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総合評価

90件)
4.1
24
47
14
2
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    検事の佐方貞人を巡る四話 正義感が強く検事としても疑問を持った事件には徹底して真相を究明する たとえ上司の逆鱗に触れても それが第四話によく現れている 介護と認知症の問題は 今の日本では殺人事件まで起こるくらい社会的な課題でもある 検事の目を通して社会の事も考えさせられる けっこう深いストーリー

    0
    投稿日: 2025.11.17
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    検事 佐方貞人シリーズ 連作短編集。 最後の話(信義を守る)は親の介護のお話 佐方検事はここでも真実を突き止めまっとうに 裁こうとする。親の介護は本当に難しい… 優しすぎると共倒れになりかねない。泣いた…

    15
    投稿日: 2025.09.22
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    真っ直ぐな正義を見せてくれる佐方。こんなふうに仕事ができたら理想だな、と考える時点で世の中が捻れてることに気付かされる。 ただ、佐方の周りには理解者がいることによって現実にはなかなか味わえない爽快感のある結末を多く見せてくれていたがやっぱりそれだけじゃ済まないことも出てくるのが世の中。

    14
    投稿日: 2025.09.20
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    現実にはあり得ないかもしれないけど、佐方検事の愚直なまでの正義感、信念を貫き通す有様が凄い。 「第4話 信義を守る」が一番良かった。被告人の心情を思うとやるせない。それらまで汲み取って被告人に寄り添える佐方検事が好きだ。

    2
    投稿日: 2025.08.28
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    佐方シリーズ4作目。 佐方検事の短編集。 佐方は信念がブレなくてかっこいい。 立場や圧力に屈することなく己の信義を貫くって、大人になればなるほど難しい。 だからこそ正義を貫く佐方に惹かれてしまう。 真実は事実ではない、という言葉が好き。

    5
    投稿日: 2025.07.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    佐方貞人シリーズ4作目。 え、まだ任官5年目だけど、このあともう、検事を辞めてしまうのか。 このあと、『最後の証人』の話があって、その後は今連載中のやつに続くらしい。 「裁きを望む」 資産家が亡くなったあと、被相続人の非嫡出子である息子が空き巣に入った、という事件。 一事不再理!! 前の巻で出てきた井原弁護士登場。 あの話を読んだあとで読むと、イメージ変わるな。 「恨みを刻む」 覚醒剤所持・使用で捕まった男の裏に、警察内部の派閥争いが隠れている……という話。 どこの世界も、派閥だな。 「正義を質す」 正月に地元に帰ったついでに、同期に誘われて宮島の温泉旅館に来た佐方。 同期は、婚約破棄になって宿の予約が無駄になった……ということだったが、実は佐方に内々に含めたいことがあった、という話。 う~む。 「信義を守る」 母親を殺した息子の介護殺人事件。 これは、いくら認知症を患っているとはいえ、親が毒親……? 8050問題、という言葉を思い出す。 平成十二年の事件、という設定だけど、今も介護問題の状況はそんなに変わってないな。

    1
    投稿日: 2025.06.21
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    シリーズ4作目。第一話「裁きを望む」では沈黙する被告の真意に迫り、第二話「恨みを刻む」では恨みの奥に潜む人間の業を描く。第三話「正義を質す」は法の正義と人の正義のズレを問い、第四話「信義を守る」では家族の悲劇の裏に隠れた信念に向き合う。派手さはないが、心をえぐるような深い問いと、佐方貞人の揺るがぬ信念が全編を貫く。人を裁くとは何か、正義とは何か、静かながら圧倒的な人間ドラマが胸に残る短編集だった。

    9
    投稿日: 2025.05.31
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    最後の証人から読みはじめて、検事時代の佐方貞人シリーズ3作を読み進め、これで今のところ全部ですかね。とにかく面白いです。 今回は、日岡が出てきたのが胸熱でした。 そして、また検事を辞めた佐方貞人が読みたくなり、最後の証人に戻る、と。 無限ループになりそう…

    1
    投稿日: 2025.03.24
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    佐方貞人シリーズ第4作目。検事時代の3作目。 相変わらず面白い。大好きなシリーズの一つだ。 本作は正に佐方の「信義」が強烈に表現されている。ベテラン検事の「検事の責務は罪を犯した者を糾弾することだ」という発言に対して、佐方は「そうは思わない。なぜ事件が起きたのかを突き止め、罪をまっとうに裁かせる。それが私の信義だ」と言い切っている。この言葉こそがシリーズ全体で一貫している佐方の信念であり信義だ。その信義を貫いたために検事を辞めることになったのだろうが、そこがまた佐方らしい。 もうこれでシリーズも終わりかと非常に残念に思っていたが、今度は弁護士編の新作「誓いの証言」を連載中だという嬉しい情報があり、今から新作を心待ちにしている。

    20
    投稿日: 2025.03.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かったです! 特に裁きを望むが好きです。 序盤から芳賀の理由はなんとなく想像できていて、 気持ちを想像するととても涙がでました。 今回は検事の使命などの前作とは、 まっとうに裁くの感じが少し異なりはしたけれど、 このまま最後の証人につながる佐方を描いたのかな。 ということで、それはそれでありでした。 日岡と絡む佐方や、まだまだ続編をかいてくれるのかな。と今後もワクワクしてます。期待してます!

    0
    投稿日: 2025.01.05
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    古本で買ったせいかタイトルに4が付いていなかったのに、登録の時にシリーズ4と気付く。主人公の佐方検事に記憶があり、どれかを読んだはずなのに思い出せない。 短編集だが、どれも問題無いとされた事件を佐方検事の独自の嗅覚で調べ直ししたもの。そのため、同僚、先輩、上司に恨まれている。直属上司が理解があり、何とか首が繋がっている。疑問を持つと突き進む。最後は真実を掴み取る。 最後の第四話が圧巻だった。誰も問題視しなかった逃走時間から被告への違和感を感じ、調べ直す。こういう検事が居たなら、袴田事件のような冤罪も無くなるだろうなと思う。

    67
    投稿日: 2024.12.29
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    【佐方貞人シリーズ4】 「罪をまっとうに裁かせること」ぶれない信念の持ち主。それが検事の立場として不利になろうとも。 外野からの重圧や脅しにも、自分の信義を貫く。 かっこいい!  出生認知を巡る事件・覚醒剤の再犯ネタ元・同期からの高級温泉宿の誘いに潜んだ事情・認知症の母に手をかけた息子の事件、の4章。 だんだん検察に居づらくなってきている空気感…筒井副部長との関係はまだ崩れていない。シリーズは続くと期待している。

