
総合評価
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powered by ブクログ映画から入った 中だるみを感じてしまった なぜ龍に好意を持ったのか? 本なら描かれているかもしれないけれど映像で省かれていて共感できない 龍を見つけてから終盤は面白くなった 幾田りらちゃんの演技のうまさを確認する為に見た 話としては共感できない部分が多くいまいちだった
1投稿日: 2025.07.16
powered by ブクログ◆監督に見えている世界◆ 『竜とそばかすの姫』は、2009年に大ヒット上映された『サマーウォーズ』同様、インターネット上の超巨大仮想空間を舞台とした監督特有の世界観を味わえる作品だ。幼いころに母を亡くし、現実世界で心を閉ざしていた高校生・鈴は、ある日仮想空間「U」にログインし、自分とは違う自分「ベル」を作り出す。歌姫となった「ベル」は、「U」で「竜」と恐れられている謎の存在に出会う。細田守監督書き下ろし原作小説、ぜひご一読を。
0投稿日: 2023.11.20
powered by ブクログ少し情景描写が多く、 説明的な文章が多いイメージはあった。 歌を題材にして書かれている作品のため、 歌詞と実際のストーリーとの、 関連性を楽しむことができよかった。 ただし本作品単品で楽しむよりも、 映画と合わせて見ることをおすすめする
1投稿日: 2023.03.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
原作読んだ後に映画みて、2年ぶりくらいに再読してるけどベルが歌ってるシーンは映画みてからメロディが自然と流れるようなってる 事故で亡くしたお母さんのことで、ネット上で悪く言われてから心閉ざしてお父さんと気まずい関係なってるけど「U」というネットワーク通じて他のキャラクターと出会ったりして成長していくストーリーやなって思った。 ラストは虐待発見して少年を救い出すことになるんやけど、おとんが子供に日常的に暴力、躾等してるとこ不特定多数のネットにあがるのも被害者側は嫌がるやろしそんなんされたら被害者側も心開くわけないし信じることなんてできひんくなるなんて。 傍観者が何かしてあげたいとか思ってても虐待受けてる子供が素直になるわけじゃないやろし関わりとか行政指導はいっても親含め環境とか変わらない限り虐待てなくならへん気するねんな。 被害者の心のケアとか必要と思うけれど
1投稿日: 2023.02.13
powered by ブクログ映画はあまり評判良くありませんでしたが、小説だと音楽がない分想像力が掻き立てられ面白かったと思います。ラストの方の評判が悪かった部分はストーリーそのままでしたが、映画で見たときほど嫌悪感は感じませんでした。文字って不思議ですね。
1投稿日: 2023.01.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
映画版のテレビ放送を観てからの本書。期せずして去年と今年映画化された『竜とそばかすの姫』と『すずめの戸締まり』の映画と小説を連続して観る(読む)ことになったわけだけれど、こちらはこちらでまた違った味がある。ラストで会いたい人にすんなり会えて本当に良かったね。『君の名は。』よりもずっと絶妙なタイミング。
1投稿日: 2022.12.11
powered by ブクログ「サマーウォーズ」と世界観が似ていると思ったら監督が同じ人でした。話自体は全然違うのですが「サマーウォーズ」のバーチャル空間とアバターをさらに進化させた形で、児童虐待を題材に母親の死と向かい合う鈴の成長物語? 話の流れに疑問があるし突っ込みどころ満載ではあるが、そういうところをあまり深く考えずに読むと面白いし最後数ページはちょっと泣きそうでした。舞台が高知でわりと近くの県というのもちょっとポイントでした。
2投稿日: 2022.11.10
powered by ブクログ中村佳穂がいいなーと思ってて 細田監督のインタビューも拝聴してたんです 金ローでもう公開(^^)わくわくして観ました ディズニーがあんまり好きではないので 嫌な展開もありましたが bellがかっこよく歌い上げる映像は素晴らしかったです! コロナの時代に制作スタッフはとても苦労したことでしょう この時代にしか出来ないやり方を工夫して 美しい背景が出来上がっていて良かったです ファスト映画を観る人は細田監督の間がイライラするのかな その世界に浸って深呼吸するような時間を大切にしたいです
0投稿日: 2022.09.25
powered by ブクログ映画視聴済。映画視聴済みの方が読みやすい感じがした。映画よりもう少し掘り下げた内容を期待したけど終わり方は一緒だった。 でもキャラクターの感情が映像より急いでいなくて良かったし、とても読みやすかった
0投稿日: 2022.08.26
powered by ブクログとっても現代の流行に沿っていると思った。 メタバース?がもっと大きくなったらこんな感じになるんだろうと思う。 ラストの主人公の勇気と行動力に純粋に尊敬する。 したくてもなかなか実際にはできない。
0投稿日: 2022.06.16
powered by ブクログ読もう読もうと思っているうちに映画を観てしまいました。色々なものが色々なものを象徴しているけど、ベルも川に入ったんだなと思いました。読了扱いで
1投稿日: 2022.05.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
映画が良かったので、小説で追体験した感じ。映画と違って、心情が表現されているので新しい体験もできた。 あらためて映像を観てみよう。
0投稿日: 2022.05.17
powered by ブクログ映像が既に頭の中にある人の書き方な感じがした。映画を観ていない自分にとっては、この本だけでは描写が分かり辛く感じたり、ストーリーが先走っているような印象を受けた。 とはいえ大体どんな話だったのか分かったのは良かった。「U」はすごく今時の題材というか、近未来にありそうな世界で、ワクワクと怖れの両方の好奇心を抱き想像しながら読んだ。
4投稿日: 2022.04.22
powered by ブクログ映画鑑賞済み。映画でのシーンが蘇ってくる文体は読みやすかった。まぁ、ベルの歌は文章で読むより映画を先に観た方がより感動すると思う。実際私も映画を鑑賞して、ベル(鈴)の歌声に震え、自然と涙が頬を伝ったから。
0投稿日: 2022.04.17
powered by ブクログタイトル*竜とそばかすの姫 著者*細田守 出版社*KADOKAWA 作品紹介 高知の田舎町で父と暮らす17歳の高校生・鈴は、幼い頃に母を事故で亡くし、現実世界では心を閉ざしていた。だが、もう一つの現実と呼ばれる、インターネット上の超巨大仮想空間『U』に「ベル」というアバターで参加することに。ずっと秘めてきた比類なき歌声で瞬く間に世界中から注目される存在になった鈴は、『U』の中で「竜」と呼ばれ恐れられている、謎の存在に出逢うーーー。細田守監督が自ら書き下ろした原作小説!
