
総合評価
(37件)| 6 | ||
| 15 | ||
| 9 | ||
| 1 | ||
| 0 |
powered by ブクログドアの開けられた部屋の数をn、死んだ卒業生の人数をmとする時、n-m=1とせよ なんだこの作品!?面白いとか面白くないとか安直な感想は出てこない…なんと表現していいか分からない作品。そしてネタバレ無しではほぼ語れない作品でもあるので一言、スゲェ作品だな!
8投稿日: 2026.01.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
脳に強い衝撃すぎる ウンコ食い始めた所でデカい声出たよね 補遺に入ってからページを捲る手が止まらんのよ 読了後暫く本当に嫌な気持ちになってたけどなんだかすごい作品だった…… 結末を読者に委ねてくるタイプの作品はマジで嫌いだけどこれはもうそれを上回る内容なので間違いなく★5 エロすぎる……♡
0投稿日: 2025.12.29
powered by ブクログ少女庭国と補遺でだいぶ印象が変わる。 最初はCUBEみたいな密室スリラー系をイメージしてたけど後半はなんじゃこりゃ。SFかな。人間世界の縮図みたいな、その世界で生きていきたくなかったのに、そうなってしまってた路子の気持ちちょっとわかるかも。
0投稿日: 2025.12.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
結局どういうことなのか、、、解決はしない。 けどいろいろな考えとか欲望とかがどうなっていくのか実験的な感じなのかな? 目覚めて数人だったら終わりは見えるけど、街まで出来てたらどうにもならなくて怖すぎる。
6投稿日: 2025.11.02
powered by ブクログ究極のクローズドサークル。 箱庭での少女たちのトライアンドエラーが淡々と描かれている。これはきっと思考実験なんだと思い込もうとする心が、少女達の個性や感情に触れる度悲鳴をあげる。 読んでから数年経っているけど、ずっと忘れられない。唯一無二の物語。
4投稿日: 2025.09.01
powered by ブクログ卒業試験を実施する。ドアの開けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の数をmとする時、n−m=1とせよ 2部構成で主役は中学生3年女学生 こりゃあすんごい物語。えっ、メフィスト賞でないのこれ?みたいな感覚(そもそもホラー大賞出身) 上の導入から思いつく話は中頃から完全否定される この本に書かれているのは 中3女学生 石に囲まれた四角形の部屋と鉄のドア のアイテムだけで考えられるパターンの全てをひたすらに語る人類史 いやはや感服。たった248ページと思えないほど凄まじいパワーだった ノリは「クリムゾンの迷宮」「ギャルナフカの迷宮」なんだけれど「シュタインズ・ゲート」やハルヒ「エンドレスエイト」が到達しなかった領域まで飛んでしまった というかそもそもこんな物語なかなかないのでそれだけで評価出来る作品じゃないかなと思う 面白いとか面白くないとかこうすれば良いのではとかそういう感想も取り込む物語なのでもはや何も言えない。うーん、すごかった (この文庫版の表紙絵、胸に花はつけるべきだったとだけ)
9投稿日: 2025.08.26
powered by ブクログ奇譚。 女学生の物語かと思いきや予想外のストーリーになってどんどん展開が増えていく。 白い四角い部屋を見たらこれを思い出すだろうね
0投稿日: 2025.08.23
powered by ブクログなんだこれ…と読み始めて最後まで「なんだこれ…」だった。その発想はなかった。面白いとも表現がいいともちょっと違う、変な本。
0投稿日: 2025.08.17
powered by ブクログ卒業式を迎える筈の中学3年生の女子達が理不尽な卒業試験に強制参加させられるデスゲーム系のホラーと思いきや、当初予想していたものからかけ離れた物語の展開は難解ながらも引き込まれるものだった。「これも奇書に当てはまるのではないか?」という不気味さもあった。
0投稿日: 2025.03.03
