、自分が思い描いていた「荒々しい」的な感じとは若干ニュアンスが違っていました、この歳になっても学びはあるもんだなと… ③仲良くなる人は直感で決まり、そして短い時間しかいなかったとしても深い仲になれる →マーロウとテリーの関係のように、読みながらそんなことを考えました、決して長く一緒にいなくてもそんな関係になることもあるよなぁと 6.一言まとめ(この作品を一言で総括してみてください) → 「ハードボイルド」を全身に浴びて、今すぐにギムレットが飲みたくなる作品

    10
    投稿日: 2024.08.04
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    清水俊二、村上春樹 に続く長いお別れ 3作目、 清水俊二版に慣れているからか 口調に「クソ」が頻発するのが、、? やっぱり「ギムレットにはまだ早すぎるね」 でなくては。「早すぎるよね」でなくて。

    0
    投稿日: 2024.04.10
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    力強く、わかりやすい文体。そして、ウイットに富んだ会話。私立探偵フィリップ・マーロウは、たまたま出会ったテリー・レノックスと友人になった。ある日、マーロウはテリーにメキシコに行くのを手伝ってほしいと頼まれる。ここから、マーロウは事件に巻き込まれて行く。かなり難関な事件が二重三重になってマーロウに襲い掛かる。しかし、マーロウは怯むことなく立ち向かっていく。マーロウの中心にあるのはテリーとの友情かもしれないけれど、真実を曲げない姿勢にぐっと来る。そして、この本に惹き込まれた、もう一つの理由は田口氏の訳文がとても魅力的だった点だ。何度でも読み返したくなるページが何ヶ所もある。 読み応えのある本です。

    2
    投稿日: 2023.08.16
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    あぁ、美しい。 翻訳との相性も良かったのだと思いますが、とてもロマンのある作品でした。 テリーのマーロウに宛てた手紙がとても情緒的で、原文も読みたい、と思って図書館に走りましたが、翻訳の素晴らしさを改めて実感。 会話がオシャレすぎてわからない、と艶っぽさを感じるラインのちょうど良いラインを攻めてくるんですよ。ここは感じ方が人それぞれなので、私的な感想です。 事件の全貌がわかるシーンも探偵が明かさない、という推理小説としてはユニークな流れだが、あまりに多くを語らないマーロウらしく物語の流れとしてカッコ良い。リンダとの2人の会話は出会いも別れも結構感情的なのにセンチメンタルで下世話な感じがなく美しい。 そして最後のお別れのシーンも、マジで数ページ前まで想像していなかった展開がきて、ゾクゾクしたのと、一歩間違えれば感情的なぶつかりになりかねないやり取りを、気の利いた会話のおかげでシーンのトーンを落ち着かせていて最後のお別れまでの流れが美しい。 ハードボイルド、という言葉のイメージほどマーロウはカッコつけではない。感情的にもなるし、行動は地味なところもある。超絶頭がよく立ち回りが上手いとかでもない。そういった人間じみたところがまた愛おしい。 もう、私の、美しい、の語彙力を鍛えたい。 この美しさを語る言葉を持っていない自分が悔しい。 2023.8.14 127

    8
    投稿日: 2023.08.13
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    『長いお別れ』レイモンド・チャンドラー著 田口 俊樹 (翻訳)P578を読了した。もう午前1時だったけど、 (読書期間2023年1月18日PM9:50~2023年1月29日 AM1:00読了)時間はかかったけど、併読するからね。『ポワロと私』と、『グレン・グールド』と、でも、ゆっくり読めた。清水さんや春樹ちゃんの訳で6回以上読んでるのでね。何よりもマーロウを愛でる、テリーを眺める。良い感じだ。自分が老いてから読むチャンドラーもなかなか渋い。やんちゃさも目立つ。些細なところばかり気に入る。  夜中に書斎に入りベンジャミン・ブラック著の『黒い瞳のブロンド』を持ってきた。映画になるとか言ってたげど、少し楽しみにするかな。映画といえば『長いお別れ』も原作に忠実な作品を作って欲しかったな。アメリカでさ。ロバート・アルトマン監督の映画も悪くはないが求めているものと違う。ここに愛はあるのか(笑)。  評判は芳しくないがNHKが作った土曜ドラマ『ロング・グッドバイ』は戦後に日本が舞台という荒技は別にして。俺は気に入ってる。原作に近いちゃ近いだろう。そうむげにするほどではない。2019年に読書企画「レイモンド・チャンドラーの4ヶ月」というのをやった。集められるものを集めて16冊。  スペンサーの書いた続編2冊も入れてあるんだ。それに先程の『黒い瞳のブロンド』と後で追加したローレンス・オズボーンの『ただの眠りを』を入れて17冊とした。俺はこの最後の72歳のマーロウが気に入ったのだが何故か図書館で済ましている。買えばよかったのだがな。

    2
    投稿日: 2023.01.29
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    客観的かつ簡素な文体の作品がこれほどドライに感じるなんて、読むまで分からなかった。 探偵モノだけれど友情に主軸を置いたストーリー。 感情移入できるような場面でも傍観者の立場で眺めている気分になる。 その反動か、“別れを告げるということは、ほんの少し死ぬことだ。”の一文がとてつもなく感傷的に思えた。

