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空は逃げない
空は逃げない
まはら三桃/小学館
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総合評価

22件)
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    眩しくて切ないあの頃を追体験したい方におすすめ。2人の棒高跳び大学生アスリートと美術系女子のストーリーが、過去と現在を往き来しながら進みます。さらっと読めて読後も爽快。

    5
    投稿日: 2024.10.31
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    なるほどねぇ!棒高跳がやりたくなった。空を飛ぶ躍動感も、棒のしなりを体で抑える感覚も、跳ぶコツを掴む感じも瑞々しい小説だと思う どういう終わりになるかと思ったらこういう終わりになったか。皆にお酒を奢って労いたい 誰かにとっての魔法の棒が、この本になる。そんな気がする皆の青春本

    0
    投稿日: 2024.07.12
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    同姓同名、同じ大学で陸上部の棒高跳びの選手の数年間の物語。 謎を抱えつつ時系列が飛び、視点も変わるので、頭の中を整理しながら読む。登場人物がとても魅力的。 ターニングポイントとなる時間を共有し、そこから先の人生をそれぞれ歩み、再会する。 日常的にありえることかもしれないけれど、切りとり方が見事で物語にスッと入り込めた。 思うようにまっすぐに進んでいくって、やっぱり素敵だ。

    1
    投稿日: 2024.06.01
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    読後,ふと空を見上げている一冊。 人が空に憧れを抱く理由がこの本には詰まっていた気がします。 棒高跳の間,空は見えていない。でも,選手達はあのポールをこえた一瞬の間,空を体いっぱいに感じているんだろうなと思いました。 登場人物の発する言葉は透明感があるのにずっしりと胸に残る強さがあります。人生は不思議。自分の興味関心は自分でも分からない。だから寄り道してみることで見えてくるものもたくさんあるんだなと感じました。 展開の読めなさ,最後まで読みたくなるような構成も印象的な物語です。過去と現在が入り交じった構図であることに加えて,登場人物の名前を使ったトリックも組み込まれているので,最後まで読みたくなること間違いなしな一冊です!

    0
    投稿日: 2023.12.03
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    装丁とタイトルがとても好みで手にとった1冊。 写真家さん、ググりインスタもフォローしちゃいました。ステキ。 大学で棒高跳びをする2人の佐藤リンタロウ。 同姓同名なのでA太郎とB太郎と呼ばれる。 2人を絵画く芸術学部のエレナとの3人の物語を、大学時代とその7、8年後を交互に。 競技に挑む苦悩を交えながら爽やかに話しは進むが、A太郎かB太郎のどちらかが練習中の事故により下半身不随になってしまう。 一体どっちが、、、と思いながら読み進めました。みんな、応援したくなる。 読後感も爽やか。うん。空は逃げない。

    0
    投稿日: 2023.10.19
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    学生時代の思い出と社会人になった現在の時間とが交互に描かれ、話の展開がなかなか読めなかったけど物語の中盤でようやく“ある仕掛け”にはめられていたことに気づいた。そこからは物語の印象が大きく変わって見えた。それぞれに悩み、選んで今を生きている3人の幸せを願ってやまない。最後に、どうして絵怜奈と同じ思い込みをしてしまったのか不思議で仕方ない。作者の仕掛けを解くためにも再読したい。

    0
    投稿日: 2023.08.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    下半身付随、A太郎とB太郎のどっちにもなってほしくなくて苦しかった。後遺症が重すぎて、その気持ちは読了後も消えない。しかし、それぞれの道でまた空を見つけ、そこに向かっていく姿を見せつけられたのは心にくるものがあった。私にとっての空に挑戦する気持ちを味わってみたくなる作品でした。 個人的に、恋の行方のその後日談が気になる‼︎

    0
    投稿日: 2023.08.14
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    うまーく誘導されました。 全てが明らかになった時にびっくり。 本当に何も気づかなかった。 やられた!

