
総合評価
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powered by ブクログ伊岡瞬さんの作品が好きなので作者買いの一環として買った今作品。 なんかちょっといつもと雰囲気が違う?と思いながらもウイルスによる自殺の連鎖という設定が面白くてどんどんと読み進むことができました。 あとがきを読んでなんとデビュー前の作品と知り驚愕。 最後の終わり方が個人的に衝撃的で人生で初めて読み終えた瞬間「えっここで終わるの?」と声が出た。 スルスルと読んでいたので唐突に終わったように感じたのですが、作品の余韻に浸ったあと、もう一度最後の方を読み、敢えて結末をハッキリ書かない、読者側に想像の余地を持たせる終わり方もそれはそれで好ましいなと思えた。
0投稿日: 2025.11.27
powered by ブクログ安心安定の間違いのないストーリーだった。 中でも真相を追う主人公とその周辺人物との心理的なやり取りが、とても読み応えがありました。 様々な視点もあったが終始テンポが良くて読みやすく、散りばめられた伏線(多少は無理もあるが)もしっかり回収していって、最後はほどよく読者の想像に委ねる感じで、読後はとても気持ち良かった。 ただし、一気読みしてしまったので完全に寝不足になり日常生活を犠牲にした。
1投稿日: 2025.06.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
単純に、臨場感があって作品として面白かった。COVIDというより、ホラー的なゾンビウイルスのように感じてしまった。数年前の、製薬会社の陰謀論も思い出され、ないけどありそうな話だと思った。永瀬の運命が気になるけれど、あのラストで良かった気もする。ラブロマンス要素は要らない気がした。
1投稿日: 2025.03.24
powered by ブクログ⚫︎まあまあとうか、他の作品に比べたら全然ダメ。 ⚫︎やっぱりいくらちゃんと調べたからといっても、こういうウイルス流出系は出涸らし。ストーリーが読めすぎるし、しんどい… ⚫︎鉄板みたいにヒロイン出すのもらしくないよ。陳腐すぎるよ…なんで最後は逃避行してんのよ… ⚫︎やっぱりなあ、小説で書ける限界ってあると思うのよ。興醒めしちゃうんだよなあ… ⚫︎まあ、自分が書けって言われたらそりゃ厳しいけどさあ…でもなんか素人くさいんだよなあ… ⚫︎とは言え、やり取りはさすが作者って感じで垢抜けてはいた。なんというか、無駄がない。 ⚫︎とりあえず、医療ネタなら手術ミス隠蔽、薬害訴訟とか、そこらへんの規模感なら絶対面白いの書けると思うので期待しています!
8投稿日: 2025.02.09
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ラスト、そこで終わるの? と思ったが、どっちになるのかをはっきりさせなかったのは正解かも知れない。 映像化したら、どっちになるんだろう。 誰かしてくれないかな〜。
0投稿日: 2024.12.23
powered by ブクログ連鎖する自殺。赤い砂とは何なのか? 後半ちょっと暴走しすぎな気もするけど、概ね面白かった。 結末はどうなったのか気になるけど…意外と幸せな時間を過ごしたかもしれないな〜。
7投稿日: 2024.10.12
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ある日突然新種のウィルスであるコロナが世界中に蔓延し、パンデミックになった現実を体験しているのでこの小説はとても恐ろしく感じました。 ウィルスに感染してから2週間後、最初は風邪症状、その後錯乱状態になり発狂し自殺するなんてゾッとします。 ある男性が線路へ飛び込んだことから始まった自殺の連鎖。その事故の時の鑑識官が突然自殺した事に納得がいかない同僚刑事の永瀬がその原因を追い続けるうちにあるウィルスが関係している事を突き止めます。 企業や組織の思惑、隠蔽…。上からの命令に背き捜査をやめられない永瀬。危険な目に遭い病院に入院していた永瀬の身に再びピンチが。永瀬が無事でいてくれることを願わずにはいられません。 これが書かれたのが20年程前であり、伊岡さんのデビュー前の作品であることも驚きです。
4投稿日: 2024.09.05
powered by ブクログ初読み作家さん!まあまあ面白かった! まず文章が読みやすい!かと言って軽すぎるわけでもなくちょうどいい塩梅で良き。他のも読んでみたくなったー!! 想像していたウイルス系の話ではなかったけどそれもまた良かった。 登場人物もキャラが立ってて良かった。武井さんが結構好き。 作者のあとがきもあってとても興味深く読んだ。デビュー前に書いたお話だそうで!すごい。
8投稿日: 2024.08.25
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面白かった! 感染すると風邪症状の後、狂乱し自殺するというウィルス。RNAウィルスであり変異も激しい。 しかしHIVウィルスの増殖を止める作用もある。 とまた専門的な内容もあり。 実際にこういうウィルスは存在しそうだし 面白かったです。
0投稿日: 2024.08.19
powered by ブクログ2024.06.27 この本はアフターコロナの今、一読し、あとがきを読むと著者の先見性というかつきに恵まれたというか、この一冊が出版されるプロセスに惹かれる。
0投稿日: 2024.06.27
powered by ブクログ伊岡氏がコロナウイルスが蔓延する遥か前、しかもデビュー前に書いたという作品。 「赤い砂」の発想と、それを利用したり隠蔽したりする勢力の思惑はいかにも警察ものという感じがして、また1人のまだ若手といっていい年齢の刑事の個人プレーなどは個性に欠けるものの、書かれた時期を考えるとしっかりした作品だと思います。 最後は予定調和にして欲しかったけどな。
0投稿日: 2024.05.26
powered by ブクログ始まりは男が電車に飛び込んで死亡したことだった。 その後、現場検証を担当した警官が錯乱し、同僚の拳銃を奪い取って自らを撃った。 電車の運転士も自殺し、拳銃を奪われた警官も飛び降りて死ぬ。 相次ぐ関係者の死亡は何故なのか。 永瀬はその真相を探るべく動き出し、原因はウィルスではないかと突き止める。 次の展開がどうなるのか、ハラハラドキドキしながら読み進んだ。 けれどもラスト近くになって、恋愛がらみの描写が出てくるあたりからドキドキ感は無くなった。 甘ったるい描写は私には合わなかった。
3投稿日: 2024.05.26
powered by ブクログ途中まではドキドキしながら読んだが、犯人が分かってからは急に萎んでしまった。この作者の特徴かもしれない。楽しませようといろいろやってくれるのだが、かえって話がピンぼけてしまう。最後の終わり方も結論が分からず、スッキリしなかった。
2投稿日: 2024.05.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ええええーー!!ここで終わりなのー!はー。ショック…。このあと、どうなってしまうんだろう…。続きがめちゃくちゃ気になる感じで、、終わってしまった。書いてない。ページをめくっても…続きが…ない(笑) 主人公の永瀬に好感が持てる。読みながら全力応援してた。(結局は美人が気になっただけかーい!と少し思ったけど)構成もよかった。怖いウイルスが広がる話はたくさんあるけど、序盤はそんな展開だなんて思わなかった。で、あっさりとある程度の種明かし?みたいなのがなされて、ポンポン進んでいく感じ。でも、後半はここからどうやって追い詰めていくの!?を読んでいくのが楽しかった!! 枕を高くする/何の不安もなしに寝る
1投稿日: 2024.04.25
powered by ブクログならば、この「アレナ・ルブラ」が宿主の脳を破壊して、別の宿主に広がろうと試みても、不思議なこととはいえないでしょう。一般の人は『宿主を殺してはウイルスだって生き残れない。元も子もないじゃないか』と言います。しかし、死ぬ前に『炸裂』のような行動にでれば、それはそれで伝播のひとつの方法ではあります。211ページ