powered by ブクログ圧倒的傑作です。物語の大筋すら知らない状態で楽しむことを勧めます。感想を漁っている暇があったらさっさと買って読みましょう。
0投稿日: 2025.02.10
powered by ブクログ最初の4分の1ほどがちょっとエモい中学生女子たちのデスゲームで、残りの補遺とされる部分が補遺と言いながらも本題。デスゲームものもいろいろあるけど思考実験タイプ。『CUBE』『プラットフォーム』の系譜だけど、人類史にも似た壮大な規模に発展するのは割とレア。 脱出できたのかできたらどうなるのか気になるところだけど、本題ではないんだろうな。
0投稿日: 2024.10.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
まあこのタイトルでこのイラストなら興味持たないわけないよね。で、 奇書が読みたいアライさん が勧める一冊に入っていたので、読んでみた。 すごかった……。 すでに熱量の高い感想はたくさんアップされている。たとえば、 物語はいかにして充足しうるか?――矢部嵩『〔少女庭国〕』における服従の論理、オタクの欲望、観測者不在の百合 というページ。 ので以下メモ。 ・映画「キューブ」。と思いきや。 ・筒井康隆の実験と、グロテスク趣味。 ・冗談の人類史。 ・ボルヘスとか……無限や迷宮といえばという安直な連想だが。 ・ネーミングセンス素晴らしい。 ・こやまけんいちで脳内再生。 ・文体が微妙にてにをはが合っているのかどうか。でも中毒性高い。
4投稿日: 2024.08.29
powered by ブクログどこかでおすすめされてたので。タイトルや表紙や百合だって言葉に惑わされずに読んで良かった。タイトルはあっという間に終わる、呆気なさや戸惑いは補遺で満たされる。
0投稿日: 2024.07.15
powered by ブクログどこかでオススメされていたので手に取ったが、とんでもない本だった。もはや古典と化した「日本三大奇書」なんかより余程現代人にとって読みやすくも奇書である。数十ページでの確信は舞城王太郎の「ディスコ探偵水曜日」を彷彿とさせた。 「あなたもそう?」 読了後に最初のページに戻って見つけるシダコの名前 評価は賛否両論らしく、考察も漁ってみたがしっくりくるものは見つからなかった。まさに奇書
0投稿日: 2024.06.23
powered by ブクログ読み始めてすぐに「魔女の子供はやってこない」の人か!と気づき座り直して読みました。 果たしてAIにこれが書けるかな。この人がいる限り創作は死なないなって思う。 三大奇書に並ぶのではないか、と褒め倒しそうになる一方で、子供には絶対読ませたくない胸糞本なので、星の数が難しいです。 後、著者がこの人だってわかってたらきっと読んでない。鬱になりそう。
0投稿日: 2024.04.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
作者の凄さは、異常さは、狂気は、普通なら短編で終わらせるべきこのシチュエーションドラマを、〈補遺〉という形で長編にしてしまった点にある。 〔少女庭国〕。そこは卒業式に参加するはずだった少女たちがひとつの教室に一人ずつ眠った状態で取り残された異空間。”卒業条件”として書かれた紙には〈ドアの明けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の数をmとする時、n-m=1とせよ〉とある。 およそ210ページほどあるこの小説は最初の50ページほどで、このシチュエーションにおけるひとつの”結末”を提示するのだが、恐ろしいのはその先にある〈補遺〉の部分で、だいたい本の3/4を占めるこの箇所は、ここで起きた”あらゆる別の結末”を次々と提示していく。 あるときは隣の教室にいる少女を迷いなく殺したり、あるときは自殺することで卒業条件を達成したり、またあるときは話し合いで死ぬ者を選んだり……。やがて少女たちは1000人を超える規模に拡大し、帝国と言えるほどの体制を築き上げ……という思考実験SFのような地点にまで行きついてしまう。 