
総合評価
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powered by ブクログやっぱ作者が主人公タイプはリアル感あって楽しいのよ。あと隙間時間で本読むから短編は短編はだからこそ集中できるし話も思い出せてサクサク進む。 初めてこの作者の本を読んだけど、なかなかにおもしろかったです
0投稿日: 2025.10.12
powered by ブクログ買った当時、なんとも言えん読みづらさがあって何年も放置してたけど漸く読了。 終盤はかなり怖くて面白かった。特にラストのエピソードには鳥肌が立った。 謎解きは残念ながら理解できず、ネットで謎解きされた読者さんnoteを読んだけど...どこまで本当なんかな?笑 帯の通りそれもこちら任せなんよねきっと。 この本の読みづらさはたぶんやけどめちゃくちゃ ちゃんと《本》らしいんやと思う。 夏目漱石とか森鴎外とか一昔前の文学ぽい香り? たぶんそんな感じ!笑
1投稿日: 2025.10.10
powered by ブクログモキュメンタリー?というか筆者の手記的な方式をとっているので、しっかりと怖い。黄雨女が怖かったかな…
1投稿日: 2025.09.08
powered by ブクログ収録されていうる短編の中では『すれちがうもの」が一番好き 作り話?それとも本当にあった話? 本当にあった話だとしたら自分たちも、、、 そんなじっとりとした良質な不快感を伴う読後感で、とても良きホラーだと思いました。
1投稿日: 2025.08.23
powered by ブクログじとっとしたホラー短編集。 モニュメンタリーのような部分もあって好きな感じ。 暑い夏にはホラーだね。
9投稿日: 2025.07.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
雨の日に読めたのがまたタイミング良かった。 超常現象による力技みたいなホラーじゃない方が個人的に好きなので、一定の温度感のまま淡々と綴られていてしっかり怖くて面白かったのがとても鮮やかだったと思う。現実と作品の境界が曖昧な話も好き。 左側からしか聴こえないってことは正面にはでってことかと思っているけれど。意味も通るし...。
1投稿日: 2025.06.04
powered by ブクログなぜ雨の日に読んでしまったのか… 短編集だが幕間の書き下ろしがモキュメンタリーっぽくもあり、のめり込むというより飲み込まれる感じの良質ホラー。
1投稿日: 2025.04.20
powered by ブクログ以前読んだ「現代ホラー小説傑作集」に掲載されていた「集まった四人」が面白かったので、それが元々掲載されていた短編集を購入。 怪談らしい怪談が6篇連なっており、単行本版で追加されたという序章、幕間、終章も含めて、お得な気分になった。ホラーとミステリーの融合的なのが得意な作家さんらしいので、他の作品も読んでみたくなる一冊でした。
1投稿日: 2025.03.01
powered by ブクログ刀城言耶シリーズ数冊しか読んでなかったのでそろそろ"ホラー"を、と購入。 冒頭、死人のテープ起こしからいやな雰囲気で、山ホラーも挟まり飽きないネタ揃い。メタ要素がエンタメ性も担保していてグッド。 シリーズのほうのホラー作も読もうと思います。
0投稿日: 2025.02.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
フェイクドキュメンタリー?実話?感がゾッとして面白いホラー短編集。こういうの好き〜 グロ描写なしでこのおぞましさ。表題作(?)ほか山奥で留守番させられて化け物に追っかけ回される話、踏切からじわじわ近づいて家まで入ってくる話、レインコートの女の話などなど。
6投稿日: 2025.01.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
夜勤中に読了。1人で深夜に読んじゃいけない系でした。 読み終えてすぐに友達におすすめ本があるよとブクログ情報をLINEしたのですが、LINE画面に出ているカバーデザインを見て背筋が寒くなりました。 購入時やたらでかい帯が付いてるなぁと思っていたのですが…。読後などしばらくして忘れた頃に表紙カバーを見る所までも計算されているのかな。 こういう所も含めて臨場感があり、凄く怖くて面白かったです。
2投稿日: 2024.12.27
powered by ブクログ怖い ドキュメンタリーっぽいのがリアルでした。カセットテープが良い味を出していると思う。モノクロのイメージがわいて余計に怖かった
14投稿日: 2024.09.30
powered by ブクログ怖い ラストでさらにゾッとした その上、「幕間」の裏話的エピソードで、でますますフィクションとノンフィクションの境目が曖昧にさせられる 「終章」で、ただでは終わらせない、最後までヒヤッとさせてやると言う作者のサービス精神を感じる
0投稿日: 2024.09.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
夏に読むにピッタリ、めちゃくちゃ怖そうな作品を読んでみた。 うん、めちゃくちゃ怖いです。 6つの短編集。 に、三津田信三さんと編集者さんのやりとりや出来事等の「幕間」が間にあるという構成。 それぞれ短編単体だけとして読んでももちろん怖いですが、幕間が入ると、リアルというか、これって現実なの?…と恐ろしくなりました。 芦沢央さんの「火のないところに煙は」に匹敵しました。 この作品を読むことで、何かしら自分の身に怪異が降りかからないことを願うばかりです。
9投稿日: 2024.08.25
powered by ブクログカセットやMDに録音された6つの怪異譚と、これらが一冊の本になるまでの裏話を挟んだ作品集。 まさにタイトル通りの怪談のテープ起こし。 怪談自体のハッとさせられる内容も去ることながら、テープ起こしをしている編集者の身にも、何かおかしなことが起こる。 ダブルで興味を惹かれた。 これ、どこまでが本当で、どこまでがフィクションでしょうか? 死人のテープ起こし、聞きたくないなぁ…。
