
総合評価
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powered by ブクログ車いすメーカーでの物語。 エンジニア目線での話で色々と知れて面白かったです。 先にside 宝良を読んでしまった…。
0投稿日: 2025.10.12
powered by ブクログ百花にとっても宝良は特別で大切な人だけど、宝良にとってもそうなのだろうなと。 百花は真面目だし、着実に力をつけて成長していくだろうから良い車椅子エンジニアになるでしょう。 Side宝良も近日中に読みたい。
7投稿日: 2025.08.31
powered by ブクログ主人公の素直で、真っ直ぐな姿勢が読んでいて好感が持てるし、応援したくなる。車いすのことも勉強になった。Side宝良も楽しみ。
0投稿日: 2025.08.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
車椅子メーカーの藤沢製作所に就職した百花が、親友で車椅子テニスプレイヤーである宝良との約束を果たすために奮闘する。 障害を受け入れることの大変さ、難しさがよく伝わってきた。 ただ展開に意外性が少なかった。また世界レベルの試合のシーンで「ものすごい」的な表現が多用されてて、逆に安っぽく感じてしまった。 みちるが車椅子テニスでポイントをあげるシーンはちょっとグッときた。
0投稿日: 2025.08.06
powered by ブクログ熱い登場人物ばかりでした。突然襲ってくる障がいを受け入れるのは、誰にとっても並大抵のことではない、その葛藤がリアルに伝わってきました。私の個人的な推しは、先輩エンジニアの小田切です。彼の目の前のクライアントの一台にかける熱量は、自分も見習いたいなと思いました。
1投稿日: 2025.07.02
powered by ブクログカフネで本屋大賞をとられたからか、本屋にコーナーが作られていた。 鎌倉工房メモリーズの作者さんだったのか。 オレンジ文庫のかなり最初の方に出版されてた記憶が…それ以来なので随分久しぶりに読むなぁ。 ストーリー的には予想通りな展開なのだけど、テニスの試合の描写でどんどん引き込まれた。テニスのルールに詳しくないのに、頭の中に映像が浮かぶ感じがした。 嫌味になりすぎない天然のももちゃんが良い味。 所々にクスッと笑える箇所がより読みやすく感じた。こういう軽やかな感じが好き。 side 宝良 とどちらが先か確認せずに読み始めたが、百花が先であっていたらしい。 side宝良は本日購入してきたので、楽しみ。
3投稿日: 2025.07.02
powered by ブクログめっちゃ良かった。 前編だし、後編から泣けるのかな〜?と軽い気持ちで読んで驚き。 要所要所の山場でめちゃくちゃグッと来る。後半も楽しみ。
0投稿日: 2025.06.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
百花サイド。宝良との最初の出会いは強烈だった。「あんたみたいな自分で戦おうとしないやつは、反吐が出るほど嫌いなの」孤高の宝良についていき生きる意味がないと言っていた百花が変わっていく様子に目が離せなかった。百花は交通事故で脊髄損傷し、車いすでの生活を余儀なくされた宝良に車いすテニスを勧めた。華々しく活躍している宝良に対し、新米エンジニアを焦りを感じている百花ははじめて顧客との面談を担当して最初失敗してしまったが、じっくり向き合って「何時でも連絡してきていい」と言ってた宝良の助けも借り乗り切ることができた
0投稿日: 2025.06.22
powered by ブクログお話の先はきっとうまくいくはずと見えているのだけど、車椅子の種類や構造、テニスのルールも主人公モモと一緒に学んでいけるかのように細かにわかりやすく描かれていてスルスルとページが進む。実際に試合を見てみたくなった。こんな風に運命的にやりたいことに巡り会えて羨ましい。かっこよいたーちゃん側の後編も楽しみだ。
0投稿日: 2025.06.12
powered by ブクログあなたは、用途によって『車いす』にも種類があることを知っているでしょうか? “2024パリ・パラリンピック”において、小田凱人さんが『車いすテニス』の男子シングルスで金メダルを獲得されました。普段よく目にする一般的なコートと全く同じ場所で、同じラケットを使い、同じボールを使う、見た目には『普通のテニス』と同じように行われるのが『車いすテニス』です。しかし、そこには誰もがわかる大きな違いがあります。それこそが、プレイヤーが『車いす』に乗ったままラケットを振り、ボールを打ち返しているところです。 そんな場面をさらによく見ると『車いす』は、私たちが普段目にするものとは異なり、『左右のタイヤに「ハ」の字型の角度がつけられ』ていることに気づきます。そうです。『車いす』とひとことで言ってもそこには種類があり、『車いすテニス』の試合に使用するのは『車いすテニス』という競技で戦うために特別に作られた『競技用車いす』であることがわかります。 さてここに、そんな『競技用車いすを製作』する『車いすメーカー藤沢製作所』で働く一人の女性に光を当てる物語があります。『車いす製作』の”お仕事”を描くこの作品。そんな女性の友人である『車いすテニスプレイヤー』の活躍を見るこの作品。そしてそれは、『車いす』が繋ぐ二人の女性の夢の行き先を描く物語です。 