これを何らかのメタファーとして受け止めることも可能だろうが、どちらかと言えば私がこの本を読んでいて感じたのは”禁忌”に対する反応の薄さであり、例えば「食人」であったり、「人体破壊」であったり、「奴隷制度」であったり、およそモラルを逸脱した展開を、それに対する忌避感をほぼ描くことなく、ただ淡々と進めていく点だった。 そのため本作は、これほど時間も場所も広がって行くにもかかわらず、シチュエーションと描き方によって、”誰かに感情移入する”という機会がゼロに近い。それでも果たしてこの先どうなってしまうのか気になって読んでしまうあたり、作者の筆力(変態性と言い換えてもいいだろうけど)は高く、シチュエーションドラマとして強度の高い出来となっている。 この「現象」にどんな理由があって、どんな解決方法があるのか。そういうことを期待しながら読むのはやめた方がいいだろう。最終的に”卒業条件”を達成したどの少女たちも、その後元の世界に還れたのかどうか、一切説明してはくれないし、作者としても書きたかったのは、伝えたかったのはそこには無いと思うから。 さて、ではそろそろこの小説の核心に迫ろう。 と言ってもこれは登場人物の会話や、小説の書き方から何となく感じたことなので、明確な答えではないのだけど。 以下、考察に移る。 この小説を読んでいてなんとなく思い出したのは『異常』という小説で、あの小説は「シミュレーション仮説」という世界の捉え方を物語内に組み込んでいた。例えば『〔少女庭国〕』の世界そのものも、シミュレーションされたのもだとしたらどうだろうか。上記したように登場する少女たちは、殺人や食人といったことを厭わず、通常の倫理観が著しく欠如している。それは、彼女たちの存在自体が一種のプログラムされたモデル――そもそもが現実ではない場所で起こっていることなのではないかと思う。そして、それでもなお、最初の50ページの短編〔少女庭国〕から悪趣味で不愉快で荒唐無稽な展開を読み進めているのは――それが〈補遺〉だと自覚しながら読んでいるのは、読者である我々であり、そのことに気づくと、悪趣味なのは――それでもまた別の”不愉快な死に様”を見ようとする「我々読者の方」ということになるのではないだろうか。この小説がやろうとしたのは、そういう”意趣返し”であり、だから少女たちが捕らわれた原因も解決法も、脱出できたかどうかも書かれることはないのだろう。 とりあえず、よくもまあこんなシチュエーションを考えたものだし、長々とその「果」まで書いたものだなと思う。世の中には色んなことを考える人がいるもんだなあ。
9投稿日: 2024.01.17
powered by ブクログ脱出できるのは一人だけ。 デスゲームであり、シチュエーションノベルであり、文明勃興記であり、青春小説であり、実験小説であり…百合でもあるのか。 無限に増殖する少女。殺すか殺されるか死ぬか生きるか。不条理を超えた先にある感慨。ともかくとんでもない作品。
0投稿日: 2024.01.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
卒業式会場に向かっていた中三の羊歯子は、気づくと暗い部屋で目覚めた。部屋は四角く石造りだった。部屋には2枚ドアがあり、内一方には張り紙がしてあった。 "卒業生各位 下記の通り卒業試験を実施する。ドアの開けられた部屋の数をnとし、死んだ卒業生の人数をmとする時、n-m=1とせよ。時間は無制限とする" 無限に囚われた少女たちの話。以前ハヤカワ文庫さんが行っていた、「ハヤカワ文庫の百合SFフェア」の対象作品のうちの1冊で、先に言っておくとなかなかの奇書、あるいは実験小説の類に近いかと思います。 ちなみに、ここは個人的見解によると思いますが、私はあまり百合味は感じませんでした。 卒業式に向かっていた少女、気が付くとそこは暗い石造りの部屋の中。部屋には2枚のドアと、そのうち一方に貼られた張り紙しかなく、張り紙には「卒業試験」と称する脱出の条件が。ドアを開けても開けても、一部屋につき一人の少女しかおらず、中三の女子は無限に増えていくばかり。 これは、そんな無間地獄に囚われた少女たちの記録です。 即座に隣室の少女を殺害しようとする少女がいれば、ひたすらドアを開け続ける少女、開拓を目指す少女もいる。 