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スティグマータ(新潮文庫)
スティグマータ(新潮文庫)
近藤史恵/新潮社
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総合評価

49件)
4.2
17
21
8
0
0
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    サクリファイスシリーズの5作品、ついに読破した。相変わらずサスペンス要素があり、面白かった。白石チカのぶれないアシストとしての姿が好き。ニコラやミッコなど、前のシリーズにでてきた仲間たちが沢山でてきて、良かった。

    0
    投稿日: 2025.11.02
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    サクリファイスから入って、このシリーズを読みました。 ヨーロッパでの戦いの中で主人公の心情やミステリー的な部分も含めて今回も楽しく、一気読みさせてもらいました。 自転車には通勤とサイクリング程度でレースには出たことはないですが、レースの緊迫感などは素人でも伝わってきます。 自転車にほぼ乗らない人でも小説として楽しめます。是非読んでもらいたい作品です。

    7
    投稿日: 2025.10.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ツール・ド・フランスを舞台に深い心理描写と自転車レースの面白さを凝縮した快作。1作目の「サクリファイス」からの面白さは健在です。自転車レースの醍醐味は他のスポーツにはない特有のものだと感じる。レース中に相手選手と会話したりするのが戦略であったり友人としての激励であったり。チームでの役どころが決まっているものの、読者としては語り部である白石誓を内心応援するが、白石はプロとしてとても冷静であり、ストーリーになりがちな根性論は抑えられているところが好み。誰が優勝するのかがストーリーの軸となってはいるがいつもの如くミステリー要素もあり読者を楽しませてくれる。今回のミステリー要素は若干無理を感じたがそれでも納得はできた。総じて至福の読書体験でした。 白石は1作毎に年齢を重ね、その年ならではの物語を作って来た。次作では更に年季を重ねることとなりアシストとしての技量をどう表現するのか、また、戦友、アルギの妹であるヒルダとの絡みに期待したい。また、この気に過去作を読み直してみたいとも思った。 この本を読むとツール・ド・フランスが観たくなるが毎年見逃してしまう。。

    3
    投稿日: 2025.05.06
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    レースの展開と人間模様の思惑が絡んでいて、ロードバイクのレースの特殊なところが感じられた。主人公の姿勢は一貫していて好印象。次回作作ってくれ!

    0
    投稿日: 2025.03.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    白石誓 オランジェフランセ所属。 パトリシア 白石が住む家の大家。六十代の女性。会計士。 伊庭和実 白石とは日本で二年間同じチームで走った。今年、イタリアのコンチネンタルチームに移籍したが、フランスの新しいチーム・ラゾワルに移籍。 ドミトリー・メネンコ ソ連が残した最後の至宝と呼ばれた選手。ドーピングで告発され、全ての記録の剥奪と、二年間の出場停止処分を受けた。ラゾワルで復帰。 ピヴォー ラゾワルの監督。 ニコラ・ラフォン オランジェフランセに移籍。三年前のツールで衝撃的なデビューを果たし、新人賞を目と前にしながらトラブルでツールを去った。 トラマ オランジェフランセの監督。 アイトール オランジェフランセの選手。ベテラン選手。 ジュリアン オランジェフランセの選手。今年プロになったばかり。 イバイ オランジェフランセの選手。 アンリエッタ オランジェフランセの女性マッサー。 アントニオ・アルギ オランジェフランセの選手。三十五歳。 ミッコ・コルホネン 以前、白石と同じチームだった。サポネト・カクト。 レナ ミッコの妻。 アキ ミッコの息子。 ラス・ウィルソン メネンコがドーピングをしていると告発した。チーム・ラゾワル。 マルティン オランジェフランセの選手。 ジェレミー・イェン 香港出身の若いプロ選手。チーム・ラゾワル。 里中幸太 ジャーナリスト。 ヒルダ アルギの妹。 ハビエル・レイナ アルギの妹。 オリビエ オランジェフランセのメカニック。 アルチュール オランジェフランセの選手。ニコラとは前のチームでも一緒だった。 ドニ・ローラン ニコラのチームメイトであり、親友だった。三年前のツールの最中、事故で命を落とした。 モッテルリーニ イタリア人選手。何年か前まではエースとして優勝争いに何度も絡んだ選手。今はアレジオ・ネーロでアシストをやっている。 セルゲイ オランジェフランセの選手。 ヨナス・ハーマン ITTレーシングチームの選手。 ニック オランジェフランセの選手。 マーシェル メネンコのチームメイト。 ダロワ ベルギーのスプリンター。 アンドレア・ベレンソン サポネト・カクトの若手選手。 ジェフリー オランジェフランセのマッサー。

