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総合評価

57件)
3.8
14
22
14
3
1
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    2025.10.24読了。日曜ドラマで「ザロイヤルファミリー」が始まり見始めるとなかなか面白く、その作家の本も読んでみたくなり購入。 下剋上物語は好物で、本作もその系統の本と思い込みながら読んだ結果、そうではなかった。私の言う下剋上物語は、どうしようもない、挫折を味わった主人公が自らの努力と周囲の人間を巻き込みながら、挫折に追い込んだ敵を最終的に倒して爽快、こんな物語だ。ただ本作は違う。分かりやすい敵は倒せなかった。そもそも分かりやすい敵を倒すことを本作は「解」と置いていない。挫折を乗り越えるための努力が目に見える形で結果に出なくても、見てくれている人、評価してくれる人はいるというメッセージがあった。人は承認欲求があり、何かに認められたいと思う。私で言うとそれは身近な存在ではなく、大きな存在に目に見える形で評価されてこそ価値があると思っている。ただその評価は本当に価値があるのだろうか。一時的なものではないだろうか。そう考えさせられた。 ネタバレ防止の意図はなくかなり抽象的なレビューとなってしまったが、このような思いに悩んでいる方は読んでみるといいと思う。

    1
    投稿日: 2025.10.24
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    羨ましい 小学生時代の同級生と夢を追うことが出来るってのは単純に羨ましいなと思いました。私にも未だに付き合いのある友人はいますが、それぞれの道を歩んでおり、仕事で交わることはありません。仕事を仕事でなく生きる糧として、協力して進めていく姿が羨ましかったです。

    0
    投稿日: 2025.09.30
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    面白かった。けど何となく話がありきたり。作家と編集者の関係はよく分かったような気がするけど、内容的にはありきたりで最後は少し飽きてしまったかな。

    1
    投稿日: 2025.07.08
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    ちょっと回りくどいところもありますが、編集者の存在意義を知れて面白かったです 今まで謝辞で編集者に触れているのは社交辞令と思っていたのがひっくり返されました

    0
    投稿日: 2025.06.26
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    「展開は読めるのに、気づけばページをめくる手が止まらない。」 先が想像できるはずなのに、登場人物の熱や葛藤にどんどん引き込まれてしまう。 “物語の力”をまざまざと見せつけられる一冊。

    22
    投稿日: 2025.06.13
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    一気読みした 活力あふれる作品でした ただ若干男性的ご都合主義にあたる気が… 晴子さんみたいな人いるのかなあ 「女を描けている」だろうか

    7
    投稿日: 2025.04.20
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    本書は「店長がバカすぎて」の著者、早見和真さんの作品です。 「店長がバカすぎて」は書店員の視点だったけど、今回は編集者と作家からの業界の表と裏がリアルな視点で書かれています。 読み終わって、まず思ったのが「小説王」何故このタイトルなのだろうか? 解説で森絵都さんも言っているけど「小説王」の称号を得たのは、まさかのあの人!267Pで俊太郎と豊隆の会話の中にでてるのがそうだと思う。「な?小説王だったろ?」「ホントに」 「小説王」って聞くと小説家の王様=1番売れた小説家、みたいなイメージ持ってたけどまさかのあの人は小説家でも何でもない普通の人で、むしろ本も読んでいない。読者として小説の執筆に協力したから?いやいやそんな人他にもいたよね?「読者の声が道標」これがキーワードのような気がするんだけど。 あともう1つ、文学賞の受賞候補になったときの他のライバルとの競合とか詳しく知りたかったかな。あたかもライバルがいないような描写に感じられたので。 俊太郎と豊隆の関係も、ううん?って。 だって、豊隆は小説家として才能あるかもしれないけど、どっちが頑張ったかって言ったら絶対俊太郎でしょう?普通だったら美咲と離婚されてもおかしくないよね。豊隆はなかなか本気出さないし!まーそういう苦悩があるから名作ができるのだろうけど。 KGやベテラン作家の内山もいいスパイスになってて面白かった。「店長がバカすぎて」で言うとキャラは全然違うけど山本店長みたいなかんじかな。口は悪いけど2人(豊隆と俊太郎)を気遣ってくれていて。 青島くんも良かったな。普通、面接で愛読書は「編集王」言わないよ!だってこれマンガだよ。でも、この青島君をここで使うかってところで再登場して…。さすが早見さん。 森絵都さんの解説もなるほどと思うところが満載。ただ残念なのは「エピローグ」が読めないことだ!森さんに共感。 そうそう物語の途中であったのたけれど、文芸不況対策案の一つとして電子書籍の「小、中学生の小説全面無料化」「図書館で本を借りたとき1円でもいいから作家さんにお金が流れる仕組みを作る」凄くいいと思った!だって子供達が本を好きになってくれたら、大人になった時本買ってくれるんじゃない?そうすれば本屋も出版社も読者も皆Win Winになって。 作家さん、編集者、それに携わった方達の熱い思いが伝わってくるそんな1冊です。

    26
    投稿日: 2025.04.08
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    “店長がバカすぎて”から引き続き早見さん あちらが書店員、読者視点だったとすれば こちらは、小説家と編集者のバディドラマ 出版社、雑誌の現状 地盤が不安定となった業界の現況 それでも すっごい小説を! という熱さが伝わりました コミック化、そしてドラマ化 会話が多いので その方面に向いた作品だと思います 表紙のように 小説を万年筆で書いている雰囲気です

