
総合評価
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powered by ブクログ歴史的な邂逅や戦闘シーンは秀逸なんだけど、基幹となるストーリのぶっ飛び方についていけなくなりつつで・・・(そもそも「敵」とかって訳わからんし) ストーリとか無視して場面場面を楽しめる筆力が高いので、新作出れば読んじゃうんだろうな~
1投稿日: 2025.09.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
シリーズ6作目 国際指名手配犯の君島がミャンマー奥地で逮捕された 身柄の引渡し役として官邸に指名された突入犯3人 白骨街道 城州グループと城邑毬絵
0投稿日: 2025.08.27
powered by ブクログ機龍警察シリーズ長編6作目。 えーっと、自分は追っかけているシリーズ物は文庫化を待てず(可能な限り)単行本買って読む派です。 でもって単行本化も待てずに雑誌や新聞連載から読む事までは無かった。で、この6作目を読み終えたら、シリーズ最新作は連載中となる。 なので、読み終わるのが惜しい。 しかし、気になりまくりの怒涛の展開の連続であっという間に読み終えてすぐに現在連載中のミステリマガジン、連載第1回のバックナンバーをポチろうとするも、売り切れ。えぇ、予約しましたよ、図書館でミステリマガジンの2024年11月号を。 それだけ次も気になる終わり方だし、面白かった。 沖津部長ってマジ何者なの?前作の『狼眼殺手』でご帰宅の様子が垣間見えて驚いたのに…今回はまた新たな予算引っ張って来れちゃうのは何なの? なんなら沖津部長も実は敵で、敵の中の敵を排除するために敢えて特捜部作って敵の敵を炙り出したり、龍機兵を囲っておいてるのか?(あくまで個人の感想です) 關、なんか暴れん坊将軍がチラついたのは私だけ? 裏のヒーローは彼ですな。フォンコーポレーションの社長秘書ってキャラはこの先また見られるのだろうか?しれっとコーヒー淹れたカップを差し出しそうな気もする。 推しの仁礼警部、勘定元帳の妖気を察知。宮近理事官、涙とヴェルサーチのハンカチ。 えっと、城木理事官は『未亡旅団』(4作目)からどんどん闇が覆い被さってくるような状況に置かれてて。城木理事官は真っ直ぐなだけに、可哀想過ぎるとしか言えない。ご親族の皆様、城木理事官を巻き込まないで〜。ユーリの言葉が響いてくれることを祈る。 え?姿警部? 的な、姿警部の今までに無い感じが見られた気がする。どっぷり過去を掘り下げてくれたライザ(『自爆条項』)とユーリ(『暗黒市場』)と違って、日本人であるのに一番、遠いキャラクターに感じる。 第1作目で傭兵時代については描かれてはいる。傭兵としての技量は凄いのはわかる。日本人なのに日本を自分の国だとしていない。彼には物凄い過去があって傭兵という職を選択したんだろうな、、とい事くらいしか今はわからない。 龍機兵に一番近いところにいるであろう姿警部と沖津部長が一番謎。 もう、登場人物多いのだが魅力的なキャラクターばかりで面白い。ストーリー自体は(いい意味での)地獄ですが。
21投稿日: 2025.06.04
powered by ブクログ日本とミャンマーを舞台に進行するシリーズ最新刊。結末にはモヤモヤが残るが凄い小説。 新キャラの登場もあり次作が待たれる。 好き嫌いはあるだろうが、もっともっと読まれて欲しいシリーズ。
1投稿日: 2024.11.09
powered by ブクログずっと前から知ってたけど、連作がそれぞれ分厚いから敬遠してことを反省。これで一冊目からの読了決定。最初から敵はいたのか。途中出場なのか。たくさん人が死ぬけど、この後平和とか幸せが待ってるのか。全部読んで確認します。
3投稿日: 2024.09.11
powered by ブクログ機甲兵装という聞きなれない装備品が出てくるが、小生の現役当時の知識から推定すると、軽量の装甲で構成された本体に兵員が入り、センサー等を駆使して敵を認知し銃等で攻撃するロボットのようなものと考えたが、ミャンマーの奥地で機甲兵装同志の戦いが繰り広げられるとは、著者の特異な発想に驚いた.姿、ユーリ、ライザの3名が日本の警察官として機密を持ち出した君島をミャンマーから連れ帰るという任務自体が無茶苦茶なもので、ロヒンギャと内乱状態にあるミャンマーの舞台は危険に満ちている.助っ人として中国人やイスラエル人が絶妙な働きをする.カマル少年の存在も面白かった.機甲兵装の開発で国内企業の贈収賄も確認され、ストーリーが複雑になっていく過程は楽しめたが、城邑毬絵の振舞は予想外だった.現地で殺害された愛染の遺族に姿が会うという落ちは何故かほっこりするものを感じた.