0投稿日: 2024.03.08
powered by ブクログ警察組織、ウィルス感染、専門用語、様々な方向からの思惑が入り乱れ、登場人物多数。 要素がたくさんあって、ペースが軌道に乗るまでちょっと時間かかっててしまったけど、ペースに乗ったら先が気になって一気読み!!! まさか、あの人とそういうことに?! そこで終わるんかい!!! と予想外なことも多くて最後まで気が抜けず、楽しめました。ただ主人公の暴走にオイオイ・・・もっと要領良くできんか?という気持ちは抱き続けました(⌒-⌒; )そこがいいのかもしれませんが。
1投稿日: 2024.02.23
powered by ブクログすごく引き込まれる作品。 主人公が真面目すぎず人間らしい刑事であり、周囲の人物も“嫌な奴”が居ないので、ストレスなく読めた。 ウィルスに関係する話であり、出版が2020年であったことから、コロナ禍に考えたのかと思ったら、あとがきで語られた執筆時期で驚いた。 専門分野への知識が無くても非常に分かりやすく、話の展開も面白かった。終わり方もとても好き。
0投稿日: 2024.02.01
powered by ブクログ初めてコロナが発生した時ってこんな感じだったんだろうなあ、と思える作品。 ある男がホームに来た電車に飛び込んで自殺する、という衝撃的な場面から物語が始まる。その処理に関わった人間も連鎖的に自殺してしまう。自殺した人間に共通点はあるけど、はっきりした事は言えない。同僚の自殺に納得がいかなかった刑事の永瀬は、真相を探ろうとする。そして、題名にもなっている"赤い砂"と呼ばれているウイルスが関係してるのではないのか?と考える。このウイルスがとても恐い。ウイルス全般怖いんだけど、"赤い砂"は最後は自殺するっていうのが恐い。読んでて思い出したのが同僚との会話。コロナ禍初期ぐらいの時に、「ウイルスに色がついてればいいのにね。そうすれば対策が出来るのに。」という話をしてたな。それが出来てたら、こんなにみんな困ってないんだけど。フィクションなんだけど、今の世の中、実際あるのでは?と思ってしまう。 そしてもっと恐いのがやっぱり犯人。サイコパスっていう事なんだろうけど、考え、行動がどうしても理解できない。そう思うと人間が一番恐いかな。 このウイルス関係で製薬会社が出てくるんだけど、これにイラッとする。身勝手な利権争いや責任の押し付け合い。あとは警察庁と警視庁。(私はこの二つの組織の違いがよく分からない)この二つの組織も隠蔽だの派閥争いだので、またまたイラッとする。こういう上の人たちの身勝手な考えのせいで、一般人がいつも犠牲になるんだよね。 私は本庁から来た刑事、長谷川が好き。永瀬の相棒なんだけど、いい人だと思ってたけどなかなかの人だった。野心あり、おいしいところは持っていってしまうしたたかな刑事。それでも私はなぜか好き。 最後、永瀬と事件の関係者、有沢美由紀がどうなるのか?気になる終わり方で、そこがモヤっとしてしまう。どうかハッピーエンドでありますように。 伊岡瞬さん。私にとってハードルがあまりにも高くて今まで手が伸びなかった。でもこの作品は、レビューを読んでどうしても読みたくて思い切って伊岡瞬の世界へ飛び込んでみました。結果は飛び込んで良かった。面白かったです。
36投稿日: 2023.12.14
powered by ブクログ疾病管理センター職員が電車に飛び込み自殺した。電車の運転士と現場検証に当たっていた鑑識官が2週間後自殺し、さらにその2週間後警察官が自殺した。画期的なワクチンの開発を目論んだ製薬会社は、脳に攻撃を仕掛けるウイルスを手に入れていた。一人の刑事が連続自殺の真相へ、孤独な戦いに挑んでいく。コロナ禍の中、感染症の怖さをひしひしと感じました。最後どうなったのかな…心配だ。
2投稿日: 2023.10.31
powered by ブクログ最初はえらく突飛な設定かと思ったが、今の世の中絶対にあり得る話しだと思ったし、後書きを読んで20年近く前に書かれた作品だと聞き、そのアイデアの秀逸さに驚いた。 刑事モノの主人公のすべてを仕事に捧げる使命感には毎度驚かされるが、ホントにそんな感じなのだろうか、と疑問には思う。
3投稿日: 2023.10.09
powered by ブクログ錯乱して自殺にいたるウイルス。 こんなのが実際に出てきたら恐ろしすぎる。。 展開が早くてドキドキしながら読んだ。
9投稿日: 2023.09.26
powered by ブクログ怖。 本当にこんな感染が起こったら恐ろしい。 コロナは終息というか、もうそれありきの生活になりつつあるけれど、こんな風な感染症が発生したら普通の生活には戻れない。 著者が書かれたのは、コロナよりずっと前、いろんな感染症が起こる前。 今回、その昔に書き留めた作品が日の目を浴びる事になった。 ミステリーと言うよりも、ある意味ホラーだよ。
5投稿日: 2023.08.05
powered by ブクログ古本屋で売っていたのを見てとりあえず買った一冊。 ウイルスの話でした。 脳にも関連する話で難しい話になるのかなと思ったが、頭の悪い自分でもわかりやすくよめた。 最後がスッキリしなかった 事件解決後の事も書いてあるので主人公がどうなったかまで書いて欲しかった。 感染し発症すると自傷行為に走る 怖いウイルスですね コロナのおかげでウイルスについてちょっとは知っていたつもりだったが、あとがきを読み改めて知った事もあった。 薬でウイルスは殺せない ワクチンは薬ではない どうもそうらしい。 ウイルスの怖さが改めて分かった小説でした。
6投稿日: 2023.07.23
powered by ブクログ感染した人を自殺に追い込む恐ろしいウイルス。しかも固形粉末化され、長期保存が可能。液体に溶かせば、感染力を持ったウイルスに戻るという。こんな物が盗まれるなんて、セキュリティ甘すぎ。刑事モノの形をとっているが、永瀬刑事一人で解決って、無理でしょう。などと書いてますが、面白かった。
14投稿日: 2023.07.22
powered by ブクログウイルスと刑事 科学ものにサスペンスの風味が足された 主人公が熱血刑事で伊岡瞬らしい作品 現実味のあるサイエンスフィクションで 終始ハラハラさせられたが 着地はもう少し爽快感が欲しいところ
4投稿日: 2023.07.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
自殺、ウイルス、黒幕探し ウイルスや細菌の話が好きな人には持ってこいの本でした。 みんなが工藤の錯乱をもみ消してなかったことにしようとしている中、自分の勘と友人工藤の人柄を信じて処分を受けながらも捜査を続けていた永瀬の執念深さがすごかったです。だから、もう少し永瀬を讃えてほしい!と思いました。 最後がどうなったのか…欲を言えばハッピーエンドまで描いて欲しかったです。
6投稿日: 2023.06.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
知人に薦められ、初めて井岡瞬さんの作品を読みました。 永瀬さんがどうなるか、最後までワクワク読み進めていたところ、あとがきに辿り着いてしまいました、、、 最後の最後にだいぶモヤっとしてしまいました。 結末がはっきりしていたら、おそらく星4つものでした。
4投稿日: 2023.06.15
powered by ブクログ読みやすかった。 コロナのときに発刊された本だそうだけど、実際に書かれたのは2000年代前半とか。いまでは常識のウィルスと細菌のちがいも、当時は常識でなかったから説明的に書かれてる。 恋愛要素も刑事要素も、警察内部の力関係もバランスよく配分されてた本でした
2投稿日: 2023.05.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