    83
    投稿日: 2025.03.03
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    昔、スピリッツという漫画誌で、土田世紀の『編集王』という漫画編集を舞台とした漫画家と編集者の熱い生き様が描かれた作品があった。これが小説内に何回か出てくる。たぶん作者の早見和真さんがリスペクトしているのだろう。 この『小説王』は出版社の文芸編集者と、デビューを飾ったものの鳴かず飛ばずの作家との絆を描いたもの。小説が世に出るまでの裏側か書かれた異質な小説。 編集者と作家は幼なじみ。そのしがらみと、プロ同士の魂のぶつかり合い。また出版業界のおかれている状況や、小説家側の印税に関することなど、非常に興味深い内容も書かれていた。(書き下ろしは儲からないとか…) 作家が葛藤し、その苦しみの中から小説を産み出していく。そして本は書店に並び、名作とされていく。そのためには情熱を持ち、作家を裏から支える良き編集者や仲間たちが不可欠だ。 小説の最後に主人公が渾身の想いを込め書き上げる作品『エピローグ』。目の前にあったらぜひ読んでみたい。

    3
    投稿日: 2025.03.01
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    この小説の魅力はキャラクターの覚醒だと思う。 一発屋の小説家、豊隆の拗らせっぷりに 読み手の鬱憤も溜まっていく。 豊隆の才能を信じ、その殻を破らせることに 人生をかけてきた編集者の俊太郎。この二人で これまでの葛藤を熱量に変えて作品にぶつけていくさまが凄まじかった。 身も生活も削り、全てを注ぎこんだ小説『エピローグ』が次々とうねりを生み出し、人々を動かしていくのも胸熱だった。 小説の力を信じ、物語を必要とされる時代が来ると信じている。 早見さんの覚悟と情熱を感じた読後感だった。 追記 読み終わった後に1ページ目に戻ってみたら、、、 ここにもプロローグとエピローグの遊び心を感じました

    16
    投稿日: 2024.12.20
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    感想 文芸の世界も大変なんだなぁ。 そういえば小説はいっぱい読むけど、雑誌は読んだことないもんなぁ。 電子小説の存在は知らなかった。 あらすじ 小柳俊太郎は、出版社の文芸に勤める編集者。自身も小説家を目指していた。ある日、小学校の同級生だった吉田豊隆が小説家デビューしたことを知る。豊隆は1作目を書き上げた後に書く理由を見失っていた。 俊太郎はある日、自分が編集者になって豊隆と仕事をしようと約束する。 俊太郎は大御所の内山に雑誌で書いてもらうため、父親殺しについて書いてもらうよう依頼する。豊隆も同じテーマで書くことになったが、どうも吹っ切れない。 豊隆を焚き付けて本気にさせ、作品を仕上げていく。その頃、母体としていた小説ゴットが休刊になる。活路を求めてウェブ小説に挑む。豊隆だけでなく、内山と気鋭の野々宮を巻き込んで、話題になる。 豊隆の新作を話題にすべく、豊隆が元付き合っていた女優に帯をお願いし、これが話題になる。 賞は逃したものの、豊隆の作品は売れた。俊太郎と豊隆が一緒に作り上げた作品が報われたのだった。

    11
    投稿日: 2024.12.14
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    小学校からの友人 大人になり作家と編集者という立場での物語でした 作家も大変だけど編集者も大変な仕事だなと 作家にもいろいろな人がいたり 周りのキャストも楽しめました 作品の中で語られる小説を読んでみたかったです あの小説をこの著者が書いて出すってのもまた 面白いのではないかと感じました

    14
    投稿日: 2024.10.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    出版不況のこの時代、若者たちに手にとってもらいたい本。 小説家になりたい、編集者になりたい、だけどホストのバイトをしている。という男の話で始まり、展開が一旦そこから離れてはゆくが編集者が偶然昔馴染みの売れない小説家を応援しながら、自分も周りの人も成長させてゆく。そして、有名文学賞の発表で大団円へ〜とならずに… 私自身も全然、読み取る力無いなぁ。ただ、熱情は伝わってきた。

    9
    投稿日: 2024.10.04
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    早見和真さん著「小説王」 ここ何作か早見さんの作品を好んで続けて読んでいるのだが題材やテーマの豊富さとその読み応えに圧倒されている。 本作品は小説家である作者が執筆された小説家の物語で、小説家だからこそ描ける小説家としての内面や作品に対しての葛藤や苦悩が凄く読み取れる作品。 友情と家族愛、親子愛も作品に見事に溶け込んでおり物語も凄く高いレベルで面白かった。 特に作者が小説家ならではだなと思わされたのが「エピローグ」と「プロローグ」の今作品内での使われ方。 この「エピローグ」「プロローグ」という2つが本作品の軸になっており、お見事としか言いようがない。 作家さんがタイトルに込める強い意思を感じとれ、その情熱が凄く読み取れる。 当然今まで自分が読んできた数々の作品もこの作品の様に出版社や関係者の方々と綿密な打合せや意見の交錯の上で成り立っているのだろうと改めて感じた。 更にタイトルや作品内の小説だけでなく登場人物の各々にも各々の「エピローグ」と「プロローグ」をものの見事に転写されている。 そして誰しもの「エピローグ」と「プロローグ」は素晴らしいものだった。 先程も書いたが小説家だからこそ書ける物語だと強く感じる。 今後小説家や出版社やそれらに携わる仕事を目指す方々が読めば、凄く仕事に対しての夢や希望がより鮮明になるような作品だと感じた。 また早見さんの作品を今後も読んでいきたい。

    109
    投稿日: 2024.09.20
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    小説も漫画もそれ以外のものでも、ゼロから何かを生み出せる人を尊敬する! やっぱり好みってあるから好きなジャンルや苦手な話とかってあるけど、でもすごいと思う! そんな尊敬に値する小説家とそれを支える編集者のはなし。 今は特に手軽にレビューや評価をしやすい時代だから、それによって作り手を悩ますことになり、それがいいのか悪いのかは分からない。。 それらを考えさせられるような作品でのめりこめた!

