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ロックンロール・ストリップ
ロックンロール・ストリップ
木下半太/小学館
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総合評価

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    木下半太の半自伝的青春小説『ロックンロール・ストリップ』を読みました。 『爆ぜるゲームメイカー』、『D町怪奇物語』に続き、木下半太の作品です。 -----story------------- 「悪夢」シリーズで大人気の作家が描く、“めっちゃおもろい!”半自伝的青春小説。 これって一体・・・・・・どこまで実話なん? 木村勇太、25歳。夢は映画監督。 今は売れない劇団をやりながら、大阪市K区寿町でバーを経営している。 ある日の閉店間際、「冬音」という見慣れぬ美女が店にやってきた。 ストリッパーだという彼女は、勇太にストリップ劇場で前座をやってほしいと頼むのだった。なんとか劇場を満員にしたい、力を貸してほしいと――。 そこから勇太たち劇団員4人の、場末の劇場を舞台にした、笑いあり、涙ありの悪戦苦闘の日々が始まった! 〈 編集者からのおすすめ情報 〉 現代絵師・山下良平さんの“めっちゃ素敵!”なイラストも収録しています! 解説/柚木茉莉(yuzuka) ----------------------- 2017年(平成29年)に小学館が発行する総合週刊誌『週刊ポスト』に連載された作品を加筆修正して2018年(平成30年)に刊行された作品……2020年(令和2年)には映画化もされているようですね。 主人公は映画監督を夢見てバー<デ・ニーロ>と劇団<チームKGB>を経営する男・木村勇太……バーの客として冬音と名乗るストリッパーが訪れ、彼女が旭川ローズとう名前で出演しているストリップ劇場・東洋ミュージックでストリップの前座を劇団で演じてほしいと依頼する、、、 勇太の恋人・栗山千春の父は、そのストリップ劇場がある商店街の会長であり「劇場を盛況にできたら、娘と結婚してもいい」と言う……。 がむしゃらに夢を追いかけ続ける、真っすぐな男の物語……これまで読んだことのある木下半太の作品とは異なる印象ですが、半自伝的小説 と言われれば、納得ですね、、、 時には疑問を持ちつつも、自分のことを信じ、自分なりの方法で、ちょっと格好悪くても突き進むという勇太(木下半太?)の姿に気持ちがシンクロして感動できたし、笑いや涙を交えながら、嫉妬や葛藤等の複雑な感情も巧く描かれていたと思います。 続篇があるようなので、この後、続けて読む予定です……愉しみ! 以下、主な登場人物です。 木村勇太  劇団の座長 栗山千春  勇太の恋人 旭川ローズ(冬音)  人気ストリッパー 木村朋美  勇太の妹、ロックバンド・マチルダのメンバー ビーバー藤森  劇団員 赤星マキ  劇団員 火野素直  劇団員

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    投稿日: 2025.05.06
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    映画監督になる夢をかかえ、仲間たちと売れない劇団をやりながら、小さなバーを経営している勇太。ある日、セクシーな客が現れ、劇団にストリップショーの前座をやってみないかと持ちかける。しかし、場末のストリップ劇場の客は数えるほどで、全て常連。さらにストリップを見に来ているために、劇団のコントなど見たくないのだった…。 やたらとあちこちに自伝的小説と書かれているが、相当の脚色がなされている創作である。そのほうがいいけど。 ストリップ劇場でのゴタゴタや、プライドも何も打ち捨ててウケ始めるあたりは、吉本新喜劇的なお約束の連続でも有るので、楽しく勢いよく読める。そこに謎の男、井手が出てきて話がややこしくなっていくが、ここも予定調和であろう。 ただ、自伝だからなのかどうなのか知らないが、終盤にかけて、情景描写は荒くなり、くすぐりで入れていたチャチャもキレが無くなり、解決したのだか解決していないのだかという展開になっていく。 最終的に、どこを山としたかったのかわからなくなり、多くの読者が期待するであろうカタルシスもよくわからないまま収束してしまった。 作中作のコントの筋も一つしか無いのは仕方ないが、やるたびにいちいち書く必要があったのかも疑問である。 文章に勢いがあり、読みやすいが、物語としてはええ?と引っかかる人が半数くらいはいるであろう。ワタシは引っかかってしまった。

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    投稿日: 2024.03.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

