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神の子どもたちはみな踊る(新潮文庫)
神の子どもたちはみな踊る(新潮文庫)
村上春樹/新潮社
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総合評価

612件)
3.8
112
224
178
23
2
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    何か小説を読み切ったのは初めてかもしれない。なので良いも悪いもわからないから⭐︎3。ブックオフで220円。 難しかったのかな。たくさんの言い回しがあった。これが誇張されまくったのがしずるの村上の書くコントみたいになるんだろうな。でもこの小説は空気感やキャラの心の喪失感が感覚的に伝わってきた。細かく理解はできなかった。 わたしの悟性はこの小説の理解に及ばなかった。 悟性という言葉を「かえるくん、東京を救う」で覚えた。 最後の「蜂蜜パイ」は村上春樹のノンフィクションなのではと思わされるくらいリアルで温かかった。

    0
    投稿日: 2025.12.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    短編一つ一つの内容は必ずしも好みと言うわけではないが読んでいるととても心地が良い気分になる(笑)短編は読みやすくていいな〜(笑)『蜂蜜パイ』が好みですね(笑)

    0
    投稿日: 2025.12.15
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    表題作の神の子どもたちはみな踊る瞬間が秀逸でした。 脳内に鮮烈にその姿が現れて、いまだに焼き付いて離れない。

    0
    投稿日: 2025.12.08
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    思ったりよりも阪神淡路大震災に関連する話というわけではなく、むしろ大部分がそれを忘れさせるくらい日常的あるいはファンタジーな物語だったと感じた。最後に読んだこともあってか蜂蜜パイが印象に残っているが、結末が暗くなかったことがうれしかった。

    10
    投稿日: 2025.11.26
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    NHKのドラマを見て、原作を読んでみたいと思った。 一読したけど、うーん…。機会があればもう一度読もうと思う

    0
    投稿日: 2025.11.17
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    「本読むふたり」という小説での、話のキックオフになった作品。そこから興味を持って読んでみた。また、映画アフターザクエイクが公開されて、気になっていたが、りかいできるかがわからなかったので、チャレンジ。 ・UFOが釧路 ・アイロンのある風景 ・神の子どもたちはみな踊る ・タイランド ・かえるくん、東京を救う ・はちみつパイ 尻上がりによくなっていった。 村上春樹苦手意識あったけど、読みやすかった。 必要なのか、不必要なのか、急にくる性描写や、下ネタがある。 阪神淡路大震災を受けての短編集。

    8
    投稿日: 2025.11.17
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    ⭐️神の子どもたちはみな踊る  阪神・淡路大震災、地下鉄サリン事件をモチーフにしているという。全体的に暗いトーンだが、連作短篇の終わりにいくほど救いがあるように感じる。「アイロンのある風景」「かえるくん、東京を救う」「蜂蜜パイ」 が好み。焚火に癒され、光と闇の闘いに翻弄され、まさきちととんきちにほっこりする。村上春樹ワールドにハマりそうだ!

    0
    投稿日: 2025.11.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    やっぱり引き込まれる。 どの短編も読みやすかったけど かえるくん、東京を救うが特に好き。 これは以前子ども向け?の村上春樹の単行本にあり記憶していた。 宗教と地震は地下鉄サリン事件と阪神淡路大震災から来てるのかと他の人の感想を読んでなるほどと思った。2世の視点が1Q84にも少し通じるものがある。蜂蜜パイの結末がハッピーエンドでよかった。

    0
    投稿日: 2025.11.13
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    映画アフターザクエイクを見て2周目 蜂蜜パイと釧路〜が最高 失うことで、失う理由を知ることでしか学べない辛さが印象的。 蜂蜜パイで、小夜子は淳也と結婚するのでしょうか。教えてください。

    0
    投稿日: 2025.11.08
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     これまで、村上春樹作品をまともに読んできませんでした。遠い昔、何だったか…読んで合わなかった記憶があり、そこからずっと「食わず嫌い」なんです、ハイ。感覚的なものなのでしょうが…。  6編の連作短編は、いずれも1995年2月の出来事という設定。読後の印象は、悪くないなと思いながらも、各編の比喩や象徴の意味がやや難解と思える部分があり、好みの差がありました。読み進めると、この年は1月に阪神・淡路大震災、3月に地下鉄サリン事件があったことを自ずと想起します。  共通しているのは、主人公たちが震災から直接被害を受けていないものの、何らかの喪失の経験、先への不安を抱えて生きている点です。   そしてその暗示するものへ思いを巡らせました。確かに2月段階で翌月の大事件の予見は無理ですが、先々の不安はいつの時代の誰にも相通じる気がします。人は常に何らかの痛みを背負い、近くには防ぎようのない暴力的な危険が存在している…。  この世で暮らす限り、私たちを翻弄する傷や不安からどう抗っても逃れようがないねすね。誰にでも起こり得ることですから。だからこそ、どう向き合って受け入れるかを問うている気がしました。 (以下メモ書き)  本作は、「地震のあとで」として1999年に文芸誌に連載されたものをまとめ、2000年2月に刊行。英題は「after the quake」、2002年2月に文庫化。本年4月、本作中の4編が『地震のあとで』と題してドラマ化され、NHKで放送されたようです。

    88
    投稿日: 2025.10.31
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    2025.11 ここ数年で映画化されているし タイトルが好きで気になっていたけど 地震がテーマになっていることが どうしても私の気を重くさせていた でも映画を観たくて それならその前に原作を観たくて やっと読んだ タイトル作の"神の子どもたちはみな踊る" が一番分からなくて 急に性器の話になって笑ってしまった 村上春樹らしさ全開の短編集だった 心の奥の柔らかいところを突くような ファンタジーたちだった

    0
    投稿日: 2025.10.19
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    全編好きだったな。 テーマの1つは、阪神・淡路大震災であるが、直接的な被害などは書かれていない。地震大国の日本で生きていくということは地震と付き合っていくことだが、直接的な被災をしなくても地震からは何らかの影響は受けるし、忘れてはいけない。

    1
    投稿日: 2025.10.17
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    阪神淡路大震災の本だという認識があったので、恐る恐る読んだけれど、地震の余震で小さく揺らいだ人達の短編集だった。どんな事でも色んな方向に影響を与えるが、大きい出来事は当然に大きい影響がある。個人的には、「アイロンのある風景」がとても好きだった。全体的にみんな不思議な関係性だなあ。

    2
    投稿日: 2025.10.16
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    村上春樹はあまり読んでない 地震にまつわる短編集 捉えどころのない読後感が ハルキニストには魅力なんだろうな 蜂蜜パイがわかりやすかった

    0
    投稿日: 2025.10.16
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    1995年は阪神大震災と地下鉄サリン事件が起こった年。地震と宗教、共通点があるはずはないのですが、同じ年にこの二つの出来事が起きたということは、この世には人の手の届かない何か大きなものがあるのでは?そしてその大きなものを村上春樹は知っているのでは?などと思わせるような不思議な短編集。 登場人物は、被災者や被害者ではないけれど、この2つの出来事が心に小さな余波を残している人たち。独特な文体を取り混ぜて、言葉を話すカエルや天の光の中でひたすら踊る若者など不思議なキャラクターも登場します。彼らが何を抱えているのか、何をしたいのかはさっぱりわからず、ただ淡々と流れるように物語が進み、結局謎のまま終わり。でも心に何かが残ります。メッセージがあるとすれば、「静まり返った心のいちばん深い場所でそれは起こった。生きること、死ぬこと、そして眠ること。」という一節か。

    1
    投稿日: 2025.10.15
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    村上春樹の本は、ちょっと詩的で哲学的で、ファンタジーで、とても面白いです❗️ めちゃめちゃ良かったです。

    12
    投稿日: 2025.10.13
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    阪神淡路大震災を受けての短編集。 好きな作品が多かった。 ・UFOが釧路に降りる 妻の失踪、釧路に荷物届ける。 何かが起こるわけじゃないのに心がざわっとする。 ・アイロンのある風景 家出した順子、放蕩息子の啓太、焚き火が得意な絵描きの三宅さん。 焚き火を見ながらぼんやりと過ごす時間を文章で表現できるの、ほんとすごい。 ラストがとても好き。 ・神の子どもたちはみな踊る 1Q84の青豆の設定はここからだろうか。 途中まですごく惹きつけられたが、踊るところからついていけなくなった。 ・タイランド 40代の女医のさつきと、タイの観光ガイド兼運転手のニミットとの物語。 ニミットが素敵。空気感が好き。 ・かえるくん、東京を救う 信金で働く40歳の片桐と、かえるくん。 ほんわかした話かと思いきや、終盤の臨場感と恐怖がすごい。冷や汗かいた。 ・蜂蜜パイ 学生時代から仲の良い三人組。二人が結婚して子どもが産まれ、離婚してからも仲の良い四人組。 すごく良かった。最後じーんときた。箱はよくわからなかった。 かわいそうなとんきち。ふかえりを思い出した。かわいそうなぎりやーくじん。

    17
    投稿日: 2025.10.04
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    映画『アフター・ザ・クエイク』の公開を機に、読了。 阪神淡路大震災に少なからず影響を受けた人の、その後の人生や生き様、環境の変化などを描いている短編集。直接被災しなくても二次災害・三次災害の影響力は計り知れなくて、日本全体に行き渡った脱力感やどうしようもないもやもやが共通して描かれていた。 映画『アフター・ザ・クエイク』は、1995年、2011年、2020年、2025年と時系列が変化する工夫が施されていて、それにより阪神大震災だけでなく東日本大震災・コロナ禍・現在まで地続きの物語だと意識させてくれた。 短編集にも映画にも、忘れてはいけない感情や虚無感、社会として語り継いでいってほしい感情や願いのような、一言で言い表せないものが織り込まれていた。面白いけれど、面白いと一言で言ってしまえない深みがある。 物語として一番好きだったのは『アイロンのある風景』。茨城県の海岸でずっと焚き火をしているおじさんと、自分には何もないと感じている少女の物語。人生で色々なことがありたまたま茨城に流れ着いた二人が焚き火を前にして語るのだけれど、全てを語らなくてもなんとなく通じ合っている関係性にたくさん頷いた。

    2
    投稿日: 2025.09.29
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    6編が収められた短編集.それぞれは全く異なる話だが,各話の主人公が阪神神戸大震災の関係者に据えることで,(自然や人為の)圧倒的暴力に対する人という生き物の立ち位置を模索する内容と捉える.