2投稿日: 2024.08.15
powered by ブクログタイトル通りテープに収録されたエピソードの書き起こしを始めとした短編集で、ひとつひとつが読みやすく、じっとり怖さが迫ってくる感覚がありました。 実は各話に共通する要素もあるんですが、一つひとつを読む分にはいわゆるオカルト的な話もヒトコワ的な話もあり、ポジティブに言えば「バラエティに富んでる」感があります。 水辺に注意(自戒も含め)
1投稿日: 2024.08.15
powered by ブクログカセットやMDに録音された体験談から浮かび上がる6つの怪異譚と、それらが書籍化されるまでの経緯を綴った裏話的なエピソードを合わせた短編集で、それぞれの怪談の不気味さと怖さも去ることながら、その後の担当編集とのやり取りも恐ろしく感じた。
3投稿日: 2024.08.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読んだのは、4月の中頃。 「そんな面倒くさいオバケいるかーっ!」のオンパレードで大笑いしてしまった反面、ついつい一気読みしてしまったこともあってw ま、それなりに面白かったのかな?(^^ゞ 何年か前に、この著者のお雛さまの表紙の本を読んだことがあったけど、“怖さ”を楽しむのなら、あっち方がいいかもしれない。 もっとも、それも好みかなぁー。 個人的には、あっちの本にあった、八幡の藪知らずの話とあと一つ、ルームシェアの話だったか?、それとも近所の子どもの話だったか?の展開に、急にゾワッとくる場面があって、そこがよかったんよね。 ぶっちゃけ、三津田信三、前より全然上手くなったじゃん!って感心しちゃった記憶がある。←何なんだ、そのミョーな上から目線はw ただ、こっちは、じわじわくる怖さを感じる人が多いのかもしれない。 著者はそれを狙って書いているのかな?とも思ったけど、最初にも書いたように、どれも「そんな面倒くさいオバケいるかーっ!」なお話なのでw 怖さを感じるより、ツッコミいれる方が先立ってしまうんだよね(^^ゞ この著者の文章の特徴として、言い訳めいた屁理屈が多いっていうのは相変わらずなんだけど、ただ、最初の頃にあった、何かというと“禍々しい”という表現を使うのがなくなったのはよかった。 だってさ。最初に読んだ短編集なんて、全部の話に“禍々しい”という表現が出てくるんだもん。 ていうか、確かその頃って、怪談業界全般に“禍々”ブームだったからw 話のどこかに“禍々しい”って言葉がないと、読者が「“禍々しい”という表現が使わていれない怪談は怪談じゃない!」と怒り出すみたいなことがあったのかな?←あるか!(^^ゞ そんな“禍々しい”だけど、解説者がやっぱりそれを使っていて。 ホラーや怪談好きって、どれだけ“禍々しい”という言葉が好きなんだろ?と、かなり呆れたw (ていうか、解説者の「怪奇幻想ライター」て、どういう仕事なんだ!?) お話は6つ。 2話毎に、この本の主人公である「僕(疑似著者?)」と編集者との間であった(ということになっている?w)、この本の元となる体験者のテープを聞くことで起こった怪異のエピソードが入っていて。 それがあることで、これらのお話がさも本当のことであるように演出されている、 ……のか?(爆) 1話目、「死人のテープ起こし」は、イマイチよくわからない話。 たぶん、自ら死を選んだ人がそれをする前に心境や状況を語ったテープの内容には共通点があって。 著者(この本を書いたという設定の著者)がそれらのテープおこしを依頼した、クセの強いライターも結局……、 という話なんだと思う。 そういえば、水木しげるのエッセイだか何だかに、子どもの頃に聞いた「首くくり鬼」という話があって。 要は、自殺というのは、人が「首くくり鬼」にとり憑かれることで起こる。 「首くくり鬼」にとり憑かれた人は何の反応を示さない等、周りの者が注意していればわかるから。頬をつよく叩いたりして正気に戻してやれば、「首くくり鬼」はその人から離れ、自殺から免れるという話し(言い伝え)だったと思う。 ま、「首くくり鬼」というモノが存在するのかはともかく。 学生時代の友人が自殺した時の経緯をその家族から聞くかぎり、人というのは何かの拍子に自らを死に至らしめる行動を選んでしまう…、つまり、突発的に自ら死を選んでしまう精神異常を起こすことがあるものなんじゃないかな?と思うこともあって。 自分は、水木しげるのその話の方が納得できるかな? 2話目、「留守番の夜」は、大学のサークルのOGに紹介された、“泊まり込みだけど、楽で割のいいバイト”が実は…、 みたいな話。 まぁ、最近流行りの投資詐欺に限らず、世の中には楽して儲かる話は絶対ないわけで。 当然、このお話の主人公も、恐怖の一夜に遭遇することになる。 このお話が存在するのは、もちろん主人公が怪異から逃れられたからなのだが。←これってネタバレ?w にも関わらず、バイト代は最初に聞いていた10倍の額を貰えたって、なんだよ、この主人公、ボロ儲けすぎだろー!って(爆)←かなりネタバレか?w だってさ。 楽とはいえ、一晩拘束されるわけだから、仮に夜の8時〜朝の8時として、それで割がいいっていったら、バイト代は絶対1万円以上のはずだよね? その10倍だよ。 おいしすぎだろー(^^)/ ていうか、そのOGって、結局ナニモノで。 気前のいいバイト先の主とはどういう関係だったんだ!? 留守番といえば、子どもの頃、親が外出しているのをいいことに、雨戸を締めて部屋を真っ暗にして友だちと怪談してた時。 そのちょっと前に交通事故で亡くなった上級生がその現場に出るという話をしていたら、階下から親が帰ってきた物音がしたので。 これはヤバイ!と、慌てて雨戸を開けたんだけど親は帰ってなかったなんてことがあった。 自分も友だちも、確かに玄関が開いた音がしたし。廊下を歩いている音も聞いたのに不思議だった。 3話目、「集まった4人」は怪談やホラーというよりは、プチ・イヤミスwみたいなお話。←捉え方は人それぞれだからw 主人公はバイトの先輩の誘いでハイキングに行くことになるんだけど、その先輩はドタキャン。 主人公は待ち合わせの駅で会った初対面の3人とハイキングに行くことになる。 