
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「あたしが、ひめさまを幸せにしてみせます!」 スーパー女房あこぎはお仕えしているひめさまが大好き 母君を亡くし父方に引き取られたものの、意地悪な継母にいじめ抜かれているひめさまがおいたわしくて仕方が無い あの意地悪おばさん、私のひめさまを使いつぶす気だわ! なんとかしなくちゃ! 〇落窪物語の女房あこぎを主人公にした編訳 寄る辺なくおっとりと儚いひめさまのために、八面六臂の大活躍。 現代ッ子に親しみのある言葉での翻訳とテンポでおもしろい 高貴な人ほど自分のために動く事が出来なかった当時の時代背景もわかる。 〇ひめさまとあこぎに降りかかる災難が、現代物と同じようにバラエティに富んでいる 〇道頼どのの復讐がえげつなかった。ウェブ小説の“ざまあ”系小説のよう。ただ、復讐し尽くすと、きちんと面倒を見てあげるところは優しい 〇継母もえげつなかった。反省するとよいのだけど。“母”の闇なのか? 父はちゃっかりしてた気がする
2投稿日: 2022.07.26
powered by ブクログ10世紀末に書かれたとされ作者不詳の「落窪物語」を花形みつるが編訳した。絵も花形みつる。絵を描くの知らなかったので、びっくりした。 高貴な生まれなのに継母にいじめられて働かされている姫君が、左大将の息子で相当イケてる少将道頼と結婚して幸せになる物語。平安時代のシンデレラストーリー。 副題の「かわいそうな姫君と勇敢な侍女の友情と冒険者」でわかるように、侍女あこぎの活躍物語でもある。姫君の清楚で教養溢れるしかし従順なキャラクターは、姫を取り巻く人々が善人ならば最高なのだろう。しかし、継母は意地悪で実父は頼りないので、良い人過ぎる姫君の行動に読み手は歯がゆい思い。だから、姫君のブレーンであるあこぎの活躍に拍手を送り、溜飲が下がる。語り手もあこぎなので、読み手はあこぎと一緒に怒ったり喜んだりできるのも面白く読めた要因だと思う。 ページ下に書かれている「あこぎのワンポイントレッスン」も、物語の時代や社会背景を知るのにとても役立つ。訳された古典文学や外国文学を読むには背景の知識がある事でより味わえる。
1投稿日: 2022.05.04
