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銀河食堂の夜
銀河食堂の夜
さだまさし/幻冬舎
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総合評価

18件)
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    なじみのお店もともだちもいないわたしには、銀河食堂に通う人たちに、それだけでも憧れてしまいます。 その上食事は美味しくて、マスターが素敵ときているので、こんなお店でみんなのお話を聞きたい!そう思いました。

    4
    投稿日: 2025.05.31
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    この本は東京都葛飾区の四つ木にある『銀河食堂』という小さな飲み屋に集う常連客のさまざまなエピソードがそれぞれの章になっている。(当然ながらタイトルは、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』のもじりだ) 簡単に言えば、まるで『パンプキンパイのシナモンティー』の歌詞の居酒屋版という感じ。 ところどころ話の中に『木根川小学校』『木根川薬師』などのこのあたりの地名が出てくる。さだまさしファンの方にはわかると思うが、アルバム『夢供養』(1979年)に『木根川橋』という曲があり、このあたりに少年時代に下宿をしていたらしく、下町のさまざまな風景が懐かしく描かれているのだ。 また最終章のタイトルはなんと『セロ弾きの豪酒』でした。※『セロ弾きのゴーシュ』のダジャレ? 一点だけ難点があった。下町のことを語るために、語り手が落語を話すように物語がすすめられるが、個人的にはこの口調が実に読みにくく、ストーリーを理解しにくかったなあ。いろいろひねりすぎ?で、これまでの『さだ小説』からすると、僕には低評価でした。

    1
    投稿日: 2025.03.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    舞台は葛飾にある小さなスタンドバー。 謎多きマスターと、夜な夜な集う常連客によって、下町の人情小噺が展開される。 常連客の下町なまりのせいか、どこか懐かしい雰囲気がありつつ、かといって読みづらさも感じないテンポのいい語り口。 個人的に物語のまとめ方には少し不満があったが、概ね楽しんで読めた。

    1
    投稿日: 2024.11.11
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    個人的には、“ガリバー“の話が好きでした。色んな人の人生模様が語られるバー?小料理屋?居酒屋?興味をそそられる。

    12
    投稿日: 2024.05.25
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    よかった~ 大昔に さださんのコンサートに行ったことがあって、なんて話が上手で、それでいてなんて男らしい人なんだと思った。 この本はそんな さださんが詰まっていた。 とくに最後の「セロ弾きの豪酒」はよかった~。 銀河食堂に集まる常連客。 人それぞれの人生があり、連鎖して絡み合う。 まさに よき人生 でした。