    1
    投稿日: 2025.09.22
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    1995年という年に寄り添った作品。今年で20年目になる秀作。 不安と恐怖に満ちたあの一年を揺かごに乗せたような哀しみと慈しみ、そして希望が感じられる。 『かえるくん、東京を救う』、書き下ろしの『蜂蜜パイ』が特にオススメ。

    1
    投稿日: 2025.09.10
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    ドラマ化された短編小説 附箋 ・ジャック・ロンドン「たき火」 ・炎の広がり方が柔らかくてやさしいのだ。熟練した愛撫のように、決して急がないし荒々しくもない。そこにある炎は、あらゆるものを黙々と受け入れ、呑みこみ、赦していくみたいに見えた。ほんとうの家族というのはきっとこういうものなのだろうと順子は思った。 ・カラオケバーでビーチボーイズの「サーファーガール」を歌ったりした。 ・カーステレオのボリュームを上げた。曲は「言いだしかねて(I Can't Get Started)」だった。「ハワードマギーのトランペット、レスター・ヤングのテナーサックス」とさつきは独り言みたいにつぶやいた。 ・曲はこれもまた懐かしいエロール・ガーナーの「四月の思い出」にかわった。 ・持参したウォークマンでニミットから借りたベニー・グッドマン・セクステットのテープを聴き、本を読んだ。 ・たまに、月に一度ぐらい、妙な時間に目が覚めて、ひどく不安な気持ちになることふぁあった。そういうときには机に向かって無理に仕事をするか、あるいは起きていられなくなるまで酒を飲んだ。

    0
    投稿日: 2025.08.30
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    著者、村上春樹さん(1949~)の作品、ブクログ登録は8冊目。 本作の内容は、BOOKデータベースによると、次のとおり。 ---引用開始 1995年1月、地震はすべてを一瞬のうちに壊滅させた。そして2月、流木が燃える冬の海岸で、あるいは、小箱を携えた男が向かった釧路で、かえるくんが地底でみみずくんと闘う東京で、世界はしずかに共振をはじめる…。大地は裂けた。神は、いないのかもしれない。でも、おそらく、あの震災のずっと前から、ぼくたちは内なる廃墟を抱えていたー。深い闇の中に光を放つ6つの黙示録。 ---引用終了

    61
    投稿日: 2025.08.24
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    (感想を書くのはこの本で丁度1000冊目) 1995年の阪神淡路大震災をモチーフとした地震にまつわる短篇集。連載は1999年7の月(ノストラダムスの大予言でお馴染みの恐怖の大王が降ってくる月)の翌月から12月まで、プラス書き下ろし一篇。 村上春樹らしいといえばらしいような。 ラストの「蜂蜜パイ」と「アイロンのある風景」がよかった。沙羅(友人の子)と淳平の間で語られる、熊のくまきちととんきち(淳平本人も途中で間違えるが「とんちき」ではない)の話がとてもよい。 表題作になっている「神の子どもたちはみな踊る」が小説的には一番凝っているのだと思うけれど、「蜂蜜パイ」中の言葉を借りれば、「小説的展望」はあっても共感はしにくい内容か。宗教二世の悩み、という点では、安倍元総理襲撃事件を思い出してしまった。

    36
    投稿日: 2025.07.31
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    「UFOが釧路に降りる」 そりゃそうなるよねという展開。妻に捨てられ、休暇を取って北海道に向かう無難な男・小村。なぜか後輩に謎の木箱を託され、釧路にいる妹に渡してほしいと頼まれる。待っていたのは妹とその友達、で案の定、その友達と寝かける。 「皮だけでできている鮭がいるといいのにってよく言っていたわ。だから中身なんてない方がいい、というケースだってあるかもしれない」 でももし仮に皮だけでできた鮭がいるとしたら、その鮭の中身は皮そのものになるということじゃないのか? 箱の中身を見なかったことで、自分の中身みたいなものも気付かず捨ててしまったのでは?という女の冗談に対し「圧倒的な暴力の瀬戸際」にたつ小村。図星をつかれたのかな。 『アイロンのある風景』 家出少女と冷蔵庫嫌いな焚き火のおっさん。空っぽで、軽薄で、焚き火が消えたら一緒に死のう。その時が来たら起こしてね。 『神の子どもたちはみな踊る』 宗教二世が誰もいない夜の野球場で踊る。美貌の母は神の使いとして、被災地に物資を運ぶ。「神が人を試せるのなら、どうして人は神を試してはいけないのだろう?」。

    1
    投稿日: 2025.07.26
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    地震が起きると現地の人や現地の被災状況がテレビに映し出されてどうしても現地のことばかり考えてしまうけど、別れた夫が住んでいるとか元々住んでいたとかその時現地にいなくても関係のある人は沢山いるんだなと改めて思った どの短編の主人公も皆して何かに揺らいで何かを抱えている 地震の被害のように見て分かるものではない そんな対比があるのかなと思った アイロンのある風景とかえるくん、東京を救うと神の子どもたちはみな踊るが好きだったな

    1
    投稿日: 2025.07.07
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    6編の短編からなる短編集。文庫本の最後に、各短篇の「初出」が書いてあるが、その全体が 連作『地震のあとで』その一~その六 と紹介されている。 この「地震」は、阪神淡路大震災であるが、地震が起こったのが、1995年の1月であったのに対して、6編の短編のうちの5編が「新潮」に掲載されたのは、1999年8月号から、12月号までであり、地震から4年が経過している。このタイムラグが何を意味するのかは私には分からない。 「地震のあとで」という連作であるが、6編の短編小説に、阪神淡路大震災はメインのモチーフとして登場しているわけではない。むしろ、たいていの作品の中では、「どこかに出てくる」といった程度の扱いである。そういう扱いになっている理由も私には分からない。あれだけのことがあったけれども、それでも、時間は流れているのだということを示したかったのかもしれない。 この短編集は、これまで読んだ村上春樹の短編集の中で最も好きになった。特に「タイランド」と「蜂蜜パイ」が好きだ。 「蜂蜜パイ」の最後の部分は下記のようなものだ。 【引用】 これまでと違う小説を書こう、と淳平は思う。夜が明けてあたりが明るくなり、その光の中で愛する人々をしっかりと抱きしめることを、誰かが夢見て待ちわびているような、そんな小説を。でも今はとりあえずここにいて、二人の女を護らなくてはならない。相手が誰であろうと、わけのわからない箱に入れさせたりはしない。たとえ空が落ちてきても、大地が音を立てて裂けても。 【引用終わり】 ここに書いてあることの意味は、少し補足しなければ分かりにくいとは思うが、補足をして中身が分かるようになることが大事なことではない。 「大地が音を立てて裂けても」は地震を示すのだろう。たとえ地震が起きて大地が裂けても自分は愛する人を護るし、夜明けの光の中でその愛する人をしっかりと抱きしめることがもうすぐ出来るのだという希望を持ち続けている人がいることを小説で示そう、という決意なのだろうか。 この部分は、とても美しい。

    21
    投稿日: 2025.06.16
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    現実世界の象徴としての野球場、村上春樹らしさが凝縮された全6話でした。長編にはないユーモラス全開の短編集です。

    1
    投稿日: 2025.06.15
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    10年以上前に読んだ短編集の再読。「神の子どもたちはみな踊る」「かえるくん、東京を救う」という印象的なタイトル以外は何も覚えていなかったので楽しく読めた。世界の脆さや危うさが感じられる不思議なストーリー展開だが、どの短篇も「素材」という感じしかせずに物足りなかった。前回読んだときもあまり感心しなかったので覚えていなかったのかも知れない。再読したのは、TVドラマで取り上げられていたから。ドラマの中で面白かったのは「かえるくん、東京を救う」だが、この回は原作の内容からは離れていた。

    7
    投稿日: 2025.06.08
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    ⭐️3.5 初の村上作品だが、文体が結構好きだった。けど下ネタが好きなのか全作品に出てきて少し合わなかった。

    0
    投稿日: 2025.06.06
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    村上春樹に少し苦手意識があったけど、これはすんなり自分の中に入れられた。違いはなんだ? ドラマが放送されるということで読んだ。 「かえるくん東京、を救う」も「神の子どもたちはみな踊る」もよかった。 村上春樹の本当に表現したいことが理解できたかは定かではないけど(というか多分できていないけど)、そういう分かりえる感情ばかりではないし、震災がどう誰に影響するのかも分からないし、何をもたらすかはわからないし、分からないことだらけなんだよなと思えた。 分からないことはなるべく面白い方に考えて、ユーモア溢れて生きたいなと、かえるくんを知って思った。 「かえるさん」を必ず「かえるくん」と訂正するのが好き。

    1
    投稿日: 2025.05.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    テレビドラマを機に原作も読んでみた。 ドラマは「続・かえるくん東京を救う」というオリジナルの物語で幕を閉じたので、寧ろ原作はどうなっているのか気になった。 原作の最後の短編 「蜂蜜パイ」 めちゃくちゃ良い話じゃないか。 ドラマで出てきた箱も登場するし、これをドラマの最終話にしなかったのはなぜなんだろう? なぞ。 ただ、岡田将生くんが演じた小村は原作より好きでした。

