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窓の魚(新潮文庫)
窓の魚(新潮文庫)
西加奈子/新潮社
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総合評価

284件)
3.3
22
80
98
35
11
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    西さんの中ではかなり純文学よりな一冊だと思う。派手な何かが起きるわけじゃなく(起きるっちゃ起きるのだけど)、静かに温泉旅館での一泊二日が過ぎていく。その間の登場人物それぞれの心の動きと独白をかなり濃密に描写した物語は、ボタンのかけ違いのよう。修復しようにも歩み寄らないと実現できない。修復不可能なまま、凸凹な四人の現在地を炙り出している。 チューニングをミスした楽器が奏でる不協和音を聞いているような不穏な読み心地なんだけど、うわー、人生ってこんなことあるよなーって共感してしまう場面が幾つももあった。 物語は章ごとにナツ、トウヤマ、ハルナ、アキオの一人称独白で展開されるのだけれど、その書き分けがすごい。文体が微妙に全部違っていて、本当にキャラクターそれぞれが綴っているようで、明るくない話なのだけれど心情描写が生きいきとしている。同じ一泊二日が描かれているから「あの時、こいつこんなこと思っていたんだ!」って答え合わせになっているのも面白い。 実は読んだのは二回目。最後のアキオパートのあるシーンがとても印象に残っていて、そこに辿り着いた時、ああ!これこれ!ってなった。褒められるシーンじゃないんだけれど、ある種の鮮やかさがあって爽快。芥川龍之介『蜜柑』や梶井基次郎『檸檬』のような、どんよりした世界から解放される感覚で脳が痺れた。 あらすじ。 温泉宿で一夜を過ごす、2組の恋人たち。静かなナツ、優しいアキオ、可愛いハルナ、無関心なトウヤマ。それぞれ過去に引っ張られ、深刻な欠落を隠し合っている彼らは決して交わることない。食事をし、温泉に入ってもどこか満たされないまま夜は更けていく。そして翌朝、宿には一体の死体が残される──。

    0
    投稿日: 2025.12.03
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    最初は何が言いたいの?という感じだったが1つ1つの物語に向かうたびに引き込まれていった。 登場人物4人ともなんとなくフィクションの中でしかいなそうなキャラだが、最後の方には親近感が湧いてきた。不思議な後味の作品。

    0
    投稿日: 2025.10.25
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    今まで読んできた西加奈子さんの作品とは少し作風が違っていたように感じた。 7ページの「バスを降りた途端、細い絹のような風が、耳の付け根を怖がるように撫でていった。」という表現が面白いを感じた。きっと優しく心地よい風のはずなのに、「怖がるように」と表現したことで、絶妙に不思議な感覚が残る。序盤のこういった表現一つひとつが印象的だった。

    1
    投稿日: 2025.10.23
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    2.8 作風が面白くて一人一人の視点から読み進めることで新たな発見がある。4人の人間らしい感情が良かった。 セックスについて「欲望の結果」ではなく「自分が女であることを認めて欲しいという声高な請求」。セックスは性交ではなく自意識の駆け引き。という文に物凄く共感した。 女性は刺さる人多そうなので是非呼んで欲しい。 ただ、ミステリー小説が読みたい時に読む本ではなかった。

    0
    投稿日: 2025.10.16
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    人間は中身がいちばん恐ろしい。 腹の中で考えている本音の部分が少しずつ明らかになって、「君が1番サイコじゃないか!」となった。 大きなどんでん返しがある訳ではないけれど、私はこの終わり方に大変満足。 川の錦鯉がゆらゆらと水中を漂っているような そんな雰囲気ある作品だった。

    7
    投稿日: 2025.09.18
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    同じ時間を4人の視点から繰り返し語り、丁寧に詳らかにしていく作品。 お互いがお互いに対して思っていること、その場の状況の理解が、こんなにもズレているものなのかと情けなくもなる。それでも一体であり続ける4人。ずっとこんな感じなんだろうな、きっと4人だけではなくて、人と生活を共にするというのは、こうした見えないズレが無数にあって、それでもなんとか形が維持されていくものなんだろうなと思う。

    0
    投稿日: 2025.09.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ディスコミュ4人組の温泉旅行。 ナツには狂ってる自覚があって、読者だけ後でアキオの幻覚剤のせいって分かるの恐ろしすぎる。 誰の気持ちも伝わってない不和感が春夏秋冬の通りじゃない構成とかと共鳴してて、文学の面白みに気づきかけたのかもしれない。

    0
    投稿日: 2025.09.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    アキオが抱えてる闇が深過ぎた。自分より弱っていて死んでいきそうな生き物に喜びを見出すところとか、ナツに覚醒剤を勝手に飲ませてるところとかが最後一気に明らかになって怖かった。ナツに対してみんなが抱いてる感想(喋らずぼーっとしていて生命力がなさそうなところ)って薬のせいなのか、薬を飲む前からそうなのかが気になった。結局旅館で死んでた人はトウヤマに電話をかけてきた人ってことなのかな…?

    1
    投稿日: 2025.08.17
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    ナツ、トウヤマ、ハルナ、アキオ。 この中で1番心情理解できたのはハルナかな。 それぞれの関係性と物語の結末の意味が理解できなくて、どこにフォーカスして読んだらいいか難しかった。亡くなった女の人は誰だったんだろうってページを進めていったけど、結局この人って分かる明確なものが無い。そこが面白い。読み返してまた分かることもあってこれぞ小説の面白さっていう感じがした。

    0
    投稿日: 2025.07.21
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    「新たな恋愛小説の臨界点」と裏表紙に書かれていた臨界点とは「液体と気体が区別できなくなる温度と圧力の上限」という意味らしい。 一見するとカップル2組による温泉旅行がベースとなっているように見えるが、果たして誰と誰が本当のカップルなのか、それ以前にカップルなのであろうか、もっとそれ以前に「恋愛」がこの小説の中で、この4人の中で描かれていたのだろうか、ともすると「恋愛」とは何なのだろうか、、、 こういった手前でどんどんと読者にフリーパスでボールが飛んでくるような話である。これらの問いに対する決定的な答えが末尾でかかれている訳でもなく、4人それぞれの視点のうちのただ1人の視点で終わるという何ともスッキリさせてくれない展開だった(正確にいうと「4人」だけではないのだが) 様々な人がどう思うのかを知りたくなる、そんな小説だった(つまるところ、今の自分では評価などつけられなかった)