0投稿日: 2022.03.17
powered by ブクログこれまでも細田作品は、映画を観る前に小説版を読んでいて、映像での描かれ方なんかを楽しんでいたのだけれど、これは音楽がテーマになっていることもあって、なかなか小説では世界観に入っていけず……なんだかよくわからなかった、というのが正直なところ。やっぱり映画で観ないとなぁ。 2021/12/8読了
0投稿日: 2022.01.06
powered by ブクログ主人公となる「鈴」がUの世界で歌姫「Bell」として輝く素晴らしい物語。 鈴を「現実世界」でとりまく個性豊かな登場人物たちがより物語の世界観に引き込まれやすくしていると思った。 しかし、一点だけ悲しいことがあったとすればこの物語の上ですばらしくく力を入れてるだろう音楽が聞けないこと。 ノベライズである以上しょうがないことではあるけれど…
0投稿日: 2021.11.28
powered by ブクログ映画館で観て、その後しばらくして本屋で見つけて購入。 特に、内面の心理描写や、登場人物の関係性が、映画とまた違って面白い。
0投稿日: 2021.11.19
powered by ブクログ(2021/268)以前から読みたかったが、息子が紙の書籍で買ったと聞いていたので一時帰国するまで待っていた本。母親の死後、ショックで塞いでいた田舎の女子高生鈴が、全世界で50億人がアカウントを持つ仮想空間にアクセスしたことを通して(友人が色々画策したからだが)成長し再生する話。好きな分野なんだけどイマイチ入り込めず。映像前提だからなのか、小説としてはやや不完全燃焼感。楽しみにしていた分ハードル勝手に上げてたかもしれないけど。。
0投稿日: 2021.11.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
追記 この物語が自分に合わないと感じたのは、「独善的な自己犠牲」を肯定しているように見えるからだ。 過去、主人公鈴の母親は幼い子供を救って命を落とす。 それは幼い鈴の目の前でのことで彼女に強烈なトラウマを残した。 鈴はそれ以来活発だったのが内向的になり、残された父親との関係もぎくしゃくとしたものになってしまう。 また娘の鈴や夫以外にも、鈴の幼馴染忍にも重い荷を負わせている。 仮に自分の死後、現在の鈴たちを見て母親は後悔しないのだろうか。 幼い子供を助けるために咄嗟に取った勇敢な行動だが、鈴の母親が守るべき一番大切なものは、娘の心だったのではないか? 都会から来た人たちが無責任な行動をしたその咎は、自分たちの娘の命をもって贖われるべきで、鈴の母親が肩代わりするものではなかったはずだ。 また、忍が引き止めなければ実際鈴は母親を追って川に入ろうとしていた。 幼い子が目の前で母親に置いていかれそうになったら追いかけるのも当然である。 鈴の母親は目の前のことに集中し過ぎて、娘の命も危険に晒していたことに気づかなかったのだろうか。 何より引っかかるのは、母親が追い縋る我が子を振り払って行ったことだ。 自分一人の時に取り残されて命の危険が迫る子を見れば、我が子と重ねて咄嗟に助けに行くかもしれない。 だがこの場面ではそうではなく、天候はひどくライフジャケットが一人分しかないという時点で片道切符の可能性は充分予測できた。 つまり彼女は「死ぬかもしれない」と思いつつ出かけて行っている。 娘より赤の他人を「助けたい」という自分の気持ちを優先したのだ。 そういう意味で、私は彼女にも作者にも共感できない。 守るべきものの優先順位は歴然なのに、それを無視してヒロイックな行動に走ることは理解することはできない。 その上物語の後半で、鈴は幼い兄弟を助けるために自ら盾になっている。 そうやって自分の身を差し出すことで母親の行動を肯定しひと回り成長したように見えた。 だが実際のところ、彼女の行動もまた無謀なものであり、一歩間違えば死に至る危険もあった。 もし鈴が殴り殺されでもしたら、鈴の父親の悲嘆はどれほどのものだろうか。 彼女を見守ってきた忍や合唱隊の人たちの心は? 鈴は母親に置いていかれて激しく傷ついたのに、どれだけ愛されているかには深く注意せず自分の気持ちを優先してしまった。 人を助けることと無謀な行動は違う。 鈴の母親は娘に、「自分の衝動のためには愛するものを放り出しても良い」と教えたのであり、鈴は母親への愛ゆえにそれを盲信した。 若い人には命をかけた自己犠牲は美しく、それをしない大人は醜く自己中心的に見えるかもしれない。 