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0投稿日: 2025.06.12
powered by ブクログ(2024/11/05 10h) 新書1 冊だけで古代から現代までにおける日本の宗教観を総覧している稀有な本。内容はまとまっていて、過去に学んだ日本史と結び付けつつ楽しく読んだ。 少ない紙幅ながら、情報はいくつも散りばめられているために、ここからいくらでも掘り下げられる。深掘しては整理するため読み返すのに有用でありがたい本。 『どちりいなきりしたん』において、キリストの教えを広めるために、既に日本に馴染んだ仏教の用語や「天狗」のような語を用いている点はおかしみがあった。 神道の定着しない点については、葬式の定着度合いが分け目になったという指摘もある。いまでも葬式は仏教式が主流であり、納得できる。 国家神道として、各宗教観の揺らぎ・政教分離の如何について触れられており、避けられない靖国問題や創価の公明党についても言及。 現代においては新新宗教として、カルト宗教についてもサラリと記載がある。現代に生きる自分にはここをもっと知りたいと思うし、物足りないが、なにぶん1冊中の数ページなので仕方ない。ここから掘り下げて読んでいきたいと思う。
3投稿日: 2024.11.05
powered by ブクログ日本の宗教史が詳しくかかれており、どのような形をえて、現在の日本のかたちなったのかが良くわかる本です。浅く広く宗教史を書いている感じで勉強になりました。
0投稿日: 2024.04.07
powered by ブクログ著者、末木文美士さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。 ---引用開始 末木 文美士(すえき ふみひこ、1949年9月6日 - )は、日本の仏教学者。国際日本文化研究センター名誉教授、総合研究大学院大学(総研大)名誉教授、東京大学名誉教授。専攻は仏教学、日本仏教を中心とした日本思想史・宗教史。田村芳朗の弟子の一人。 ---引用終了 で、本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 『記・紀』にみる神々の記述には仏教が影を落とし、中世には神仏習合から独特な神話が生まれる。近世におけるキリスト教との出会い、国家と個の葛藤する近代を経て、現代新宗教の出現に至るまでを、精神の“古層”が形成され、「発見」されるダイナミックな過程としてとらえ、世俗倫理、権力との関係をも視野に入れた、大胆な通史の試み。 ---引用終了
12投稿日: 2023.12.19
powered by ブクログ最初と最後が面白かった。丸山眞男の提唱した古層論にたいして、どのように捉えるべきなのか。古層とは、一環的なものじゃなくて、それ自体が歴史的に形成されてきたもの。 イザナミイザナギの時代の話から創価学会まで分かりやすく説明されてる。 鎌倉仏教とかキリシタンの話は眠かったけど、大学受験の内容を復習出来てなかなか面白かった。
1投稿日: 2023.10.11
powered by ブクログ日本の宗教の発生より現在までを俯瞰して描く。 筆者の広範で詳細な知識にはただただ驚くばかりだが、宗教史どころか日本史の素養もない私から見ると、分からない表現や説明も多かった。 もう少し、ざっくりと各宗派の流れが分かればよかったのだが…。
1投稿日: 2023.10.07
powered by ブクログ表層に現れず私たちに蓄積されているもの。これらを「古層」というキーワードに当てはめ、日本宗教史を解説。筆者の立場は、日本古来の「古層」は存在ぜず(解明されておらず)、歴史的に作られたものだとする。確かに、古事記や日本書紀が書かれたのは天武朝以降のことであり、それ以前の文字史料はないのだから、その通りだろう。 続いて中世以降の仏教と神道における複雑な関係性、近世以降におけるキリスト教の伝来の影響や仏、神、儒の関係など解説。近世後期には、国学において復古神道の流れから仏教以前の日本の「古層」を探る運動が大きく展開した。近代になり明治政府は国家神道の体制を整えるに至るが、江戸後期から展開したこの流れは仏教以前から存在した日本本来の「古層」ではなく、つくられた「古層」であることを指摘する。戦後は国家神道が解体されたが、それ以降大量に現れた新興宗教乱立の動きを筆者は「宗教のラッシュアワー」と呼んでいる。 上記のように日本宗教史のエッセンスを、「古層」というキーワードをとおして概観できる。日本人古来の「古層」はこの先解明されないのだろうか、と思う一方、この多様な変遷そのものが私たちの「古層」と呼べるものなのだろうか、と考える。安易な右派的言辞にも注意を要することに気付かされる。