    8
    投稿日: 2024.09.17
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    エンタメ小説として面白かった。登場人物のキャラが立っており、それぞれが魅力的。作家と編集者が一切の妥協なく、ぶつかり合って作品を作っていく様子は感情移入してしまう。関係者の家族との関係までそれぞれに描いているのは少し欲張りな感じもしたが、その混沌とした部分がリアリティを増してくれてる。

    2
    投稿日: 2024.09.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    小柳俊太郎 総合出版社「神楽社」文芸編集部勤務。三十三歳。 加藤耕介 俊太郎の先輩。副編集長。三十八歳。 青島秀一 神楽社に面接に来た大学生。ホストをしていた。神楽社から内定が出ていたから、新興のIT企業〈ストロベリーフィールズ〉に入社した。 榊田玄 文芸編集部編集長。新卒で入社した以来、ずっとマンガ畑を歩んできた典型的な「神楽マン」。KG。 吉田豊隆 大久保のファミリーレストランでアルバイトをしている。キッチン担当。十八歳のときに執筆した『空白のメソッド』が新人の登竜門と呼ばれる「小説ブルー新人賞」を受賞。俊太郎は小学校時代の数少ない友人。 山本香苗 豊隆と同じアルバイト先のホール担当。 竹田仁美 豊隆の中学時代の図書室の司書。 野々宮博 中学二年生で史上最年少で純文学系の「文学世界新人賞」を受賞し、華々しいデビューを飾った。 山根仁史 俊太郎と幼稚園の頃からの友人。 美咲 俊太郎の恋人。大学生の時に子供ができて結婚する。 悠 俊太郎と美咲の息子。 大賀綾乃 映画『空白のメソッド』の主演女優。 引地ココア 中堅女性作家。「小説ブルー新人賞」の選評で豊隆をこき下ろした。 内山光紀 俊太郎の担当作家。代表作の『クラッシュ!』シリーズは累計で五百万部を超え、こな十年の間にめぼしい文学賞をことごとく受賞している。豊隆がデビューしたときの選考委員の一人だった。 晴子 銀座のクラブ〈ケリー〉のホステス。 三浦 青海出版の豊隆の担当編集者。 慶子 銀座ケリーのママ。 〈欅〉のマスター 〈ケリー〉から三分ほどのところにあるバーのマスター。 佐倉千晶 俊太郎と同じ編集部。子連れのシングル。 西谷 神楽社の営業部。 梶原 西谷の営業部の上司。 太田 日本文芸振興会。 瞳 銀座〈ケリー〉で晴子お同僚だった。

    1
    投稿日: 2024.07.16
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    ⚫︎感想 久しぶりのエンタメ小説。青春、友情、仕事への真摯な思い、子育て、恋愛・・・編集者と作家の熱い仕事ぶりが垣間見れて最後まで面白く読めた。特に女性たちのキャラクターが際立っていて、それぞれ魅力的だったのが良かった。 森絵都さんが解説をされていて、この物語が生まれたエピソードを知ることができた。森絵都さんの本も読みたくなった。 ⚫︎あらすじ(本概要より転載) 本の概要 小説をめぐる熱き物語、ドラマ化! 大手出版社の文芸編集者・俊太郎と、華々しいデビューを飾ったものの鳴かず飛ばずの作家・豊隆は幼馴染みだった。いつか仕事を。そう約束していたが、編集長の交代で、企画すら具体的にならないまま時間だけが過ぎていく。やがて、俊太郎の所属する文芸誌は、社の経営状態から存続を危ぶまれ、豊隆は生活すら危うい状況に追い込まれる。そんな逆境の最中、三流編集者と売れない作家が、出版界にしかけた壮大なケンカの行方は!? 小説の役割は終わったのか? 物語に生かされたことはあるか? 単行本刊行時、作家・編集者・書店員の方々など業界の内外をざわつかせた問題作が、ついに文庫化。 『イノセント・デイズ』で大注目の作家が放つ、小説をめぐる、男たちの熱きドラマ!! 【編集担当からのおすすめ情報】 解説は、作家の森絵都さんです!!

    41
    投稿日: 2024.05.18
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    疾走感のある小説で読むことを止めるのが難しかった。何度、通勤電車で目的地を通り過ぎそうになったことか。早見さんが書く主人公の表情、編集者とのやり取りがこちらまで熱くなった。また主人公以外にも魅力的な登場人物がおり小説がより面白くなった。編集長や内山、美咲、晴子など。あと、共感したのが電車の中ではスマホばかりで小説に見向きもしないという項目。小説がいかに面白いものかを証明して欲しい。

    2
    投稿日: 2024.03.29
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    小説ができて読者に届くまでの過程、作者•編集者の熱の入れようが詳細に描かれていて面白かった。「店長がバカすぎて」もよかったけど、また違うテイストでこれもまたヨシです。

    2
    投稿日: 2024.01.12
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    早見和真さんは信頼できると思った。 著作全部読んでみよう。 この本は女性は描けてると思うけど男尊女卑じゃない? 読みやすい。 1文が割と短いから?

    1
    投稿日: 2023.12.13
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    胸が熱くなった。やっぱり早見さんの書く熱が好き。 こういう本を読んでると自分は本が好きなんだなとしみじみ思う。 人が本を読む意味ってなんだ?なんで物語は存在するんだ?という問いに積極的に向き合っている作品。 「人間なんて本当は種の繁栄にしか生きる目的がないのに、そこに"生きる意味"を持ち込んだのが物語で、あらゆる神話なんかがウソをつき続け、物語によって人間は同じ幻想を抱きながら生きている」 「学校じゃ誰も小説なんて読んでないよ。電車に乗ってたって普通の人はみんなスマホを眺めてる。じゃあ、何を目指して本を作ってるのかなって。もちろん本好きっていう人はいるんだろうけど、それだけなのかなって」 「それでも誰かが必要としてるから何だと思う。絶対に誰かが待ってくれていると信じてるから、俺は本を作ってる」

    1
    投稿日: 2023.12.10
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    出版業界についての話で、出版されるまでの書き手と書き手を支える人々の物語でした。 自分も仕事をする中で孤独になりがちですが、周りを信じて、周りに支えられて仕事ができてるんだなぁと考えさせらました。