それでも、自分を愛してくれている人、本当に自分を必要としている人たちのことを考えるなら、自分を捧げられる範囲については考えるべきだと思う。 自分を大切にするということは、まわりの人も大切にすることなのだ。 映画はまだ観ていないが、これは小説というよりも映像を文字にしたものだった。 映像はきっと素晴らしいのだろうが、これではわざわざ文字にする意味があまりないと思う。 あと、一人称なのに主人公が見ていない場面を描写しているのが気になった。 それなら、そこだけいっそ三人称にすればよかったのではないか。 ストーリーはドラマチックで、竜の正体を想像しながらどんどんページは進むが、なんだかんだで才能のある主人公がみんなに愛され恵まれていて上手くいき、若干ご都合主義に感じる。 ラストシーンも映像ならもっと感動したのだろうが、なんだか波に乗れないまま置いていかれてしまった気分。 きっとUの世界にも私のようなへそ曲がりも何人かはいるだろう。 兎にも角にも、昔の少女漫画を見ているみたいだった。
1投稿日: 2021.10.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
母親が幼少期に亡くなり、大好きだった歌を歌えなくなった鈴。現実世界で心を閉ざしていたが、インターネットの仮想空間で歌妓・ベルとして歌う事ができた。そこへ「竜」と呼ばれ恐れられている謎の人物に出会い、竜の孤独を癒したいと考え始めて… 仮想空間の「U」と言う世界が良くも悪くも怖いです。鈴も救われたかもしれないけど、目立てば目立つほどそれは諸刃の剣で、ほんの少しでも綻びが出れば壊れてしまう。でも、竜と出会った鈴が、現実世界でも大きく成長出来て良かったです。最後まで信じてくれたヒロちゃんが、鈴にとっては得難い存在でそれが救いでした。 父との関係や、しのぶとの関係も前進しそうでこれからが楽しみです。 毎回言ってますが、映像で観たいです!
1投稿日: 2021.09.26
powered by ブクログ仮想世界というものにすごく心惹かれた。 また美女と野獣がコンセプトということもありとても見てみたい気持ちになったが、行けずに終わったので本を借りることを決意。 読んでいるうちにページを捲る手が止まらなくなった。 読みながら、 ああ、ネットってこういう所あるよね、とか 偏った正義を振りかざす人っているよね、とか 常にネットは羨望や嫉妬で出来ているんだなと思った。 それと同時に自分もUに入ってBelleの歌声を聴いてみたいと思ったりもした。何故現実にはないのだろう。 竜の正体に関してはとても驚いたが、 途中、映画を見ていないと想像しづらい場面もあった。 例えばひとかわ剥い太郎と、ぐっとこらえ丸の配信のシーン。 少し自分としては想像しづらかった。 やはり映画を見てから読んだ方が良かったのだろうか。 誰にだって秘密はある、という言葉に思わず頷いてしまった。 読んでみて良かったなと思った。 出来ることなら映画を見たかった。 読んでいてこんなに楽しいのだから、映画は更に楽しいものだったに違いない。
1投稿日: 2021.09.26
powered by ブクログUというもう1つの世界によって人生はよくも悪くもかわってしまうんだなと思った。ベルの立ち向かう姿がかっこよかった。
2投稿日: 2021.09.15
powered by ブクログ映画が見たくて、でも時間がないから本で!って読み始めた本! 映画化されてる本読むの珍しいけど文章から自分でイメージして本の世界に浸れて面白かった!自分の描いたイメージとはまた違うだろうから、実際に映画でも見たいな〜 誰にでも苦しいことはあって心を閉ざしてしまうことはあるけど、それでもいつか真っ直ぐ世界を見れた時に何か気づくことがあるのかもなって、励まされた
1投稿日: 2021.09.13
powered by ブクログこれは本で読むより 映画で観るほうがいいかな って感じたね 仮想現実の世界 そして歌 文章から読み取るのは なかなか、難しいね 女子高生が 仮想現実の世界で 成長していく姿は よかったけど 最後のタイミングの良すぎる 流れに関してはなんか 強引すぎてちょっと笑ったね
1投稿日: 2021.09.12
powered by ブクログ映画だけではわからなかった鈴の気持ちがわかるところがあってよかった。 今どうなってるの?ここどうなってるの?と、ツッコミどころも時々あるけれど、 『これはお伽噺』、赤ずきんちゃんや美女と野獣といった、ファンタジーなのだと思えれば気にならなかった。
