
総合評価
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powered by ブクログ石持浅海の長篇ミステリ作品『鎮憎師』を読みました。 石持浅海の作品は、2月に読んだ『女と男、そして殺し屋』以来ですね。 -----story------------- 奇想の作家の新たな挑戦。 本格ミステリーの可能性を拓く傑作誕生! 赤垣真穂は学生時代のサークル仲間の結婚式の二次会に招かれた。 その翌日、仲間の一人が死体となって発見される。 これは、三年前にあった“事件”の復讐なのか!? 真穂は叔父から「鎮憎師」なる人物を紹介される……。 「ちんぞうし?」 わたしは訊き返した。知らない言葉だ。 「そう」順司叔父は、前方を見ながらうなずいた。「『憎しみを鎮める人』ってくらいの意味だよ(中略)鎮魂という意味じゃない。事件の話を聞いて、上手に終わらせる方法を考えて くれる人だ」(本文より) ----------------------- 2017年(平成29年)に刊行された作品……復讐心を消す職人「鎮憎師」が事件を推理する物語です。 ■序章 ■第一章 再会 ■第二章 ジュリエット ■第三章 絞り込み ■第四章 分析 ■第五章 鎮憎師 ■第六章 機会と動機 ■第七章 事情聴取 ■第八章 残された者たち ■第九章 状況報告 ■第十章 犯人はどちら ■第十一章 招集 ■第十二章 復讐の連鎖 ■終章 ■解説 千街晶之 「鎮憎師」は哀しき事件の真相を見極め、憎しみの炎を消すことができるという――。 大学時代のサークル仲間の結婚式の2次会に招かれた8人の同窓生……会には3年前、恋人だった藤波覚史の無理心中に巻き込まれながら一命を取り留めて以来疎遠になっていた熊木夏蓮もサプライズで登場、、、 盛り上がった9人は翌日も集まることになった……しかしその日、夏蓮は死体で発見される。 これが藤波の死に対する復讐だとすれば、犯人は8人の中に!? メンバーの赤垣真穂は、叔父から「鎮憎師」なる人物を紹介される、、、 「憎しみを鎮める人」沖田洋平は事件を解決し、さらなる復讐を食い止めることができるのか!? 斬新な設定に唸る本格ミステリ! 「鎮憎師」という復讐を自主的に諦めさせるというキャラクタが印象的な作品でしたね……最終的には鎮憎師の沖田洋平と妹の千瀬が事件に決着をつけるものの、犯人捜しは当事者たちに一任しており、一同が仮説をぶつけ合うという当事者たちの推理合戦が物語の中心となっているということがとてもユニークでした、、、 登場人物が口走ったさりげないひと言から、その裏に隠された心理を読み取り、予想しなかった真実を浮かび上がらせるプロセスも面白かったです……復讐の連鎖を食い止めることができたし、意外な真相も愉しめました。 鎮憎師……シリーズ化しても良いんじゃないかな。
0投稿日: 2025.04.05
powered by ブクログ鎮憎師 【憎しみを鎮める人】 事件を俯瞰して判断し 憎しみの連鎖を断つ人が登場するお話 いかに人間が 憎しみを産んで 思い込みに振り回され、事実を見落して事件を起おこすかを描かれている 怒りがどれだけ無意味で 人間の個人個人見えてる世界は、結局 自分に都合の良いだけの解釈で生きているだけ 殆どの人間が 事実を知ったり、気づいたりしないまま生涯を過ごしているかも良く分かる。 人間は 最低限稼いで 困らないくらいご飯が食べれて 猫撫でながら、本を読む それだけで幸せのハズ 憎しみや争いは この世の【無駄の塊】ですね。
53投稿日: 2024.04.07
powered by ブクログクローズドサークル型の推理合戦といういつもの石持流から少しはみ出して、ナビゲーターとして鎮憎師という新たな役割を生み出した作品。 現実にはこんな風に仲間内でお互いの思考プロセスをトレースしながら議論を発展させるようなことはまずないと思いますが、小説ならではの醍醐味で面白い。 第一容疑者が次々と入れ替わりながら最後に残った人が犯人という流れはある程度予想できたものの、最後の動機は伏線がちゃんとあったのに予測できませんでした。
0投稿日: 2024.01.26