    4
    投稿日: 2023.03.09
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    一発当てたもののその後くすぶっている小説家。その幼なじみである出版編集者は小説家の再起を願い、再会を試みる。 出版業界が斜陽産業となる中、「物語は必要とされている」という信念のもと、 周囲を巻き込みながら至高の小説を創り上げる話。

    2
    投稿日: 2023.02.13
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    あとがきによると、ある編集者から小説家と編集者の話を書いてほしいとの依頼から始まったと。解説ではそれはないなと思ったというが、そう感じた。実際の編集者の仕事をよくは知らないが、ドラマチックに、エネルギッシュに、時には自虐ネタまで入れての手前味噌てんこ盛り。こうしたら編集者の姿がよく見えるだろう的な感じがいろいろあって何だかなあの小説。ストーリーは面白くできているが、出版業界の自己満足を見た感じの読後感は最悪に近い。

    2
    投稿日: 2023.02.11
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    小説家が小説家の小説を書く。編集者と小説家が小学校の旧友であり、2人の小説にかける想いや葛藤。栄光を掴み取るまでの軌跡に触れられる作品。一気読みできます。

    1
    投稿日: 2022.12.29
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    とても良かった 青臭さ全開で、出てくるキャラクターは既視感があるような気がしなくもないものの、 この手の話の中では創作側の閉じた世界の話にとどまらず 小説が好きな人、物事に救われた事のある人たちをどんどん巻き込んで『当事者』になっていく様がとても良い 出版不況はそう簡単にどうにかなるとも思わないが、希望を孕んだ締め方もとても気持ちいい 満たされた気持ちになる、良い本だった

    2
    投稿日: 2022.06.03
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    イノセント・デイズを読んでから、この著者の本を何冊か読みましたがそれを越えるものは、残念ながら無いかなぁ。 ロイヤルファミリーを読もうか迷ってますが。 小説家、編集者、出版業界等々、色々知れて参考には、なりました。

    1
    投稿日: 2021.11.03
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    学生時代にデビューしたがその後は鳴かず飛ばずの作家と小学校からの友達である編集者が一世一代の小説を生み出す話。これが最後と作家が覚悟を決めるまでの葛藤や編集者の熱意、それをサポートする上司や先輩作家など、たくさんの人を巻き込み、たくさんの人が自ら巻き込まれ、傑作を作り出すまでを描いている。 編集者という仕事を知らないこともあるが、作品が生まれるまでにはこんなに熱が必要なのかと驚いた。出版不況といわれて久しく、活字離れも歯止めが効かない中で、なぜ本を書くのか、作るのか。出版業界は大変だろうなと思う。 知らない業界の話なので単純な面白く読める。ライトな感じなので深さはそれほど感じられないが、読後感はさわやか。

    1
    投稿日: 2021.09.29
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    作家と編集者の話。いろいろてんこ盛りで漫画みたいなわかりやすさがありました。文芸書の読者離れについても触れられているので、普段小説を読まない人たちに向けても面白く読めるように工夫されてるように感じました。

    1
    投稿日: 2021.07.17
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    「終戦直後のように、みんなが共有していた指標を一気に失うとき(p.315)」 って、コロナ渦の今みたいな? それなら、 「焼け野原の時代を最前線で切り拓いていく」 とは、まさにこれから。 小説、ガンバレ!!

    2
    投稿日: 2021.07.12
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    なかなか読み応えがあった 小説とは何か 物語がなかったら人間はもうとっくに滅んでるよ 小説家と編集者の関係性や、書くことは家族の理解もないと難しいこと 自分がいくら好きなことを書いたとしても読む人がいなければ意味がない

    1
    投稿日: 2021.07.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    図書館の期限が迫り一気読み。 ちょっと前に同じ出版業界を描いた「騙し絵の牙」を読んだので、世界にはすんなり入れた。 感想がもやもや出てこないけど、面白かった。 今、本を前にこれを描いているけど、表紙の万年筆が高校生の時に使っていたウォーターマンのペンに似ているなー。

    1
    投稿日: 2021.06.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    何度も心をズキズキさせられ、涙を滲まされ、涙をこぼさせた。 出版、文芸の時代的な厳しさが背景ではあるものの、仕事への向き合い方、人との向き合い方、人生…様々考えさせられた。 2020年がキーワードの一つになっているけれど、この本が書かれた頃には、誰も予測しなかった2020年が過ぎ去った現在、確かに物語は必要かもしれない。 『カラマーゾフの兄弟』読んでみよう。『エピローグ』が読めないのは残念だが。

    6
    投稿日: 2021.06.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    編集者と共に小説を書くと言うことがどう言うことなのかと言うことがよく分かるお話。 この物語を読むと作家と編集者がいかに深く結びついて一つの作品を生み出す苦労と情熱を共有しているのかがよく分かった。 なまじ自分でもお話を書いているものだから、この関係はすごいなと思う。 けれど、とても自分にはこれは無理だとも思う。 もちろん商業作家と趣味で書いている物書きの間には厳然とした差があると思うし、それ以上に、自分は自分の物語へのダメ出しには耐えられないだろう。そうしたものを乗り越えてそれでも書き続けられるのが作家だと思う。 物語的には一人の作家の成長物語であり、編集者との友情、努力、(表面的にはともかくとして)勝利の物語でもある。 最後には心地よく読み終えた。 ただ惜しむらくは、作中の小説自体を読むことができない読者としてはどんなに言葉ですごい作品だと言われても、はい、そうですかとは納得できない。 その作品を読ませて欲しい。 話はそれからだ^^ ーーきっと読書好きなら誰もがそう思うと確信している。