    4
    投稿日: 2025.05.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    NHKでやっていたドラマは見逃しましたが笑…面白かった!6つの短編からなる物語で、阪神淡路大震災という共通テーマはあるものの、直接的には繋がっていない。 特に好きだったのは、「アイロンのある風景」「タイランド」「かえるくん、東京を救う」かな UFOが釧路に降りる:妻が実家に帰り離婚。釧路に小箱を運ぶ男の話 アイロンのある風景:火を囲う人々 神の子どもたちはみな踊る:新興宗教の信者2世だった主人公が生物学的父親を追って、一人踊る タイランド:タイの休暇で水泳をしながら夢の予言をされる かえるくん、東京を救う:かえるくん! 蜂蜜パイ:春樹〜だけど、あまり好きじゃなかったな笑。大学時代からの三角関係が自分に落ち着く話 「アイロンのある風景」 …順子は焚き火のにおいに包まれて目を閉じていた。肩にまわされた三宅さんの手は大人の男にしては小さく、妙にごつごつとしていた。私はこの人と一緒に生きることはできないだろうと順子は思った。私がこの人の心の中に入っていくことはできそうにないから。でも一緒に死ぬことならできるかもしれない。(p.77) 「神の子どもたちはみな踊る」 …体がいくつもの図形を描いた。そこにはパターンがあり、ヴァリエーションがあり、即興性があった。リズムの裏側にリズムがあり、リズムの間に見えないリズムがあった。彼は要所要所で、それらの複雑な絡み合いを見渡すことができた。様々な動物がだまし絵のように森の中にひそんでいた。中には見たこともないような恐ろしげな獣も混じっていた。彼はやがてその森を通り抜けていくことになるだろう。でも恐怖はなかった。だってそれは僕自身のな中にある森なのだ。僕自身をかたちづくっている森なのだ。彼自身が抱えている獣なのだ。(p.109) 「タイランド」 …「あなたは美しい方です、ドクター。聡明で、お強い。でもいつも心をひきずっておられるように見える。これからあなたはゆるやかに死に向かう準備をなさらなくてはなりません。これから先、生きることだけに多くの力を割いてしまうと、うまく死ぬることができなくなります。少しずつシフトを変えていかなくてはなりません。生きるここと死ぬことは、ある意味では等価なのです、ドクター」(p.142) 「かえるくん、東京を救う」 …みみずくんのような存在も、ある意味では、世界にとってあってかまわないものなのだろうと考えています。世界とは大きな外套のようなものであり、そこには様々なかたちのポケットが必要とされているからです。…(p.161) …かえるくんは立ち上がり、にっこりと微笑み、するめみたいに平べったくなって、閉じたドアの隙間からするすると出ていった。片桐はひとりで部屋の中に取り残された。テーブルの上に湯飲みが二つ残っていたが、それいあいにかえるくんが部屋に存在したことを示すものはなかった(p.167) …ひどい人生です。ただ寝て起きて飯を食って糞をしているだけです。何のために生きているのか、その理由もよくわからない。そんな人間がどうして東京を救わなくてはならないのでしょう?」 「片桐さん」とかえるくんは神妙な声で言った。「あなたのような人にしか東京は救えないのです。そしてあなたのような人のために僕は東京を救おうとしているのです」(p.171) 「でもそのかわり、かえるくんは損われ、失われてしまった。あるいはもともとの混濁の中に戻っていった。もう帰ってはこない」(p.186)

    2
    投稿日: 2025.05.13
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    最近nhkの夜のドラマで始まり、UFOが釧路に降りる とアイロンのある風景 まで見たところで一旦止めまして。 アイロンのある風景はすごく印象に残っていて過去に読んでると確信しましたが、UFOの方がよくわからず、、、改めて再読しました。 私の中ではタイランドとアイロンのある風景の二つが圧倒的に好きですが、最期の書き下ろしの蜂蜜パイがなんだか春樹にしてはほんわかしていてそれもまた珍しく感じる作品。 こう、結局好きだからどーしてもいいと思ってしまうwまさに推しなんですね。 今まで春樹の本がドラマや映画になるとどうしても今一つの感情になっちまうのですが、これからドラマ後半みてみます。なんでも後半戦は時間が今にズレ込んでるらしい。(前半2作は阪神・淡路大震災の時期のまま) あとはアイロン~ででてきたジャックロンドンの焚き火を今から読みます。

    5
    投稿日: 2025.05.11
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    救いがあるのか、ないのか、よくわからない。救いというものをそもそも意識した小説ではないのかもしれない。 地震という人間の力ではどうによならない出来事によって、震源地から離れて生きている登場人物にも影響が及んでいる。これまでの日常の歯車が狂ったり、壊れたりしている。しかしそれが悪い影響だけなのかと言われたらそうでもないのかもしれない。 ただ不安にさせられることを言われたり、それを回収されることなく放置されたりするので分かりやすい救いのようには感じられない。 ドラマを見たのでいくつかの作品は映像を思い出しながら読むことになった。映像の手助けがなければさらに混沌とした意味のわからない物語として読むことになったと思う。かえるくんが指を一本立てて訂正するのは毎回あったのかな? 映像にはなかったが、蜂蜜パイの物語は唯一、主人公がこれからの二人を護る、3人のバランスに戻り前に進むという意思が感じられ希望のようなものがかすかに見えた。

    8
    投稿日: 2025.05.11
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    3回目 NHKでドラマ化されるというので事前に読んでみた。それぞれ時代設定などが変えられているし、かえるくんなどは「続」になっていて主人公の年齢もふくめてずいぶんストーリーは変わっている。だから、映像は映像として楽しむということでよくて、原作と比較することにはあまり意味がなかった。気になったのは、原作には割と下ネタとかちょっと笑えるシーンなどもあるのに、映像ではそのあたりがほぼ削除されているということ。どうも、村上春樹を高尚なものに仕立て上げようとしているのではないかと思われる。そうすることで、一般読者を遠ざけようとしている、敷居を高くしている、そんな感じがした。一部の熱狂的なファンが、一見さんお断りみたいに、未読者を近づけないようにしているのかもと邪推してしまう。村上春樹の本がこれだけ売れているのに、身近で読んだことがあるという人が圧倒的に少ないのだ。まあ、もっとも、自分の見ているドラマの話をして、私も見ていると話に乗って来てくれる人も少ないのだが。今回3回目になるのだけれど、読み返してみて印象に残ったものは、かえるくんと蜂蜜パイ。最近、宮田登の本で鯰男の話をだいぶん読んでいたからかもしれないが、かえるくんがすごく身近に感じられた。そして、蜂蜜パイの友情と恋愛、三角関係の話。これは永遠のテーマなのかもしれない。それとも、夏目漱石に対するオマージュだったのだろうか。好きな女性を友人に譲ってしまうというストーリー、そして結局は取り返すのだが、こういう話がシェイクスピアなども含めて他にないか、いろいろと読んでみよう。ドラマの話に戻ると、神の子どもたちの中のあの踊り、ちょっとこれはないよなあと思ってしまったのは僕だけだろうか。 2回目 23年前、阪神淡路大震災。本書はその経験をもとに書かれている。文庫は16年前の発行。まったくどの作品も覚えがない。いったい本書を購入後ちゃんと読んだのか。きっと読んでいるだろう。つまり印象に残る作品がなかったということだろうか。どうしてか。自分自身リアルタイムで震災を経験しているというのに。いや待てよ、16年前ならこうしてレビューを書いているはず。・・・なかった。どうしてか。・・・今回はいくつか印象に残った。トルストイやドストエフスキーを読んでいる「かえる」っていったい何者だ。耳たぶを食いちぎられた男はいったいどこに消えたのか。北海道まで運んだ箱の中には何が入っていたのか。(これと同じような質問をどこかでした記憶がある。ミクシィ。あれはいったいどうなったのか。)そして三角関係。「こころ」とはちょっと設定が違うか。最終的には、あるべき形にもどっていったのだろう。最初からそうあることはできなかったのか。「東京ラブストーリー」はどうだったか。「源氏物語 宇治十帖」はどうだったか。ふたを開けて待っている箱とは何か。そういえば体育館かどこかにたくさんの箱が並んでいたような記憶もある。ところで、服を着たままブラジャーを外すことが可能だということは知っているが、ズボンをはいたままパンツを脱ぐことは・・・どう考えてもできないよな。

    1
    投稿日: 2025.05.03
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    阪神淡路大震災が起こってから、寝食を忘れて地震の報道をテレビで見続ける妻。五日目に書き置きを残して家を出る。書き置きの内容は地震とは何の関係もない。あなたは中身が空っぽで、私に何も与えてくれない、というような意味。 村上春樹の作品では、妻や恋人が突然姿を消すことが多い。逃げられる方の男がそんなに酷い奴かというと、私にはそうも思えない。 何か、指し手を一手、間違えてしまったのでは?と思うことはある。むしろ、女の方が面倒臭い人間に思えることが多い。 「あなた、こんなに人が死んでるのに、よく平気な顔で日常生活を送れるわね」って、はっきり言えばいいじゃない? 「そりゃあ、被害に遭った人たちは気の毒だと思うけど、仕事には行かなくちゃいけないし、悲しくてもお腹は空くだろう?」とか、返すかな。 「あなたに決定的に足りないものは想像力だわ!」・・・まあ、あとは同じ結果になりますね。 故郷に帰れない事情を心に抱える人たち。三宅さん。さつき。ノルウェイ人。 三宅さんは自分の死をどこかで望み、さつきは「あの男」が死んでくれていたらいいのにと望む。 地震は人々に公平に、だが皮肉な運命を与えていく。 「生きることと死ぬことはある意味では等価」 似たような意味の言葉を、最近読んだ医療物で見た。 良く死ぬ事とは、良く生きる事。 「神の子」と言われて育った善也(よしや)。 ちょっと変わった名前だなと思って読んだが、ドラマで母親役の女優さんが名前を呼んだのが「ヨシュア」と聞こえて腑に落ちた。 なんとなく田端さんが名付け親なんじゃないかと思った。 どうして踊るのか、よく分からなかったです。ダンス・ダンス・ダンス。 かえるくんは、片桐の想像力の賜物なのか? そして、箱である。 小村が運んだ箱は、茶色い包装紙で包まれた小さな「骨箱」のようなものと書かれている。 三宅さんが閉じ込められる冷蔵庫は、大きさ的に棺桶を連想する。 沙羅が夢の中で入れられそうになる箱は・・・。 箱は中身を守ってくれるものであると同時に、中身を閉じ込めるものでもある。