    14
    投稿日: 2024.12.25
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    佐方検事の短編集だった。いつも事務官の増田さんの視点で書かれている。罪はまっとうにに裁かれるべきです、と名ぜりふがある。 水戸黄門のこのもんどろが目に入らぬか!みたいな感じで、このシリーズはとても好き。

    0
    投稿日: 2024.12.11
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    面白い。 罪はまっとうに裁かれなくてはならない。 この信念の元に、何にも屈することはない佐方貞人。 カッコ良すぎる。

    0
    投稿日: 2024.11.21
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    佐方貞人シリーズ第4弾 今回も検事時代の話で短編集。 相変わらず、あっという間に物語に引き込まれ、とても面白かった! 特に「事実は真実ではありません」という佐方さんのセリフが大好きです。 まだまだ佐方貞人シリーズ読みたいです。

    24
    投稿日: 2024.11.08
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    佐方貞人シリーズ 検事の佐方さんの短編集。 米崎検察で刑事担当から判事に。 事務官の増田さんの視点だった。 「まっとうに罪は裁かれるべき」 裁判にあたり、内部や周囲の軋轢も辞さずに事件を捜査する。事実と真実は別、という。 そこで判明する繊細な事実の数々。それにより判決も変わる。ただ罪をまっとうに裁くために佐方さんは足を運び人と会い、話を聞く。 佐方さんの誠実な仕事ぶりに思わず姿勢が良くなる気持ち。事件に隠れた人の汚さや苦しみ、悲哀、それから優しい心情。 本当にこういう検察官ばかりなら、世の中はきれいになるかもしれない。 これと言って激しいアクションもホラーもないが、とても読み応えがある。嬉しい1冊。

    34
    投稿日: 2024.08.21
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    米崎地検の若手検事である佐方の短編集。 世の中正義だけではなく、臭いモノには蓋をする。 その中でも自分の正義を貫く佐方の物語。 呉原の日岡も出てくる。最後は検察側からの異例の減刑の求刑だった。そんなこと有り得るの!?

    8
    投稿日: 2024.08.09
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    佐方貞人シリーズ第4弾。 「狐狼の血」の登場人物が出てきてびっくり。 一癖も二癖もある事件に佐方が公判部の検事として挑む。罪をまっとうに裁かせる、これが如何に難しいか。困難に立ち向かいながら進んでいく佐方に今回も心に響く。

    32
    投稿日: 2024.08.02
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    柚月裕子の佐方貞人検事シリーズ、面白すぎてハマってしまった。でも、こういう行き方が出来る人はマレだと思う。けど、憧れる。

    2
    投稿日: 2024.07.08
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     佐方シリーズの4冊目(今のところ最後)。連作短編(4話)のどれも期待を裏切らない出来だ。  次回作の予定は無いのかな?

    2
    投稿日: 2024.05.22
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    短編では勿体無いくらい、もっと欲しくなる内容。信念を貫くカッコ良さとニコチン切れのシーンのお茶目さ。

    2
    投稿日: 2024.05.18
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    2024.3.25 読了 佐方貞人シリーズ4作目 今作は“問題判決”をテーマにした短編集 正義を追求しても全てがスカッと解決するわけではなく苦い思いもするけれど「罪をまっとうに裁かせる」検事としての信義を守り抜く佐方は今作でも健在でした。

    2
    投稿日: 2024.03.25
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    検事。 そんなに興味を持てるイメージがなかったり、堅苦しいイメージだったりして、最初のうちは読みづらかったのですが、どんどん引き込まれて‥ 「事実は真実ではありません。」 「人には感情があります。怒り、悲しみ、恨み、慈しみ。それらが、事件を引き起こす。事件を起こした人間の根底にあるものがわからなければ、真の意味で事件を裁いたことにはならない。」 犯罪は許されることはないけれど、そこに至るまでの心に寄り添ってもらえたら。 そして、人が人を正しく裁くことは難しい。

    1
    投稿日: 2024.03.12
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    佐方貞人シリーズ4作目、この後の話を早く読みたい。 最後、介護殺人の話は自分の親が認知症になったら…などと考えながら読んでました。 「事実は真実とは違う」 佐方の信義がにじみ出る本作、必読です。

    8
    投稿日: 2024.02.27
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    本物の検事はここまで事件を調べることはないだろうと思いながら、真実を知ろうとする佐方検事の姿に尊敬の念を抱きながら読んだ。でも、そこには理解ある上司がいるから。上司が替わったら大変だろうな。

    7
    投稿日: 2024.02.10
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    佐方貞人シリーズ四作目 今までのシリーズと比べれば佐方が一杯食わされた形の印象 また最後の事件は実際の事件であった"もうあかんか"を思い出してしまった 事実現代社会における一つの問題でもあるんだよね 我ながら他人事ではない気がしている そして同作者の例の作品もここに登場 読んでいれば面白みも倍増間違いなし

    0
    投稿日: 2024.02.09
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    佐方の信念を曲げない生き方が好きで、4冊目のシリーズを読破しました。 今は柚月さんの本にはまってます。

    13
    投稿日: 2024.02.06
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    シリーズ4作目だということも知らずに1番先に読んでしまった。自分の理解力では事件の成り立ちと成り行き、人間の相互関係や駆け引きが噛み砕けずに中盤まで何故かサクサク読めなかったが、後半はサクサクと読むことができた。シリーズ全て読もうと思う。ガミさんの弟子まで登場していて、次回作ではもっと絡んで欲しい。

    5
    投稿日: 2024.01.22
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    佐方貞人シリーズの4作目。現時点での最新作です。本作も前作に引き続き、検事時代の話となります。 主人公である佐方貞人は、罪を全うに裁かせるという信念を持っていますが、今作はそれが特に全面に出ていたように感じます。一方で検察という組織の中でも我が道を進む姿勢も強くなっていて、今後何らかの軋轢が生まれるのではないかと思わせるような様子も描かれています。 内容自体は明瞭で読みやすく、読み応えがないという訳でもないのですが、検事時代の作品が続いていて、それが個人的には中だるみを感じます。次作も恐らく検事時代の話になりますが、何か大きな転換点が書かれると新鮮味が増して良いのかなと思います。

