
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「夢とはなにか」について、ここまで本気で語ってくれた本がかつてあっただろうか…。 筆者が語るNEXTUP理論とは、起きている時に得た情報を分解し、弱い連想によってそれを繋げ直すというもの。その弱い連想こそが、起きた後で世界の新しい意味を気付かせる力となるのだそうな。 すなわち、夢の役割とは世界を新しく捉え直すことなんだな。 次は「人はなぜ眠るのか」あたりを勉強したくなる一冊でした。名著です。
1投稿日: 2025.09.23
powered by ブクログ●2025年5月25日、Yahooフリマのクーポン使用のために本さがし。「ディズニー伝説」のブクログレビューを読んで「【日々是読書】 僧侶上田隆弘の自問自答ブログ」さんの書き込みが良かったので本棚を拝見したら見つけた本。 夢に関するものはチェックするようにしている。
0投稿日: 2025.05.25
powered by ブクログ原著は2021年刊。19世紀後半から最新の研究まで、夢研究の全体像が得られる。とくに特徴を挙げるなら、次の3点。 ・著者はカナダとアメリカの睡眠と夢の研究者。ふたりの見解は微妙に異なり、それが本書に厚みを与えている。研究にまつわるそれぞれの個人的エピソードも魅力的。 ・夢の象徴性、感覚刺激の影響、夢のなかの時間の感じ方、明晰夢、夢の操縦法など、19世紀後半のモーリ、シェルナー、サン=ドニ、コーキンズ、デ・サンクティスの研究を紹介している。 ・トリビアも豊富。たとえば、フロイトが最初にとりくんだ研究テーマはウナギの生殖器だった、脳科学者のカハールは夢に興味をもち夢日記もつけていた、etc。
0投稿日: 2025.05.07
powered by ブクログ夢はなぜ見るのだろうと漠然とした疑問からさまざまな既にある見解から紐解いていこうという本。105頁第7章「脳はどうやって夢を生み出すのか?夢にはどんな役割があるのか?その役割を果たすために、なぜ夢を見なければならないのか?答えはこうだ。わからないわからないわからない」 このページいる?と思った。
1投稿日: 2024.03.25
powered by ブクログ難しかった。夢の歴史から明晰夢まで。読んでいてまさに夢を見ている感じを受けた。つまり謎に満ちていてよく分からない。著者らが編み出したNEXTUP(可能性理解の為のネットワーク探索)モデルは興味深かった。睡眠の段階によって見る夢も違うものだという。PTSD発症のステップも興味深い。確かに夢というのは自分しか体験出来ないし、研究するのも困難なのだろうと思った。しかし、そこに意義があるのだろうと思う。
0投稿日: 2022.05.07
powered by ブクログ睡眠医学のスペシャリスト2名が、自らが提唱する仮説に基づき脳と夢の関係の再定義を試みる本。夢の問題は意識の問題と表裏をなしており、その本質の把握は困難を極める。何しろ本書序盤でも引用されるように「意識的な経験ほど(中略)説明困難なものはない(デヴィッド・チャーマーズ)」し、さらに夢見る主体に「意識している認識はあるが、それを科学的に証明したものはいない」のだ。にもかかわらず夢は研究者らを魅了し続けており、数多の仮説を生み出すに至っている。著者らが提唱する〈NEXTUPモデル〉も無論一つの仮説に過ぎず、豊富な実証に裏打ちされたものとは言えない。しかしこのような仮説を唱え、批判的検証の場に差し出す彼らのような存在なくては、夢どころか睡眠や脳の機能に関する科学的事実の解明など望むべくもないだろう。本書前半で紹介されているフロイト前夜から連綿と続く夢に関するパラダイムの一端にこの〈NEXTUPモデル〉も位置付けられ、批判と検証の対象となり理論の発展に寄与するはずだ。 夢はある特定の疾患罹患者を除くほぼ全ての人が体験する事象であるにもかかわらず、前述の通りそれを客観的な形で共有する手段が存在しない。だから夢に関する意見も人それぞれということになり、本書における夢の記述に必ずしも賛同できない人も多いのではないかと思う。僕自身もその1人であり、たとえば本書第10章で挙げられる「典型夢トップ15」のうち、見た覚えがあるものは大体1/3くらいだし、また典型的な悪夢として列挙される事例のほとんどは自分に当てはまらない。ただ、本書で挙げられる「睡眠の役割」、たとえば覚醒時に溜め込んだ情報を整理し、その意味と重要性を確定させる「オフライン記憶処理」機能などについては自分の実感と整合するところが多いように思えた。 本書の中心的主張である〈NEXTUPモデル〉を簡便に説明すれば、夢の役割とは「覚醒時に新規に得られた情報について、睡眠時にその記憶を一つの物語として再生し、覚醒時には思いも及ばなかった〈緩やかな〉情報の結びつきを意識に上らせる」ことにある、というもの。つまり〈ネットワーク検索性〉が夢の機能だというのだが、このモデルではさらに〈可能性の理解〉、すなわちそれらの情報の活用可能性を検討し新たな価値を獲得させる機能も併せ持つという。これは、fMRIやPETを用いた脳画像処理技術により、我々が知的作業をしていない時に必ず活性化する領域「デフォルトモードネットワーク(DMN)」が発見されたことから演繹された仮説である。このDMNが、脳の休息時に既存の情報を整理し、覚醒時には気づかなかった関連性を指摘し、次にすべきことを決定する中枢なのではないか、というのだ。覚醒時にしょっちゅうマインドワンダリング(白昼夢)に陥り、ぼーっとしてばかりの自分としてはなかなかに魅力的な仮説ではある。 ただ著者らも認めている通り、どれほど科学が発達して睡眠時の脳内電気信号が精緻に把握可能となったとしても、夢見る主体が「どんな感じ(©︎トマス・ネーゲル)」を受けているかを観察者が正確に理解することは、どこまで行っても不可能なのではないかと思う。そこには「意識」や「主観」などの概念の再定義の必要性を含む、より大きく深い問題が横たわっているのではないか。夢に限らず、日常ふと抱く「この感じ」の説明困難性(自分に対して説明することさえ難しい!)に思い至るたびにそう考えざるを得ない。
0投稿日: 2022.03.17
powered by ブクログよく理解できないところも多かったが、 今まで夢は不可思議なもので、夢見が悪いと悪いことが起こりそうで怖かった。 しかし、夢は自分の脳が見せるものであり 記憶や感情の整理、修復を行う過程で起こってくるもの、 更にこれからの自分の可能性を見つけるための 提案と理解して、前向きにとらえることができると 思えた。
0投稿日: 2021.12.29
powered by ブクログ夢に関する本はとても面白い。 でもどの本を読んでも最終的に思うのは「夢っていったい何なのだろう・・・」。 夢についても、そして脳についても、まだまだ未知なる部分が多い。 そしてだからこそ面白いテーマになる。
0投稿日: 2021.11.22