『工場長、こちら調整終わったのでよろしくお願いします』と『仕上がったパイプ』を確認し『親方的存在でもある』岡本に声をかけるのは主人公の山路百花(やまじ ももか)。『おう。こっちもちょうど上がったから頼む』と返す岡本の作業台では『百花が点検調整を行った時にはバラバラだった部品たちが、すでに車いすの完成形をうっすらと感じさせる姿にまでつなぎ合わされてい』ます。そして、『組立ては、担当する仕事の中で一番好きな作業だ』と『最終工程、組立て作業に入る』百花。『車いすはプレイヤーの「足」…この車いすが持つ力を最大限発揮できるように、正確に、丁寧に』と『全神経を集中させる』百花。そんな中、『作業服のポケットから電子音が響』きます。『すみません』と消し忘れていたことを周囲に侘びながらスマホを見る百花はそこに『君島宝良(きみじま たから)』という名が表示されているのを見ます。『これが家族やほかの友人だったら、一度切ってあとでかけ直した』という百花にとって『その名前は特別』でした。許可をもらい外に出た百花は『もしもしっ、たーちゃん?』と語りかけます。『モモ』と返す主は『ワールドチームカップ、イギリスに勝った。明後日に決勝』、『勝ったよ。ギリギリだったけど、サラ・コールマンに』と『世界ランキング7位の選手』の名を出す宝良は、現地が夜中だと説明するとあっけなく電話を切ります。そんなところに『就業時間中に工場抜けてスマホいじってるとはいい度胸だな…』と『百花の指導係』の小田切がやってきました。慌てて理由を説明する百花に『君島選手は勝ったのか』と訊く小田切に『目もとをこす』る百花。それを見て『そうか ー よかったな』と返す小田切。『毎日のように叱りとばされている小田切に温かみのある声で』言われて『涙があふれ』る百花は、『おめでとう。ついにここまで来たんだね、たーちゃん』と思います。 『昭和四十年創業の老舗車いすメーカー』という『千葉に本社を置く藤沢製作所』は、『車いすユーザー』でもある現社長の藤沢由利子が『競技用車いすを作ると言い出』したことをきっかけに社内でのさまざまな議論の先に、『競技用車いすを次々に発表』するようになりました。『二〇一七年にはロンドンの車いすバスケ団体と専属サプライヤー契約を締結。藤沢は世界の「FUJISAWA」として現在も車いすの改良開発に邁進してい』ます。『高校三年の夏にはすでに競技用車いすを製作する仕事に就きたいという気持ちを固めていた』百花でしたが、『学校の先生に相談しても「競技用車いす?そんなのあるのか?」という反応であまり頼りにな』りません。『悩んだあげく』『藤沢由利子さんとお話しさせてください』と『社長を電話口に呼び出し』た百花。丁重に礼を言われるも『来年は採用予定がない』、『もう少し勉強を続けてみては…』と由利子に言われた百花は、『短大の健康科学部に進学』、二年後再び『藤沢製作所』の門を叩きました。『二年前にお電話くださったかたね』と、『最初から社長の藤沢由利子が出席した』『採用面接』で、志望理由を訊かれた百花は『車いすユーザーの友人がいること。彼女は現在、車いすテニスに打ちこんでいること』を説明します。友人の名を訊かれ『君島宝良です』と答えた百花。由利子は『今話題になっているお嬢さんなのよ』と他の面々に説明します。『「いい車いす」とは、どんなものだと思いますか?』とも訊かれた百花は『その人を、自由にする車いすです』と真剣に説明します。『その人が、やりたいことを、やりたい時に、やりたいようにできる…』と宝良のことを思い浮かべつつ語る百花。それに、『私たちも、そんな車いすを作りたいと常に願っています。藤沢の車いすを必要としてくれるすべての人のために』と『ほほえみを浮かべ』る由利子。『この面接から三日後、自宅に藤沢製作所の社名入りの封筒が届』き『震える指で封を開け、採用通知を見た』百花はその場で涙します。そして、『藤沢製作所』で働きはじめた百花の”お仕事”を見る物語が描かれていきます。 “車いすメーカーで働く百花の夢は、親友で車いすテニス選手の宝良のために最高の競技用車いすを作ること。高校2年の時、交通事故で脊髄損傷し、車いすでの生活を余儀なくされた宝良を救ったのは、百花が勧めた車いすテニスだった。宝良が日本代表チームに選出され華々しく活躍しているのに対して、新米エンジニアの自分に焦りを感じている百花は、はじめて顧客との面談を担当することになり…”と内容紹介にうたわれるこの作品。2020年2月20日に刊行された「パラ・スター」と名付けられたこの作品。実は全く同じ書名でこの一ヶ月後の3月19日にも「パラ・スター」という書名で別の作品が刊行されています。その違いは書名に付された「Side 百花」、「Side 宝良」という記載です。そうです。これら二つの作品は二冊で一つの作品となる続編ものなのです。しかし、内容紹介を含めどこにもこの説明がなされておらず注意が必要です。このレビューを読んでくださってこの作品に興味が湧いたという方は 「Side 百花」→「Side 宝良」 この順で作品を手にしてください。逆順でも楽しめないこともないとは思いますが、やはり時系列的にもこれが順当だと思います。 そんな二冊で一つのこの作品は、書名にある二人の女性に順番に光が当てられていきます。まずはこの二人をご紹介しておきましょう。 ● 二人の女性主人公について ・山路百花: 『短大の健康科学部』を卒業後、『車いすメーカー藤沢製作所』に就職。『日常用車いす』を製作する『第一工場』に一年勤務した後、『競技用車いす』を製作する『第二工場』に異動。 → 『車いすエンジニア』になることが夢 ・君島宝良: 『高校二年の秋』、『帰宅途中にトラックに撥ねられ』、『脊髄を損傷して』『へそから下の感覚』を失う。元々『テニスプレイヤー』だったこともあり『車いすテニス』の世界へ。 → 『車いすテニスプレイヤー』としての活躍が夢 百花と宝良は同じ高校の『テニス部』だったという接点を持ちますが、その繋がりがどのように築かれていったかはここでは触れないこととします。この作品には、二人の高校時代を一章まるまるかけて振り返る章があり、そこには鮮やかな”青春物語”が描かれていきます。”青春物語”は、この作品のもう一つの側面であり、阿部暁子さんが最も得意とされる分野でもあります。これから読まれる方には是非この側面にも期待いただきたいと思います。 とは言え、この作品の中心主題は『車いすエンジニア』になるために”お仕事”に邁進する百花と、『車いすテニスプレイヤー』として勝利のために『一年の半分以上を海外』に遠征する宝良を描く物語です。物語はこの両者の活躍を織り交ぜながら描いていきます。「Side 百花」というサブタイトルで百花を中心に描くこの作品にも『車いすテニス』の試合の場面は登場します。少し見てみましょう。『鷹のような眼光が印象的なブロンドの美女で、世界ランキング3位の実力者』というオランダのギーベルと、『ギーベルを見据える目は肉食獣のそれのように鋭い』という『ポニーテールの君島宝良』の第2セットの場面です。 『バウンドを終えた宝良が、黄色の球を握り、高くまっすぐなトスを上げた。車いすに座った状態で、上半身を目いっぱい反らせるサーブフォーム』。 ↓ 『宝良の腕が鞭のようにしなり、風を裂いて飛んだ球は、宝良のトスの時点で車いすを走らせとび出したギーベルの脇を鋭い針のように抜き去った。「15 ー 0」』。 ↓ 『ギーベルも二度目のエースをゆるしはしない。左サイドに移って宝良が打ちこんだサーブを、どんぴしゃのタイミングで間合いに入りこみリターン』。 ↓ 『レフティのギーベルのフォアハンドは強烈で、すさまじい鋭角ショットで叩きこまれた球に、宝良はかろうじてラケットを当てはしたものの球はネットにかかって落ちた。「15 ー 15」』。 ほんの一場面に過ぎませんが、『両者は一歩も譲らず、取っては取られ、取られては取り返す、緊迫のストローク』の場面が描かれていきます。これは思った以上に面白いです。スポーツを描く作品も多々読んできた私ですが、もしかすると『テニス』は初めてかもしれません。しかもそれは『車いすテニス』です。 『ツーバウンドでの返球が認められるなどの多少のルールの差異を除けばほぼ一般テニスと変わらない』。 そんな『車いすテニス』を描くこの作品。プレイヤーの宝良が視点の主となる「Side 宝良」にますます期待が高まる圧巻の描写の連続でした。 一方で、この作品「Side 百花」は、『車いすのエンジニア』を目指して『車いすメーカー藤沢製作所』で働きはじめて一年四ヶ月という百花が主人公となる物語です。そこには、『競技用車いす』がさまざまな視点から描かれていきます。『競技用車いすの国内シェア五割を誇る藤沢製作所でさえ、第二工場で働く人員は百花を入れて八人しかいない』というニッチとしか言いようない分野が『競技用車いす』の世界です。『生活スタイルなどに合わせた一台一台のオーダーメイドが基本』という『車いす』の製作において、『競技用車いすは、そこからさらに選手のコンディションや競技会のプレースタイルの変化など刻々と変わる条件に対応し続けていく必要がある』とされています。そんな『競技用車いす』を製作する『第二工場』で、一番の若手かつ唯一の女性として日々精進していく百花。そこには、『競技用車いす』の世界の”お仕事”を見ることのできる極めて興味深い舞台裏が描かれていきます。 『車いすはプレイヤーの「足」。小さなネジ一本を締める作業にも、まだ見ぬ誰かの身体にふれている気持ちで全神経を集中させる。この車いすが持つ力を最大限発揮できるように、正確に、丁寧に』。 『ユーザーに最適な数値を追求して作成された指示書に従い、各パーツを組み立てていく』百花の姿が全編に渡って繰り返し描かれていきます。そんな中で浮かび上がる『車いすの製作』は『一台一台のオーダーメイドが基本』であり、単なる流れ作業ではないという現実です。そこには、『車いす製作』に想いを込めていく百花の思いがこんな言葉に集約されます。 『この車いすを使う人に、工場で働く自分が会うことはきっとない。でもどうか、この車いすに乗る人が心から自由にコートを駆けられるように』。 この想いに挙げられた『自由』という二文字に百花はどこまでもこだわります。 『その人が、やりたいことを、やりたい時に、やりたいようにできる。その手助けをする車いすです。そんな、その人を自由にする車いすを、わたしは作りたいです』。 そんな想いの先に、『藤沢製作所』で働くことを志し、就職二年目となった今を『競技用車いす』を手がける『第二工場』で誠心誠意尽くす百花。そんな百花をこの道に進めることになったきっかけ、それこそが高校のテニス部で一緒だった君島宝良の存在です。高校入学後、テニス部で知り合った二人。しかし、『一年生ながらも即戦力として』活躍した宝良に対して、ボール拾いの日々を送った百花。対極の存在にあった二人ですが、あるきっかけで深く繋がりを持っていきます。そんな中に宝良を悲劇が襲います。学校からの『帰宅途中にトラックに撥ねられ』、『脊髄を損傷して』『へそから下の感覚』を失った宝良。