    3
    投稿日: 2024.01.04
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    登場人物の人物像が後から説明されるからか?登場人物の漢字が難しいからか? 何でかわからんけど、最初読みにくかった

    2
    投稿日: 2023.12.20
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    検事、佐方貞人が手がける四つの事件の短編。 最後の「信義を守る」だけは星4.5でした。 自分の信義を守るために、上に逆らっても正義の為に進む佐方検事。 自分の利益の為に真実を曲げようとする人間達にとって目障りな存在である佐方検事を巡る物語は、現代の世の中にはありふれているのでしょうか⁇

    1
    投稿日: 2023.12.19
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    佐方検事の組織の論理に流されず、また感じた違和感を放置せずに納得するまで真実を追求するスタンスはまさにタイトル通りの信義に溢れています。 一方で増田事務官の自分の考えは完全に封印して検事の指示に盲目的に従うスタンスは、相手が佐方さんだから良いものの一歩間違えば組織犯罪を引き起こしかねない危険なものなので、たぶん佐方さんに会って彼への信頼が「検事の指示」に変換されてしまったのだと思いたい。 正しいと思っていることを貫くことが難しい現実社会に疲れた時には、こんな作品を読めば心が洗われます。

    2
    投稿日: 2023.12.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    佐方貞人シリーズもこれで4作目。常に期待を裏切らない柚月さんの作品。短編集ですが、特に4話目の介護していた母を殺害してしまう作品は、高齢化や介護、認知症など日本がこれから更に抱えていくであろう問題を考えさせられる内容でした。

    3
    投稿日: 2023.12.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    真っ当に裁かせるってどういうべきなのか? 何が真っ当なのか? どうすれば真っ当なのか? わからないことを わからないままでは終わらせないで 確認していく 逃げない 色々と言われるうちに そちらに巻かれた方が楽に感じることもあるのかもしれないし 周りはそういう反応だし 組織の中では異端だけど それでは終わらない 真っ当に あるべきところで裁けるように

    1
    投稿日: 2023.11.04
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    佐方シリーズ、追いついてしまった! 次回作は、検事時代3作通して描かれた佐方の信義 を、弁護士としてどう貫くのかをがっつり描くよう な作品だったらいいな。 何にせよ、新刊楽しみにしてます!

    1
    投稿日: 2023.10.22
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    大好きな佐方シリーズの最終巻。 どうしたらこんな風に高潔な人柄になり得るのだろうと感服するとともに、 先生と敬われる職業に従事する際には知識や頭脳の明晰さ以外に人物の誠実さを計るテスト?も必要なのではないかと考えたが、現状困難。 しかしながら、どんな職業であってもどんな状況であっても、人として生きる以上誠実さは必須。 私自身も心に刻みつけて残りの人生を生きていこう。

    7
    投稿日: 2023.09.26
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    好きなシリーズ物なので買った一冊 検事の話で短編集だった。 ちょっとした違和感から事件の本当の真相を探る主人公の洞察力は改めてすごい。 罪をまっとうに裁かせる この検事の責務を第一にこなす主人公は、見た方よっては素晴らしい検事だと思う。 ただ頑固すぎる 軋轢や揉め事を嫌う自分には、ちょっと迷惑な人物にみえるが、小説のタイトルどおり検事の信義を忠実に守るいい検事なんだろうと感じた。 短編どの話も良かった。 わかりやすく、読みやすかったし。 まだまだ続きがあればいいのになと感じた小説でした。

    8
    投稿日: 2023.09.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    検事・佐方貞人は、亡くなった実業家の書斎から高級腕時計を盗んだ罪で起訴された男の裁判を担当していた。被告人は実業家の非嫡出子で腕時計は形見に貰ったと主張、それを裏付ける証拠も出てきて、佐方は異例の無罪論告をせざるを得なくなってしまう。なぜ被告人は決定的な証拠について黙っていたのか、佐方が辿り着いた驚愕の真相とは(「裁きを望む」)。 第1巻が弁護士としての佐方で長編だったが、それ以降は検事時代の話であり、短編集だった。個人的には長編の方が好きなので、その点は少し残念だった。 「裁きを望む」一事不再理の原則を逆手に取った犯人と犯人から身内の罪を暴露すると言われている検察次官の罪とのせめぎ合いを描く。犯人の動機も父親からの認知が欲しいという同情の余地があるものであったのもなんだか悲しかった。 「恨みを刻む」ある人物が薬物で再逮捕される。ただ、再逮捕の決め手となった証言の信憑性が薄い。そこから事件を調べると暴力団との繋がりが深い悪徳警官の姿が。悪徳警官もろとも罪にとえたものの、その上の人たちの手のひらで踊っていたことも明らかになる。そのことを胸に刻む佐方と筒井であった。 「正義を質す」検察の裏金問題。その内部告発者を排除するために情報源の広島検察が動き出す。広島県で柚月先生ということで、日岡巡査や瀧井などの懐かしい「虎狼の血」メンバーがたくさん名前だけ登場。 「信義を守る」介護疲れによる息子による母親の殺害。ありふれた話に聞こえるが、殺害から逮捕まで2時間の空白があり、そこに佐方は着目する。推理に宗教のことを混ぜたりと、普段とは違うトリックを使っており面白かった。また、先輩検事から送られてきた案件であっても、自分の信義を貫くところがさらに良かった。

    5
    投稿日: 2023.08.20
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    途中で暴力団が絡むところで孤狼の血シリーズでお馴染みの名前が出てきてちょっと上がる⤴️ でも何よりも作品を通して、人としてブレない軸を持った佐方検事に、人としての生き方を教わっている様な気がする。

    3
    投稿日: 2023.06.16
  • 佐方貞人シリーズ第4弾

    佐方貞人シリーズ第4弾。 佐方検事の組織の理論に屈せずに、真実を追求する真摯な姿勢に魅力を感じるけど、今作では特に上司の筒井副部長の懐の深さに感心した。 『正義を質す』には、『虎狼の血』シリーズのヤクザ組織とヤクザが出てきたどころか、日岡秀一まで出てきて、驚いた。 読者サービスの点もあるんだろうけど、正直なくてもよかったと思う。

    0
    投稿日: 2023.04.30
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    第三話の広島の暴力団の話が出てきた時は、お!と思った。孤狼の血シリーズとクロスオーバーしていてワクワクした♪ 本作も佐方検事が、安定の正義感で気持ちが良い! 「裁判は私のためにあるのではありません。罪をまっとうに裁くためにあるのです」 「立場なんて関係ありません。私は自分の信義を守るだけです」 こんな風に言い切ってしまえる一貫性がカッコいい!