0投稿日: 2024.06.24
powered by ブクログ毎回カテゴリ分けに悩むシリーズ…。 従来は”敵”の存在を少しずつ炙り出しながら、特捜部の面々が(産官学の癒着した)巨悪と闘うという構図に、3人の搭乗員の過去を描きこんでいた。 しかし(前回からの流れを受けて)今回は大きく物語が動き、特捜の3人がミッションを追ってミャンマーの山中でゲリラや国軍と逃避行を繰り広げることになる。 日本での捜査とアクション満載の逃避行が交互に描かれて一気に読み終える。 しかもこれで終わりではなく、新たな局面を感じさせるラストも見事。まだまだ続きそうなシリーズではあるが、早く次を読みたいものだ。
0投稿日: 2024.04.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
オピニオンパラレルSF警察小説。 ロヒンギャ問題とインパール作戦、国産兵器の輸出に関わる大疑獄。 逆ロッキードとはすごい発想。ミャンマーのクーデターで、ほぼ時差は存在しないパラレル世界なんだと理解した。 人間が人間を異物と見なすとき、どんな残虐行為にも罪悪感は発生せず、むしろ称賛される善行となる。「民族浄化」という言葉そのものに表れている盲目的な憎悪。 アイゼンの箍は何によって破壊されたのだろう。どこで破壊されたのだろう。ミャンマーで?それとも日本で? クァンジェンピンのチートっぷりがヤバい。道理で尊大なはずだ。個人では世界でも指折りの殺傷能力を有するキキフなのだから。 オキツ部長の思いやりなのか、ストックなのか、遅れて現れるヒーロー、シェラーの参入は私としては嬉しいんだけど、スガタはたまらんよね。 自信も喪失してるし… 契約期間終了しても継続して欲しいけどなぁ。 ユーリとライザが人として復活してきてるから、次はスガタも頼んます… あと…シロキさんの闇堕ちも避けてほしいな… 従姉妹の清純派から毒婦への変わり身は衝撃だったと思うが… オキツ部長が戦いたい敵って、存在するんだろうけど、それとは別な「不条理そのもの」な気がして、個々人の無意識の集合体とどう戦って、何が勝ちなのか、今後が非常に気になるけど、そろそろ最新作まで追いついちゃったから待たねばいけない。 オキツ部長の目指すものが、著書の希望なんじゃないかと期待している。
1投稿日: 2024.04.10
powered by ブクログこちらも期待通りの一気読み。国家権力の不都合をもみ消そうと、厄介払いを兼ねて紛争地帯へ主人公たちが送りこまれる。孤立無援の状態から、まさかの裏切りまで、ピンチのオンパレード。持ち前の戦闘能力、センス、チームワークを駆使し、「敵」の巧妙な罠にハマったフリで裏を描こうとするが、敵もその策略を見通してさらに手の込んだことを仕掛けてくる。どんでん返しも伏線回収も見事。国の腐敗を前提にしているが、昨今の状況に鑑みるとさもありなんということろ。ただし、現実の方がちっこくて笑えない。
0投稿日: 2024.01.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
機龍警察6作目。警視庁特捜部・突入班3名は、初の国産機甲兵装モジュールの技術流出を目論むとされる国際指名手配犯・君島の奪還のため、インパール作戦の「白骨街道」に続くミャンマーへ派遣される。一方日本では、城木理事官の親族らが経営する会社に合同捜査が入る。 インパール作戦やロッキード事件など、史実に関する知識の無さを恥じると同時に、機龍警察という素晴らしい作品を通じて実際の過去を詳細に知ろうとする意欲が掻き立てられたので、物語や作品の持つ力は大きいとも思う。 機龍警察の好きなところは、挙げ出したらキリがないのだが、第一に登場人物の立場とリンクするそれぞれの「戦い方」の描き分けにある。 突入班であれば当然、ドラグーンによる戦闘、あるいはドラグーン意外の機甲兵装を含めた装備による戦闘である。また孤高の部長・沖津は、人材の最適配置やそれによって得られる情報の分析・予測による先読み、あるいは対人との振舞いによる組織の存続など、あらゆる要素に隙のない戦略・戦術の展開であろう。さらに城木・宮近両理事官は、出世を見据えた組織での立回りに加え、人脈の形成、そして利用することで特捜の捜査を進める力が必要だし、由起谷や夏川などの主任クラスになると、現場での機転や実際の対人戦闘に迫られることもある。さらに捜査二課の面々の知能犯罪に対する動き、鈴石ら技術班の深い知見による洞察、組織の緩衝機能としての庶務の存在、などなど、これら全ての人たちが物語の不可欠な存在となっており、彼らは自分たちの職務を全うしている。