1投稿日: 2021.09.12
powered by ブクログ細田守監督映画『竜とそばかすの姫』の小説版。 高知の田舎町に住む鈴は、平凡で内気な女子高生。容姿にも自信はなく、顔のそばかすを気にしている。 昔は歌を歌うのが大好きだったが、子供の頃、母親を亡くして以来、心を閉じてしまい、人前で歌うことができずにいる。 そんな鈴だが、友達のヒロちゃんに「U(ユー)」というインターネット空間を教えてもらう。そこでは「As(アズ)」という分身(アバター)を作り、別の自分として存在することができる。 鈴は自らのIDを「ベル」とする。 アップロードした写真から、「U」のAIが自動作成した画像は、同じ学校のアイドル的存在、ルカちゃんに似ていた。ルカちゃんと一緒に写った写真を使ったからかもしれなかった。でも顔にはちゃんとそばかすがあった。 鈴は、いやベルは、「U」の中でなら歌うことができた。個性的で魅力的な歌に、「U」に集う「As」たちは夢中になった。 「U」はボディシェアリング技術を使って、ユーザーの隠された能力を引き出すことができるプラットフォームだった。歌いたいけれど歌えずにいた鈴の望みと才能を見事に花開かせてみせたのだ。 ヒロちゃんのプロデュースの力も借り、ベルは瞬く間にフォロワーを増やしていった。 最初は、鈴=ベル(Bell)の意味でつけた名前だったが、いつとはなしに、他の「As」たちからは、フランス語の美しい(Belle)の綴りがふさわしいと言われるようになった。 世界中でファンが増えるにつれて、疑問も膨らんだ。 「Who is Belle?」-ベルって誰? ベルの大規模なライブが行われた時、闖入者が現れた。 「竜」と呼ばれる「As」。「U」の武術館に現れては、汚いやり方で勝ち続けているモンスター型「As」だった。荒々しく粗暴で、嫌われ者。「U」の平和を守るジャスティスたちに追われている。 ベルのライブがめちゃくちゃにされたのは、ジャスティスに追われた竜が転げ込んだためだった。 竜の正体が何なのかも「U」の大きな関心を集めていた。 ジャスティスは正体を暴く「Unveil」の技術を使って、竜を丸裸にすると息巻いている。これを行うと、現実世界の姿がさらされ、もう「U」に存在することはできなくなるというのだ。 ベル(鈴)は、竜が単に悪いやつだとはどうしても思えない。それは自分もまた現実とはまったく異なる仮想を生きているからかもしれなかった。 ベルは竜の城を探して「U」の中をさまよう。 やっと見つけた竜と鈴の間に通うものは。 そして彼の現実での正体とは。 ・・・いや、これはなかなかすごい。 細田の過去作品『サマーウォーズ』も思い出させるような仮想空間がとにかく魅力的。小説でこうであれば、映像作品ならさぞかしと思わせる。 美しい(歌)姫とケダモノという取り合わせは、(ベルという名からしても)まるっきり「美女と野獣」なのだが、さて、それぞれには別の現実の姿があって、というのがミソ。 ただ、鈴は確かにつらい経験もしていて、父との仲もぎくしゃくしているのだが、実際には頼りになる友人もいて、初恋の男の子もいて、鈴に密かに思いを寄せる別の子もいて、さらには母の旧友たちが鈴を見守ってくれていて、と、とにかく「恵まれて」いる。この甘さには、ちょっと都合が良すぎると感じなくはない。 とはいえ、仮想空間と現実がまったく切り離されるのではなく、仮想の世界のつながりが現実の苦悩も救うのだ、というストーリー展開には希望も感じるし、著者の願いも込められているように思う。 誹謗中傷があったり、無責任な噂が飛び交ったり、仮想空間にはさまざま問題がある。けれども、便利なことには間違いないし、使いようによっては、実際に現実を支えるものにもなるはずだ。 ミュージシャンの中村佳穂が声優を務めることでも話題を呼んだ。 本作はいずれ、映画を見たい。
6投稿日: 2021.09.06
powered by ブクログ207冊目読了。 映画はまだ観てないけど音楽は聞いてるのでここかぁって思いながら読み進めた。 今のSNS時代にもあてはまる状況で、リアルが見えないことで変われるもの、隠れ蓑に覆われることで傲慢・誹謗に走るもの、正義を振りかざすもの、さも自分の考えが正しいと心ない発言をするもの。 それでも読んでて後半鈴の行動にジーンときた。 映画観たくなってきた!