    4
    投稿日: 2025.04.27
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    フランス・カナダ・ルクセンブルグ・オランダの合作アニメ『めくらやなぎと眠る女』を観て、直後にNHKドラマ『地震のあとで』第一話UFOが釧路に降りるも観た時点で、こりゃ原作を読まにゃなるまいと。 6編の短編集は初出『新潮』への連作『地震のあとで』その一〜その六 という事で各話通底してるのは阪神淡路大震災。 村上さんは神戸出身。 久しぶり(学生時代以来)の村上春樹。 思ったよりスッキリ、あまり悩まずに読めた。 そうは言ってもカエルくんの登場にはちょっと面食らったけど、とても魅力的なキャラクターだった。なんならミミズくんも憎めない。 そして冴えないおっさん片桐の哀愁が沁みる〜 最後の『蜂蜜パイ』は映像化には絡んでないのだが、個人的にいちばんグッときた。

    1
    投稿日: 2025.04.24
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    テレビ放送きっかけで読む。 あえて最後の結果を出さずに余韻を残し、読者に委ねるスタイル。 地震による終末感が下地にある。

    1
    投稿日: 2025.04.23
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    ドラマ化されたので再読。阪神大震災やオウム心理教の事件後、時間が経って書かれた短編集。 大震災、地下鉄サリン事件で人々の営みが変わり、経験しなくてもよいことを経験してしまった。地震やサリンで違う世界にきてしまったような不思議な感じを受けた。特に「かえるくん東京を救う」は、村上ワールドをとても強く感じた。

    8
    投稿日: 2025.04.13
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    阪神淡路大震災をテーマにした6つの短編が収録された小説。巨大地震という自然災害に対して、人々はどう感じ、どんな変化をもたらすのかを考えさせる。

    2
    投稿日: 2025.04.13
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    村上春樹の不気味な短編が好き。性にこだわり過ぎてるところは鬱陶しいが。 どれもよかったが、UFOが釧路に降りる、アイロンのある風景がとりわけ印象深い。箱の中身、気になる。

    2
    投稿日: 2025.04.13
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    NHKのドラマで村上春樹作品は?なんだろうと調べてみたら『地震のあとに』だった。 阪神淡路大震災後に神戸出身の村上春樹さんが著した短編集『神の子どもたちはみな踊る』をドラマ化するという。 地震をキーワードに紡がれる6つの物語。 地震をきっかけに無意識に潜む不安が夢となって顕れてくる。現実と非現実の中で彷徨う頼りない心。 前回読んだ時は、「かえるくん、東京を救う」と「蜂蜜パイ」が印象的だった。 「蜂蜜パイ」は実話なんじゃないかと思うくらいのリアリティがあり、明るすぎる結末にびっくりするくらいだった。 でも、今回は「アイロンのある風景」の余韻が残っている。焚火と死への誘い。でも、二人とも寒くて起きるだろう。それまで死と生の間をたゆたったとしても。 久しぶりの村上春樹の世界。

    104
    投稿日: 2025.04.07
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    「地震のあとで」震災から30年を迎える節目のドラマ化、 手持ちの本書を再読する。 1995年に発生した阪神淡路大震災の後、書かれたうちの4つの短編がドラマ化されるようです。 つまり 1995年2月というのはそのふたつの大事件にはさみこまれた月なのだ。不安定な、そして不吉な月だ。僕はその時期に人々がどこで何を考え、どんなことをしていたのか、そういう物語を書きたかった。..... コメントを見つけ重みが増す。 人の力ではどうしようもないことが世の中にあることを深く感じ、その時どうあればよいのかも考えさせられる。 村上春樹さん数冊読んだなかで一番好きな作品です。 「かえるくん、東京を救う」を読んで、作品の中に出てきた「アンナ・カレーニナ」と「白夜」を必死で読んだ、背伸びした自分を懐かしく思い出します。

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    投稿日: 2025.03.31
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    安定のハルキ節 本の概要 1995年1月、地震はすべてを一瞬のうちに壊滅させた。そして2月、流木が燃える冬の海岸で、あるいは、小箱を携えた男が向かった釧路で、かえるくんが地底でみみずくんと闘う東京で、世界はしずかに共振をはじめる……。大地は裂けた。神は、いないのかもしれない。でも、おそらく、あの震災のずっと前から、ぼくたちは内なる廃墟を抱えていた――。深い闇の中に光を放つ6つの黙示録。

    19
    投稿日: 2025.03.26
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    かえるくんと、蜂蜜が好きでした。村上春樹さんの本は久しぶりで、短編は初めて読みますが、同じく不思議ワールド、そして実は奥深く考えさせられます…。でも、そこが好きなのですがねσ^_^;

    1
    投稿日: 2025.03.18
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     一つ一つの話の背景に流れている、阪神・淡路大震災。抵抗しようにも抵抗しきれない強い力。その力で、人びとが震災以前から抱えていたのかもしれないものが表に出てきて、重くのしかかってくる。でも、重いものの中にあって、光や夢といったものを探ろうとしている。  読み進めていくうちに胸が重苦しくなったのだが、読み終わると、ホッとするような気持ちになっていたのが不思議だった。

    1
    投稿日: 2025.03.17
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    どの話にも阪神淡路大震災についてのことが間接的に描かれていました。 この震災について強く言及するというよりは話の中のほんのささやかな事柄としてとどまっている程度。 ただ、それがじわじわと一冊を読み通すことで心の中にリフレインのごとくじんわり残る感覚があります。 どの短編も読み応えがありおもしろかったです。 アイロンのある風景、蜂蜜パイは好きでした。

    1
    投稿日: 2025.02.27
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    震災後の人々の生活を描いた短編集。震災を皮切りに別れた人、出会った人、むすびつきが強まった人、色々な話が展開されるがその流れの中に存在する阪神淡路大震災。あの地震後というのは、あの事件後、あの出来事のように世界の様相が変わってしまった部分。我々も東日本大地震後、コロナ後と変わってしまった日常、戻らない日常の流れへの中に生きている。色んな段階で自分の人生と結びつきやすい作品集、焚き火の話とクマの話が、特に好き。

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    投稿日: 2025.02.19
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    2025年2月16日、あるYahoo知恵袋の回答で村上春樹があんまり好きじゃない人で「ノルウェイの森」が駄作と思ってる人がこの本はいいとすすめてたから。大震災とオウムの間をモチーフにしてるとか?

    0
    投稿日: 2025.02.16
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    阪神淡路大震災への想いがそれぞれの短編に著されている。 あれから、まだまだの災害を経ても私達はまたいろんな感情を抱えて生きてゆかなければならないんだ。 文章がとても洗練されていて文学を味わうということ身も心も満たされる思い。

    14
    投稿日: 2025.01.29
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    阪神淡路大震災からちょうど30年のタイミングで、この本を手に取ることができたことにご縁を感じる。『蜂蜜パイ』は名作。

    2
    投稿日: 2025.01.15
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    「めくらやなぎと眠る女」を観に行き、未読のお話があったため急いでこの本を買いに行った。各お話の登場人物に繋がりはないけど、大震災後のお話という共通点のおかげで、日本のどこかで同じ時にたしかに繰り広げられた少し不思議なお話感がありそこが好き。お気に入りは蜂蜜パイとやはり外せないかえるくん。

    1
    投稿日: 2024.11.16
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    個人的に好きだったものは 『タイランド』『神の子どもたちはみな踊る』 どの短編も孤独を抱えた人が主人公で、かつ問題も抱えてたりするのだけれど、終わり方がどれもほんのちょっと明日(生きる)というものが見えるような感じのするものであったと思う。それは『タイランド』の会話で「生きることと死ぬることはある意味では等価なのです」を表すかのように。 タイランドは印象に残るセリフが多かった。「生きることだけに多くの力を割いてしまうと、うまく死ぬることができなくなります」「今は我慢することが必要です。言葉をお捨てなさい。言葉は石になります。」 神の子どもたちはみな踊るでは善也の踊り出す描写からの終わり方が好き。

    23
    投稿日: 2024.11.05
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    6作品の中でも特に『蜂蜜パイ』がよかった。 「人生の歯車がかちりという乾いた音を立ててひとつ前に進み、もう元には戻らないことが確認されたのだ」この一文を前向きに捉えるか否か。 きっと気付いていないだけで、人生は歯車だらけなんだろうな。

    0
    投稿日: 2024.10.26
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    #65奈良県立図書情報館ビブリオバトル「10年後にまた読みたい本」で紹介された本です。チャンプ本。 サンジョルディの日にちなんで2部制の内の1部。 1部は通常のビブリオバトル、2部は奈良県内の書店員さんによるエキシビジョンマッチでした。 2016.4.16 https://m.facebook.com/events/1701471486762147?view=permalink&id=1715044465404849

    1
    投稿日: 2024.09.29
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    村上春樹先生の作品、初挑戦です!はっきりとは理解できないのに、不思議と読了感の良い作品だった。どの作品にも楽器を鳴らし終わった後の音の余韻みたいなものを感じた。 頭で理解する読書ではなく、心で感じる読書だった。今まで読んだ短編集の中でも、グッと心に残るような作品。詩を読んだような、感覚に近いかも。結末がしっかりしている作品以外の良さを感じることができた。

    37
    投稿日: 2024.09.25
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    映画『めくらやなぎと眠る女』が良かったので、『螢・納屋を焼く・その他の短編』と合わせて再読。 これは大分昔に読んでいたが、『かえるくん、東京を救う』以外はほとんど覚えていなかった。 阪神・淡路大震災後に書かれた短編集ということで、すべての短編になんらかのかたちで震災が描かれる。 震災について直截描くわけではない。だが記号的に配置されてるわけでもない。確かに大きな不条理が降り掛かったのだ、という影が作品全体に張りついていた。 その記憶も平成の大きな傷跡として消え去るわけでもない。東北や能登の震災と新たな災禍として再び浮上するような感覚がある。 十数年ぶりに読んでそんな感覚を抱いた。

    2
    投稿日: 2024.09.19
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    元々、村上春樹さんの作品はあまり興味をそそられず、読んだことがなかったのですが、この本の記事を読んでなぜかすごく興味がわき図書館へすぐ行きました。 短編集なので、飽きずに最後まで読めました。 かえるくんの話しと蜂蜜パイの話がとても好きです! 他の村上春樹作品も読んでみようと思います!