    0
    投稿日: 2025.03.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2024/7/25読了 またまた移籍で、チカはポルトガルから再びフランスのチームへ。そしてまたも〈ツール・ド・フランス〉で事件に巻き込まれる。彼も結構な事件招聘体質の持ち主だ。己の復活と引き際を飾る“物語”の為に、他人を利用するメネンコは傲慢で身勝手だと思うが、しかし、確かに観客側がこういった“物語”(ドラマといっても良いか)に勝手に感動しがちなのもまた事実だろう。様々なアスリートのドラマが生まれるであろう、パリ五輪の前に読み始めたのは――唯の偶然だけれど。

    4
    投稿日: 2024.07.31
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    勝負の世界の引き際を考えさせられる作品だったのかな。ドラマチックな結末は人の記憶に残りやすいと思ったのかもしれないけど、あくまで偶然のドラマだからより鮮明に記憶に残るんじゃないかな、真実がどうかは別にしてドミトリーめ、でした。 伊庭さんて良い人じゃないか!味噌汁あげるなんて(笑)

    1
    投稿日: 2024.02.27
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    もう続編は出ないのかな。 こんなに面白くてドキドキさせてくれるスポーツ小説に出会えて良かった。 レース中の駆け引きや疾走感溢れる描写には興奮させられる。 敵でありながら協力し合う関係性も良い。 あと何といってもキャラが良い。 白石、伊庭、ミッコ、ニコラ、アルギ、メネンコ。 それぞれの思惑や背景がこの作品に奥行きを与える。 自転車ロードレースに魅了された男達の物語には、毎度のことながら胸が熱くなる。

    8
    投稿日: 2023.11.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

     近藤史恵「スティグマータ」、シリーズ№5、394頁、2016.6刊行、2019.2文庫。クライマー白石誓(ちかう)(通称チカ)は30歳に。オランジュフランセに所属。今回はアントワープからスタートするツール・ド・フランス。ドーピングで失格になったドミトリー・メネンコ37歳と誓のチームメイト、アントニオ・アルギ35歳の確執がテーマ。メネンコはドーピングだけでなく、アルギの妹ヒルダへの薬使用と強姦の「汚名」が。

    0
    投稿日: 2023.11.25
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    白石誓が主役に戻ってきた。大和魂を体現化したような白石だから海外で頑張っている姿がより応援したくなんだと思う。同じ日本人でも伊庭のように我が道を行く一匹狼より、誰とでも仲良く、でも女性には奥手で、献身的にチームやエースに尽くしてそしてそれに意義を見出せる白石をきらいになる人はいないだろうな。次回作出ないのかな?

    28
    投稿日: 2023.09.18
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    ロードレースを主題とする小説が少ないから手に取っているんじゃない。 近藤さんが描く自転車競技の世界がとても臨場感に溢れ、さも自分がレースに参加しているような一体感が好きで読ませていただいている。 続編が楽しみ・・・。(o^^o)v

    2
    投稿日: 2023.04.29
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    楽しみにしていた近藤史恵さんの『サクリファイス』ロードレースシリーズ『スティグマータ』 初心者でもわかりやすいロードレース解説と過酷な世界、繊細に揺れ動く登場人物の心理描写、そこに交わるミステリー感、そして舞台のヨーロッパの風景が良い具合にマッチしていて、気に入っている オランジュフランセのエース、ニコラのアシストとして総合優勝を狙う白石誓(チカ)達が、世界中の注目を集める最も名誉ある自転車ロードレース『ツール・ド・フランス』真夏の三週間に挑む 日本からヨーロッパにやってきた伊庭、怪しい動きの元ドーパーメネンコ、そしてメネンコの周りでの不穏な空気の中、過酷なレースは始まる ロードレースの集団は一つの社会であり、20チーム180人の選手の中で繰り広げられる長時間に渡る心理戦でもある 死や怪我がいつも隣に当たり前のように居合わせている過酷な世界 その一方で石畳のコースや山岳コース、平坦コースなどがあり、ヨーロッパの風景や気候を想像しながら読むのも楽しみの一つである 本文抜粋 「アシストはエースを優勝させる為に頑張る。チームで戦うのに、名前が残るのは総合優勝した個人名だけ。たとえ優勝した選手をアシストしていても忘れ去られてしまう」 これがチカの仕事。。。このシリーズを読むたびに、仕事だからしょうがないじゃん!とは割り切れない複雑な気持ちになる まるでチカの親になった気分になってしまう 驚いたのはチカも伊庭も30歳になってた! あと5年この世界で走れればいい方だろうなどと寂しい事を言う 時が過ぎるの早過ぎでしょう? もっとゆっくりチカのロードレースの世界に浸っていたい。。。