本作・白骨街道もその役割と戦い方が忌憚なく描かれ、非常にスリリングで興奮するのである。 そしてストーリーは「敵」の存在に近付きつつあり、また突入班の人材も1人増えた。新たな4人目はキール-ウィスカー方式のドラグーンではないとは言え、元モサドの経験を活かし、姿以上の才能の片鱗を覗かせている。姿自身は、引退を諭されているように受け取っている描写もあったが、そんなはずはない。沖津は姿を信頼している。その沖津が、彼に引退させるはずはないのだ。むしろ彼にもドラグーンが導入される方向で話は進み、その中で、本来のドラグーンというものの素性が明かされながら、さらに日本の特捜以外で、ドラグーン相当の機甲兵装が誕生する……そんな次回作を予想している。 ドラグーンが登場しなくても、ここまで面白い。もう押井守監督に映像化してほしい。
1投稿日: 2023.09.23
powered by ブクログシリーズ第6作。 今作は国産機甲兵装の鍵を握る国際指名手配犯である君島の引き渡しに上層部のほぼ独断の決定により、突入班の3人がミャンマーまで行くこととなった。 これは、敵が仕組んだ罠で3人がさまざまな危険に晒されつつも、それを回避し、無事に日本に帰還しようとする。 一方東京の新木場では、これを仕組んだ敵の正体を探るために捜査が開始される。前作で協力関係にあった二課などの協力により、敵に迫りすぎ解体の危機もありというずっとハラハラした展開で面白かった! 次作ではさらに面白い展開があると思うので楽しみ!
0投稿日: 2023.09.23
powered by ブクログ機龍警察シリーズ、6作目。 今回のテーマはミャンマー・ロヒンギャ問題。至近未来という設定で、今回も龍機兵こそ出てこないものの、別の型の機甲兵装はふんだんに登場し、数多くの戦闘描写が描き込まれているが、その舞台の背景にあるロヒンギャ問題においては現実そのもののように超リアルでシビア。アウンサン・スー・チー統治政権下、日本がどのように対応してきたか、問題点が浮き彫りにされている。また、日本では、国産機甲兵装開発計画が絡んだ権力闘争が繰り広げられ、特捜部が崩壊の危機に晒される。ミャンマー、東京、京都と三舞台で同時進行しながらも、展開はそれぞれスピーディー。断然不利な場面もその直後には好転し、事態は逆転の連続。熱い展開に痺れますワ。そして、最後。ミャンマーの今現在がどうなっているかは誰もが皆が知っていること。なるほど、そういうオチかと。この本はいつ書かれたものかと思いながら読んでいたが、上手くリアルな時事を落とし込んできたなと最後溜息をついた。
1投稿日: 2023.05.25
powered by ブクログまるでチャンバラ劇!機甲兵装を駆使して敵をやっつける。一方で黒幕が暗躍しているところなんてそのもの!こういうの好きです。
1投稿日: 2023.05.03
powered by ブクログ最初から最後まで、スピーディーでスリリングな展開で一気に読めた。ラードナーがカッコ良すぎる!!! 龍機兵が出てこないのは寂しいような。
0投稿日: 2023.04.30
powered by ブクログ機龍警察の最新刊。 ミャンマーで収容された容疑者を 姿らが、引き取りに行く。 途中、ミャンマーの警察が護衛に 付くものの、襲撃される。 戦闘の描写、徒歩で山中の移動の 描写は、読書していながら映画を 観ているような感覚だった。 今回は、日本での捜査とミャンマ ーでの過酷なミッションを繰り返 して物語が進んでいく。 結局、〈敵〉の正体は明らかにな らず、次のシリーズに続くのか?
2投稿日: 2023.03.31
powered by ブクログ圧倒的にリアルな国際紛争(ミャンマー)と日本国内に蠢く白い闇の中、警視庁特捜部メンバー各々がその置かれた位置でフル稼働する。 各地に展開する物語は、それぞれに複雑で手抜きはなく、かつ、すべてのプロットが織り込まれていって、全体の物語を前に進める。 かなり面白いが、本書を読む前に、既出のシリーズを全部読んでおいた方が良い。
2投稿日: 2022.11.09
powered by ブクログ評判が良かったため「機龍警察」シリーズの最新刊を読んでみたのですが、なかなかのハードボイルドな作品で、日本政府の汚職やミャンマー政府との絡み、そして特殊人体兵器での合戦と、いろいろな方面に話がスピーディーに飛び、混乱する部分もありますが、なかなか面白い作品でした! 興味を持ったので、最初の刊から読み進めていきたいと思います!