    1
    投稿日: 2025.06.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    男女4人の旅行での夜、翌日旅館での女の死が、ナツ、トウヤマ、ハルナ、アキオと旅館の客や従業員の目線で語られる。 ナツとアキオ、トウヤマとハルナが恋人。 ・ナツ:煙草を吸う男と温泉にいたような気がする。→トウヤマと思われる。 ・トウヤマ:祖母が好き。ある女から電話がかかってくる。→ハルナのキャバ嬢の同僚?でも娘に渡す金がどこから出てるか分からないハルナの母の方が面白い。と思う。 ・ハルナ:買い物依存。母からお金をもらい、整形もしている。アキオに幻覚剤を売り金を得る。 ・アキオ:昔から体が弱く、セックスもできない。飼い犬など自分より弱い生き物に愛情を感じる。だからナツに幻覚剤を飲ませる。前の彼女はハルナ。最後にトウヤマと電話していた女と会う。→これが死者と思われる。 他の西さんの小説より純文学より。芥川賞を狙わされて?の作風なのか。解説は中村文則さん。

    1
    投稿日: 2025.06.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    窓の魚/西加奈子 読了 2025.03.21 短編集おまじないが面白かったので、また西加奈子を買おうと思ったが、有名作のサラバ!は上下巻だし、他の有名作のあらすじを読んでもピンと来ず、読みやすそうなボリュームの本作を購入。恋愛と死体!?どんな話だろうと思ったが、まぁ〜〜面白かった。 2組のカップル。4名。それぞれの視点で描かれる短編集。聞き取れなかった言葉は何だったのか、発言の真意は何だったのか、相手をどう思っているのか。読んで行くと見えてくるものがある。 誰もが内に隠している部分がある。祖母のこと。母のこと。死んだ弟と殺された犬のこと。ナツだけが、無い。それは無いのではなくて、欠落してしまっているのだ。産毛のように細かい白い粉。自分より弱い者にさせられたナツ。なにもしらないナツ。 現実から回想に飛ばすのがうまい。言葉でリンクして想起したり、相手の様相から思い出したり(トウヤマ)。指摘された傷の原因をたぐってぼーっとして、切り替わりなく進んだり(アキオ)。改行して区切るのか、シームレスに替わるのか、視点ごとに書き分けているのもすごい。 章の合間に他者が挟まる。死体はそこでしか出てこない。それが誰なのか、何故なのか、明言はされない。みんなこの後どうやって帰ったんだろう… 真相が明かされないのがモヤモヤとさせるが、ミステリじゃないんだし、まぁいいの…かな?ここすっきり落ちてたらもっと満足度高かったかも。いやでもこれでいいのかも。うーーん。 幼少期を想起すること、現実と回想、美しい言葉、参考になるところがたくさんあった。本文?とセリフのバランスも良くて読みやすい。 また読み返したい。

    1
    投稿日: 2025.05.17
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    疲れ果てた仕事終わりの平日にも読めるさくっとさらっとした本を、思ってたまたま本屋さんで手に取った。 仕事おわりの一晩に2時間ちょっとで読み切れてしまった。

    0
    投稿日: 2025.04.11
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    〈メモ〉 ミステリー期待してしまったけど、 4人の裏に隠すものが見えるたびに 人間うわべだけで付き合ってるのかなあって思った

    0
    投稿日: 2025.04.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    不思議な読後感。一気読みした方が楽しめたかも。 自分より弱い存在を求めるアキオの気持ちが分かるような気がした。男らしさを持たない男性の肩身の狭さも分かるような気がする。女性よりもそういう男性の方が生きづらい社会だろうなぁ。 ハルナとトウヤマは少し前向きな未来が見えるが、アキオとナツはどうなってしまうんだろう?

    0
    投稿日: 2025.04.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み終えたのが夕方雨が降ってきたのもあり 暗い余韻にどっぷりと浸かった 結末がはっきりと描かれていないのでそれぞれの関係性や、池に浮かんだ女性も誰なのかとずっと考えてしまう でもこの感じ、、好き(*^^*)

    0
    投稿日: 2025.03.08
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    4.0/5.0 それぞれが秘密の感情を抱える4人の旅行記。同じ事柄が違う視点で語られ、不穏な事件が起こる。 人が持つ感情や、些細な変化みたいなものの描き方がすごく巧みだと感じた。

    0
    投稿日: 2025.03.06
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    1人の女が殺された(死んだ)けど、ミステリーではなくて、あくまで恋愛小説であるところがとても好き。温泉旅行という、特に大きな展開がないはずの話なのに、ところどころに人間の負の部分だったり、誰しも本当は持ってるような他人に対する嫌味や執着、嫉妬が垣間見えて、その表現の仕方が秀逸だった。ほんで文章がとっても美しい。登場人物の名前もええよな。

    0
    投稿日: 2025.02.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    文章が綺麗。読者の文学力とも呼べるような想像力を持って、より深みの出る作品だと思った。 ハルナ、ナツ、アキオ、トウヤマという春夏秋冬に関する名前のついた2組のカップルが軸に物語が進む。 もう一つ重要なピースである牡丹の女。牡丹の開花期は春である。

    0
    投稿日: 2025.02.16
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    全体の話の面白さというより、文章の美しさが魅力タイプの小説だと思う。事件があって推理小説っぽくなるのかなとも思ったが、あくまで恋愛?小説として書かれていた。内容を全て理解できているとは思わないが、読んだ後不思議な気分になる本。そしてそれは不快な気分ではない。

    0
    投稿日: 2024.12.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    昔読もうとしたときに、よくわからず途中で読むのを辞めてしまい長らく積読状態だった。 今は逆に淡々と進む物語が心地よく感じて、感じ方は変わるものだなと思った。 2組のカップルの温泉旅行の様子が4人それぞれの視点から語られる物語。 温泉宿に向かうバスからその日の夜までの出来事が視点を変えて4回語られる。 途中に挟まれる別の旅行客のエピソードで、翌朝事件が起こったことが明かされる。 主要人物4人の語りから事件の真相が明かされるかと思ったが、最後まではっきりとした描写はなかった。 なぜ事件が起きたのか、ナツとトウヤマの関係は、トウヤマと牡丹の女性の関係は、、なんとなくわかるようでわからないままのことが多く、不思議な読後感だった。

    0
    投稿日: 2024.12.01
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    温泉宿で一夜を過ごす2組のカップルをそれぞれの視点から語る形で描いた話。 "新たな恋愛小説の臨界点"とあるが、なんだか行きどころのない4人が集まり、ドロドロした心情を吐露していくストーリーで、読んでいて気持ちが落ち着かない。 残念ながら、自分には全くよさが理解できなかった。