生きる目標を失った宝良を気にかける百花はこんな言葉を彼女に送ります。 『たーちゃんはパラリンピックにも出るくらいの、最強の車いすテニス選手になって。わたしは、たーちゃんのために最高の車いすを作るから』 そんな言葉の先に『車いすメーカー藤沢製作所』に就職し、先輩社員に教えを乞う日々を送る百花。そんな百花は宝良の活躍を知る中に自身も一つの目標を掲げます。 『わたしは、車いすエンジニアになりたい。その車いすを使う目の前のひとりのために、自分のすべてをさし出して寄り添える、本当のエンジニアに』。 二冊で一つの物語を紡ぎ上げるこの作品。物語は、百花視点で宝良を見る中に、今の百花がなすべきことをはっきりと浮かび上がらせていきます。『車いすエンジニア』の”お仕事”を描くこの作品。そこには〈Side 宝良〉に向けて確かにボールを打ち返す、そんな百花の魅力溢れる姿が描かれていました。 『あれから四年の月日が経つ。それでも一日も忘れたことはない。あの日に交わした約束。あの日の宝良の笑顔。わたしの人生を照らす光』。 そんな言葉の先に宝良のことを思い、『競技用車いすの製作』に想いを込める主人公の百花。この作品ではそんな百花がどこまでも真摯に仕事に取り組む姿が描かれていました。『車いす』に対するさまざまな知識が詰め込まれたこの作品。パラ・スポーツに対する興味が喚起もされるこの作品。 阿部暁子さんの得意とされる”青春物語”と、”障がい”への理解の深さが物語を絶妙に編み上げる素晴らしい作品でした。
288投稿日: 2025.04.14
powered by ブクログ本を読み慣れてない自分に、最初はなかなか進まなかった。 後半あっという間に読み終えた2冊でした。 百花の、強さは計り知れないと思った。 自分の人生を考えるにあたり、真っ直ぐに突き進む気持ちと行動力には脱帽。 そこまで思えてしまえる強さ。 素晴らしい人でした。
0投稿日: 2025.03.18
powered by ブクログ百花は、中学生の時にいじめられていた時に助けてくれた宝良に、押しかけるように付きまといから始まった友人関係。テニスに打ち込んでいた宝良がある時、トラックに轢かれ下半身麻痺となってしまう。絶望で落ち込んでいる宝良に車いすテニスを進める中で、車いす作りを目ざすようになった百花の成長の物語。 話としても面白かったのですが、車いすのこと、車いすテニスのこと綿密な取材が生かされ、大変勉強になりました。
0投稿日: 2024.12.31
powered by ブクログ車椅子を作る人、使う人のことについて少しだけ知れてよかった 百花と宝良 二人の関係がものすごく素敵で羨ましい
0投稿日: 2024.12.08
powered by ブクログパラスター百花編と宝良編があることに気づかずまずはこちらから読んでみました。車いすメーカーで働く百花の熱い思いと友情が素晴らしかったです。宝良編も読んでみたいです。
5投稿日: 2024.12.08
powered by ブクログ阿部暁子さん、最近面白い作品によくあたります!! もっと他も読みたくて、ひま師匠やまきさんが読まれてるのを見て手に取りました♪ side百花、side宝良の2冊からなっていて、まずはside百花から 百花は車椅子の会社に勤める新米エンジニア、宝良は高2のとき事故で車椅子生活になった友人でテニスプレイヤーです 車椅子のかっこよさに魅了され、日々奮闘してる百花ですが、どんどん先をいく宝良に焦ったり、失敗して自己嫌悪したりそんな日々が綴られています。 ちょっと百花の前のめりな感じにあわあわしちゃうところもありましたが、情熱や素直さが読んでいて眩しかったです とても読みやすく、読後感もいい一冊でした(*^^*) 宝良側の思いが読めるのも楽しみだな〜(*^^*) そして小田切さんかっこいー!! 好きになっちゃうー(〃ω〃)
64投稿日: 2024.11.02
powered by ブクログ先日、清水の舞台から飛び降りてしまったので、暫くはブックオフの100円で食い繋ぎたいところだ。。。 ブックオフを物色していたところ、ひま師匠が登録していた本を見つけた。その時まだ感想を書かれていなかったのだが、ひま師匠が読まれる本を読むというこころに価値がありますからね♪ 阿部さんなら私でも読めるんじゃね??と思ったので即購入♪ 100円。ありがたい。゚(゚´ω`゚)゚。 前半はちょっと退屈だった。 事故で不自由になった運動神経の良い友達に、車椅子テニスをすすめ、自身は車椅子を作る会社に就職する。 うーん、イマイチ盛り上がってこないなぁ、、、と思っていたが、後半は盛り上がってきた! 良かったのは、主人公が落ち込んだ時、友達がかけてくれたこの言葉、 『牛丼屋でつゆだく大盛り、温玉と味噌汁、キムチもつけて。 ジムに行って運動。 なるべく身体を、大きく使うのがいい。 ちゃんと始める前と後わったあとのストレッチも忘れない。 運動中は水分ちゃんと取って、アパート帰ってきたら、温めた牛乳をカップ一杯飲む それからお風呂に入る。シャワーだけじゃなく、ちゃんとお湯をためてゆっくり浸かる。 あとは子犬の動画でま見てリラックスして、眠くなってきたら寝る』 あー、これちょっと元気になれそうな呪文だなぁって感じた。 女の子は、生理前とか非常に落ち込む時期がある(-。-; どうしようもなく凹み、イライラし、戻ってこれないことも。理性ではうまく制御出来ない時期がある。 そんな時、この呪文いいなぁって思った。 美味しいもの食べて、運動して、お湯に浸かってよく眠る! これが最強だっ!o(^▽^)o 終盤はスピードアップして一気読み! すぐ忘れちゃうかも知れないが、後味最高、いい気分になった(*^▽^*)