    2
    投稿日: 2023.04.26
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    今回も面白かった! 佐方検事シリーズ。 このシリーズ、1巻目だけが検事じゃないんだよな。。 だから、過去のことを書いたシリーズということになるのか。 2巻目以降を通じて、一貫してかるのが、佐方検事の信条。 とても深い。 裁きを望む。で、最後に筒井さんが考察した事柄。 鳥肌が立つほどの孤独を感じて、血の気が引いた。 時折出てくる、鳥肌の立つような言い回し。 リアルな法定をのぞいているかのような緊迫感。 この小説の醍醐味だな。。

    2
    投稿日: 2023.04.16
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    いろんな思惑で事件が展開、それを紐解く繊細な観察眼に読み応えを感じます! 事件を読む目の鋭さは、現在TV放映中の「教場」にも通じており、魂は細部に宿るの言葉がピッタリです。 多くの関係者がいると、判断に筋が通らない誤った判断をしかねないところですが、「罪を、まっとうに裁かせること」の信念のもと全てを突破していく姿が読み手にはたまりません。痛快! 次作以降では、佐方と日岡がタバコを吸いながら飲んでいる姿を見てみたい!

    2
    投稿日: 2023.04.13
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    検事・佐方 貞人の活躍を描くシリーズで、『裁きを望む』を含む4篇の中編。 ・裁きを望む ・恨みを刻む ・正義を質す ・信義を守る 特に、『信義を守る』の最後の裁判官の言葉にウルウルしました。 『人間は、誰もが同じ場所に行き着きます。地位がある人も無名な人も、裕福な人も貧しい人も、みな同じです。』 『あなたもいつか、必ずお母さんに会えます。その時まで生きてください。』 最近、郷里の父を亡くしたのですが、この言葉が自分の心に深く深く響きました(涙)。 なお、解説を読むと、作者の柚月さんは、東日本大震災で父親を亡くし、何度も郷里へ足を運びついに遺骸と対面すると言う劇的な体験をしているそうです。 そうした体験も、この小説の佐方検事の信念のバックグラウンドになっているのかも知れませんね。

    16
    投稿日: 2022.12.25
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    解説で志水先生が仰っているように題材に時代を配しながらも融通の利かない正義漢あふれる検事ものは読書体験として既視感がないわけじゃない。それでもこのシリーズに惹かれる人が多くいるのが柚月先生の力量。短編集なんだけどそれを感じないのもまた凄い。 また涙腺が…。話の本線が終わったと思った後にそっと添えられた一言にいつもやられる。 ちなみに… 正義感が正義漢なのは志水先生の表現のまま抜粋させていただいたからです。

    7
    投稿日: 2022.12.15
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    佐川貞人の短編集。 正しく裁くことを信義として、自分の道を貫く。 一話、広島の暴力団がらみの話があり、日岡などほかの作品のオマージュ出演もあるところが憎い。

    2
    投稿日: 2022.12.11
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    面白かった 佐方貞人シリーズ第四弾。前作同様、短編連作の物語 まっすぐで融通利かない主人公の佐方 この人の上司は辛いなぁっと思います。 しっかりと見守りサポートする上司の筒井はすごい(笑) ■裁きを望む 亡くなった資産家の高級腕時計を盗んだ罪で起訴された男。 自ら起訴を望むような行動をとりながら、結局は無罪論告することになります。 被告人は決定的な無罪の証拠をなぜ黙っていたのか? 事件そのものの真相は? 事件の裏側にあった真相が驚きです! そう来たかって感じ! ■恨みを刻む 覚せい剤所持で逮捕された案件。しかし、逮捕に結びついた主婦の証言に疑問を抱いた佐方が事件を追及していきます。 そこには担当刑事の不正が.. そして、最後、その裏にあった真相に唸らされます。 ■正義を質す 広島に帰った佐方。友人と一献のつもりが、広島でのヤクザの抗争を阻止する為、今の案件の容疑者を保釈を求められます。 ヤクザの抗争から市民を守る正義。 罪をまっとうに裁かせる正義。 それぞれの正義が語られます。 佐方はどうするのか? ここでは、狐狼の血で出てきた日岡も登場! ■信義を守る 認知症の母親を殺害した男の案件に疑問を持った佐方。 刑事部検事と軋轢になることを知りながらも、再調査することに。 これを許可する上司の筒井はすごいです(笑) そして、事件の真相にたどり着きます。 それぞれの物語を通して感じられる佐方の信念。 どこまでも貫き通すまっすぐさが心打たれます。 お勧め

    52
    投稿日: 2022.12.03
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    うーむ… 短編ばかりだったからか、 今までの作品ほど入り込めなくて ポイント4にした 全体的に浅い感じがした でも第4話は泣けたなぁ 本当に切ない、胸が締め付けられるお話 佐方は真っ直ぐな人だから敵も多いけど、 増田や筒井がそばにいてくれて幸せだな 彼らも自分の役割を全うしていて 本当にうらやましい関係だと思う またの続編を柚月さん期待してます!