    34
    投稿日: 2023.04.15
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    ニコラーーー ニコラが帰ってきたーーー 1観客として物語に入り込んでしまった チカが最後まで走れなかったのは残念だけど 来年あるしね!

    1
    投稿日: 2023.02.08
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    スティグマータ読了。 シリーズの中で一番ミステリーが強い感じがして、引き込まれた。 ツールドフランスのことも分かりやすく書かれていて、実際のレースを見てみたくなった。 アシストに徹底しているチカは凄い。 続編を出して欲しい。

    2
    投稿日: 2023.01.27
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    サクリファイスシリーズ第5弾! 一応最終話? いつもの登場人物に戻り、主人公のチカはヨーロッパでプロとして数年経過した設定になります。 もう読んでる最中からハラハラドキドキ。 展開も面白いし、チカの心理描写も面白い。 とても素晴らしい作品に出会えました! 自転車好きな人にはもちろん、自転車に興味ない人にも面白い本だと思います。 超オススメ!あー、ロスになるなぁ…

    21
    投稿日: 2022.12.18
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    サクリファイスシリーズ第5弾。第4弾のキアズマは2年前に読んだ。チカがヨーロッパでロードレースに参加し始めてから5年。伊庭もヨーロッパにやってきた。伊庭のイメージで周りとうまくやれないような感じだったが、チカの下宿のパトリシアへの挨拶はスマートでかっこよさそう。 ツールが始まり、メネンコの周りでは不穏な空気が?!結末はちょっと濁された感があるが、最終的にはアルギやウィルソンが大事を起こさなくてよかった。

    10
    投稿日: 2022.12.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    サクリファイスから読んでると、チカが大人になってるー!もう何年もヨーロッパにいるのすごい!とかいう身内気分に(笑) ステージ優勝目前にしても、徹底してアシストでいられることに尊敬する。エースのアシストとして覚えられる存在ではないけど、ニコラの物語もミッコの物語も体験できる、アシストのチカの物語にわたしたちは夢中にさせられました!

    2
    投稿日: 2022.10.27
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    サクリファイスシリーズのこの最新作まで一気に読んだけど、これほどロードレースとミステリーが親和性が高いと思わなかった❗️ロードレース自体に臨場感があり、あえてアシスト役をストーリーの主軸にすえてレース全体が見渡せるように描写するなんて、上手いっ❗️

    1
    投稿日: 2022.07.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ようやく読むことができた。ツールドフランスを知り尽くしてないと、書けないと思った。自分のストーリーは歴史に名を刻まず、アシストに徹するって、なかなかできないことだし、考えさせられる展開でした。

    3
    投稿日: 2022.04.17
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    自転車ロードレースの世界に魅了されてしまいました。チームでトップを勝ち取る戦略がチームプレイを好む日本人に合ってると思います。また、感情の繊細な揺れや心の平穏を保つためのメンタルコントロールについても興味を持ちました。スポーツは、体力と精神力が両輪でなんだと改めて感じました。たまたま本書を読み始めますましたが、4作目なんですね、1作目からリスタートしたいと思います。

    1
    投稿日: 2022.03.21
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    シリーズ4作目。 だんだんとなじみのある登場人物が増えていくのは嬉しいものです。 はじめは新人だった白石誓も、もう歳をとったのだなと感じました。 一年ごとに違うチームと契約し、国内海外問わず拠点を変え、またレース中も何百キロもの移動を繰り返す…ロードレーサーの人生。 自分の人生では全く想像できませんが、安定した生活を捨てるほど、「自転車」に魅力を感じたのだなと思うと、少し羨ましくもなりました。 スポーツ小説、またミステリーとしても楽しめる一冊です。