表題作は『〔少女庭国〕』ですが、『〔少女庭国補遺〕』がその3倍くらいある。基本的には、ずっと説明したような謎の空間に閉じ込められた少女たちがどう生きたかを追っているだけです。 ストーリー紹介だけをさらっと見るとデスゲーム系小説っぽいのですが、そういう感じではなく、数倍速でみる建国史のような、予想外に壮大な話。 そんな中でも中三女子はやっぱり中三女子で、リアルな口語に近いセリフ(「~~じゃんでも」や「まじだとやだねっつってたのだから」など)が簡単に脳内再生できてしまって、こんな荒唐無稽な話なのに感情移入しやすいのが不気味で何となく嫌な感じ。 それと同時に、知覚できない上位存在に弄ばれる卑小な存在である人類、のような概念を感じ取ってしまい、虚無的な気分になれます。 ちょっと変わった小説を読みたい方にお勧めです。
19投稿日: 2023.12.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ドアの開けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の数をmとする時、n-m=1とせよ。 卒業試験として課された命題だけを見ると、脱出ゲーム、デスゲーム、バトルロワイヤルなどが想像されますが、そういうものも含めた人類史のような一冊でした。 意外な広がりもありつつ、核心には触れない。映画CUBEを見たときの感覚に近い。 少女たちを閉鎖空間に閉じ込めて何やかんやという話が好きなんでしょ、ということかな。 五九[東南条桜薫子]のエピソードがこの本のすべてという気がしました。
2投稿日: 2023.12.19
powered by ブクログ脱出ゲーム的な話かと思いきや、なんだか世界が発展する縮図を見たかのように感じ、小説を読んではいるのだが、何か他のことが頭の片隅にずっとへばりつくような小説。 他のどんな小説とも似ない、ある種奇妙で独立しているなぁと感じる。 人が増えれば増えるほど厄介だけど、快適な生活はできるのだと実感。支え合いは必要だけど、もはや依存関係になっているんだよなぁ、と。
1投稿日: 2023.08.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
〈ドアの開けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の人数をmとする時、n-m=1とせよ。時間は無制限とする〉という卒業試験に放り込まれた中3女子たちのお話。 〔少女庭国〕よりも〔少女庭国補遺〕からが本番でした。 大叙事詩…勃興と滅亡を繰り返す中3女子たち。 世界には部屋と扉と中3女子しかなくて、生きていくとしたらそれらでどうにかやっていくしかない。食べ物飲み物、生活の道具…部屋と扉と中3女子しかないので“それらでやっていくしかない”。 レポートのように書かれる子もいれば、しっかりストーリー仕立てで描かれる子もいました。 SF、デスゲーム系、百合、架空の歴史書…どれにも当て嵌まるし、でも初めて読む質のお話。終わらない小説でした。 過去方向へ進んでいった子たちが、一面に花々が咲き乱れる部屋に辿り着くのが良かったです。(何から生えてんだ…)と思ったので、その感慨もちょっとで終わりました。
3投稿日: 2023.07.30
powered by ブクログ卒業式へ向かう途中、目が覚めると暗い部屋に貼り紙がありました。 “ドアの開けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の人数をmとする時、n-m=1とせよ” ドアを開けるたびに卒業生が一人倒れています。無限に続くドアと無限に増え続ける少女達。残虐か繁栄か、少女たちの永遠なる建国史。 SFです。しかもかなり特殊かつ斬新な物語。なぜ卒業試験を行うかは分かりません。数式を満たした先は分かりません。どのような仕組みで部屋が続いているかも分かりません。調べることに意味は無いのです、生きるためにはドアを開けて卒業生という名の物資を手にしなければならないのですから。これは理不尽かつ残虐なるルールな中で少女たちが一から作り出す組織、街、国への進化とその過程。
