
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公は特殊な能力を持っている。死期が近づいた人の胸に''海''が見える。主人公はこの能力が備わっている意味を知るため、様々な人の死に関わる。主人公が経験した4つの死に関する物語。 4つの物語が独立したものではなく、繋がっているところが良かった。彼女が次の章で妻になっていたり。映画の描写も多くあった。主人公の息子にも''海''が見えてしまった時は不安になったが、バッドエンドにならなくて良かった。
4投稿日: 2025.11.12
powered by ブクログタイトルとカバーデザインから、読みやすそうだなぁと何となく手にした作品でしたが、面白かった。 「今夜もし僕が死ななければ」のタイトルの意味みたいなのを 探りながら読み進めていて、最後の最後に あーそういう事かぁ と納得してしまった。
1投稿日: 2025.05.15
powered by ブクログ初読み作家さん。第1章の途中で引き込まれ一気読み。第3章迄が特に好きな雰囲気でした。 辻村深月さんの「ツナグ」に似ている気がする。 浅原さんの他の作品も読みたいと思って調べたら、ご病気で若く亡くなっていました。ご冥福をお祈りします。
1投稿日: 2025.05.07
powered by ブクログ「優しくて弱い人間が、一番人を傷つける」 この言葉に衝撃を受けた。 特に第3幕も終盤に差し掛かった頃、この言葉が随所まで染み渡った。 善意は時として凶器にもなる。
5投稿日: 2024.11.15
powered by ブクログ僕の死を君に見届けてほしい。 大切な人にこんな頼み事をされたら 私はどうするだろう?と 思いながら読み始め 答えが出たような出ないような そんな感覚で読み終えました。 大切な人の命が終わるその瞬間まで そばにいてあげたい!そう思わせてくれる 短編集です。
2投稿日: 2024.10.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
稲川俊人 末期の大腸がんと診断された。四十歳。 老女 同部屋。華道教室の師範をしていた。 新山遥 人の死期が見える。 稲川の妻 結婚一年目の冬にくも膜下出血で死亡。 サトちゃん 難波千里。演劇部の誰よりも美人で、監督に専念したいからと演者はやらず、部長としてストイックに自分の面白さを追求する。 三品琴音 演劇部。 堀川浩之 千里の彼氏。 良樹 琴音の兄。 大河原雅人 レンタルビデオ店のバイト。 リュウ 尾上達也。大河原とゲイバーで出会った。 リュウの姉 大林勝平 漁師。 美奈子 勝平の妻。 果林 勝平の娘。 新山伊代 遥の祖父の妹。大叔母。死を見る能力の持ち主。 権蔵 勝平の祖父。 海斗
1投稿日: 2024.09.23
powered by ブクログ"生きる"って日常化していて、何だか当たり前のようだけど、"生きる"ことに意味を見出そうとして一生懸命になってる人もいる。 命について改めて考えさせられた。 短編のようにまとめられてて、読みやすかったです! エンドロールの最後の最後の終わり方、どういうこと、、、?ってなってますが、そこは深く考えないようにしておきます。
2投稿日: 2024.07.25
powered by ブクログ読みやすかったのでスラスラ話が入ってきて、「死」について考えされられる作品だった。そして、生きる意味、愛する人を想う気持ち、主人公の不思議な能力の意味·····主人公の幼少期から大人になるまで描かれているのも面白かった!