    1
    投稿日: 2021.06.02
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    中盤から一気に読み進めてしまった。普通の状況で聞いたら何とも思わない言葉の数々が、この本の中ではとても輝いており、魅力的にみえます。 私はいつも心に残った言葉を都度フレーズ登録しているのですが、この本に出てくるフレーズでそれをやろうとすると切り取った瞬間、魅力がなくなってしまう。小説から切り離すと駄目な言葉ばかりでした。 フレーズが格好良くて面白く、心に残る小説に巡り合うことも貴重ですが、このようなタイプの本には更に巡り会うことは少ないので嬉しい読書体験でした。

    8
    投稿日: 2021.05.02
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    売れない作家・吉田豊隆と、小学校の同級生で豊隆の影響で編集者となった小柳俊太郎の2人を主人公に、1冊の本が上梓されるまでを描いた内幕もの。早見さんは以前、書店の実態を描いた『店バカ』を読んだが、本作はそれ以上の傑作だった。豊隆と俊太郎の2人はもちろん、彼らを取り巻く脇役(特に女性たち)が素晴らしい。執筆は孤独な作業だと思っていたが、ぼくが考えていた以上に編集者の役割が大きいことを知った。

    2
    投稿日: 2021.04.24
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    出版界のシビアながリアルに描かれていた。人々の、 本への興味が薄いことが、本を売る上で何よりの問題だと書かれていた。

    0
    投稿日: 2021.04.20
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    人を動かすのは熱量や想い。僕はそう思ってる。 "小説王" この作品の熱量はすごかった! 舞台は厳しい文芸の世界の中で生きる元同級生の作家と編集者。 とにかく出てくる人が熱い。熱苦しいくらいだけど、大好きな小説になった。 「この小説をたくさんの人へ」「書いたもので世界をひっくり返す」1つの傑作小説が出来上がるまでに携わる人の熱量とエゴに圧倒される。 主人公の作家と編集者を支える周りの人達も個性的で一癖あって面白い。 特にP269のセリフが好きで、本当にグッと来る。 小説、物語の力を大切にしたいと思える作品。 良い作品に出会えました。

    2
    投稿日: 2021.02.23
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    著者の作品を読んだのはこれで5冊目かな。私の中では今のところ『イノセント・デイズ』を超える作品には出会えていない。なかなかの熱量で物語の中に引き込んでくれるのだが、男性目線のご都合主義がちょっとね...。 「言っとくけど小説なんて誰のものでもないからな。書いた人間のものでもなし、ましてや編集者のものでもない。読んでくれる人だけのものだ。」

    5
    投稿日: 2021.02.08
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    タイトルも含めてエンタメ小説。もちろんそこに惹かれて本を手に取ったわけだ。 小説は売れなければいけない、とは正なのかもしれないが、一方で小説が必要とする人のために存在すると、と書かれる。解説に紹介されている通り、本書のきっかけは編集者からのテーマ設定と動機付けなのだけれど、それは以上の2点のどちらも体現していたと言えるだろう。売れるため、と必要とする人のため。物語を貫くその軸によって、書き上げられるべくして書き上げられたとは言える。 しかし、果たしてそれでいいのだろうか。徐々に熱をまとっていきながら小説家として成功していく豊隆も、夢を実現しようと順調にステップを踏んでいく俊太郎も、なんと予定調和的なのだろう(特に前者に至っては、物語の始めと終わりで、同一人物だとは思えない人格の変わりようである)。小説は売れないといけない。必要とする人のために書かれないといけない。そんなエンタメ臭たっぷりの暑苦しさに鼻白む。

    2
    投稿日: 2020.10.18
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    小説の売れない時代に売れない作家・豊隆と三流編集者・俊太郎が 出版業界に革命を起こそうと奮闘する二人と出版業界の 裏側を描いた作品。 ただでさえこの不況で出版業界は不況で厳しく、 小説では読書離れから小説離れとなっている現代。 この厳しいで中で何か作りたいと思っていたり、 自分の果たせなかった小説家の夢を うだつの上がらない作家とタッグを組むことになり 今までには無かった欲望と情熱が徐々に湧いてきて、 前半ではそれ程動きの無かったことが、 ストーリーを進めるごとにこの二つが加速してきて 小説を書くことに対しての思いが熱くて読んでいて とてもワクワクしました。 そしてこれと並行して俊太郎の息子との関係が微妙だったのが、 意外な方向へと展開していきとても親子関係の熱い物語へと変わっていて清々しかったです。 豊隆と晴子の関係も急展開をしてこの物語の内容に 厚みを持たせたような良い存在と良い関係だと思いました。 二人がタッグを組んで書いていた「エピローグ」は 二人が小説に対しての熱い想いもありますが、 本が一冊完成させられるということは、 本にかかわったみんなの想いや熱が加わって 出来ているということがとても伝わって これから本を読む時にはこんな思いも頭に描きながら 読んでいきたいなと思えました。 ところでこの「エピローグ」がいつになったら 読めるのかなと期待していたのですが、 ラストまで読めることが出来なかったので それが少し残念でした。 この熱い思いのある作品のまま読んでみたかったです。 早見さんの作品は何冊か読んでいますが、 「店長がバカすぎて」では書店員さんを通して本の楽しさ などが描かれていて本が好きなのだというのがよく分かりましたが、 この作品でも早見さんが本に対しての思いがよく伝わるので 本当に早見さんが本が好きだということが理解出来ました。 こんなに本が好きで素晴らしいと伝えている 作家さんの本を読まない訳にはいかないなと 思えてこれからの早見さんの作品にも注目しなければ いけないと思いました。 少し切なくて清々しい展開模様でしたが、 ラストに登場した編集者志望の学生のその後と 俊太郎の息子のその後の関係や 豊隆のその後の作家生活などと 様々な背景がとても気になるので後日談としての 第二弾があったら読んでみたいなと思いました。

    1
    投稿日: 2020.08.12
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    想像の世界だけど、大変そう。書けないと売れるわけもないし、書くためには生活もある程度はできないと余裕がなくなるし……。 どの職業も大変だろうけどね〜。