6投稿日: 2021.09.04
powered by ブクログある女の子がUの世界を通じて、成長する物語。Uの世界で、現実で自分より苦しい思いをしている人を見つけ、救うために自ら大きな一歩を踏み出す。女の子の成長を強く感じられる作品。
1投稿日: 2021.08.31
powered by ブクログ普段は映画より本で読む方が好きだけれど、この竜とそばかすの姫は映像がきれいで歌もあるので映画で見るほうがいいと思う。
10投稿日: 2021.08.24
powered by ブクログ「U」はもう1つの現実 「As」はもう1人の自分 現実はやり直せない でも「U」ならやり直せる このフレーズが好き。 歌う場面が多いから、映画で見た方がより楽しめるかも。サマーウォーズと似てる気がする。
13投稿日: 2021.08.15
powered by ブクログ映画の補足として読むといい作品。 まずは映画を見ることをオススメします。 ほぼ映画と同じセリフ、同じ展開です。 登場人物の心理や状況が映画よりも説明されていますが、映画だけでも読み取れるかと。(想像して自分の言葉にした方が腑に落ちるとこもあります) 読み返すことで、映画の場面一つ一つを思い返すことごできるので、考察や振り返りリソースとして役に立ちそうです。
1投稿日: 2021.08.10
powered by ブクログ映画を観た後に小説版を購入。 主人公の細かい心理描写やキャラクターの設定が描かれていて、感情移入はしやすかった。 この物語はやはり歌があってこそなので、出来ればバックグラウンド再生で曲を聴きながら読むと感動が増すと思う。
1投稿日: 2021.08.09
powered by ブクログコロナでなかなか映画館に足を運べないから本で我慢することに。しかし、読み終わって、やはり映画館で観たいなーと思う。サブスクがそのうち出るからその時まで我慢、我慢。アバターの世界で心を養うことができたり、救いを求めることができたり、救われたり…使い方によっては生きがいとなるものでもあるなーとは思う。
1投稿日: 2021.08.08
powered by ブクログ映画で明記されてなかった点が小説版で書かれている(飼ってる犬の足がない理由など)ので映画と映像両方とも見て完結するのかなぁ、と。 ただそれでも解決してない件はあるけども…。
1投稿日: 2021.08.08
powered by ブクログ小説よりもやはり映像で見たほうが良さそうな作品。 映画は見に行ける予定がなく本を手に取ったが、歌唱シーンなどはやっぱり映像のほうが勝るだろうなあと。 小説では、現実では地味で静かな女の子が、急にUの世界で歌いだして(どういう歌声、曲調なのかは描かれていない)、いきなりフォロワーが爆増して有名になるような描写なので、これは映像ありきな作品だなと感じた。 誹謗中傷と応援メッセージでまみれるUの世界。 インターネットのSNSと同じだ。 少しでも有名になれば、フォロワーが増えれば、それだけアンチも増える。 みんな匿名で、本当の姿かたちは画面上ではわからない。 「私刑」、そして、自分本位の誤った「正義」とやらを振りかざす人々。 ただ他人を屈服させたいという「正義」。 そんな被害者を「救う」には、やはりリアルでの手段が必要になる。 サマーウォーズの仮想空間はそう考えると平和な世界だったなあ。 竜とそばかすの姫は、社会派で現代の問題を題材にしていた。 「あの人」はなぜ、ベルが鈴だとすぐにわかったんだろう。 「50億分の1」とはいえ、案外近くにいるものだなと(遠すぎたらお話にならないもんね…笑) そして細田守監督作品、ほんっとにクジラがよくでるなあ…
17投稿日: 2021.08.04
powered by ブクログ映画がめっちゃ良かったから小説もという事でお借りした。 細田監督は作家さんではないから勿論文章としての描写は単直だけど、映画を見た上で読むと、色々文章ならではの登場人物達の心の中が読めるので楽しかった。 映画を見てから読むのがいいと思う。
3投稿日: 2021.08.03
powered by ブクログさすが細田作品 【夏休み!!】って感じ サマーウォーズと同じ様にネット社会がテーマ 凄い大事な事、今の人間に足りてない事を描いていて良かったです でも、終わり方や 話の片付けかたが個人的には 気持ち悪かったです 【竜のその後どうなったか】 【ネット社会で正体を晒した鈴(ベル)はどうなる?】 【そのネット社会にその後変化はあったのか?】 ここら辺が解決してないので…んん…となった 細田作品ではサマーウォーズ、時をかける少女が自分は好きですが それを越えなかったかなぁ…って感じです
47投稿日: 2021.07.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ラストに向けて涙がこぼれっぱなしだった。 独りの女の子が、泣きじゃくっていた女の子が立ち上がり拳を握りしめ涙を拭って顔をあげ、再び歌い始めるまでの物語。 新しい自分に翻弄されながらも「自分」を取り戻してゆく。 インターネットの世界は、今や現実と地続きと言っても過言ではないと感じている。 わたしはどこにも顔を出していない。 素顔をインターネットの世界に流すなど怖くて出来ない。 それは自分の手を離れてどこへ流されてしまうのかわからない、どれほどの大きさになってしまうのかわからないからだ。 その中で素顔を明らかにしてひとりの人の元へ走ることを決めた鈴はすごい。 「すごい」なんて言葉では相応しくないほどに。 全ては最初にこめられていたのだ。 あの、『U』からのメッセージに。
8投稿日: 2021.07.26