powered by ブクログタイトルの「鎮憎師」が何だろうと思っていたら、字のごとく「憎しみを鎮める人」 殺人事件が起きれば、被害者を想う人が犯人を憎むのは自然な流れ。 その復讐の連鎖を止めて事件を終わらせる人。 事件を解決する探偵役とは少し違っていて、解決するのではなく終わらせる。 同じようで同じじゃない。 いわゆる探偵的な人の名推理ではなくて、主人公たちが頭を抱えながら事件を考えるので、ミスリードだらけというか、妙に納得してしまったりして、一緒に悩んでしまう感じ。 伏線には気づいていたのに、その違和感を深く考えることができなくて、すっかり騙されました。 今までにないような設定というか角度? シリーズになってもおもしろいような気がしました。
0投稿日: 2023.11.01
powered by ブクログいろいろロジック物が多い石持浅海さん。 今回は、憎悪の連鎖を断ち切る『鎮憎師』と言う話。聞いたことがない名前ですね。 事件の謎を解くのでは無く、憎悪の連鎖を断ち切ると言う設定。 友人同士の結婚式で、久々に再開したサークル仲間たち8人。 しかし、3年前のある事件の当事者が現れた事で、意外な展開に。何とその当事者が、遺体で発見される。容疑者はこの8人の中に? ハラハラドキドキの展開です。
15投稿日: 2023.07.08
powered by ブクログ題材もだけど着眼点が面白い。 耳慣れない「鎮憎師」という名前。 そう呼ばれている彼は事件を上手に終わらせてくれるらしい。 気になるその方法は、論理的かつ冷静に物事を見聞きしながら他者の憎しみを鎮めるというもの。 憎しみによる新たな犯罪の誘発を阻止するべく、真穂は奔走する。
1投稿日: 2022.07.09
powered by ブクログ今まで読んだ石持作品に比べると、なんとなくストンと落ちない感じ。「鎮憎師」といわれる沖田さんが探偵役なのか、語り手が探偵役なのか、はっきりしない。しかも、殺人の動機が、弱く感じる。 なんとなく、登場人物に親近感を感じないんだよなあ。
0投稿日: 2022.06.19
powered by ブクログ憎しみを鎮める人 犯人を見つけるための謎解きではなく、更なる犯罪を防ぐために憎しみを解きほぐすための謎解き。う~んとっても難しそう。人を見る目があって、心の動きを推し量る力量がなければとても出来ないことだと思う。
0投稿日: 2021.07.26
powered by ブクログ石持浅海さんの本は犯人の動機が弱い。そんな理由で人を殺すって思うことが多い。でも、話の展開や秘密を解き明かしていく論理思考が大好きで欠かさず読んでしまう。 3年ぶりに再会した大学のサークル仲間が渋谷の街中で殺された。直前まで一緒に飲んでいたサークルの仲間のうち誰が殺したのかというミステリー。ただし、ただ犯人を見つけ出すということではなく、さらなる復讐を生まないためのアドバイザー(鎮憎師)の沖田が助言していくという話。 これは新しい。誰が犯人なのかということよりも、どうやって復讐の連鎖を止めるのだろうということが気になってしまった。犯人が誰であるのかはかなり絞られているのでそこが問題ではないのかなと思っていたら、そこにもキチンとミスリードを施していた。 たしかに今回も動機については弱かった。でも十分楽しんでしまった。パスタ皿のくだりは面白い。
0投稿日: 2021.07.17
powered by ブクログ新たな探偵の登場!? 友達の結婚式二次会で集まったかつてのサークル仲間。 サプライズで登場したある人物が事もあろうに殺された。 憎しみは連鎖する、それを断ち切る為に登場したのはサラリーマン。彼は何を導いてくれるのか!
0投稿日: 2021.07.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
気付かず再読してしまったが初読時より楽しめた。 初読時、同性愛オチに辟易していたんだろう。優れたフーダニットの物語であり、更にその先を目指した物語だったと気付いた。復讐は何も生まないというような綺麗ごとが言いたいわけではない。事件は不幸なことで、それが周りに与える影響は無視できない。けれど、絆は再生できる。遺された人たちの中で、死者は生き続ける。忘れられた時、死者は再び死んでしまう。死んでよかった者などいない。誰かが悲しみ、その悲しみが不幸を連鎖させる。 最近、司法の世界で、被害者の人権に注目されるようになってきた。これまで、加害者ばかり保護されていて、やっと釣り合いが取れるようになったと言えるのかもしれない。被害者の悲しみや苦しみを癒すのは、犯人に対する重い罰だけではない。殺された者は殺してやりたいと思うだろうが、量刑はそのようになっていない。それでは、やりきれない遺族の気持ちはどこへ向かうのか。
0投稿日: 2021.07.05