1投稿日: 2023.08.30
powered by ブクログ神道だけでなくその他の日本で信仰されたり影響を与えた宗教の歴史をざっとさらっており、しかし新書の丁度読みやすい分量であった。末尾の現代宗教の言及から、日本人が宗教に耽溺していることを危険とし、少なくとも良くは思わないという風潮から現代日本人は曖昧な信仰心を抱き、それが俗に言う日本人の無宗教的思想の根幹にあるのではないかと考えた。今回の読書で自身の日本史基礎的知識の欠乏が顕著となったため、次は日本史の基礎的知識を仕入れたい。
2投稿日: 2023.06.19
powered by ブクログ丸山真男が言う歴史を貫く唯一の古層などない。層の重なりがあり埋もれている古層を宗教史を通じ検討する。 近代における過去の発見は近代に都合の良い古層を作り出す作業であった。古代最大の文献は記紀である。記紀神話は仏教と無関係ではなく影響がある。 神仏習合は最も深い古層である。集合にはいくつかの形態があるが、何も仏教側が土着的信仰を吸収する形である。 日本仏教思想の基礎は平安初期に最澄空海により確立された。9世紀後半から律令制が崩壊し荘園制へ移行した。宗教もまた国家的祭祀から私的祭祀へと性格を変えた。 死に関する儀式は仏教、現世利益は仏教・神祇信仰・陰陽道があわせ用いられた。 信仰を強めるため末法思想が広められた。鎌倉仏教は日本仏教の最盛期と見られている。煩雑な儀礼的要素を排し平等な救済を説いた。ありのままの現状を肯定する本覚思想が現れ、最も日本化した仏教思想と言われる。 本地垂迹とは遠くの仏より近い神の方が貴いとする説であり、山王信仰がある。 中世は偽書も多いが、合理主義の奥の古層レベルにおいて偽書も生きることがある。 近世では朱子学が正統とされたが、仏教神道思想が衰えたわけではなく、百家争鳴の状況だった。
1投稿日: 2022.06.08
powered by ブクログ日本の宗教史をざっとさらった一冊。長すぎず短すぎず、古代から現代までにおける宗教の数々を拾ってかいつまんで説明しているので、概論を押さえるのには良書だと思う。 筆者は丸山眞男の「古層」という考え方を元に日本の宗教史を展開していっており、その古層は時代を上るとともに「発見」され、「創出」されていくことを説明している。これらは特に江戸時代や明治時代において顕著であり、日本の原始から存在する思想はなにか、日本的ルーツはどこにあるか、というのは昔からの大きなテーマだったことがよくわかる。 宗教とは関係なくなってしまうけれど、個人的には筆者が聖徳太子を『源氏物語』の光源氏と結び付けたところに面白味を感じた。ともに天皇の子というやんごとなき血筋を受け継ぎながらも、自らは天皇とならずに自由に動ける身を謳歌し続けた。二人のカリスマ性は、確かにそういう特徴からきている部分もあるのだろうな、と思った。
2投稿日: 2020.03.20
powered by ブクログ古代から現代にいたるまでの日本における宗教の歴史をたどりつつ、著者自身の関心にもとづく考察をおこなっている本です。 著者は、丸山眞男の「古層」の概念に触れて、「古層」は歴史を通して一貫したものとして存在しているのではなく、むしろ歴史のなかでつくられてきたものと考えるべきなのではないかと主張します。本書はこうした考えにもとづいて、日本の宗教のありかたが、歴史のなかでどのようにかたちづくられてきたのかを論じています。 そのさい著者は、仏教、キリスト教、神道がたがいにどのような影響をあたえあってきたのかということに、とくに注意をはらっています。中世における神仏習合の実態や、近代以降の神道とナショナリズムのむすびつきなどの事実を紹介しながら、現代におけるこの国の宗教のありかたを可能にしたものがいったいなんであったのかという問題へと、読者の思索をみちびいています。 また最終章では、著者自身がこれまでにも論じてきた、死者とのかかわりにおいて宗教のありかたをあらためて考えなおす必要があるという議論も提出されています。
4投稿日: 2020.01.31
powered by ブクログ名著『日本仏教史―思想史としてのアプローチ』 https://amzn.to/2QTXkUm の著者である末木文美士氏が、仏教史ではなく「宗教史」全体像を描くことに挑戦したもの。仏教、神道、儒教、キリスト教の関連が俯瞰できる。新書ですべてを書き尽くすのは無理があるが、それでもこれだけコンパクトにまとめてあるのは素晴らしいと思う。 『古事記』を純日本の古層と捉えるのは無理がある、仏教伝来から150年が経っており仏教の影響も受けて成立したと考えられるとする指摘と、宗教は死と向き合わなくてはならず、ゆえに「葬式」を行えることが大衆に浸透するためには不可欠であると胃の指摘は、目からうろこが落ちた。 https://amzn.to/2xAPYgB