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    投稿日: 2024.09.14
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    かえるくんの話が特に好き 誰も見てない、誰にも評価されない場面で頑張ってる人はたくさんいるよね。 アニメ映画もとても面白かったです。

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    投稿日: 2024.09.01
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    きっとこの短編集は読んだはずなのだが、全く記憶に残っていなかった。タイランド、蜂蜜パイといった日常に近い短編の方が、阪神淡路大震災を意識の淵に置いた作品より読みやすかった。故郷を捨てあの揺れを体験できないまま廃墟を見つめることはとても苦しいことであろう。しかしあの震災を契機に世界は今につながる軋み始めたことをしっかりと思い起こさせる力があった。

    2
    投稿日: 2024.08.29
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    とりあえず読みだした。阪神淡路大震災を受けての短編集だった。どの短篇も好み。みんな地上や人、故郷を拠り所としていたのに、どこかその拠り所が壊れやすいものと知って、生活が変わってしまう…そんな感覚だった。しっかりと拠り所とする場所、物そして人を見つけたい。

    2
    投稿日: 2024.08.05
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    阪神淡路大震災にまつわる物語。 村上短編集の中では珍しく、相性の悪い作品がなくどれも楽しんで聴けた。 「蜂蜜パイ」は熊のお伽話がとにかく記憶に残った。村上春樹作品の中ではかなり好き。 「タイランド」も静謐な空気が流れていて好み。

    2
    投稿日: 2024.07.26
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    大大大好きな『輪るピングドラム』に、この本に収録されている『かえるくん、東京を救う』が登場するので気になって読んだ 女性の描き方が嫌だった記憶だけある、もうあんまり覚えてないから今度ちゃんと読み返したい

    3
    投稿日: 2024.07.02
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    自分が村上春樹にハマったきっかけの1冊。村上春樹の短編集には好みでない作品がいくつか入っていることが多いが、これは全ての作品が心に響いた上に、短編の掲載順も自分好みだった。特に好きな作品は「神の子どもたちはみな踊る」と「タイランド」。

    4
    投稿日: 2024.06.28
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    作者の短編集読み漏らし④ 6つの短編どれも、背後に神戸での大災害が起こっているらしい、ある種繋がった作品世界。 単純な救いがある訳でもなく、孤独と向き合うような静かな作品が並ぶ。 『UFOが釧路に降りる』は、神経が逆立つ様な名作と感じる一方、『蜂蜜パイ』は個人的に不快が勝り、突拍子も無い設定でも謎の納得感を与える作者にしては少し珍しかった。

    7
    投稿日: 2024.06.24
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    阪神淡路大震災や当時の世相から着想を得たのだろうか。無関係にしかみえないもの同士が共振し、自分の大事な何かを揺らがされたような気がする。

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    投稿日: 2024.05.30
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    どの短編にも「震災」という要素が何らかのかたちで組み込まれており、書かれた年代を考えると阪神淡路大震災のことに想いを馳せていたのだろうと想像できる。隠喩が隠されているような台詞や展開やモチーフが多く、オチについても読者に解釈を委ねるような、良く言えば開かれた、悪く言えば不明瞭な終わり方が多い。いや終わり方どころか進行もなんだか曖昧模糊な印象だ。村上春樹らしいと言えばらしいので、こういうのが好きな方には刺さるだろうなと思う。なので一応自分なりにどういう意味なのか考えながら読んだので、一遍ごとの感想も下記に残しておきます。長編『ねじまき鳥クロニクル』や『海辺のカフカ』に近いテーマもあると感じたし、『すずめの戸締まり』に影響を与えた短編も読めたのでそれは収穫でした。おそらくは直接的に書くことを避けることで、震災の恐怖や悲しみを予感のようなかたちで均一化して残す、という意図があるのでしょう。「悲しい」という感情をそのまま描かないことで、より悲しさを伝えることが文学には出来る。そうして見るとこの作品集はまさしく”村上春樹らしい”文学的な短編集だと思います。 「UFOが釧路に降りる」 震災が起き、実家へ帰ってしまった妻。そのまま「二度と会いたくない」と言われ離婚をすることになった夫。彼が運んだ箱のなかに入っていた物が「自分」だったのなら、彼はいまよりさらに空っぽな存在となったということであり、同時に新たにこれから詰め込むことが出来る「生まれたばかりの状態」に戻ったということなのかな。 「アイロンのある風景」 茨城県の海岸沿いに住む女性と、流木で焚き火をする男性との会話の中には震災の記憶が背景としてうっすらとあり、主人公は自分のことを「からっぽ」だと感じている。「UFOが釧路に降りる」と似たテーゼを込めているのだろう。終盤でふたりは”真剣に”死について考え、焚き火が消えたら死ぬことを実行に移そうと言って幕を閉じる。しかし焚き火が消えるということは、寒さで目を覚ますということでもあり、これまた生まれ変わることを意味してるのかなーと思った。 んーでも、「描いたアイロンはアイロンではない」と言ってたし、また別の意味合いもありそう。わからん。 「神の子どもたちはみな踊る」 信仰についての話。あと野球についての話。読みながら『海辺のカフカ』の短編版みたいな内容だと思った。善也が父親らしき男の影を追いかけたのは何のためだったのか、という点がこの話のフックであり、おそらくテーマにも繋がっているのだろう。父親を探すことはイコール神を探すことである。しかし善也が父親(=神)に出会うことはない。彼は神を見失う。母親に性欲を抱くことは罪の象徴ではあるものの、それは同時に父親への嫉妬心から来るものだ。オイディプス症候群。だから父親を見失った瞬間に善也は信仰から解放される。母への葛藤もおそらくあのとき消えたのだろう。そうしてそれまで抱えていた父や母といった”偶像”への信仰は消え去り、野球をすること、踊ること、かえるのように身体を動かすことが、彼にとっての信仰となる。神は外部では無く善也の中にこそ存在しているのだ。時代的にオウム真理教の事件を連想するが、この短編においては、いわゆる「宗教2世」である善也が自身の神を見つけるところまでを描いている。 「タイランド」 失ったものと、固まった心。何故生きていかねばならないのかという問いを経て、そこに意味は無いという答えに行き着く。その答えはひどくありきたりなものだなと感じるけれど、そこに向かうまでの道程が妙に詩的でつい「良いこと言うなあ」という気持ちになりそうになる。でもやっぱりありきたりだし、すこし投げやりだ。 「かえるくん、東京を救う」 『すずめの戸締まり』の元ネタのひとつ、と言われているらしい。話の筋は唐突に現れた2メートルくらいの大きな蛙「かえるくん」にミミズくんによって引き起こされる「地震」を止める手伝いをしてほしいと頼まれた男の顛末を描くというもの。「ミミズくん=地震の象徴」という点や、起こる前に地震を止めるという展開、人の言葉を解する生き物、夢のような場所で解決されるという点、などなど確かに共通項が多い。 主人公の男は誰からも注目されず、むしろ軽んじられながら40年間生きており、しかし誰かを憎むことも、かと言って執着することもなく、たんたんと自分の人生を歩んできた。それはおそらく彼が「どこにでもいる、誰でもない」存在の象徴ということを意味しているのだろう。そして彼のような存在に社会は支えられており、可視化されず、顧みられることも無いレベルの犠牲の上に人々の安心した生活は成り立っているということか。「かえるくん」は夢の中でミミズくんと戦い、地震を止め、震災が起こらなかった「いま」を作り出す。だから「かえるくん」が”損なわれて”しまうのは必然的な流れだ。だってこれは犠牲についての話だから。男は「かえるくん」のことが好きだった。そのような犠牲によって社会が形成されていること。彼らに対する哀悼と慈しみの感情が男の中にはあり、自分の中にその感情があることを見つけ、男は眠りにつく。 『すずめの戸締まり』ではさらにその先の救いを、「自分を抱きしめるのは自分自身であり、常に、すでにその愛は存在している」ということを描こうとしていたと思うのだけど、それはまた別の話。 「蜂蜜パイ」 主人公の職業が小説家であるという点を考慮すると、ダイジェストで人生を見せていく構成は意図的なものだろう。作中でもそれに近い台詞を言っているし、小説を書くこと、短編を書くこと、物語を物語ることを作者である村上春樹がやや俯瞰的に見つめて、その意味を咀嚼するように描かれた話、のような気がした。そうしてラストを読むと、自身の人生は語ることによってかたちを変え、より希望のあるものにできる、というとても前向きなテーマが受け取れる。ちょっとポジティブに過ぎる結論であんまり好きではないのだけど、作者が自身にとってのセラピーみたいな意味づけで書いたのだとしたら、これもありか、と思えた。