    5
    投稿日: 2022.11.01
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     「検事・佐方貞人」シリーズ第4弾。4話収録の連作短編集。  罪は真っ当に裁かれなければいけないことを信義に様々な案件と向き合う佐方の姿はやはり惹かれるものがある。社会生活を営んでいくと、つい保身に走ったり、なあなあで済ませてしまうことも多々ある。だからこそ、こうした信念を貫く姿に惹かれてしまうのだろうとこのシリーズを通して感じることである。こうした生き方が羨ましくもあるのだろうと思う。  ミステリーとしての面白さもあるが、佐方貞人の生き様、矜持のようなものに心揺さぶられてしまう。

    4
    投稿日: 2022.09.05
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    佐方貞人シリーズ第四弾。4つの短編からなるリーガルミステリー。第三話では『孤狼の血』の日岡刑事が登場。本作も十分面白かったが、対決する相手の悪役度がそんなに高くなかったので、星4つ。

    17
    投稿日: 2022.06.19
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    色々な心理や事情があるなか 気になる事を追究し、真実にたどり着く。信頼できる上司も良いです。 涙もろく 4話の昌平さんの母親に伝えたい言葉に泣かされました。 佐方シリーズ一気読み 短編で空いた時間に読むことができました。

    15
    投稿日: 2022.05.30
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    3話、4話はなかなかピンとこなくてすんなりと理解できなかった。佐方の仕事への向き合い方や性格に共感してこその小説。佐方の大きな失態とかも見てみたいものです。

    1
    投稿日: 2022.05.21
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    これまでの3作と比べると、少し落ち着いた感じもするが…佐方の真っ直ぐさに私が慣れてしまったのだろうか?だとすると、残念すぎる…私が。 第4話の「信義を守る」は介護の話で、とても辛い気持ちで読んだ。今でも、こう言う介護が原因の事件は度々耳にするし、そのたびに、1人で抱えこまずに何とか出来たら良かったのに、とか、仕事が何とかなっていれば違ったかもしれないのに、と思ってしまうのだけど。これからの日本では、こうした介護の問題は更に増えていくのだろうな、、、 そして、確かにこの話のように、プロの手を借りていても、色々問題が起こることもあると、昔のように、兄弟も多く、子供も複数産むのが平均的だったのとは違い、一人っ子だったり、しかも結婚しない人も増えてくると、複数の人手で何とかすると言うことも出来ないし、より短期間で問題が深刻化していく。本当に悩ましいな、と。 しかし、この事件も、佐方が担当でなければ、ありがちな、介護疲れの果てに、孤立もしていた子供が手をかけてしまった、で終わってしまっていたのだろう。 本人が罪を認めていて、一見、表に見えてる事柄と本人の話が一致しているようであっても、少しの疑問をないがしろにせず、丹念に調べ直し、周囲の証言と本人の話す本人像の違いの違和感を無視しないのは、さすがだ。 ところで。佐方のキャラクターに隠れてしまいがちだが、上司の筒井も実に魅力的。こんな上司の下で働いてみたい。小言を言われるくらい、有難いくらいだ。

    7
    投稿日: 2022.05.09
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    佐方貞人シリーズ4作目 佐方が、起訴された事件の裁判を担当する公判部の検事して、持ち前の洞察力や判断力を発揮する4話の短編集。 1話目「裁きを望む」、2話目「恨みを刻む」、4話目「信義を守る」は、佐方が刑事部の検事によって起訴された事件を再度洗い直す内容。 1、2話目では、佐方が真実を明らかにしつつも、問題の完全解決に至れず苦しむ。そのような状況下、上司の筒井さんが男気溢れるリーダーシップを発揮して佐方の気持ちを整理してくれる。筒井さんは、「こんな上司につかえたい。」と思わせる存在感を発揮している。 また、4話目では、先輩検事に何を言われても自分の信念を貫き通す佐方の姿勢に感服するとともに、見事な逆転劇が非常に痛快だった。 3話目「正義を質す」は、著者の別作品「孤狼の血」に登場する暴力団に関する内容であり、日岡刑事も登場する。 初読時は、登場する暴力団の影響の大きさがよくわからなかったので、佐方の行動の正しさもよく理解出来ずモヤモヤしていた。 「孤狼の血」の読後に改めて本作品を読み直してみたところ、かなりスッキリ理解出来た。本作品は、「孤狼の血」を一読してから読むことをお勧めする。 佐方貞人シリーズの既刊4冊は、何れも面白い作品だった。次回作が待ち遠しい。

    6
    投稿日: 2022.05.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これまでより少し薄味ですか? それとも柚月裕子さんの味に慣らされて麻痺してしまったのかも知れません。 孤狼シリーズの日岡の関わり方が程よい感じです。 安易に対峙させてしまうと、これまでが台無しになりかねないですから。 とりあえずは、ここまでなのですね。 気を長くして待っていますので、柚月裕子先生、また佐方貞人の物語をお願いします。

    23
    投稿日: 2022.05.06
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     本文中の解説から、ひっきりなしに事案の処理を進めねばならない検事さん。相当量の書類に目を通す中で、空白の2時間を見つける感性。違和感を覚える洞察力。これらが紐解く一つの事実。犯す罪には必ず確たる理由があり、時には苦渋の決断を迫られる。まさに断腸に匹敵するくらいの痛みを伴いながらの葛藤を見届ける覚悟をもって調書を仕上げる強い意志には感銘を覚える。  こんな人物を育てる柚月さんは凄い。

    7
    投稿日: 2022.04.22
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    佐方貞人シリーズ第四弾!! 最後の信義を守る。。とても良かった!! 筒井さんと増田さん、いいキャラしてて好感が持てる(^^)

    7
    投稿日: 2022.03.30
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    安定の佐方シリーズの短編集です。 周りとぶつかりながら主人公の事件に向き合う真摯な姿勢(信義)に心打たれます。佐方の補佐役の増田が思う「左と言えば左に行くだけだ」この気持ちが良く分かる。 そして、ついに日岡の名前が出てきました。いつ交わるか。今後に期待です。

    4
    投稿日: 2022.03.15
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    検事のつけるバッジは秋霜烈日は、秋におりる霜と夏の厳しい日差しのことで,刑罰や志操の厳しさにたとえられているとのこと。佐方検事は「お前の正義は」と人に問いかけ、「俺の正義は」と自らに問いかける。青臭い問いを投げかけられると、経験を積めば積むほど鬱陶しく感じるものだが、常に正義を思い、地べたに這いつくばるような捜査をする佐方検事の生き方には共感を覚える。今どき、作者の性別と作品を関連づけるのは馬鹿げているのはわかっているのだが、読む前にはもちろん女性の作家だと認識していて、読み終わってあらためて女性の作家だと思ったものの、読んでいる間、一度も作者の性別を考えもしなかったことで、改めてこの作者の力量の素晴らしさを認識した。

    2
    投稿日: 2022.03.09
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    変わらずポリシーを貫く佐方氏。 これで本シリーズ4冊読んだが、今後も続くのか? 途中で孤狼の血のヤクザ抗争の話が出てきた!