    16
    投稿日: 2022.02.05
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    面白かったけど… ミステリーぽかったです。 それを良いと思うかですね。 自分は単純だから駄目でした。

    8
    投稿日: 2021.12.31
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    チカの大ファン。 奥が深いロードレースがわかりやすく書かれていて、最後まで本当に面白かった。シリーズこれで最後なのかああ

    0
    投稿日: 2021.09.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    謎解き(?)の最後、というか答えが、あまりに突然来た上にあまりに短くて、「エッ?」と声が出た。 驚くほど嫉妬心がなく、いい人の典型だった誓が、ピークをすぎつつある中で、元チームメイトの登場に心を乱していて、人間そういうものだよなー、と思わされた。 女っ気がなかった誓。今回はうまくいくといいな。 そして、メネンコには天罰を。

    0
    投稿日: 2021.08.26
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    p31 違う国の、違う文化を持った人間が集まっているのだから、シグナルだけは発し続けなければならない。 p33 ニコラはまだ若いから、今年勝たなくてもチャンスはまだあるように見えるが、つかめるときにつかまなくてはならないのが、チャンスだ。 p34 チャンスは今しかない。そう思わなければたった一度だって勝てない。 p346 自分にできることは最善を尽くし、そうてないことはなるべく楽観的に考える。そうでなければ自転車ロードレースの選手などやってられない。 p356 なにかを切り捨て、なにかを選び取る。ステージレースは、常にそういう選択を迫られている。 ただ、切り捨てたのではなない、もっと大きな目標のために捨て去ったのだ、そう思えば、少しだけ心は晴れる。 p359 なのに、ぼくより苦しそうなメネンコは、集団に食らいつく。もうボロボロに見えるのに、それでもペダルを踏み続ける。 p368 ニコラには希望がある。その希望はぼくらのものでもあるのだ。 p369 だが、アシストであるぼくにもわかる。選手にとって、いちばんのガソリンんは勝つことだ。 p370 ミッコは自分で、オールラウンダーであることから下りて、タイムトライアルに特化して戦うことに決めった。自分で決断できることはある意味、幸福なことだ。 p371 アスリートの中で、望み通りの結末を手に入れられる人間がどのくらいいるのだろう。多くの敗者と一握りの勝者。だからこそ、スポーツに人は熱狂するのだろう。 p372 アシストという役目は因果なもので、自分がどれほど役に立っているのかわらなくなる。確実に役に立ったと実感できるレースもあるが、最終グループについていけずに力尽きたときなど、自分が不甲斐なくなる。 だから、できることなら、このステージはニコラを最後まで連れて行きたい。それができれば、完走できなくてもかまわないと思う。 p380 そう、ツールは気力だけで勝てるようなレースではない。ぎりぎりまで体力を削られてしまった時点で、負けることは決まってしまう。 p385 もしかしたら、この先後悔するかもしれない。だが、手が届くかもしれないという夢だけでも充分だ。

    0
    投稿日: 2021.07.23
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    いやー面白い、ツールを観戦している気になる。 自転車走らせながら動く選手たちの心理描写や表現が巧くて柔らかい。自転車乗りでなくても楽しい。 さらにこのシリーズは、タイトルや人物を絡めて作中で謎がもたげるためミステリー要素もある。

