
総合評価
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powered by ブクログナポリでも治安最悪の地区にあるピッツォファルコーネ分署で、汚職により捜査課に大量欠員が発生。そこで各地から腕ききだが問題のある警官たちが送りこまれ、急造で捜査チームが結成される。ロヤコーノ警部を筆頭とする彼ら彼女らは、息つく暇なく起こる事件――スノードーム収集が趣味の女性資産家殺し、少女の監禁騒動など――へ果敢に挑んでいく……!イタリア発の大人気警察小説、21世紀の〈87分署〉シリーズがここに開幕! クセが強い刑事たちの物語。
7投稿日: 2026.01.12
powered by ブクログ各分署でクセツヨで持て余されていた者たちが、不祥事を起こして閉鎖間際のピッツォファルコーネ署に集められて……というシリーズ作品の一作目。 これ好き!大好き!キャラがみんな魅力的で最高!! 21世紀の87分署らしいが、87分署を未読なのでどちらかというと「はみ出し者警察小説」という文言で特捜部Q的な感じかと読み始めたら、雰囲気が全然違う!これがイタリア小説!(笑)北欧のあの重苦しいのも好きだけど、イタリアのカラッとした感じも好き!愛と情熱、とてもいい!シリーズ追いかける! 女にモテモテなロヤコーノ警部と親のすねかじりスピード狂のアラゴーナ一等巡査とのコンビも最高だけど、いまんとこ良いところしか見当たらないパルマ署長とシゴデキ影ありワーママのカラブレーゼ副巡査部長とのペアもいいし、DV気質のロマーノ巡査長と意外な趣味を持つディ・ナルド巡査長補はお互いこれからいい感じで変わりそうだしピザネッリ副署長の今後に目が離せないだろ??? うわぁぁぁ!最高のメンバー!! 事件がややこしくないのもいい!事件の謎とキャラの人物造形との配分がとても好み。 いいシリーズと出会えたなぁ。これから読んでいくのが楽しみすぎる!
3投稿日: 2025.10.28
powered by ブクログP分署のはじまりです。 色んな部署でやっかい者扱いされていた面々。 不祥事で4人が辞めさせられ、閉鎖に追いやられそうになっていたピッツォファルコーネ署。 新たな署長ルイージ・パルマが立て直しを図るべく、集まったのがその厄介払いされてきた4人 ジュゼッペ・ロヤコーノ警部 フランチェスコ・ロマーノ巡査長 アレッサンドラ(アレックス)・ディ・ナルド巡査長補 マルコ・アラゴーナ一等巡査 なかなかに、くせのある面々。 不祥事に加担はしていなかったと潔白が認められた ジョルジョ・ピザネッリ副所長 オッタビア・カラブレーゼ副巡査部長 がチームとなって、P分署を立て直すべく捜査していく。 検事補の ラウラ・ピラースさんも 協力してくれます。 みんなの抱えている問題を交えながら スノードームで殴られ死亡した被害者チェチェーリア・デ・サンティスの事件を捜査していく。 しかし、チェチェーリアの旦那は・・・いけ好かないわ… なのに、彼女は・・・ 本当に立派な人物でしたのに・・・旦那が・・・俗物すぎる・・・ そして、その愛人よ・・・ 犯人は、チェチェーリアを愛していたから 殺してしまった・・・ 彼女は、今の生活を壊す気はなかったんだよね・・・ あなたに、慰められてはいたけれど、男女の関係に進む気はなかった。 よかれと思って、彼女を助けるつもりだったんだろうけれど、 それは、犯人の思い込み。 彼女はそこまでは、望んでいなかった。 そして、勝手に裏切られたと思い、殺害してしまった。 思い込み。 いや、違う。 期待 だね。 犯人は、彼女に「期待」していた。 だから、その「期待」が 叶わなかったために、勝手に「裏切られた」と感じたんだ。 よくある。 相手に期待しちゃいけないんだよ・・・ 悲しい事件だった・・・ 解決に辿りついたのは、アラゴーナの一言。 君がかっこいいと思ってやっていることは、めっちゃ見ていて恥ずかしいんだが、まぁ、それはおいといて、役に立ったね! まぁ、相棒がロヤコーノだったから 気づいてくれた んだろうけれども。 実際 発言したアラゴーナは気づいてなかったわけですもんね… 頑張れ!アラゴーナ!www 事件に取り掛かるときの、一致団結が良い。 