    27
    投稿日: 2024.11.12
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    アキオ、ナツ、トウヤマ、ハルナのダブルデート。 春夏秋冬にちなんでいるネーミング。 宿泊先の旅館での1日をそれぞれの視点で流れていく。 捉え所のない4人がとても不思議な感じ。 鯉、猫、犬、ビールも登場して、変なテンポで話が進む。ミステリーかな?とも思ったが、これは違う。

    12
    投稿日: 2024.07.27
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    薄い本なので2日で読み終わりました。丸1日時間があれば1日で読み終わるかと思います。 結末を丸投げされるタイプの本や映画やドラマは苦手なんですが、この本は考えながら読み進めるも新しい展開が起こったりで考えっぱなしで手が止まりませんでした。とてもワクワクしました。 皆さん仰ってるように読み終わった方の色んな考察を聞きたい!!!私的にはトウヤマはクズ男なキャラクターですが、でもある意味1番人間味が強いというか1番人間らしい普通の人な気がします。

    2
    投稿日: 2024.07.09
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    自分のことは自分しかしらないー あの時の表情、態度、言葉。 相手からは自分の本性なんて見えないんだ。

    0
    投稿日: 2024.06.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    私の家、まだ読んでない所謂積ん読本を1ヵ所にまとめていて新しいのを読むときはその中から適当に選んでる。そんで文庫本はすぐブックカバーに入れる。ボーッとしてる時はあらすじを読まないで本を決めてる。 この本はボーッとしてる時に選んだらしく、「恋愛小説だ~」と思って読み進めていたら死体が出てきて、「ミ、ミステリーだーーーー!!」と大喜びしてしまった。読み終わってブックカバー取ったら後ろのとこにちゃんと死体のこと書いてた。うふふ。 耳を舐める描写が好きすぎたな。 アキオが一番気持ち悪いかな~と思ったけど全員いい感じに気持ち悪くておもろい。 でもナツはクスリ飲まされてたからあんな感じだったわけだよね……?優柔不断というか意思がないというか自分がないというか……そういう人間だからクスリ飲まされてることも分からないのか? だってハルナはそのクスリを少し飲んで、その効果に怖くなってすぐに飲むのをやめたわけだし。ハルナの強気な感じは好きだけど、クスリだとか買い物依存症っぽい感じは怖いな。美に対する執着はまあ、分からんでもない。 トウヤマはこえーよ。なんかシンプルに怖い。 でもアキオも怖かったからなぁ。 おもしろかった!みんなのその後が気になるけど。 でもまあ、どうにもならんのやろうな。トウヤマは変わるんかな。でもハルナはきっとトウヤマを捨てるし。そうするとトウヤマも追わないだろうし。 アキオとナツはどうなるんだろう。ナツに思いっきりアキオをぶん殴ってほしいが、あそこはずるずる続いていくのかな。別れてくれ~~~!!

    1
    投稿日: 2024.06.10
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    4人それぞれのコンプレックスや特異性が、多様な視点から描かれており、もう一度すぐ読み返すとより深く理解できる作品でした。みんなの不思議な言動も、当事者の章を読むと腑に落ち、少し同情の気持ちも湧いてきます。自分だけでなくみんな何かしら抱えて生きているものだから、一生懸命生きようと思います。

    0
    投稿日: 2024.05.05
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    解説者が「全ては読者の解釈と想像の自由」と書かれてたけど、よくわからない小説だったから、少し解説してほしかった。情景は美しさに溢れてたと思う。

    0
    投稿日: 2024.04.28
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    描写は綺麗だし、その場の雰囲気がとてもありありと伝わってくる文章は素晴らしいと思います。 ただ、この本に描かれているような「若者たちの心の動き」なんて興味がなくなってしまったのは、私がだいぶその年齢を過ぎてしまったからか。。

    0
    投稿日: 2024.04.07
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    西加奈子には珍しいようなミステリー的要素もある一冊。しかし全体的に抽象的、比喩的な表現が多く、ミステリーとして読むと、謎が明らかにならない消化不良感がもやもやするかもしれません。 自分にないものを持っている他者への嫉妬や、自分よりも弱く醜い存在への歪んだ愛情など、登場人物全員がそれぞれに脆弱性が秘めていて、不安定な危うさが美しい作品でした。

    2
    投稿日: 2024.03.25
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    気がつくと、ひんやりと冷たくておどろおどろしい 世界観にどっぷり浸り、一気に読み終えました。 西加奈子さんの本は何冊か読みましたが、今までの読んだエネルギッシュな世界観とは全然違う。こういう静かに真綿で締め付けられるような怖さの内容も書かれるのか!と少し驚きました。 もう一度読み返して、丁寧に紐解いて、それぞれのキャラクターの感情を味わいたいです。 好きです。

    1
    投稿日: 2024.03.23
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    文学味が強く、わたしには難しかった、、 どんどんこの本の引き込まれて、 どうなるのどういうことなの?! というところで終わったので、 私の想像力はまだまだですね〜 いろんな方の解釈を知りたい

    1
    投稿日: 2024.03.09
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    4人の目線で物語があるが、途中で入ってくる第三者の文書がなかなか頭に入ってこず、全体的に理解しにくい文章だった。

    1
    投稿日: 2024.01.22
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    初の西加奈子、とても好みだった 旅先の描写はもちろん人に対して不安定に抱く暴力的な衝動の捉え方がうますぎる

    3
    投稿日: 2024.01.17
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    とぎれとぎれに読んだせいか物語の世界に入っていけなかったですね。ミステリーってほどでもないし、ファンタジーでもないし、何だったんでしょう。 初めての西加奈子だったのですが。。。

    1
    投稿日: 2024.01.04
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    3.2点 前半は抽象的で意味が読み取りにくい文章が続き、読むのをやめようと思った程だったが、我慢して読み進めていると中盤から文章がドライブしてきて流れに乗って読み終えることができた。 4人の登場人物の心情をそれぞれの視点から、且つ抽象度の高い共通項を使って書かれているので仕方ない点もあるとは思うが、なんとも乗り切れない前半が勿体なく感じた。

    0
    投稿日: 2023.12.27
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    何の旅行かわからないくらい噛み合わない4人。 謎がありすぎて2度読みました。 私がマトモに感じたのはなのはトウヤマとナオで、 トウヤマの冷静な洞察力がマトモに感じさせられる原因かもしれません。 生育歴で色々あれどもハルナとアキオの闇が深すぎて、、、 なお以外は、生きようとする意思が垣間見えて 謎旅館に毒されなくて良かったのかな。 ナオはひたすら魅力的で応援したい。

    2
    投稿日: 2023.11.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんか意味わかんない本だった 最後まで事故も解決しないしもやっとする 西加奈子さん好きなのにこれはハズレだな