    116
    投稿日: 2024.02.09
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    ダンディなマスターのいるスタンドバー風居酒屋「銀河食堂」で繰り広げられる人情話 以下、公式のあらすじ --------------------- 大きな人生なんてない。 ただ、小さな幸せがあるだけ――。 謎めいたマスターが旨い酒を出す、四つ木銀座にある風変わりな飲み屋「銀河食堂」。そこで常連客が語るのは、ささやかな人生を懸命に生きた無器用な人たちの、不思議で切ない物語。感涙の連作長篇。 ひとり静かに亡くなっていたお婆さんは、実は昭和の大スター・安斉美千代だった。愛した人を待ち続けた彼女に、死の1週間前に届いた手紙に書かれていたのは……。「ヲトメのヘロシ始末『初恋心中』」 2000枚のSPレコードから探し当てた「兄が最後に聴いた曲」に込められていたのは、あの戦争で飛び立った青年と妹の、真っ青な空の下の切ない別れの物語。「むふふの和夫始末『ぴい』」 ほか、「オヨヨのフトシ始末『七年目のガリバー』」「マジカのケンタロー始末『無器用な男』」「まさかのお恵始末『ちいさな幸せ』」「セロ弾きの豪酒」、全6篇。 --------------------- ・ヲトメのヘロシ始末『初恋心中』 ・オヨヨのフトシ始末『七年目のガリバー』 ・マジカのケンタロー始末『不器用な男』 ・まさかのお恵始末『小さな幸せ』 ・むふふの一男始末『ぴい』 ・『セロ弾きの豪酒』 ・ヲトメのヘロシ始末『初恋心中』 亡くなった独居老人の女優人生 何というか、相手ならこうしているはずだという考えと、実際にそうだったというのが奇跡でもありロマンでもある ・オヨヨのフトシ始末『七年目のガリバー』 さだまさしさんの楽曲「償い」の新解釈 知人女性の実際のエピソードを元に作曲したらしいけど さださんがさらに物語に劇的な昇華している あの曲を聞くと心にズドンと重くくるものがある それと同じようにこの物語を読んで涙を浮かべてしまった 今作はさらに当人と大姪の葛藤と選択、そして奥さんの心情の変化が描かれている 世の中の様々な事件でも、「償う」とは何かを考えてしまうなぁ ・マジカのケンタロー始末『不器用な男』 不幸続きの母子の無理心中 世の中の悲しいニュースの一つとして、行き詰まった家族の無理心中がある または死を望む家族の嘱託殺人とか 幸運にもなのか不運にもなのか生き残った方の立場とは…… ・まさかのお恵始末『小さな幸せ』 やっと結ばれた幼馴染みの二人の幸せな結末 うーん、幸せなのか? まぁ当人同士が幸せならそれでいいんですけどね とりあえず、薬はダメ絶対 ・むふふの一男始末『ぴい』 兄が最後に聞いていた曲のレコード探し 兄が出征時に流していたという曲 特攻に行く前、そして敵性音楽として聞くことさえ憚られていた中での行動 お兄さんの主張が込められていたのでしょうねぇ ・『セロ弾きの豪酒』 マスターの来歴 お店に飾っているチェロは本当に使ってたやつなんだろうなぁとは思ってたけどね 親父が結構な碌でなしなんだけど、だからこその出会いもあって マスターの生き方も結構破天荒なんだなぁ コの字酒場と多彩な料理から、「深夜食堂」と似た雰囲気を感じる あっちも人情話ですしね 料理で言えば、雪花菜が食べたくなったかな 今度自分で作ってみようかな 総じて、登場人物に悪人がいない 不器用な人や、弱い人はいるけど だからこそ人は優しく哀しいものなのでしょうねぇ 人はそう悪いものでもないと思わせる温かみを感じる

    3
    投稿日: 2023.11.27
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    語り口調の作品は語り手の個性が強く押し出されてしまうと講談を聞いているようでどうも自分の中にある想像や妄想その先にある感動を小さくしてしまう事があると感じます。落語のまくらから入るようなかんじで、同級生や幼馴染みが下町の居酒屋のカウンターで語り出すストーリーにいつしか引き込まれていきます。さだまさしさんの他の作品とは一味違うあたたかい気持ちになれる作品だと思います。

    3
    投稿日: 2023.08.11
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    中学生時代の同級生達が、大人になって居酒屋で過ごしている話。時折、辛い話もあるが、こんな居酒屋、こんな仲間っていいなあと思った。昔、住んだことがある立石がでてきたりして、懐かしい。四つ木にあるという?物語の舞台、銀河食堂、探してみたくなりました(笑)

    1
    投稿日: 2022.06.14
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    東京下町の四ツ木にある居酒屋、銀河食堂。謎めいたマスターが切り盛りするこの居酒屋に、お馬鹿だが愛すべき下町っ子が集う。お酒の席で語られるこの町に住む人々のよもやま話。 まさか、さだまさしに泣かされるとは思わなかった。心に沁みるお話が詰まっている。

    1
    投稿日: 2022.04.16
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    むかし、アルバムのライナーノーツにそれぞれの曲をモチーフにした短編小説がついていたことがあって、何度も読み返していた。 落語のマクラのような始まりと、すとんと幕が落ちるような終わり方、昔も今も語りの名手だなーと。 そして懐かしい曲やエピソードを思い出す一冊。 これはさだファンとしての感想。

    1
    投稿日: 2022.04.15
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    一つ一つが落語の演目のような、噺家さんが話されているような、そんな感じで書かれている小説。 頭の中に噺家さんがいて、噺家さんのリズムで物語を読んでしまうから、もの凄く読むのに時間がかかった。 一つの話の最後に毎回涙が出た。セロ弾きの豪酒以外の。

