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女副署長(新潮文庫)
女副署長(新潮文庫)
松嶋智左/新潮社
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総合評価

19件)
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9
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    元警察官というとてつもない説得力に基づいて書かれた警察小説。 序盤の登場人物(=犯人候補)紹介パートが読んでいて疲れるが、ひとたび事件が起きて話が進み出すと主人公と刑事課長を軸にどんどん勢いが出て(そのせいで、せっかく冒頭に現場図と登場人物一覧があったのに頭からすっ飛んで読後に思い出した)、ほかの警察官も生き生きしてくるので読みやすい。楽しく読めた。 序盤に出てきた留置場のアレコレについては、警察官が書いているので説得力がありつつ、本当にそんなことが起こり得るのだろうか。

    3
    投稿日: 2025.10.03
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    女副署長が、署内で起こった殺人事件に対して、刑事課課長と対立したりしながら、解決に導いているという筋なのだが、できる人という感じは特になく、ちょっとダラッとした感じかな。読みやすかったが。

    0
    投稿日: 2025.09.10
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    いろんな事件が次々起こってはらはらどきどきではあるのですが「警察内部の細かい描写が多すぎて」どの事件にどれが絡むのか、おまけに登場人物も多いので、めちゃくちゃ混乱しました。ミステリとしては腹落ちした作品ですけど、作者が元警察官というだけあって、本編と関係のない細部が多すぎたかな……

    0
    投稿日: 2024.08.14
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    「戸惑いの捜査線 警察小説アンソロジー」を読んで、一番面白かった著者の作品を初拝読。前半部分が冗長な気もするが、本当の警察署組織を理解するには必要な箇所なんだと読後にわかった。流石警察組織に属していた著者らしい視点で面白い。プロット・人物造形ともによくできており、キャラ設定も魅力的。続編もあるようなので読んでみたい。

    0
    投稿日: 2024.07.23
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    警察小説と思って読めば様々な立場で職務にあたっていて面白いかもしれないが、ミステリと思って読んだ自分としてはやや不満。そちらには重きをおいていなかったのかもしれないが、やや残念だった。

    0
    投稿日: 2024.03.16
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    面白かった~。登場人物が多いので少し不安だったけれど一覧や見取り図もあって分かりやすかったです。大型台風が近づいて災害対策本部の設置が必要になる中、署内で現役警察官が殺された。犯人もまた署員であることが濃厚な中、台風の被害も大きくなってくる。捜査にあたる刑事たち、台風の被害者の救出にあたるパトカー隊員。それぞれの警察官の矜持を胸に目の前にある自分の仕事や役割に全力を尽くす。特に副署長直轄の警ら隊がかっこいい。最後まで二転三転しとても面白かった!

    0
    投稿日: 2023.10.25
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    某県警における女性初の副署長が主人公の物語。 台風が街を襲う中、あろうことか警察署内で警官が殺害され、更には留置所から留置人が脱走するという混乱ぶり。 半ばまでの前振りが長くてダレ気味でしたが、後半は一気に動き出し、結末までの流れは良かったです。また杏美を容姿端麗で切れ味のあるスーパーウーマンという設定にしなかったところが地に足が着いていて、元警察官という著者ならではのポイントだと思います。 旧態依然の男性社会を象徴する刑事課長と、捜査経験のない女性管理職という分かりやすい対立構図は早くも途中からは変化が見られ、恐らく次作以降は緊張感が残りつつも信頼関係が成立していくのだろうな。

    0
    投稿日: 2023.07.05
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    元白バイ隊員だった著者がある所轄で発生した事件に立ち向かうストーリー。流石、現場にいた人だけあって描写は非常にリアル。それに対比してか発生する事件が中々に現実離れしていて頭が付いていかなかったのが難点だった。実はあるトリックを活用したミステリになっているのだが必要だったかは不明。他にも台風が接近したことによるトラブルが起こったりとモジュラー型の様相を呈していく面などは名作警察小説をなぞっているように思えた。物語としてはまずまず面白いのだが、猪突猛進の主人公、杏美が苦手だったかも。

    2
    投稿日: 2023.02.07
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    初めまして松嶋智左先生、事件が起きる前に 警察署の多くの職種の日常業務を丹念に細か く、しつこく叙述されて反抗のヒントかなと 思いましたが、単純に元警察官だった経歴を 活かした作品作りでしたね(*´▽`*)

    0
    投稿日: 2022.12.23
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    元女性警察官によるタイトル通り女副署長が活躍するストーリー。警察小説の新ジャンルのような印象を受けた。全3作のようであるが、残り2作が楽しみである。

    0
    投稿日: 2022.11.28
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    元女性白バイ隊員の著者が女性警視・副署長の捜査魂を描く傑作、と紹介されている。解説には、平成30年度における女性警察官は約2.5万人、警察職員の総数は約30万人とある。さらに、Wikipediaによると、「警部以上の階級に位置する女性警察官は2014年度で295人であり[8]、また女性警察署長は2019年3月現在で6名。」警部は課長クラスで、その上の警視が副署長に就けるランク。 ややご都合的な展開や、あれもこれも盛り込んだ感じもする。そして、全体的に地味というか、エンターテインメント性は少ない。 台風直撃に備えている日見坂署の駐車場で、警察官の死体が発見された。本庁の捜査一課も、所轄のメンバーも台風接近で直ちに駆けつけられない状況で、刑事課の花野課長は警察署を封鎖して捜査を開始する。副署長の田添杏美も、早期解決を目指し動き始める。

    1
    投稿日: 2022.10.16
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    04月-07。3.0点。 女性副署長が主人公。台風が接近、暴風で署員が警戒に当たる中、署員が殺害される。台風被害も拡大、事件は解決するのか。。 台風の接近する中、警察署内で殺人と、ある意味パニックムービーのような展開。終盤に怒濤の展開。まあまあ面白かった。