    0
    投稿日: 2020.10.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    シリーズ第4作。 手にする時間を完全に間違いました。 読み始めたらやはり止まらない。 結果、読み終えたのは平日の深夜3時です... もちろん明日(正確にはすでに今日)ももちろん朝から仕事です^^; でも仕方ないって思えてしまうぐらい本作もしっかり取り憑かれてしまいました。 巻末に寄せられた川西蘭さんの解説がまた素晴らしく本シリーズを纏め上げてくれています。 シリーズ第1作から主人公は白石誓。 でもそれは白石の視点で語られた物語だということで、本シリーズ「自転車ロードレースの物語」。 本作の舞台であるツールドフランスのレースを通じ、私自身も身近でレースを観戦するかもだけでなく、そこに渦巻く選手やチーム関係者の心の中を見通す不思議な力を得ていた。 本当にステキな作品です。 しかも本作で登場したチームメイトの妹であるヒルダの登場によってきっとこの先も白石視点での自転車ロードレースの物語は語り継がれていくのだろうと思えました。 近藤先生、まだまだ続編を期待していますよ。 説明 内容紹介 あの男が戻ってきた。三度の優勝を誇ったもののドーピングで全てを失った、ドミトリー・メネンコが。ざわめきの中、ツール・ド・フランスが開幕。墜ちた英雄を含む集団が動き始める。メネンコの真意。選手を狙う影。密約。暗雲を切り裂くように白石誓は力を込めペダルを踏む。彼は若きエースを勝利に導くことができるのか。ゴールまで一気に駆け抜ける興奮と感動の長篇エンタテインメント。 内容(「BOOK」データベースより) あの男が戻ってきた。三度の優勝を誇ったもののドーピングで全てを失った。ドミトリー・メネンコが。ざわめきの中、ツール・ド・フランスが開幕。墜ちた英雄を含む集団が動き始める。メネンコの真意。選手を狙う影。密約。暗雲を切り裂くように白石誓は力を込めペダルを踏む。彼は若きエースを勝利に導くことができるのか。ゴールまで一気に駆け抜ける興奮と感動の長篇エンタテインメント。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 近藤/史恵 1969(昭和44)年大阪府生れ。’93(平成5)年『凍える島』で鮎川哲也賞を受賞し、作家デビュー。2008年『サクリファイス』で大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    5
    投稿日: 2020.10.06
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    サクリファイスシリーズ4作目。ツール・ド・フランスとはこういうものなのか!と思わせる作品。ニコラとチカがついに同じチームで参戦。チカはニコラのアシストに徹底して、総合優勝目指して走る! クロスバイクに乗ってますが、ロードバイク がほしくなる作品です!続編が出て欲しい!

    0
    投稿日: 2020.09.29
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    サクリファイスシリーズ、何度でも読み返したい。スポーツとミステリの鮮やかな融合、そして人間、のドラマ。ちょうど映画「フォードvsフェラーリ」を観たあとだったこともあり、速さへの希求、失えない喪われた人、たちのことをぼんやりと考える。

    0
    投稿日: 2020.09.22
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    シリーズ四作目。 タイトルのスティグマータ、訳すと聖痕。 イエスキリストが磔にされた際についた傷、及び信者の体の同じ位置に現れる傷。別の意味では、汚名や恥辱が挙げられる。 相変わらず、心理描写を描く筆捌きや、視点の切替は秀逸だが、ダレて来た感は否めないかな。 一作目が衝撃的過ぎたのか、何とも物足りなさを感じるのが正直なところ。 そう言った意味じゃ、三作目の学生もののスピンオフは良かったな。

    1
    投稿日: 2020.07.31
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    安定の面白さ。皆一生懸命だけど単純では無い。 日常使いでは持て余すので買わないけど、このシリーズを読むとロードレーサーが欲しくなります。

    0
    投稿日: 2020.07.22
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    全シリーズを読んでるけど、こんなに面白い小説あるん?ってくらい大好きなシリーズ ロードレースに興味湧くし、自転車欲しいしって影響されまくり とにかくこのシリーズ沢山だしてほしい!

    0
    投稿日: 2020.07.05
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    ツール・ド・フランスを間近で見ているような感覚になりました。主人公チカの、アシストに徹する姿はプロらしくて格好いいと思う。

    0
    投稿日: 2020.06.08
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    「サクリファイス」から続くロードレースの5作目。誰にとっての「聖痕」なのかを想像しながら読み進めていくのが正統な読み方なんだろう。過去作の登場人物がほぼオールキャストで登場。誰視点でイストワール(歴史・物語)を読み解くのか...。続編があることを仄めかすラスト。続編を早く書いて下さい。チカとヒルダのその後の展開は?でもきっとチカは着る服を変えられないんだろうなぁ。

    2
    投稿日: 2019.10.03
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    再読。 ツール・ド・フランスを見ると読みたくなる。 ドーピングで失墜した世界的英雄が復帰した真意。 なるほど、と思う。 2917.9.19 再読。 ツール・ド・フランスが終わり、また読みたくなった。 アシストであり名を残せないことと折り合いをつけながら走る白石誓、すっきりしない心のうちがもどかしくもよくわかる。 2017.5.12 再読。 「シークレット・レース―ツール・ド・フランスの知られざる内幕」を読んで、また読みたくなった。 ランス・アームストロングをモデルにしたと思われる本書、彼が強く、ロードレースを愛していることはうかがい知れる。 復帰の真意にも納得できる。 2016.12.24 自転車ロードレース「サクリファイス」シリーズ5作目。 期待通り、抜群の面白さ。 スティグマータとは「汚名」 ドーピングの発覚で失墜した世界的英雄が、突然ツール・ド・フランスに復帰した。彼の真意は何か。 忠実なアシスト白石誓を主人公に、ツール・ド・フランスでの戦い方が丁寧に描かれている。 エースのアシストに徹するという生き方、もどかしく、本当にそれでいいのかという思いは拭えない。