紅一点の女の子が気になる主人公は、クセモノ性格の男がその子にちょっかい出さないかとやきもきw もう一人のぬぼーっとした、正体不明系の男にはイライラ。 登っていくにしたがって、クセモノ系の男はしんどくて、ヒーハー、ヒーハー、わがまま言い出すし。 ぬぼークンは、その山をやたらと解説し始める。 そんな難儀なハイキングwの最中、このハイキングの企画者である無責任なバイトの先輩が4人に用意しておいたお土産が見つかって。 紅一点嬢とクセモノ系クンは、そのお土産に大喜び。 でも、主人公はそのお土産が、なぁ〜んか気持ち悪い。 しかも、メンバーは4人のはずなのに、お土産は3つ。 ぬぼークンは、自分はいらないと言って、主人公に残りのお土産を取るよう勧めてくる。 その後、主人公はそのお土産を……、 みたいな話。 お話が終わった後。 この本の主人公である「僕(疑似著者?)」は、参加者の一人の名前の文字構成に、それは「山瘴(さんしょう)」をもじったものだと推理するんけど、その凝り具合に、思わず、「そんな面倒臭いオバケいるかーっ!」って大笑いw これ、誰か落語で演ってほしいぞ(^^)/ ていうか、「山瘴」っていう言葉は本当にあるのかな? ネットで検索してみても出てこないだけど!? ま、山瘴って言葉が本当にあるのかはともかくw 山を歩いていると、ふいに怖さを感じたりすることは確かにある。 それは、濃い霧や深い森林の中、あるいはあまりに大きすぎる空間に気持ちが圧倒されてしまうことで感じるんだと思うんだけど、それを「山瘴」、つまり、山の瘴気にあてられたからだとする考え方は面白いと思った。 たとえば、長時間の登りでエネルギー不足に陥る低血糖を、昔の人が「ヒダル神に憑かれた」と言い伝えることで、「弁当を一口分残しておく」と戒めたように。 濃いガスにずっと包まれた中をずっと歩いていて得も言われぬ不安に襲われた時は、それは「山瘴」にあてられたのだから、とりあえず落ち着ける場所を探して休憩すること、みたいに自分なりのルールを作っておくことはアリだと思う。 4話目、「屍と寝るな」は、この本の主人公である「僕(疑似著者?)」が同窓会で数十年ぶりに会ったクラスメイトだった女性から聞いた話。 その女性の母親が入院した同室にお爺さんが入ってくる。 そのお爺さんはしきりと独り喋りをするのだが、女性はその内容が気になってくる。 どうやら、子どもの頃の体験を語っているようなんだけど、それが奇妙な内容で。 それは、そのお爺さんが10歳〜14、5歳くらいの体験らしいのだが、少年だった彼は会ったことのない親戚の葬儀に家族を代表して一人で参列することに。 そこには“電車”を乗り継いで行くんだけど、少年はその車内で高齢のお爺さんと出会う。 そのお爺さんは、まるで少年の心を読んでいるかのように、少年が一人で親戚の葬儀に参列すること等、次から次へとブツブツつぶやく。 少年が気味悪く思っていると、お爺さんは昔話を始める。 一連のそれらの話に、この本の主人公である「僕(疑似著者?)」は違和感を覚える。 “けいたい”という言葉をはじめ、そのお爺さんが子どもの頃であったなら汽車と言うはずなのに“電車”と言っていたこととか。 お爺さんのその話って、もしかしたら、その人が子どもの頃の話ではないのみならず、それを一人喋りしていた(女性の母親と)同じ病室のお爺さんの正体ももしかしたら……、 みたいなお話。 ちなみに、これも「そんな面倒くさいオバケいるかーっ!」なオチ(^^ゞ 前に、北海道の支笏湖の名称のいわれを「死の骨の湖」だとか言っていた某実話怪談作家がいたんだけど。 1000歩譲って「死の骨の湖」だとしても、「死の骨」じゃ言葉として意味なさないじゃんって思うんだけど、そんな感じのオチw 電車怪談というと、個人的には「2355」の怪談だ。 「2355(二ーサンゴーゴー)」と言うと、今はEテレの番組になってしまったが、昔は新宿23:55発の松本経由長野行きの鈍行列車のことだった。 「2355」は途中某駅で、確か1時間以上停まっているんだけど、その駅から乗ってくるんだか、その前の駅、あるいはその前の前の駅から乗ってきてその駅で降りるんだか忘れてしまったけど、とにかく若い女の幽霊が車内に現れるという話を聞いたことがある。 なんでも、黒いウールのコートを着たまま車内の席にじっと座っているということなんだけど。 その若い女の幽霊って、夏もその格好で現れたんだろうか? 「2355」は何度も乗ったけど、見たことはないなぁー(^^ゞ 5話目、「黄雨女」は怪談の定番、雨の日にたたずんでいる女の話。 この本の主人公である「僕(疑似著者?)」が編集者時代に、ある女性の占い師から聞いた話で。 その女性が大学生だった頃、つき合っていた彼氏がある雨の日、全身真っ黄っ黄の女性に遭遇する。 ある時、その全身真っ黄っ黄の女性の顔をまともに見てしまった彼氏は……、 みたいなお話。 雨の日に現れる女の怪談(雨の日に現れる男の怪談というのは聞いたことがないのは性差別?w)というと、自分の住んでいる隣の町の某公園にもあるし。 知り合いの親父さんが台風の最中、家に帰ろうと車を走らせていたら、傘も差さずにびしょ濡れになっている女性を見て。 この豪雨じゃ難儀だろう乗せてあげて、その女性の言う所におくってあげたら、後ろのシートにいなかったというド定番の怪談も聞いたことがある。 どちらも「雨女」と呼ばれているのが面白い。 5話目、「すれちがうもの」は、子どもの頃読んだ偕成社のこわい話シリーズの『世界のこわい話』にあった「エミリーの赤い手袋」みたいなお話。 …と思ったのは自分だけか?(爆) (ま、怪談の解釈は人それぞれだからw) 社会人になって、一人暮らしを始めた主人公の女性が、ドアの前にあったあることでいつもより家を出るのが遅くなる。 家を出た時間が遅くなったことで、毎朝駅までの道で出会う人といつもより手前で会っていると、遮断器が降りた踏切で待つことになる。 踏切の向こうに全身が黒っぽい印象の人がいて。 最初は違和感だったのが、嫌な感じに変わる。 主人公は、その黒っぽい人(というかナニカ)は毎朝すれ違うことに寒気を覚えるようになっていく。 そして、その黒っぽいナニカはついに……、 みたいなお話。 