1投稿日: 2018.09.24
powered by ブクログ宗教には興味があるが 古代神話と宗教がわかれ 天皇の位置 祭祀を司る 平安から鎌倉になり大乗仏教としての 聖が出始め 山伏 などが密教系と別れる キリスト教の伝来 江戸から明治にかけて神道との合祀 江戸時代は寺社が 戸籍の役割を果たす 現代にかけて新興宗教が出てくる
3投稿日: 2016.06.02
powered by ブクログ前半はキレの良い部分もあったが、後半は粗っぽい印象を受けた。 記紀神話の政治性、聖の登場、聖地化、キリスト教と権力者の神格化、国家神道の詭弁。
1投稿日: 2015.05.11
powered by ブクログ正月は神社に初詣に行き、結婚式はキリスト教の教会で挙げ、盆に先祖の霊を迎え、クリスマスを祝い、葬儀は仏式で行う…、そんな無節操さを、しばしば批判的な論調で語られることが多い日本人。 私自身、まったくの無宗教・無信心で、いわゆる信仰というものに対する嗜好は皆無だが、日本に生まれ暮らす日本人の一人として、そういったあまりにも混沌たる日本人と宗教との関わりについては、以前より強い関心を抱いている。 結果的に本書は、日本人の国民性および精神性と宗教との関連を包括的に分析し、一つの見方を提示する、という私が求めていたようなスキームで論じられたものではなかったが、そうした思索の前提となる予備知識を、古代より時系列を追って適宜説明してくれており、まさしく"日本宗教史"の概論としては充分に読み応えがあるものだと思う。 何となくは知っているつもりの"神仏習合"の本当の意味合いや、檀家制度の成り立ちと葬式仏教の意義、記紀神話の成立には実は仏教が影響していた、などといった目から鱗の知識にも出会うことができた。 他にも、日本独特の様式である山岳信仰や、実在の人物が神として祀られる数々の事例など、掘り下げていけばきりがないような興味深いトピックスが多くあることが分かる。 とどのつまりが、"宗教"と肩肘張っていても、突き詰めればその国や土地に、文化と不可分なものとして根付く"生活様式"こそがそれだと言えるのではないか、という自分なりの結論に至った。 もちろんそれは信仰や信心とは縁が薄いものにもなりうるので、狭義的には"宗教"とは言えないのかもしれないが、帰依する対象の有無を別にすれば、例えば"道徳"や"倫理"として捉えられているものこそ、人々の行動を縛り、そして冠婚葬祭など生活の中の節目節目で様式を規定する"宗教"なのだ、と定めても完全な誤りではないだろう。 儒教(儒学)は宗教なのか、という議論も古くより行われていると聞くが、その辺りは専門家の間でも意見が分かれているようだ。 少し話は飛躍してしまうかもしれないが、宗教に対する日本人の寛容さ(ルーズさ)、というものに考えを巡らせてみると、なぜ日本の街並み(たとえ古都と雖も)がヨーロッパのそれらと比べて無秩序で美観を伴わぬのか、その理由が朧げながら分かるような気もする。
1投稿日: 2014.03.13
powered by ブクログ日本宗教の歴史のイメージをとりあえずふんわりと抑えるという意味において、本書の持っている力というのは絶大だと思う。 無論、新書という形態をとっている以上、細かいところまでは言及されてはいないし別の見方もあるのだろう。 けれど、日本における「宗教」概念がどのように形成されてきたのか、そしてどのような実態があったのかを振り返るためには、本書のような存在が欠かせない。 宗教学をやっている人にかぎらず、日本の思想に興味がある人は読んでみても決して損はしない一冊。
2投稿日: 2012.09.03
powered by ブクログ〈古層〉論を論を批判的に発展させる観点で、日本の宗教史を概観した本。仏教、神道、儒教、キリスト教などの宗教諸派が互いに影響しあい、そこに政治が絡む形で、各々発展して来たと言うストーリーになっている。 時代区分ごとにその時代の代表的な事例を紹介していて、記紀神話は仏教の影響の下に創作されているから、日本の〈古層〉じゃないと喝破するあたり小気味よい。個人的には、中世に創作された偽書に、積極的な意味を持たせている話が面白かった。 個別の話は他にも面白いことが書いてあるのだが、本書全体のパースペクティブが一番最後の章に記載されているため、読んでいる途中は、その話が全体の中でどんな位置づけなのか把握できないのは難点。 初読の場合は、最後の「いま宗教を問い直す」を読んで、全体像を把握してから読み進めることをお勧めする。