0投稿日: 2023.03.02
powered by ブクログ読む価値がある。印象に残る本で、よく出来ている。奇書の類で私好みではないが、それでも。ミステリーの舞台設定と、試行の繰り返しのなかでの世界観の拡がりかた、しかし最後の作品の閉じ方が異様に印象に残る。たしかに、少女「庭」国である。
0投稿日: 2023.02.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「女子中学生といういきものの観察記録」 表題作はどこか感傷的で儚い小品。補遺からが世界観の本番だった。 残酷で不条理で、たくさんの死と生が積み重なっていく様子がドライな文体で綴られていく倒錯感。ちょっと他じゃ味わえない感覚ですね。 殺し合い、人肉食、奴隷制度……まーグロいしエグいし目を背けたくなるような場面が続くんだけど、文体がどこまでも客観的なので想像力を適度に下げながら読めて安心。安心かな? 観察日記みたいな距離感で進めといて最後のふたりのパートで急にエモくなる緩急の付け方もずるい。好き。
3投稿日: 2022.11.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
うーーーん、面白くない訳では無い。 グロ小説オススメで見つけた本なのだけど、この本をグロ系として勧めるのは、違うだろと…。 確かに殺し合ったり食人したりあるけども。全くグロくないです。 少女たちが映画「CUBE」的な閉鎖空間に閉じ込められて、殺し合わざるを得ない状況に陥るデスゲームもの。 そんなイメージと期待で読んだのが失敗だった。 実際は、SFかな。ホラーでもミステリーでもグロでもない。 後半(しかし実は大半)の「補遺」は、ディストピアものとも言えそう。 救いのない、閉鎖された場所でそこだけの「世界」「社会」を築く感じ。 少女だけが出てくる、残酷で閉鎖的なSF。 確かに、読み終えてモヤモヤすることはできたけど、私の求めていたモヤモヤとは違ったのでした。
0投稿日: 2022.08.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
悪趣味と言える状況下に放り込まれた少女達が殺し合いをさせられる。端的に言い表せば、それだけの作品であるけれど、〝少女〟という年代の多様さが書き表されている様にも感じました。 怖いもの知らずで無鉄砲な行動に出る子、終わりの見えない現状に閉塞感を感じる子、誰かの為に頑張れる子、仕切りたがりでリーダー気質の子。特殊な環境下ながら、少女らしさを発揮して現状を何とかしようと悩んで行動している少女達。皆、一様に同じ行動を取るわけではなく、似ていながらも違う行動を取り、違う結末を迎えている。その多様さが少女の持つ個性を魅せられている気がしました。 少女庭国補遺では、単調に自殺し殺し殺されてゆき、時折開拓や入植がされ、話し合い殺し合いと繰り返しの様に似た展開が続きます。その殆どが悲劇的な結末を迎えるのですが、その希望の無い中に見えるからこそ、百合と言える展開が映えている気がします。 そして、そんな悲劇的な物語が続いたからこそ、最後の石田好子と本田加奈子の2人が一際平和に見え、2人きりの空間にずっと浸っていたくなる様に思えました。
0投稿日: 2022.05.04
powered by ブクログ登場人物の名前と話し方が独特で、ずっと不思議な気持ちで読んでた こういうシチュエーションに存在する全ての因子を掛け合せて有り得る全パターンを洗い出し、各パターンを骨子として物語の肉付けをした、というふうに見えた
0投稿日: 2022.05.04
powered by ブクログ矢部嵩『〔少女庭国〕』読了。デスゲーム的限界状況を背景とした百合小説なのかと思いきや、思考実験にSF的想像力を過剰なまでにぶち込んで淡々と煮詰めた怪作。
0投稿日: 2021.06.27
