
総合評価
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powered by ブクログ読書のモチベーションがなかったのもあるけど、内容が少し難しくて読み切るのにかなり時間がかかった。 純文学の神話という感じ。 伊勢物語とか、解説にある通りいろいろな文学作品や神話がこの作品のリソースにあるんだろうけど、そのへんをちゃんと読んでいないので、なんだか不思議な作品だな〜としか思えなかった。 全体を通して性愛について語られていて、人間の浅ましさ、愚かさ、美しさが見えた。 正直時間をあけて読んでしまったので、最後2つ以外の話の記憶がとてもあやふやである。もうちょっと勉強してから読みたいかもと思いました。
0投稿日: 2025.05.17
powered by ブクログ生と性と死をめぐる、命についての神話。 命は水(aqua)の中で生まれ、水の中へ返り、水の中を巡って、再び生まれる。 肉体は土(terra)に埋められ、分解され、心はまだ生者のそばにいるけれど、やがて死を理解して、肉体のある土へ帰って行くだろう。 それなのに、命はまるで空気(aer)から生まれるように、突然体の中へやって来る。その異物感、自己愛。動物としてのニンゲン。 動物であるから、男と女が共にいる。その間には、火(ignis)がある。燃える炎、消えかけたりくすぶったり一息に燃えがったり。同じところを巡り巡る。 そして世界(mundus)が、立ち現れる。何千年も繰り返される、物語。
0投稿日: 2025.05.17
powered by ブクログ理解ができない。陰鬱な雰囲気だっけど、読むんじゃなかったとネガティブではない。レビューを拝見し、内容を完全に理解しない楽しみ方もあるのかも…。歌詞ではなくメロディがいい曲?そう考えると腑に落ちる。
32投稿日: 2024.12.28
powered by ブクログ女の人生の四季と、その折々の性についての短編集。序盤の3遍はわりと読みやすいけれど、最後の2篇はとっつきにくいかな。段々と神話じみてくるというか、古典文学や遠野物語に近い雰囲気があると思う。私の年齢からして、始めのaquaが少し理解できるかなという程度。人生の夏〜冬にかけてはこんなもんなのかなと想像することしかできないけど、いつか肌感覚としてわかる日が来るのだろうか。 3編目のairを読んで、女の人って子どもを産むと子どもが全てになりがちだなと思う。尊敬できる女性達が、子どものサッカー教室や中学受験についておもむろに話し合い始めると、途端にばかみたいと思ってしまうのはなぜだろう。所帯染みた感じがいやなのか、単なるモテない私のひがみなのか。こちらの小説を読んで、子どもを愛するのは母性愛ではなく、単に愛であると言い切った潔さというか痛快さというか。私は母性なんてクソ食らえと思っているので、自分にも動物になって恋愛し子どもを産み落とす日が来れば最高に面白いのにな〜、と期待しておくことにする。
1投稿日: 2024.03.07
powered by ブクログ5篇の短編からなるこれは、どのタイトルもラテン語である。水、土、空気、火、世界。 全ての短編に性と生と死を感じた。それと、人称の使い方がおもろしろかった。アクアでは、水面と汀という2人の少女が登場する。地の文は水面主観で語られるが、その際水面は汀と呼び捨てで呼んでいる。しかし、会話文になると田中さん、と姓呼びになり距離を感じられる。この2人と同じ生まれの少女が行方不明になり、全裸で死体となり発見される。この少女はいつもどこか2人の少女の中をさまよう。
1投稿日: 2023.06.07
powered by ブクログ冥府、エロス(性愛)とタナトス(死)の狭間。(解説より) 生と性愛と死。みずみずしさから始まり、枯れて光って溶けて消えていく。
2投稿日: 2022.04.17
powered by ブクログなまめかしいタイトルから、想像していたものと少し違った(それはそれでよいが)。重い、この時期重いのは辛く、星三つになった。 生(母性も)と性と死を描いてある。話を追うごとに難解になってゆく。 二つ目の「terra」。また私は川上さんの世界に引きずられてゆく。沢田と対話しているのは、女友達と思っていたら違った。最後に謎が明かされる。死の無念さをこんなにも淡々と語って、いや淡々だから余計にやるせない。 「死んじゃったな、麻美」 「つまらないなあ、死ぬと」 あなたが巻いてくれなくなったので、最後に自分で巻いてみた左手首の紐を確かめようとしたけれど、もう体がないので、できない。 土に還って二酸化炭素や窒素に分解されて記憶もすっかりなくなって、それからまた何かのかたちをとるかもしれない。でもずいぶんと先のことだ。 数日尾を引いた。心で号泣した。著者の好きな短編の中でもかなり上位だ。また川上さんにやられた。 希しくも、これを読んでいたとき、(私の)スマホの通知音が僅かに響いた。好きな俳優さんの訃報を知った。 二つが繋がり離れられないお話となってしまった。 最後の二つはまだまだ私には難解すぎて、何度も読み返すが今一つ付いてゆけなかった、もどかしい。 そう簡単に読み解ける一品じゃないですよね。 いつも思うが、言葉にならない思いが言語化されている。そういうところ、心奪われる。