101投稿日: 2024.09.23
powered by ブクログはい、遅ればせながら阿部暁子さん『パラスター』です 変人しか出てこない 夢を追い、夢に自分の全部をかけられるってちょっとやっぱり変人だとわいは思う だって普通はそんなん出来ないもの ただ目標に向かって一直線!というわけでもない そりゃそうだ そんなわけがない 山あり谷ありクロード・チアリだ 百花と宝良の友情がクロード・チアリを乗り越える力にちゃんとなっていて、百花の周りには道標となってくれる変人たちがちゃんといて そんな素敵な物語でした
60投稿日: 2024.09.22
powered by ブクログ宝良側から読んだので、特にみちるについて答え合わせ的な感じになってしまった。 車椅子メーカーにかなりしっかり取材していると思われ、技術的なことやスポーツ用車椅子の現状などがよく分かる。車椅子を使ったスポーツに興味のある人は読んで損はない。 百花の性格は色々な意味で素直なので、作者に動かしやすいんだろうな、と宝良編も含めて思った。こういう人が近くにいると、周囲にいい影響出るよなあ
3投稿日: 2024.08.26
powered by ブクログパリ2024が近づいてきました。オリンピック(7/26〜8/11)、パラリンピック(8/28〜9/8)ともに、日本選手団の活躍を期待したいですね。 さて本作、阿部暁子さんの文庫書き下ろし『パラ・スター』は、<Side百花><Side宝良>の2部構成(2020発刊)で、車いすメーカー新米の百花と、親友で車いすテニス選手の宝良の物語です。 <Side百花>の本作は、選手を支えるエンジニア視点で描かれます。メーカーの確固たる理念、技術者の情熱を中心に据え、競技用車いすの知識・理解が深まる内容でもあり、新鮮でした。 百花を魅了する、アスリートの願いとエンジニアの技術が結晶した強靭で美しいマシンの描写、また、百花と宝良の出会い、宝良の事故、絶望や葛藤を乗り越えて2人の新たな夢をもつまでの揺れる心情や覚悟などが、繊細でリアルに描かれます。 宝良が着実にプレイヤーとして飛躍していくうれしさの反面、百花は自分の仕事のステップアップに焦りを感じるのでした。もっとも、モノづくり職人が簡単に一人前になるはずもなく‥。けど、百花の想いは十分過ぎるほど伝わります。ある意味、ちょいポンコツな面と熱い想いのギャップが魅力? 初めて担当したクライアント(バスケ少女)の対応を通じて、百花の芯が定まっていきます。愛想のない宝良だけど、2人の信頼関係バッチリで、百花は友人にも仕事にも恵まれているんだなと感じます。爽やかな読後感でした。 <Side宝良>に続きます。
61投稿日: 2024.07.05
powered by ブクログ親友であり、車いすテニスプレーヤーの宝良のため、最高の車いすを作ろうと決意して、百花は車椅子メーカーに就職した。 いじめられていた自分を助けてくれた宝良は、百花にとり、目標であり憧れであった。 交通事故で車椅子となった宝良が、車椅子テニスで生きる希望を見出したとき、百花は迷わず、最高の車椅子を作ると決めたのだ。 事故で障害が生じて、生きる希望を失った人が再生していくというのは、読んでいるこちらが、勇気をもらいますね。
2投稿日: 2023.11.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
先にSide宝咲を読み「なぜ百花はここまで宝咲を支えてくれるのだろう」と疑問に思っていました。長い友人とはいえ、宝咲の百花への態度はキツすぎないか、、、と。 Side 百花はそうした私のモヤモヤの答え合わせをしてくれるかのように、二人の出会いや宝咲が車椅子テニスを始めたきっかけが描かれていました。 「なんでだよ」と悔しさを感じる境遇がザクザク刺さりながらも、それでもともう一度命を吹き返す宝咲の姿とそれを見守る暖かい想いにもらい泣きしました。 私も入社してもうすぐ一年の新米ですが、「なぜここにいるのか」という初心と誰かを思いやりたい素直な心を大切にしようと思います。
2投稿日: 2023.09.29
powered by ブクログ第71回アワヒニビブリオバトル、第六回ビブリオバトル全国大会inいこま予選会で発表された本です。 2020.12.26
0投稿日: 2023.05.05
powered by ブクログ全力で頑張ってる感じ、とてもイイ!泣き虫でぐずな主人公が全力体当たりでチャレンジしている姿が、とてもいいです。スポーツが得意なのに、いろんな理由で身体の自由を奪われて、それでも顔を上げようとする登場人物たちの姿、そしてその周りで戸惑いながらも応援する人たちの姿、こちらもまたとてもイイ。
2投稿日: 2023.04.25
powered by ブクログ先日読んだ「金環日食」が素晴らしかったので。手にとった3年前の作品。 車椅子メーカーに勤める百花と言う女性の、友情と仕事に向き合う成長の物語。設定や百花の描き方はありふれた感がある。真面目一直線でもドジで泣き虫で、と言う設定。がスポーツ車椅子と言う未知の分野を垣間見せてくださったのは有難い。折しも国枝氏が車椅子テニスで感動を下さったばかり。読んで良かったと思えた。