    8
    投稿日: 2024.05.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    村上春樹の小説は面白いのは面白いんだけど、触感がツルンとしているから、どんなに良くても★は4つと決めているw ただ、これは★5つ(^^)/ というのは、読んでいて感じる触感があるからだ。 あー、小説だなぁーっていう感じ? そこがいい。 それを感じたのは、1話目の「UFOが釧路に降りる」。 主人公の小村が何に巻き込まれているんだか、別に何にも巻き込まれていないんだかわからない、人を食った展開にザワザワっとするんだよね。 最後に、小村の胸に指先でまじないのようなものを描いたシマオさんが、「でも、まだ始まったばかりなのよ」と言うのも小ジャレているし。 なにより、胸に女性の指を感じるような錯覚を覚えて。 思わず、ニヤニヤしてしまった(^_^;) 2話目の「アイロンのある風景」は、砂と風を感じる。 椎名誠の『あやしい探検隊・北へ』のあの感じ(^^ゞ 厭世感?、諦観?、達観? オレはオレ/わたしはわたし、世間は世間? 選挙なんて行くか、ばーか…、みたいな(爆) そういう優しさ、お気楽さ。そして、悔やみきれないなにか。 もしかしたら、ちょっとうらやましいのかもしれない(^^ゞ 3話目、「神の子どもたちはみな踊る」は、『1Q84』の牛河が『1Q84』の主人公になったような話(?)。 読んでいて、なんだか薄気味悪くなってくるところは好み。 ていうか、村上春樹でなく村上龍が『1Q84』を書いたらこういう感じになるのかも?w 4話目、「タイランド」も宗教…、というよりスピリチュアル? というか、東南アジアとかインドとかで、この手の占いで気づかぬ間にボラれてることは普通にありそうだ(ーー;) 5話目の「かえるくん、東京を救う」は、まさにThe 村上春樹って感じ。 村上春樹って『ノルウェイの森』を出すまでは、こういうポプな小説を書く作家というイメージだったように思う。 ていうか、村上春樹の本質って、こういうポップさにこそあるんじゃないのかな? ただ、同時に「僕が…」、「僕が…」的なナルシシズムが強烈にあるから。 同じようにナルシシズムの強いファンたちから、「それこそが村上春樹の妙であり、ボク/わたしが求める村上春樹」みたいに受け取られることで、それが世間での村上春樹評みたいになっているけど。 でも、そのポップな部分というのは、齢を経て、あるいは時代を経て、いろいろ変わっていったとはいえ、今でもあるんだと思う。 もっとも、最近は徐々に時代から遅れ始めているよーな気がするしw なにより、ユーモア精神がなくなってきているから、ポップがポップじゃなくなってきている面が多少ある。 ただ、ポップじゃなくなって枯れた村上春樹というのも、それはそれで味なのかもしれない(^^ゞ 『フクロウは黄昏に飛び立つw』から始まって、『ねじ巻き鳥クロニクル』、『1Q84』、『ノルウェイの森』、そしてこの『神の子どもたちはみな踊る』と読んできて、だんだん気づいてきたのは、村上春樹の小説の多くに含まれている、著者特有のおフザケである「茶化し」だ(言ってみれば、村上ギャグw)。 「茶化し」というとビートルズだけど、村上春樹はリアルタイムのファンなわけで。てことは、ビートルズのそれをわかっているはずだし。また、その影響を絶対受けているはずだ。 つまり、村上春樹の小説には茶化しや皮肉、あるいは毒がたぁーーーっぷりと含まれていることを意識して読むことが必要で。 それらを選り分けないで丸呑みしちゃおうものなら、たちまち、甘ぁーーーいナルシシズムの穴に陥ってしまうということなんじゃないだろうか?w 村上春樹の小説を読む人は、『1Q84』の登場人物である青豆が思う、 “そこにあるのはある種の病を到来するのを暗示するような暗鬱さだ。それは人の精神を芯から静かに蝕んでいく致死的な病だ。(中略)ここには間違いなく何か健全でないものが含まれている。”ということは、常に頭に入れておいた方がいい(^^)/ なぜなら、人は、“何か健全でないものが含まれて”いて、“人の精神を芯から静かに蝕んでいく致死的な病”が内包されているものにこそ惹きつけられるからだw 6話目、「蜂蜜パイ」は、これぞThe 小説って感じのお話。 それも、かなりド定番で、くっさーーーい小説(^^ゞ 臭イイ小説と言った方がいいかな?w 村上春樹の小説を読んでいる人ならお馴染みの村上春樹オールスターズともいうべき登場人物が出てきてw、読者の期待に沿って話が進行していく。 だからこそ、これはThe 小説とも言うべき、良い小説になっている。 ストーリーの中で、ブラジャーがクスっと笑えると同時に、上品な色気を添えるいいアクセントになっていて。 そこがニクい!(爆)

    11
    投稿日: 2024.05.02
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    表題作が一番面白かった。 何と言っても笑える面白さだからだ。 新興宗教を題材にしていること、そして阪神淡路大震災の後に書かれたという時代背景からもオウム真理教をベースにしていることは間違いないだろう。 宗教を深く信じている人を外側から見るととても滑稽である、ということを描きながらも、また全ての人間の営みは同じく滑稽なのではないかという気持ちにもさせてくれる。

    0
    投稿日: 2024.04.29
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    阪神大震災をモチーフにした物語りたちということでずっと気になっていた。 直接的ではないものの、みんなどこかに震災の影を潜ませていて、完全な当事者でない人たちにとってもあの震災は何かしらの影響というか爪痕を遺している気がした。それは自分も含めて。 村上春樹っぽくない登場人物もいたりして、新鮮だった。 最後に希望が、こんなに明らかな形で希望が提示されている村上春樹作品も珍しいのではないかと思ったけれど、とても晴れ晴れしく嬉しかった。 『運命』の第四楽章のような、思い切り、てらいなく希望を示されるっていうのは嬉しいんだな。

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    投稿日: 2024.04.25
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    最後のは2人の男と1人の女という小説家なら一度は取り扱いそうなテーマ。 文章は日常的で具体的だけど、決心に至る男の心理は直接的には触れることなく描写している間接的な感じが日本的な美しさのように思えた。

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    投稿日: 2024.04.09
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    何もかも放り出したい時。 世界なんか壊れてしまえばいいのに。 ふとそんなことを考える時。 それが実際に起こると、 阪神淡路大震災。 人間の小ささを感じる。 一度の地震により、一瞬で崩壊。 こちらの本ではさまざまな視点から、 有像無像を交えた物語集。

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    投稿日: 2024.03.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    かえるくん…。地震にまつわる不思議な短編集。村上春樹氏の本は天の邪鬼的な理由で読んでこなかったのだが、読んだらめっちゃ面白いやないかーい!

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    投稿日: 2024.03.02
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    どうしても女性の作家さんの作品の方が読みやすく偏りがあるのでとりあえず久しぶりの読書の1冊目として村上春樹さんの本を読んでみた。 不思議な世界観と短編ならではの良さが感じられその点では好みだった。ただ性的な描写が多すぎて辟易とした。

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    投稿日: 2024.02.29
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     1995年1月に起きた大地震を背景に異なる6つの物語を描いた短編集。6つの物語は1995年1月阪神淡路大震災後の生活を描いた作品である。中には同年3年新興宗教団体「オウム真理教」が起こした地下鉄サリン事件をモチーフとして扱った物語もあった。物語の月日を見てみるとおよそ2月であることが分かり、震災以後事件以前が物語の背景であることがわかる。  どれも面白さを感じられなかった。再読する必要があるのかも知れない。

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    投稿日: 2024.02.06
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    阪神淡路大震災、という一貫した背景を持つ5本の短編からなっていて、短編集でありながら全体を通して人の脆さ、危うさといったメッセージが発信されているように思われた。相変わらず独特な世界観で、この作者はどれほどの想像力を持っているのか不思議なぐらいだ。

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    投稿日: 2024.01.27
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    村上春樹作品の中ではかなり好きな方。 友人は、村上春樹の女の書き方が嫌いなので読まないと言っていた。 それを思い出したが、この本はそこまで酷くないと思った。

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    投稿日: 2024.01.04
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    村上春樹さんは一文一文そのままゆっくり吸収したくなるような文章を書きます。この本は短編集で、それが伝わりやすいと思います。彼の文章のもう一つの特徴として非現実的なことをすごく現実的に書いているということがあり、それもよく伝わると思います。村上春樹の中では読みやすい方だと思います。あと、各編に少しだけ他の編と重なるところがあって読み返すたびに違った面白さがありそうな本です。