    2
    投稿日: 2022.02.24
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    シリーズ第4弾! ぶれへんな〜 相変わらず、佐方さん、愚直に真実を追い求める。 それが、検察機構を揺るがすことになっても! 「検事の責務は、罪をまっとうに裁かせることだと思います」って言いきるだけの事はある!立場とか組織の事情なんな関係ない! こういう態度が、日頃、色々、辛い目に会ってる一般の勤め人の1人としては、何か憧れてしまう〜 出来んからね。なかなか(−_−;) 思ってはいても! 私なんか、ぶれまくりで…グラグラやし…(^◇^;) 今回も楽しませて頂きました〜 他の人の感想読んでると「狐狼の血」の面子が出ていると! 読んでないのに!ポチッ(^^;; (購入ボタン…)

    40
    投稿日: 2022.02.18
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    大好きな佐方もの。今回は佐方の上司の筒井の存在が光っていて、こんな上司の下で働きたいと思いました。第3話『正義を正す』では、この作者の別シリーズのあの日岡巡査も登場。なんか嬉しくなりました。そして最終話『信義を守る』は、このシリーズらしい作品。現代社会の大きな課題である認知症の親の介護の問題を捉えた作品で、考えさせられるとともに、佐方の執念に感動させられました。早くこのシリーズの次の作品が(できれば長編で)読みたいっ!

    4
    投稿日: 2022.01.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    すごく久しぶりの柚月裕子作品。懐かしい佐方シリーズ。 佐方が米崎にいた頃の短編4作。 「罪をまっとうに裁かせる」がモットーの佐方検事。相変わらずまっすぐでスイスイ読めた。 途中「孤狼の血」の日岡が出てきて驚いた。やっぱり読んだ方がいいかしら。

    4
    投稿日: 2022.01.15
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    満足できました。佐方さん、いいですね。増田さんもいい味出してます。楽しく読める感じ、ありがとうございました。

    4
    投稿日: 2022.01.05
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    犯罪ものの小説を読んでいると正義とはなんだろう、と疑問に思います。 佐方も「罪をまっとうに裁かせる」を信念に行動していますが、それでも悩みながら答えを出してきました。 筋を通すのは難しいことです。 この本では、あのシリーズの名前もでてきて今後両者が関わることもあるのかな、と期待しちゃいます。

    3
    投稿日: 2021.12.31
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    佐方貞人シリーズ4作目 第三話「正義を質す」に、まさかあのシリーズの面々が登場してくるとは!読んでいてニヤリとしてしまいました。 シリーズを追う毎に上がるハードルを、見事に越えてくれる面白さ。 佐方貞人氏と柚月裕子氏にリスペクトです。

    11
    投稿日: 2021.12.26
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    「事件を起こした人間の根底にあるものがわからなければ、真の意味で事件を裁いたことにはならない」 刑事部 矢口検事とのやり取り 臆せず 自分の信義を貫く。 あっぱれ。 

    5
    投稿日: 2021.12.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今月に入り佐方シリーズ第2作〜第4作となる本作までを読み終えました。 本作「検事の信義」はシリーズ第3作を読み終えた時点では未購入でしたが、思わずポチッとしちゃいました。 正直な感想を述べると前作までと比較するとなぜか少し物足りなさを感じ、純粋な評価としては☆4つ。 なのに☆5つの評価をつけたのは...ドハマリした「孤狼の血」シリーズの日岡をはじめとする主要登場人物が本作でちょこっと顔を出したからに違いありません。 いやぁ、まさかまさかのサプライズ、友情出演枠って感じですかねー。 愚直、これ以外に表現する言葉を知りません。 そんな佐方貞人の物語。 続編を楽しみに。 説明 内容紹介 孤高の検事の気概と執念を描いた、心ふるわすリーガル・ミステリー! 検事・佐方貞人は、亡くなった実業家の書斎から高級腕時計を盗んだ罪で起訴された男の裁判を担当していた。被告人は実業家の非嫡出子で腕時計は形見に貰ったと主張、それを裏付ける証拠も出てきて、佐方は異例の無罪論告をせざるを得なくなってしまう。なぜ被告人は決定的な証拠について黙っていたのか、佐方が辿り着いた驚愕の真相とは(「裁きを望む」)。 孤高の検事の気概と執念を描いた、心ふるわすリーガル・ミステリー! 著者について ●柚月裕子:1968年、岩手県生まれ。2008年、『臨床真理』で『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞を受賞。16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞を受賞。丁寧な筆致で人間の機微を描きだす、今もっとも注目されるミステリ作家の一人。他の著書に『最後の証人』『検事の死命』『蟻の菜園‐アントガーデン‐』『パレートの誤算』『朽ちないサクラ』『ウツボカズラの甘い息』『あしたの君へ』『慈雨』『合理的にあり得ない 上水流涼子の解明』『盤上の向日葵』などがある。

    38
    投稿日: 2021.12.20
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    著者の代名詞作品である佐方貞人シリーズ4作目。『罪はまっとうに裁かれなければならない』ザ・モットーである検事時代の4話短編集。 中山七里の御子柴礼司シリーズ4作品連読からの柚月裕子の佐方貞人シリーズ作品。贅沢とリーガルが過ぎる。 検事作品としては3作品目。 彼の愚直に真実を追い求める姿は、色褪せない。 そして、上司の筒井、事務官の増田と言った味のある登場人物も見どころの1つであろう。 そして何よりも本作中「正義を質す」では、柚月裕子ファンとしては興奮の思わぬ人物が登場する。 中山七里の作品でもあったが、著者が他作で命を授けた人物が、作品を跨いで登場した時の感動たるや否や、わや、ありがたや。 がしかし、私はやっぱり弁護士・佐方貞人が1番好きだ。最後の証人は未だ感動の名作である。 ちなみに本筋と関係は無いが、佐方シリーズを読むと無性に煙草が吸いたくなる。過去、超ヘビー&チェーンスモーカーだった私も今日で禁煙4年9日目。 佐方シリーズ同様、私の禁煙・禁酒も末長く続きますように。

    155
    投稿日: 2021.12.11
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    いい上司といい部下に恵まれてるね佐方よ。 正しく人を裁くために、どんな小さな疑問も見逃さない佐方のその真っ直ぐさに、読んでてたまに嫌気がさすことがちらっとあるんだけど(笑) やっぱし面白いな~~。 狐狼の血とも繋がっててちょっとびっくりした。未読なんだけどね。