7投稿日: 2023.03.11
powered by ブクログこれで泣ける? 病院で初対面の母親、なのに、その後家に行ってリフォームに気づくところに違和感。働いているから家で会ってないかもではあるが。
0投稿日: 2022.01.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とても面白かった。 スポーツを題材にした作品という事もあってか、試合の描写やその時の動きなどの場面がとても躍動感があってとても楽しめた。 また、会社に勤める百花の視点というところからもお仕事エンタメという部分としてとても楽しめて面白かった。 この後の、宝良sideも読んでいきたい。 最後にこの小説をアニメ化したときの声優陣を自分なりにキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください。 山路百花:安野希世乃 君島宝良:小松未可子 小田切夏樹:細谷佳正 藤沢由利子:園崎未恵 君島紗栄子:椎名へきる 雪代和章:関俊彦 志摩:榎木淳弥 七條玲:上坂すみれ 三國智司:杉田智和 佐山みちる:小原好美 佐山佳代子:平野文
14投稿日: 2021.11.03
powered by ブクログパラリンピックと同時に読み進める。 プレーする姿ばかり目にしていたので、車椅子をつくる側からの物語に引き込まれました。 車椅子生活を余儀なくされた親友が、車いすテニス競技で世界へと活躍していく中、製造会社に就職し親友の為に心を注いでいく様は熱い! 入社への努力と入社後、競技用部門へ配属されるまでの努力、ある親子へのアプローチ、どれもあっという間に読み終えてしまいました。 side宝良が愉しみ。
1投稿日: 2021.09.12
powered by ブクログ車いすテニスプレーヤーの友人・宝良が乗る競技用車いすを作るために車いすメーカーに就職した百花。 友だちは世界を舞台に駆け上がっているのに、自分は思うように仕事が出来ず焦るばかりだ。 〇アスリートをサポートするのが車いすや義足なんだなと。ものすごい技術や創意工夫やバージョンアップの繰り返しをしていることが分かった。 〇百花ちゃんは気持ちが先行しすぎて、途中空回ってしまった感じ。ひとつずつ頑張れ~
3投稿日: 2021.09.02
powered by ブクログ読み始め 2021.7.21 読み終わり 2021.8.5 この本、めちゃ面白くてあっという間に読んでしまった。車椅子メーカーである藤沢製作所で働く百花と宝良(中学生の時に事故で脚が動かなくなった)の車椅子テニスを題材にした青春小説。百花は小学校の時から、スポーツ万能で強気な女の子宝良に憧れを抱いていた。テニスは先輩たちからも恨まれるくらいの実力者。ある日自動車事故に遭い、下半身不随となってしまったが、百花と観戦に出かけた国際大会をきっかけに車椅子テニスに打ち込むようになった。一方、百花はそんなに宝良を応援、サポートしようと専門学校卒業後、車椅子メーカーである藤沢製作所に入社。 指導社員でもある営業設計の小田切との会話も熱い。今の時期はオリンピックで盛り上がってる時期だし、タイミング的にはぴったりの1冊。 心に残った言葉 藤沢製作所社長の藤沢由利子が仕事で落ち込む百花にかけた言葉。 「持ち前の容量の良さで得たものより、もがいて手に入れた物の方が強いと私は思ってます。」 努力して、手に入れたものはその過程も自信にもなると思った。
3投稿日: 2021.08.05
powered by ブクログまず、車いすのこと、競技用車いすのことをほとんど知らなくて全てが新鮮でした。 エンジニアの百花が未熟な自分に焦って悩んで自己嫌悪に陥ったりしながらも、一生懸命夢に向かって突き進む姿が眩しい。 ユーザーに真摯に向き合い、とことん寄り添って車いすを作りあげる先輩エンジニアの小田切さんも本当にすごい。 小田切さんの言葉には何度も胸がいっぱいになり目頭が熱くなりました。 全編を通してすごく気持ちを揺さぶられる作品。それに心に響く言葉もたくさん! 温かくて清々しい読後感でした。 『テニスをしても、しなくても、自分の足で走っても、車いすで走っても、宝良は宝良だ。宝良が宝良であってくれればそれでいい。それだけでいい。けれど、願わくば、見つけてほしい。これからの人生を照らす、光を』 『めざす背中は遠く、歩もうとする道はどこまでも果てしない。けれど胸の中に小さくかがやく道しるべを頼りに、ただ懸命に進もう。わたしだからこそ見えるものも、わたしだからこそできることも、きっとある』
5投稿日: 2021.08.02
powered by ブクログ競技用車椅子を製造したいと言う夢を持つ主人公。 無事に憧れの車椅子製造会社に就職する。 中学からの親友がパラテニス選手として活躍しており、 刺激しあい成長していく2人。 とにかく真っ直ぐで素直に応援したくなる百花と宝良。 序盤から涙、涙。 電車内で読んでいたのだけれど、これは危険だと判断し 自宅で一気読み。 下巻を読んでしまうのが勿体ないような、すぐにでも読んでしまいたいような。
5投稿日: 2021.05.17
powered by ブクログ若いうちから、やりたいこと、夢を見つけることができた百花が羨ましく思った。 最高の競技用車椅子を作るという目標に向かって一心に突き進む百花に胸が熱くなった。 いじめられっ子だった百花が宝良との出会いにより、自分を変えようと頑張ってる姿、夢を見つけた途端に強くなり邁進する姿が眩しい。 これから百花がどう成長していくのか楽しみなので、続きが読みたい。