3投稿日: 2022.09.30
powered by ブクログシリーズ六作目。一作目しか読んでないので間をこれから読みますが。 旧日本軍の「インパール作戦」白骨街道。この存在を初めて知りました。ミャンマーという国の見方が変わりました。 常に緊迫した状況の連続でした。
3投稿日: 2022.09.29
powered by ブクログそれにしても異常気象が続いてますね 日本だけじゃありません それこそ世界中で これはもう完全に地球が悲鳴をあげてると思いませんか? 何かしなければ、あるいは何かをやめなければ地球はこのまま悲鳴をあげ続け、人間社会にさらに牙をむくような気がしますが、世界各国の足並みは全くもって揃いません うーん、どうしたものか…根幹的なところではみな一致してると思うんですけどね そう『地球大切 各国賛同』なんちて さて『機龍警察 白骨街道』です 世界各地の紛争地域が登場する機龍警察シリーズですが、シリーズでは紛争には必ずといって絡んでくる宗教についてもよく記述があり、特に仏教から着想を得たような記述や世界観、思想なども大きな特徴と言えます そんな機龍警察シリーズに満を持して紛争地域であり仏教国でもあるミャンマーが物語の舞台として登場します こりゃもう面白いの確定じゃないか そしてミャンマーといえば今作の題名ともなった「白骨街道」です これを題名としたことにどんな意味が込められてるんてをしょうね さらに「白骨街道」といえば日本軍史上最も愚かな作戦と言われる「インパール作戦」です (作戦の内容についは作中で触れられていますので省略します) んで「インパール作戦」といえば… そうです!あの朝の連続テレビ小説「エール」で主人公 古山裕一が慰問に行った時に進行中だったやつですよ! そこで裕一は恩師藤堂先生と再会し、藤堂先生は裕一を守り敵弾に倒れるのです もう涙、涙ですよ! あ、脱線しすぎた こんなに長いこと本筋と違うこと書いてるって凄くないですか?(なんの自画自賛やねん) よし、じゃあ本筋に戻ります 今回気になったのは各章のタイトルでした 畜生道、餓鬼道、修羅道、地獄道、人間道と続きます 仏教でいう六道輪廻ですよね ものずこい簡単に言うと、仏教では6つの世界があって、たくさんいいことすると次に転生するときにいい世界に行けるよ、悪いことばっかしてると次はたいへんなとこに飛ばされちゃうよっていう考え方です で、実際に読み進めていくとこれが実によく考えられてるんですよね 当たり前ですが章の内容とタイトルちゃんとリンクしてるんです 例えば第一章 畜生道では偏見や差別に基づいて他者を虐げる畜生たちの存在が描かれ、第二章では金の亡者や人を蹴落として出世しようとする醜く飢えた餓鬼たちが描かれるといった具合です もう相変わらず凄いや月村了衛さん、絶対六道のほうが先に発想としてあったと思うんですよね それにあわせて小説を仕上げちゃうんですよ そしてそして気になるのが六道に対して章は5章しかありません そうなんです「天道」がありません めっちゃ気になりません? なぜ月村了衛さんは今回「天道」を描いてないのか? ウィキペディアによれば「天道とは天人が住む世界。天人は空を飛ぶことができ、享楽のうちに生涯を過ごす。」とあります 姿が言うように、この世は哀しく理不尽なことばかりで、「天道」なんてどこにもない!と伝えたかったのでしょうか? いえ、そうじゃないと信じたいです いつかこの素晴らしいシリーズが終わりを迎える時にこそ「天道」が描かれるのではないのかと思います 少なくとも「天道」へと続く道を沖津部長は私たちに見せてくれるのではないでしょうか そしてそこには空飛ぶ龍騎兵がw (つまり龍騎兵こそが天人というね) そんな期待をもってこれからも月村了衛さんの機龍警察シリーズを楽しみに待ちましょうじゃあ〜りませんか(最後のチャーリー浜で台無し)
43投稿日: 2022.09.16
powered by ブクログこれだから、このシリーズは見逃せない。 動く「動」と動かぬ「動」。後半はそれが同じ章の中に交互に繰り返される。片方だけをまとめて先読みしたい気持ちを抑え、交互に読み続ける事の苛立たしさと読了後の満足感…。 姿さん。2.3作後でいいから、戻ってきて欲しい。
2投稿日: 2022.09.08
powered by ブクログ面白かったけど、クワンが万能すぎるのと、思わぬ助っ人にちょっとしらけた…。 城木は気の毒すぎる。 姿の秘密って何だろうねぇ。 早く続きを読みたい。
2投稿日: 2022.08.06