個人的には、黒っぽいナニカという話の本筋よりも、主人公が毎朝決まった時間に家を出ることで、駅までの道のりの中、この人はどこですれ違って、あの人はあそこですれ違うという風に認識しているところが、すごく面白かった。 お話に出てくる説明からすると、主人公が住んでいるマンション?、アパート?はおそらく山手線のターミナル駅から伸びる私鉄の、それも都心に近い場所なのだろう。 そういう所だと、そこに通勤してくる人もいるだろうから、主人公のように毎朝決まった時間に家を出ていれば、この人はあの角ですれ違って、あの人はコンビニの前ですれ違う、みたいに認識していることは確かにあるんだろう。 ちなみに、自分の場合は、朝、同じ方向に行く人はいてもすれ違う人はほとんどいないので、そんなことは考えたこともない。 ていうか、そもそも、家を毎朝決まった時間に出ないからなぁー(^^ゞ ただ、毎朝、この人はここで、あの人はあそこですれ違うと記憶しているって、なぁ〜んか著者っぽいって気がしちゃってw 著者ならではのお話のような気がしちゃうかなぁーって書いたら、それは言わない約束でしょ、と怒られるのか?(^_^;) もっとも、それを言ったら、「エミリーの赤い手袋」みたいと書いた時点で「それってネタバレだろ!」と怒られるのかもしれないw (ただ、「エミリーの赤い手袋」の展開は実話怪談の定番でもあるよねw) すれ違うのが朝というお話は珍しいと思った。 すれ違う怪談といったら、やっぱり夜が定番だ。 知り合いが、残業で最終電車で帰ってきた時、向こうから若い女性が歩いてくるのを見て。 最初、駅前のコンビニにでも行くのかな?と思ったらしいんだけど、その女性はこれから会社に行くみたいなパリッとしたスーツ姿であることに違和感を覚えて。 何者なんだろ?と思いつつも、じろじろ見るわけにもいかず。 女性の靴のあのコツコツという音を感じつつ。近づいてくるその女性の方はあえて顔を背けるように、でも、チロチロ横目で見ていたらしい。 でも、すれ違った瞬間、それが背の高い太った中年男であることに、「えっ!」と驚いて。 横に後退るように体をそっちに向けたら、その一瞬、まるでコマ送りのように何十人っていういろいろな人がすれ違っていったのを見たんだと。 我に返った時、それは最初に見たスーツ姿の若い女性の後ろ姿で。 知り合いの7、8メートルくらい向こうをコツコツと足音をたてて、駅に向かって歩いていたらしい。 そういえば、自分も学生の頃、真冬の北風が強く吹く夜中のバイト帰りに、白いネグリジェみたいな服で裸足で歩いている女性を見たことがあったっけ。 もっとも、それはすれ違ったのではなく、その女性が歩いている横を自転車で通り過ぎたんだけどさ。 その時は変だともなんとも思わなかったんだけど、後になって思い返してみると、すごく不思議だ。 個人的には、怪談はそんな風にさらりとあっさりしている方が好きだし。 何気に怖いように思うんだけどな(・・;)
5投稿日: 2024.07.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
著者の三津田氏が聞いた話という体裁で書かれた怪奇短編。加えて序章・幕間・終章にて担当編集者の異変を描き、現実に障りがあるような恐怖を描く、念の入れよう。実話なのかどうかはさして重要ではないけど、怪異が解明する、あるいは解消されることはほとんどないのが実話っぽさを増していると思った。『新耳袋』に載っていそうな話といえばいいのか。 【収録作品】 「死人のテープ起こし」 ライターの吉柳が集めたという自殺者が最後に残した肉声テープを文書に起こしてもらう三津田氏。三つのサンプルに単なる死の実況ではなく不可解なものを感じる…… 文書の内容もかなり不気味なんだけど、それより三津田氏に吉柳を紹介した作家島村奈津さんの名に驚いた。『フィレンツエ連続殺人』は読んだことがある。実在の作家出してくるのはズルいよなぁ(笑) 「留守番の夜」 大学のOGらしき女性に紹介された留守番のアルバイトで恐ろしい体験をする女子大生の話。 最後まで読むと一応の真相はわかるようになってるけど、ただ理由や夫妻の謎、伯母の存在など解明されてないことばかりで厭な読後感である(褒め言葉)。 「集まった四人」 共通の知人岳に呼ばれてハイキングをすることになった初対面の四人が遭遇する怪異。 と言っても怪異を感じているのは語り手の勝也のみで、ほかの三人は普通に山登りをしてきただけになっている。これも一本足の足跡も各々に残された卵石のことも何も解明されない。 「屍と寝るな」 中学の同級生Kから聞いた話。Kの入院している母の隣のベッドの老人が呟く話を整理すると少年時代の出来事だった。 これはかなり不気味で好みの話だった。少し似た話を澤村伊智も書いてた気がする(澤村さんが三津田氏を好きらしいから影響を与えたのかも)。彼の頭の中で永遠に繰り返されているのだとしたらこれほど恐ろしい話はないだろうな。 「黄雨女」 女性占い師の語る元カレの不気味な体験。全身黄色い雨具に身を包んだ女性「黄雨女」につきまとわれたサトルはついに…… これも気持ち悪い。黄雨女の由来も実在すらもはっきりしたとはわからないまま。都市伝説に近いものがあるかも。 「すれちがうもの」 毎朝通勤途中ですれ違う顔馴染みの人々。その中に黒い影を見つけた夕菜はそれが日に日にこちらへ近づいて来ていることに気づき…… これも不気味。なかなか対抗手段を取らなかったことを本人も悔いているけど、現実にはどうしたらいいかわからないよね。そして黒い影はいったい何だったんだろう。 全ての話がすっきりしない終わりかたではあるので、そういうのが苦手な人には楽しめないかもしれない。
11投稿日: 2024.04.13
powered by ブクログ最高に良いホラーに出会ってしまった気がする。きっと後で思い出して後悔するんだろうな、と分かってるのに止められない。日常に潜む怪異を綴った短編集ですが、仕掛けも多々あり最後まで気が抜けません。
6投稿日: 2024.04.01
powered by ブクログデジタルではなく、テープってところがいいよねー。 怖い話が無性に読みたくなって買った作品。 でも、これは本で読むより、映像で観る方が良さそう。実写化してないのかな?