     面白い。主人公がピンチになったところから急に面白くなった。そのまま、面白いのグラフ曲線がずっと上向きになる。  解説の柚木茉莉さんは女性の描き方がリアルと書いていたが、主人公の男臭さがめちゃくちゃ強くて、女性の心情とかを感じてるヒマなんてなかった。

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    投稿日: 2021.07.22
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    ベタベタな、というのは安心して読めるストーリー展開という意味で、王道の青春小説。十日余りの短い期間に難問ミッションの波状攻撃が息つく暇もない。悪戦苦闘しながらがむしゃらに走り続ける主人公に引っ張られてグングン読んで、千秋楽の高揚感。笑って泣ける下町人情。食い倒れの町大阪。『Get Wild』っていうチョイス。

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    投稿日: 2021.05.24
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    木下半太の半自伝的小説。 わぁ、映画化されてるやん、原作おもしろかったから観に行こっ!とはりきって出かけたのに、ん?なんか知ってる話とちゃう。よくよく考えたら『ビデオショップ・カリフォルニア』と間違えていて、これはまだ積読の山の中にありました。しょうもな!と思いながらついつい読んでしまう木下半太。なんだかんだで私はこの人の作品が大好きなんやと思う。 映画監督を目指すもどうすればいいのかわからず、とりあえず劇団を立ち上げた主人公。たまに当たることもあるけれど大コケすることも多く、劇団員は次々と辞め、残ったのは座長の本人を含めてたった4人。いったいどうしようかと思ったとき、ストリッパーの美人女性が声をかけてくる。彼女が出演するストリップ劇場で前座を務めてみないかと言われ、コントをすることに決めるのだが……。 こんな人生を送ってきた人の話がつまらんわけがない。映画版の上映館は少ないですけれども、この本をオモロイと思った人は確実に楽しめます。観てほしい。ますます半太を好きになるんじゃないかと。 天神橋筋商店街や心斎橋に馴染みのある人なら、モデルになっているお店もわかってより楽しい。あの店この店と思いながら読むのが楽しかったけど、それ以上にウケたのは、ニコラス・ケイジについて。電車の中で読んでいたらふきそうになり、私はかなり怪しい人になってしまいました。マスクしていてもワロてるのがバレバレやったと思います。 映画の感想はこちら→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/4f266a72ec8bdb50b12589227998c383

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    投稿日: 2021.02.01
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    著者の半自叙伝的青春小説。 映画監督志望の木村勇太は、覚悟を決められず、映画学校も中退し、流されるまま、バーを経営しながら劇団・チームKGBを主宰していた。 バーに現れたストリッパーの冬音に依頼され、チームKGBはストリップ劇場・東洋ミュージックの前座をやることに。 完全アウェイな場所で、ヤクザに扮したパニックコントとオネエダンスで盛り上がってきた勇太たちだったが、のし上がるために業界人と関わることで、ピンチに。 本当の自分の夢をかなえるため、自分を信じて突き進むために勇太は覚醒する。 全く知らなかったんですが、今、映画公開しているみたいです。 いつも通りの痛快なストーリー。

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    投稿日: 2021.01.26
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    著者の半自伝的小説。売れない劇団を主宰してる主人公が、客の入らないストリップ劇場の前座を依頼されたところから始まる逆転劇! 都合のいい展開が多いんだろうなと予想しながら斜に構えていたが、最後には思いっきりのめり込みながら読んでしまった。キャラの作り方もいいが、何より自分の才能を信じながら夢を求める姿がいい。周りも巻き込みながら迎えるラストは素直に感動した。 でも、この物語はここで終わりではない。本格的に売れるための活動を始めるという決意表明みたいな終わり方だった。続編も期待したい。

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    投稿日: 2018.09.01
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    木下半太氏の半自伝的小説。 大阪のとある寂れた街の場末のストリップ劇場で、映画監督を目指す売れない劇団「チームKGB」が前座をすることに。 廃墟寸前の外観、客が廊下で小便をするためアンモニア臭が立ち込め、ガラガラの客、年齢不詳の踊り子... この状況で何をすれば”ウケる”のか? 夢追人の物語。 読了後の爽やかさは間違いない。 テンポよし。ここのところの木下氏はちょいとシリアスよりだったので、悪夢初期の木下節が戻って来たかな。

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    投稿日: 2018.08.27