    1
    投稿日: 2020.05.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「終戦直後のように、みんなが共有していた指標を一気に失うとき」 「二〇二〇年とかじゃないですよね?」 今、本当にそんな時代にある。心が苦しくて逃げ場が無い中で、物語の果たす役割は、きっと大きい。

    2
    投稿日: 2020.05.17
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    2020.1.21 成功する作品ってやたらと“当事者”が多い。 この言葉にとても衝撃を受けた。 解説の森絵都さんの熱にもビビった。 小説ってやっぱすごい! 今後これぞという作家さんの本は新刊で買います。

    1
    投稿日: 2020.01.22
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    新年最初の本は帰省帰りの新幹線の中でスタート。指定席の通路にまで立つ人があって少々落ち着かず。 売れない小説家の豊隆と、小説家を目指しながらも編集者となった俊太郎の幼馴染み二人。 彼らの屈託が描かれる前半は、多少かったるいけど、本が売れない現実と書くことだけでは食べていけない作家の現実がよく分かる。 115頁にある書き下ろしと連載の話など分かり易いが、本を書く人は本当に大変。こんな文章で面白いとか面白くないとか軽く片付けてしまってごめんなさいな。 二人に出版社の斜陽が襲い掛かる中盤からは、本を作り上げる熱さに加え家族の重みとか子どもなりの悩みの話なども加わって、まずまず面白く読めた。 周りの女性たちは出来過ぎているし、少々うまく行き過ぎの展開ではあったが、底にある作者の熱さや苦心はよく知れた。

    3
    投稿日: 2020.01.11
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    レビューを拝見して知った本です。ありがとうございます。 前半は、小学校の同級生だった編集者の小柳俊太郎と小説家の吉田豊隆が、二人でなんとか豊隆の小説を連載に持ち込もうと奮闘する過程で、はっきり言って少し前の青春ぽくて、退屈気味でした。 しかし、中盤で、豊隆が文壇バーのホステスだった晴子と結婚し、豊隆の小説『エピローグ』が完成したあたりから、物語は、さまざまな展開をみせて面白くなりました。 そしておそらく小説好きな方なら頷けるような名言、名場面がたくさん盛り込まれています。 俊太郎の中学生の息子の悠(しずか)も小説を書き始めているし、豊隆の元カノで女優の大賀綾乃も、豊隆の小説『エピローグ』の映画の主演が決定して、大活躍します。 私は、好きな作家の方に単行本についているアンケートはがきに「○○さんの小説で、世の中を変えてください」と書いて送ったことがあります。 世の中を変えるのは小説ではなく、政治かもしれないけれど、小説の歴史をたどると、小説にもそういう力が絶対にあると思います 以下ネタバレですが、心に残った登場人物のセリフ。 「いい小説とは何か。『すごい小説』という評価に優る物はきっとない」 「小説って何なの?誰が読んでるの?」 「小説なんて誰のものでもないからな。読んでくれる人だけのものだ」 「だとしたら俺たちは盛大に失敗しているよ。世界は1ミリも動いてないぞ。革命はいまのところ失敗だ」 「自分たちの書くもので世界をひっくり反すんだって。これはペンによる革命だって」 「確証があるわけじゃないけど、物語が必要とされる時代はきっと戻ってくるはずだから。つまりいまある物語が通用しなくなる時代ってことだ。終戦直後のように、みんなが共有していた指標を一気に失うとき」 「じゃあ、どうして書いたの?」「誰かが必要としてる気がしたから」

    30
    投稿日: 2019.12.28
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     小説家が書く小説家の物語。出版不況の現状と、暑苦しくもロマンあふれる創作の現場を描く本書は、小説好きを語る以上は避けて通れない一冊ではないかと。  小説を書く人、作る人、売る人、読む人。  その最後にいる私はプロの書評家でもなく、ただ単に本が好きで気の向くままに読みたい本を読み、気軽に感想を書いたりしている一読者ですが、この小説を読んで、小説というのは途方もない忍耐とロマンの塊なのかもしれないと思いました。  主人公は、10年前に文学賞を受賞して以来鳴かず飛ばずの作家 豊隆と、その幼馴染で文芸編集者の俊太郎。出版不況が叫ばれる中、十数年ぶりに再会したふたりは、日本の文芸界を変える一冊を目指して二人三脚で奮闘していく。  小説家が小説家を描くというテーマは斬新なものの、ストーリー自体は比較的単調で、主人公の二人が一冊の小説を通して成長する過程やその結末も、そこまで新鮮味のあるものではなかった、というのが正直な感想です。  ただきっとこの本は、作家や編集者だけでなく、文芸に携わる全ての人を代弁するような小説なのではないかと。だからきっとドラマ化、漫画化までされたのではと思います。  巻末の解説で森絵都さんも触れられていましたが、この本を読んで一番歯がゆいのは、豊隆と俊太郎がこれほどまでに情熱を注いだ小説『エピローグ』を読むことができないこと。数年前に流行った漫画「響」の『お伽の庭』に対してもそうでしたが、実在しない小説とわかっていながら、作中でその本を手に取った読者に嫉妬してしまいます。

    5
    投稿日: 2019.10.13
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    売れない作家と三流編集者。逆境の中でも互いの才能を信じる二人がタッグを組んだ時、奇跡の証明が生まれる。出版不況をリアルに描き、業界に一石を投じた問題作。 何故、日本人は小説を読まなくなったのだろう。本好きからすると理解不能だが、結局はクリエイター側に一種の驕りがあることに一因があると思う。本作の主人公二人のように、すべてを一旦リセットする気構えが、業界全体に求められているような気がする。

    1
    投稿日: 2019.08.29
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    小説の売れなくなった時代に、編集者と作家が小説に魂を捧げる様に、編集者は支え、作家は書く。 この時代にどう売るか。 作家は売るために書くのではないと思うが、売れなくては生きていくのも難しい。 その中読み手は、これ面白いという作品に出会いたいだけなのかな。