2投稿日: 2024.01.05
powered by ブクログ初めての三津田作品。各話で完結しているものの序章、幕間、終章によって1冊のホラー作品になっている。フィクションなのか実話なのかどちらとも捉えられる書き筋でラスト1行にぞっとした。なかなか面白い、もしかしたら起こりうるかもなホラー。
2投稿日: 2023.08.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
作者が集めてきた怪談のテープ起こしという体で書かれる一話完結の連作小説。 実際に作者が聞いたものをテープ起こししたと思わせる書き方が現実と創作の境界線をあやふやにするような恐怖感があった。 個人的には「集まった四人」「屍と寝るな」が好きな雰囲気だった。 怪異の発生した理由があやふやなまま終わるのは如何なものかという問いかけとミステリなら許されないがホラーだからこそ許される、という答えが印象に残った。 水という共通点はどちらかといえば確かに無理やりな気もしたけど。
1投稿日: 2023.07.26
powered by ブクログ図書館。ホラーが読みたくなったので。 最後の一節、やめて〜!と願うばかりだった。こんなに読者全員に共通して身近にあるものもないのに、それを怖がらせるの、さすがとしか言いようがない。 ひとつひとつのお話も、リアルで気味が悪くて、とても怖かった。この時期に読むにうってつけだった。
2投稿日: 2023.07.03
powered by ブクログ初読みの作家さんでしたが最初の表題作から一気に引き込まれました。 現実と虚構のどちらとも取れるメタホラーで、個人的に好みにピンズドでした。 説明出来なくて意味不明な得体の知れない怪異って最高
3投稿日: 2023.06.01
powered by ブクログホラー短編集 連作短編ではないのだけれど、お話の合間々々で作者・編集者の物語が進んでいってそれがクライマックスに……といった感じ ホラーと一言でくくっても内容は様々 こんなのからあんなのまで、多種多様なホラーで楽しませてもらいました なんでこんな目にあうんだ!?という肝心な部分の詳細をあえて省いて書いたような怪奇現象の数々が、想像の余地を残しているようだったり、人間の理解の及ばない理不尽な恐怖を感じさせるようだったりで、なんとも三津田さんっぽいわーと思わせられる読後感 文庫化にあたって『終章』に加筆されているのもお得でいいですね 「メタっぽい雰囲気があれば、それだけで加筆の意味はあるから」(P.320) 文中でわざわざ言及してるのがまた面白い
3投稿日: 2023.04.11
powered by ブクログ死人のテープ起こし 留守番の夜 集まった四人 屍と寝るな 黄雨女 すれちがうもの メタ好きにはたまらないメタホラー
0投稿日: 2023.03.27
powered by ブクログ作者が作品内に登場する怪奇短編集。また、この短編集が本になって出版されるまでの過程も描かれている。裏話的なエピソードが載せられていることによって、この話が本当にあった出来事なのか、それとも完全な創作なのかが分からなくなり、更に恐怖を倍増させる。最後まで怪異の謎が解けないので、読後にモヤモヤが残り、とても怖くなった。
4投稿日: 2023.03.15
powered by ブクログ本なのにめちゃ怖くて読んだの小学校の頃だけどずっと覚えてる。実際の話だか見せかけなのか忘れちゃった。今もう怖くて読めなそう
0投稿日: 2023.03.13
powered by ブクログ主人公が怪談話を取材して書いていく話ですがこの話はあくまでも小説の中の話のはずなのに本当に取材しているものを書いてあるような感覚に引き込まれて実話怪談を読んでいるように途中から感じました。 内容は好みの分かれる話も分かりづらい話もありますがサクサク読めます。
4投稿日: 2023.03.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「大好きな作家がいて、新作を読みたいと願うのなら、何冊に一回は単行本を購入して応援することが大切です」 この終盤の文が刺さったのでこれからはなるべく単行本も買うようにしたいと思います 「死人のテープおこし」 自殺する間際の肉声を集めた"死人のテープおこし"なんて神も仏も信じなさそうな人でも罰当たりだわ〜と言われそうな企画をしようとしたら案の定…な話。自殺実況テープが淡々としながらも徐々に不可解な"何か"を感じていくのが怖い 「留守番の夜」 叔母の部屋に死んだはずの叔母が神としてて居続けているのか、義理の息子の光史(ん?格子…?)は叔母に操られてるのか、それとも生きてると思い込みすぎてあんな感じになってしまったのか。そもそも小田切は何者なのよ 「集まった四人」 私の友達とあなたは友達な集団が気まずさ87%の中、山に行ったら大変なことになっちゃいました。 岳さんは山の魔に魅入られてしまっていたという話でいいのかな。多分連れの人たちは山に行ってしまったんだろう 「屍と寝るな」 寝たくないです この話の怪奇現象はファンタジー味がある 「黄雨女」 最初から最後までじっとり 情景を想像するとすっごい怖い、ビジュアルは漫画座敷女を想像しちゃうなぁ〜怖 「すれちがうもの」 毎日の通勤で"すれちがう"人が怖くなる話 何も因縁も理由もないのに何かに追い回されるって怖い話だよね、対処法も逃げ場も見つけられない。花を隣の家に置いたらどうなったんだろう。 巻き込まれた友人がまだ不憫なんだ 水が共通してるらしいけど「点滴の減りが早い」はわからないよ!!