なんだかんだで、いいチームなんじゃないですかね? 気になるのはサイドで進んでいく 副所長が調べている 自殺 とされたものが、実は 殺人 なんじゃないか という事件。 みんなに相手にされてないらしいんですけれども、これ、副所長が正解なんですよね。 で、その殺人を犯している人も、読者の私たちには明かされたんですが、 副所長含め、登場人物たちは、知らない。(し、副所長以外は自殺だと信じてる) その犯人がまた・・・ これ、どう展開してくんでしょう・・・ 副所長、知ったらどうなっちゃうのか心配で仕方ないんですけれども・・・ あと、ロヤコーノさんのロマンスは展開してくんですか? ラウラさんとレティツィアさん。 ロヤコーノさん、なんだかモテモテでないかい? ロヤコーノさん自身はラウラさんに・・・ なんだけれども、 そこに娘ちゃん(マリネッラ)登場! どうも娘ちゃんは、ラウラさんに敵意を・・・ これは、お邪魔虫してきそうですよ( *´艸`) さぁ、どうなる?
0投稿日: 2025.04.21
powered by ブクログシリーズ化している書籍は、最初にググッと来ると続けて読むのだがインパクトが無いと続けて読むのはきついです。新聞の書籍欄でお薦めでしたがこの書籍欄で当たった試しが無い。
0投稿日: 2024.03.27
powered by ブクログイタリアのナポリを舞台にした警察小説です。 本書はシリーズ第一弾。 重大な不祥事を起こした 悪名高きピッツォファルコーネ署へ、 各分署の鼻つまみ者が集められた場面から 物語は始まります。 鼻つまみ者といっても、 個性が強く、個々にちょっとした 問題を抱えているだけで、 組織のはみだし者ではあるけれど、 刑事としては実力のある者たちです。 また、ナポリといえば、 ローマ、ミラノに次ぐ第三の都市。 その中でもピッツォファルコーネ署は、 もっとも治安の悪い地域を管轄しているという設定。 なんとも魅力的な幕開けです。 捜査員たちのプライバシーの描き方も上手く、 そのことによって面白味が増しているといえそうです。 べそかきアルルカンの詩的日常 http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/ べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え” http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
0投稿日: 2023.05.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いつも行く図書館の司書さんに「このシリーズは読んだことある?」と聞かれ、「ないです」と答えたら「絶対好きだと思う。新作が出たのでお貸ししますから、その前に未読の分を読んでおいて」と言われたので、読みました。 正直、イタリア文学って理屈っぽくて小難しいイメージがあるので、「私には難しいのではないでしょうか」と言ったのですが、「大丈夫。ミステリだから」と言われ、恐る恐る読み始めましたが、大丈夫、ミステリでした。 それから、イタリアと言えば明るい太陽、青い空のイメージがありますが、今作のナポリはとにかく陰鬱。 一瞬北欧のミステリかと思ってしまうほど。 いやあ、思い込みって良くないですねえ。 有能だけど癖が強くて鼻つまみ者の刑事が4人、有能な後方支援が2人、そして理想の上司の所長。 この7人がメインの登場人物。 一応ロヤコーノ警部が中心となってはいるけれど、あくまで群像劇です。 今作はメインの女性資産家殺人をロヤコーノと刑事ドラマの刑事かぶれのアラゴーナが担当、少女監禁事件を銃おたくのディ・ナルドと筋肉バカのロマーノが担当し、貧しくて孤独な老人を自殺に見せかけて殺す連続殺人を副所長のピザネッリがひとりで極秘に調べている。 ひと癖もふた癖もある彼らは家庭にも問題を抱えていて、おいおいこれらの問題も深掘りされていくことと思います。 さらにイタリアの都市が抱える老い、孤独、自殺、格差、貧困などの社会的問題もしっかり書かれていて、これは続きが楽しみなシリーズを教えてもらったと、司書さんに感謝です。