    5
    投稿日: 2021.12.11
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    第一話 裁きを望む 第二話 恨みを刻む 第三話 正義を質す 第四話 信義を守る 検事という職業に対する佐方貞人の考え方や仕事の進め方の目指すところは素晴らしいと思う。それを維持し続けるのが難しい。長いものに巻かれてしまう方が楽な時もあるだろうに。 事務官の増田さんの心配やつらさに同調してしまう。 けれど、真っ直ぐ歩いて行く佐方さんがいいんだよね。

    6
    投稿日: 2021.12.09
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    この、検事・佐方貞人シリーズ。好きです。本作でも「なぜ事件が起きたかを突きとめ罪をまっとうに裁かせる。それが私の信義です。」と云い、「検察の立場なんて関係ありません。私は、自分の信義を守るだけです。」と言い切る佐方。 それほどの信念を持って仕事をしている人がどれだけいるのか。妥協なしでそれを実行できている人はいるのでしょうか? 現実は厳しいですよね。

    4
    投稿日: 2021.12.05
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    検事と事務官が起訴事実を見つめ直していく。 連作短編集。 事件物で起承だけで終わっていたりしてプロットしてはダメで楽しめない。じゃあ人間劇なのかというとそこまでキレがあるわけではなく、いまいちスッキリしない。最後の母と息子の物語の終わり方はホント驚くほど精細に欠けている。 文章リズムも私には合わない。

    0
    投稿日: 2021.12.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    佐方貞人が主人公のシリーズ4冊目。 このシリーズ、いい話が多いので、読むこちらのハードルも上がっていると思うのだけど、この新作も充分に楽しむことが出来た。 裁判が終わった後に一転二転する第一話。 話が落着した後に実はと裏が明かされる第二話。 ここで"日岡秀一巡査"が出てくるかぁと思わずニヤリの第三話。 老々介護の末の尊属殺人という重たいテーマを描く第四話。 いつにはなく「問題判決」が続出するが、鮮やかに有罪に導く話ではなくても、いずれの話にも物事が持つ割り切れなさや多面性が物語にうまく活かされていて、こういう話もまた一興。 『検事の責務は、罪をまっとうに裁かせることだと思っています』という佐方の信義が際立つ。 志水辰夫の解説が渋い。

    4
    投稿日: 2021.11.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    202110/検事・佐方貞人シリーズ第4弾。タイトル通り信義の4編。己の信義を貫くことの大変さや、意志に反して流されやり過ごしてしまう後ろめたさなど誰しも味わうからこそ、佐方の揺るがない力強さがささる。増田事務官のキャラと視点によって一層この世界に入り込めるのもいい。第三話の「孤狼」とのクロスオーバーも柚月ファンには嬉しい。 メモ 第一話:裁きを望む(親子の認知)、第二話:恨みを刻む(覚せい剤所持の偽証)、第三話:正義を質す(暴力団抗争と警察の内実)、第四話:信義を守る(母の介護に苦しむ息子)

    2
    投稿日: 2021.11.24
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     『佐方貞人』シリーズ4作目。4編からなる連作短編集。米崎地検検事時代の佐方を描く。       * * * * *  前半の2話で描かれるのは、「『起訴』と『真実の解明』が一筋縄ではいかない」という現実を、佐方が身を以て知ることになる話でした。  人間は神ではなく、善良な市民のための落としどころを見いださなければならないときもあるのでしょう。そこは理解できます。  後半の2話で描かれるのは「検察内部のメンツ」が絡む話でした。  真実を解明し、事実に照らして起訴・求刑をすることが検察の務めのはずです。佐方はその信念のもと真っ当な裁きを貫きますが、先輩検事は佐方を非難します。  まったくくだらない。  組織のメンツを守ることを第一義とするような公的機関は不要だし、ましてや上昇志向を満足させることのみに血道を上げるクズ官僚は害悪でしかないと思いました。  本作に収められた話には胸のすくようなものはなく、心に一点の曇りを残しましたが、却ってそこに作者の拘りが感じられて、印象深い作品になりました。

    12
    投稿日: 2021.11.23
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    孤高の検事・佐方貞人の気概と執念を描く、心震わすリーガル・ミステリー。シリーズ第4弾。 人間の言動にはすべて意味がある。なぜ、どうして、何の為に…、追求することで隠された真実が見えてくる。ちょっとした違和感を見逃さない佐方検事の推理力と、法を貫く正義感にはいつも感服する。

    2
    投稿日: 2021.11.22
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    佐方シリーズ4作目。今回も検事としての正義をひたすらに貫く様は共感した。空白の2時間に拘り続けるところが良い。

    5
    投稿日: 2021.11.21
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    どんな相手に対しても自分の信義を貫く佐方が格好良かったです。格好良いけど、すごく難しいこと…。憧れます!

    3
    投稿日: 2021.11.21
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    検事、佐方貞人シリーズ4作目。期待を裏切らない秀作。連作で第4話「信義を守る」では前例のない求刑をする佐方、やっぱりカッコ良すぎます。増田さんが惚れるのわかるよ。

    2
    投稿日: 2021.11.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    佐方貞人シリーズ第4弾待望の文庫化。待ってました! 既に第1話第2話はドラマ化されており、内容はほんのり覚えていましたが、佐方のブレなさに改めて感服。 そして今回1番テンション上がったのは第3話、クロスオーバー来ましたね!まさかこのシリーズで日岡に会えるとは!!そして、孤狼の血シリーズでお馴染みの名前がたくさん出てきて、両シリーズのファンとしては嬉しい限り。 それぞれの正義を問うシーンなんかもう堪りませんね。今度は直接佐方と日岡が絡む話とかあったら嬉しい。 第4話は重たいテーマの中でも最後に少し希望が持てたけど、実際はこんな判決にはならないんだろうなぁ...。

    3
    投稿日: 2021.11.16
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    柚月裕子の佐方貞人シリーズ第4弾。 今回も佐方の地検検事時代を連作短編ミステリの形で描いています。 様々な事情を抱える被疑者、証人、警察組織、そして検察、それらを含む事件の裏側をにある真実を求めながら、決して圧力に屈することなく「罪をまっとうに裁く」事を検事の信義とする佐方達の活躍は、今回も超絶面白く、一気読みでした!