powered by ブクログミャンマーの国境地帯で軍事機密を持ち出した日本人が拘束された。日本初の国産機甲兵装のサンプルを隠匿したその人物を確保せよ。しかしミャンマー政府が指定した引き渡し場所は紛争地帯。日本政府は警察官の犠牲を出したくない。そして姿、ユーリ、ライザ、3人の突入班龍機兵搭乗員たちに白羽の矢が立つ。すべてが罠。わかっていてなお、進むしかない汚泥にまみれた道がある。かつて史上最悪の作戦『インパール作戦』の失敗によって日本兵の死骸が累々と倒れ伏した白骨街道で、今再び多くの兵士が命を落とす激戦が繰り広げられる。 「この国はね、もう真っ当な国ではないんだよ」 「だが、それでも――我々はできる限りのことをする」 菩薩の微笑みを浮かべる裏に修羅の憤怒を隠し持つ。慈悲深く人を救いあげる、その同じ手で人を地獄に突き落とす。人間の複雑な本性を、ミャンマーと京都、深く仏教の影響を受けるふたつの地域を舞台に描き出す第6弾。 6作目にして第四の男シェラーが登場。”敵”の妖気もますます濃くなり、一体特捜部はどうなってしまうのか……。 本書刊行時に催されたトークショーで著者の月村さんは「政府や警察の現実は私の書いている小説なんかよりももっと下品であってそこが薄い」と語っていたけれど、下品で底が薄い警察機構の宿業を、このさきどう描いていくのか、続きが早く読みたくてたまらないシリーズです。
1投稿日: 2022.05.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
前作までの展開がうろ覚えだったが、簡単なあらすじや人物紹介もところどころ挟まっていたおかげで思い出しながら読み進めることができた。 暗黒市場あたりから濃厚な映画を見たような没入感に浸らせてくれるシリーズだが、その期待を裏切らず本作も面白い。前作は機甲兵装での戦闘がなく、今作は戦闘はあるものの龍機兵は登場しない。だが龍機兵が出ないからこそ、姿、ライザ、ユーリの搭乗者としての有能さが際立っているように見える。また本作は本作でマレーシアでの死闘と日本での陰謀捜査が並行して進んでいく演出が新しく、退屈させない。 ついに<敵>の正体が垣間見えたが城木はどう立ち向かうのか。ここに来て突入班が増員されたが果たしてどういった形で作戦に組み込まれるのか。姿は本当に警察を辞めるのか。まだまだ先が気になる展開ばかりで、次回作が待ち遠しい。
1投稿日: 2022.02.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
久々の機龍警察シリーズ。もう第6弾なのか! 今回は主人公たち3人はワンオフ機の龍機兵には乗らず、量産タイプの機甲装兵で戦う。舞台はミャンマー内の未開の地。ゲリラ暗躍、麻薬密売。ボトムズクメン篇リスペクトな感じ。 その一方で、沖津部長らは国内の政治経済癒着腐敗に切り込む。ミャンマー軍事提供や再開発をトンネルにした莫大な金額の収賄事件を捜査していくうちにまた少し見えてくる敵の姿、その一端がまさかここにつながってくるとは!な展開。 敵味方ともに新キャラや新しいスキルもお目見えして、いよいよ物語も中盤かなぁという感じ。早く続きが読みたいが、この質と量では大量生産ともいかないだろうから、首を長くして続編を待つことにしよう。
2投稿日: 2022.01.25
powered by ブクログ機龍警察シリーズの最新作。国際指名手配犯の君島がミャンマー奥地で逮捕され、紛争中のミャンマーに君島確保に向かう戦闘ターンと、日本側の政治ターンの2面で物語は進行する、どちらも独立していて2冊の小説を同時並行で読んでいるような感じ。今作もおなじみの機甲兵装(パワードスーツ的な兵器)使いの姿・ユーリ・ライザが登場、ロヒンギャ民族浄化問題というミャンマーの「裏」が余すことなく描かれる。目次が「①畜生道→②餓鬼道→③修羅道→④地獄道」となっており、戦闘が段々スケールアップしていくのもよい。
1投稿日: 2022.01.20
powered by ブクログミャンマーでの死の行軍と国内の贈収賄疑獄捜査が並行して進むストーリーに引き込まれる。 機甲兵装というモビルスーツのような兵器による戦闘シーンは、物凄い迫力。映像化して欲しい。
0投稿日: 2022.01.03
powered by ブクログシリーズものだと知らずに読んだが、太鼓判を押す面白さ。終始、ハラハラドキドキ。描写がリアル。姿、ユーリ、ライザ3人の頑健な肉体に優れた直感力、瀬戸際での運の良さに舌を巻いた。続編望む。
0投稿日: 2022.01.03
