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カラス先生のはじめてのいきもの観察
カラス先生のはじめてのいきもの観察
松原始、いずもり・よう/太田出版
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総合評価

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    このレビューはネタバレを含みます。

    奈良の人 鳥はもちろんイタチやタヌキ、雷魚 コウモリ、平らな場所から飛び立つのはほぼ無理 音波で相手の大きさや近づいているか遠ざかっているかも(ドップラー効果で)分かる 昆虫の小さな体毛はコウモリ対策? 自ら妨害音を出すヒトリガ フロート付きなのに世界最速だった水上機 直ぐに地上離発着機が(フラップやスラップの整備で抜いたマッキM.C.72) 翼面荷重の大きい水鳥 翼面荷重の小さい鷹類、急旋回など得意 壁面垂直のコンクリート水路、カエルは這い上がれない 明るい照明がつくと蛍は繁殖できなくなる ケモセンス(化学的感覚)→空気中ではニオイ、水に溶けると味

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    投稿日: 2024.11.19
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    カラス研究の第一人者である著者の、いきもの体験エッセイ。 双眼鏡事始め  振り返れば奴がいる  仄暗い水の底から 裏山探検  夜間飛行  台風の夜  空飛ぶものへの憧憬 悪ガキの足もと  ムシムシ大行進 あとがきにそえて 我が故郷は緑なりき カラス先生の日常(マンガ)①~⑩ 著者によるモノクロのイラストも多数。 カラス大好き動物行動学者の、幼少期から身近に存在していた、 多くのいきものとの出会いと体験を綴った、エッセイ集です。 カラス探索や研究の合間に甦る、豊かな自然の中で培われた体験。 双眼鏡で始まり、図鑑、釣り、探検、生物部、台風、凧、 飛行機、ビーチサンダル、虫取り・・・それらは著者の原点。 経験は身体に、記憶に蓄積され、将来に多大な影響を与えている ことがわかります。小中高と動物好きで、大学で生物学だもの。 しかし、ただの思い出語りではあらず。 宅地化や水路の整備等で、かつての風景が失われてきたことの、 憤りも感じます。だからこその、いきもの体験エッセイなのかも。

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    投稿日: 2021.06.16
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    「ファンデルワールス力で付着するような世界の方が、動物界では普通なのだろう」というフレーズが一番のお気に入り。ヤモリの足がガラスにくっつく仕組みを説明する中での言葉で、その仕組み自体は知識としては知っていたけれど、ファンデルワールス力なんて実感したことはないしなんとなく腑に落ちないでいたところにこの言葉に出会い、表現の仕方にハッとさせられた。ユクスキュルの『生物から見た世界』にも通じるような、いきものに見えている世界は人間のそれとは違うということを表現した至言だと思う。 『カラスの教科書』の著者、カラス先生こと松原始先生のエッセイ集。カラスのみならず、そして鳥のみならず、魚や昆虫など、様々ないきものにまつわる体験が綴られている。幼少時から自然に親しみ、いきものに触れ、種類を覚えたり特徴を観察したりしてきた方なのだなあということが良く分かる本。身近ないきものの話が多く、よく見るいきものでもちゃんと観察してあげると違った姿が見えてくるのだなと思った。 鳥類の飛行能力の違いを、飛行機の構造との関連から考察しているところなどは、とても面白かった。博物学的な知識に立脚しつつ、物理的な視点も合わせて考察するということの、身近な具体例を見せてもらった感じ。 学生への講義の準備をしているときの話もあって、この先生の講義を是非受けてみたいなあ、とも思った。 (NetGalleyでゲラ読み)

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    投稿日: 2018.05.28