
総合評価
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powered by ブクログ予想を裏切るハラハラな展開。オスカー・ワイルドが普通のつまらない戯曲を書くわけがないんだよね(『サロメ』しか読んだことないけどさ)。ストーリーはもちろんのこと、セリフもかなりおしゃれ! 前半は、19世紀イギリスのこと、社交界のことなど、知らないからこそ理解できない表現も多く出てくるけれど、中盤からかなり面白くなってくる。 夫婦、友人同士のすれ違いや勘違いがハラハラドキドキな戯曲です。少し古めの訳もまた味があってすてきだった〜。
1投稿日: 2024.06.09
powered by ブクログウィットに富んだおしゃれな英国古典文学。おしゃれで小粋なやり取りと、入り組んだ人間関係にワクワクします!
0投稿日: 2023.12.28
powered by ブクログ脚本を読むことはめったになく、しかも、社交界での会話とあって、久しぶりに会った親戚と会話してる気分になって、へきえきした。 だけど、その退屈な会話の裏で何が起きているのかがおぼろげに見えてきたあたりから、面白くなっていく。こういう物語の仕方もありか。 本当は、途中で宝塚の「ザ・ジェントル・ライアー 」のホームページの登場人物紹介をのぞき見して、どんな人物なのかあたりをつけて、読んだのですけど・・・。
1投稿日: 2023.02.11
powered by ブクログ宝塚で舞台化されるのを期に復刊されたので勝ってみた。 まだワイルドはサロメしか読んでなかったから、こんなに軽やかに面白いコメディだとは思わなかった。 全てが丸く収まって大団円、というところで、たしかに宝塚別箱でやるのにちょうどいい登場人物数とストーリー。 男がどう、女がどうみたいな台詞は今読むと眉を顰めるようなものでつまらないんだけど、そのあたりを抜きにしたらとても面白い作品。これ読んでなかったらワイルドは辛気臭いイメージになっていたところだった。読んでよかった。
0投稿日: 2022.02.14
powered by ブクログ2022年2月の話題の作品である。 『理想の夫』が新国立劇場で上演され、『ザ・ジェントル・ライアー』としてタカラヅカで上演される。 この演目が舞台化されるのは、日本で初のことという。 この『理想の夫』月間に、これを読まない手はない。 しかし、冒頭が面白くなかった! パーティーの席に様々な人が現れて、なんやらかんやらくっちゃべっているのだが、これがまたつまらない! 『マーモント夫人 ええ。あそこのパーティーって退屈でうんざりするわね。そうじゃないこと? バズルドン卿夫人 ほんとうに退屈でうんざりするわ! どうして私ったらあんなお宅へ伺うのかしら。あのお宅に限ったことはないわ、いったいどうして私ったらよそのお宅なんかへ伺うのかしら』 (7頁) その上、これだ。 『チェヴリー夫人 あら! 心理学では私ども女性を説明することはできませんわ。女性の強みはそこから出ていますのよ。男性は分析することができますけど、女性は……ただ憧れの対象になるだけですわ。』 (19頁) こういう男女論が、私は嫌いだ。大嫌いなのだ。 面白さが見えてきたのは、ようやく40ページくらいだろうか。 ロバート・チルターン卿 高潔な人柄で知られる政治家 ガートルード 貞淑なその妻 アーサー・ゴーリング卿 ロバートの友人 伊達男 チェヴリー夫人 ウィーン社交界の花 ロンドン出身 冒頭の有象無象の中で、覚えておくべき人物は、この四人だけである。 そして、加えるならば、 ロバートの妹、メイベルと、 アーサーの父、キャヴァシャム卿 この二人だけだ。 ロバート・チルターン卿は、若い頃に一度だけ、外聞の悪いことをした。 その証拠をチェヴリー夫人は持っている。 そして、ゆすってくるのだ。 友人のアーサーに打ち明けると、尽力すると言ってくれた。 どうすればいいかは、まだ考えが浮かばないのだが。 こういった話は、めでたしめでたしに終わると決まっている。 しかし、どうやって? 私ならどうする? さっぱり見当がつかない。 演劇特有のちぐはぐ、ドタバタがあり、よりによって今やってくる人がおり、愛あり、野心あり、名誉あり、多額の金も、宝飾品もあり―― ハラハラ、ドキドキ、冒頭とはうってかわって、充分に楽しむことができる。 さすが、オスカー・ワイルド、 たいへんに面白い作品だった。
1投稿日: 2022.02.12