伊岡作品にハズレはあまりないですかね。どの作品もなかなか楽しめました。 本作は連続した自殺に不審を抱いた主人公の刑事が真相を追っていくというストーリー。背後には「赤い砂」と呼ばれるウィルスが…。 デビュー作以前に書かれたという本作(2003年)ですが、古臭さが全く感じられません。むしろ現代的とも思えます。 文章も読みやすくサクサク読み進められました。 結末はご想像にお任せします的なオチですが、それもアリかなと。嫌いな展開ではありません。事件の犯人や犯行の動機に薄さを感じたので、もう少し深みが欲しかったかなと思います。
2投稿日: 2023.04.23
powered by ブクログいや〜おもしろかった!ウイルスと言えばやっぱりコロナ(もう今5類になったが)を思い出す。 ウイルスの見た目が『赤い砂』に似ていることからそのタイトルなのか、なるほど。 ウイルスによって無念の死を遂げた作中の人達を思うと辛いし、感染後に自殺させるウイルスに恐怖と恐ろしさも感じました。 最後なぁ〜これ読者の皆様のご想像にお任せします的な感じっぽくて私は絶対永瀬さんは大丈夫やと信じたい!!!! 美由紀さんと2人で笑って何も起こらかったねぇっていうストーリーで終わったことにしとく笑
8投稿日: 2023.03.26
powered by ブクログコロナの時代の今、危険なウィルスを取り巻くストーリー。読み進めているうちにあの小説に似ている?と思うものがいくつか浮かんできましたが結局はどれも違っていてこの『赤い砂』が単純に面白かった。 ただ、リドルストーリー的なオチはちょっとモヤモヤでした。
4投稿日: 2023.03.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
フィクション作品だがエボラ出血と重なり、割と現実みがある思いで読み進めることができた。 場面ごとの表現がわかりやすくイメージしやすい内容。 最後の感染を思わせる展開、ラブロマンス的な展開予想通りだった。
4投稿日: 2023.03.18
powered by ブクログ伊岡さんは本当に読みやすい!どの作品を読んでもスッといつのまにか集中して何時間も読んでいることが多い。 終わり方が曖昧なものが苦手なので、私は少しモヤっと終わりました。。笑
5投稿日: 2023.02.23
powered by ブクログ連鎖する自殺。そこに関連性を見出した刑事は、事件の真相を探るべく、調査に乗り出す。 20年前に書かれた小説。当時はまだ本作は出版されていなかったが、もしその時に読むことができていたならば、ありきたりな警察小説として読んでいただろう。 だけど、今読んでみると、20年前に書かれていたということが信じられないくらい、現代のことが描かれている気がした。 小説家の想像力、恐るべし。
9投稿日: 2023.02.09
powered by ブクログそのウィルスに感染すると、まずは風邪の症状が出て、二週間ほど経った後、突然錯乱し、場合によっては他者を傷つけ、最後は自殺してしまう。 男が電車に飛び込むところから物語の幕が上がる。 現場検証をした鑑識係、工藤は同僚の拳銃を奪い、自らを撃った。その拳銃を奪われた警察官も飛び降り自殺をする。 友人の工藤が不可解な行動に及んだことで、刑事の長瀬遼はこの一連の自殺に疑問を持ち、独自で捜索を始める。 まず調べてしまったのが、この作品がいつ書かれたのかだ。 コロナ禍の中、執筆されたのか? 否だった。それよりずっと以前、インフルエンザの薬、タミフルで異常行動するというニュースのもっと前だというから凄い。 伊岡先生にしてはパンチが弱い気もしたが、それでもあっという間に読めてしまうのは、やっぱり面白いからなんだろう。 先生のお名前で、期待し過ぎてしまった為、評価は★3.4くらいでm(_ _)m
69投稿日: 2023.02.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ウィルスの話 ストーリーは良かったけど、会話が好みではなく違和感。 なかなか楽しめた。 最後はご想像にお任せしますですね。 てかこのウィルスは自滅しなければ生き残るの? その後脳は元に戻るの?
7投稿日: 2023.02.04
powered by ブクログある日、疾病管理センター職員の、阿久津久史が、JRの駅ホームから落ち、即死した。 二週間後、その事故を担当した、鑑識係の工藤巡査部長が、同僚の拳銃を奪い、発砲し、重傷を負わせ、自分を撃って死亡した。 同日、阿久津を轢いてしまった、JRの運転手、早山郁雄が、車にはねられ死亡。 更に、二週間後、工藤巡査部長に撃たれ、重症を負った、山崎巡査も、病室から飛び降り、自殺。 どう考えても、偶然とは思えない。 工藤の大学の同窓生であり、親友の永瀬遼刑事が、事件の真相を追う。 その頃、大手製薬会社に「赤い砂を償え」と書かれた脅迫状が届く。 赤い砂とは何か。 四人の自殺者と、大手製薬会社との関係は… 初作家さんだったが、とても読みやすく、分かりやすい作風だった。 他の作品も読んでみたい。
40投稿日: 2022.12.12
powered by ブクログかなり前に購入し本棚に長い間放置していた本作… このコロナ禍に読むと怖さが増し増し(°_°) あえて2連続の伊岡瞬です。 謎のウイルスに感染、そして死に至ると… ウイルス感染・大パニック…なんて内容を想像してましたが違いました_φ(・_・ 「赤い砂」名前も怖い! ブク友さんの何人かが高評価だったこの作品。 読む前にレビューをチラ見… NORAさんのレビュー再度爆笑 「小籠包」「パパ籠包」素晴らしい笑笑 「小籠包」の恋の相手はさしずめ「海老チリ」 ですかね(=´∀`)人(´∀`=) 小籠包が海老チリと結ばれる未来がありますように♪
28投稿日: 2022.10.24
powered by ブクログまだページ数残ってるな、と思って読んでいたら残りはあとがきだった。 ここで終わり?と思ってしまったが、その後じわじわと、こういう終わり方結構好きだな、と。 しばらく余韻に浸った。 伊岡作品は5冊目。 またしても男臭い男性と、私があまり好きではない感じの女性が出てきた。 やっぱり男性に好まれる作品なのかな、という感想。
72投稿日: 2022.09.26
powered by ブクログ書き下ろされたのは約20年ほど前らしい。ウィルスというテーマが今の世相にマッチして、出版されたとの事だが、全く古さを感じなかった。 特に結末にかけての展開の不安定さというか、スリリングさ、そして最後の絶妙な尻切れトンボ加減は充分に楽しめた。
3投稿日: 2022.09.20
powered by ブクログ伊岡さんの作品は好きなので「代償」、「悪寒」、「瑠璃色の雫」、「不審者」、 「本性」を読んでこの作品を手に取りました。 国立市疾病管理センター職員、電車の運転士、鑑識係、 警察官。 この四人の共通点は突然錯乱し、場合によっては他人を 傷つけて最後は自殺するということ。 刑事永瀬が同僚の死の真相を追っていくというサスペンスミステリー小説。 今はコロナ禍という苦境な時代の中なので、 ウイルスに対しても様々なメディアで知っていることが 多くなっていますが、この作品はそれよりも前の 2003年に既に感染症を題材にしたというのにとても 驚きました。 当時はあまり話題にもならなかったようですが、 今回コロナになったということで急遽出版されたそうです。 あとがきにもあったように作者の意地ということもあるので、 加筆することなく当時のままで出版されています。 それだけにウイルスやワクチンについての専門的な用語を はじめとしてウイルスのメカニズムなどが詳細に描かれていて 今まで知り得なかったことまで簡単に解説されていたのでここでまたよく理解することが出来ました。 四人が謎の死を遂げるというミステリーを追いながら読み進めるのも 作品の醍醐味でありますが、それだけでなく「赤い砂」と呼ばれている ウイルスの感染を追っていくと製薬会社の存在が浮き彫りになっていき、 これを巡って世の中の闇の社会が見えてくるのがこの作品の面白さだと思いました。 たった一人の人物からのしがないエゴから始まり、 それがウイルスという小さな生物を使うことによって 命を落とさなくても良い人が亡くなってしまうという 事実を知ってしまうと人間の愚かさを感じてしまいました。 これまで読んだ作者の傾向を考えてみると、 警察や社会に対しての反発の重さを描いていることが 多いと思いますが今回もそれは同じだと思いますが、 途中から亡くなった同僚の無念さや気になる女性を助けたい という気持ちが強く表れていたような気がして いつもとは違ったラストへの印象でした。 コロナ禍のブームで出版されたのかと思われがちですが、 それだけの内容ではなく、コロナに対しても通じる所があり、 現実と比較しながら読み進めると更に緊迫感も感じられて十分に読み応えのある作品だと思います。 一度は読んでみても損のない作品だと思うので お勧めしたいと思います。
