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闇夜の底で踊れ
闇夜の底で踊れ
増島拓哉/集英社
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総合評価

8件)
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    小説すばる新人賞受賞作。 おもしろかったー! パチンコ依存症で風俗にハマるダメ人間風な主人公、伊達くんに、過去が判明していくにつれて惹かれていく。 そして、笑いのセンスが抜群。緊迫感ある状況なのにシュールなボケをかます伊達。それがたまにじゃなく、ほぼずっと。作者すごいわ。 極道のやりとりにヒリヒリする。こういうのリアルに書けるのって、どうやって知識得てるんだろう。リアルかどうかもわらんないけど、とにかく臨場感はすごい。 最も影響をうけた作家が大沢在昌というのもうなづける。

    12
    投稿日: 2025.11.24
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    第31回小説すばる新人賞受賞作。大阪を舞台に、ギャンブルと風俗に溺れる元暴力団員の主人公が「アニキ」である若頭、山本と再会する物語。主人公が暴力団を辞めるきっかけになった事件の真相は最後に明かされるが、すっかりその謎を忘れて読んでいた。だってテンポの良い関西弁の応酬があまりにも小気味いい。反社、「底」にいるが故の皮肉がこめられた持論のぶつけ合いがテーマならでは。

    1
    投稿日: 2025.03.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分より年下の方がこの作品を執筆したことに驚きを禁じ得なかった。関西弁で書かれた文章は非常に読みやすく、スムーズに引き込まれた。巧妙に仕込まれた伏線が適切に回収されていく様子に、作品全体の緻密さと作者の手腕を感じた。

    1
    投稿日: 2025.02.20
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    パチンコ狂の男が、借金をし、ソープ嬢に入れ込む。 やがて、闇金狩りに手を染め、暴力団の抗争に巻き込まれる。 パチンコで数千円すった程度を溶かすと表現したり、ヤクザの会話のやり取りが高校生の口喧嘩の様相だったりと荒削りではある。 しかし、作者は19歳の少年のデビュー作とのこと。 キャラ立ちはしっかりとされており、今後を応援したくなる一冊でした。

    0
    投稿日: 2023.04.21
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    半グレみたいな伊達が、いぜんの兄貴分だった山本にいいようにつかわれるといった筋。読み進めて2/3を過ぎて、どう終わっていくんだろう、ひょっとして続巻があるのかな、と思っていたら、入れ込んでいたソープ嬢の詩織が山本の女であることがわかり、妙見山であっさり殺してびっくりした。なに、この急展開は、というところが印象に残った。

    1
    投稿日: 2023.03.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    舞台は大阪ということで位置関係がさっぱり分からなかった(笑) 主人公・伊達の人を食った様な人柄がこの物語を引っ張っていたと思う。やくざの世界は知らないが、「親(分)になる」「組長になる」とはとても重い事で殺人にまで発展するんだなというのが、温度感のない恐怖。そして、犯人が捕まらないというのも現代の恐怖。

    1
    投稿日: 2023.02.07
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    おそらく本の雑誌による推薦。まったく知らなかったけど、これが19歳のデビュー作とはとても思えないストーリー運びとキャラクター造形&セリフだな。思わず吹き出してしまう場面が何度かあった。 池上冬樹氏の解説にもあるが黒川博行作品の魅力的な関西ヤクザものキャラクターを思い出すが、決して模倣ではない。

    1
    投稿日: 2022.05.28
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    増島拓哉『闇夜の底で踊れ』集英社文庫。 大阪を舞台にしたピカレスク小説。小説すばる新人賞受賞作。 新人作家ということで期待したのだが、ストーリーにドライブ感が感ぜられず、仕上がりとしては今一歩の作品だった。 過去に暴力団を破門されるように足を洗い、35歳で日雇いとパチンコの腐った日々を過ごす伊達は、大勝した勢いで行ったソープランドで詩織と出会う。詩織に入れ込んだ伊達は闇金融業者から偽名で金を借りまくり、借金を踏み倒す。しかし、伊達の債権を勝ったかつての暴力団の兄貴分、山本に割の良い危険な仕事をあてがわれた伊達は次第に泥沼の中に足を踏み入れていく。 有りがちな展開と真相…… 本体価格740円 ★★★

    12
    投稿日: 2021.01.24