    0
    投稿日: 2023.10.16
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    とても久しぶりに本を読むので、西加奈子のあっけらかんとした文章をと思ったら、到底あっけらかんとは出来ない一晩の物語だった。この本では「ナーゴ」と鳴く猫より「ニャア」と鳴く猫の方が不吉。

    1
    投稿日: 2023.10.09
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    妖艶で幻想的でいて、静かに黒い不気味さも含む。 彼らの欠陥とズレが、各々の視点を追うごとに明確になっていき、ゾクゾクする。 いくつかの謎に思い巡らせ、雰囲気も相まって余韻がずっと続いています。

    26
    投稿日: 2023.07.19
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    4人の温泉旅行。仲良しなわけでは無い。大人の旅行。 同じ時間がそれぞれの目線や考え方で4パートに分かれていて語られる。 どの人も陰がある。

    3
    投稿日: 2023.07.17
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    ナツ こういう何を考えてるのかわからない女性は嫌いじゃない。けれど、そういう女性は俺のことがあまり好きではない。 ハルナ 知り合いにこういう女がいる。俺はその女が嫌い。自分のことは棚に上げて他人の欠点ばかりを話すから。何かといえば被害者ヅラをするのが気持ち悪いから。本当は自分がいちばん醜いのもわかってる感が鼻につくから。 トウヤマ タバコは生活の一部みたいに、何事もないように溶け込んでいるのがかっこいい。こいつの大学生から吸い始めたやつみたいな吸い方が気に食わなかった。こういうキザなやつと一緒にいても何が楽しいのかがわからない。 アキオ いちばん気持ちが悪かった。

    1
    投稿日: 2023.07.09
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    西加奈子の恋愛小説。恋愛小説っていうか難解な純文学って感じだった。。 ナツ、トウヤマ、ハルナ、アキオの4人は温泉旅行で一泊を過ごす。4人それぞれがいろんな問題抱え過ぎやろ。。シンプルに重い。生きることに執着がない感じのナツとベビースモーカーダメ男のトウヤマ、整形女のハルナ、そして昔から体が弱くて自分の性意識みたいなのに劣等感?があり自分より弱い物に慈愛を感じてるアキオ。 温泉宿で女性が1人死んでいた。誰が死んだかは明かされないまま話が進み、(たぶん足に牡丹のタトゥーがあるトウヤマの想い人っぽい)1人ずつの視点に第三者の関係者の視点がプラスされて、なんとなく事件の全容が見えてくる。ただこれはもちろんミステリー小説じゃないから、最後まで事件についてはぼやぼやしてる。 1人ずつの視点でわかる、この4人のお互いを全く理解してない感じが不気味で怖い。4人なりのバランスで、絶妙な利害関係と愛情みたいなのがある。 なんかハルキの話が最後だったからハルキがすごく印象深いんだけど、ハルキがすごく歪で自分より弱いものに愛を感じて、死ぬ瞬間に立ち会いたいと願ってる。毎日ナツに薬のませてるのこわい。しかもその薬を流してるのがハルナで、だからハルナの金回りがいいのめっちゃ怖い。 最後ハルキが勃起して終わった。なんなんや。死ぬ瞬間の儚さみたいなのに立ち会えたからなのか?なんか成長したんか? 中村文則の解説も独特で良かったけど普通に難しかった。でもこういうのどんどん書いて欲しいですね。

    2
    投稿日: 2023.06.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    作者が西さんで、裏表紙のあらすじにひかれて手に取った。 日を空けて少しずつ読んだのだが、これは何度も読み返しても違った味がするやつだと思った。 登場人物それぞれが恋をしていたのかは分からない。し、誰にも共感はできなかった。これが恋愛感情なのだとしたら本当に暗の部分を書かれていたのだと思う。 しかし情景描写はリアルなので神様視点でこの物語の中に没入できた。 謎は謎のままなのでスッキリとはいかないが、解説の中村さんも書かれてたように余韻に十分浸れる作品だと思いました。

    0
    投稿日: 2023.06.28
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    恋愛小説という記載があったので、 西さんの書く恋愛小説とは?と思って手に取ったが、 そもそも恋愛小説ではない、と私は思う。 暗く、しんどい。 どうにか興味だけで読み進めたが、 爽やかの対極をなす読後感。 ホラーとかサイコとかが好きな人は良いのかも。

    1
    投稿日: 2023.06.24
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    窓の魚 サラバ!が面白かったのでまた西加奈子を手に取ってみる。今回はサラバ!と比べるとだいぶ難解というか、あまり説明的でないタイプの小説であった。しかしながら、人にはそれぞれ暗部があり、それらを丁寧すぎるくらい、いやグロテスクに描いている。そして、温泉旅館にきた4名の主観と、女性の水死体が出た旅館に居合わせた老夫婦や、女将等の1人称で描かれているため、事実はわからない。一般的な三人称の小説とは異なり、それぞれの欠落感や蟠り、内面が表出しているのか否かは、最後まで描かれないのである。そう言う意味で、人々を解釈を寄せ合うには面白い小説なのかもしれないが、私が現在解釈と言えるものを持ち合わせていないのが正直なところである。

    1
    投稿日: 2023.03.21
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    初めて読んだのはまだ制服着てた記憶があるから、たぶん中学生か高校生のとき。 やっと登場人物と同じくらいの年齢になって読んでみる20代後半になってみないとわからない価値観とか感受性とか羨望とか審美とかを携さえて読んだこの短編はもう溜息つきたくなるくらい綺麗だった。 綺麗とか怖いとかって気持ちは便利な形容詞って機能で表現してしまえるからこそぼやけてしまうこともあるけど、表情・空気・景色・温度・記憶・五感にまつわるありったけの表現を動員して非現実的な雰囲気を生々しく描ける西加奈子さんの表現力はもう読み切ったら頭の中全部持っていかれるくらい世界に没頭させてくれる興奮剤でもあるし鎮静剤みたいな力を持ってる。 「窓の魚」で描かれる生と死、美と醜、高慢と偏見、静と動、性と愛と憎悪すべてが、ガラスケースにしまって照明当てて少し離れて座って何時間でも眺めてたくなるくらい繊細で綺麗なものに見える。

    1
    投稿日: 2023.02.26
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    2組の恋人ーナツ、アキオ、ハルナ、トウヤマが温泉へ一泊旅行に出かける。翌朝、一体の死体が残される。それぞれ立場から話は進み、間に四人以外の人間から事件について語られる。それぞれが何かしら暗部を持ち、他人と関わろうとするのだけど、透明なガラスか何かに遮られているようなもどかしさ。読んだ後に、作品を思い返していると、いろんな感覚が押し寄せてくるような不思議な作品でした。