23投稿日: 2024.06.05
powered by ブクログ交通事故で死にかけた主人公が、人が死ぬ数日前に『海』が見える能力を手にしてから始まる物語。 死が近づいている人達と関わることで自分と向き合っていく主人公の姿が描かれています。 この小説には著者の死生観も現れており、勉強になりました。
12投稿日: 2024.04.09
powered by ブクログ人を愛するということについて描かれている短編集。 なぜ人は死ぬ間際に人との繋がりを求めるのだろうか。愛する人、親しい人。改めて自分の人生は自分だけのものではないと感じさせる作品であった。 人が人を想うことはとても尊いことだと思う。
12投稿日: 2024.04.05
powered by ブクログ主人公の成長物語 特殊な能力を持った彼が人との出会いを通じて成長し能力について考えながら生きて行く 婆ちゃんの自分の死期を教えてくれて嬉しい話と彼女の母親の話は良かった 作者が若くして亡くなっている事を知り驚きました 他の作品も読んでみようかな
1投稿日: 2024.02.20
powered by ブクログ2024年 鑑賞作品 No.4 《感想》 生きる意味や死ぬ意味、自分にしかない能力の意味を考えさせられる作品。 1話ごとに映画との関連があって、映画好きである自分にはたまらない。 人の死に触れたときや自分の死が近づいたときにもう一度読み返したい。 《印象に残ったシーン》 ▼ 勝平が遥を担いで山を下るシーン 勝平かっこいい! さすが海の男!! こういう熱い人が人の心を動かすんだろうなあ… 《MVPキャラクター》 ▼ サトちゃん(琴音の親友) 親友である琴音を一番よく知っていて人の心をわかる存在。 でも自分に対してもストイックで夢のために猛進する姿がかっこいい。 この作品で一番会ってみたいと思った人物 《ぐっときたフレーズ》 「いつか死ぬからいつ死んでもええとか、死んで悲しむやつが少ないから死んでもええとか、そんなわけあるか!少ないなら、作れや!お前が死んで悲しむやつをぎょうさん作って、それから死んで、みんなを悲しませたれや!そういうもんやろ!ちゃんと生きるって、そういうことやろ!」 新山遥が「ぼくは、死んでもいい」と言ったことに対して、勝平が怒るシーン ちゃんと生きるってそういうことかもしれないなと素直にそしてパズルが完成するかのような爽快感で心にハマった一言。 自分もたくさんの人を(いい意味で)悲しませられる最後を迎えたいし、たくさんの人にとっての悲しむ存在でありたい。
1投稿日: 2024.02.06
powered by ブクログ主人公は同じだけど 周りの人の視点からの物語なので短編集のような感じでサクサク読める作品。 こういう能力系の話って、結構隠して隠して、でもバレてしまってーから物語が大きく変わる作品が多いと思うがこれはそれとは違う進み方なので 物語の本質が入ってきやすかった。 帯に泣ける!と書いてある作品で泣けたことはほとんどないが、この作品は目頭が熱くなってしまう場面もあった。
1投稿日: 2024.01.25
powered by ブクログ日々、死を感じることなく なんとなく過ごしてるからこそ 今生きてることを考えさせられる本でした。 能力の意味。生きている意味。 私は最後なんとなく、しっくりきました。 尊く生きていきたい。
2投稿日: 2023.10.02
powered by ブクログ主人公が死ぬのかと思って読み始めたけど違った。 年代毎に出会う人がいて良かった。琴音と結婚までいくとは思ってなかった。血筋で能力が受け継がれるのかな? 映画好きな人のところは沢山映画の名前が出てきて面白かった。
1投稿日: 2023.09.29
powered by ブクログ主人公の遙は人の死が見える。そのフレーズに引き寄せられるように購入した。 10歳の時に交通事故に遭い、家族を失ったことによりチカラが芽生えた遙。遙はそのチカラと向き合うために「死神」呼ばわりされても自分を貫いている。そんな姿に感動した。私なら絶対できないと思う。そして一章の出来事が二章の遙へ、二章の出来事が3章の遙へ繋がっていることも感動した。 また途中途中で出てくる映画のフレーズは毎回楽しみだった。特にドラえもんの映画の台詞。 「最初の贈り物は、君が生まれてきてくれた事だ」 私たちは生まれてくる時、既に誰かの贈り物となって命を授かる。だから一生懸命生きて、後悔しない毎日をただ送ればいい。いつ死ぬか分からないこの世界で、気負わず過ごせばいい。そんな事も感じることができた。 私もいつ死ぬかわからないこの生を毎分毎病、振り絞って生きていきたい。