    3
    投稿日: 2019.08.16
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    内容の前に、大変にリーダブルな小説だということを、まず強調したいです。 相性もありますが、これほどスイスイと読める小説は滅多にない。 食事が終わって「そろそろ食後のコーヒーが欲しいな」と思った次の瞬間にコーヒーが運ばれてくるようなジャストインタイムな読み心地。 これは高い技量がなければ出来ないことだと思うんです。 早見和真さんの作品は初めて読みましたが、相当な巧者だということが最初の2~3ページを読んだだけで分かりました。 つまり、小説家として信頼できる。 そしてそのことは、「小説家」を題材にした本作を書く上で、とても大事な資質だろうと思いました。 本作は、華々しいデビューを飾ったものの瞬く間に落ち目になった作家・豊隆と、豊隆とは幼馴染で大手出版社に勤める編集者・俊太郎が主人公。 二人三脚で「いい小説を世に送り出そう」と奮闘する感動作です。 一度でも小説を書いた人なら、2~3ページに一度は心を動かされる箇所に出合うに違いない。 私は、気になる箇所があるとページの下端を折る癖がありますが、折り過ぎて下の角だけ厚くなってしまいました。 たとえば。 「直前まで恐怖の対象だったはずの『書けなくなる』ことが、途端に『もう書かなくてもいい』という希望に化けた」 「夢にすがっているだけで、せめてそのフリをしているだけで、とりあえず『いま』を留保することはできるのだ」 「どうして目の前の一作にこそ全精力を込められないのだという不満を、多くの作家に対するのと同じように、俊太郎は豊隆に対しても抱いている」 『申し訳ないですが、吉田さんの小説はテクニックばかりで、ひりつくような熱を感じません。率直に言わせてもらえば、読者が期待しているのは〝人称〟の問題なんかじゃないんです」 「小説にかかわることでしかもたらされない孤独は、書くことでしか解消されない」 「物語がなかったら人間はもうとっくに滅んでいるよ」 「もはやよほどの売れっ子か、資産家、あるいはパートナーにしっかりとした稼ぎがあるか、パトロンでもいない限り、専業作家など成り立たないと気づいていた」 「作品を読んでもらうことってその人の時間をもらうのと同じことなんだ。自己顕示欲が先立ってしまっている彼らにその覚悟があるとは思えない。少なくともプロはそこに対する自覚はあるよ」 「メインキャラクターの人物造形を変えていくことは、決して簡単なことではない。それでも絶対的に良くなるという確信がある以上、どんなに手のかかる作業だとしてもやらないわにはいかない」 「読者の心を捉えるのは、誰かが書いたそれっぽい美文ではなく、本人が記す熱しかない。同じ『おもしろい』の一語であっても、本気で思っているのとそうでないのとでは伝わり方がまったく違う」 「考えてみれば、デビューするまでは父に対するエネルギーだけで書いていたのだ。それがいざデビューしてみると、今度は読者や編集者の評価ばかり気にするようになり、怯えながら書いてきた。編集者たちに散々ぶつけられた『自分をさらけ出していない』という指摘は、きっとこのことに起因している。傷つくのがこわかった」 「俊太郎自身は早く書き始めることが正しいとは思っていない。中学生には中学生の、高校生には高校生の〝経験しなければならないこと〟があるはずだ」 「ある程度じゃダメだ。もうこれ以上直しようがないというところまで追い込んで、追い込んで、それでも直すところがイヤになるほど出てくるのが小説だ。ある程度なんていう失礼なことは許されない」 「太陽が昇っていく様を心の中で描写してみろ。カメラには切り取れない美しさが絶対にあるはずで、それをお前自身がフィルターになって映し出すイメージだ。本当に作家になりたいと思うなら、これからそういうクセをつけるんだ」 「そうなんです。書いている最中から、自分はどうしてこんなに日本語に不自由なんだろうって、どうして伝えたいことを素直に書くことができないんだろうって、そんなことばっかり思っていて。それで次はもっといいものを書けるはずだと思っちゃって」 「脱稿した瞬間だけは信じられないくらいの快感があるんだよね。そのときだけは何ものにも代えられない喜びをいまでも感じる。ご褒美のようだし、麻薬のようでもあって。実は信頼している編集者とさえ共有できないものなのかもしれないけど、その気持ちを覚えているからまた書こうって思える気がする」 「最後にもう一つだけ言わせてもらえるなら、書くことはやっぱり楽しいよ。やっぱり書いて生きていきたいと感じて、自分の人生を背負えると思える日がいつか来たらこっちに来ればいい。楽しいよ」 「出版社など編集も営業も関係なく、しょせんは本好きの集まりだ。これは……と思える作品に出会いさえすれば、何かしたくなるに決まっている。会社に対する不満は少なくないが、その点に対する信頼は強くある」 「小説家は書き続けるしか道はない。休むのは干されてからいくらでもできる。いいわね、書きなさい」 「とりあえず今日だけ生きてみようと思いました。明日もそう思える気がします。吉田先生の次の作品が楽しみだから」 「小説にとっての春はすぐそこまで来てるよ。また物語が必要とされる時代は、たぶん僕たちが思うよりもすぐ近くにまで迫っている。だからみんな急いで準備しなくちゃいけないし、焦らなきゃいけないんだ」 キリがないですね笑。 書き写しながら、胸が熱くなりました。 そして、早見さんに対する信頼がますます増しました。 小説を書いている人、これから小説を書こうとしている人、そして何より、心から小説を愛する全ての人たちに読んでほしい小説です。

    4
    投稿日: 2019.07.16
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    作家と編集者。私にはわからない世界だが、この関係と本を作り上げる情熱が、今こうして私の手元で脳内で物語を繰り広げてくれていると思うと胸が熱くなる。実際はどうなのかは分からないが、そうであって欲しいなという率直な気持ちはある。出版社、編集者、作家。良い世界を垣間見れて読了後も清々しい気持ちになれた。