7投稿日: 2021.04.07
powered by ブクログ宝良と出会い車椅子制作を仕事に選んだ百花。自分の目指す理想とのギャップに悩む姿が描かれる。製造技術面についてもう少し触れていたらリアリティあったかな、なんて思った。
3投稿日: 2021.02.26
powered by ブクログ・読み終わって感じたこと 仕事への取り組みの原点を再確認できた。 全力を尽くすことの大切さ。 常に相手の気持ちを知ろうと努力をし、相手にとっての最善策を考え、提案、実行していく。それらは、一朝一夕では実現しない。長い時間相手に伴走しながら、ケアを続けながら、進化させていく。
3投稿日: 2021.02.21
powered by ブクログこの本、北上次郎氏が推しているのを見て、新刊で出た少し後に中古本屋で見かけた時に買おうと思ったのだが、表紙を見て手を出すのをちょっと躊躇った。 「おすすめ文庫王国2021」の第1位だったので、改めて探し直して、今度は購入。普通なら絶対買わないな。 第1位の推しコメントの中に『途中から涙が止まらない』とあったが、まあ確かにウルウルするところは多かった。 歳を取って涙腺が弱くなるのは如何ともしがたいが、そういうところを刺激する場面が次々と配された、ツボを押さえた作りではある。 生きている間ずっと付き合い続けなければならない身体のハンデを負いながら、それを受け止めて生きる決意をした人々、本人だけでなく家族や友人や近しい人たち、に対する描き方も良い。 テニスに限らず車いすで競技する人って確かに凄いなと思う。車いすを動かすだけでも大変だろうに、それをしながら球を打ったり走ったりぶつかり合ったり。 そういう車いすスポーツの世界と、それを支える競技用車いすの製作の現場についても勉強になった。 親友の宝良と約束し最高の車いすを作ることを目指して老舗の車イスメーカー・藤沢製作所に入社した百花、のストーリーはまあそれなり。 社長や上司や先輩が全て良い人で良かったけれど、実社会ではなかなかそうはいかないぞ。 小田切が何度もくり返す『その人の本当の気持ちに向き合う』『その人のために何が最善かを考える』というのは、仕事をする上ではとても大事なことだな。 一度大きな失敗をしながらそれを糧にして変化成長し、そして今、後輩を指導する小田切の姿は、お仕事小説として良いところあり。
10投稿日: 2021.02.05
powered by ブクログ車いすテニスに関わる人間物語、まずは車いすコンストラクター側からのお話。 今回パラスポーツの意味(para-sports、もう一つのスポーツ)を知って、もう一つってなんじゃい、と思いましたが、この小説にはとても感動しました。 って言っても〈Side 百花〉を読んだだけなので… 続けて〈Side 宝良〉を読みます。 ではでは。
3投稿日: 2021.01.15
powered by ブクログそうか。東京オリンピック2020(パラリンピック)に向けた本ってたくさんあるんだよね。今の状況だと、オリンピック事態は反対なんだけれど、それに向けて頑張っているアスリートもいるんだよなぁと物語とは関係のない軸で思いをはせてしまう。 しかしそんな思いは物語の勢いに押し流される。 ひたむきな百花がまぶしい。
1投稿日: 2020.12.26
powered by ブクログ北上次郎推しで読んでみた。 事故により下半身付随になった親友との友情と努力。グッとくるところもあり、それなり。
1投稿日: 2020.11.15
powered by ブクログどちらを先に読むのが正しかったのか分からないのですが、パラテニスプレイヤーの宝良の側から読みました。非常に感動的でティーン用の読み物にしておくのはとてももったいない傑作だと思いmした。 そして今回、宝良の親友百花の側から見た物語を読みました。こちらもまたプレイヤーを支える車椅子メーカー、そして親友を支えたいと思いながら、技術が追い付かず懊悩する百花の姿に胸の熱くなる名作と言って差し支えありません。 百花焦り過ぎだろうという声も聞かれそうなくらい、宝良の成長に追いつきたいという思いが空回りしています。それを受け止める先輩もいい存在感を出しています。 順番的には百花side⇒宝良sideかなという気がしましたが、どちらから読んでもばっちり感動出来る事間違いないです。
9投稿日: 2020.09.29
powered by ブクログ車椅子メーカーの新人、百花。百花には車椅子にこだわる理由があって… いじめられていた過去を持つ百花が、絶対の信頼を持つ親友宝良が事故に合い、車椅子生活を余儀なくされた。宝良の存在を救いたくて車椅子メーカーに就職した百花。真っ直ぐで努力家な様子に好感が持てました。先輩の小田切の存在も百花にとっては大きいと思いますが、きっと良いエンジニアになれそうな気がしました。 続編を先に読んだので、百花の存在も又宝良にとっても大きな物だって言う事が改めて実感できました。
4投稿日: 2020.09.22
powered by ブクログ輝く表舞台の裏にある、たくさんの苦悩と車椅子製作者のプロ根性を見ることができた。 「仕事ってのは人に集まるもんだからな。そいつがそれまでやってきた過去の仕事が、次の仕事と人をつれてくるんだ。」 百花にはこれまた良い上司がいるんだな〜。 焦るときほど、目の前のことを蔑ろにすることなく丁寧に生きたい!