2投稿日: 2022.08.17
powered by ブクログウィルスに感染してしまうと、2週間後に自殺してしまう。 物語としてはウィルスが流行すると言う話ではなく、薬品会社から持ち出されたウィルスに感染した人が自殺をすると言うもの。 冒頭、1人の男性が電車に撥ねられ死亡する。 ウィルス自体は、世間的にまだ認知はされておらず、警察も事件性なしの自殺として処理していく。しかし、主人公 永瀬の友人で同僚の工藤がそのウィルスに感染し、2週間後に自殺をしてしまう。 警察は、事故として処理するが納得のいかない永瀬が事件の真相に迫っていく話。 新型の感染症がもし、外部に漏れたら… コロナウィルスが、増えるこの時代に マッチしたようなウィルス物語… 個人的には、最後の終わり方は… 気になってしょうがない… シロクロつけて終わって欲しかったな。 そして、主人公 永瀬の行動がなんでそんなことする?の連発だった。 普通、そんな行動取らなくないか?的な、 まぁ、実際にはその行動力のおかげで真相に近づくんだけど…
4投稿日: 2022.08.16
powered by ブクログ一人の男性の電車への飛び込み自殺。その死に関わった人達の自殺の連鎖。自殺者の一人、同僚の刑事の死に疑念を抱く刑事。解決されぬまま、3年が過ぎ、新たな自殺者の身辺から「赤い砂」と呼ばれるウィルスの存在が明るみに出てくる。そして、製薬会社の許されぬ思惑が見えてくる。 ウィルスによるパンデミックの恐怖そのものを描くのではない様ですね。もちろん感染の恐怖や感染経路などウィルスの性質等は書かれています。テーマは、ウィルスのワクチン製造による製薬会社の求める利益、それを巡る水面下の交渉、警察をも含む組織的な隠蔽といった、社会構造への反抗に重きが置かれているようです。 事件を追う刑事も、ウィルスを追うというより、同僚の無念を晴らしたい、気になる女性を助けたいといった行動の様です。 20年以上前に書かれた未発表作品ということには驚きます。作品に登場するウィルス感染に関する知識等もまさにコロナ禍であるから面白さがましてきます。ストーリーはそれほどひねりはありません。 小松左京の「復活の日」が読みたくなりました。
48投稿日: 2022.08.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
自殺誘発ウイルス・「赤い砂」を追う刑事の話。 (めっちゃざっくりなんだけどそうとしか書きようがない) ・面白かった点 発症したら助からないウイルスの怖さと、暴走気味に事件を追う不器用な永瀬刑事の勢いでガンガン読めた。手がかりを手繰り、事件に振り回される疾走感は捜査物の醍醐味だよなーと思う。 あと黒幕というかある意味被害者な製薬会社側のワンマン体制も結構紙幅割いて書かれてあるのが、あんな社長じゃこんな風になるのも分からなくもないというか、事件の裏打ちと犯人のバックグラウンドを想像させてよかった。 ・面白くなかった点 ラスト読んで、ヒロイン側が何を思ってたのかもうちょい語ってくれた方がよかったかなーと思った。「探しに来た!死なせない!」って言ってくれるのは結構なんだけど、そこまで深い仲だっけ?という気もしたし、あっでもこの人感染第1波の遺族に「道義的責任」で身を削っちゃうお人好しだったわ、いやでもただの責任感じゃなく彼に何を求めてるのか、野暮でも書いてくれた方がすっきりしたのになーという気はした。 総評 20年近く前の小説だけど(手直しは入ってるらしい)、あまり古さを感じず面白く読めた。作者あとがきによると「組織と人間のエゴと悲劇と救済の物語」だそうで、「救済」っていうのが永瀬にとってなのかヒロインにとってなのか、どっちもかな? 最後発症しなかったら二人で関係を築いていけばいいし、発症しても最後まで寄り添った思い出は「短い永遠」としてメリバなのかなあと思った。(父親の王国を滅茶苦茶にして無理心中したのも犯人にとっての「救済」かもとちらっと思ったことは置いとく)
4投稿日: 2022.07.24
powered by ブクログ伊岡瞬氏による、いわゆるパンデミック・サスペンスというものでしょうか。 最近では、現実を反映し、ウイルス関係の小説も多数出ていますが、そのかけらもない20年前にこの小説が生み出されたことに驚きます。 ある男性の電車飛び込み自殺。 しかし、その電車の運転手、事故を調べた鑑識員、そしてその同僚警官、内々に調査していた探偵...など。 次々と謎の自殺が連鎖する。 いったい何が起こっているのか? 警視庁外山署の永瀬刑事は、周りの圧力に屈せず、自ら捜査を続ける。 しかし、次第に明らかになって来たのは、大手製薬会社の途方もない闇であった。 果たして、永瀬刑事は、真実に辿り着けるのか。 ラスト、永瀬刑事が発症するのか否か、読者に委ねられる形で終わりますが、ぜひ希望が見られる未来であって欲しいですね。
18投稿日: 2022.06.11
powered by ブクログ新型コロナの混乱に乗じて、出版された今作。 発売から程なく購入したが、どちらかと言うとイヤミスな作者なので、読まずに放置していたが、読んでみたら、警察小説にウイルスものを掛けたような内容で、今と少し作風が異なる。 あとがきによると、デビューよりも前に書いた作品とのことで納得。 高田馬場駅で起きた飛び込み自殺。 自殺を図った男性は死亡。しかし、その現場検証に当たった鑑識課員や電車の運転手なども相次いで自殺。 自殺した鑑識課員の同期で、友人だった所轄の永瀬はこれらの連続した自殺に不信感を持つが、内部の事故にしたい上層部の圧力に負けてしまう。 3年後。 池袋で調査事務所の所長が飛び降り自殺を図る。 管轄は違うものの、永瀬の3年前の納得いかない気持ちに、再び火が付き、永瀬は上からの再三の注意を無視して、事件の真実にたどり着こうとする。 自殺の原因は通称「赤い砂」と呼ばれるウイルス。 感染から2週間で発症し、風邪のような症状から、錯乱状態になり、無言のまま自ら命を絶つ。 かなりショッキングな感染症状だが、今作ではパンデミックが起きる訳ではなく、人間の不注意から起きる、ごく狭い範囲の感染なのが、少し救いがある。 作者のあとがきにもあるが、今作はデビューを目指していた時期に書いていたもので、新型コロナの感染拡大に伴い、急遽文庫として発売されたとか。 やたらとひと昔前の感染症を描いた小説が平積みになる中の一冊で売られていたが、初版が2020年なのが不思議だったので、納得。 衝撃的な始まりだったが、中盤以降は普通のミステリーの要素が強く、イヤミスでもなく、比較的読みやすい作品だった。
11投稿日: 2022.06.06
powered by ブクログデビューより前に作った作品みたい。 エボラとか、映画「アウトブレイク」とかが注目された頃かな? それが、コロナのご時世で復活やな。 かなり修正は入ったとは言え、デビュー前にこれやから、やっぱ凄い! こういうウィルスは、怖がってても、研究しないといけない。しかし、近くに、そんな施設あったら怖い。更にこんなにセキュリティ甘いのが… ウィルスの恐怖はうたってるけど、あくまでも警察小説。 同僚であり友人の不審死を解明の為に、あの手この手を使って頑張る永瀬刑事。 調べていくうちに、友人以外にも同時期に、不審な自殺者が… こんなウィルス安易に扱うなよ〜 半分、金持ちの道楽やんけ〜 やはり、この刑事も組織人とは一線を画す。こういう人好きです〜 ラストは、ええ感じのような、これからどうなるねんって感じのような… まだまだ、コロナ禍の余波が続いている昨今には同調しまくります〜