powered by ブクログ今回の舞台はミャンマー。国産機甲兵装の秘密を握るという国外逃亡犯の引き渡しを受けるため、「官邸」の意向を受けた特捜部の姿ら三人が現地に向かう。いかにも裏がありそうな設定。で、たしかに裏があるのだが、<龍機兵>はおろか一切の武器も持たぬまま、彼らは任務を遂行しなければならない。 太平洋戦争において「インパール作戦」が行われたこの地で、彼ら死体と、いや白骨と化すのか… 今回は<龍機兵>は登場しないが、他の機甲兵装は登場し、戦闘シーンもある。そして遂に<敵>の一部、しかもそれなりに上の方が明らかになる。その人物とは、××の※△■だったりする。 いつものことだが、読んでいて引き込まれる。一気読みを推奨したい。なお、このシリーズのカテゴリをSFからミステリーに変更した。
20投稿日: 2022.01.02
powered by ブクログ面白い。 次が楽しみなのだが、ちょっともうシリーズとしては長い。個人的には3冊まででまとめて欲しいのだ。長期シリーズはあまり好きじゃない。 展開も意外性があって、飽きさせない。 読みやすいのだけど、文体が変に大袈裟にファンタジックなところがあって、鼻につくんだけど。 次までまた空くよねえ。
0投稿日: 2021.12.29
powered by ブクログ安定の機龍警察シリーズ。今回は3人揃って海外でのお仕事編。前巻では登場しなかった機甲兵装でのバトルもたっぷりある。ただ、このシリーズも巻数をここまで重ねてくると、いろいろな部分が気になってしまう。あの人が「え!?あんな事も得意なの!!」と驚くと同時にさすがに無双すぎではと思ったり。
0投稿日: 2021.12.17
powered by ブクログ楽しみにしていた最新作 龍騎出ないんだ! これが一番の驚き。しかも4人目登場! これも驚き。さらには敵の正体に近づきつつあるんだけど、それがあまりしっくりこない感じがするので、きっとこれもひっくり返るんだろうなぁ。 今回は、あまり3人の活躍が際立ってないから、むしろ現実味がある気がする。あまりにスーパーマン過ぎるのは興醒めだもんね。とにかく姿にライトが当たりそうな次もまた楽しみだ。
1投稿日: 2021.12.12
powered by ブクログ逆ロッキードのようなミャンマーと日本の国際的贈収賄事件に特捜部が切り込む。丸腰で紛争地帯に放り込まれた突入班だが、ライザの大活劇と現地で手に入れた機甲兵装バトルで窮地を脱する。龍機兵は登場しないが、スピード感ある展開と息をのむアクションが相まって面白さは損なわれない。新しいメンバーも加入、今後も目が離せないシリーズ!
0投稿日: 2021.12.12
powered by ブクログ物語の展開がエグかった。 日本でもミャンマーでもきな臭いじゃ済まされないような展開が起きている。 ミャンマー組の3人はわかりやすい悲惨な状況に追い込まれ、日本では追い詰めたはずの敵の掌で踊らされてたことになり。 今回は城木さん、クワン、そして新キャラがキーでした 2021.12.12 167
0投稿日: 2021.12.12
powered by ブクログ待望のシリーズ最新作。読みながら「すげ〜」と呟いてしまった。白骨街道とはただの固有名詞以外の意味もあったんだなと感じた。物語は国内編と海外編にわけて進むのだがどちらもさまざまな情念が渦巻いており圧迫感がすごかった。作者がすごいなと思うのは登場人物のセリフや思考以外の描写に無駄がない点だと思う。お陰で頭の中でイメージしやすく臨場感を持って読むことができた。ただ2作続けて龍機兵が出ないとは。ドラグーンロスが半端ない。
12投稿日: 2021.12.11
powered by ブクログシリーズ第6弾。 国際指名手配犯を引き取りにミャンマー奥地に向かった突入班の3人に、次々と罠が襲いかかる。一方沖津部長は捜査二課と協力して事案の背後を探るが‥ 最初のうちは機龍が出てこないと思っていたが、ちゃんと登場。ミャンマー奥地でのサバイバルや戦闘と、日本での経済事案捜査が交互に進んでいく。 もやもやした読後感だが、新キャラも登場したしシリーズの今後に期待。
3投稿日: 2021.11.20
powered by ブクログシリーズ7作目だが個人的にはシリーズ初読。 細かい経緯がわからなくても、設定はわかりやすく困ることはない。 ハインラインの「宇宙の戦士」を思い起こさせ、どことなく懐かしい。 ストーリーは荒唐無稽だが、冒険小説、サスペンスとして大いに楽しめるし、読後感もすっきりする。