7投稿日: 2020.07.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
p155 なにごとにも縁の薄い子だと言われたことがある。占いをする女に言われたのである。唾をはきたくなって、はいた。女はびくっとした。縁なんてもんは自分でつくってやる。女に毒づいた。自分でつくれないものを縁って言うんです。女は言い返した。
1投稿日: 2020.04.11
powered by ブクログ川上弘美さんの小説は、2種類に分かれると勝手に思っている。 静かながら美しいストーリー展開がある「センセイの鞄」系と、奇妙でいい意味で気持ち悪い「蛇を踏む」系。 この小説は短編集なのだけど、前半は「センセイの鞄」系で後半になるにつれて「蛇を踏む」系になっていく印象。 一番最後の「mundus」はラテン語で「世界」という意味らしいけど、はっきり言って常人には訳がわからない。ストーリーの説明をしろと言われても難しい。けど、読んでいて奇妙に心地よい。 全体的に、とても哀しい。 そして、そこはかとない色香がある。 なんとも感想が難しい小説だった。 奇妙な世界に引きずり込まれたい人にはおすすめ。
4投稿日: 2020.01.29
powered by ブクログ死んだとたんにぽっかりと隙間ができるのではなく、何年もしてからはじめて隙間や穴になる。その時が、いちばんいやだ。悲しいとか、くやしいとか、むなしいとか、そういうものではない、ただ何もないような、そんな隙間になるのがいやでこわい。 (P.155)
1投稿日: 2019.08.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ちょっとミステリアスでエロテッィクな短編集。 一作めの田中汀と田中水面の話し。 二作目の話しはラストまで読んで結末がわかるからくり! 戒名の時にちょっと気づいたけど、旅に一緒に(納骨しに秋田?うろ覚え)行ってたのは死んだ加賀美だったんだねぇ。
1投稿日: 2018.09.26
powered by ブクログ書かれてからそんなに経ってないはずなのに、昔からある物語のような気がしました。 伊勢物語をモチーフにした短編もありましたが、それのせいだけではないような。 なめらかで熱くて甘苦しい、情念とか、人間の業をふつふつと感じます。でも描写は淡々としていて、そこがとても好きです。
1投稿日: 2018.09.05
powered by ブクログ5編からなる短編集。 川上弘美は好きな作家なのだが、本書とはあまり相性が良くなかったようだ。 母と子の愛憎をコミカルに描いた「aer」は面白かったのだが、それ以外は今一つ。 まぁ、そんなこともあるよね。
1投稿日: 2018.01.04
powered by ブクログ川上弘美は面白い、という印象があったのだけれど、最初の数篇はあまり馴染まなかった。馴染まないというか、今の自分には理解出来ないものなのかもしれない。ignisとmundusは、そうそうこれこれ、って感じではあったのだけれど、やはりどこか物足りない感じがあった。 160503
1投稿日: 2016.05.08
powered by ブクログセンセイの鞄が大好きなので、手に取ってみたものの読了できず。どうしても入り込めなかった。 描写は儚げで美しかった。でもどこか死を匂わせるような、情事後のような、そんな虚しさと気だるさが漂っていて、かつ登場人物たちの強い狂気を感じる場面もあって、ここまで内容にぴったりのタイトルもなかなかないな思う。なめらかで、熱くて、甘苦しくて。 でもやっぱりこういう表現がひたすら続く本は苦手だな。
1投稿日: 2016.04.26
powered by ブクログ現代では、古典に近いような言葉が溢れて、その世界観がいい。 普段は胸の奥にしまってあるけれど、時折噴き出してくる何か、それは善悪ではカバーしきれない何か根源的なもの。それ補思い出させてくれる。 ちょっと怖いけどね。
1投稿日: 2015.11.03