45投稿日: 2022.05.18
powered by ブクログいや〜‼︎ 怖くて面白くって怖くて、一気読みでした。私はまだ伊岡瞬さん5作目ですが、スイスイ読めちゃいますね。いきなり文庫!ということで、何故こんなタイムリーな時期にこのお話が出たのか、ということは、伊岡瞬さんのあとがきに詳しく書かれています。なんと、伊岡さん、デビュー作より前の2002年にこの作品を書いていたそうです‼︎ そう、ウィルス感染症のお話なのです。難しいかな?と思うけど、そんなことありません。(私でもスイスイ読めるくらいなので) 主人公の刑事、永瀬が、友達のために命懸けで奔走するお話なのです。やめろ!と謹慎命令がある中でも行ってしまう、お約束とも言えるほどの熱血ですが(^^;; 永瀬、いい奴です。 それにしても、つくづく、人間が持っている『免疫機能』というものは、素晴らしいものなのだな…と改めて感じたのでした。
8投稿日: 2022.05.16
powered by ブクログ最初は登場人物の見分けがつきづらく、なかなか進まなかったものの、1/3過ぎると一気にひきこまれる感じ。荒唐無稽にも思われるものの、時勢もあり、妙にリアルな部分もあり。 最後どうなったのかスッキリしないところが良くも悪くもマイナス1かな。総合的には面白かったです。
4投稿日: 2022.05.14
powered by ブクログ電車へ飛び込み自殺した男の遺体処理に携わった警察官や鉄道の運転士らが相次いで錯乱自殺。やがて大手製薬会社に「赤い砂を償え」との脅迫状が届く。同期の親友を亡くした刑事・永瀬が自殺の連鎖と親友の名誉を取り戻すために事件の真相を追うミステリ。 最近読了した【祈り】から、伊岡瞬のミステリ作品が読みたくなり積読棚から引っ張り出した。 なんと、本作は今般世界で蔓延中のコロナウイルスが流行するもっと前、しかも彼のデビュー作より前に執筆されていた事実を後書きで知った。今から約20年前にまるで予言書のようにウイルスによって人体が侵されていく恐ろしさが、既に伊岡瞬の脳内で組み立てられ描かれていたのだ。 いやはや、やはり伊岡瞬のミステリは面白い。 また警察小説ともあって、大好物の私としては贅沢な1冊であった。 私的な見どころとしては警察内部の闇や天下り体質、企業の派閥争いにも臆することなく、熱血刑事の永瀬が勇猛果敢に挑み追求していくスリリングな展開と、製薬会社の担当が延々とウイルスについてうんちくを語るシーンだった。 特に後者は非常に興味深かった。 ウイルスは生物ではないから薬は効かないかこと。また、ワクチンと薬は全く別ものであること。 数年前にも実際に西アフリカでエボラ出血熱が発生し、ニュースでも報じられていたことを思い出した。 重篤な罹患者は最期に体じゅうの穴から出血して死に至り、その血に触れた人は感染すると。 ワクチンとは、人間の体内でウイルスと対峙すべく免疫システムを補助するものであること。しかしながら、ウイルスによっては「変異」が頻繁に起こること。 まさにコロナウイルスがタイムリーな変異株であろう。 伊岡瞬も、まさかこんな時代が本当に訪れるとは思っていなかったであろう約20年前に、諸説も含め相当な情報収集を行ったそうだ。その姿勢に敬意と敬愛を。 本作も伊岡瞬が得意とする「著者の想像に委ねる終い方」でエンディングを迎えるのだが、今回のラブロマンティックな終い方は個人的に好みではなかったのだけが少々残念だった。 しかし、やはり安心と信頼の伊岡瞬品質は本作でもしっかり発揮されており満足のいく作品であった。
154投稿日: 2022.05.03
powered by ブクログさすが井岡さんです。こんな小説を、デビュー前の2002年に書いていたとは。20年後のコロナ真っ只中の今、一気読みでした。
4投稿日: 2022.04.25
powered by ブクログ代償を読んでから、伊岡瞬作品は重たいとばかり思って敬遠していた。ある縁からこの本にたどり着いた。今の時代を映すかのようなウイルスの話。大きな利権や野望があり、人間ドラマは流石だなと思った。 犯人が捕まりハッピーという感情よりは、少しむず痒い感じがしました。
7投稿日: 2022.04.04
powered by ブクログ感染症×警察小説 警察組織のしがらみに苦悩、苦戦しつつ事件の謎に迫るという内容 永瀬の執念が事件への突破口をこじ開ける 多少強引なところもあったが、あれぐらいしなければ事件は迷宮入りだったかもしれない 謎解きとしてはそこそこ ラストシーンのその後が気になる
1投稿日: 2022.03.15
powered by ブクログ最後が!! もう少し書いて欲しかった。 赤い砂に(ウイルス)感染した、かもしれない、 永瀬と、美由紀の恋の予感 永瀬遼の刑事っぷりはヘタレだが、ストーリーは良い 今の新型コロナウイルスを連想させる。ワクチンは予防でしかない、ウイルスは細菌とはちがう。
4投稿日: 2022.03.03
powered by ブクログ情景が頭の中に描かれる繊細な表現。 コロナ禍の作品?詳細はあとがきにて。 フィクションですが、半分くらいは実際に起こっていても不思議じゃないくらいのリアルさを感じます。 今の時代、誰が読んでもウイルスの脅威について考えさせられる一冊です。
2投稿日: 2022.02.27
powered by ブクログ警察小説にウィルス感染を掛け合わせた作品で、面白かった。 ある男が電車に飛び込んだ。 その現場に関わった運転手や鑑識係が、原因不明の自殺や事故で亡くなり、 鑑識係・工藤の同期永瀬は、その謎を追い始める。 電車に飛び込んだ男の職場は国立疾病管理センター。 大手製薬会社に届く脅迫状。 そのつながりを考えながら読み進めるのは楽しかったが、 後半、永瀬の行動や犯人についての描写などが、もう一つ引き込まれず、ちょっと惜しかったという感じ。 この作品を読んで思い出したのが、貴志祐介さんの『天使の囀り』。 ウィルスパニック小説として、本当に恐ろしく引き込まれたのだが、 あまりの恐怖と嫌悪感に、売ってしまった。 ここで書くのも申し訳ないが、そこまで感じさせるあの作品は改めてすごかった。
13投稿日: 2022.02.26
powered by ブクログウイルス、ワクチン等、まさしく今のコロナウイルスをイメージしましたが、全く無関係のもの。事情は「あとがき」に詳しく記載されていました。 が、こちらのストーリーの展開引き込まれ抵抗無く読めました。
5投稿日: 2022.02.23
powered by ブクログ伊岡瞬がデビュー前、約二十年前に書かれたものに大幅に加筆された作品。医学、疫学の知識がなくても、コロナ禍で不安や恐怖と言ったものを少なからず経験した今だから分かるような気がします。 ウイルス学的な諸問題などはさておき、友人のために命がけで奔走する若き刑事の熱き物語、娯楽作品でした。
4投稿日: 2022.01.22
powered by ブクログ面白かった ウイルスがらみのバイオミステリー! ウイルスに対する解説がしっかりされていて、今の時期にタイムリーな物語(笑) ストーリとしては 電車に飛び込んだ国立疾病管理センターの職員 その現場検証を担当した鑑識係の工藤は、錯乱状態で同僚の警察官の拳銃を奪い自らに発砲 さらに、電車の運転士も自殺。拳銃を奪われた警察官も自殺。 自殺が連鎖するのはなぜ? 工藤の親友の刑事永瀬が個人的にその真相を追います。 職務規定に反しながらも親友の死の真相を追うべく、謎を追いかけます。 そして、明らかになるその秘密は「赤い砂」と呼ばれるウイルスによるもの ウイルスに発症すると2週間後に錯乱し自殺するというもの。 そして、そのウイルスに絡み、大手製薬会社に脅迫状。 事件の真相は? といった展開です。 永瀬の執念がすごく、格好いい そして、エンディング。 お勧め
13投稿日: 2021.10.24