5投稿日: 2023.03.07
powered by ブクログ著者初読み本でしたので、何も考えずに読みましたがすごく好みでした。 連作短篇?のような、ちょっと違うけど、短いお話を主人公たる著者目線で紡いでいく形。 中にはあまり好みじゃないお話もあるけど、どちらかと言うと全ての話に関わる事で現実に及ぶ怪異がメインになってくるので、幕間のお話がとても面白く感じました。 こういった形のホラーは小野不由美 著作の残穢に近いのかな? 読み手にも怪異のおすそ分け、大変好みでした。
2投稿日: 2023.02.16
powered by ブクログ三津田作品、初読みでしたが意外と相性が良いかも。6篇からなる短編プラス編集者との裏話的なエピソードからなるホラー作品ですが、実話なのかフィクションなのか曖昧なところが巧みで興味が惹きつけられました。
1投稿日: 2022.12.20
powered by ブクログフィクション?ノンフィクション?読者を戸惑わせるホラー短篇集。 話は全て著者自身の体験や著者の周りの人の体験、という設定で進んでいく。 しかし残念ながらそれが私には合わなかった… これはあの仕事のなんちゃら出版社のどこどこの誰々の〜と長い説明がいちいち短篇の最初の方にあって逆にそれで冷めてしまいました。 リアリティを出したいのは分かるけど、くどいのよ、説明が!!! でもそれにリアリティを感じて尚更ゾッとする人がいるのは事実だと思うので、これは私が合わなかっただけですね(@ ̄ρ ̄@) これを読むまで気づかなかったですが単刀直入に本題に入って怖がらせてほしいタイプみたいです← 話の内容だけでいうと興味深い怖い話が集まってました! 山の話とか雨の話とか面白かったですよ〜。
5投稿日: 2022.09.23
powered by ブクログ短編が繋がっている感じが、一つのホラードラマのようで面白かったです。 オチはどうかなーという感じだったけど。 ほとんどの話が良くて、中でも集まった四人が好き。 黄雨女はタイトルからして怖いけど、そんな人いたら絶対話しかけないなと思って。。 怪談関係の仕事って素敵だな。三津田さんの本を読んでるといつもそう思う。
0投稿日: 2022.09.20
powered by ブクログ実際にあった話なのか分からないのが怖さを起こさせるのかも。担当編集者がどうして作家の担当ができなくなったのか?謎のまま終わるのはもやもやするがホラーの終わり方になっている故なのかも。 全体的に恐怖はないが後味が怖さとなってるのかも知れない。 面白い構成にはなっているので集中力が途切れる事なく読める。
1投稿日: 2022.04.02
powered by ブクログ自分にはまったく刺さらなかった。 怪談のテープ起こしを発端に怪異が発生して…という構成はおもしろいとおもったけど、それぞれの短編とテープの内容にそれほど関連性がないので、ただの短編小説では?という印象。 各話もパンチ力に欠ける。 ただ大学の先輩の頼みで一夜限りの留守番バイトをひきうけることになった「留守番の夜」は、 ・誰が嘘をついていたのか? ・バラバラ殺人事件と今回の怪異との関連は? ・祖母の正体は? など、考察の余地があって面白かったし、なにより「怪異」が走って追いかけてくるので映画的なスリリングさがあってよかった。 【このコメントを読んだ方へ】 「このホラーめちゃくちゃ怖い!」というのがあったら教えてください。 読みますので!