powered by ブクログ淡々と現実を語るようで現実離れしていて、この足は地についているのか本当に不思議な気持ちになる。川上さんの物語には、優しいようなすこし怖いような形容できない複雑な気持ちが詰まっていて、わたしはそれを一生うまく言い表せないんだけどずっと読んでいたいなあ。terraが好きです。無理に悲しまずに淡々と過ぎて、切なさが残る。それを噛みしめて本を閉じ眠りたい。
1投稿日: 2015.10.26
powered by ブクログこの作者独特の世界観が強くて、全体的に難解だったし、読後感も不思議な感じだったけど、「aer」という作品だけはすごく共感できて、印象に残った。妊娠、出産、育児についてかなり独特の書き口で描かれているんだけど、母親の母性の中にはここに描かれているような不安定なもの不穏なものも含まれていると思う。母性や子供への愛情は神話や夢物語ではなく、生々しい人間の感情なんだと思わされるところが良かった。
2投稿日: 2015.10.01
powered by ブクログ私は川上さんの「うそばなし」のファンです。 最近、そう言った種類の作品が無く残念な思いをしてました。 この作品はある意味「うそばなし」の系列です。しかし初期の「クマにさそわれて散歩に出る」と言った、明るくて軽くて何か不思議な、いかにも平仮名の「うそばなし」ではありません。ドロドロと暗く、粘着質で重苦しい「嘘話」です。 なんか川上さん、昔の読者を置いて突き抜けて行っちゃったかな。
1投稿日: 2015.09.16
powered by ブクログ川上未映子さん、読めるようになった、のかもしれない。すごく不安定なときに読んでて、電車の中で泣きそうになりながら読んでると文章の中に入った途端に涙が止まるのが面白かった。でもまだ文章の意味とかどうなってるかとか、全然わからない。ただ、ぱっと周りが切り替わった時、とても心穏やかな気持ちになった。
1投稿日: 2015.09.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いつもよりほんのり生々しくてほの哀しい雰囲気。 ガブリエル・ガルシア=マルケスとか、あの辺の幻想文学っぽい。
1投稿日: 2015.09.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
川上ワールドにもほどがある? 不思議な感覚に陥る短編ばかり 「半端だったなと思った。 死ぬ時はいつも半端、誰でも半端。」 「死んだとたんにぽっかりと隙間ができるのではなく、 何年もしてからはじめて隙間や穴になる。 その時がいちばんいやだ……」 納得するような、共感できないような 反発するようね、切なくなるような なんとも表現しきれない感情のうず
1投稿日: 2015.08.22
powered by ブクログ性をテーマにした短編集です。 とてもコワイ小説でした。女性の本質の一部分を暴き出したような、そもそも本質などというものが幻想なのかもしれないけれど、幻想かもしれないと気づかせてくれる、それをまた弘美さんが書いてしまったところが、コワサの原因なのかもしれません。コワイといっても、男女の関係をドロドロと描いているわけではありませんし、物語に大きな起伏があるわけでもありません。愛と憎しみ、生と死、孤独、老い、得体のしれない苦痛などを扱いながら、むしろ淡々としたもの静かな語り口に、霞のような無常観、寂寥感が沸き立ち、漂い、流れていくようです。 女には男がわかりませんし、男には女を理解することができません。男女の性を別にしても、自分は他人を知らないし、他人は自分のことをわかりっこない。なにより自分が自分のことをわかっていないのだから、人が理解し合うなんてことは、所詮無理なことなのでしょう。人間の場合、その寂しさを何かで埋めるために、性欲というものが備わっているのかもしれません。人はわかりあえないまま寄り添い、どこか冷めていながらもつい温もりを求めてしまう。抽象的でつかみどころのないものに振り回されながら生きている人という生きものが、なんだか哀れで愛おしくなってしまう物語でした。 べそかきアルルカンの詩的日常 http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/ べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
1投稿日: 2015.08.14
powered by ブクログやっぱり川上弘美が好きだ。 夏の夜にぴったりな本だった。 aquaでノスタルジックな気分になって、その余韻を引きずったままterraの最後の語りでボロボロ泣いた。本を読んでいてこんなに揺さぶられたのも泣くのもはじめて。読み終えてすぐにもう一度読み返した。 あとの2作はいかにも川上弘美ってかんじの作品!
1投稿日: 2015.08.11