powered by ブクログ今までの細田作品の感想と同じになってしまいますが、物語としての出来は別として小説としてはいまいち。もっと小説なりのエピソードがあったり、映画とは違う視点があってもいいと思うんだけどね。でもだんだん上手くなってるかな。 「竜とそばかすの姫」は映画は公開日に観ました。世間が求める細田作品だと思いますが、ベルが竜に入れ込んでいくきっかけが、もう一段描かれてもいいかなと思いました。
6投稿日: 2021.07.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
音楽も仮想空間の映像も素敵だった映画版の、微妙によく分からない所を補完できるかと思い購入してみました。映画版よりは描写や主人公の心境の変化が分かりやすいですが、特別新しく何かを得られた訳ではなかったです。 設定は凄く面白いのに、この胸のモヤモヤ感はどこに仕舞えばいいのか…
2投稿日: 2021.07.24
powered by ブクログ細田守監督最新作の原作書下ろし。 幼い頃に母を事故で亡くし、田舎町で父と暮らす17歳の女子高生が、親友に誘われたことをきっかけにインターネット上の超巨大仮想空間で歌姫となって「竜」と呼ばれる謎の存在に出逢い、変わっていく様子を描いています。 一気読みでした。思ってたより楽しかったです! 映画も観たくなりました(^_^;)
2投稿日: 2021.07.23
powered by ブクログ映画を見て印象に残る内容だったので、小説も買ってみました。 映画は歌がとても良く初めて歌で泣きそうになりました、 小説も歌を聞きなから読んでいました。
4投稿日: 2021.07.20
powered by ブクログ最初はなかなかくらいなと思った。 小説と言うより脚本? イメージが難しいので映画を見たい。 この世界にはプライバシーがなさそう。デジタルデトックスも難しい。どういう感覚でUに入るのか分からないけど、VRMMOに似ている。
2投稿日: 2021.07.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
歌がめっちゃよかった。 涙でる。 けど、なんか色々もやもや?するとこがあって字で読めば補完できるかな、っと思い文庫買ってみる。 期待したほどの補完はなかったものの、若干の鈴の気持ちとか、時間的経過が分かってそこそこ満足。 ああ、学校の中庭シーン秋なんだーーっとか。 そこを踏まえてもう一回観てみたいかも。 思った以上に映画そのままな内容、脚本そのまま、という感じ。 母親を失ったことに傷つく、というのは分かるんだが、 そっから父親とコミュニケーションをとらなくなる、という経緯がよく分からん。 児童虐待にしても多分最近の漫画とかだったら現実と同じでもっと本当に命の危機的なてんかいもありうるんだが、 一晩かけて会いに行ってたまたま会える、とか都合よすぎるし、ああいう親が高校生の女の子の視線に耐えられず逃げ出す、とかもありえないと思う。 細田監督の描きたいものに合わせて登場人物たちが動いている。 でもそれでもいいと思う。 監督曰くこの世界がいいものだ、叫び続けることが映画を作ること。なら、どファンタジーでいい。 そうであって欲しい。 傷ついた人が立ち上がれる、抑圧された人が解放される、 嫉妬や悪意から人は逃れられないけど、それでも誰かの悲しみや苦しみに共感したり、助けを求める手を掴もうとすることだってできる、だから絶望せずにもっと周りをみて生きよう。 そんな小さな希望を灯そうとする作品かなーーっと。 映像も綺麗だし、私は好きだなーー
2投稿日: 2021.07.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
こちらは、映画も観た上での感想となります。 ストーリーは、サマーウォーズに美女と野獣を加えたものというのが一番分かりやすい。 歌は非常に良い。 ミュージカル仕立てで聴こえてくる楽曲は感動を与えてくれる。 仮想空間の造形、アニメーションは日本最高峰。 高知の景観、心象を現す風景、人物の動き素晴らしい 声優も違和感なくハマっており、特にIkura の表現には驚かされた。音楽とは違う才能に気づかされた。 これらの要素で映画館で観る価値は十分にある。 これだけの要素があるのに、全体から感じる感動が薄く感じるのは、脚本の弱さにある。 なぜ、ベルが仮想空間で不法行為をする竜に好意を寄せるのか? ジャスティンが最後、単純な敵役として描かれるのか? 現実の世界とのリンクで肉付けが必要と思われる所がすっぽり抜けている印象を与えるのが理由に思える。 脚本を練っていれば、傑作の部類に入りそうではあるので何か欠けているという感覚が残るのが残念である。
2投稿日: 2021.07.17
powered by ブクログ面白かった。面白かったけど、ずっと後方彼氏面してるキャラがいてずっと気になった。私はそういうキャラはすきではないので映像で見たらもっと気になっちゃうだろうなって思った。 前半は微妙。後半のサイバー攻防()は読んでてとても楽しかった。
2投稿日: 2021.07.13
powered by ブクログ小説を読んで映画を観てみたいなと思いました。きっと文脈では読み取れなかった主人公の表情やいろんな伏線。音楽、描かれていないものが映像で捕捉されていたりするのかなと思いました。 公式サイトを覗いてみました。ベルの歌う音楽こんな曲が流れていたんだなとちょっと感動しました。インターネット上のバーチャルな世界、技術によって世界が大きく変わろうとするときにぴったりの作品ですね。思い浮かべながら読みました。10年後どんな世界になっているんだろうって想像しました。
4投稿日: 2021.07.05