powered by ブクログ・ドアの開けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の人数をmとする時、n-m=1とせよ。時間は無制限とする。その他条件も試験の範疇とする。合否に於いては脱出を以て発表に代える。 ・三九〔浮島茉莉子〕 「十五歳の母!?」 世界は救われたが数億年で滅んだ。 ・六十〔東南条桜薫子〕 「…きっとどこか高み的な外部から眺めてるんだろう。今この瞬間もね」 「…基本的にはやっぱ私らは二人に一人脱出するのが一番なわけじゃない。一番手早く一番利がいい、合理的な振る舞いを前提とするなら二三行で話は終わることになる。…」
2投稿日: 2021.01.10
powered by ブクログ何かの記録文書を読んでいるかのような気分になった。 様々な考察ができるのかもしれないが、自分はこの本の独特な雰囲気が楽しめたのでそれでいいかな、と思う。
0投稿日: 2020.06.06
powered by ブクログ女の子が閉鎖空間に閉じ込められるサバイバルゲームものかと思いきや、そう単純には行かず、思いもよらない方向へと進んでいく。 設定があまりに異質なのと、キャラクターの名前の適当さのためか、悪趣味な仮想空間を観察させられているような気分になる。
0投稿日: 2020.03.19
powered by ブクログ色々な意味で問題作だよなぁ、と思う。少女庭国にしろ、補遺にしろ。表題作は短くて、むしろ補遺が本番って感じ。 生活の描写が出てきた後に、それについて詳しい解説がなされるのは、報告書を読んでいるような気分で不思議な感じがする。それがなぜか、っていうのは、読み進めていくと、ああ意図的だったんだな…って分かった。 壮大なエピソード集(短編集とは違う。叙事詩が近いかな…?)って感じなんだけど、百合として読むのにもSFとして読むのにも、どちらにも明確な結論みたいなものが用意されてなくて、ちょっと消化不良な感じが残る。風呂敷広げるだけ広げて、放ったらかして次を広げるみたいな。ただ、オチは余韻があって…というか、この一連の物語に唯一意味が生まれたと言えるような関係性が育まれていて、良かった。むしろもう最後のエピソードだけでいいと思う。 SFというジャンルは、ストーリーの面白さのみならず、舞台設定でどれだけ魅せるかという点も重要なジャンルだと思っている。その点、本作の作り上げた世界は斬新であると思う一方、今一歩自分はそれを面白く見ることはできなかった。 また、ありがちなバトルロイヤルものに対する、豊富なバリエーションの思考実験を試みた小説でもあるのかな、という風に読める部分もあって、そこは面白かった。
1投稿日: 2019.10.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これは、百合なのか…SFなのか…?と考えてしまうがたしかに百合だしSFなんだなぁ、という感想に困る不思議。 卒業式に向かう中3女子生徒は気がつくと白い四角い部屋にいて2つのドアがあった。少女庭国は結構コミカルに進むが、補遺はひたすらに同じ境遇の女子生徒の物語を羅列している。カニバリズムとか、他に食べ物がないから仕方ないけどあっさりやっててビビる。まぁ無限に起きる女子生徒のうちの1つだしね。過去方向の扉を壊した時は革命かと思ったが、先も後も同じなんだよね。老いたロジ子とか、戻った生徒は無事なのだろうか。
0投稿日: 2019.09.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【不条理?道理?ありえない?おそろしい、、、】 これから長く続くであろうとクリーム色のページをまた1Pめくっていたあなたは気がつくと壮絶な「教科書」「史記」「申し送り事項」「伝説」「とんち」「過去と未来」「エトセトラ」を読んでいた。 顔の前に本があり、月か太陽か蛍光灯か、ぼんやり周囲の明るさを感じ、ほんの微かでも何も匂わなかった。腕時計はしていなくて、何をするにも中途半端な時間だということは感覚的にわかっていた。まぶたの上から眼球をもみほぐし、体を伸ばして頭に触れた。知っている自分の、でもこんなのだったけなという髪質で、読んでいる間に体が緊張していたことに気づいた。
0投稿日: 2019.08.04