    1
    投稿日: 2021.09.01
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    これだけの筆力と構想力がありながら、文芸賞無冠という奇妙さ。そんじゅそこいらの直木賞作家よりも面白い本を書くんだから、不思議を通り越して、審査員たちからのマルチな才能への「嫉妬」ではないのかと思ってしまいます。 本書でも、6個の短編それぞれが面白くてほろっとさせる人生の機微を描いています。「不器用な男」は、運転免許書更新時に聞かされるさだまさしの曲「償い」が元ネタなのでしょうね。「セロ弾きの豪酒」は山本直純(角)氏らしき人物が登場します。 さだ まさし(本名:佐田 雅志〈読みは同じ〉、1952年〈昭和27年〉4月10日 - )は、日本のシンガーソングライター、タレント、小説家。國學院大學、東京藝術大学客員教授。ファンとスタッフの間では「まっさん」の愛称で親しまれている。 フォークデュオのグレープでメジャーデビュー。「精霊流し」のヒットにより全国にその名を知られるようになった。ソロシンガーになってからも「雨やどり」「関白宣言」「親父の一番長い日」「北の国から〜遥かなる大地より〜」など、数々のヒット曲を生み出す。2013年7月19日時点で、日本で最も多くのソロ・コンサートを行った歌手でもあり、その回数は4,400回を越えている。 トークの軽妙さは大きな魅力とされており、それで自身のコンサートのお客を楽しませ、またテレビ・ラジオ番組のパーソナリティーやMCなどとしても活躍。小説家としても活動し、『解夏』『眉山』などの作品を発表している。身長165センチ。(ウィキペディア)

    1
    投稿日: 2021.08.29
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    葛飾にある小さな居酒屋、銀河食堂は本物のチェロが飾られ、謎めいたマスターが経営する。そこに集う常連たちが、順番にそれぞれの身近で起こったストーリーを語る形で、6つの話が共有される。 個人的には、まじめに一生懸命生きているにも関わらず、不運続きの男がついに母親と心中しようとして、母を殺してしまう"不器用な男"は泣けた。 そして、最後の"セロ弾きの豪酒"では、マスターの過去が明かされる。 それぞれの話で描かれるのは、ままならない運命に翻弄されながらも懸命に生きる人たち。切ないながらも、人間って棄てたもんじゃないな、と思わせてくれるのは、さだまさしさんならではという感じ。

    13
    投稿日: 2021.08.02
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    最初は描写と内容がうーん。という感じであまり好みではないなと思いました。(恋愛系) ただし54ページ以降は 心を動かされる内容ばかりで なんとなく日々を過ごしている方にオススメしたい1冊です。 私は文字を読むのが得意ではないので 2ヶ月ほどかかりましたが 会話文が多めで起承転結もスッキリしているので 分かりやすく、読み飽きることはなかったです。 とくに、144ページは1人で読むことをオススメします。

    0
    投稿日: 2021.05.02
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    元が2018年刊行だからなあ、というのは置いといて。 ずっと地元に住んで幼馴染みと飲み屋さんに集まれるのが羨ましい。そこでまた新しい人たちと知り合えるのが羨ましい。皆が語れるものを持っているのが羨ましい。 酒が飲めなくて、人付き合いが苦手で、人見知りする奴が憧れるものがここに。

    2
    投稿日: 2021.02.10
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    「さだまさしは天才である」と、誰かがユーチューブで唱えていたが、さもあらん。 シンガーソングライターにして、映画監督、エッセイストに作家、そしてこの小説。 落語のマクラのような軽妙な語り口の導入部から、たちまちその世界に取り込まれてしまう。 葛飾区四ツ木の「銀河食堂」という名前の居酒屋が舞台。 そこに集まる幼馴染たちの常連。彼らが語る様々な物語。 著者の筆のもたらす冴えに、読者もまたその一員になって、話を聞いているかのよう。 さらに、「お母さん」から次々と供される料理の数々。 雪花菜にきんぴら、季節の野菜の天ぷら、完熟トマト、ポテトサラダ、イサキの塩焼き、鰻の蒲焼まで! お相伴に与りたく、生唾を飲み込みながらに読み続ける羽目に。 いつまでも居続けていたい(読み続けていたい)居酒屋であるが・・・ 最終章で、謎めいたマスターの過去が明かされて、幕を閉じる。

    4
    投稿日: 2021.02.05
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    曲だけでなく、小説までも!天は二物を与えずではなく、何でも出来る人は出来る チェロって言うところが よかった。 だから、銀河食堂 何ですね。

    0
    投稿日: 2021.01.16
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    章頭の小噺のような語り口調にはじめは抵抗があったが、そのリズムがだんだんと心地よい感じに。 物語の舞台、銀河食堂は『深夜食堂』のそれと重なる。それぞれの人生が重なり合っていく感じが面白い。

    1
    投稿日: 2020.12.31