1投稿日: 2021.11.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ミャンマーの軍部クーデターという現実が、これまで数年先の未来を描いていた機龍警察の時代に追いついてしまった。日本政府からのODA資金が軍部によるロヒンギャ迫害に使われるという、有り得ないとは言い切れない設定で物語は進む。今作は特捜部突入班の3人が乗り込む機龍兵の代わりに「鬼機夫」クワンの操るウルスラグナが躍動、姿までもがその技量を認めざるを得ない。突入班に新たなメンバーが加入し、姿が契約期間の終了を機に日本の警察を去る思いを抱くところで物語は終わる。次作はリアルタイムの日本と世界が舞台になりそうだが、姿が引き続きフィアボルグで活躍することを切に望む。
0投稿日: 2021.11.06
powered by ブクログ高評価に期待して読んだが少しも面白くなかった。思わせぶりにミャンマーを舞台に選んでいるがその必然性は感じられず、描かれる人物はその辺にいる日本人と何も変わらず、現地の雰囲気は全く感じられなかった。一番期待しているドラグーンは今回も登場せず、もうこの作家はドラグーンの登場するSF的な描写は飽きてしまったのかもしれない。 月並みな政府批判のような平和主義者的な表現がたびたび見られたが、私と同年代独特の底の浅い、地に足が付いていない世界観しか感じられず残念だった。 もっと、エンターテインメントに徹した機龍警察が読みたい。
0投稿日: 2021.10.30
powered by ブクログシリーズ第7弾、待ちに待ったシリーズ! 今回の主たるキャラは龍騎兵の搭乗員3名!国際指名手配犯の身柄引き渡しにミャンマー国境地帯(紛争地域)に赴く!これだけの設定だけで脳内沸騰する、これが搭乗員の命、龍騎兵にまつわる秘匿事項の重大な危機というのは、すぐにわかる!悶絶モノである。 今回は3名の活躍、アクションがメインで、沖津部長以下特捜科の捜査員の活躍は少な目であった。しかしながら国内においては、城木理事官の動きが顕著に見られるのだが、その結果彼のメンタル、立場がさらに脆弱になりつつあり、不安が募る。城木に相対する、いわゆる敵キャラは、かなり魅力的かつ強そうに見えた。 アクションにおいては姿警部の描写が多く、3名のうちでも抜きん出ており、紛争地帯においての経歴からなる対応は頼もしい限り、終幕も彼に相応しい締め方であったと思う。 なにわともあれ、リアルな国際紛争に、捜査にかかわる国内の権力闘争まで絡め、中二病的架空兵器の疾走乱舞の戦いを見せてくれる、個人的趣味が最大限詰まったこのシリーズに悶絶され続ける日々はさらに続くのであろう。 最後に願うは、自分の生きてるうちに完結して欲しい。
6投稿日: 2021.10.18
powered by ブクログ久しぶりのシリーズ第6弾。動の迫力あるミャンマーでのサバイバル戦と、静の国内ミャンマー版ロッキード事件捜査を交互に散りばめて読み応え十分。ただ、このプロットとストーリを機能警察シリーズとして描くよりも違う一本で読みたかった。国産機甲兵装開発計画ではなくもっとリアルなものに置き換えて、今現在起きているミャンマーの軍事クーデターを絡めた一大疑獄事件として書いてほしかった。
5投稿日: 2021.10.09
powered by ブクログ歴史モノなど寄り道続いていたが、ようやく戻ってきてくれた。しかも、ミッションインポッシブル並みにパワーアップして!ワクワク、ドキドキが止まらない。今の政権なら、物語でなく現実にあり得そうと思われるのが怖い…謎深まり、続きが楽しみ。「すでに建前すら失われ、モラルもポリシーも欠如した、エゴイズムを声高に主張して恥じない時代の流れに」「何者も時代には逆らえない。しかし、この流れの行き着く先には破局しかない。私はこの流れを少しでも食い止めたい」
3投稿日: 2021.09.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
シリーズ最新作。待望していたので即購入、一気読み。 やっぱり面白かった。作者のこのシリーズはページを捲るワクワク感がある。ストリーの伏線が様々、状況が二転三転するところも変わらず。 作者の著書は何冊も読んでいるが最近の新刊は残念が続き全く読まなくなった。このシリーズがトラウマにでもなっているかのように。テーマ設定、ストーリーが別人が書いたものかと思ってしまう。 キャラが立ったお馴染みの登場人物とその中から毎回主役が変わるのもこのシリーズが面白い要素になっている。今回の主役は姿と城木。 なんとなくだが、著者の他の著書と同様な匂い感じたのが少し残念。例えばいつからこのシリーズは大河小説になったの?とか。ミャンマーが舞台でロヒンギャ問題を背景としているところまでは理解できるが、何故インパール作戦に何故引っ掛けるのか。 次刊が待ち遠しいが、ちょっと心配。
