
通り魔~昭和ミステリールネサンス~
結城昌治/光文社
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総合評価
(3件)3.5
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
*東京の千川上水沿いで連続する“通り魔”事件。いずれも若く太った女性が臀部を切りつけられ、被害者は数を増すばかり。だが、警察の捜査は捗らず、ついには婦警を囮に犯人を誘き寄せたが…。法の抜け穴をついた巧みな構成が光る表題作を始め、著者の記念すべきデビュー作「寒中水泳」、国際情勢を加味したスパイ小説「風の報酬」など、名手の腕が冴える傑作集! * よく練られた、読み応えのあるお見事な作品です。 ただ、いかんせん1990年代モノなので、設定が古い・・・それも含めての魅力ではありますが、読む層は選ぶかも。
0投稿日: 2021.02.15
powered by ブクログミステリ短編集。飛びぬけたトリックというわけでもないけれど、意外性のある物語とブラックさも感じられる結末が魅力的な作品が多いです。なかなかに悪辣なのだけれど、傍目にはユーモラスでもあるかも。 お気に入りは「喘息療法」。一番ユーモラスな読み口の作品。くすりと笑えて、ちょこっとだけ温かい気分になるような気も。このあと、この人たちはどうするんだろうなあ、ってなことを考えてしまいました。案外と仲良くやっていけたりして……? 逆にシュールでブラックさ全開なのが「六年目の真実」。ううむ、これもまた知らないほうが良かった真実、なのかなあ。しかしこの結末はあんまりだー。
0投稿日: 2019.06.15
powered by ブクログ寒中水泳 C+ 天上縊死 A 死ぬほど愛して B 通り魔 A+ 喘息療法 A 不可抗力 B+ 六年目の真実 B 風の報酬 B あるフィルムの背景もそうだったが、この作家は幅が広い。本格ミステリからブラックユーモア、スパイ小説と豪華なラインナップだ。お勧めしやすい。高クオリティな作品群である。 特に「通り魔」の大がかりなトリック、「嘆息療法」の計画破綻。物悲しさの中に、なんともいえぬ余韻を残す。
0投稿日: 2018.10.30