powered by ブクログあっという間。 この小説では『U』がそうであるように、現代では多様なSNSがもう1人の自分としての居場所をつくってくれ、肯定してくれる誰かと繋がれると思う。 映画での歌のシーンが楽しみ。
2投稿日: 2021.07.04
powered by ブクログ映画のPVをよく見かけるようになり、ドラゴン好きの私としては見過ごせず。映画を見たいなあと思っていたときに、本屋で文庫本を見つけ購入した。 PVを見ている限りでは、ファンタジー要素が強く、女子が好むような、夢見がちな(というと語弊があるかもしれないが、実は私もそちらを期待していた)ストーリーだと思っていた。 が、この書き下ろしを読んでみると、そんな期待は大きく裏切られる。 仮想世界とリアル世界を行き来しながら、多感な時期の1人の少女の「歌」が大きな鍵だ。 孤独を感じて生きている現代人は多いと思うが、本作を読んだり、観ることで、本当はたくさんの人に見守ってもらえているのだ、と気づけるかもしれない。自らが見たくない自分を見つめることが出来たならば。
2投稿日: 2021.07.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
富山出身の細田監督の高知県の話だった。 母を失い、歌声を失ってしまった少女。けれど、バーチャルの世界では、自分でも意識しない瞬く間に歌姫になっている。 「サマーウォーズ」と比較されてしまうのかもしれない。あの「オズ」の世界と。サマーウォーズも、ヴァーチャルがインフラをも制御しているような世界で、なお、最後はリアルな対面のつながりが世界を救う物語だった。本作でも、一番の見せ場は”アンヴェール”する場面だろう。匿名性を剝がされてもなお、ただの一般人が注目を浴びるということが、本当に起こるかはさておき、鈴は確かに最初から最後まで、歌をたくさんの人に聞いてもらいたいとは思っていなかった。最後に救われるのも、世界ではない。それに、家族でもない。 最後の対決?の場面も、あえて、シンプルな人と人とのやり取りにしたのではないかとも思う。ネット空間で不特定多数を巻き込んでの大団円を意図的に避けているようにも思える。そのことを、盛り上がりに欠けると指摘することもできる。でも、竜をアンヴェールし、かつ救う(救えたと思いたい)ことが出来たのは、関係ない多数ではなくて関係のない無名の1人だったということなのか。 現実の自分の潜在的な心の痛みとか、内にある能力みたいなものをアバター化してくれる機能があるのは面白かった。また、「U」では誹謗中傷に負けずに真価が正しく評価される…ような描写もあった。ほんとにそんな理想的な機能なんてできるはずないとも思ったが。。 リアルでは負け組で、バーチャルでは無双に活躍するなんてこと、あまり素直には信じられない。私はリアルで人と話すのは苦手だし、ネットで人と仲良くなるほうがたぶんその1万倍は難しいと思っている。 けれど、この物語は、サマーウォーズのような派手さがない分、鈴の等身大の物語という気がして、身近に感じることができた。 これからも同郷の細田さんの作品にはずっと触れていきたいと思った。
5投稿日: 2021.06.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ベルという名前、竜ではあるが怪物と姫という組み合わせから『美女と野獣』のようなラブロマンスを想像したら大分様子が違った。 冒頭は『サマーウォーズ』を思わせる電脳世界の紹介で懐かしさを感じたが、そこからは『サマーウォーズ』公開時よりもSNSが発達した現代の事情も加味した世界に。 そこに反映されるものは、決して作られた夢物語だけではなく、現実世界での目をふさいでしまいがちな問題もはらんでくる。 美しい姫が「そばかす」という本体の身体的特徴を活かしたアバターになっているのと、竜の背中に傷があり、その傷が日増しに増えているというのが伏線になる。 前述通り『美女と野獣』的展開を望んでいると、おそらくこの竜の正体には「ええ!?」と肩透かしは食うのではないか。 少なくとも、映画の公式サイトの情報から竜の正体を探るのは不可能に近い。 つまり、この物語は、そんな王道めいた、単純な、予定調和的な話ではない。 この物語は(多少の恋愛・家族愛は絡んでも)根本的なテーマは少女の成長物語であり、現代のある問題や事情にSNSを通じて解決の糸口を探る、その一つの答えを示すものかなと。 そういう点での伏線の張り方は凄かったと思う。 ただどうしても電脳世界が舞台である以上『サマーウォーズ』との比較はされるであろうし、『サマーウォーズ』では主人公とヒロインが結ばれる展開となるため、それと同じ展開を望まれると評価は割れそうな気がする。 これは色々先入観を捨てて読むなり見るなりした方がいいと思う。
2投稿日: 2021.06.27
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サマーウォーズの様なネットの世界観に引き込まれてしまう 『U』という世界で『As』というアカウントを作り、世界の人々と交流できる その中の1人である孤独な少女と孤独な竜、そして歌 正直、竜の正体には驚いた えっ?そっちですか!?って苦笑 SNSは好きだけど、それには怖さもある 顔が見えないからこその『悪意』 何がバズって何が炎上するか分からない社会を表しているかのようだなと ベルちゃんの自殺行為な所業には驚かされてしまう 私なら垢バレした時点で悶絶し、クラスメイトに知られた時点で爆死することが目に見える… 鈴ちゃん、恐ろしいのは完結した先にあるぞーって教えてあげたい ベルちゃんの歌声を映画で早く聴きたいな 映画が楽しみ!