4投稿日: 2023.09.17
powered by ブクログ人の死が見えるという能力を持つ主人公が、能力を持つ意味を探すお話でした。人間が生きること、死ぬことについて考えさせられます。
1投稿日: 2023.08.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最後のおばあちゃんの言葉が刺さった。無駄な時間とも思えるような日常を噛み締めよ。人の心に触れ合って生きるのが一番幸せかな。
1投稿日: 2023.08.09
powered by ブクログ連作短編のような感じで読みやすかったのですが、一幕(章)ごとに選ばれた映画とストーリーがあまり結びつきませんでした。歳を重ねるごとに様々な生き方をする人たちと出逢う主人公の遥をみて、命や死について深く考えさせられた気がします。遥の能力が、ただ「死」が見えるだけの能力じゃないと分かったとき、あぁそういうことだったのか、とすっきりしました。感動はしたけれど泣くまではいきませんでした。
2投稿日: 2023.08.05
powered by ブクログ私の読み込みが足りないのかもしれないが、遥はなぜいきなり結婚に至ったのか、そんなにも彼女を愛していたのかというとことがずっと気にかかってしまった。子供まで作ったことに驚いた。
1投稿日: 2023.07.21
powered by ブクログ死をテーマにしたものは、定期的に読みたくなります。 読みたくなる時って、生を感じたいからなんだなぁっていつも思うのだけれど、きっとわたし以外にも同じように感じてる人がいると信じたい。 物語はサクサクと読み進められます。死の近づいている人が見えるとはあるけれど、見える種類は限定されています。それをふと考えると、生きることができる可能性は自分自身の責任もやっぱりあるのかなって思いました。 読破後、友だちや家族とくだらないことで笑える瞬間がある、それだけで生きてるって充分なだなぁと思いました。
1投稿日: 2023.07.10
powered by ブクログ連作短編のような、人の死が見える僕の成長と受容の物語。章ごとに選ばれた映画があんまりよく分からなかった。ゲイをテーマにした「ブロークバック・マウンテン」はそのままとしても、「バンド・ワゴン」は映画のどこが話とシンクロしてるのかとかいろいろ考えて楽しめたけど、わからずじまい。
1投稿日: 2023.04.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
十歳で交通事故にあい、だだ一人生き残った遥は、人の死期が見えるようになった。見えたら本人に伝えるようにしているが、受け入れる準備ができてない人に伝えても気味悪がられたりひっぱたかれたりするのは当然だろう。 第一幕の妻の死に後悔している夫の話が辛かったが、遥と出会えて死の前に全てと向き合えたのでよかった。 「人は、死にます。人は絶対に死にます。だったら、せめてやることやって、前のめりに死にましょうよ」 他人から言われたら反感をも買いそうだが、死と間近に生きて多くの人を見てきた遥からだから、一歩踏み出せそうな言葉だと思った。そして遥に琴音がいてくれてよかった。
1投稿日: 2023.01.09
powered by ブクログ人の死が分かることで自分の生に対してどう考えるのかを考えた一冊 もし自分が人の死が分かる能力(ちから)を手にした時遥くんみたいな行動をとるのだろうか。。。
1投稿日: 2022.12.07