    0
    投稿日: 2019.08.13
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    4.6 チカ視点の話、サクリファイスシリーズ 必ず順番に読んで下さい。 楽しさが半減します。(。´_`。)

    2
    投稿日: 2019.08.04
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    「サクリファイス」シリーズ新刊。主人公・白石誓。二度目のツール・ド・フランス。エースとして先頭を突っ走るのではなく、エースを勝利に導くためのアシストに徹するチカはひどく日本人らしい心配りをする一方で、本場でもまれ図太くなった成長も感じられる。2週間かけて3000km以上を移動するツール。勝敗の裏には揉め事に不正に嫉妬。ドロドロの何かはあるのは間違いないわけで。チカにできることはペダルをふむことだけか。メネンコもウィルソンもアルギもどうしようもなくバイクバカだってことだけははっきりしている。もちろんチカも。

    0
    投稿日: 2019.07.14
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    ロードレースの雰囲気に浸ることができて楽しかったです。 チカは、いつのまにか世界でも有数のアシストになっているのではないでしょうか。レースの終盤、エースを引っ張るシーンはかっこよかったです! 本物のツールも楽しみです。

    0
    投稿日: 2019.06.02
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    近藤史恵のスティグマータを読みました。 サイクルロードレースの選手である白石誓は今年はオランジュフランセのチームに所属してツール・ド・フランスに挑みます。 アシスト役である白石は個人優勝は望めませんが、チームの総合優勝を目標として若きエース、ニコラ・ラフォンのサポートに徹します。 今回、三度にわたる総合優勝を成し遂げたにもかかわらず、ドーピングで名誉を剥奪されたドミトリー・メネンコがレースに戻ってきました。 彼の目的は何か、白石たちの戦略とレース展開にどのようにかかわってくるのか... 平坦なスプリントステージと急峻な山岳ステージが組み合わされたレース構成での戦略やレース経過は今作でも面白く読みました。 そして、白石とすてきな女性の出会いも描かれていて、次回作が楽しみになります。

    1
    投稿日: 2019.05.28
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    シリーズ3作目。 例によって前作の内容はすっかり忘れているのだが、戸惑うのは最初の方だけ。 チカの丁寧な説明(?)もあり、すぐに作品世界に没頭できる。 語り手としてもアシスト役に徹しているのだな。 語り手=主人公にあらず。

    0
    投稿日: 2019.05.13
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    再読。 そうだった、そうだった。結構忘れてた。 面白かった、やっぱり息つかぬ面白さだった。 エースが格好良くゴールできるのは アシストがきちんとアシストするからだ。 結果を残すにはチームをグイと引っ張るリーダシップと、 それを発揮するための極上のフォロワーシップが必要だと思う。 アシストの役割がそれだとすれば、チカにアシストしてほしいと いろんなチームが、エースが思うのではないだろうか。 チカの自分を見失わない強さが大好き。 次が読みたいけれど、やはり厳しいのかなぁ。 ファンとしては出版社が変わってもいいんだけれど。

    0
    投稿日: 2019.04.27
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    プロの自転車のロードレースに賭ける青春群像物語。 サクリファイアスシリーズですが、もう何巻目でしょうか。主人公の白石誓は今、ヨーロッパを転戦しています。どこの国籍だろうが、レースで優勝しなければ、すぐ忘れられてしまったり、成績が振るわないと所属チームをクビになったりする実力次第の世界。今回のテーマはタイトルにあるスティグマータの意味から、ある有名選手にまつわる汚辱、即ちドーピング疑いからの復帰に絡むお話しになっています。 この競技はチームで構成されているため、自分がどの役割を担うかでレースでの駆け引きが異なってきます。白石はアシストであるため、常に陰になり花形選手を上位に押し上げる役目です。ドーピング疑いの選手はチームは違うけどスター選手だった存在。その憧れの存在である選手から白石は、思いもよらない頼みごとをされます。様々な選手が登場しますが、戦いに臨むその心理状態は複雑です。友情や裏切りなど勝敗を左右するレース外の事情も描かれ、その人間模様がこの物語の魅力です。