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    投稿日: 2024.01.02
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    長編を読もうかと思ったけど、スプートニクとノルウェイで……嫌になった。その前に、貴志祐介の作品を三冊も読んでいて……それも含めて、もう『女をモノ扱いする作品』に耐えられない。 なので、短編集を借りてみた。 さすがに短編はもう少し毛色が違うのではないだろうかと思ったが、同じだった。ただ、長編のような『ふわっとした夢の中のような感覚』というシーンは少なかった。 一つづつ感想を書く。 ・UFOが釧路に降りる 奥さんと離婚して北海道旅行に行った男が、若い女とやる話。 性に奔放な若い女性が出てくる。……そんなバカなと突っ込みたい。もしくは『奥さんが理由も判らずに家を出て行って、それに関心のない男』の話とも読める。 奥さんの事を思って結局出来なかったという話らしいが、なんか、最後まで出来ようが出来なかろうがする気だったんだろという気持ちにしかならない。 クマに襲われるのが怖くて、鈴を振りながらシた……というエピソードも語られるが。なんかもうこうなると、ただの『ギャグ』として読むものなのだろうか? ・アイロンのある風景 たき火を囲む話。たき火の表現やたき火を見つめる瞳は綺麗なのだが、キャラクターのエピソードが……好きではない。 主人公は女の子。その彼氏くんは下品で嫌だ。たぶん、ザ・男の子という感じの下品さ。ただ、この作品では他のキャラクターがそれを言い咎めている。ちゃんと『ダメだよ』と指摘しているキャラクターがいるのが良い。 主人公の女の子は家出少女。生理が始まって、陰毛が生え、胸が膨らんだら、父親が奇妙な視線になった……とある。それは『変化していく娘への戸惑い』なのか『性的な視線』なのかは書かれてない。でも、『戸惑い』なら、大半の父親が経験している事だろうと思う。それが嫌で父親が嫌いになって、勉強も出来ないから飛び出した主人公。母親、どこに消えた?としか思えない。でも、探さないでと言う手紙は母親に出したとある。母親には何も思ってない……わけないと思うんだけど。 最後におじさん。 これも妻も子供も置いて家を飛び出した家出人。 最終的に主人公とおじさんで死ぬ話になっているが、結局主人公は寝てしまう。暗におじさん一人で死にに行くような感じで終わっている。 主人公の父親との関係が気持ち悪くて……それさえなければ、たき火を楽しめそうなのにと思ったけど、もしかして父親が嫌だったから、代わりにおじさんを求めているという話なのだろうか。いや。それはそれで気持ち悪いな。うーぬ。 ・神の子どもたちはみな踊る 父親らしき人物を追いかける話。 性的な話満載です。宗教が性に結びつくのは必然とはいえ……もしかしてタイトルの『踊る』も性交の事を指していたりするのだろうか。 主人公はずっと『お前の父親は神様』だと言われて育つ。もちろん、そんな事は信じてなくて途中で『父親だと思う人の話』を聞かされる。その父親だと思う人は「コンドームをつけたから妊娠するはずがない」と逃げた。 コンドームの避妊率は百パーセントではありませんけど……。これもギャグで笑いどころなのだろうか? 母親への欲情を食い止めるために他の女の子を抱いたというのも……毎度毎度、この人ってこのパターンだな。でも、この作品は『好きな女=母親』なのが気持ち悪い。 さらに大学の時に付き合った女性は「大きなおちんちんをもった男の子を産みたい」と言う。最後にはずっと母親の傍にいて、『神様について』を説いていた男が実は母親に懸想をしていたと告白する。 オスの性欲とメスの性欲のオンパレードかというエピソードがこれでもかと、書かれている。 お腹いっぱいです。気持ち悪いです。さすが、本のタイトルにしてある作品。 村上春樹と言う人は、こういうエロ作品が好きなんだな。(棒読み) いや。エロだけを見るな。人間関係のあれこれをだな……とか、言われそうだが露骨なエロが連発してる作品でエロを見るなって無理。エロ抜きで書いてくれとしか言えない。 ・タイランド バンコック旅行をする女性の話。 最初に更年期障害が起きている事が書かれている。ん??と思ったけど、読み進めると、女性はおそらく『過去に子供を亡くしている』という事が示唆されていた。という事は、更年期障害のシーンは『もう子供を持てないよ』という事なのだと思った。 これはエロ系のエピソードがない……と思って読み進めたら、最後の最後に「ホッキョクグマの交尾」というエピソードを絡ませてきた。 いや。何で『何のために生きるのか』を伝えるために『北極熊の交尾』を入れるのか。ここまで、ホッとしながら良い話と思って読んで来た私の気持ちを返せ。 この作家の中では、『年の一度の性交では生きる意味がない』んだろうな。それくらいに『エロ』を重視している作家なのかなとしか。もう……ウンザリ。 ・かえるくん、東京を救う かえるくんが東京を救う話。タイトルそのまま。 カエルにしか見えない、かえるくんが主人公の元にやって来て「一緒に戦ってくれ」と訴える。主人公は夢の中で、かえるくんと一緒にみみずくんと闘う。 こう書くとファンタジー。そして、読んでいてもファンタジーだった。すごい。エロが一つもない。読んでいて苦痛がない。しかし、グロテスクな表現(蛆やみみずなどが身体に入る)はあるので、苦手な人は注意。いや。もしかして、これが性交なのか?身体の中に何かが入り込むのも女性として考えると性的ではあるけど、主人公は男性なのでその意図はなさそう。 個人的には虫はそこまで苦手ではないので、普通に読んでしまった。 かえるくんは『かえるくんではない』と変わっていくシーンが好き。本当は何だったのか。ファンタジーだけど、夢の話っぽいのでどうとでも好きに読める。 この短編集の中で唯一、ファンタジーらしいファンタジー。 ・蜂蜜パイ 友人がほれた女と結婚した話。 この人の作品でよくあるパターンのような気がする。本命に手を出せずに、他の人にとられる。ただ、この作品は他の女を抱くのではなくて、小説に没頭して小説家になる話だった。 惚れた女と友人は子供を作って、その子供の名付け親になり週に一度は4人で会うという奇妙な約束を守っている。 友人は他に愛人を作って離婚して、主人公に元妻と結婚してくれと頼む。……フラれた主人公が他の女を求める話じゃなくて、結ばれた友人側が他の女を求める話だったのかと思ってしまった。 最終的に主人公は惚れた女と結ばれるが……。それを子供に見られる。 ちょっと待て、それ、子供に見せちゃアカンやつ。母親は慌てているけど、主人公は淡々としていて赤の他人という事しか感じない。 でもその後に、自分たちはお膳立てされていたと気が付いて、結婚を申し込もうと思うのはもっと意味が分からない。 子供のことはあくまで『他人として』の関わりとしか見えない。そのせいか最後は『二人の女を護らなくてはならない』と書いてある。いや。守る女は一人だけ。子供に対して『女』という言葉を使うのは気持ち悪すぎる。 かえるくんが読んでいて楽しかった分、最後の最後でまた『やっぱりこの人はこういう作品なんだな』としか思えなかった。

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    投稿日: 2023.12.16
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    リズミカルで読みやすく、また、まるで自分がその場にいるようなハッとさせられるような描写が多くありました。 村上春樹作品を読むのは海辺のカフカに続き2作目だったのですが、心理描写で核となる部分はあえて人物の主観で書き切ることなく、その結果とられた行動や反応といった、表層で確認できる事実を書くことで、結果へ至るまでの過程に対する解釈や共感する部分を読み手に委ねている、押し付けがましくない書きぶりが彼の作品のいいところの1つなのかな、と思いました。分かるような気もするし、そうでもないような気もする文章を書くバランス感はどうやって取っているのか不思議です。

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    投稿日: 2023.12.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1編目を読みおわって、こんな感じの話があと5編か、、、。と思うが、慣れてきた頃に「タイランド」を読むとすごく胸にくるものがある。 「言葉をお捨てなさい。言葉は石になります。」 ニミットさんから学んだ言葉。 私的にはラストに持ってきて欲しかった。 かえるくん、東京を救ってくれてありがとう!

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    投稿日: 2023.12.03
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    阪神淡路(作品内では明言されていませんが)大震災後を共通設定とした6編の短編集。 タイの人気のないプールで、真冬の海岸で、現実の夢のはざまで、どのストーリーも自分とじっくり向き合う哲学的な作品です。でも優しい文体に気持ちが落ち着きます。特に好きだったのは海岸で焚火の火を起こす場面。少しずつ火が育っていく様子の描写は見事でした。

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    投稿日: 2023.11.30
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    表紙や扉絵がおしゃれ。短編集だけど、どれも奥底には阪神淡路大震災があり、他にも微妙にリンクした事柄が出てくる。 中では「アイロンのある風景」が、一番素直で鼻につくところもなく、読みやすかった(ただし下ネタ連発の啓介を抜きにして)。

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    投稿日: 2023.11.22
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    図書館で目に入り借りた。 非現実的な世界が描かれることの多い長編しか読んだことなかったけど、日常的なことが描かれる短編も面白かった。 それとやっぱり村上春樹の本なら男女が描かれる方が好きかも。

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    投稿日: 2023.11.17
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    「After The Earthquake」は村上春樹の同名短編集(邦題:『神の子どもたちはみな踊る』)に影響されているそうですが、どのように関連しているのでしょう? あの本はAlecがわたしにくれたんだけど、短編集の中で、災害が違う語り手の共通点として使われていることに影響された。それがキャラクターの人生の中心になっているわけじゃないんだけど、人生で起こる出来事に立ち向かうための動機になっているのが、興味深いと思ったの。『神の子どもたちはみな踊る』の登場人物が大変な紆余曲折を通り抜けていくところにも魅了されたけど、この曲では、誰かとの関係についての会話を思い出しているの。

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    投稿日: 2023.08.05
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    村上春樹だから「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない」的な構文が出るのかなと思って読んだら本当に出てきておかしかった。 落ちのない話ばかりだが意外に落ち着く。「地震」「熊」「箱」...死の影のようなものは確かにチラついていて、不安は決して消えないのだろうけど、登場人物がおおむね成功した方の人生を送っているせいか、ふわふわした読後感にひたることができた。 かえるくんは復活してほしい。 「UFOが釧路に降りる」  すべてのエピソードに決着がつかずいろいろと気になる。箱はいったい何だったんだろう。 「アイロンのある風景」  学業は決してよくなかった順子は、意外と小説の本質を捉えていたのではないだろうか。言葉にしたことで死のモヤモヤは焚火とともに燃え尽きたと思いたい。 「神の子どもたちはみな踊る」  自身のエロスに無自覚な母親で、「百年の孤独」の小町娘レメディオスを思い出した。父親?は本当に神だったのかUFOに連れ去られたのか。神様だとしたらずいぶんと小規模な奇跡だが。 「タイランド」  言葉にしてはいけないものは夢で溶かしてしまうしかない。ニミットの英語がきれいなのは、戦前に台湾の子供が教科書朗読のお手本に指名されたのと同じ理論だろうか。 「かえるくん、東京を救う」  アンナ・カレーニナを結末まで読んで比喩に使うかえるくん。片桐さんがちゃんと役目を果たしていてほっとした。悪い夢は夢であってほしい。  「白夜」を読んでみようと思う。 「蜂蜜パイ」  普通、成立しなさそうな三人の関係。皆がそれなりに幸せそうなのでそれでよい気もするが、やはり納得は必要なのだろうか。淳平は地震男と戦うことで「勇気」を取り戻せるのかもしれない。

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    投稿日: 2023.07.15
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    著者の作品は、すこし苦手意識がある。でも今回の短編集はすごく好きな作品があった。『タイランド』は外国の空気と、運転手の丁寧な所作と英語、車や音楽の話、心の中のしこりの話、それらがまとう空気感が心地よかった。また読みたいと思う。