    0
    投稿日: 2021.06.17
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    ・最後までどっちが怪我をしたのかわからなくて、読んでいてハラハラした。(A太郎とB太郎) ・スポーツならではの躍動感や言葉では言い表せない表現が巧みに表現されていた。

    0
    投稿日: 2021.05.18
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    読書備忘録562号。 ★★★。 帯には、感動!涙が止まらん!とか書かれていましたが、どこに感動するのか全く分かりませんでした。 ただ、読むのやめよう、とは思わなかったので★3つ。いわゆる、ふつ~。 2011年。大学で競技で走り高跳びをやっている2人の佐藤。A太郎とB太郎。名前も倫太郎と林太郎で音が一緒だから付けられた綽名。そこに走り幅跳びをやりたくて仕方がない芸術学部の石井絵怜奈が加わった3人。 そして2019年。リンタロウと思わせぶりな表現で、車いすのカメラマンが登場する。 どうやらどちらかの佐藤が競技で事故にあったようだ。 絵怜奈はメキシコにいた。もうひとりの佐藤は大学に残って陸上部のコーチを務めている。 2011年と2019年のミッシングリンクを文字で紡いでいくのだが、何の感動もない。容易に想像出来てしまい、リンタロウがどっちかということも早々に分かる。 この小説のポイントは8年間のバラバラだった3人がそれぞれ苦難を乗り越え再会するというものだと想像するが軽すぎる。ラノベにもならない。 いじょう!

    0
    投稿日: 2021.01.30
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    読後の清涼感がある。 挫折したとき、限界を知ってしまったとき、どうやってそこから方向転換していけるのか… すごい葛藤に苦しむけど、できればスマートに乗り越えたい、外面的だけでも

    1
    投稿日: 2020.06.16
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    ふたりの佐藤リンタロウ、A太郎とB太郎。そして絵怜奈の三人の青春と言ってしまえばそれまでだけれど、さわやかなのにそこに内包するたくさんの苦しさが重い。 棒高跳びについて深く考えたことがないけれど、競技には別の世界につながるような一瞬があるのね。 取りあえず、ハッピーエンドでよかったよかった。

    0
    投稿日: 2020.03.14
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    これは正に活字ならではのトリック。 「どっちも半身不随になりませんように」 あり得ないと思いながらも祈ってしまう。 筆者の活字に対する信頼と思いの詰まったコメントも好き。

    0
    投稿日: 2020.03.08
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    A太郎B太郎と言う2人の大学生男子が、走高跳で切磋琢磨し、そこにちょっと不思議系女子大生も走高跳をやる!と言って始まる話。 初っ端からどっちかが怪我をして下半身不随になるのが分かっていて、それがどっちなのかがヤキモキさせられる。 ただ、出てきたちょっと不思議系女子の存在が物語を疾走させている感があった。 途中からなんとなく怪我したのはあっちなんだろなぁ… 的な展開が読めてしまって特にこれと言った感想がない。

    0
    投稿日: 2020.01.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    じんわり良かったです。いろいろな運命のターニングポイントがあるんだけど、物語の都合ではなく、本当に生きている感じがして、だからこその先が見えない謎があるようで。 一方で、イカロスの墜落やバベルの塔の神罰のように、真実をつかもうとしたら、神に突き落とされるという神話のようで、運命に抗う人々の強さと、それを突き抜けた先に見えるものの妖しい魔力のようなものを感じました。ただそれでも地に足がついている感じが現代風? 小説としては、短い断片が、時系列をばらばらにして並べられていて、読む側のテンポとしては、良くいうと軽やか、悪く言うと、その世界に引きずり込まれて沈殿していくような凝集感に欠けるように感じられました。

    0
    投稿日: 2020.01.24
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    運命は遺伝子レベルで決められたものなのか、後天的な努力で変えていけるのか、偶然の出会いで想像だにしていなかった方向に飛び出していくのか。三人の主人公はそれぞれの経験を通じて、それまでは見えなかった景色を見つけ出していく。 ちゃんと読み進めないと話の筋が分からないようになっているという心地よいもどかしさや、若い身体が瑞々しく活動する数々の描写、沼田さんをはじめとする魅力的なキャラクターに支えられた、とても気持ちいい作品だった。 一つ分からなかったのが、山谷くんが絵怜奈を突き放し、最後には居なくなってしまった理由。絵怜奈自身わからないままトラウマになってしまっているが、これはこれで良かったのだろうか。あえてこの立ち位置にした意味が分かる人がいれば教えてほしい…