powered by ブクログハヤカワ文庫の百合SFフェアに伴い、早川書房の単行本から文庫化された作品。 とある女学院の卒業生である少女は、卒業式が行われる講堂へ向かう途中、気付くとうす暗い部屋に寝かされていた。その部屋にはドアが二つあるばかりで、一方のドアにはドアノブがなく、もう一方のドアには張り紙がされていた。張り紙には「ドアの開けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の人数をmとする時、n-m=1とせよ」と書かれている。つまり卒業生の寝ている部屋が次々と続いており、ドアを開放することで、2人の少女が目覚めたならば1人が、5人の少女が目覚めたならば4人が死ななければその空間から脱出できないというのである。 100頁に満たない短編「少女庭国」はそのような状況で目覚めた13人の少女が、互いに殺し会うのか、それとも別の選択をするのかといった物語である。この物語の結末は気持ちのよいものとは言えないかもしれないが、心に響く良い結末だったと私は感じた。 しかし圧巻なのはこのあとに続く「少女庭国補遺」である。例えば先ほどの状況で12人が死に1人が生き残った場合、13人目の次の部屋で眠っていた14人目の少女が、また1人目として目覚める。そのように無限に空間が続いていくのだ。 そしてこのような状況設定の中で、どのようなことが起こりうるのか網羅的に語られるのが「少女庭国補遺」なのだ。少数人数で話し合うか殺しあうかして、1人を選ぶのが基本的なパターンだが、時として国が成立することもある。当然構成員のすべてが少女となるため、帯に書かれているとおり「百合SF建国史」が描かれることになる。 限定的な状況のなかでどこまで可能性は広がるのか、想像力の極地を体験してほしい。しかし、食糧もない空間での生き残りとなるため、必然的にグロテスクな描写がかなりの頻度で登場する。苦手な方は注意されたし。
0投稿日: 2019.07.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
Jコレクションが刊行された時から、何となく気にはなっていた1冊。文庫になったのでいそいそと購入した。 設定……というか、物語の冒頭自体はさほど珍しいものではない。所謂『●●すれば、×人だけ脱出出来る』という、『デスゲーム』ものと呼ばれるジャンルのお約束を踏襲している。しかし殺し合いが始まるのかというとそうではなく、登場人物の人数が増えるに従って記号的な要素を増してゆく。描写の多寡はあれど、『補遺』に至っては完全に『記号』だと言えるのではないか。 さて、『デスゲーム』と言うからには、何らかの形で、脱出するなり、死ぬなり、場が破綻するなり、いずれにせよ、その世界が永劫に続くわけではない……というオチを想像する読者が大半だと思う。が、本書は『デスゲーム』としての『ラスト』を迎えることはない。ひょっとすると、この『〔少女庭国〕 』という小説自体も、本当の意味で『終わり』を迎えることはないのでは……?
2投稿日: 2019.06.24
powered by ブクログ卒業式会場へ続く通路を歩いていた少女は、ふと暗い石造りの部屋で目覚める。この部屋には二つの扉があり、片方にしかドアノブがない。ドアには以下のような文面の張り紙がある。「ドアの開けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の人数をmとする時、n‐m=1とせよ」。扉を開けると次の部屋にも少女がおり、張り紙があり、また次の部屋にも少女がいる。 このシンプルな条件から、どんな物語を想像するだろう。この物語は、おそらくその想像の通りには全くならない。 異常な世界に突如放り込まれた少女たちの思考と行動はリアル。羅列された「生命行動」はデスゲーム系への否定的命題を投げかけるし、それは「物語」というもの自体に対してまで波及する。 クローズサークル化での卒業試験は、世界のルールであり、この物語の上ではそれ以上の何も表していない。だからこそラストの展開はどこか理不尽な世界への一つの答のような気がしてくる。 この理不尽で広大な密室は、我々が住む世界と本質的にどれほど違うのだろうか。そんなことを想う。
2投稿日: 2019.06.23