2投稿日: 2023.04.09
powered by ブクログ警察小説。 87分署(読んでない)の流れをくむ?謝辞に「とても真似のできない理想像 エド・マクベイン」とある) 同じ系統の作品とされるマルティン・ベック シリーズに比べると、あっさり。日本の小説雑誌に連載で掲載される警察小説の風味。軽くて読みやすかったが、メインとなった殺人事件の結末はちょっと物足りなかった。 主人公のロヤコーノが魅力的な女性たちにモテているところはいい。中国人みたいなアーモンドアイというのも、想像するとかっこいい。 ナポリが舞台というのもいい。イタリア好きとして、風景・情景描写、人物描写、人物の心理描写、つまりどこを読んでも心ときめく。 英語版からの重訳。ときどきイタリア語のままで意味がよくわからないことばが出てくる(説明文を読み落としたのかもしれないが)。バッソとか(「低い」って、何?どうやら低所得層が住むエリアか集合住宅のことらしいのだけど) クリフハンガー形式。つまり、次のテーマとなるであろう話の展開がチラ見せされる(それは、あまり好きではない。1作のなかでとりあえず完結させてほしい)
0投稿日: 2023.02.25
powered by ブクログ「おすすめ文庫王国2022」の「冬休みに読みたい!おすすめシリーズ(ミステリー)」で推されていたので買ってみた(とっくに冬休みは終わっているけどね)。 ナポリでも治安最悪の地区にあるピッツォファルコーネ分署で、汚職により捜査課に大量欠員が発生。そこで各地から腕利きだが問題のある警官たちが送り込まれ、急造で捜査チームが結成される…というところから始まるお話。 敏腕であるが独自の捜査方針を貫いて左遷されたロコヤーノ警部、暴力衝動を抑えられないロマーノ巡査長、度を超えた銃器好きのディ・ナルド巡査長補、コネ就職でスピード狂のアラゴーナ一等巡査という面々に、新任のパルマ署長、不審な自殺を調査し続けるピザネッリ副署長とコンピュータに詳しいカラブレーゼ副巡査部長が彼らを支える。 シリーズ物の最初の巻なので、登場人物の背景について語られる頁が多いのだが、彼らの個人的な事情、悩みや心の闇を読んでいるだけでなかなかに面白い。捜査はおまけみたいな感じだが、イタリアの市井の暮らしが良く知れる。
3投稿日: 2022.03.12
powered by ブクログシリーズの始まりということもあって各人の背景描写のボリュームが多すぎるような気もするが、次につながる伏線もあり、シリーズを追いかけようと思う。
1投稿日: 2021.10.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
イタリア発警察小説第1作。 あらすじ 前任者たちが不祥事をおこしたピッッツオファルコーネ署。欠員を埋めるために集めれられたのは、他の署で問題を起こした人ばかり。主人公?はクロコダイル事件なる連続殺人事件を解決したのに、マフィアに情報を流したとされるロヤコーノ。他には、暴力的なロマーノ、銃が好きなアレックス、アメリカ刑事ドラマに憧れるアラゴーナなど。 まずは公証人、金融関係の仕事?の妻がスノードームで撲殺された事件を捜査する。 楽しくてさくさん読んだ。21世紀の87分署とも呼ばれているらしい。87分署は読んだことはないけれども。個性的な7人のメンバー。癖は強いが根っからの悪人がいなくて、続編で各自のドラマとか書かれるのかな。楽しみ。イタリアンミステリーって珍しい。架空の町だからかも知れないけど、昔からの代々続く富裕層・庶民・外国からの出稼ぎと、生活が全然違う様子とかも興味深かった。
1投稿日: 2021.08.05
