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パンダモニウム!
パンダモニウム!
ジェイムズ・グールド=ボーン、関根光宏/小学館
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総合評価

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    タイトルが気になって読んだ。 「パンダモニウム」とは、「パンダ」とブームという意味の「モニウム」をくっつけた語。 主人公が息子と組んだダンスユニットの名前だ。 現代のイギリスを舞台にした小説。 一年前、妻リズを事故で失ったダニーは、十一歳の息子のウィルと二人で暮らしている。 事故以来、ウィルは一切言葉を発しなくなった。 家族のためによかれとずっと外で働いてきたのに、息子とどう向き合っていいかわからないダニー。 二人ともそれぞれ悲しみにどう向き合っていいかわからないのだ。 妻と二人で働いてどうにかなってきた家計は火の車。 家賃を滞納して、用心棒を連れたイカれた大家に脅される日々。 家賃を取り立てに来た大家につかまっていたせいで遅刻したダニーは、とうとう失職。 物語序盤にして、主人公はこうして「詰んで」しまう。 ほとんど破れかぶれで考えた起死回生策とは、格安で買ったパンダの着ぐるみを着て、公園で踊ることだった。 しかし、ダニーにはまったくその才能はない。 ダニーのダンシング・パンダとしての成長を、思わぬ人々が助けていく。 中でもポールダンサーのクリスタルは、善良さと強烈な口の悪さが混在した人物。 公園でいじめられていた息子を、パンダ姿のまま助けたことで、ダニーはウィルとのつながりを回復させていけそうになるのだが、そこでまたひと悶着がある。 まあ、最後にはウィルが母の墓前で「ママ、心配しないで。ぼくがちゃんとパパの面倒をみるから。」と言うに至るのだけれど。 決してお上品な話ではないけれど、温かい気持ちになれる作品だった。

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    投稿日: 2025.01.19
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    妻と仕事を失った父と、母と話す気力を失った息子。二人はどう立ち直るのか… イギリスのハートフルコメディだとのことで、ユーモア小説好きとしてはワクワクで購入したんだけど、設定がもう自分には悲しすぎて、せっかくのユーモアも楽しめずはや数年…今回やっと読み終えた。ユーモアはブラックというわけではなく、優しい感じのユーモア。最後は本当ハッピーエンドで終わって、ああよかった。

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    投稿日: 2024.08.15