    0
    投稿日: 2023.02.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    付き合っていても、一緒に旅行に行くほどの仲でも、 こんなにもすれ違う 人の数だけ見え方がある タイトルが、水槽のとか、池の、とかではなく窓の魚なのはなんでなんだろうと思ってたけど、 どちらから見るかで、閉じ込められている、捕らえられている方が入れ替わる、視点が変われば見え方も変わるっていうことなんだろうか 亡くなった女性があの刺青の方で、ハルナに薬を流していた女性と同一人物であるなら、薬の供給が止まってアキオがナツに薬を盛れなくなり、ハルナはそれをアキオに売って得ていたお金が無くなり(ハルナはお金を使うことをやめたいと思っていたと思う)、トウヤマはどうしても離れられなかったドロドロ関係が終わる 不謹慎だけど、あの女性の死そのものが4人の未来への救いとして描かれていたんじゃないかと、私は思いました それにしても、夜中に読んだせいで不気味さが後を引く、、 明日ほっこり小説読もう、、

    1
    投稿日: 2023.01.31
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    装丁からキラキラ、ほっこりな物語を予想してたのでいい意味で裏切られた。 西加奈子さんの作品はいつも救われるラストが待っているはずなのだけど... 今回はすごく暗い作品だった。 ずっと死の匂いが漂ってるというか。 4人とも異常すぎて、でもすごく惹かれた。 猫の声は何を象徴してたのか? いろいろと気になる作品でした。

    0
    投稿日: 2023.01.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    同じ出来事の進行の中でコンプレックスを各々抱えた4人の目線から書かれていて、異なる主観や感覚のギャップの対比を元に繋がって行くストーリー。 異なるコンプレックスが主になっているため全員の主観が違う。同じ出来事が違う捉え方になるのはよくある事だけれども、こうも感情やそのコントロールを含め4人バラバラなので奇妙な展開で複雑でわがままに写る。 2組のカップルのバランスの保たれ方が今にも崩れそうで脆そうで、感情や行動の出し引きが下手くそで繊細のようで我儘で孤独に感じた。 風の匂いや吹き方、川の流れや音や温度、タバコの煙、泳ぐ鯉等共通する普遍に見えるものの捉え方一つ一つを各々の感じ方で描写する事でその個性や感性をより際だたせている。 猫は死の象徴と捉えるならばこの4人はその鳴き声の中にあり、猫の形を捉えなかっただけの事で捉えても自然な感じ。 タイトルの「窓の魚」の通り4人がガラスの中で泳ぐ魚、窓は生と死の扉であり猫の存在こそ自然。 自分が本当は望んでいない事も視点を変えて自分の過去やコンプレックスのモノサシで図れば見え方に曖昧さができそこに正当性を重ね結果的に逆転してしまう。図ったモノサシに依存してしまえばしまうほど加速してしまう。 個性を面白いと感じるとともにコンプレックスによる自己中心性に怖さを感じた。

    15
    投稿日: 2023.01.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    宿での同じ時間を、登場人物それぞれの視点から語っていく形式。同じ出来事なのに人間ごとに全く異なる感じ方をするものだな、と思い知らされました。 登場人物はどこか少しずつ狂っていて、お互いに奇妙な感情によってつながっており、孤独でもある。あらすじには「恋」と書いてありますが違和感を覚えます。ただ「恋は下心」なんていうけど、本当の意味で「下心」なのかもしれません。 登場人物の言動は理解できないものがほとんどなのに、何故か心にこびりついてしまう。 人間がもつ「負」の感情が、「宿」「露天風呂」などといった設定と上手く絡み合って美しく描かれていました。 結局、「窓の魚」とはどんな役割だったのだろうか…。透明な仕切りに映し出された自分を見つめることで狭められた世界を認識する、登場人物自身の象徴なのだろうか。

    2
    投稿日: 2023.01.09
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    表現の美しい文章。同じ出来事を4人別々の視点で語られるストーリー。登場人物は癖の強い変わり者。暗めの話です。

    0
    投稿日: 2022.12.30
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    ずっと浸っていたい世界観だった。たぶん何度か読み返す作品になると思うし、その時はもっとこの小説への依存度が高くなっている予感がする。プロットもギミックも凄いが、そんな事がどうでもよくなるほど、全体のトーンが無駄なく美しい。

    8
    投稿日: 2022.11.30
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    とにかく最初から最後までずっしりと重く陰鬱な空気が続く作品。西加奈子さん特有の美しい幻想的な描写には心惹かれたが、最後まで暗鬱な雰囲気が立ち込め、気持ちがやられてしまった。 詳細に明かされない事実も多く一見推理小説かと思わされるが、「推理せずともおそろくこうであろう」と分かるように構成されているため、読後のモヤモヤは少ない。

    2
    投稿日: 2022.10.28
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    小説の裏に「恋愛小説」と説明書きがあったので、手に取ってみましたがあまり恋愛小説とは感じられませんでした。 2組の恋人(計4人)が出てくるのですが、それぞれの感情に恋愛要素があまりない気がします。1人でまっとうに生きていくのが怖いから、ひとまず連れ回しているような印象を受けました。煙草や飲酒のシーンがやたら多くて長く語られる事も、逆に人物たちの子どもっぽさが際立つように感じられました。 物語の進みはあまり無く、読後には何とも言えない感じと謎が残ります。読み返したらもう少し理解出来そうですが、さあ読み返そう!とはならない。

    0
    投稿日: 2022.10.17
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    難しかった。普通の恋愛小説かと思っていたのに、何故か考察させるような展開になり考えながら読み進めていたけどラストは腑に落ちずに終わってしまった。ちゃんと最後まで知りたい。モヤモヤが残った

    0
    投稿日: 2022.09.29
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    人間の弱くて醜い部分と死の儚い美しさが印象的だった。自分自身が弱っているときに読んだからか海底の美しい孤独な暗闇に引き摺り込まれるような感覚に包まれた。

    0
    投稿日: 2022.09.09
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    ハルナ、ナツ、アキオ、トウヤマ 春夏秋冬の4人が温泉宿に旅行。 それぞれの描写で同じ時系列を話しているが、感じていること考えていることが異なる。 なかなか1回読んだだけでは理解しにくいところもあるかも。 何回も読みたくなるし、読み直したくなる。 誰もが秘密を抱えて生きている。

    0
    投稿日: 2022.09.05
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    また、何年後かに読み直したいと思いました。 みんな何かしら人には言えない秘密があり、それを胸の内に秘めて日々生活しているのかもしれない。 それでも時間は静かに進んでいくし、考えや感情も変化していくものなのかもしれない。 いい意味でも、悲しい意味でも人間らしさを感じる作品でした。