2投稿日: 2021.06.23
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小説を読んだ感想は何より映画がものすごく楽しみ!ということ。 この小説は歌が一つのキーになると思うのだけれど、歌を小説で扱うのは難しい。映画では音楽が作品を更に盛り上げるであろうことが期待でき、小説では表現しづらいところも補完してくれそう。 そして何より何十億ものAsが漂う生命体のような映像が観たい!細かなものが蠢く感じが想像しただけでゾクゾクする。 物語のもう一つのキーである竜の正体が意外だった…。完全にあの人だと思っていたのに、そう展開させるか…と。 さらに、キーとなる親と子の問題。これにはUの世界を出した理由であろうインターネットの匿名性の恐さと終盤に感じられる住宅の閉鎖性も強く影響しており、物語の節々から現代社会への問いかけも読み取れる。 建築に少しでも関わる身としては住宅の開き方を考えさせられる作品である。
2投稿日: 2021.06.20
powered by ブクログ高知の田舎に住む鈴。歌や音楽が好きだったが、母が水難事故により亡くなったことを機に心を閉ざしていた。 高校生になった鈴は、ふとしたきっかけで、全世界で50億アカウントもあるインターネット空間「U」を始めてみた。そこは、もう一つの別の現実世界。ここでは心を解放できるかも?試しに歌ってみたところ、それが様々なアバターの心に刺さり、一気にフォロワー数は急上昇。世界中から歌姫として注目されることになった。 そして、ライブを開催した矢先、謎の「竜」が襲ってきた。鈴は、そんな「竜」に興味を示した。 「竜は誰なのか?」 アニメ映画化される作品の原作小説です。インターネット世界が舞台ということで、どうしても細田さんの別の作品「サマーウォーズ」と比較してしまいます。 個人的には「サマーウォーズ」の方が、好きかなと思いました。エンタメ性があって、戦いのシーンやみんなで一致団結して協力していくシーンが印象的で、スカッとした記憶があります。 この作品は、エンタメ性はあるのですが、より社会問題を取り入れているので、スカッとしたというよりは、じんわりと心に突き刺さる良い作品として楽しめました。 作品の要となるのが、「竜」の存在。果たして、現実の世界では誰なのか?ヒントとなる要素はありながらも、最後に明らかになります。その背景に潜む社会問題が、心に痛々しく 突き刺さり、何か手を差し伸べなければならないなと感じさせてくれました。 その他にも社会問題として、SNSによる誹謗中傷といった問題が挙げられています。個人情報が提示されていないので、簡単に相手を批判できます。 そういった攻撃でも立ち向かおうとする鈴の純粋さや行動に勇気をいただきました。 なかなか現実では思い通りにいかなくても、仮想現実で実現できるのもあるかもしれません。引っ込み事案だった鈴が、〇〇のために奔走する姿にも応援したくなりました。 母の水難事故や父との遠い距離感。そういった過去を持ちながらも、仮想現実を機に段々と元気になっていく姿には、読んでいて、こちらも元気にさせてくれました。 現実での舞台は高知県の田舎で、「仁淀川」や「伊野」といた実際にある地名が使われています。 なぜ、ここが選ばれたのかわかりませんが、都市とは違った人の温かみや青春が伝わってきて、「心のゆとり」さを感じました。 ドタバタながらも、高校生たちの友情・恋愛が微笑ましく、安心しながら読めました。 それとは逆に仮想現実で起きる暴動が激しく、目まぐるしかったです。鈴で癒される場面はあるものの、拡散による勢いや竜との対決、誹謗中傷によるスピード感も相まって、全体的にメリハリのある展開になっている印象でした。 そして、「竜」との出会いによって、助けようとする皆の団結力や行動には印象的でした。 映画がまもなく公開されますが、どんな映像になっているのか楽しみです。
3投稿日: 2021.06.17
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前作は微妙だったが、今回はスケールが大きく『U』というもう1つの世界を通して鈴が成長する物語で、映画を観るのが楽しみである。 実は竜の正体は物語の1/3あたりで出ているが、そこでは一切言及がされていなかった。見事な伏線回収であった…。歌姫「ベル」が主役でもあるため、各所に歌の歌詞が表記されている。早くフルで聴きたいと強く思った。 「わたしに、その光を放て!!」という鈴(ベル)の言葉には、心打たれるものがあった。それは、確実に『U』の世界で彼女が強くなった証である。 竜の正体が分かっていても、この話は何度も読みたい。
3投稿日: 2021.06.16
