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わたしたちが沈黙させられるいくつかの問い
わたしたちが沈黙させられるいくつかの問い
レベッカ・ソルニット、ハーン小路恭子/左右社*
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総合評価

9件)
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    「女が読むべきでない80冊」でナボコフやヘミングウェイなどを徹底的に貶しているのは面白い。また、レベッカ・ソルニットはハンナ・アーレントにも大変厳しい。

    3
    投稿日: 2025.11.09
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    ずいぶん前に、いつか読んでみようかなと思った記憶があって、図書館で見つけたので借りてみた。 読み始めて割とすぐ後悔。そして挫折。 書いてあることがひとつも頭に入ってこなくて、50ページも読めなかった。 わたし、自分がフェミニズムとは真逆の生き方をしているんだということを忘れてたよ。 そしてその生き方に満足していることも。 女性へのセクシャルハラスメントや暴力、性暴力についての本を最近わりと続けざまに読んでいる。 そちらは本当に心に響いて、図書館で借りた本を返したあとで自分用に新しく買い直したり、関連図書をさらに読んだり、とにかく何か行動したくて寄付を始めたりしたのだけれど、この本は全然だめだった。 文章がずっと怒ってて、ヒステリックで、納得いかないことが溢れてるのはわかるんだけれど、なんかもう少し冷静なトーンで話せませんかね、と思った。 この方はきっと女性として生きている中でたくさん嫌なことを言われたり、嫌な質問をされたり、さらにそれらに対してきちんと答えなければいけない状況に立たされたり、してきたんだろう。 わたしは嫌な相手と遭遇したとき、「関わらない、離れる」「自分を理解してもらおうと思わない」でさっさと逃げおおせるのが常套手段なのだけれど、そういうことが許されないようなもっと過酷でシビアな状況で、生きてきたんだろう。 理論武装で自分を守って、鼓舞して、仕事でも生活でも、ずっと戦ってきたんだろう。 わたしが身を置いたことのない世界。 わからなくて当然だ。 沈黙が暴力になり得るというのはわかる。 問題を認識しつつ何もしないことは、加害と同義になり得るとわたしも思う。 でもこの方の言葉はわたしに響かなかった。 きっとすごい方なのよね、たくさん本も出されてるみたいだし。 なんだかすいません。

    1
    投稿日: 2025.09.15
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    伊藤詩織さんの被害、松本人志問題、ジャニーズ問題など、日本で起きるさまざまな性被害にも通ずる文章で、女性も男性も一度は読むべき本。

    0
    投稿日: 2024.04.09
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    批評集。最近は小説を主に読んでいたので、骨太さにうれしくなった。「沈黙は私をまもってくれなった。あなたのことも守ってくれないだろう」

    32
    投稿日: 2024.03.09
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    女性が奪われてきた声、自らについての物語を注意深く掘り起こしながら、誰が、何がそれをもたらしたのかを、ユーモアと共に鋭く可視化する書。 読みながらふと、もう20年以上前に交わした会話を思い出した。学生の頃、おそらく就職活動に関連した交流イベントで、たまたま話すことになった男の子から好きな作家をたずねられ、当時好きで良く手に取っていた作家の名を数人答えると、「全員、女性の作家なんですね。」と驚かれた。私は、そう言われるまで作家の性別を格別意識していなかったから、驚かれたことに驚いて、その後はうまく会話を続けられなかった。男の子は敵意や悪気のある雰囲気はまったくなく、純粋に驚いていた様子だったので、余計に、好きな作家の名前をあげる際、全員が女性なのは何かおかしかったのだろうか?という疑問が頭の片隅に残り続けた。 本書を読んで、そのとき、続けられなかった会話の返事がようやく思い浮かんた。 「そうだよ。どうしてそんなに驚いているの?」 そんなふうに、さらりと答えられたらどんなに良かっただろう。 「私の人生の目標のひとつは、ユダヤ教のラビよろしく、答えが出ている問いに答えのない問いで切り返せるようになること、内面の統制が取れた人間になり、侵入者が迫るときには良き 門番となり、何はともあれこう尋ね返すのを忘れないことだ――『なんでそんなこと聞くんですか?』後になって気づいたのだが、これは敵意ある問いには常によく効く返し方で、答えがもう出ている問いというのは、たいてい敵意に満ちたものだ。」 女性が差別される社会を丹念に描写した文章を読むことは、頭の隅に押し込めやりすごしていた自分の体験を掘り起こす作業でもあり、解放感と辛さが同居する。 「あらゆる倫理的規範に反する言葉を見て、どのようにしてそうした言葉が世界を形作るのか、あるいはめちゃくちゃにするのかを理解するのは、素晴らしい訓練になる。 物事を明確にし、見るのを助けることこそ、もっとも偽りなく崇高な言葉の機能だ。」 私自身の中にも、差別される側の視点と、長年の社会生活の中で刷り込まれた差別する側の視点の両方が、混在している。言葉が、どのような意識の枠組みから発せられているか、何度でも繰り返し自分に問いかけることから、沈黙をやぶって会話が始まるのだと思う。

    18
    投稿日: 2024.02.06
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    沈黙させられる質問に対しての切り返し。 「それ、男性にも聞きますか?」 「なんでそんなこと聞くんですか?」 女性にとってあるべき姿は一つしかないという考え方に対して、答える必要があるだろうか。でも、それが沈黙という返し方では、悔しいではないか。 質問返しでいこう。 レベッカ・ソルニットの本を読んでいると、知りたくもないクソな実例がたくさん出てきて、ぐったりもするが、自分のレイヤーがどんどん変わってくるという面白さも。 #男はみんなそうってわけじゃない に対して #女はみんなそう そう、女はみんなそう。

    5
    投稿日: 2022.11.25
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    『これからの男の子たちへ』のもっとお堅い版。 「#MeToo」や「#BlackLivesMatter」など、差別に対して沈黙させられる圧力がある中でも、未来のために発言していく。バックラッシュがありながらも、世論が変わりつつあることが感じられる。

    2
    投稿日: 2021.07.11
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    #英語 The Mother of All Questions by Rebecca Solnit 伊藤詩織さんの『Black Box』に通じる  第二部の一つ「女が読むべきでない80冊」に新たな視点を知った

    0
    投稿日: 2021.07.10
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    分かりやすく素晴らしかった。日本で言う『足をどけてくれませんか』のより辛口な本。みんなに必要な本です。

    2
    投稿日: 2021.05.07