powered by ブクログ「赤い砂」と呼ばれる、感染者を自死に追い込む危険なウイルスを巡るミステリー。 コロナ禍の現代にまさに時期を得ているといえるが、この小説は著者がデビュー前の2003年に書いた作品だそうだ。 あとがきで著者は、編集者にこの作品があることを去年(2020年)うっかり話したことにより、日の目を見たと書いている。 その当時あくまで主題となっているのは、警察上層部が隠蔽を図る事件を、自分の職業を賭けてまで真実を明らかにしようとする熱血刑事の活躍であろう。 それでも、警視庁幹部の会議を使い、ウイルスの専門的な解説に10頁以上を費やしており、それがこの小説に厚みを持たせ、現代にタイムリーな小説となった。 著者は、さらにあとがきで「わたしがこれまでしたためた作品の中で、もっとも『文献』『資料』にあたった作品でもある」とも。 事件解決後、感染したことを思い込む主人公の刑事が果たして生きながらえるのか、それとも死に至るのか、余韻を持たせた終わり方がニクいな。
9投稿日: 2021.10.15
powered by ブクログ* あとがきより、伊岡瞬氏がデビュー前の 今から17〜18年前に書いた小説と知りました。 ここ数年のコロナで大混乱する社会の中、 ウイルスや感染病の小説は混乱する今と 重なります。 正体不明な脅威が何より人を恐怖に怯えさせる。 話の中では感染病(ウイルス)だが、それを商業的に 扱おうと考える人間の欲で、その思惑が思いも よらない悲劇の連続を生んでしまう。 過去に書かれたお話だそうですが、今でも 世界の何処かで発生する可能がある内容です。 〜〜〜 電車へ飛び込んで男性が死んだ、その死は 自殺として扱われた。 事後対応をした警察の監察官が、数日後、 錯乱して拳銃で死に自殺する。 友人を失った永瀬は、彼の死が自殺とは どうしても思えなかった。 また、同日に電車の運転士も錯乱して事故死 したと知る。 永瀬は事故関係者の立て続けの死に疑問をもつが、 警察は友人の死の原因を操作することを否定する。 なぜ、友人は死んでしまったのか、永瀬は 一人事件の原因を追い始める。
7投稿日: 2021.10.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
久々、伊岡さんの本を図書館で見つけて、大喜び&過剰に期待して読みました。 今の世の中に、この本はなかなかハードでは?と思いながら読み進めたけど、後半はなんかラブに話がよってきて、いらんなぁと思ってしまった。 最後まで永瀬は1人で突っ走っててほしかったなぁ。 ラストも、普通ならどっちなーん⁈と困惑するとこなんだろうけど、なんだかもうどっちでもえーわっという気分になってしまった… あとがきで、この本を書いたのは2003年とあり、コロナがあったから書いたんじゃないことに驚き。 でも俺は時代を先どりしてたんだ!的アピールをされるとちょっと… 次作に期待しまーす。
1投稿日: 2021.10.09
powered by ブクログ謎の自殺の連鎖。 上層部は真相に迫ることを許さない中、ひとり動く永瀬。 最後の最後は結局どっちだったのか…。 ある意味「えー!」という終わり方だった。
1投稿日: 2021.09.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
タイムリーだなぁと思ったら、十年前に書かれた話でびっくり。 感染系の話は映画でも好きで見てしまうので、これもノンストップで読み終えた。 犯人と共犯者に関しては、なんか雑魚いなっとは思ってしまった。。 犯罪を犯すバックグラウンドがいまいち掴めず。。 全体的に登場人物の掘り下げがそこまでなので、この人なんだっけ、だれだっけと思うこともあり。。 ウイルスという未知のものに対して、自殺か事故か定義が難しい。 そこに真実はあってないのか、ないけどあるのか。 全てを明るみに出して、救われる人がどれだけいるのだろうとか。 感染の恐怖とは別に、永瀬さんのような行動をとるのは私はできない、弱い人間だなって思ってしまた。結局は保身だよね。
1投稿日: 2021.09.22
powered by ブクログウイルスのパンデミックを連想させる話ですが、そのウイルスを逆手にとって、ある薬を開発しようとする製薬会社の犯罪に加担した者を追う刑事の話です。よく練られた推理小説で話の展開が面白く、読みやすかったです。終わり方がちょっと不完全燃焼でした。ここはもう少し話を伸ばして貰いたかった。でも面白かったです。
1投稿日: 2021.08.31
powered by ブクログ2021.07.31 書き下ろしでデビュー前に書いた作品のリライトとあったけど、正直いまいちと感じてしまった。警察小説があまりすきじゃないということもあるけど… 期待して読んだだけにちょっとガッカリでした。
1投稿日: 2021.07.31
powered by ブクログ『赤い砂』伊岡瞬さん トレンド ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ 学び ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ リアリティ⭐️⭐️⭐️⭐️ 伊岡さんプロデビュー2005年。 『赤い砂』はデビュー前2002年執筆。 赤い砂とは、医学名称【アレナ・ルブラ】。 レベル4 最大危険水準の感染症/ウィルスである。 初期症状は咳、発熱そして2週間で重症化する。脳を破壊し、感染者自体での自律神経の制御が麻痺し、自傷、最悪は自殺行為に及ぶ。 ウィルスとは? ワクチンとは? 現在の環境で知っておきたい情報が、ミステリーを通じて学べるという!!!な小説です。 伊岡さん 祈り、代償、本性いずれも!!!でした。 この赤い砂も、推しです。
17投稿日: 2021.07.22
powered by ブクログ現在、世界中に蔓延るコロナウイルス。 猛威を振るう未知のウイルスに警鐘を鳴らすべく描かれたものではなく、デビュー前の作品であり、2002~2003年に執筆していたということに驚く。 約20年前の当時であれば、あまり現実味を帯びずに、どこか遠い世界の話としか受け止められなかったと思う。 ウイルスは無生物と生物の間の存在だということ。 ワクチンは特効薬ではなく、症状が出る前に接種しなければ意味を成さないということ。 他にもウイルスやワクチン、免疫等の説明があり、一般人にも理解しやすいので、今だからこそ必読の一冊だと思う。
10投稿日: 2021.07.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最後の切ない感じ含めてよかった。内容も感染物で警察小説との融合は初めて読んだので特に新鮮でページを捲る手が止まらなかった。ストーリーも難しくなく読みやすい。
3投稿日: 2021.07.04
powered by ブクログ犯人がわかってから、一本道で様々な事象が未回収のまま、いつの間にかラブストーリ?に振れてしまい、アレレレ?アイデアは良かったので丁寧に描いて欲しかった。
0投稿日: 2021.07.01
powered by ブクログ主人公に好感は持ったけれど、周りに話し過ぎでは?と言う印象も。でも面白く読めたし、今のコロナ禍、恐怖も感じた。最後の落とし所は、思ったより手前で終わって、もう少し先を見たかったような、ここでいいような。
2投稿日: 2021.06.30
powered by ブクログ男が電車に飛び込んだ。現場検証を担当した鑑識係・工藤は、同僚の拳銃を奪い自らを撃った。電車の運転士も自殺。そして、拳銃を奪われた警察官も飛び降りる。工藤の親友の刑事・永瀬遼が事件の真相を追う中、大手製薬会社に脅迫状が届く。「赤い砂を償え」――自殺はなぜ連鎖するのか? 現代(いま)を映し出した書き下ろし傑作! 『代償』50万部突破 『悪寒』30万部突破の著者が放つ 感染症×警察小説 国立疾病管理センター職員、鑑識係、電車の運転士、交通課の警察官 ――4人の死の共通点は、 「突然錯乱し、場合によっては他者を傷つけ、最後は自殺する」こと。 彼らに何が起きたのか――?