    0
    投稿日: 2022.04.11
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    朝日新聞書評の文庫紹介コーナーで第二作目が盛り上げられていたのでデビュー作から読み出したのだが…。作者は元警察官ということで、リアリティはあるんだろうけど、ストーリー運びがもったりしてて、なかなか進まずいらつくな。 途中で複数の視点で同じ場面を語るシーンがあるのだが、全く時間の無駄。効果なし。 犯行手段も動機もまったくリアリティなし。 2.8

    0
    投稿日: 2022.01.11
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    傑作。 新任間もない県警初の女性副署長にこれでもかとばかりに降りかかる難題の数々。 息をもつかせない緊迫感に一気読みしてしまうが、女性幹部であるが故の人一倍の規律、矜持に一歩引いてしまう署員たちとの交流も清涼剤として味わい深い。 特に花野刑事課長との関係は「検屍官」のケイ・スカーペッタとマリーノ刑事を思い起こさせる。 それにしてもこんなサイコパスみたいな警官が何人もいたら困るな。

    1
    投稿日: 2021.09.15
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    台風直撃で警戒する中、警察署内で警察官が殺された。台風による被害が出始め、殺人事件の捜査もままならないうちにさらにトラブルが… 犯行の手口はやや荒さがあったが、いわゆる警察小説で楽しかった。3.4

    0
    投稿日: 2021.08.20
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    地域課警部補の死体が、警察署の敷地内で発見された。胸にはナイフが突き立ち、激しい雨に打たれていた。直後に封鎖された署内に動揺が走る。犯人は庁舎内に隠れているのか。まさか本官なのか。副署長の田添杏美は、所轄署の名誉をかけて犯人を挙げると決意するが……。留置場の異様な出来事、剛腕刑事課長との厳しい対立、解けない謎。

    3
    投稿日: 2020.09.06
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    本作には、名探偵もヒーローも登場しない。 描かれるのは、どこまでも「人間くさい」 公務員としての警察官たち。 中には、署長の妻と娘という「一般人」も出てくるが、 警察署の「関係者」であることは間違いない。 基本的にまじめで、正義感が強く、 自分たちの仕事に誇りを持っている警察官たち。 中には、小ずるい奴とか、反抗的な奴とかもいるが、 それも含めてリアルな「人間としての」警官の群像劇。 タイトルになっている女副署長も、一応主人公だが、 いわゆる「ヒーロー像」とはほど遠い姿に描かれている。 むしろ「普通のオバサン」のような(^ ^ 奉職して三十数年のキャリアを誇ってはいるが、 管理畑が多く、捜査の第一線の経験は無い。 そのため、現場のたたき上げ刑事達からは、 何と言うかちょっと下に見られてたりして(^ ^; それでも、指揮系統としては上下関係があり、 時には横車を押し通すような手も打つ。 それがまた「現場」の反感を買って... でもみんな、目指しているのは実は同じで... という、結構ややこしくこんぐらかった舞台背景(^ ^; 台風が直撃してくる、という切羽詰まった中、 あろうことか警察署の敷地内で、 現役警官が何者かに殺害される、という ショッキングな事件が起こり... ただでさえ台風対策に人手を取られている中、 封鎖された警察署内にいる全員が容疑者となり... 息詰まる緊張感の中、少しずつ事件の糸がほぐれてくる。 終盤に明らかになる「事件の真相」には、ちょっとびっくり(^ ^; 登場人物が多いので、気を抜いて読んでいると、 誰が誰やら分からなくなるので、要注意(^ ^;

    1
    投稿日: 2020.08.27
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    台風で大雨の中、警察署内で署員が殺された。現場は駐車場で、監視カメラは映されていない場所。すぐに署内は封鎖され、外に脱走していないことから、犯人は署内の誰か。果たして、誰なのか? 様々な署員の視点で、物語は進行していきます。メインは女副署長の杏美。署内での対立や次々と明らかになる不祥事、台風の中でのトラブルなど1日の出来事を描いています。 とにかく、これ1日の出来事?と思うくらい、多くの出来事が発生や明らかになるため、物語としては濃密でした。 また、登場人物が多いことや署内の構造が文字だけだとわかづらいので、何度も最初に提示している一覧表を読み返していました。 副署長だけでなく、刑事課長の存在も際立っていて、両者との対立は見所かと思います。各々の経験は違えど、プライドをもって働く姿は、輝かしく映っていました。 犯行のトリックですが、様々な偶然が重なった結果なのかなという印象でした。台風という悪い条件があったとしても流石に誰か気づくのでは?と思う自分だけでしょうかと思ってしまいました。 一番気の毒なのは、署長かなと思いました。状況が状況なだけに可哀想すぎだと読み終わった時思ってしまいました。

    5
    投稿日: 2020.06.16
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    松嶋智左『女副署長』新潮文庫。 警察署を舞台にした密室殺人という面白いテーマ。途中、中弛みした感はあるが終盤から結末までの怒濤の展開は見事。 台風の直撃により、警察署内に大勢の警官が当直にあたる中、警察署の敷地内で地域課警部補の刺殺死体が発見される。肝心の証拠が洗い流される程の激しい雨の中、警察署は封鎖され、署内の全警察官を対象にした前代未聞の捜査が始まる。 主人公の女副署長・田添杏美は余り活躍しないなと思っていたら、終盤になり、彼女あってこその怒濤のストーリーが展開する。著者が元女性白バイ隊というだけに、警察組織の詳細や実際にあったのかと思うような不祥事や組織の腐敗までもが描かれる。 本体価格670円 ★★★★

    12
    投稿日: 2020.05.04