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    投稿日: 2023.07.14
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     『東京奇譚集』『カンガルー日和』『中国行きのスロウボート』『回転木馬のデッドヒート』、そして本作で村上春樹の短編集は計5冊読んだことになる。  全体を通して読みやすくて村上春樹ビギナーにおすすめしたいのは『東京奇譚集』。その次点ということで★4.5。  after the quake  そう表紙に書かれるように、95年の阪神大震災を経て村上春樹が99年に雑誌『新潮』に連続掲載した短編を中心としてまとめられた短編集。ひとつのキーワードを軸に展開される短編の数々は、村上春樹の想像力の豊かさを改めて実感できた作品となっている。  今回印象的だった短編は「タイランド」。  少ない登場人物、主人公が持つトラウマ的経験、夢と精神世界、主題である阪神大震災がうまく絡み、さらにスパイスとして村上春樹らしいジャズの音色が添えられている。  ガイドのニミットが主人公に言った「言葉を捨てなさい。言葉は石になります」というセリフがとても印象的だった。

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    投稿日: 2023.07.09
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    2022年11月に公開された新海誠映画である「すずめの戸締まり」には、"みみず"が登場する。この"みみず"が、「神の子どもたちはみな踊る」に登場するのだと聞き(新海誠監督が、映画を観た視聴者が、大元はこの本ですか?と質問したことに答えたのだった気がするが、どこでそう聞いたから失念した)、この本を手に取った。いつ"みみず"が出てくるのかを期待しながら読んだ。"みみず"が出てこないところも全て面白かった。そして、そうか、新海監督もこれを読んだのだなと、ちょっと感慨に耽ったのだった。

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    投稿日: 2023.06.09
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    阪神大震災というあまりにも象徴的な出来事(神戸出身の著者にとっては尚更だろう)をモチーフにした6つの短編。 メッセージ性があるように見えて、相変わらず著者はそれを断定的には表現せず、読者の想像力に委ね、それを掻き立てる。 不吉な余韻をもって終る他の5編に比べ、最後の「蜂蜜パイ」は希望に満ちたエンディング。自身をモデルにした最終章に、震災を乗り越えて行こうという著者のポジティブな意志を感じた。

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    投稿日: 2023.06.08
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    心がざわざわして死に近くなっていたような時に先生から教えてもらい、初めてちゃんと読んだ村上春樹の本。

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    投稿日: 2023.06.04
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    1995年は日本にとって非常に暗いニュースが続いた年だ。 1月の阪神淡路大震災ではテレビから流れる映像 ー破壊された街のあちこちから炎が上がり、煙が天に昇って、高速道路はねじ曲がって地に落ちていたー を当時小学生だったけれど今でも覚えている。(テレビのニュースで今でも私の脳裏に焼き付いているのは阪神淡路大震災、911、東日本大震災だ) 日本中が自身の恐怖や悲しみやショックにまだ覆われている中、3同年月の地下鉄オウムサリン事件が東京で起きた。たまたま母は仕事が休みの日だったが、通勤していたら巻き込まれたかもしれないと思うと今でもぞくっとする。 そんな1995年の2月、日本国内外の色々な土地でのお話。 阪神での直接的に震災に巻き込まれた人はいないが 知り合いや家族がいる人 死んでほしいと思っていた人がいる人 特につながりがなく、ただニュースにくぎ付けになり急に夫の前から姿を消す人などが出てくる。 みんな震災のことはもちろん知っているし、意識にあるけれど、それと日常は別だ。人ごと。それは悪いことでもなく、ある意味当たり前のことなんだ。 突然消える、とか地底とか、宗教団体とか村上春樹の好き(?)そうなモチーフがみられる。 個人的には「アイロンのある風景」「タイランド」「かえるくん、東京を救う」がよかった。「かえるくん」は前半結構クスッと笑った。夢も村上春樹には結構よく出てくるなあ。 「UFOが釧路に降りる」「神の子どもたちはみな踊る」は村上春樹らしいストーリーだなと思った。よくわからない。神の~の「かえるくん」は何だったんだろう。 「蜂蜜パイ」は即興のお話の部分は結構好きだけど、ストーリーは特に惹かれなかった。村上春樹にしては明るめ。かな。関西⇒東京、早稲田文学部、芥川賞候補、作家など村上春樹自身のことか?なんて気になったけど。 村上春樹は結構数年たってから読み返すことが多いという、数少ない作家のひとりで、この本もとりあえず手元に残す本の一つになりそう。捨て活中なのに・・・。

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    投稿日: 2023.03.26
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    短編それぞれが、フワッとしていて読んでよかったです。 特に最後の『蜂蜜パイ』はこれから、 きっとしあわせな家族。。を期待できてうれしいです。

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    投稿日: 2023.03.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    震災の当事者ではない人たちの話で、被害地域の様子をテレビや新聞を見ても、遠くのことのように思える…だけど、震災の前と後では何かが違っているような感覚だったり、気づきや意識の変化を描いているのかなと思った。 読むきっかけは「すずめの戸締り」を見て、震災をしっかり描いた作品を初めて見た気がして、そこから作中の災害を起こすみみずが、この作品のオマージュだと知ったから。 わたし自身は東日本大震災のときのことを重ねて読んだ。 大学で震災文学と呼ばれる本があることを知り、部外者として過ごした東日本大震災を、本を通して考え直す…という経験を、この本でまたできると思ったけど… 震災との関わりがどの話も新鮮で面白かった。 表題作は、「地震を起こすこの大地の一部として自分を認識する」というのが面白かった。 最も自信を身近に感じたのはかえるくんの話で、ちょうど東京で電車に乗っている時に読んだからだと思うけど、電車が止まったり衝突したりして多くの死者が出る、という描写は、読んで怖くなった。

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    投稿日: 2023.02.26
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    「かえるくん、東京を救う」があまりにも好きすぎて何回も読み返しています。これぞ、村上的ファンタジー。彼にしか書けない世界観。たまりません。少し不思議な話が大好きなので全編通して楽しめました。この頃からかな?女性の主人公の目線で書かれてみたりしてて、ノル森の「僕」目線が大好きな身としてはたまには「僕」にも帰ってきて欲しいなと思いつつ……これはこれでまた良いものがあります。

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    投稿日: 2023.02.16
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    よくわからないんだけど、読みにくくはない。 むしろ心地よい感じ。 焚き火の話と蜂蜜パイがよかったです。 阪神淡路大震災がそれぞれの物語の登場人物に影響しているけれど、そこまで神戸やその周辺の地域に固執しているわけではないというのがなんだか不思議でした。淡々と受け止めているけど、気にしてないわけではないというか。 何度か出てきた「話の内容が相手の頭に染み込むのを待つ」というような表現がいいなと思いました。

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    投稿日: 2023.01.22
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    初・村上春樹。あまりにも有名過ぎた故に、氏の作品は一度も手にしたことがなかったのだが、今回機会を得たので本短編集を手に取ってみた。 本書は、1995年に発生した阪神淡路大震災の4年後に、「地震のあとで」という連作で発表されたものに書下ろし一編が加えられたもの。未曽有の大震災をきっかけとして起こる日常の様々な"変化"を、ぼんやりとした不思議な世界観で著されている。 非常に読み易く、あっという間に読了。この「読み易くも難解」な不思議なテキストが氏の人気の秘密なのかとなんとなく感じることは出来たが、短編集ということもあってか、個人的に満足感はそこまで。また機会があれば長編作品にも当たってみたい。

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    投稿日: 2023.01.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    阪神淡路大震災が起きた1995年1月、地震が起きた場所とは、全く違うそれぞれの場所で震災を経験した人たちを描いた短編6本が収録されている。 震災のニュースを見た妻が実家に帰ってしまった男は、友人に頼まれて小包を釧路へと運ぶ。家出した少女は、茨城の町で知り合った関西弁の中年の男と焚き火をして過ごす。新興宗教の信者である母を持った青年は、神様だと教わった父の姿を追って、自分が神の子であることを自覚する。アメリカから日本に帰国することを決めた女医は、タイで夢のお告げを受ける。かえるくんと出会った男は、東京に地震を起こそうとするみみずくんを倒すため、夢の中でかえるくんを助ける。 印象深かったのは、6本目の「蜂蜜パイ」だった。 物語は、小説家である「順平」が、友人の「高槻」に代わって、「小夜子」と結婚することを決意するまでを描く。「小夜子」の娘「沙羅」は、阪神淡路大震災のニュース映像を見て以来、「地震男」が自分を箱に詰めようとしてくるという想像に恐れるようになってしまう。「順平」は、彼女ために熊のまさきちととんちきの物語を創作して話してあげるが、彼の作る物語は、いつも悲しい結末に至ってしまう。 「順平」は、自分の人生観が、子どもに対して語る物語の中に表れて、それを言葉にしていくうちに考えさせられていく。

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    投稿日: 2023.01.06
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    #神の子どもたちはみな踊る 新海誠監督がクロ現で、この作品がなかったら #すずめの戸締まり はなかったと言っていたので

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    投稿日: 2022.12.29
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    こうだからこう、みたいなものは求めなければお話の雰囲気は好きかもしれない。 焚き木の話は、なんか良かった。 パチパチと音を立てながら流木が燃えているさまや、赤く照らされ暖まる前半身と暗闇に溶けて凍える後ろ半身のコントラストなんかが目に浮かぶようだった。 そこに自分が存在するような感覚になれる文章を書くってやっぱりすごいなぁと思う。 暖炉の薪に火がついているだけの動画がよく見られているのも、なんとなく分からんでもないなぁと思った。 オーディブルで聴いていたので、文字で読むよりも恥ずかしい気持ちになる単語が多かったなぁ。 ぼかさずに、どストレートだから。 人前では絶対に聴けない。 内容とは関係ないですが、仲野太賀さんの朗読でとても耳馴染みが良く聞き取りやすかったです。 役者さんだけど変に芝居っぽく読んだりしないで淡々としていて、ほとんど「自分で文字を追って読む時の感覚」で自分で人物像や風景に色を付けていけました。 (キャラごとに読み方を変える読み手もいて、自分には合わなかったのかストレスが溜まったことがあったので比較)

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    投稿日: 2022.12.19