2投稿日: 2021.06.30
powered by ブクログ若い刑事が不可解な同僚の自殺とその前後に起こった4人の突破的な自殺を不審に思い事件を追って 行くとある研究所から持ち出された赤い砂 と言うウイルスに行き着く。 警察の上層部は、全てを自殺又は事故としてしか 取り合わない。 恐ろしい赤い砂と言う人間を狂わせる 殺人ウイルスの解明を追う少し異色のミステリー! 今現在コロナの状況下で読むと、なんだか複雑な 気持ちになる。
2投稿日: 2021.06.29
powered by ブクログかなり前に執筆したものを最近出版することになったようで、作者の若さを感じた作品でした。「痣」を読んだ後だったので、スピード感は少し緩やかに感じましたが、どうなるのかな?と展開を楽しみながら読み進めることができました。最後はちょっともやっとしますが、明るい未来を想像しておこうと思います。
4投稿日: 2021.06.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
未知のウィルスにより自殺が連鎖する事故を若手刑事が事件として追っていく。 読み始めで「コレは止まらなくなる」と直感。伊岡瞬さんの本を読むのは初めてでしたがすぐに引き込まれました。第三部の展開は意外な方向に進んでラストは予想外でした。ハッピーエンドを想像します。 未知のウィルスを扱った小説は大勢が感染して大変な事になる系が多いかなと思うのですが、少数の感染で納め解決出来たのが良かった。
3投稿日: 2021.06.05
powered by ブクログ友達におもしろいから、と貸してもらった。 おもしろかったけれど、最後は色々なことが雑に終わった印象。 バイオテロ的なのが、一番怖いよね。 見えない敵って、本当に怖い。 永瀬さんの幸せを祈る。
4投稿日: 2021.05.23
powered by ブクログいきなり文庫化とあるが執筆は2003年らしい。コロナなよりも全然前、さらには抗インフルエンザ薬の異常行動よりも前に執筆されてるとは。時代を先取るというか、事実が小説に追いついたというか。
0投稿日: 2021.05.10
powered by ブクログ出だしの衝撃な状況は、実際には遭遇したしたことが無いですが、日常でも見かける可能性がある場面でした。そこに居合わせただけで、触れただけで恐ろしい結末が待っているとは想像すら不可能だ。 其れが今は現実なのだから、まさに全員が当事者である。だからこそのいきなり文庫でしょうね。編集者の立場であれば気持ちはわかります。
2投稿日: 2021.04.25
powered by ブクログ評価は5. 内容(BOOKデーターベース) 男が電車に飛び込んだ。現場検証を担当した鑑識係・工藤は、同僚の拳銃を奪い自らを撃った。電車の運転士も自殺。そして、拳銃を奪われた警察官も飛び降りる。工藤の親友の刑事・永瀬遼が事件の真相を追う中、大手製薬会社に脅迫状が届く。「赤い砂を償え」―自殺はなぜ連鎖するのか?現代を映し出した、書き下ろし傑作! 今の時期だからか?ウイルス本をついつい手に取ってしまう。しっかし、この社長、わがままで危機管理能力が低い。こういう2代目社長ってのはまだまだいるんだろうなぁ~。
2投稿日: 2021.04.23
powered by ブクログ04月-20。3.0点。 感染研究所の男が、電車に飛び込み自殺。その電車の運転手、現場の鑑識警察官など、連続自殺に。背後には製薬会社が。。 デビュー作の前に書いていた小説らしい。スピード感あり、結構面白い。
0投稿日: 2021.04.23
powered by ブクログ展開がわかりやすく、コロナ渦の今にあったパンデミックの要素をうまく取り入れた作品。これを2008年に手がけていた著者は、さすがの一言。 一気に読み終わったが、犯人の検討が、なんとなくわかってしまたので星3つ。被害者の家族との関係性についても、伊岡さんの色を出すための演出かもしれないが、無理がある。正直しんどい感があった。単純に面白いけれども…
0投稿日: 2021.04.18
powered by ブクログ赤い砂 伊岡瞬さん。 おもしろかったー!! 17.8年も前に執筆した作品。 小説の中の話が、 コロナ禍のいま。 現実感がありすぎて恐い。 物語も、現実の未来も、 明るいものであると良いなと、 思った。
1投稿日: 2021.04.13
powered by ブクログコロナ禍で、急いで執筆出版かと思ったら違った。20年も前の作品らしい。 そう思うと、この本をよくここまで書き上げたと、尊敬する。 今のコロナも、こんな感じに思えてくる。 ぞわぞわ恐ろしい話の展開。 よかったです!
2投稿日: 2021.04.03
powered by ブクログコロナを意識した作品なのかな?と思ったらもう20年近く前に執筆されたようです コロナを意識した作品なのかと思うくらいウィルス感染や抗体や免疫などここ一年でTV等で散々聞いてる言葉がたくさん出てきます ・ 一言で言うなら一人の若い刑事が相次ぐ自殺者の死に疑問を持ち、独自に調査して突っ走る話です そして謹慎になってみたり、殺されそうになってみたりしています ・ 大体、想像通りに話は進み、最後にどんでん返しがあるわけでもないので内容的にはハードなんだけどあまりワクワク感はなかったなー ・ 主人公の若い刑事はわりと堅物そうな不器用そうな印象ですが、未亡人にフラついてみたり、生意気そうな女に色気出してみたりして…これだから男っちゅーもんは!!という感想が最後にぽつりと残りました
0投稿日: 2021.04.02
powered by ブクログウイルス。コロナよりもずいぶん前に書かれたものらしいけど、古さを感じさせない。登場人物もそれぞれ魅力的だし、よくまとまってて面白い。
2投稿日: 2021.03.21
powered by ブクログコロナの時代だからこそいきなり文庫で出版された! 今の今まで20年ほど夜に出ていなかった作品だそうです。 ウイルス感染のストーリーって、映画も小説も昔からあったけど、今、改めて見ると、彼らが映画で描き出していたものが現実になっていて、とにかくスゴイ!と感じます。 伊岡瞬の「赤い砂」は、その中でも症状や感染経路が不可解で、それもミステリー!怖い! 今だから、なおさら読んで欲しいです。
3投稿日: 2021.03.09
powered by ブクログ17~18年前、著者のデビュー前に執筆された作品と「あとがき」にありますが、そんな“古さ”をまったく感じさせない作品だと思います。 登場人物の造作が秀逸です。主人公の永瀬はもちろん、長谷川や武井、美由紀といった主要な人物のキャラがたっていて、永瀬とのやり取りがとても面白く読めました。 特に有沢美由紀の造作は見事で、この女性を創り出さなければ、この物語はまったく違うものになっていたでしょう。 まだ未読の伊岡瞬作品多数ですが、ホントに「女性を描くのが上手い作家」の一人ではないでしょうか。 赤い砂、面白いです。
5投稿日: 2021.03.07
powered by ブクログ若い刑事が、ウイルスによって連鎖する自殺事件を追う話。 「ウイルス」を題材にしていることが気になって読み始めたが、序盤から惹き込まれてしまった。1ページ目でサラリーマンが踏切内に飛び降りて自殺したのだ。さらに、その現場に居合わせた2人が2週間後に自殺してしまう。その1人と親友であった永瀬が、3年後にまた始まった自殺の連鎖を追っていく。 ウイルスの症状もさることながら、そのウイルスを巡る人間の闇が恐ろしかった。現在のコロナ禍では余計に、「感染」、「潜伏」等の言葉がリアルに感じた。 あとがきでは、約20年前に書かれたことが記されている。とても約20年前に書ける内容だとは思えなかった。今の時代が1番リアルに感じられる話だと思う、
6投稿日: 2021.03.06