1投稿日: 2020.09.13
powered by ブクログ山路百花は親友君島宝良が車いす生活になったことをきっかけにして、車いすを製作する会社の社員になった。宝良は若くして東京パラリンピックの車いすテニスの代表になれるかも知れないほど上達した。自分の作った車いすを宝良に乗ってもらうと約束したのに、百花は自分の技術がなかなか向上しないことに落胆している・・・ 書評家北上次郎氏が激奨していたので読んだら、本当に素晴らしい小説だった。表紙は女子中学生が手に取りそうなものなので北上氏が推薦してなければ読まないだろう。 スポーツ小説は割と好きなのだけれど、本作は必要なもの全てが搭載されてる。スポーツそのものの説明がうまい、登場人物が魅力的、成長物語がある、ピンチがある、そのスポーツを観てみたくなる(やりたくなる) 続くSIDE宝良は、プレーヤーから描いているらしく、こちらも激しく楽しみ。また、ドラマにすごく向いていると思うので映像化希望。百花は黒島結菜、宝良は、飯豊まりえでどうでしょう?
3投稿日: 2020.06.09
powered by ブクログ車いすテニスの物語、というだけで即、手に取った一冊。実在する日本のスーパースターをモデルにしたと思われる選手たちも登場し、この人たちは本当にいるんだよ!と読んだ人に言いたい。競技をテレビで見られることはほとんどないが、車いすそのもののことなどもやさしく伝えてくれていて、イメージがわきやすいかなと思う。 ハンデを背負ってスポーツをする人の中には、宝良のようにある日突然それまであった体を失ってしまったという人も少なくないのだと思うと、再び立ち上がるまでの意思の強さは並々ならぬものがあるんだろうなぁ・・・。 それにしても百花は焦り過ぎというか気が早すぎて、そこはちょっとついていけなかった。技術職の2年目なんて、どう考えてもまだ初心者じゃないだろうか。
5投稿日: 2020.05.03
powered by ブクログ北上次郎が各所で絶賛しているのを見て。そして”いきなり文庫”だからハードルが低かったのもあって入手。 少なくとも、社会人になって奮闘中の現在パートは秀逸。あえて難点を挙げるなら、主人公の高校生時代を描くパートがやや中だるみ。あと細かいことだけど、さほど重要とも思えないセンテンスが、数ページのうちに繰り返し使われるのは、どういう意図を狙ってのもの?確かに、そこで少し引っ掛かりはするんだけど、それはネガティブな引っ掛かり。 些末なことはさておき、基本的には読ませられる内容。件の書評では、後半にこそ涙腺刺激点満載ってことだったので、大いに期待。
1投稿日: 2020.04.21
powered by ブクログ車椅子メーカーで働く百花と、車椅子テニスプレーヤーの宝良の話で、こちらは百花サイド。 20歳前後の女性主人公のストーリーにここまで心揺さぶられるとは思ってもいなかった。友達を想う気持ちや、自分が叶えたいと思っていることが本当なのか疑う気持ち、仕事に向き合うとはどういうことなのか、そもそも人と向き合うこととは?自分にできることとは?...というような、車椅子を通じながら普遍性をもった感情が迫ってくる。車椅子をどうやって作るのか、車椅子の生活がどういったものなのか、そういった自分が知らなかった世界についても新たに知ることができた。
3投稿日: 2020.04.08
powered by ブクログ車いすテニス。思わずネットで動画を探して見まくりましたよ。 すごいとかすごくないとか、もう、言葉がないくらいすごすぎますわ、この競技。 車いすを操作してボールに追いつき、あるいはボールの行方を予想して先に動き、そして止まり、打つ。 全身で、打つ。身体が車いすに固定されているのだから通常のあの文字通り全身を使って打ち返すのとは違うのだけど、それでも「全身で打つ」としか言いようのない動き。これはもう言葉にできないほどのすごさだ。 そんな車いすテニスを余儀なくされた同級生のために、車いす製造会社へ就職した一人の少女の物語。 読む前から、モノづくり系でありスポーツ小説であり青春ものであり、と自分の好きな要素だけでできているのはわかっていたのでちょっと気合が入っていた。 だがしかし、読み始めてすぐに、この主人公にイライラし始める。おいおい、ちょっと甘いんじゃないの、と。 モノづくりってそんなに簡単なものじゃないでしょ、たかが一年やそこら働いたくらいでなに焦ってまえのめりになっちゃってるの、甘いよ甘い甘い、と。 自力で歩けない人のための「足」である車いす。しかもスポーツのためのものとなればどれだけ繊細な作業と熟練の技が必要か。なぜそんなに焦る。もっとじっくり修行すりゃいいじゃん。 その焦りの意味、そしてなぜ友達のためにそこまで熱くなるのか、その理由が語られてからイライラがおさまっていく。二人がめざすもの。その理由。そうかそうか、と見守る目が優しくなる。 でも、私はたぶん今月出る『宝良side』のほうが好きだろうな、という予感。早く読みたい。
8投稿日: 2020.03.10
