
総合評価
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powered by ブクログ第三次のサラディンとリチャードの清々しい戦いが印象的だったため、第四次および第五次のお粗末さに落胆を感じた。3次はヴェネチア元首のダンドロのもとザーラを攻め、ビザンチン帝国を滅ぼす。宗派は違えど同じキリスト教を攻めてラテン帝国を樹立。まさにヴェネチアの飛躍のための十字軍だった。5次は現地軍だけの十字軍で、老年のフランス人ブリエンヌが誰も候補がいない中イェルサレム王に担ぎ出され、原理主義に凝り固まった法王代理ペラーヨと言い争いを繰り返す、まったくまとまりの無い情けない十字軍となった。 いかに第三次がイスラムにもキリスト教にも、戦争とはいえ清々しいものであったかを実感させられた。
51投稿日: 2026.01.08
powered by ブクログ第三回十字軍からブリエンヌの十字軍(本書では5回扱い)まで、リチャード1世、ヴェネツィア共和国、そしてアイユーブ(本書ではアユーブ)朝のスルタンたちを軸とした物語となっている。 日本で刊行されている他の本では見ない記述も多く興味深い。アル・カーミル vs ブリエンヌ十字軍にここまで紙幅を割く日本語の本は初めて見た。欧州側の本だけでなくイスラム側の本も参照したと本文に述懐があるのでその影響だろう。ジョン王のあだ名の由来など勢い余ってしまった感もあるけど、楽しい歴史エンタメな一冊。
0投稿日: 2025.05.20
powered by ブクログ真打登場。 英国史にとっても十字軍史にとっても欠かせない人物、獅子心王リチャード一世の登場により、十字軍は組織として初めて一本化する。この漢が惚れる漢の中の漢リチャード。単純な戦闘力だけではなく統率力そして気を配れる偉大なリーダー。会ってみたいものだ。ボードワン四世が月ならリチャード一世は太陽であろう。それでもボードワンの方が好きだが。 真の巧者が揃ったところで、両軍の平和が訪れる。これは両首脳が同じくハイレベルであったから均衡が生み出されたのだろう。 それに引き換え、第四次十字軍は一言で言ってしまえば、グダグダだ。やることなすことちぐはぐで本来の十字軍の目的から逸脱し、足並みが揃うことがない。こうもひどいのはしかし、そもそも封建領主の集まりだったり、王達が集って一つ「十字軍」という旗印を立てたとしても、一枚岩になるのが困難なのだと考えなければならないのかもしれない。第一次と第三次が奇跡的に機能出来たということに過ぎないといえばそうなのかもしれない。
8投稿日: 2025.05.05
powered by ブクログ華の第3次十字軍で不遇の死を遂げた神聖ローマ帝国の赤髭に代わり軍を率いたリチャード、自国領土を拡大することしか考えず聖都奪還に興味を示さないフランス国王のフィリップ2世、交渉をめちゃくちゃにした第5次十字軍の法王代理ペラーヨ等、濃いキャラクターが次々と登場する。
6投稿日: 2025.04.26
powered by ブクログイスラム最高の武将サラディンと中世最大の騎士にして英国王リチャード獅子王率いる第三次十字軍の息を呑む攻防です。
0投稿日: 2024.01.11
powered by ブクログ2019/5/4読了 令和になって、最初に読んだ本であった。 十字軍は、聖都エルサレム奪還を目的とした、武力を伴う巡礼という扱いだったとの事。とは言え、200年くらいの十字軍の歴史の中で、エルサレムに近付けもしなかった事(第2次)もあれば、お付きの枢機卿がエルサレム再復のチャンスをブチ壊したり(第5次)、フリードリッヒ2世が外交交渉のみでエルサレム再復した(第6次)のを一切認めず、ルイ9世を送り込んでブチ壊したり(第7次)――そもそも、戦争はロクでもない事だが、神の名を借りて行われると、更にロクでもない事になるのだな、と思わざるを得ない。
0投稿日: 2023.10.01
powered by ブクログ「華の」と称される第三次十字軍が舞台。登場人物も獅子心王リチャード、バリアーノ・イベリン、サラディン…と英雄達が並ぶ。ただし、戦記物的なエキサイティングな展開とはならない。英雄達をもってしても指揮系統の一本化に至らず、(特に十字軍側は)一貫した戦略を取れないからだ。読者としては爽快感がなく残念だが、それはそれで「現実なのだ」と思うと面白くも感じた。現代に生きる会社員として考えてみれば、「横串のPJ推進てマネジメントが難しいよね」というところか。英雄達をもってしても苦労したのだ、そう思うと何だか味わい深く感じた。