    0
    投稿日: 2022.08.30
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    トウヤマ君…かっこええわ。 ばり煙草吸うけど、薄い紫色の煙を纏うその姿を想像するだけで存在が儚くエモい。お風呂場のシーンは笑った(笑)フラフラしてそうで芯がかたそう。 ナツがぼーっとしている理由は…そういうことなのね。 主な登場人物は4人だけど関係性が濃い濃い。 西さんの本は癖になる。

    0
    投稿日: 2022.08.28
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    西加奈子さんの窓の魚読了 生々しさといやらしさと色気と、とにかく夢中になって読み進めた、読み終わってもなんかジンジンする感じ、登場人物みんなにどこかしら共感できるところがあって面白かった、また読み返したい

    0
    投稿日: 2022.07.25
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    読み始めてから、ああ、この本、前に読んだことがあるな、と気がついた。 けれど、ナツの私にはないその世界の見方に引き込まれて読み進める。 何でも話せる親友が欲しい。と言う人が時々いるけど、何でも話す事なんて不可能だし、私は人に何でも話したいとも思わない。 自分だけの秘密や、人に見せられない弱さやコンプレックス、そんなものを抱えて誰しも生きている。 自分が虚勢でとっている態度や行動を人がどう受け取るのかなんて、分からない。 少しずつ歯車が噛み合わなくなったかと思えば、急にまた、ピッタリと噛み合ってスムーズに動き出したり。どんなに好きな人との時間であっても、その感情や関係は刻々と変化していく。 そんな事を肌で感じさせてくれる物語。

    1
    投稿日: 2022.07.24
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    過去に読んだ西さんの作風を期待して読んだら、全く違う色で驚いた。 最初のナツのパートでは全体的にぼんやりしており、掴みどころが無かったが、話が進むにつれて、それがナツの見ている世界なのだと分かった。 登場人物たち皆どこか欠落があり、歪んだ世界。

    0
    投稿日: 2022.07.24
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    初めて読んだ西加奈子さん。 この本はいつもの西さんの作品とは違う色味を持っているらしいので、他のはもっと明るいものなのかなと思った。それくらいには重く、暗かった。 私が普段読んでるものは基本的に阿呆な大学院生だし(好き)ファンタジーを読んだ後だったから余計にこの作品の現実味が重く、胸焼けがした。 それでも魅了されたのはその描写の深さと美しさ。 人間を見る力、感性がすごいと解説で話していたけど、その通りだと思った。こんなにも人の弱さを、えぐられるほど感じたことはない。 誰かの感想で「藪の中」みたいって言ってて納得したストーリー構成。これは一度読んだら一気読みしたくなるわ。あと、多分私は陰影が濃い物語は読むの向いてないんだろうな。描写される1人1人の弱さに抉られて、どんよりとした空気がまるで自分についたかのように重くなってしまったので、ここ数日で一気読みした。早く読み終わって解放されたいって思った。この気持ちは、4人が持つ弱さや葛藤に近い気がする。 きっと、自分が弱さを感じている時に読むとまた違うんだろうな。いつか、また読みたくなる気がする とりあえず次は明るいおちゃらけた話を読もうと思う…

    0
    投稿日: 2022.06.06
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    いつもの西さんの作風を期待すると肩透かしを食らってしまった。 ジメジメしていて気味が悪く、ニガテでした。

    1
    投稿日: 2022.06.01
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    西加奈子の本が読みたくて、ブッコフでなんとなく買った。忘れないように早めに書くと、展開的にも一気読みが望ましい。その後余韻に浸りたい。 ストーリーの構築が良すぎて、ずっと緊張感持ったまま読み進められる。 なおかつ表現も素晴らしすぎる。特に色

    0
    投稿日: 2022.05.10
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    言い回しも好きで読みやすい。旦那がヘビースモーカーなのでどこか、こんな気持ちなのか なと思いながら、一気に読めた。

    0
    投稿日: 2022.05.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ナツ視線の描写が曖昧すぎてなかなか読み進めなかったが、風景と心理の描き方で物語よりも散文としてそれなりに楽しんでいた。 トウヤマ編は一番すぎ、おばあちゃんの一言“あなたじゃなくてよかった”で鳥肌がたった。 確かに感受性と才能を感じる作品だと思う。

    0
    投稿日: 2022.05.05
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    解説者はベタ褒めの出だし「細い風が、耳の付け根を怖がるように撫でていった。」のような持って回ったような比喩表現に馴染めない。状況描写に終始し話の大きな展開もない。

    1
    投稿日: 2022.04.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    登場人物みんな不安定で、文章も抽象的なんだけど、その不安定さが絶妙なバランスで胸に残る。 相対的にはハルナ・トウヤマのほうがナツ・アキオよりもまとも 猫は死の象徴で、4人とも声は聞くが姿を見たのはあの女性だけ。 窓の魚は、内風呂の鯉、内に捉われた存在で外の人を視認はできても触れてまじあうことはできない。 それぞれのパートで厚く書かれているところ、省略されているところを見比べると、それぞれが大事に思っているもの、伝えたいつもりが伝わっていないものなどがわかって楽しい。 ナツはアキオからの薬の影響もあって、生きていくことが難しいのではないかと思うぐらい不安定なんだけど、だからこその儚さ・美しさがある 正直ナツのストーリーについては、薬の影響もあるだろうから、どう解釈していいのか悩む トウヤマは幼き日の祖母への思いとそこからの影響も皆無ではないのであろう年上のある女性への思い。 ハルナのことは好きではないし、ハルナも自分を好きではないと思っている。 最後にアキオに全て話したいと思ったのはどういう心理なのだろう。アキオであることに意味はなくて、ただ他人に心を開いたということか? ハルナは母親へのコンプレックスと外見へのこだわり 美しいものへの羨望と殺したいほどの嫉妬 外見は変えられるがそれに内面が伴わないことによる劣等感 ナツに嫉妬を抱きつつ、最後にはナツと女同士の話をしたいとなるけど、これはまぁ人間の心理としてありふれたものといえばそんな気もする。 母親と電話をし本当の自分を見つめ直す アキオは病弱ゆえにより弱いものに対する病的な愛情と死への羨望 勃起し、生を感じることで、ネコの鳴き声を聞く=死の実感を得る

    2
    投稿日: 2022.03.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一番普通の人が一番やばかった話。 短編集だけどつながってる。 全体的に暗い。暗くなるからもう読みたくない。

    1
    投稿日: 2022.03.09
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    西さんらしくない作品ですが、こういう作風の小説も書けるのかと驚かされました。読み進めると、登場人物それぞれが心に抱えた弱さや闇が見えてきて、ページを繰る手が止まらなくなります。読了後も読者の前にはいくつかの謎が残されて、深い余韻に包まれたような感覚です。

    0
    投稿日: 2022.02.28
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    西さんの文章?言葉?が好き。 登場人物4人それぞれの視点で語られるのが やっぱりいいな〜。 1人の主人公だけの視点だと、分からないけど偏る。 綺麗〜でも残酷、切ない、怖いとかいろんな感情でいっぱいになった!