    0
    投稿日: 2019.04.26
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    ロードレースシリーズ長編は全て読んでいますが、今回のが一番ミステリー色は薄く感じました 平易な言葉で、場面転換もスピーディで読みやすいのは相変わらず良いですが、前2作を読んでいると既視感を感じることが多かったので、⭐️4

    0
    投稿日: 2019.04.26
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    近藤史恵氏の自転車ロードレースシリーズ。 エンタメ小説なので、軽くすっと読めた。 ロードレースに興味ない方でも楽しめるので、お勧めです‼️

    0
    投稿日: 2019.04.07
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    読み始めは少しゆっくりと、そして段々速くなる。ペダルを踏み込むように加速していくこの爽快感。山道を登るようにじっくりと読んでいたり、下り坂でこけそうになった感じがして数ページ戻ったり。読む自転車ロードレース、楽しかった。 チカとヒルダの明日が気になるな。

    3
    投稿日: 2019.03.19
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    前作 サクリファイスを読んだ方は勿論楽しめます。 自転車用語 分かってないとキツイかな、その分!?分かる人にはとっても面白い。密かに続くドキドキ感も好き。

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    投稿日: 2019.02.22
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    新刊にあまり気が惹くものがないこともあってTSUTAYAで中古本数冊を求めたが、その直後にこの本が発売されて、ちょっとしまった…。 プロのロードレーサー・白石誓を主人公とするシリーズ物の4冊目。「エデン」から6年、誓はチームを変わりながらもヨーロッパで走り続けている。 ドーピング問題で引退した元チャンピオンがツールに復帰するところから始まる物語は、今回もまた、誰がツールの総合優勝を勝ち得るかというレースの話を縦糸に、元チャンピオンを巡る疑心暗鬼、元同僚との駆け引き、チーム内の協調と生存競争、加えて日本での実績を引っ提げて初めてツールに参戦した伊庭への対抗心などが横糸として織りなされる。 これまで通りに、レース展開と人間模様を楽しみながらサクサクと読み進められたが、今回、特に印象に残ったのは、誓の日本人トップレーサーとしてのプライドと、アシストという役割に対する矜持のようなもの(そういう意味で、白石誓は間違いなくこの物語の主人公と言える)。 いつも控えめな誓であるが、伊庭の存在に心揺らされるところはやはり勝負師の心持ちであり、しかしながら、ステージ優勝できるところまで来ながらエースに花を持たせるところに彼の真骨頂はあり。 ミッコの『この景色も悪くないな』という呟きに、『ぼくはもうずっと、それを知っているのだ』と想う心根が気持ち良い。 『こんなふうに、いろんなことを考えて躊躇してしまう自分の性格が、今の状況を招いたのに違いない』『たぶんどの選択肢を選んでも、ぼくは少し後悔して、選ばなかった未来をまぶしく思うのだろう』という言葉には、人生を考えさせられ、振り返させられ、共感する。

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    投稿日: 2019.02.17
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    おお!シリーズ新作出てたんだ~と購入。やっぱり面白い。 扱っているのは競技に置ける選手生命やドラッグの問題、勝利のための駆け引きなど決してきれいごとばかりではないのだけれども、読み終わった後の読後感は爽快。自転車競技に悪い人は居ない、とは言えないのだけれども、決して。 なんだかすごく好きとかよかったと思う作品の方が感想が出てこないのが悔しい。とりあえず面白かった。 ニコラの衝撃的デビューの辺りを忘れているのでもう一度読み返そうかなぁ。

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    投稿日: 2019.02.04
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    あの男が戻ってきた。三度の優勝を誇ったもののドーピングで全てを失った。ドミトリー・メネンコが。ざわめきの中、ツール・ド・フランスが開幕。墜ちた英雄を含む集団が動き始める。メネンコの真意。選手を狙う影。密約。暗雲を切り裂くように白石誓は力を込めペダルを踏む。彼は若きエースを勝利に導くことができるのか。ゴールまで一気に駆け抜ける興奮と感動の長篇エンタテインメント。

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    投稿日: 2019.02.01