0投稿日: 2022.01.15
powered by ブクログ・わかりやすい呪いや幽霊ではない実話風怪談が好きな方におすすめ ・怪談をミステリのように謎解きする作品が好きな方におすすめ 全6話プラス短めの断章からなるホラー作品。ホラーではあるものの実話風であるからか謎が残ったり、腹落ちしない部分が話が多いです。(わかりやすい悪霊などの原因はあまり出ないので) こういったいくつかの怪談が実は繋がっていたという作品は好きなのですが、個人的には繋がりがやや強引に感じました。 が一つ一つの怪談は面白く、本を捲る手が止まりません。特に「屍と寝るな」はオチが秀逸かつミスリードが巧み。 この作品を契機に三津田先生の他のホラー作品を読むようになりました。
0投稿日: 2021.12.05
powered by ブクログこの作家さんにハマった記念すべき最初の本。 ここから手当たり次第に三津田さんの本を買い漁って、読んだ。
0投稿日: 2021.11.02
powered by ブクログ今まで読んだ中で1番怖かった。 フィクションと思いたい内容だったし 読んでる間もこれを読んでいていいのか不安になる本だった。でもどの短編も全て飽きる事のない話で読んでいていいのかと思いつつ実際は読むスピードが止まらなかった。
1投稿日: 2021.09.07
powered by ブクログ三津田信三ワールドですごくよかったですー。 黄雨女が一番ぞくぞくしたなあ。 フィクションとノンフィクションの境目がわからなくなる感覚が怖くもあり、心地よくもあり好き。
0投稿日: 2021.05.25
powered by ブクログ以前ブクログの特集で紹介されていて気になったもの。 著者の本は初めて。 これは現実なのか創作なのか、境目がどんどん分からなくなる感じで、引きずり込まれるように読んだ。解説を読んだところ、それが著者の持ち味でもあるらしい。 現実にもあり得そうな大袈裟でないホラー話と、短編の間に著者と担当編集者との裏話エピソードが挿入されていて、それがまた境目を曖昧にしている。 こういう感覚は子供の頃にとても覚えがあるけれど、お風呂やお手洗いに行くのが怖くなってしまいそうな話。
4投稿日: 2021.05.24
powered by ブクログこういうノンフィクションとフィクションの狭間で描くスタイルが一番後味が悪い。 現実と虚構の境目が曖昧になる。読んで公開した。この本は早く手放したい…。
1投稿日: 2021.05.19
powered by ブクログ怪談と短編は相性がいい。すっきりとはしない結末も怪談らしい。メタフィクションはあまり好きではないのだけれど、怪異を身近に感じるにはいい趣向かもしれない。
0投稿日: 2021.01.31
powered by ブクログこの本の制作過程をフィクションの様に 仕立てた短編ホラーだが、中々怖かった。 全ての話しに於いて、何となくモヤモヤした 何者又は何かのハッキリしない事象が 帰って恐ろしさを煽っている。 この小説を作る過程での編集者との現実世界でのやり取りががリアリティがある分、異界の世界が とても恐ろしい。
1投稿日: 2021.01.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
出版社の編集経験のある作者が聞いたり体験したりしたことを元に怪談を書く。 という設定(だと思いたい)だが、短編の合間にこの本を制作する上で起きた異変も差し込まれており、虚構と現実の曖昧さがより不気味さを増していて良い。 「留守番の夜」は少し雰囲気が違う作品だが、どれも何の因果も理由もなく怪異に巻き込まれていく様がぞっとして楽しかった。 また解説が作品や作者についてわかりやすく紹介されており、もう一度読み返したくなった。
2投稿日: 2020.10.25
powered by ブクログホラー短編集。 作者の作品はとても好きなのだけれど、 私の中で「蛇棺葬」を超える作品とはまだ巡り合えず。 自死した人が最期に残したテープなんて私は絶対聞きたくないな。
0投稿日: 2020.08.26
powered by ブクログ作者の手による、完全にホラー寄りの作品は初体験。刀城シリーズが大好きなんで、作品の質に対する心配はしていなかったけど、期待通りの高品質で満足。件のシリーズも、謎解きミステリではありつつ、かなり純度の高いホラー要素も含まれていて、そこがお気に入りの理由でもあるんだけど、ホラー成分だけを抽出しても、これだけのものが出来るという素晴らしさ。素敵です。作中で自身が触れていたけど、文庫化待ち、中古探しばかりしていないで、最新のものを単行本で買うのも、ときには大切なことですね。主題とはズレるんだけど、妙に心に残っちゃいました。今後、気を付けます。
1投稿日: 2020.07.13
powered by ブクログカセットテープやMDに録音された怪異譚を文字に起こす、という設定がそそる。その設定上(というか、実話だから、という解釈も可能だが)、サクッと読めてしまう短編ばかりなので、淀みなく謎や原因が解ける綺麗な起承転結にはなっていないものも多いが、それはそれで味になっている。 実話怪談には歪さが大事だと言われるが(リアリティに繋がるから)、本書はその歪さを恐らく敢えて消している印象。で、その、敢えて消している感、が、逆に歪さを感じさせるという逆転現象が起こっていて、何だろうこの感じ、筆者の意図は…?とモヤモヤしていると、最後の最後で謎の言葉が出てきて、それを解読するとようやくその理由が判明するという…いやはや。読み終えた後、読者のアタマの中でもぐるぐる思考がループする。ホントの本当はどうなのか、という真実は藪の中なわけだが、こういう、ストーリーから飛び出して恐怖の余韻を残してくれる作品というのはなかなかイイ。あちら側とこちら側をこの本が繋いでくれる感じがする。
1投稿日: 2020.04.05
powered by ブクログ自分との相性はすごい良かったからどんどん入り込めるしどんどん読み進められた。 理解力がないせいだと思われるが終章のクライマックスが少し弱いように感じた。多分あえて、、、うん、、、あえて、、、
0投稿日: 2019.11.23
powered by ブクログ怖がりのくせして出先でこんな本を購入。昼間限定で読むようにしていたから時間がかかってしまいました。 帯が煽る煽る(笑)。ようやく最終章までたどり着いて、どうせフィクション、怖い言うてもフェイクだしと思ったのに、解説がまた煽るのよ。フェイクだと思うのは自由ですけど、みたいな感じで(泣)。 怖がりでも大丈夫、大丈夫です。でも、ひとりでお風呂に入ったり、公衆トイレに入ったり、エレベーターに乗ったりするときに思い出すこと必至。事故現場に供えられている花を見てもドキッとすること間違いなし。雨の日は黄色い人を探してしまうことでしょう。こえぇ。