    0
    投稿日: 2022.02.14
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    なんだか、ふわふわした、それでいて現実的で不安になる物語でした。 誰の感情もリアルで、だけど理解できなくて、そんな人たちが一緒にいた

    0
    投稿日: 2022.01.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    男女4人の温泉旅行で、1つの殺人事件が起こる。それが4人+事件に関わる人の視点で語られていく。 事件や謎が文中で語られてスッキリ終わるような構成にはなっていないけど、4人もそれ以外の人も本当にバラバラで、感性も背景も違うのが面白くてスラスラ読み進められた。 凄い感動!凄いスッキリ!凄い面白い!みたいな話ではないけど、それぞれの闇の描写は良かった。 それぞれの関係が少しづつ明かされて行くので、え?だからか…って部分も多々あって面白かった。 アキオの弱い者への依存ってのが結構入って来た。ナツへの依存の意味が分かったけど、前半のただのいい人そうなイメージからガラっと変わって怖かった。 後は女将の心情も沁みた。愛人に相手にされなくなって、でも事件のことがあって、事件のことより愛人のことを考えて、会えるかもしれないと紅を引く。描写が上手いなぁと。

    0
    投稿日: 2022.01.22
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    4人それぞれの人生だけど、みんなどんより、暗く読み終わった後もスッキリせず、こちらまでもどんよりとした。

    3
    投稿日: 2022.01.20
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    章立てから「藪の中」のような構成なのか?と思いましたが、やはりそうでした。想像力を掻き立てるような事象が散りばめられ、最後まで読むことを止められない、不思議な小説でした。 「サラバ!」のようなカラッとした空気はなく、ずっとジメッとしていて、誰にも感情移入できないのに、一気に読ませてしまうのはさすがだと思いました。

    0
    投稿日: 2022.01.10
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    4名の視点から描かれてる温泉旅行出発から次の日の池で死体が発見されるまで 結局最後まで事件についての詳しいことやはっきりしたことは描かれていない 薬を少しづつ半年間飲まされて記憶障害になるの怖

    0
    投稿日: 2022.01.09
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    あまり個人的にハマらなかった。 表紙からは感じられない どろっとした深さのある言葉選びやストーリーだった。

    2
    投稿日: 2021.10.25
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    さすが西加奈子さん、やわらかい文体で表現がすごく綺麗。 2組のカップル4人一人一人の主観から書かれた物語はそれぞれ少しずつ歪んでて、どことなく儚くて、切なくて、綺麗で残酷。 自然の情景描写はすごくきれいではっきりと見えるのに全体的な雰囲気は薄暗くてもやっとしてる。一人一人のストーリーも何も解決してないし何も分からないまま終わるけどそれでいいと思える。ミステリーのようなホラーのような恋愛小説だったな。

    1
    投稿日: 2021.09.26
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    傍目から見れば何の変哲ないカップルたちの、心の弱さ、吹くと倒れそうな頼りなさが、丁寧に丁寧に一人一人の視点によって書かれている。 終始核心に触れず、曖昧に行ったり来たりするそれは、最後に至るまで明らかにはならず。 抱えてるものの重さや、不確かで弱いからこそ美しく尊く感じるところと、弱さに依存し合う気持ちは共感できたけど、解読するには少し難しいなぁと思いながら読み進めました。もう少しほっこり恋愛小説が読みたい…

    0
    投稿日: 2021.08.22
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    自然に囲まれた風情ある旅館の爽やかさとは裏腹に、4人の関係や思考はねっとりと重い。夏の湿気がずっしりと体にのしかかるような重さ。正直なにもスッキリしてないんだけど、それはそれでよかったような、もうこれ以上彼らの思考を覗き見しなくていいんだと思うと、ちょっとホッとする。

    3
    投稿日: 2021.08.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    意外とミステリーのような展開だけど、全てが明かされることは無い。猫が見えると死ぬ、この旅館は死に近くて姿の見えない猫の鳴き声が聞こえる。ようなイメージ。

    1
    投稿日: 2021.07.27
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    薄い本ですが、 ホイップクリームにホイップクリームを乗せて口に入れるような 少しの罪悪感と それにら反して妙な幸福感が味わえ、 読んでいて 胃もたれするような ボリュームを感じました。 風景や登場人物一人一人の心情を言葉巧みに表現されていて面白かったです。

    1
    投稿日: 2021.07.05
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    4人とも同じ空間時間を共有しているけれど、誰一人考えていることが同じ人はいない、様々な視点から書かれている本で、こんな小説あるんだ!新しい!と思いました。 とにかく西さんの書かれるお話は世界に引き込まれますし、文章がとても綺麗で、ふとした時にハッとさせられます。

    0
    投稿日: 2021.06.26
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    言葉がとっても好き。西加奈子さんに惹かれたきっかけの作品。露天風呂の岩が濡れる表現をなぜかずっと覚えている。

    0
    投稿日: 2021.06.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

     西加奈子氏には不思議な魅力があります。特にその言葉遣いには時にハッとさせられます。この物語も、大きな起伏はないのですが、本当に言葉が美しい。  これまでいくつかの作品を読んできましたが、私が読んだ中ではかなりの確率でバリバリの関西弁を喋るおばちゃんがでてきて、ガナるような場面がありました。例えばきいろいぞうとか。  残念ながら今回は、関西弁をガナる人が出てきませんでした。私の西さん歴のなかでは初で笑 以下、ネタバレを避けるため、いくつか簡単にポイントだけ書かせて頂きます。  先ず読むうちに感じたのは、登場人物が余りにも通じ合っていないということ。良かれと思ってやっていることが嫌味に映ったり、意図したことが相手に通じ合っていないと感じました。物語を読んでいて自分の色弱を思い出しました。私は色弱なのですが、赤とか緑とかが良く識別できません。私が見ている赤は妻が見ている赤とは違う色調なのですが、『綺麗な赤だねー』というと齟齬なく会話ができてしまう。でも私が見ている赤と妻が見ている赤はきっと違う色調なのでしょうし、そもそも私という主観は他の主観と分かり合えるのかすら危うく思えてきてしまいます。そういう意味ではドイツ現象学的文脈でも味わうことができるでしょう(済みません、無視してください)。  堅苦しい話になりました。さて、その他本作で気になったのは、4人の語りのうち、トウヤマの章です。夫々個性が違うので語り口が四者四様なのですが、トウヤマの語りはしばしばハッとされられます。場末のバーテンダーという設定ですが、おいおい国語力高過ぎじゃないか!?と思わせるほど情景描写が素敵です。特になまめかしい祖母の着物姿の描写は、さてはトウヤマはめちゃくちゃボンボンで相当な教育を受けたのかと裏読みしかねないくらいです。  その他、作風は多分に退廃的・倒錯的な雰囲気に満ちています。と言うか、四人とも(そして幾つかある挿話も含め)皆が世の中の”普通”から結構ズレているように感じました。或いは作者はこのようなズレ感のある人物を通じて、普通なんてものは幻想だ、と言いたかったのかもしれません。 ・・・  まとめますと、ストライクゾーンの狭めの作品です笑 物語の起伏を楽しむのではなく言葉の美しさを味わうという観点からはおすすめできます。暇つぶしに読むときっと眠くなってしまうのでお勧めしづらいです。その他、モチーフとしては美容整形、母と子の絆、女性からみた性、主観と間主観性、こういったワードに興味がある方にはおすすめできると思います。