3投稿日: 2021.09.18
powered by ブクログ国産機甲兵装開発計画の鍵を握る、国際指名手配犯の君島を、ミャンマーの奥地から身柄引取役として、特捜部突入班の三人が向かいます。 ミャンマー入りした三人を襲う罠。 そこには、特捜部を崩壊へと導くものの存在が。 総理官邸をも巻き込む大事件、城木グループの贈収賄、警察内部に存在する「敵」の影。 ハリウッド映画張りのストーリー展開。 とにかくこのシリーズ目が離せません。
1投稿日: 2021.09.05
powered by ブクログ国際指名手配犯の君島がミャンマー奥地で逮捕された。日本初となる国産機甲兵装開発計画の鍵を握る彼の身柄引取役として官邸は警視庁特捜部突入班の三人を指名した。やむなくミャンマー入りした三人を襲う数々の罠。沖津特捜部長は事案の背後に妖気とも称すべき何かを察知するが、それは特捜部を崩壊へと導くものだった。 4年ぶりのシリーズ第6作。雑誌連載時は未読。ミャンマーでの激闘だけでもお腹いっぱいなのに、国内の経済事案も読ませる。
3投稿日: 2021.08.24
powered by ブクログ月村了衛『機龍警察 白骨街道』読了。 2010年代で最高の小説シリーズとも評される本シリーズの6作目。公式には至近未来警察小説から、大河警察小説に看板がかけ変わったようです。 本作では〈敵〉の策略により、特捜部突入班の3名がミャンマーへ生還の望みの薄い危険な任務に赴くことが太平洋戦争時の日本軍のあまりに無謀で悲惨な結果をもたらしたインパール作戦「白骨街道」をモチーフとして語られるのだけれども、雑誌連載時に読んでいて劇中の展開が現実と巧妙かつ劇的にオーバーラップしてくる展開にページをもつ手が震えた。 改めて通読してみれば、作者はインタビュー等でよく「フィクションが現実に肩を叩かれる」ということを言っているのだけれども、そのような危機感・緊張感が本作を終始一気通貫していて、読み手に作中の言で〈妖気〉のようなものが迫ってくる気さえしてくる。兎にも角にも本シリーズをリアルタイムに追えることの幸せを噛み締めずにはいられない本作。前作で出番のなかった機甲兵装がここぞとばかり"大暴れ"するのも見どころではありますが、極秘裏に進んでいた国産機甲兵装開発計画とそれにまつわる国際疑獄事件の捜査のスリリングな展開も最高ですね。 事あるごとにいろんな人に機龍警察を勧めている僕ですが、改めていまこそ機龍警察を読もうと声を大にしてまた言うのである。 ちなみに2作目「機龍警察 自爆条項」の電子書籍版が期間限定で上巻分が無料で読めるようになってるとかなので俄然オススメ(機龍警察読む上で2作目から入るのは全然アリかと)
2投稿日: 2021.08.23ネタバレ有りw
モビルアーマーが出てくるぞ(^^; ってバカな事を書いたが 本編は相変わらず素晴らしい そして重い。 もはや著者の代表作にして作家生命を賭けて描くべきシリーズか。
0投稿日: 2021.08.22
powered by ブクログ国際指名手配犯の君島がミャンマー奥地で逮捕された。日本初となる国産機甲兵装開発計画の鍵を握る彼の身柄引取役として官邸は警視庁特捜部突入班の三人を指名した。やむなくミャンマー入りした三人を襲う数々の罠。沖津特捜部長は事案の背後に妖気とも称すべき何かを察知するが、それは特捜部を崩壊へと導くものだった……傷つき血を流しながら今この時代と切り結ぶ大河警察小説、因果と怨念の第6弾。
1投稿日: 2021.08.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
期待以上の面白さで一気読み。姿、ユーリ、ライザの3人は軍事機密を持ち出した国際指名手配犯の引き渡しのためにミャンマーの紛争地帯へ赴く。龍機兵はおろか武器の所持も公的に許されないまま、刺客が待ち構えるであろう死地を抜けて手配班を送還できるのか? 一方特捜部が日本国内にて捜査を進めるうち、徐々に顕になる今回の事件と「敵」への繋がり……。 現実問題の入念な研究を重ねて書かれた今回のシリーズも非常に質が高い。一筋縄で語ることのできない他国の民族紛争と虐殺に加担する大国の構造。手に汗握る展開と特捜部の執念、何より「庶民の怨念と文学の強度」でも語られた月村了衛氏の覚悟を目の当たりにすることができた。
1投稿日: 2021.08.19