0投稿日: 2019.09.10
powered by ブクログ単行本は図書館で借りたので、文庫化してようやく手元に。……すいません、次はちゃんと単行本を買います。 ラストのテープの意味は、少し考えましたが全く分からず。ネットで調べても、誰もまだ解けていないみたいです。止めようと思って別のことを考えても、どうしても頭から離れてくれません。作者の忠告に従って止めたほうが良さそうです。でも、頭から離れない。 何の気なしにめくった帯の下に、黄色い長靴が見えてどきりとしました。
0投稿日: 2019.09.08
powered by ブクログ久しぶりに本格的なジャパニーズホラーに出会った気がする。 twitterのフォローさんが、「怖い」って言ってたのとタイトルに惹かれて読んでみたら、怖いの怖くないのって、どんどん先が知りたくなる短編集。 夜中に読むのがおススメです。
0投稿日: 2019.09.06
powered by ブクログ個人的に怪談はよく分からんが怖いというのが肝で、綺麗にオチつく話はあまり好みでない。その点、三津田ホラーは絶妙。解説にもあった岡本綺堂の系譜というのは納得ですよ。
0投稿日: 2019.06.30
powered by ブクログ安心のおもしろさ。 本編に入る前の編集者時代の話や関連した作品紹介がこれまた読んでいて楽しい。 どれも怪談らしい怪談。読んでいて一瞬ヒトコワか?という思いがよぎるが、ちゃんと超常的なオチで安心。 幕間を含めてすべての作品がお気に入りです。 大満足な1冊でした。
1投稿日: 2019.05.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
一人暮らしだから読んだの後悔しちゃう怖さ 晴れててよかった 短編だから読みやすくて一気読みした お気に入りは「集まった四人」 「序章」「幕間(一)、(二)」「終章」 事実なのかフィクションなのかわからないけどだからこそ一番怖く感じた シャワー浴びてる時に思い出したく無い 順番通りに読んだからこそ積み重なる怖さがある 「死人のテープ起こし」 まさに実話怪談って感じの怖さ、答えのなさがいい 終章である程度回収してくれるからお得な感じがする 「留守番の夜」 サイコホラー 緊迫感のある描写に読んでてドキドキしたしお話としても面白い 「集まった四人」 これが気に入ったのはこの世ではないとこと繋がっちゃった感じが一番あるから 身近さが他より薄いのもお話に没入しきることができた要因だと思う 「屍と寝るな」 他とちょっと毛色が違うように思える話 鹿羽さんと寝てはいけないのならお母さんは…って気付けるかどうかが怖さの鍵かもしれない 「黄雨女」 一人暮らしで後悔した話一つ目 黄雨女の顔想像するだけでちょっと背筋がゾクゾクする 「すれちがうもの」 一人暮らしで後悔した話二つ目 怪異が人に感染可能だってわかるタイプの話怖いです 一番身近な感じがして自分だったら…って考えに囚われて大変だった 「もあぢろびぢうぢなまばぢま、づめねぢぬんねがう」の意味がわからない…
1投稿日: 2019.03.29
powered by ブクログいままで、この作家を手に取らなかったことを後悔するくらい、良い作品だった。特に冒頭の「怪談のテープ起こし」の不気味さで、一気に作品世界にのめりこんでいった。とにかく描写力が巧みな作家で、他の作品も追いかけたくなった。
1投稿日: 2019.03.08
powered by ブクログ三津田作品はこういう実話的な味付けでいっそうイキイキする。なんとなくうやむやな感じが余計に怖くて好きです。
1投稿日: 2019.03.02
powered by ブクログこの作家さんめちゃくちゃうまい、怖さの語り口調が。 怖かったのは『幕間』ですねー。時任って編集者の話が怖かった!! ヒトガタのものはやはり怖い。
0投稿日: 2019.02.27
powered by ブクログ期待通りの不気味さだった、さすが三津田先生! 「怖い話を聞きとったテープを起こした話」という縛りがまず不気味。それぞれの短編自体の恐怖度はそこまで高くないものの、幕間がすごく良く作用していて、このまま読んでいたら何か起こってしまうんではないかという、じわじわくる恐怖がある。特に「死人のテープお越し」「集まった四人」「すれちがうもの」は、怪談特有の不条理さと現代感が怖かったなあ。三津田先生の現実に及ぶ危険というメタ感も、大好物だった。
0投稿日: 2019.02.17
powered by ブクログ現実と虚構が入り混じる三津田さん短編ホラー。 テープの自殺者たちが最後に見たものは?麻衣子が袴谷夫人に感じた歪さの正体は?目的や意味がわからないまま進んでいくのだけど、そこを考え出すとキリがなくて引き摺っている自分にハッと気づいてまた怖さが増す。サラッと読んでサラッと忘れるに限るな。忘れた頃にまた読むんだろうけどw わけのわからん石を押しつけられる「集まった四人」と正体不明の何かが近づいてくる「すれちがうもの」がイヤ~な怖さ。 水遊びや水を注ぎたがったり、子どもが水に魅入られるのも何かしらの魔力だろうか。 それはまぁ考えすぎだろうけど。 「屍と寝るな」で久々に洋画『スケルトン・キー』を思い出した。途中で眠くなったりもしたが、同じネタでもそちらの方が最後にゾゾ~ッとトリハダ。
0投稿日: 2019.02.17
powered by ブクログ・隧道(ずいどう)地中に掘った、墓室に通じる通路。 ・森閑(しんかん)物音が聞こえずひっそりとしているさま。
0投稿日: 2019.02.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本当に起きた事なのか創造なのか。怖くて一度本を閉じてしまった。怖いもの見たさでもう一度本を開く。怖い話の間に編集者の舞台裏の話が挟まれ、更に現実味を帯びるこの物語。怖くて面白い。自分の身に何も起こらなければ……。
0投稿日: 2019.02.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2016年刊行の単行本を文庫化。 著者と同名の主人公を配した実話怪談風ホラー短編集。 表題作にもなっている『怪談のテープ起こし』が一番好きだ。ややSF風味のある『屍と寝るな』もなかなか。
0投稿日: 2019.01.18