powered by ブクログイタリア市警のロヤコーノ警部は、単独捜査だが凄腕刑事で上司から疎まれ閉鎖寸前のナポリ、ピッツォファルコーネ署、通称P分署に飛ばされた。捜査班の面々は、スピード狂で市長の縁故アラゴーナ・拳銃マニアの女性刑事アレックス・不祥事を起こした刑事の元同僚でコンピュータに詳しい女性刑事オッタヴィア・暴力的なロマーノ刑事と定年間際の副署長ピザネッリだ。 早速事件発生、公証人フェスタの妻が自宅で殺された。妻のコレクションのスノードームで殴り殺された。 一方で半身不随の老婆から不審な家が有ると P分署に通報が入った。不審なアパートは老婆の向かいで女性が監禁されている様だと。 本作は、イタリアではP分署シリーズとして2017年からTVドラマ化されてます。緊迫した追撃や銃撃戦の派手さは有りませんが個性的な4人の問題刑事達が結束して捜査するストーリーは地道に足で稼ぐ刑事然として親しみが湧きます。殺人事件と監禁事件の二つがどこで交錯するのか読みながら期待が膨らみます。
0投稿日: 2021.06.20
powered by ブクログ『集結』『誘拐』をまとめてレビューを書きました。 よろしければ、下記ブログページにどうぞ。 https://ameblo.jp/konstanze0317/entry-12674962623.html
0投稿日: 2021.05.22
powered by ブクログメリハリがないぼんやりした文章が少し苦痛だったが、散りばめられている謎自体には魅力があった。せっかくすばらしい食材が用意されているのに、それを一流の料理に仕立てあげるには手腕に不安が残る。そんな感覚が拭えなかったので、もう数段は洗練された小説を所望したい。ある人物の言動で早々に「こいつが犯人だ」とわかってしまったのだが、そういうところに関してももっと工夫ができたのではないか。文句ばかりだな、とおもわれても否定はしない。もったいない印象が残った。おそらく、続きが刊行されても次は買ってまでして読まないだろう。
1投稿日: 2021.02.26
powered by ブクログ解説の吉野仁ほか、信頼できる書評家たちの評価も高いナポリを舞台にした刑事物語。主役であるロヤコーノ警部に想いを寄せるトラットリアの女主人とか判事とかが、いかにも色気があって魅力的。それと比較するとロヤコーノをはじめとする刑事達の魅力が今ひとつ。そして最大の問題は2時間ドラマ的強引な真犯人とその動機…。 次作はいいかな。3.0
0投稿日: 2020.12.17
powered by ブクログああ、ほんとだ! 帯通りだったわ…イタリアの87分署! 昔、好きだったなぁ、あのシリーズ。 そもそも「はみだしものばかり」 集められた分署が舞台で ボスがちょっといい人という このパターン大好きだし(笑) そうか〜、イタリアでもアリか〜。 並行して起きた二つの事件に コンビ組んだばかりの2チームが それぞれ捜査に当たるんだけど 最終的に二つが一つに! …つながりません(-〜-) そうくるかぁ。 今回は人物紹介編ってとこですかね。 シリーズ、出るといいな。
0投稿日: 2020.12.05
powered by ブクログ21世紀の87分署シリーズなどと言う声があれば読まざるを得まい、ということで手にとったイタリアの警察小説。一応主人公めいた設定の人物はいるもののほぼ全ての警官が主人公になり得る形式の警察小説。本作品では押収した麻薬を横流しした結果、刑事の全員が逮捕、解雇され引責で署長も辞任したナポリの治安の悪い地域~いちおう架空となっている~にある警察署を舞台としている。そのような理由なので名前を聞くだけでも皆が顔をしかめるような状況。若手でやる気のあるキャリアが志願して署長として赴任してきたが穴埋めに異動してきたのは全員が曲者というか元いた署では持て余されていた者~反社勢力とつながりがあると噂され有能だが浮いている警部、スピード狂で派手好きな若者、暴力衝動を抑えられない男、警察署内で発砲事件を起こした女性刑事~だらけという設定。そこに複雑な個人の事情を抱える元からいた年配の副署長と女性警官という6人が現時点では中核となる登場人物らしい。いきなり寄せ集められた警官達が直面する2つの事件~殺人事件と若い女性の監禁~の謎解きと登場人物それぞれの背景事情が語られる。どのエピソードも今後が楽しみな感じでシリーズの第一作目としてはかなり上出来。観光都市ナポリが舞台で汚らしい犯罪と美しい景観の対比なども面白い。これは是非ずっと邦訳を出していってほしいシリーズだ。面白かった。
0投稿日: 2020.11.16