0投稿日: 2023.03.19
powered by ブクログイスラムの手の落ちた聖都イェルサレムの奪還を目指した英国王リチャ-ド獅子心王率いる第三次十字軍とイスラム愛好の武将サラディンとの攻防戦は、十字軍200年の歴史をとおしても圧倒的な迫力と興奮が渦巻く。著者・塩野七生さんの真骨頂が存分に発揮された第三巻。
2投稿日: 2021.10.15
powered by ブクログ三次、四次、五次十字軍。 「獅子心王」リチャードのでてくる第三次。 気がついたらヴェネチアの術中には待って行き先の変わった第四次。 キリスト教側もイスラム教側もぐだぐだで元の木阿弥となった第五次。 もっと主面白いのは第四次だと思っていたが(海の都物語)獅子心王リチャードすげーのな!! そして、歴史的に考えて興味深いのは第五次。 イスラム側の(最初、または二度目の)講和申し入れを受け入れてエルサレムの「返還」を受け入れていたら、そのあと歴史はどうなったのかしら??
0投稿日: 2021.03.20
powered by ブクログひさしぶりに読んだ十字軍物語の続き。 塩野七生は「物語」というだけに、歴史書と小説の中間的な面白さがある。 この巻の第三次から第四次までの十字軍も戦記物として楽しめた。
0投稿日: 2020.07.12
powered by ブクログ第3次十字軍がライオン・ハートだったのか・・・ 第4次でヴェネツィア共和国、第5次でローマ法王庁の法王代理ベラーヨ、「少年十字軍」なんて痛いお話もあったようで、キリスト教は一体何やってたんだか。 登場人物が多すぎて、何度も読み返しながらでないと先へ進めなくて眠くなってしまうので、読了までに時間がかかり過ぎるが、あと一巻、意地でも読むぞ!
0投稿日: 2020.02.14
powered by ブクログ三巻目。第三次から第五次まで。 花の十字軍といわれる第三次十字軍には、神聖ローマ帝国王バルバロッサ・フリードリッヒ一世、フランス王オーギュスト・フィリップ二世、そして本命はイギリス王獅子心王・リチャード一世の三人がイェルサレム奪還を目指して出発する。 そのうち、バルバロッサはあっけなく死に、オーギュストは地領拡大のために十字軍を放棄してフランスへ帰る。 残る獅子心王リチャード一世がイスラム下にあったパレスティーナ沿岸の町を解放しつつ南下する。 対するイスラム側はサラディンを中心にまとまっていた。 ダマスカスとカイロを手中にしたスルタン・サラディンは十字軍と相対する。 そして戦いの後、リチャードとサラディンの間で交わされた講和がつかの間の平和を約束した。 その後に続く第四次十字軍はフランス勢とヴェネツィアの混成部隊となったが、イェルサレムには向かわず、同じキリスト教だがギリシア正教の東ローマ帝国の首都、コンスタンティノープルを陥落させる。 一体、目的は何だったのか。 第四次十字軍により、ヴェネツィアが地中海の覇権を握り、まさにヴェネツィアのための十字軍だった。 そして第五次十字軍もイェルサレムへ向かわず、エジプトを責める。 この時にはイスラム側はサラディンの孫世代となり、太守の結束が弱くなっていた。 スルタンのアル・カミールは十字軍側へイェルサレムの返還という最大の譲歩をするのだが、十字軍側はやる気ないイェルサレム王とローマ法王から派遣された枢機卿が衝突して、結果として何も得るものがないまま解散となる。 次巻最終巻。 十字軍物語の結末となる。
1投稿日: 2019.12.04
powered by ブクログ「 戦争は、人類にとって最大の悪業である。にもかかわらず、人類は、この悪から抜け出すことができないでいる。 ならば、戦争を、勝ったか負けたかで評価するのではなく、この悪を冒した後にどれだけの歳月の平和がつづいたか、で評価されてもよいのではないか。 また、 平和とは、人類が戦争という悪から抜け出せない以上、未来永劫つづく平和というのもありえず、短期間ではあっても一つ一つの平和を積み重ねていくことでしか、達成されないと考えるほうが現実的ではないだろうか。」 塩野七生氏の歴史物著書では、 このような鋭い指摘にもあるように、 リアリズムが物事の見方に通念として流れている。 それこそが 机上の空論でもない、リアルに歴史が現実問題として目の前に迫ってくるような、面白さになるのだろう。