1投稿日: 2012.03.13
powered by ブクログ日本人と宗教について分りやすく説明してくれています。主に神仏が密接に関わりあいながら展開していく宗教史を丁寧に解説してくれています。自分のように大雑把に日本の宗教について把握したい人にためになる一冊だと思います。
1投稿日: 2011.12.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
[ 内容 ] 『記・紀』にみる神々の記述には仏教が影を落とし、中世には神仏習合から独特な神話が生まれる。 近世におけるキリスト教との出会い、国家と個の葛藤する近代を経て、現代新宗教の出現に至るまでを、精神の“古層”が形成され、「発見」されるダイナミックな過程としてとらえ、世俗倫理、権力との関係をも視野に入れた、大胆な通史の試み。 [ 目次 ] 1 仏教の浸透と神々―古代(神々の世界 神と仏 ほか) 2 神仏論の展開―中世(鎌倉仏教の世界 神仏と中世の精神 ほか) 3 世俗と宗教―近世(キリシタンと権力者崇拝 世俗の中の宗教 ほか) 4 近代化と宗教―近代(国家神道と諸宗教 宗教と社会 ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
1投稿日: 2011.04.24
powered by ブクログ【教科書用】学部の一般教養レベルで「日本宗教史」を講ずる場合、使いやすい一冊。 価格・内容共にコストパフォーマンス的にすぐれた一冊だと思います。
0投稿日: 2010.11.24
powered by ブクログ授業でお勧めされた本。 レポートで読んだ。 入門書かもしれないけどあまり新書読まない自分にとってはちょっと難しかったorz こういうのって何回か読まないと頭に入らないんだなぁ。
0投稿日: 2010.10.08
powered by ブクログ10/03/13. 一般向けなんだろか。 なんかペダンティックな感じ。あーでもなければこーでもない、と。 しっかり読んでみてから、このレビュー変更しますが。 ごめんなさい。上記の評価間違いです。序文の“古層”云々のみ該当ですが、読み進めるうちに、特に神道と仏教との関係について目から鱗でした。 3/21読了。 近代史以降についてのおおまかな政治状況についての著者の言葉がかなり常識的であることについてはやや、欲求不満を感じたものの、概説としての宗教史については私にとっては初見も多く、非常に学ぶことの多い著書でした。文庫の『日本仏教史』に進みます。 10/03/23読了。“古層”についても、了解です。 末木さん、「しかし」のあとに大事なことを書くという文章の癖発見。
0投稿日: 2010.03.14
powered by ブクログ日本の宗教通史。 教科書みたい。 深く知ろうと思えば、巻末に示された参考文献を見ればよい。 概説的内容である本書だが、自分には十分だった。
0投稿日: 2007.12.08
powered by ブクログ今まで、神社と寺が一緒になっていたりするのに不思議を感じていたのだけど、これを読んで少しは理解できた感じ。今度は個別の宗教についての本を読みたいな。
0投稿日: 2007.05.28
powered by ブクログふーむ面白かった。 しかしあれですね。宗教ってわけわかんないですね。(いっちゃった!) ただ、現世利益を求めるようになったっつーのは、少なくとも余裕がでてきたからなのかしらと思いました。 その欲求っていうのもまた、いいんだか悪いんだが…うそ寒い現代を作ったなあとおもいます。 実感があるからなのか、いわゆる新興宗教というやつには抵抗があるのは事実です。現代というやつは、何て言うか信仰心を小ばかにしてる感じもあるし、そのせいなのかも。 とりあえず本はおもしろかった。荒かったけど、面白かった。
0投稿日: 2007.02.02
powered by ブクログ最近、なぜだか、GWはこういう日本の根源の断面を切りとった書籍を よみまくった管理人です♪ 日本人は一般的には「無宗教」な人が多いといわれるが 本当にそうなのか? 第2次大戦による反動は? 第2次大戦前の日本人宗教観とは? 日本宗教の歴史は? などなど、興味深いトピックが、なみなみとありました♪ 日本人の一部を形成する「宗教」という一断面を掘り下げたい方にオススメです♪
0投稿日: 2006.06.22