powered by ブクログ主人公新山遥は、病気で亡くなる方の死の近づきが見える。彼は、その能力の意味を考え続ける。 作中の表現をお借りすると、 10歳 命の不条理に振り回されながら、生を全うした人 14歳 己の過ちを重い罪と受け止め、罰の軽さに苦しむ人 17歳 愛しい人の死を前に新たな愛しさを芽生えさせる人 20歳 生まれ持った性に悩み道に迷ってもがく人 24歳 生死の間を揺蕩いながら生まれた新しい命 そんな死を迎えようとしている人達に、死期が近い事を伝えて、寄り添ってきた。そして、その能力に意味が無くても良いことに気付く。 辻村さんの「ツナグ」は、感銘を受ける素敵な小説ですが、同調するかというと、悩ましいところがあって、自分の死後はそのまま終わりで良いかなとか、誰かに会いたいかというと、知らぬが仏(まさに仏)という事もあるなあ。と思ったりする。この小説は、死の前の一時を後悔なく過ごすサポートに現実的な優しさが感じられて好きだなーと思ってしまったのよ。 2022 新潮文庫100冊のラストだったんですけど、市内の図書館に(かなりの数ある)1冊の蔵書も無くて、どんな小説よ、大丈夫ですかね、と心配でしたが、良いストーリーでした。
45投稿日: 2022.11.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人の死が見える、という感じも話は以前、別の本で読んでいたけれど 今回の主人公は、死が訪れることを本人に告げることに遠慮はなく、自分の能力を隠すことなく使っていました。 自分はそんな能力があったとして、近しい人に死が見えたらどうするんだろう、受け入れられるのだろうか 生きる意味、難しい問いかけでした
2投稿日: 2022.10.23
powered by ブクログ人は絶対に死ぬんです。 だったら、せめてやることやって、前のめりに死にましょうよ(50ページ) . 僕が感じたこと、僕が見つけたもの、君にも分かって貰いたい。 僕の人生を、君と分かち合いたい。(252ページ)
1投稿日: 2022.10.06
powered by ブクログ命とは。生きるとは。難しいテーマを取り上げたが、腑に落ちる気にさせてくれる展開だった。2022.9.24
1投稿日: 2022.09.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「今」と「生きること」は永遠ではなく、何の保証もされていない。あっという間に通り過ぎる日々で「私は何を残していくか?生きている間に」と考えさせられました。それと同時に、そもそも生きる意味ってあるのだろうか。何にでも意味を求めるべきなのかとも。個人的には、第2章と4章が印象に残りました。
1投稿日: 2022.09.04
powered by ブクログとても読みやすい1冊だ。死の近づいている他人がわかる主人公。他人の死が見える、という類の話だと、設定や能力の使い方も違うが「フォルトゥナの瞳」という映画を思い出した。いつ亡くなるか分からず一生を終える恐怖、もうすぐ死ぬとわかっている人を助けられない恐怖。いつか終えるこの命の最後はどちらが幸せになれるのだろうか。
2投稿日: 2022.07.28
powered by ブクログ海から生まれて、海に還る。不思議な能力だけど、実際あったらどうするのかな。 個人的には、琴音目線の高校生編と、先輩目線の大学生編が好きだった。"生"や"性"について考えさせられるお話でした。
2投稿日: 2022.07.10
powered by ブクログもし自分が、死に近い人がわかるのなら?と考えてみた。 衝撃的ではあるが慣れてくるのだろうか、近い人なら耐えられるだろうか。 死なんて突然くるようなものだから、日々人とのつながりを大事にしなくちゃな。 伝えて欲しいと言われてても簡単に伝えれるものではないし、良かれと思って恨みを買うのを覚悟であえて伝えなかったところが良かった。
1投稿日: 2022.06.30
powered by ブクログ❇︎ 人の死が見える能力を持つ少年、新山遥は、 死期が近づいた人へ命の終わりを告げる。 死神と罵られても遥は死を伝えることを辞めず、 出会った人たちの死と向き合う。 残りの時間を悔いがないように送るために。 やりたいこと、会いたい人、話したい人と 最後に話せるように。 能力を持つ意味を考えて、悩みながら 命と向き合う一人の少年の物語。 ーーーーー 第一幕 14歳、『いつも二人で』 第二幕 17歳、『バンド・ワゴン』 第三幕 20歳、『ブロークバック・マウンテン』 第四幕 24歳、『STAND BY ME ドラえもん』 第五幕 10歳、『椿三十郎』 エンドロール