powered by ブクログ「パリ警視庁迷宮捜査班」を彷彿させるメンバー。ナポリを舞台にしたはみ出し刑事達が活躍する警察ミステリー。今回はそれぞれの紹介にページ数を費やしていて、捜査の仕方にメンバーの性格や特徴を滲ませている。シリーズ化されるようなので次回を期待したい。先日読んだ「汚れた雪」などイタリアミステリが翻訳されだしたのが嬉しい。それにしても、イタリア男性の惚れやすい性質が面白い。
1投稿日: 2020.07.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
イタリアミステリーがたくさん読めるようになってきた。 『パードレはそこにいる』がとても面白かったし、カルチョと自転車ロードレースを通してイタリア好きなのでうれしいのだが、 ミステリーとしてはどうも解決編が雑に思えるものが多く、またすぐに男女目線で相手をみて、即恋に落ちるという場面がご愛敬というか特徴的でこれは仕方ないのかと思っていたら、わりと英米北欧好きにも読みやすいものがでてきた感がある。よしよし。 署長がいいやつでよかったのと、犯人が意外性があってよかった。心情的に納得できる結論でした。 ナポリといえば荒っぽいことで有名。マラドーナは永遠のアイドル。 神父さま、おゆるしを。。
0投稿日: 2020.07.10
powered by ブクログエド・マグベイン 87分署シリーズを殆ど読んだので 興味を持ち一気に読みました。 名前が馴染みなく何度も見返しを見ながらの読書でした。 第2作に期待している。人物の描き分けも自然で、このままシリーズが続いて翻訳して欲しい。 マグベイン のシリーズも一気に読破して深く心に残った作品でした。
0投稿日: 2020.07.06
powered by ブクログ刑事小説の金字塔として今も燦然と輝き続けるエド・マクベインの87分署シリーズは、後世の作家に影響を与えるものと想像しているが、本書により日本デビューしたイタリア人作家マウリツィオ・デ・ジョバンニはシリーズの開始にあたって、最初にマクベインへの謝辞を捧げている。 本書はイタリアはナポリを舞台にして現代の87分署とも言うべきものを意図した新しい作家による新しい警察シリーズである。実は87分署シリーズは、1956年でぼく自身と同じ誕生年となる。マクベインと直にお会いできた幸運により当時の新作『ララバイ』と『ダウンタウン』にサインを頂きお話させて頂いたのは早川書房の社屋でのことだった。なので、こういう動機だけで本シリーズにぼくはやはり入れ込む。 もちろん本シリーズは、ニューヨークをモデルとした架空の巨大都市アイソラとは全く異なるナポリに展開する。しかし、人種の坩堝、国家経済の中心地、風光明媚な観光都市といった個性を持つこの都市は、物語を展開させるには十分な条件を満たしているようだし、警察小説のシリーズ展開にはうってつけの街であるように見える。 また集団小説という中で87分署のスティーヴ・キャレラ的主人公刑事を添えたのも、またその風貌がどこかキャレラに似ていることにも、なんとなく87分署愛を感じさせてくれ、嬉しいことこの上ない。 改めて落ちこぼれ刑事ばかりを集めたP分署の捜査活動再スタートという珍しい展開の中で、刑事たちは分散して二つの事件に当たる。二つの事件のミステリー性という面白さは未だ成熟を迎えていないようにぼくには思えたが、今回は刑事たちそれぞれの個性表現に重きを置くということに徹しているようで、事件の縦軸としたら刑事たち個々の物語を横軸と見ることができるので、その分、人間的には厚みのあるシリーズになり得ると期待感が高まる。 昨年同時期に『パリ警視庁迷宮捜査班』というこれまたパリを舞台にした新しい刑事チームが発足してこちらも個性的な刑事たちを配したシリーズとして楽しみなので、今この時期に世界中でチームワークと個人たちの活躍を描くハイテンポなエンターテインメントがシリーズ化されている様子は日本の片隅から眺めていても、警察小説好きには浮き浮きする気分である。 そんな新警察シリーズ、間を置かずどんどん翻訳されることを願ってやまない。刑事たちとナポリへの愛情が高まるには、スウェーデンのマルティン・ベック・シリーズのように、少なくとも10作は読ませて頂きたいように思う。
3投稿日: 2020.06.29