    2
    投稿日: 2023.01.25
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    主人公マーロウだけでなく、警部補オールズ、作家ロジャーなど、魅力的な登場人物がたくさんでてくる。オースター作品でも思ったが、登場人物としての作家には著者の思想が色濃く反映されていて面白い。 263 「私は飲まないんだ。で、飲んでいる人を見れば見るほど、自分が飲まない人間でよかったと思ってる」 305 電話というものにはどこかしら強制的なところがあるものだ。機械に振りまわされているわれらが時代の者たちはそんな電話を愛し、忌み、恐れる。そして同時に敬意をもって取り扱う。たとえ酔っているときでさえ。現代人にとって電話は呪物にも等しい。 365 大量生産に質は求められない。そもそもそういう質を誰も求めなくなったのだよ。長持ちするものなど誰も欲しがらなくなったということだ。結果、スタイルを交換するようになった。これは商業的な詐欺みたいなものだ。スタイルを変え、いずれ流行遅れになる製品を次々とつくり出すというのは。 368 私の本は長い。大衆は長い本が好きだからね。馬鹿な大衆はぶ厚い本にはそれだけいいものが詰まってると思ってる。 556 別れを告げるということは、ほんの少し死ぬことだ。

    2
    投稿日: 2022.10.26
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    酒が飲めず、煙草も喫わず、食に興味なし。 こんな私はこの作品は「冗長すぎる」と感じました。 また、作品中のメキシコ人の描かれ方が、 昔の日本での「謎の中国人」キャラクターと同じような印象を受けました。

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    投稿日: 2022.10.06
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    本好きなら、好みの傾向が違えど聞いたことのあるはずなレイモンドチャンドラー作品「長い別れ」the Long Good -bye.である。 しかもこの本は最近人気の翻訳家によって、前編が翻訳化された作品。 あの村上春樹が大ファンで彼の翻訳もあるという超有名なハードボイルド作品だ。 文庫版で578ページという大長編。 ハードボイルド海外作品にそれほど食指が動かない私だが、藤枝市の私立図書館に最近入ったばかりなので、ちょっと勇気を出して借りてみた。 長い作品だったが、半分を超えるあたりからは、一気に読み込んだ。 最後の最後まで繰り広げられる推理と、陳腐なミステリーなどでみられる先が読めるような定番はチャンドラーが忌み嫌ったらしく、最後の最後まで読むものを飽きさせない作品だった。 長い長い作品で、もしかしたら読むという行為そのものを楽しむというジャンルが向こうにはあるのかもしれない。 後書きで訳者が、唯一チャンドラーがアバウトに描いてしまった「拳銃」の仕様などは、この作品もチャンドラーの愛読者によって繰り広げられる拳銃の扱いにも、研究者などにも、意見を聞き、リアルさを補った作品にもなっており、チャンドラーの長編一の名作となっている。

    2
    投稿日: 2022.09.30
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    さよならは言わないって言ってるのに最後にさよならって言ってるのは清水訳と一緒。村上訳の方がしっくりくる。でも三種類の訳で楽しめるのは名作だからこそ。

    2
    投稿日: 2022.07.26
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    読書会のため、新訳で。 クール。よく喫い、よく飲み、よく人が死ぬ。 テリー・レノックスは愛されキャラだなあ。 読後に残る一抹の寂しさが白眉かと思う。その寂しさの中には爽快感と言っていいようなものがあるんだよね。 ラストもカッコよく、決まっている。

    3
    投稿日: 2022.07.22
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    今回で三度目の読了です。田口先生の新訳は最高の出来栄えでした。おかげで主人公マーロウの推理のあざやかさが今回よーく理解できました。

    2
    投稿日: 2022.06.30
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    CL 2022.6.26-2022.6.30 田口俊樹氏の新訳。 今読むなら多分一番読みやすくわかりやすくなっていると思う。 マーロウとテリー・レノックスのお互いへの想いが深い情緒があっていいなー

    2
    投稿日: 2022.06.26
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    往年の名作がベテラン翻訳者・田口俊樹氏による新訳版で登場。今作を含む<私立探偵フィリップ・マーロウ>シリーズ全七作は村上春樹氏による新訳版で読了しているが、同じ作品とはいえ、受ける印象は大分違った。田口訳の方が物語の筋や登場人物の個性がより明確になっており、シャープな翻訳の台詞回しはハードボイルド感増し増し。個人的にはやはりこちらが好み。作品自体は再読ということもあり、信念を貫き通すマーロウの美学やテリー・レノックスの抱える悲哀をじっくり味わえた。ハードボイルドの魅力を再認識した大満足の一冊。★500冊目

    2
    投稿日: 2022.06.11
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    自殺で、物語早々に退場したテリー・レノックスの影が全編最後まで覆う、饒舌な物語。 The Good Old days !

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    投稿日: 2022.05.20
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    テリー・レノックスという酔っぱらい男と友人になった私立探偵フィリップ・マーロウは、頼まれて彼をメキシコに送り届けることになった。メキシコからロスに戻ったマーロウは警官に逮捕されてしまう。レノックスが妻殺しの容疑で警察に追われていたのだ。しかし、レノックスが罪を告白して自殺したと判明。マーロウのもとにはレノックスからの手紙が届いた。ギムレットを飲んですべて忘れてほしいという手紙だったが……。 久しぶりにチャンドラーの作品を手に取った。 清水訳は若い頃に読んだが、村上訳は未読。 一連の「沢崎」ものを思い出させるのは、当然ですね。翻訳は違えど、こちらがオリジナルですから。

    4
    投稿日: 2022.05.15