    2
    投稿日: 2021.11.14
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    おぉ、新刊だと手に取りました。 短編集で、遺産相続で無罪になった話と、介護殺人と、広島の暴力団の話…だったかな。きちんと事件一つ一つに向き合い、疑問に思った点をとことん掘り下げていく。こういう人が多かったら誤審や冤罪も減るんだろうけどなぁ。如何せん、今の世の中時間が無い人が多すぎるんだろうな。 それにしてもこんなに作者を持ち上げない後書きも珍しいな、と思いました。

    2
    投稿日: 2021.11.09
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    ★特長 4話からなる短編集 ★魅力 佐方検事の人間性 プレッシャーにひるまず、真義を貫く姿勢。 ★感想 ○第一話 裁きを望む 住居侵入および、腕時計五百万円相当の窃盗容疑で逮捕、起訴された被告人。 法廷での証拠調べにより、被害者の実子であることが証明され、時計店主の証言から相続された腕時計を、盗難があったとされる2日前に被告人が修理に出していたことが判明。 佐方は無罪論告。 満足そうにうなづく被告人。 なぜ、被告人は時計店に時計を修理に出したことを、公判まで黙っていたのか? 盗難されたとされる日より前に、自分は所持していたと言えば、無実は証明されたはず。 そこには被告人の秘められた願いが隠されていた。 ○第二話 恨みを刻む 覚醒剤所持事件。 被告の元同級生の女の証言を元にガサ入れして判明。 証言内容に違和感を感じた佐方検事。 運動会の代休日に、子どもを迎えにいったという証言の謎。 悪徳刑事と警察内の昇進闘争が絡み合い…。 スッキリしない結果だがやむなし。 ここは「恨みを刻む」 ○第三話 正義を質す 年末に帰郷 同期検事の宮島での一泊に付き合う。 雑誌に掲載された「検察の裏金問題」 検事正が調査活動費を私的に流用? 多くの裏金の使途は、検事正の高官(最高検、高検、法務省)への接待(ゴルフ、会食、香典、麻雀遊興費)。 のち、裏金事件を告発しようとした検事は失脚。 佐方が勾留中の組員を釈放するよう圧力がかかる。 佐方はどうするのか? ○第四話 信義を守る 息子が介護中の母親を殺害した事件。 被疑者の供述によると、仕事は人間関係が煩わしくて辞めた。痴呆症の母は何も分からないので殺された方が幸せだと言う。 佐方はたった2時間の空白に違和感を覚える。 被疑者の元の職場や、被害者の通ったデイサービス、近所の住人などに聴き込んでいくうちに被疑者の供述とは異なる真実が明らかになっていく。 ★オススメの人 佐方ファン。 法廷ミステリーファン。 社会問題に興味のある人。

    4
    投稿日: 2021.11.07
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    大好きなシリーズ。ネットで即買いしました。 「孤狼の血」の日岡登場に勝手に沸きました。 安定の面白さ。映像化されないかなぁ。

    3
    投稿日: 2021.11.06
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    4編の短編集.いずれの話も,主人公佐方貞人の為人,そして信条に基づき描かれた,人物描写の補強だが,担当事件が実社会と密接に結びついている分,物語が身近に感じる点で紙面に引き込まれる.

    2
    投稿日: 2021.11.04
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    佐方シリーズ第四弾 相変わらず己の信じる正義を貫く佐方。 短編4作それぞれ奥深い内容でした。 第3話に狐狼の日岡がちょいと登場でテンション上がった*\(^o^)/* やっぱりこのシリーズはいいなぁ 次が楽しみで待ち遠しい…

    6
    投稿日: 2021.11.04
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    先週発売された本でたまたま立ち寄った書店で発見、佐方シリーズはいままで読んだことがなかったが手に取ってみた。 短編が5つ、とても読みやすい。 主人公検事の清々しいほどの「罪をまっとうに捌く」という信念で尊敬と憧れの想いを持ちつつ読み進めていきました。 増田事務官からの主観もあり世界観によく入り込めた。 こういう人生もいいなあと思わせられた。 他のシリーズも読もうかな。

    3
    投稿日: 2021.11.03
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    柚月裕子『検事の信義』角川文庫。 検事の佐方貞人を主人公にした連作短編4話収録のシリーズ第4弾。 検事としての正義を貫くために自らの信念を決して曲げず、闘い続ける佐方貞人。いずれの短編もずしりと重い。 昨今は本当に真っ直ぐに生きることが難しくなったと思う。全うに生きていても余り良いこともなく、苦しいことの方が多いように感じる。良い思いをするのは何時も悪い奴等ばかりなのだが、真っ直ぐに生きることの意味をもう一度考えてみたい。 『第一話 裁きを望む』。ミステリーとしての面白さと検事も組織という枠組みの中で行動しなければならない普通の人間であることを認識させてくれる快作。佐方貞人が異例の無罪論告をせざるを得なかった窃盗事件の裁判を巡る物語。佐方はもう一度事件を調査し、被告人の無罪を証明する証拠を確認するが、何故か被告人の証言に違和感を覚える。 『第二話 恨みを刻む』。正義を貫くことの難しさとそれに伴う過酷な試練を描いた短編。昨今、コンプライアンスなどと流行りに乗る組織は得てして、正義を貫くことを善しとしないのだ。覚醒剤取締法違反の罪で送検された男の逮捕の経緯に疑問を抱いた佐方は…… 『第三話 正義を質す』。佐方の正義と組織の正義は永遠に交わることはないのか。佐方は検察仲間の木浦から年末に宮島の旅館への宿泊の誘いを受ける。木浦は付き合っていた女性から婚約を解消されたと言うが、実は佐方を誘わざるを得ない理由があった。何と面白いことに『孤狼の血』『凶犬の眼』に登場した日岡秀一がゲスト出演する。 『第四話 信義を守る』。やりきれなくなるほど悲しい事件の真相。85歳の認知症を患う母親を殺害した息子の事件に違和感を覚えた佐方。あくまでも真実を追求しようとする佐方…… 定価748円 ★★★★★

    20
    投稿日: 2021.10.28
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    検事佐方シリーズの短編集。 そのまま見過ごされそうな事件の本当の事実を佐方が自身の信義に従い調べていく。佐方のように生きたい。 好きなシリーズ。3.7

    4
    投稿日: 2021.10.26