powered by ブクログ永瀬さんは、どうなったんでしょうか。 助かったと思いたい。 ウィルスがテーマの小説です。 そこに、製薬会社や警察の組織の負の側面が絡んでいます。小説中でも、時々は現実世界の中でも、巨大な組織の隠蔽や権力争いには、うんざりさせられますが、これが、この小説のように人の命に直結する製薬会社が、命よりも企業イメージを優先させていることが現実にあるとしたら、と考えるとぞっとします。 新型コロナに振り回され続けた2020年、そして2021年に入っても、まだ振り回され続けています。 そんな中で読んだからか、こんなウィルスの存在はさすがにフィクションだとわかっていながらも、恐ろしさは真に迫ってきます。もう新型コロナが流行する前の自分の感覚では読めません。 さて。本編とは関係ありませんが、あとがきでの著者の説明によると、この作品を書き始めたのはデビューよりも前の2003年、実質的な執筆となると2002年だという。 え?ってことは、SARSと同年の頃、もしかするとまだ世間で認知されるより前のこと?と驚いてしまうのだ。 エボラ出血熱も2014年の出来事なのか!てっきり、小説での激烈な最期の症状はエボラ出血熱から構想を得たのかと思いましたが。 とは言え、2005年頃、著者がデビューした後くらいに、この小説の話を出版社に伝えても相手にされなかったそうで(世紀末にこういったウィルスなどによる人類滅亡のテーマが沢山出ていて食傷気味だったのだろう、とのこと)世に出ることは無かった。ところが、だ。 2020年になり、誰も想像しなかった、新型コロナの蔓延と言う事態になり、2020年6月に、再度その小説の話をしたところ、”緊急出版”と言うことになったのだとか。 え?ってことは、既に出されていた作品が文庫化されたんじゃないの?えー、てっきり、数年前に出された作品が満を持して(?)文庫化されたのかと。 ・・・と思って、本を閉じ、帯に目をやると【いきなり文庫!】、裏面には【書下ろし傑作!】と書いてあるじゃないですか!はああああ。思い切りため息をつきました。自分に。本を購入する前には、結構、作品紹介やあらすじ、皆さんのレビューを読んでから購入しているのに。私の目は節穴、と言うことが良く分かりました。(もちろん、そうでなく、本屋で手に取っていきなり買うこともありますが)
6投稿日: 2021.03.02
powered by ブクログ主人公の若造感が少し鼻につくが処女作に近い作品という事で納得した。とはいえ物語構成自体はやっぱり面白いなー。このまま作品制覇しそうw
2投稿日: 2021.02.24
powered by ブクログ生物兵器の開発はきっと行われてて、それを目の当たりにした時の恐怖や混乱を上手く描かれてると思った。 今回のコロナも同様に言われてて、真実なんて一般市民にはわからないけど、それを想像させ、恐怖を感じさせる一冊だった。 これは面白かった。かなり。
2投稿日: 2021.02.22
powered by ブクログ感染症の恐怖と人の利害関係。そして人の顔をした怪物の存在。やはり引き込まれてしまう伊岡瞬さんのラストの終わり方。 最近、警察の階級に関する本を読んだせいか、警部補や警部、巡査といった立場から見ると面白い人間関係が見て取れた気がします。約1名の主人公を除いては組織に従順である所は納得。 作者は2000年のデビュー前から作品構想を持っていたとのこと。だから2000年から始まるのだと納得しました。
2投稿日: 2021.02.17
powered by ブクログ悪寒から始まった。伊岡瞬沼 半年立ってもまだまだ進行形。 「痣」「代償」「本性」「もしも俺たちが天使なら」「不審者」「いつか虹の向こうへ」と読んで 「赤い砂」で8番目 まだまだ「桜の散る前に」「冷たい檻」「瑠璃の雫」「教室な雨は降らない」「145gの孤独」「乙霧村の七人」「祈り」 とまだ楽しめます。(すみませんなんせ忘備録なので) さてこの「赤い砂」 作者の後書きを「図書館の本がはじめて文庫だったので」みるとデビュー作「いつか虹の向こうへ」2003年の前、 なんとデビュー前に書いてた作品で 新作「祈り」を出版した後 実はウイルスのことを書いているということで、急遽突貫出版になったということが書かれていた。 そう表題の「赤い砂」がなんと 「アレナ.ルブラ」ーウイルスのことだった。 なんと今! うーん。複雑。ウイルスのことはわからないので 作中の症状は、ありといえばあるかもしれない〜そんなことあるだろうか〜 いや、あるかもしれないし こわっ! 今こそある程度は想像つくけれど 20年も前に想定したというのはすごい しかし結構ウイルス的な話は多く あまり取り沙汰されなかったらしい。 今だからこそ出版され世に問われるみたいですね。 フィクションとしてはなんだろう 「事実は小説より奇なり」 何があってもおかしくないし、 なんでもありのこの時代に、読むことの不思議さ。 世が平和であれば、不気味なことも 不気味なフィクションとして受け入れられるが現実が不気味で恐ろしい時に、なんか不思議な気持ちでよんだ。 読みながら えー私って結構ハードボイルド好きなんだ!って。 ウイルスの怖さやら人間の悍ましさがあるが 最後は永瀬遼巡査部長〜かっこいい 「嘘やろ」「そんなバカな」と言いながら「笑」 ちゃんと希望のオチはつけてくれた。
19投稿日: 2021.02.14
powered by ブクログ「祈り」よりも断然完成度が高くて面白かった。後書きでデヴュー以前に書いた話と知ってまた驚いた。 未読の作品も片っ端から読んで見たい作家やな。
3投稿日: 2021.01.26
powered by ブクログ今のこの時代を反映しているかのような内容。ハラハラの展開だったがラストが余韻を残しているようで読者に全て委ねてしまってる感もありやや残念。生き延びたのなら続編に期待。
6投稿日: 2021.01.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
感染症を扱う小説は、やっぱり人為的なものから切り離せないんだなと思いました。 症状の出方に怖さがあります。 一人から、何千何万も広がっていくウイルスの怖さは、コロナ過だからこそ想像できてしまい、まさにいきなり文庫化した意味がありますね。
3投稿日: 2021.01.17
powered by ブクログ赤い砂によってもたらされた自殺連鎖は ウィルス感染によるものだった。 その事実を隠蔽しようとする組織と 真実を求めて戦う刑事の物語。 著者によるあとがきを読んで 更に余韻が震える感じがした。 コロナの蔓延も人為的に もたらされた可能性を考えずにいられない。 ワクチンの有効性がどの程度なのか? 少なくともこの本でTVで知る以上の 知識を得られたかも。 ラストもこれがベストだと感じられた。
3投稿日: 2021.01.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ウイルスとはまぁなんともタイムリーな作品である。 こんなウイルスが現実にあったらコロナより怖いなと思った。 最後の方のウイルスに負けない!って感じが良かったかな。 内容はまぁまぁ面白かったが、なんだか突然犯人分かったなって印象。 家に侵入したところからまだなにか展開があるかと思いきやとんとん拍子って感じだった。
0投稿日: 2021.01.15
powered by ブクログ文庫書き下ろしって、つまりは単行本ではそんなに売れないだろうからいきなり文庫化するんでしょ。そう思って読みはじめているのでハードルが下がっています。 その割に面白いやんと思いつつ(すみません)読了し、あとがきを読んでたまげました。17年も前に書かれたもので、当時はどこへ持ち込んでもフラれ、このコロナ禍で昔ウイルスの話を書いたことがあるとつい話したら食いつかれて直ちに出版に至ったのだと。コロナも悪いことばかりじゃないと不謹慎にも思う。解説を他の誰かに頼む暇もなかったのか、おかげで著者自身の興味深いあとがきを読めたわけで。 感染すると自殺に至る。パンデミックものではなく、事件の真相を探ろうと奔走する刑事の話。今回の発刊に当たって、新しい技術のことは盛り込まずに、当時知り得たことのみで行くと決めたという著者は潔い。難しい専門用語などはなく、とてもわかりやすくて、怒涛の勢いで読めます。 ほぼ素人だった時代にこの書きっぷり、恐るべし。後はコロナ収束を祈る。
3投稿日: 2021.01.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2003年にこのテーマを取り上げ、2020年にその後の諸状況の変遷を加味せずに出版されたということは敬服に値するが、警察小説としては目新しいものはないし、親子関係、男女関係、会社と警察内部関係など全体的に古い感じは否めない。
0投稿日: 2021.01.10