    1
    投稿日: 2019.12.18
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    初めて読む作家さんです。さわやかなんだろうなと思ったらさわやかでした。でもそのさわやかさの中には苦さも大分量含まれています。 同姓同名の棒高跳びの選手、林太郎と倫太郎。7年後に車椅子のカメラマンになっているのはどちらなのか?指導者になっているのはどちらなのか?分からない状態で進んでいくのでミステリー要素も有ります。さらりさらりと読めますが、軽い訳ではありません。 表紙に内容との関連性が全くないのが気になる所です。もうちょっと内容に即した装丁の方がいいのになと残念に感じます。 次回作も読もうと思います。

    2
    投稿日: 2019.12.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ミステリーでもないのに、騙された。 でも大事なのはそこではなく、この本の帯の言葉。紀伊国屋書店梅田本店の百々典孝さん、書評の文章センスありすぎ。

    0
    投稿日: 2019.12.05
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    棒高跳びをしている2人の佐藤りんたろうとエリナの物語を7年の時を交互に描く。帯の感動で涙が...というのはちょっと無い、かな(笑) 違う意味で空を掴めた、のかもしれない。

    0
    投稿日: 2019.11.04
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    大学の陸上部に所属し棒高跳びをしている同姓同名の男子2人と、その2人のスケッチをしている女子が主人公。同姓同名の2人は、区別するためA太郎、B太郎と呼ばれている。この呼び名と、ころころ替わる目線、時代。「またミスリードかな?」と思いながら読むと、やはりそうだった。読者を欺くのが狙いではなさそうだし、クライマックスのために必要な構成だったから許容するが、なんかしっくりこない。「運命が決まっていてもいなくても、人は努力でそれをつかみ取るしかない。精一杯の努力をしてやっとたどり着くのが天分だ。」という文章が響いた。

    0
    投稿日: 2019.11.01
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    棒高跳びを通して知り合った。二人の佐藤。A太郎とB太郎。そして、絵怜奈。彼らは、どうして棒高跳びに憧れたのか?。それは空を掴みたかったからなのだろうか?。それは自由を象徴する比喩なのか。B太郎の師匠の陶芸家からもらった竹の棒が運命を変える。弱点克服を考えたA太郎は大けが。B太郎は限界を自覚。絵怜奈は中南米へと留学。それぞれの空を求めて7年後に再会という青春ラブストーリーなのだが、棒高跳びのシーンや前半の面白さが後半になると、シーンの重複や文章の粗さでストーリーがぼやけてしまい。,尻すぼみ状態のまま着地。何かもったいない。

    1
    投稿日: 2019.09.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分が空を飛べないと気づいたのはいつだったか。自分の背中に羽がないことを知ったのはいくつのときだったか。 それでもいつかきっと、と自分の可能性を信じて空を見上げて飛ぼうとしていた。でも、飛べなかった… どんなジャンルであっても、そこに自分の可能性を信じて必死に努力し続けた日々がある人は、そしてそれがかなわない現実に叩きのめされたことのある人は、きっとこの小説に心を動かされるだろう。そこに自分もいたんだ、と。 青春小説が大好きで、特にマイナースポーツ小説に目がない私にとって、この『空は逃げない』は正真正銘ど真ん中の大好物である。たまらん。棒高跳び、なんと地味な競技だ。いや、種目自体は派手だ、なんつったってめちゃくちゃ長い棒をもってすんごい高さを飛ぶんだから。でも、実際に見ることは少ないし、テレビでもあまり目に留まらない。そんなマイナー競技(失礼だな)に青春をかけた二人のリンタロウと、その二人を追う絵怜奈の三人それぞれの8年間。いくつかのすれ違いと勘違いが新しい人生へとつながりそしてまた重なる、魔法の棒のもたらしたかもしれない奇跡を素直に信じたい。 かつて空を飛ぼうとしていた大人たちへ、そして今、まさに飛ぼうとしている若者へ、贈りたい。空は逃げないぞ、安心しろ。

    5
    投稿日: 2019.09.12