0投稿日: 2019.10.27
powered by ブクログ☆☆☆2019年9月☆☆☆ 第三次十字軍、いわゆる花の十字軍。 リチャード獅子心王、フリードリヒ、フィリップら錚々たる顔ぶれ。いきなりフリードリヒが川で溺死してしまい「何やってんだ!」だと思った。それにしてもリチャード獅子心王は格好いい!! こんな人がいたんだな。 第四次十字軍は、ラテン帝国。中東に向かうはずがコンスタンティノプルを攻略した、これはヴェネツィアの利害による。必ずしも批判しているわけではない。
0投稿日: 2019.09.07
powered by ブクログリチャード獅子心王が主役の第三次、そこから第五次までの十字軍の歴史を物語形式で書かれています。資料に忠実に、ないところは想像力で、物語を面白く臨場感あるように。主要な登場人物に十分感情移入しながら楽しんで読ませていただきました。中世という時代の君主の生活など、ある意味自由で無防備が許された時代だったのだなと。その背景に宗教が強い影響力を持っていたことが。そしてそれが十字軍を発生させたのだなということが分かります。 十字軍は第一次だけが成功で、あとは失敗と思っていました。しかしこの第三次も十分に成功だったということが分かりました。キリスト教とイスラム教が協力して、長い平和を作ったということは、現代世界が見習う重要な歴史なのではと思います。
0投稿日: 2019.08.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
第1章は、イスラムの英雄サラディンと獅子心王リチャードによる第三次十字軍の話。 ヨーロッパ側の様々な思惑と裏の裏を読まなければならない政治情勢の中、フランスと手を組み十字軍を敢行するイギリス。また、先遣隊であったはずの赤ひげのフリードリヒの突然の死などドラマになる展開が本当に起こってしまうことが歴史の面白みなのかもしれないな、と感じた。 さらにほ、獅子心王リチャードの行き当たりばったりな行動がのちの平和へのメリットにつながっていくのも面白かった。 第2章は、ヴェネツィア主催の第四次十字軍。 計算し尽くされたであろうヴェネツィアの国益のために行われた十字軍。自らの経営支配領域の拡大とともにそこに付随する商いの場の拡大という、経済第一主義の国らしい、考え方とそれを扇動し実行してしまうところが、ヴェネツィア共和国なんだな、と感心してしまった。 第3章は、宗教主導に戻したかった第五次十字軍。 キリスト教側もイスラム教側もカリスマ性を備えたリーダー不在の中で行われた不毛とも言える三年に及ぶ十字軍。 最後のイスラムのスルタンアル・カミールが出した講和の条件を法王代理の枢機卿がはねつけてしまうところが、宗教戦争であることを物語っているように思えた。
0投稿日: 2019.05.16
powered by ブクログサラディンの弟のアラディールが素敵。 リチャードが案外いいかげん(笑) ヴェネツィア共和国の深謀遠慮がなかなか。
0投稿日: 2019.03.20
powered by ブクログ第三次〜第五次十字軍に。この巻の見せ場はなんといっても獅子心王リチャード!これはまた塩野さんのお気に入りパターンだな、とこちらも楽しく読み進められた。 ヴェネツィアの有能な実務派リーダーであるダンドロは法王庁の人間と違い現実感があり安心できる。一般的にリーダーって決して思い通りにできるわけではない。どちらかというとみんなのバランスを取りながら、ここというポイントでいい判断ができるか?がその優劣を決めるという風に思うが、その判断が第四次十字軍への参戦だったんだろう。 それにひきかえ先に権威がありそれを盲信するととんでもないリーダーが出来上がる。法王庁にはそのタイプが多そうだがその中でもペラーニはもう…救いようのない小役人タイプか。こういう人が組織の中枢に存在してしまうことは避けられないのか。
0投稿日: 2019.02.12