12投稿日: 2022.06.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とっても読みやすかったです。 今日を生きられているのは当たり前のことではないと改めて思えるようなお話でした。 自分も自分の周りの人も、いつまで生きられるのかは分からないし、皆最後には死が待っています。でも、死があるからこそ今を大切に生きることができるのだと思います。今夜、もし私が死ななければ、明日は何をしようかな。
1投稿日: 2022.02.21
powered by ブクログこれから大切な人が死んでしまうとわかったとき自分には何ができるだろうか、そんなことを考えさせられる話だった。第二幕が1番感動した。
1投稿日: 2021.12.24
powered by ブクログ章ごとに主人公が末期の癌患者、乳癌の母がいる女子高生、同性愛者、我が子と出会い向き合い成長していく物語です。特に私は1章の映画好きの末期癌患者とのやり取りに涙を流しました。 その癌患者の「優しくて弱い人がいつも人を傷つける。俺もそうだ。」という言葉が胸に刺さりました。主人公は人の命が終わりそうな時に、その人の心臓に波の模様が見えます。つまり、死期がわかると言うことです。死と聞くと悲しい話だと思われるかもしれませんが、この小説は死が近い人が死と向き合い、残された人はその人の死を受け入れ、前向きに進んでいく話です。もちろんその過程で己との葛藤、死への恐怖、残された人の無念なども書かれているので涙が止まりませんでした。 心が優しくなれる、命の大切さを学べる素敵な小説だと思います。
4投稿日: 2021.10.08
powered by ブクログ章が進む事に時系列が進み、全ての章に出てきた人物が少しづつ関わっているのが個人的には嬉しかった。 このような小説だと1章ごとに完結していくのが多いが、主人公の成長と共に関わった人達、過去として生きているのがじわっと来るものがありました。 遥(主人公)が色んな人と関わって成長していく姿が感動しました。 自分にもし、遥と同じ能力に目覚めてもきっと行動に起こすことは難しいと感じます。真っ直ぐな気持ちと行動力には驚かされる1冊でした。
1投稿日: 2021.07.19
powered by ブクログ洋画邦画関係なく割と映画を見るタイプなので、知ってる映画のワンフレーズなどが出てきたり逆に気になっている映画のタイトルが出たり他の媒体の視聴意欲も掻き立てられるお話だった。サブカルチャーの実名を本文に持ってくるようなストーリーの広げ方が苦手な方には合わないと思いますが、私はサブカルチャーを絡めながらのお話が大好きだったのでお気に入りの一冊になりました。
1投稿日: 2021.03.22
powered by ブクログ新山遙は10歳で交通事故に遭い、両親と妹を亡くした。それを機に人の死期を読み取ることができるようになる。死に近づく人を見ると、ある現象が起き、やがて後日、本当に天に召される。 遥は成長するにつれて、あらゆる人達と出会うようになる。映画の話題を取り入れながら、「命」や「死」に対する向き合い方が遥にとって、変化していく。 全5幕で、それぞれ遥の14歳、17歳、20歳、24歳、過去に戻って10歳に出会った人たちとのエピソードが描かれています。その時代では、その時に流行った映画を取り入れていて、映画を多く見ている人には、より楽しめるのではないかと思います。 浅原さんの作品は、若者の心理描写を丁寧に描いている作品が多く、この作品でも青年の心の成長が垣間見れます。 最初は「他人」として周囲と溶け込んでいたのが、段々と身近に接することで、考え方が変わっていきます。 遥だけでなく、他の登場人物も「死」に対する心の揺れ動きが描かれています。 もしも突然、死が近づいていると他人から言われた時、当人はどう思うか? 終わりを悟った人達の心理描写が涙を誘いましたし、その周囲の人たちがその死に対して、どう向き合っていくのか辛かったです。しかし、前向きに進もうとしている姿に爽やかな風が吹いたような爽快感がありました。
2投稿日: 2021.02.01