    0
    投稿日: 2021.05.30
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    一つの物語を、4人の登場人物のそれぞれ4つの主観で描くことでだんだんと深めていき、色付けていくあたりとても面白く、秀逸な作品だと思う。 最初何気なく読んでても、読み進めるにつれてだんだん引き込まれていく。面白い。 何となく謎を残した感じで終えるのも良い。

    0
    投稿日: 2021.05.05
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    はじめの方で一瞬サスペンスの予感がしてどきりとしたけど、ぜんぜんそんなことなかった。ぜんぜん。まったく!よかった。 ひとが思っていることって、こんなにいつもずれていて根拠がないのか、そうか、そうだよなあと思った。 西加奈子さんを読んでいるときにやってくるものすごく大きな愛おしさは、今回のは来なかったのだけど、やっぱりすごく好き…って思いました。 自分の理想の殺され方を見つけた。

    0
    投稿日: 2021.04.30
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    繊細な描写ではあるが、分かりやすい結末ではなく余韻が残るものであった。 しかし、各章のほんの少しのズレが読み終えると、カチッと収まっているのがまた不思議でこの感覚は初めてだった。

    0
    投稿日: 2021.04.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    4章に渡って登場人物それぞれの視点から話が進むが、 微妙にずれてた認識や都合のいい解釈は読者に向けた言訳なのか、それとも本当に思い込んでいるのか。どちらにしろ少しゾッとした。 それぞれに秘めたコンプレック、煙草の煙、死体、古い旅館などの印象で全体的にくすんだ暗いイメージで読み進めていた。 しかしあいだ間に出てくる鯉や張り付いた黒髪、牡丹の入れ墨がくっきりと頭の中で再生されてとっても印象的だった。 読み終わった後はなんだか博物館に飾られた日本画を眺めていたような感覚だった。滲んでグレー気味になった墨汁と少し光るゴールドで描かれた、少し怖くも親しみのある画。理解するのには難しいけど、ボーッと眺めて浸るくらいが良いのかも知れない。 

    1
    投稿日: 2021.04.15
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    西さんの小説はこれで読了2冊目。磨きあげられた感性によって紡ぎ出される瑞々しい筆致は、読者を小説の世界観へとものの数行で引き摺り込む。 恋人2組による温泉旅行を夫々の目線から通して映し出される。最初の表現から驚かされる。ここまで心情表現然り情景描写を美しく、時に残酷なまでに艶やかに表現されるとまるで自分もこの世界観の中で生きる、第三者のように思えてきて緊張さえ覚える。アッと驚かせるような展開も無いが淡々と、そして冷酷に、でも少しの希望と謎を残しつつ最後まで余韻が抜けない小説であった。

    0
    投稿日: 2021.03.30
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    2組の恋人、一人ひとりの視点から物語が描かれている。焦点が合わずゆらゆらと揺れているような感覚。生と死の狭間の刹那的な美しさにどきりとしました。感想を言葉にするのが難しいです。 「白いしるし」を読んだ時と同じような余韻がありました。

    0
    投稿日: 2021.03.28
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    2人の女と2人の男の視点で描かれている。それぞれの視点で同じ場面が描かれる。いわゆる西加奈子節は前面に出ていないが、情景の浮かび方や心情の描写が静かだが現実みを帯びている。仄暗い雰囲気だな読みやすく引き込まれてしまう、読みながらこちらもどきり、とさせられる。 この4人にそれぞれ見えているもの、見えていないものがあるように、自分に見えている世界もほんの断片に過ぎないのだろうな。

    0
    投稿日: 2021.03.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最初の印象は『綺麗な文章』。 結局事件も解決しないし、ナツの元カレは誰か分からないしでモヤモヤした気持ちで終わる。 月日が経ってまた読み返してみたい。

    0
    投稿日: 2021.03.01
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    温泉宿で一夜を過ごす、2組の恋人たち。静かなナツ、優しいアキオ、可愛いハルナ、無関心なトウヤマ。裸の体で、秘密の心を抱える彼らはそれぞれに深刻な欠落を隠し合っていた。決して交わることなく、お互いを求め合う4人。そして翌朝、宿には一体の死体が残される―恋という得体の知れない感情を、これまでにないほど奥深く、冷静な筆致でとらえた、新たな恋愛小説の臨界点。

    0
    投稿日: 2021.01.31
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    4人それぞれが抱えるダークな部分や不安定さ、脆さ……それらを繊細に描写している西さんの感受性の豊かさや、人間観察力の鋭さのようなものを感じました。(『サラバ!』や『i』の時も、そう思いました。) 行動を共にする人とものの嗜好が合うとも、お互い好きとも限らない、"なんとなく“ 一緒にいる、この気怠さというのか人間の弱さというのか。。あるよなぁ、と。 春生まれのせいか、ハルナのお母さんに対する思いには、ちょっとホロっとしました。 秋の夜長にぴったりの一冊でした。

    1
    投稿日: 2020.12.15
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    文章は とてもキレイ お話は少し不思議で 分かり易くはない 同じ1日を それぞれの視点で始めからなぞり直していく 同じ出来事の 受け止め方が違う 当たり前だけど その視点の角度が面白い そうか 人はこうして すれ違いながら すれ違いにも気づかないで過ごしているんだなぁ

    0
    投稿日: 2020.12.13
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    幻想的な物語。もやもやとしたことはたくさんあれども、それぞれの気持ちに魅了された。 怖いけれども、美しい話。

    0
    投稿日: 2020.11.15