    2
    投稿日: 2019.05.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    タイトルに惹かれて読み始めた。設定はいいけれど、ちょっと中だるみ感ありで終盤は流し読み。 今春、テレビで放映されたらしく予告を見てみたが、これを先に見ていたら買わなかった。お仕事小説って好きなのに。 結婚式、息子の誕生日、文芸賞の発表日を同じ日に設定していて、これは賞獲るんだろうなーと思ったものの、そうは進まないところはよかった。 主人公が「書けない」と煩悶する場面で p33 このとき、俊太郎は自分が「夢」に守られているだけだったと思い知った。~夢にすがっているだけで、せめてそのフリをしているだけで、とりあえず「いま」を留保することはできるのだ。 p241 いったい自分はいつまで゛いつか”のために゛いま”を保留しているのかってずっとムカついていたから。 p243 成功する作品ってやたらと゛当事者”が多いんです。これは俺の映画だ、私の作品だ、みたいに言い切っている人がすごく多い。逆に失敗するものにはそういう人が極端に少ない。 ↑ JRのコピー「そうだ京都行こう」に自分が携わったと言う人がむちゃくちゃ多いと電通の人が言っていたのを聞いたことがある。然り。 ゲラを読んでほしいと伝えたかつての同級生が、「これで時間がつぶせそうだ」と言うのに対して p273 たしかに俺たちってヒマの奪い合いをしているんだよね。貴重な休みに読んでもらえるんだもん。それはお金をもらっていることと等しいはずだし、感謝してる。~できることなら、ヒマつぶしの先に何かを感じてもらえることも願ってる。 p300 「うん。そんなことに悩んでる自分にも失望する」 p302 そんなふうに毎日正しく悩んでいたら、いつか何者かになれるんじゃないかとは思っていた。それは単なる精神論じゃなくて、なんていうのかな、傲慢な言い方に聞こえるかもしれないけど、自分に対する信頼だったんだと思う。~そうやって真面目に原稿と向き合っている自分の未来には期待できた。~書くことでしか切り拓けないっていうのはそういうことなんだと思う。

    0
    投稿日: 2019.05.21
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    良かった。熱かった。クリエーターものはこうでなくちゃ。余計なご都合主義も無い。読み終わってからイノセント・デイズの作家さんだと気づく。その振れ幅たるや。

    2
    投稿日: 2019.05.09
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    学生デビューしたもののヒットに恵まれず崖っぷちの三十路作家とその旧友の編集者コンビが、起死回生の逆転劇に挑む。 これは面白かった!前作は重い話だったが、今回はエンターテイメントに徹した軽快なストーリー運びで爽快感あり。キャラクターも立っていて楽しい! ひねくれものの皮肉屋で、婚約者に「小説のためなら君の母親とも寝るけどいい?」と豪語する豊隆と、そんな豊隆の才能を一途に信じ続け、陰に日向にサポートする俊太郎。豊隆の先輩や同期の作家、俊太郎の上司も個性的!小説のことなんか何もわかっちゃいない嫌なヤツと見せかけて実は……というある意味王道展開だけど、だがそこがいい。横暴な態度と尊大な厚顔の裏に隠れた、小説への真摯な愛情に打たれてしまった。 出版社のみならずIT会社、女優やマネージャーとも連携し、小説を売り出そうと各自知恵を絞りアイディアを練っていく一体感はとてもいい。「面白い」は快楽で、面白い作品は絶対的に正義だという普遍的な真実を思い知らされる。 ながらく冬が続く出版業界だが、面接に来た青年の、「出版社の面接では面白い人に出会わなかった」にはギクリとする。声高に不満をたれる前に自分はそれに足る人物となりえているか、自問・自省したくなる。 惜しむべくは豊隆の執筆に重点がおかれ、肝心の小説そのものにあまり言及されなかったこと。豊隆が書いてるシーンは何箇所か抜粋されるが、詳細なあらすじや、欲張りというなら作中作として一端を垣間見たかった。これは内山や野々宮にも言える。特に野々宮は初登場からインパクトを与える強烈なキャラクターなのに、その後ほぼ出番がなくフェードアウトしてしまったのが惜しい。豊隆の中学時代の恋人なども、意味深な登場をした割には本筋に絡まなかったので、どうなったのか少し気になる。 俊太郎と悠の微妙な親子関係も微笑ましい。俊太郎と豊隆を支える妻は対照的だが、小説家の妻として、あるいは編集者の妻として、腹をくくった姿に好感が持てた。 次代を担う新人作家が終盤に登場するも、ほぼ名前のみの記述なので、どんな作品を書いたのか知りたくなる。続編があるとしたら悠や次世代の作家の物語になるのだろうか? プロアマ問わず小説を読むのが好きな人、書くのが好きな人はぜひ読んでほしい。自分は「なんで小説を書いてるの?」と問われた豊隆の回答におもいきり共感してしまった。完結した時の気持ちよさは体験した人にしかわからない……。

    1
    投稿日: 2019.04.01
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    うーん。 出来過ぎかなぁ。 豊隆のキャラクターがなんだか最初と随分違っていて、読んでいて落ちつかない。 決して成長して人が変わったとかそーゆー感じではないんだよなぁ。 俊太郎と似てるのか?書き手と編集側がごっちゃになってる気がする。 あと、この手の本に出てくる架空の作品って、それこそその本を読みたい!と思うのにそれが一切なかった。

    1
    投稿日: 2019.03.25
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    鳴かず飛ばずの作家、その小学生からの友達の編集者が奮闘する熱きお話。 書けなくて苦しむ小説家、本が売れなくて苦しい出版界。そんな現状を打破出来るか? 面白い、感動した、でも・・・ この熱さをあのキャストで、上手くドラマ化できるかな?

    1
    投稿日: 2019.03.25